JP2010255424A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の噴射状態を検出すべく燃圧センサを備えた燃料噴射弁において、噴射状態の検出精度向上を図った燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】噴孔22が先端に形成されたノズルボデー20及びニードル30を備え、ノズルボデー20の着座面221にニードル30を着座、離座させることにより噴孔22を開閉させる燃料噴射弁において、着座面221を含むボデー先端部220の内周面とニードル30の外周面との間にて環状の第2燃料通路Sが形成され、ノズルボデー20のうち着座面221よりも下流側には、燃料通路Sにて環状に分布する燃料を集合させて噴孔22へと導くサック室222が形成されている。そして、サック部220bの外壁面220aにセンサ素子80(燃圧センサ)を取り付けることで、サック室222の燃圧を検出させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関に搭載され、燃焼に供する燃料を噴孔から噴射する燃料噴射弁に関する。
内燃機関の出力トルク及びエミッション状態を精度良く制御するには、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射開始時期及び噴射量等、その噴射状態を精度良く制御することが重要である。そこで従来より、噴射に伴い変動する燃料の圧力を検出することで、実際の噴射状態を検出する技術が提案されている。例えば、噴射開始に伴い燃圧が下降を開始した時期を検出することで実際の噴射開始時期を検出したり、噴射終了に伴い燃圧の上昇が停止した時期を検出することで実際の噴射終了時期を検出したりしている(特許文献1〜3参照)。
このような燃圧の変動を検出するにあたり、コモンレール(蓄圧容器)に直接設置された燃圧センサ(レール圧センサ)では、噴射に伴い生じた燃圧変動がコモンレール内で緩衝されてしまうため、正確な燃圧変動を検出することができない。そこで特許文献1〜3記載の発明では、燃圧センサを燃料噴射弁に搭載することで、噴射に伴い生じた燃圧変動がコモンレール内で緩衝する前に、その燃圧変動を検出することを図っている。
特開2008−144749号公報 特開2009−57926号公報 特開2009−57927号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3には、燃圧センサを燃料噴射弁に搭載することは開示されているものの、その搭載位置の詳細についてまでは開示されていない。そして本発明者らの検討により、燃圧センサの搭載位置によって噴射状態の検出精度が異なってくることが分かった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料の噴射状態を検出すべく燃圧センサを備えた燃料噴射弁において、噴射状態の検出精度向上を図った燃料噴射弁を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、燃料を噴射する噴孔が先端に形成されたボデー、及び前記ボデーの内部に収容されたニードルを備え、前記ボデー内部に形成された着座面に前記ニードルを着座又は離座させることにより前記噴孔を開閉する燃料噴射弁において、前記ボデーの内面と前記ニードルの外面との間にて、前記ボデーの軸方向に延びる環状の燃料通路が形成され、前記ボデーのうち前記着座面よりも下流側には、前記燃料通路にて環状に分布する燃料を集合させて前記噴孔へと導くサック室が形成され、前記サック室の燃料圧力を検出するよう配置された燃圧センサを備えることを特徴とする。
例えば、上記発明に反して着座面よりも上流側の燃圧を検出する構成の場合には、以下の問題が生じる。
すなわち、噴孔にて生じた燃圧変動が着座面の上流側まで伝播されるのに要する時間が伝播遅れ(タイムラグ)となり、噴射状態の検出精度が低下する。さらに、ニードルが着座面から離座した直後や着座する直前の時のようにニードルのリフト量が小さい時には、ニードルのシート面とボデーの着座面との隙間が小さいことに起因して前記隙間にて燃料が絞られることとなる。すると、噴孔にて生じた圧力変動が前記隙間で減衰する。しかも、ニードルのリフト量に応じて絞られる状態と絞られない状態とに変化するため、前記減衰の大きさもリフト量に応じて変化する。以上により、絞りによる減衰が生じることと、その減衰の大きさがリフト量に応じて変化することに起因して、噴射状態の検出精度が低下する。
これらの点を鑑み、上記発明では、燃料噴射弁内部の燃料通路のうち着座面よりも下流側に位置するサック室の燃圧を検出するよう燃圧センサを配置するので、噴孔に近い位置で燃圧を検出することができる。よって、上記タイムラグを小さくできる。しかも、着座面よりも下流側における燃圧を検出するので、上記絞りの影響を受けていない燃圧を検出することができる。以上により、上記発明によれば噴射状態の検出精度を向上できる。
請求項2記載の発明では、前記ニードルのうち前記サック室に位置する先端外面部に、前記燃圧センサを配置したことを特徴とし、請求項3記載の発明では、前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分の内壁面に、前記燃圧センサを配置したことを特徴とする。
これらの発明によれば、サック室の燃料圧力を検出するよう燃圧センサを配置することを、容易に実現できる。特に、燃圧センサのセンシング部をサック室の燃料に直接触れさせることができるので、燃圧の検出精度向上を図る点で有利である。
このような燃圧センサのセンシング部として、請求項4記載の如く、前記サック室に露出するよう配置された圧力検出素子(例えば圧電素子)が具体例として挙げられる。
請求項5記載の発明では、前記ニードルに、前記サック室の反対側から前記サック室に向けて前記軸方向に延びる挿入孔を形成し、前記挿入孔の底面に前記燃圧センサを配置したことを特徴とする。
この発明によれば、サック室の燃料圧力を検出するよう燃圧センサを配置することを、容易に実現できる。特に、上記発明によればサック室の外に燃圧センサを配置できるので、検出信号を出力する配線が燃圧センサに備えられている場合において、前記配線を挿入孔内に配置できるので、その配線経路を容易に確保できる。すなわち、請求項2,3の如くサック室に燃圧センサを配置した場合には、前記配線をサック室から取り出すように配線経路を形成しなければならず、構造の複雑化を招く。これに対しサック室の外に燃圧センサを配置できる上記発明によれば、その配線経路を容易に確保できる。
このような燃圧センサのセンシング部として、請求項6記載の如く、前記挿入孔の底部に生じた弾性変形量を検出する歪検出素子(例えば歪ゲージ)が具体例として挙げられる。
請求項7記載の発明では、前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分の外壁面に前記燃圧センサを配置したことを特徴とする。
この発明によれば、サック室の燃料圧力を検出するよう燃圧センサを配置することを、容易に実現できる。特に、上記発明によればサック室の外に燃圧センサを配置できるので、検出信号を出力する配線が燃圧センサに備えられている場合において、前記配線をボデー外面に沿って配置できるので、その配線経路を容易に確保できる。
このような燃圧センサのセンシング部として、請求項8記載の如く、前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分に生じた弾性変形量を検出する歪検出素子(例えば歪ゲージ)が具体例として挙げられる。
本発明の第1実施形態にかかる燃料噴射弁の全体断面図。 図1の拡大図。 図2の拡大図。 図2のA−A断面図。 図3のB矢視図。 本発明の第2実施形態にかかる燃料噴射弁の断面図。 図6のC−C断面図。 本発明の第3実施形態にかかる燃料噴射弁の断面図。 本発明の第4実施形態にかかる燃料噴射弁の断面図。 本発明の第5実施形態において、センサ素子による検出信号を無線送受信するシステムを示す電気回路図。 本発明の第6実施形態において、センサ素子による検出信号を無線送受信するシステムを示す電気回路図。
以下、本発明にかかる燃料噴射弁を、車両に搭載されたディーゼルエンジン(内燃機関)のコモンレール式燃料噴射システムに適用した各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
(第1実施形態)
図1は燃料噴射弁10の全体断面図、図2は図1の拡大図である。燃料噴射弁10は、エンジンのシリンダヘッド(図示せず)に挿入搭載され、コモンレールから供給される燃料をエンジンの各気筒内へ直接噴射するものである。
先ず、図1を用いて燃料噴射弁10の全体構造を説明する。燃料噴射弁10は、ノズルボデー20、ニードル30、ホルダボデー40、オリフィスプレート50、及び電磁ユニット60等より構成される。
ノズルボデー20は、オリフィスプレート50を介してホルダボデー40の図示下側(噴孔側)に、リテーニングナット11により固定されている。ノズルボデー20には、ニードル30を摺動自在に収容するガイド孔21(ニードル収容室)と、ニードル30のリフトアップ時に燃料を噴射する噴孔22等が形成されている。以下、ノズルボデー20に対して噴孔22の側(図1の下側)を「下側」、噴孔22の反対側(図1の上側)を「上側」と呼ぶ。
ガイド孔21は、ノズルボデー20の上端面からノズルボデー20の先端部に向かって穿設され、ガイド孔21内周面とニードル30外周面との隙間により、噴孔22へ高圧燃料を導く高圧通路23が形成されている。また、ガイド孔21の途中には、ノズルボデー20の内径が拡大する燃料溜室24が形成されている。高圧通路23(ガイド孔21)は、上流端がノズルボデー20の上端面に開口して、オリフィスプレート50に形成される高圧通路51に接続されている。
ノズルボデー20内周面のうち高圧通路23の先端部分には円錐状の着座面221(図3参照)が形成され、ニードル30の先端部には前記着座面221に着座するシート面331(図3参照)が形成されている。このシート面331が着座面221に着座することにより、噴孔22へ通じる高圧通路23をニードル30が閉塞遮断することとなる。
ガイド孔21には円筒形状のシリンダ25が配置されており、シリンダ25の下端面とニードル30の上端面との間には、ニードル30を閉弁方向(図1の下方向)に押圧するスプリング26が配置されている。シリンダ25の内周面には、ニードル30の上端面に高圧燃料圧力を背圧として付与させる背圧室27が形成されている。この背圧によりニードル30は閉弁方向(図1の下方向)に付勢される。また、燃料溜室24の高圧燃料の圧力は、ニードル30を開弁方向(図1の上方向)に付勢する。
ホルダボデー40のうち上端部分には配管継手41が設けられ、この配管継手41に接続される燃料配管(図示せず)を介してコモンレールより高圧燃料が供給される。配管継手41の内部通路には、燃料を濾過するフィルタ(図示せず)が配設されている。
ホルダボデー40の内部には、配管継手41に導入された高圧燃料を、オリフィスプレート50の高圧通路51を介してノズルボデー20の高圧通路23へ導く高圧通路42と、電磁ユニット60を挿入配置するための収容孔43等が形成されている。これら高圧通路42及び収容孔43は、燃料噴射弁10の軸方向(図1の上下方向)に延びる形状である。本明細書で言う「軸方向」とは、燃料噴射弁10の長手方向のことであり、シリンダヘッドに挿入搭載される燃料噴射弁10の挿入方向のことでもある。
本実施形態では、ホルダボデー40の軸方向に対して垂直な方向(図1の左右方向)に電磁ユニット60と高圧通路42とが並ぶようレイアウトされている。
図2に示す様に、オリフィスプレート50には、高圧通路51から背圧室27へ高圧燃料を流入させる流入通路52と、背圧室27から低圧側へ流出させる流出通路53とが形成されている。また、流入通路52には入口オリフィス52aが形成され、流出通路53には出口オリフィス53aが形成されている。
電磁ユニット60は、電磁コイル62を有するステータ63と、このステータ63に対向して可動するアーマチャ64と、アーマチャ64と一体に可動して出口オリフィス53aを開閉するボール弁65(制御弁)等を備えて構成されている。
ホルダボデー40の上部には、樹脂製のコネクタハウジング70(図1参照)が取り付けられ、このコネクタハウジング70に設けられた駆動用端子72(図1参照)と電磁コイル62とがリード線73により電気的に接続されている。
電磁コイル62へ通電すると、アーマチャ64は発生磁束によって磁化されて、磁気吸引力によりステータ63へ吸引されて可動する。また、ステータ63の中心部分に収容されたスプリング66(弾性部材)は、ボール弁65を閉弁する方向(図2の下方向)へアーマチャ64に弾性力を付勢する。
オリフィスプレート50の下端面には円環形状の溝56が形成されており、この溝56を通じて、オリフィスプレート50の高圧通路51とノズルボデー20の高圧通路23とが連通する。この高圧通路23の途中には、上流側から順に、シリンダ25外周面とノズルボデー20内周面との隙間25a、スプリング26を収容するスプリング収容部23a、ニードル30の側面に形成された面取り部30a、燃料溜室24、及び以下に説明する第1燃料通路R1及び第2燃料通路S(図3参照)等が存在する。
図3はニードル30の先端形状等を示す図2の拡大図であり、ニードル30が着座面221に着座して閉弁した状態を示している。ニードル30は、軸方向(図3の上下方向)に延びるニードル円柱部31、ニードル円柱部31の下流端から軸方向に延びて外径を徐々に縮小させる第1円錐部32、第1円錐部32の下流端から軸方向に延びて外径を徐々に縮小させる第2円錐部33、及び第2円錐部33の下流端から軸方向に延びて外径を徐々に縮小させる第3円錐部34を備えて構成されている。
ノズルボデー20は、ニードル円柱部31に対向するボデー円筒部210、及びボデー円筒部210の下流端から軸方向に延びて内径を徐々に縮小させるボデー先端部220を備えて構成されている。ボデー先端部220の内部円錐面は、先述した着座面221として機能する。
第2円錐部33の円錐面(図3の網点を付した部分)は、先述したシート面331として機能する。なお、第3円錐部34の頂部には面取りが施されて平坦面34aが形成されている。
ボデー円筒部210の内周面211と、ニードル円柱部31の外周面311との間にて、軸方向に延びる環状の第1燃料通路R1が形成される。着座面221を含むボデー先端部220の内周面と、ニードル30の第1円錐部32及び第2円錐部33の外周面との間にて、第1燃料通路R1の下流端から環状内側に延びる環状の第2燃料通路Sが形成される。また、ボデー先端部220のうち着座面221の下流側部分には、第3円錐部34の外周面との間で形成されるサック室222が設けられている。サック室222は、第2燃料通路Sにて環状に分布する燃料を集合させるよう機能する。ボデー先端部220のうちサック室222を形成する部分には、複数の噴孔22が形成されている。よって、第2燃料通路Sの燃料はサック室222にて集合した後、複数の噴孔22から噴射されることとなる。
図4は図2のA−A断面図であり、ニードル30が着座面221から離座して開弁した状態を示しており、ニードル30の側面に面取り部30aが複数(図4の例では3面)形成されている。ニードル30外周面のうち面取り部30aが形成されていない部分は、ノズルボデー20の内周面と摺動する摺動面30bとして機能する。ノズルボデー20の内周面と面取り部30aとの間にて、スプリング収容部23aと燃料溜室24とを連通させる連通路R2を形成する。
そして、燃料の通路断面積に関し、面取り部30aによる連通路R2の通路断面積の総和は、第1燃料通路R1の通路断面積、ニードル30が着座面221から離座してリフト量が最大となっている時の第2燃料通路Sの通路断面積、及びサック室222の通路断面積のいずれと比べても小さくなるよう設定されている。
図3の説明に戻り、ボデー先端部220のうちサック室222を形成する部分(以下、「サック部220b」と記載)の外壁面220aには、センサ素子80(燃圧センサ)が取り付けられている。センサ素子80は、サック部220bにて生じた歪の大きさを電気信号に変換して圧力検出値として出力するものであり、本実施形態ではセンサ素子80として歪ゲージ(歪検出素子)を採用している。この歪ゲージは、サック部220bの外壁面220a上に配置された状態で図示しないガラス部材により封止(焼付け)して固定されている。
したがって、サック室222の燃圧に応じて生じたサック部220bの歪の大きさ(弾性変形量)を、センサ素子80が検出することで、サック室222の燃圧が検出されることとなる。燃料噴射弁10には、センサ素子80から出力された検出信号を増幅する回路や、検出信号に重畳するノイズを除去するフィルタリング回路、センサ素子80に電圧印加する回路等が搭載されている。これらの回路(図示せず)は、例えばコネクタハウジング70内に設置すればよい。センサ素子80から出力された検出信号は、増幅回路やフィルタリング回路により処理された後、センサ用端子71(図1参照)から外部ECU等に出力される。
なお、増幅回路等の各種回路とセンサ素子80とを電気接続するリード線81は、ボデー先端部220からコネクタハウジング70に至るまで、ノズルボデー20及びホルダボデー40等の外周面に沿い配置されている。
サック部220bは、肉厚が均一となるよう円弧状に延びる断面形状である。そのため、サック室222の燃圧に応じて均一に弾性変形するので、センサ素子80による圧力検出精度を向上できる。また、図3のB矢視図である図5に示すように、センサ素子80は、球形状であるサック部220bの頂点(最下端位置)に配置されている。なお、噴孔は、センサ素子80を取り囲むようにセンサ素子80の周りに複数配置されている。
次に、燃料噴射弁10の作動を説明する。
電磁コイル62への通電が停止されている場合には、ボール弁65が出口オリフィス53aを閉弁しているので、ニードル30を閉弁方向へ付勢する力(背圧室27の燃圧による力+スプリング26の付勢力)がニードル30を開弁方向へ押し上げる力(燃料溜室24の燃圧によるリフト力+第1〜第3円錐部32,33,34にかかる燃圧によるリフト力)より大きくなる。その結果、ニードル30のシート面331が着座面221に着座して、高圧通路23と噴孔22との間を遮断することにより、燃料は噴射されない。
電磁コイル62に通電されている場合には、磁化されたステータ63にアーマチャ64が吸引され、スプリング66の付勢力に抗してステータ63側へアーマチャ64が移動することにより、ボール弁65が背圧室27の燃圧を受けて出口オリフィス53aを開弁する。そのため、背圧室27の高圧燃料が出口オリフィス53aを通じて低圧側に開放される。背圧室27に対する出口オリフィス53aからの流出量は入口オリフィス52aからの流入量より多くなるよう両オリフィス53a,52aは設定されているので、上述の如くボール弁65が開弁作動すると背圧室27の燃圧が低下する。その結果、ニードル30を閉弁方向に付勢する力より、ニードル30を開弁方向へ押し上げる力(燃料溜室24の燃圧によるリフト力)の方が上回った時点でニードル30がリフト作動する。そのため、コモンレールより燃料噴射弁10に供給された高圧燃料は、高圧通路42,51,23、連通路R2,第1及び第2燃料通路R1,S、サック室222を通じて噴孔22より噴射される。
ここで、本実施形態に反して着座面221よりも上流側の燃圧を検出するようセンサ素子80を配置すると、以下の問題が生じる。
すなわち、噴孔22にて生じた燃圧変動が着座面221の上流側まで伝播されるまでのタイムラグが大きくなり、噴射状態(噴射率の変化)の検出精度が低下する。さらに、シート面331が着座面221から離座した直後や着座する直前の時のようにニードル30のリフト量が少ない時には、シート面331と着座面221との隙間が小さいことに起因して前記隙間にて燃料が絞られることとなる。すると、噴孔22にて生じた圧力変動が前記隙間で減衰する。しかも、ニードル30のリフト量に応じて絞られる状態と絞られない状態とに変化するため、前記減衰の大きさもリフト量に応じて変化する。以上により、絞りによる減衰が生じることと、その減衰の大きさがリフト量に応じて変化することに起因して、噴射状態の検出精度が低下する。
これに対し、上記詳述した本実施形態によれば、着座面221よりも下流側に位置するサック室222の燃圧を検出するようセンサ素子80を配置するので、噴孔22に近い位置で燃圧を検出することができる。よって、噴孔22にて生じた燃圧変動がセンサ素子80まで伝播されるまでのタイムラグを小さくできる。しかも、着座面221よりも下流側における燃圧を検出するので、上記絞りの影響を受けていない燃圧を検出することができる。以上により、上記発明によれば噴射状態の検出精度を向上できる。
さらに本実施形態によれば、サック室222の外(サック部220bの外壁面220a)にセンサ素子80を配置するので、検出信号を出力するリード線81(配線)を、ノズルボデー20及びホルダボデー40等の外周面に沿い配置でき、その配線経路を容易に確保できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、サック部220bの外壁面220aにセンサ素子80を取り付けているのに対し、図6及び図7に示す本実施形態では、ニードル30に、サック室222の反対側からサック室222の近傍まで軸方向に延びる挿入孔35を形成し、挿入孔35の底面35aにセンサ素子80を取り付けている。
図6のC−C断面図である図7に示すように、本実施形態では挿入孔35の底面35aを第3円錐部34に位置させているが、第2円錐部33や第1円錐部32に位置させてもよい。また、挿入孔35の軸中心はニードル30の軸中心と一致している。
本実施形態ではセンサ素子80として歪ゲージを採用している。この歪ゲージは、挿入孔35の底面35a上に配置された状態で図示しないガラス部材により封止(焼付け)して固定されている。したがって、サック室222の燃圧に応じて生じたニードル30の底部35bの歪の大きさ(弾性変形量)を、センサ素子80が検出することで、サック室222の燃圧が検出されることとなる。
なお、図示しない増幅回路等の各種回路とセンサ素子80とを電気接続するリード線81は、挿入孔35の内部に配置され、ホルダボデー40に形成された図示しない挿入孔を通じて、ニードル30の底面35aからコネクタハウジング70に至るまで配索されている。
以上の構成による本実施形態によれば、上記第1実施形態による効果と同じ効果が発揮される。また、上記第1実施形態ではリード線81をノズルボデー20の外部に配置することを要するが、本実施形態によればリード線81をノズルボデー20の内部に配置することとなるので、リード線81が外部部材と接触することを確実に回避できる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、サック部220bの外壁面220aにセンサ素子80を取り付けているのに対し、図8に示す本実施形態では、ボデー先端部220のうちサック室222を形成する部分の内壁面220cに、センサ素子800を取り付けている。したがって、センサ素子800はサック室222に露出するように配置されることとなる。
本実施形態ではセンサ素子800として圧電素子(圧力検出素子)を採用しており、サック室222の燃圧に応じて圧電素子に生じた起電力の変化を、検出信号としてセンサ素子800は出力する。これにより、サック室222の燃圧が検出されることとなる。
なお、センサ素子800は、球形状であるサック部220bの内壁面220cの頂点(最下端位置)に配置されている。なお、噴孔は、センサ素子800を取り囲むようにセンサ素子800の周りに複数配置されている。
以上の構成による本実施形態によれば、上記第1実施形態による効果と同じ効果が発揮される。また、上記第1実施形態では、サック室222の燃圧に応じて生じたサック部220bの弾性変形量に基づき、歪ゲージ80が間接的に燃圧を検出するが、本実施形態では、圧電素子800が直接的に燃圧を検出するので、燃圧の検出精度を向上できる。
(第4実施形態)
上記第3実施形態では、ボデー先端部220の内壁面220cにセンサ素子800を取り付けているのに対し、図9に示す本実施形態では、ニードル30のうちサック室222に位置する「先端外面部」であって、第3円錐部34の頂部に面取りを施すことにより形成された平坦面34aに、センサ素子800を取り付けている。したがって、センサ素子800はサック室222に露出するように配置されることとなる。なお、センサ素子800は、円形形状である平坦面34aの中心に配置されている。
本実施形態ではセンサ素子800として圧電素子(圧力検出素子)を採用しており、サック室222の燃圧に応じて圧電素子に生じた起電力の変化を、検出信号としてセンサ素子800は出力する。これにより、サック室222の燃圧が検出されることとなる。
以上の構成による本実施形態によれば、上記第3実施形態による効果と同じ効果が発揮される。
(第5実施形態)
上記第3及び第4実施形態の如くサック室222の中にセンサ素子800(燃圧センサ)を配置する場合において、上記第1及び第2実施形態の如くセンサ素子80の検出信号をリード線81により有線送信しようとすると、例えばサック部220b又はニードル30に貫通穴を設け、その貫通穴を通じてリード線81をサック室222から外部に取り出すことを要するので、貫通穴に複雑なシール構造を要する等、現実的な構成ではない。
そこで本実施形態では、センサ素子800の検出信号を無線で出力送信する送信回路(送信手段)を、センサ素子800とともにサック室222の中に配置する。そして、送信回路から無線送信された検出信号を受信する受信回路(受信手段)を、サック室222の外部に配置する。
図10に示すように、送信回路82は一次コイル82a等の電子部品を有して構成され、樹脂材でモールドされた状態でボデー先端部220の内壁面220c又はニードル30の平坦面34aに取り付けられている。送信回路82は圧電素子800に電気接続され、圧電素子800が燃料の圧力を受けて電流I1を発生すると、その電流I1が一次コイル82aを流れることで電磁波が発生する。つまり、燃料圧力に応じた大きさの電磁波を検出信号として無線送信する。
送信回路82から送信された検出信号を受信する受信回路90は、二次コイル90a及び増幅器90b等の電子部品を樹脂材でモールドして構成され、例えば電磁ユニット60の内部に配置されている。送信回路82の一次コイル82aから電磁波(検出信号)が出力されることに起因して、受信回路90の二次コイル90aには二次電流I2が発生する。この二次電流I2は増幅器90bにより増幅され、出力端子90cに接続されたリード線(図示せず)を介して、センサ用端子71(図1参照)から出力される。これにより、圧電素子800の検出信号が無線により送受信される。
以上により、本実施形態によれば、センサ素子800の検出信号を無線で送受信するので、リード線81により検出信号を有線送信する場合に必要となる上記貫通穴及びシール構造(配線経路)の確保を不要にでき、サック室222の中にセンサ素子800を配置することを容易に実現できる。
(第6実施形態)
上記第5実施形態にかかる送信回路82及び受信回路90では、電磁波により検出信号を無線送信しているのに対し、図11に示す本実施形態では、電磁誘導により検出信号を無線送信している。
具体的には、図11に示すように、送信回路83は圧電素子800に電気接続され、圧電素子800が燃料の圧力を受けて電流I1を発生すると、その電流I1が一次コイル83aを流れることで、受信回路91の二次コイル91aに誘導電流I2が発生する。つまり、燃料圧力に応じた大きさの電磁波を検出信号として無線送信する。
受信回路91の二次コイル91aに生じた誘導電流I2は、増幅器91bにより増幅され、出力端子91cに接続されたリード線(図示せず)を介して、センサ用端子71(図1参照)から出力される。これにより、圧電素子800の検出信号が無線により送受信される。以上により、本実施形態によっても上記第5実施形態と同様の効果が発揮される。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、以下のように変更して実施してもよい。また、各実施形態の特徴的構成をそれぞれ任意に組み合わせるようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、ニードル30を開閉作動させる電動アクチュエータとして、ステータ及びアーマチャにより構成された電磁ユニット60を採用しているが、ピエゾ素子を多数積層してなる積層体(ピエゾスタック)により構成されたピエゾアクチュエータを採用してもよい。
・上記各実施形態では、ホルダボデー40の上端部分に配管継手41を設け、ホルダボデー40の反噴孔側から高圧燃料が供給されるよう構成された、いわゆるペンシル型の燃料噴射弁に本発明を適用させているが、ホルダボデー40の外周部分に配管継手を設け、ホルダボデー40の外周面側から高圧燃料が供給されるよう構成された燃料噴射弁に適用させてもよい。
・上記各実施形態では、ディーゼルエンジンのインジェクタに本発明を適用しているが、ガソリンエンジン、特に、燃焼室に燃料を直接噴射する直噴式のガソリンエンジンに本発明を適用してもよい。
10…燃料噴射弁、20…ノズルボデー(ボデー)、22…噴孔、30…ニードル、34a…平坦面(ニードルの先端外面部)、35…挿入孔、35a…挿入孔の底面、80…歪ゲージ(歪検出素子(センサ素子))、220a…ボデーの外壁面、220c…ボデーの内壁面、221…着座面、222…サック室、800…圧電素子(圧力検出素子(センサ素子))、R1…第1燃料通路(環状の燃料通路)、…(送信手段)。

Claims (8)

  1. 燃料を噴射する噴孔が先端に形成されたボデー、及び前記ボデーの内部に収容されたニードルを備え、
    前記ボデー内部に形成された着座面に前記ニードルを着座させることにより前記噴孔からの燃料噴射を遮断し、前記着座面から離座させることにより前記噴孔から燃料を噴射させる燃料噴射弁において、
    前記ボデーの内面と前記ニードルの外面との間にて、前記ボデーの軸方向に延びる環状の燃料通路が形成され、
    前記ボデーのうち前記着座面よりも下流側には、前記燃料通路にて環状に分布する燃料を集合させて前記噴孔へと導くサック室が形成され、
    前記サック室の燃料圧力を検出するよう配置された燃圧センサを備えることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記ニードルのうち前記サック室に位置する先端外面部に、前記燃圧センサを配置したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分の内壁面に、前記燃圧センサを配置したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記燃圧センサは、前記サック室に露出するよう配置された圧力検出素子を有して構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記ニードルに、前記サック室の反対側から前記サック室に向けて前記軸方向に延びる挿入孔を形成し、
    前記挿入孔の底面に前記燃圧センサを配置したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記燃圧センサは、前記挿入孔の底部に生じた弾性変形量を検出する歪検出素子を有して構成されていることを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分の外壁面に、前記燃圧センサを配置したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記燃圧センサは、前記ボデーのうち前記サック室を形成する部分に生じた弾性変形量を検出する歪検出素子を有して構成されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料噴射弁。
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