JP2010255066A - 高炭素熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

高炭素熱延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Bが添加されており、焼入れ処理時に空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で長時間加熱しても安定して優れた焼入れ性が得られ、かつ全伸びElが37%以上で優れた冷間加工性を有する高炭素熱延鋼板およびその製法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.15〜0.37%、Si:1%以下、Mn:2.5%以下、P:0.1%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.1%以下、N:0.0005〜0.0050%、B:0.0010〜0.0050%、およびSb、Snのうち少なくとも1種:合計で0.003〜0.10%を含有し、かつ0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、フェライト相とセメンタイトからなり、前記フェライト相の平均粒径が10μm以下、前記セメンタイトの球状化率が90%以上であるミクロ組織を有することを特徴とする高炭素熱延鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、高炭素熱延鋼板、特に、Bが添加されており、焼入れ性と冷間加工性に優れた高炭素熱延鋼板およびその製造方法に関する。
現在、ギア、ミッション、シートリクライナーなどの自動車用部品は、JIS G 4051に規定された機械構造用炭素鋼鋼材である高炭素熱延鋼板などを冷間加工によって所望の形状に加工した後、硬さを確保するために焼入れ焼戻し処理を施して製造されている。これらの部品は、重要保安部品であるため、耐久性の観点から、表層の硬さは板厚中央部と同等あるいはそれ以上であることが望まれている。
そのため、素材の高炭素熱延鋼板には、優れた焼入れ性や冷間加工性が要求されており、これまでに種々の鋼板が提案されている。例えば、特許文献1には、鋼成分として、質量%で、C:0.10〜0.37%、Si:1%以下、Mn:2.5%以下、P:0.1%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.01〜0.1%、N:0.0005〜0.0050%、B:0.0003〜0.0050%を含有し、14B/10.8N:0.50以上を満足し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、鋼中析出物であるBNの平均粒径が0.1μm以上であり、かつ焼入れ後の旧オーステナイト粒径が2〜25μmである焼入れ後の靭性に優れる熱延鋼板が開示されている。特許文献2には、質量%で、C:0.2〜0.35%、Si:0.03〜0.3%、Mn:0.15〜1.2%、Cr:0.1〜1.2%、P:0.02%以下、S:0.02%以下を含み、かつ、Mo:0.2%以下、Ti:0.01〜0.10%、B:0.0005〜0.0050%の1種または2種以上を含み、さらに、Sn、Bi、Seの1種以上を合計で0.0003〜0.5%を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる加工性、焼入れ性、溶接性、耐浸炭および耐脱炭性に優れた高炭素鋼板が開示されている。特許文献3には、質量%で、C:0.1〜0.5%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.3〜1.5%、P:0.04%以下、S:0.0005〜0.05%、Al:0.2%以下、Sb:0.001〜0.05%、N:0.0005〜0.03%を含有し、さらに、Cr:0.2〜2.0%、Mo:0.1〜1.0%、Ni:0.3〜1.5%、Cu:1.0%以下、B:0.005%以下のうち1種または2種以上を含有し、SとSbとの含有量の合計、すなわちS(%)+Sb(%)が0.005〜0.05%であり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼であって、フェライトとパーライトを主体とする組織からなり、JIS G 0552で規定するフェライト結晶粒度番号が11番以上であって、円相当径が2μm以下で、かつアスペクト比で3以下の粒状炭化物を面積率で5〜40%含有する冷間加工性に優れた機械構造用鋼(熱延鋼板)が開示されている。
これらの鋼板では、いずれもB、Cr、Mo、Niなどの元素により焼入れ性のより一層の向上が、また、熱間圧延後にセメンタイトの球状化焼鈍を施したり、熱間圧延温度や圧延後の冷却速度をコントロールして冷間加工性の向上が図られている。
特許第3952714号公報 特許第4061229号公報 特開2004-250767号公報
しかしながら、本発明者らが、安価に焼入れ性を確保できるBの添加された高炭素熱延鋼板について検討したところ、次のような問題があることがわかった。
イ) 焼入れ処理時に、脱炭防止や浸炭のため、空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で、900℃前後で1時間程度の長時間加熱を行うと、焼入れ後の鋼板の表層部が軟化し、焼入れ性の低下が認められる場合がある。
ロ) 熱間圧延後にセメンタイトの球状化焼鈍を施したり、熱間圧延温度や圧延後の冷却速度をコントロールしても、十分な高延性化を図ることができず、さらなる冷間加工性の向上が必要である。
本発明は、Bが添加されており、焼入れ処理時に空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で長時間加熱しても安定して優れた焼入れ性が得られ、かつ焼入れ処理前の素材の段階では、全伸びElが37%以上(板厚:4.0mm、JIS 5号試験片を用い、引張試験を行って測定したときのEl。以下、同様。)で優れた冷間加工性を有する高炭素熱延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、Bが添加された高炭素熱延鋼板の焼入れ性と冷間加工性について鋭意検討した結果、以下のことを見出した。
i) BとNの含有量[B]、[N](質量%)が、0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足し、かつSb、Snのうち少なくとも1種の量を合計で0.003〜0.10%にすると、焼入れ処理時に空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で長時間加熱しても安定して優れた焼入れ性が得られる。
ii) フェライト相の平均粒径が10μm以下、セメンタイトの球状化率が90%以上となるミクロ組織にすると、Elが37%以上となり、優れた冷間加工性が得られる。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、質量%で、C:0.15〜0.37%、Si:1%以下、Mn:2.5%以下、P:0.1%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.1%以下、N:0.0005〜0.0050%、B:0.0010〜0.0050%、およびSb、Snのうち少なくとも1種:合計で0.003〜0.10%を含有し、かつ0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、フェライト相とセメンタイトからなり、前記フェライト相の平均粒径が10μm以下、前記セメンタイトの球状化率が90%以上であるミクロ組織を有することを特徴とする高炭素熱延鋼板を提供する。
本発明の高炭素熱延鋼板では、フェライト相の平均粒径が6μm以下であることが好ましい。また、上記の組成に加え、質量%で、Ti、Nb、Vのうちの少なくとも1種:合計で0.1%以下を含有させたり、さらに、あるいは別個に、Ni、Cr、Moのうちの少なくとも1種:合計で1.5%以下を含有させることもできる。
本発明の高炭素熱延鋼板は、上記の組成を有する鋼を、Ar3変態点以上の仕上温度で熱間圧延した後10s以内に550~650℃の冷却停止温度まで冷却し、500〜650℃の巻取温度で巻取り、酸洗後、640℃以上Ac1変態点以下の温度域でセメンタイトの球状化焼鈍を施すことによって製造できる。また、フェライト相の平均粒径を6μm以下にするには、Ar3変態点以上の仕上温度で熱間圧延した後、650℃以上の温度から50℃/s以上の平均冷却速度で450〜600℃の冷却停止温度まで冷却後3s以内に巻取り、酸洗後、640℃以上Ac1変態点以下の温度域でセメンタイトの球状化焼鈍を施すことにより可能である。
本発明により、Bが添加されており、焼入れ処理時に空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で長時間加熱しても安定して優れた焼入れ性が得られ、かつ焼入れ処理前の素材の段階では、全伸びElが37%以上で優れた冷間加工性を有する高炭素熱延鋼板を製造できるようになった。本発明の高炭素熱延鋼板は、ギア、ミッション、シートリクライナーなどの自動車用部品に好適である。
以下に、本発明である高炭素熱延鋼板およびその製造方法について詳細に説明する。なお、成分の含有量の単位である「%」は特に断らない限り「質量%」を意味するものとする。
1) 組成
C:0.15〜0.37%
Cは、焼入れ後の強度を得るために重要な元素である。焼入れ焼戻し後に部品等として十分な強度を得るため、C量は少なくとも0.15%以上にする。しかし、C量が0.37%を超えると焼入れ後の靭性が著しく低下するだけでなく、素材の延性が低下する。したがって、C量は0.15〜0.37%とする。素材において優れた延性を得るには、C量は0.30%以下が好ましい。
Si:1%以下
Siは、焼入れ性を向上させるとともに固溶強化により強度を上昇させる元素である。しかし、Si量が1%を超えると硬質化し、偏析に起因するバンド組織が形成されるため、素材の延性が劣化する。したがって、Si量は1%以下とする。素材において優れた延性を得るには、Si量は0.5%以下が好ましい。
Mn:2.5%以下
Mnは、焼入れ性を向上させるとともに固溶強化により強度を上昇させる元素である。しかし、Mn量が2.5%を超えると硬質化し、偏析に起因するバンド組織が形成されるため、素材の延性が劣化する。したがって、Mn量は2.5%以下とする。素材において優れた延性を得るには、Mn量は1.5%以下が好ましい。
P:0.1%以下
Pは、焼入れ性を向上させるとともに固溶強化により強度を上昇させる元素である。しかし、P量が0.1%を超えると粒界脆化を招き、焼入れ後の靭性が劣化する。したがって、P量は0.1%以下とする。優れた焼入れ後の靭性を得るには、P量は0.05%以下が好ましい。
S:0.03%以下
Sは、硫化物を形成し素材の冷間加工性および焼入れ後の靭性を低下させるため、低減しなければならない元素である。S量が0.03%を超えると、素材の冷間加工性および焼入れ後の靭性が著しく劣化する。したがって、S量は0.03%以下とする。優れた冷間加工性および焼入れ後の靭性を得るには、S量は0.02%以下が好ましい。
sol.Al:0.1%以下
sol.Al量が0.1%を超えると、球状化焼鈍時にAlNの形成が顕著となり、素材が硬質化して延性が低下するだけでなく、焼入れ処理の加熱時にオーステナイト粒が微細化し過ぎ、冷却時にフェライト相の生成が促進され、焼入れ後の靭性が劣化する。したがって、sol.Al量は0.1%以下、好ましくは0.03〜0.07%とする。
N:0.0005〜0.0050%
Nは、BNを形成し、焼入れ処理の加熱時にオーステナイト粒の成長を抑制し、焼入れ後の靭性を向上させる元素であり、その量は0.0005%以上にする必要がある。一方、N量が0.0050%を超えると、BNのみならずAlNの形成も顕著となり、焼入れ処理の加熱時にオーステナイト粒が微細化し過ぎ、冷却時にフェライト相の生成が促進され、焼入れ後の靭性が劣化する。したがって、N量は0.0005〜0.0050%する。
B:0.0010〜0.0050%
Bは、焼入れ性を高めるとともに、BNを形成して焼入れ処理の加熱時におけるオーステナイト粒の粗大化を抑制し、焼入れ後の靭性を向上させる重要な元素である。こうした効果を得るには、B量は0.0010%以上にする必要がある。一方、B量が0.0050%を超えると、熱間圧延の負荷が高くなり操業性が低下するととともに、冷間加工性の低下も招く。したがって、B量は0.0010〜0.0050%、好ましくは0.0010〜0.0030%とする。
また、Bにより焼入れ性を高めるには、焼入れ処理の加熱時に固溶Bが存在していることが必要である。しかし、BはNとの親和力が大きく、焼入れ処理の加熱時や熱間圧延時およびセメンタイトの球状化焼鈍時にBNを形成しやすいので、B量がN量に対して少ないと、焼入れ処理の加熱時に固溶B量を確保することが困難になる。そのため、B量は、0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足するようにする必要がある。
Sb、Sn:少なくとも1種の量を合計で0.003〜0.10%
本発明者らが、焼入れ処理の加熱を空気を混合してカーボンポテンシャルを制御した雰囲気中で900℃前後で1時間程度の条件で行うと、焼入れ性の低下が起こる原因を調査したところ、カーボンポテンシャルを制御する目的で空気を用いているため、加熱時に吸窒現象が起こり、たとえ0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足するようにBが添加されていても、Bは吸収されたNと反応してBNを形成し、固溶B量が著しく減少するためであることがわかった。そこで、鋼の吸窒を抑制可能な元素として知られているSbやSnを添加し、固溶B量の確保を図るべく検討を行ったところ、Sb、Snのうち少なくとも1種の量を合計で0.003%以上にすればよいことを見出した。しかし、Sb、Snのうち少なくとも1種の量を合計で0.10%を超えて添加すると、焼入れ焼戻し時にオーステナイト粒界に偏析し靭性を著しく低下させる。したがって、Sb、Snのうち少なくとも1種の量は合計で0.003〜0.10%とする。
残部はFeおよび不可避的不純物とするが、焼入れ処理の加熱時におけるオーステナイト粒の粗大化を抑制し、焼入れ後の靭性を向上させる目的で、Ti、Nb、Vのうちの少なくとも1種の量を合計で0.1%以下を含有させたり、さらに、あるいは別個に、焼入れ性のさらなる向上のために、Ni、Cr、Moのうちの少なくとも1種の量を合計で1.5%以下を含有させることができる。
2) ミクロ組織
本発明では、冷間加工性を向上させるために、熱間圧延後セメンタイトの球状化焼鈍を行って、フェライト相とセメンタイトからなるミクロ組織にする必要がある。特に、37%以上のElを得るためには、フェライト相の平均粒径を10μm以下、セメンタイトの球状化率を90%以上にする必要がある。さらに、フェライト相の平均粒径を6μm以下にすれば、40%以上のElを得ることができる。
ここで、フェライト相の平均粒径は、個々の結晶粒の面積を測定し、得られた面積から個々の結晶粒の円相当径を求め、それらを平均して求めた。また、セメンタイトの球状化率は、上記の組織観察視野で各セメンタイトの最大径aと最小径bの比a/bを計算し、a/bが3以下のセメンタイトの数の全セメンタイト数に対する割合(%)として求めた。
3) 製造条件
熱間圧延の仕上温度:Ar3変態点以上
仕上温度がAr3変態点未満では、熱間圧延後および球状化焼鈍後に粗大なフェライト粒が形成され延性が著しく低下する。したがって、熱間圧延の仕上温度はAr3変態点以上とする。
なお、Ar3変態点は、例えば、冷却速度10℃/sの加工フォーマスタ実験で熱膨張曲線を求め、その変化点により求めることができる。
熱間圧延後の冷却条件:10s以内に550~650℃の冷却停止温度まで冷却
熱間圧延後は、初析フェライト相の生成を抑制してパーライトを均一に分散させるため冷却条件を制御する必要がある。550~650℃の冷却停止温度までの冷却時間が10sを超えると、初析フェライト粒およびパーライトが粗大化するため、球状化焼鈍後のフェライト相の平均粒径が10μmを超え、優れた延性が得られない。また、冷却時間が10s以内であっても冷却停止温度が650℃を超えると、やはり初析フェライト粒およびパーライトが粗大化するため、球状化焼鈍後のフェライト相の平均粒径が10μmを超え、優れた延性が得られない。冷却停止温度が550℃未満の場合は、素材の熱延板が硬質化し球状化焼鈍後も優れた延性が得られないだけでなく、鋼板形状が劣化して生産効率を阻害することがある。したがって、熱間圧延後は10s以内に550~650℃の冷却停止温度まで冷却する必要がある。
巻取温度:500〜650℃
巻取温度が650℃を超えると、パーライト中のセメンタイトが粗大化し過ぎるため、球状化焼鈍後にセメンタイトの球状化率が90%以上に到達せず、優れた延性が得られない。また、500℃未満になると、素材の熱延板が硬質化し球状化焼鈍後も優れた延性が得られないだけでなく、鋼板形状が劣化して生産効率を阻害することがある。以上のことから、巻取温度は500〜650℃とする。
セメンタイトの球状化焼鈍:640℃以上Ac1変態点以下
巻取り後の鋼板には、酸洗後、セメンタイトを球状化するとともに、フェライト相の平均粒径を所望の値にするため、球状化焼鈍が行われる。このとき、球状化焼鈍の温度が640℃未満の場合は、セメンタイトの球状化が不十分となる。一方、球状化焼鈍の温度がAc1変態点を超える場合は、加熱中にオーステナイト相が生じて、冷却中に粗大なパーライトを生成し、Elが低下するとともに、焼入性も低下する。したがって、セメンタイトの球状化焼鈍は、640℃以上Ac1変態点以下の温度範囲で行う必要がある。
なお、Ac1変態点は、例えば、加熱速度100℃/hrのフォーマスタ実験で熱膨張曲線を求め、その変化点により求めることができる。
また、熱間圧延後、650℃以上の温度から50℃/s以上の平均冷却速度で450〜600℃の冷却停止温度まで冷却後3s以内に巻取ることにより、セメンタイトの球状化焼鈍後のフェライト相の平均粒径を6μm以下にでき、40%以上のElを得ることができる。この原因は、必ずしも明確でないが、熱間圧延後、650℃以上の温度ではオーステナイト単相を保持しており、このような状態から50℃/s以上の平均冷却速度で450〜600℃の冷却停止温度まで冷却し、かつ冷却停止後3s以内に巻取ることにより、巻取り時にオーステナイト相から微細なフェライト相および微細なパーライトへの変態が進行し、このときの変態熱によってパーライト中のセメンタイトの球状化が進むため、次の球状化焼鈍時にフェライト相の細粒化とセメンタイトのさらなる球状化が図れたためと考えられる。平均冷却速度が50℃/s以上の冷却開始前に650℃未満の温度となり、オーステナイト単相状態が保持されず初析フェライト相が生成すると、初析フェライト相が粗大であるだけでなく、変態発熱量が減少してしまうためセメンタイトのさらなる球状化が図れない。また、冷却停止後巻取りまでに3sを超える時間が経過すると、巻取りまでに変態熱が放出されてしまうため巻取り段階でのパーライト中のセメンタイトの球状化が効率的に図れない。
なお、熱間圧延後、該650℃以上の温度までの冷却については、特に限定する必要はなく、製造ラインに合わせて適宜調整すればよい。異方性を小さくするためオーステナイト相の再結晶を充分に図る上では、空冷とすることが好ましく、また、オーステナイト域の下限に近い温度である650℃まで冷却することが好ましい。
本発明の高炭素鋼を溶製するには、転炉、電気炉どちらも使用可能である。また、こうして溶製された高炭素鋼は、造塊−分塊圧延または連続鋳造によりスラブとされる。スラブは、通常、加熱された後、熱間圧延される。なお、連続鋳造で製造されたスラブの場合は、そのままあるいは温度低下を抑制する目的で保熱して、圧延する直送圧延を適用してもよい。また、スラブを加熱して熱間圧延する場合は、スケールによる表面状態の劣化を避けるためにスラブ加熱温度を1280℃以下とすることが好ましい。熱間圧延では、仕上温度を確保するため、熱間圧延中にシートバーヒータ等の加熱手段により被圧延材の加熱を行ってもよい。
表1に示す鋼番AからGの成分組成を有する鋼を溶製し、次いで表2、表3に示す熱延条件に従って熱間圧延後、酸洗し、表2、表3に示す焼鈍条件で640℃以上Ac1変態点以下の温度域で球状化焼鈍を行い、板厚4.0mmの熱延板を製造した。このとき、熱間圧延後、冷却を開始するまでの相変態の有無は、ランナウトテーブル上に設置した放射温度計で鋼板温度の上昇の有無で判断した。ここで、表2は請求項5に対応した実施例であり、表3は請求項6に対応した実施例である。
このようにして製造した熱延板について、上記の方法によりフェライト相の平均粒径とセメンタイトの球状化率を求めた。また、上記の方法で求めた全伸びEl(圧延方向に垂直方向)により冷間加工性を、さらに、次に示す方法により焼入れ性を調査した。
焼入れ性:平板試験片(幅50mm×長さ50mm)を用いて、RXガスに空気を混合してカーボンポテンシャルを鋼中のC量と等しくなるように制御した雰囲気ガス中で、900℃で1時間加熱保持後、直ちに50℃の油中へ投入し攪拌させる方法で焼入れを実施した。焼入れ後、ビッカース硬さ試験機で荷重200gfの条件下で、平板試験片の表層0.1mmおよび板厚中央部において各10点硬さを測定し、それぞれの位置における平均硬さHv(表層)、Hv(中央)を求め、平均硬さの差ΔHv[=Hv(表層)-Hv(中央)]により評価し、ΔHvが-10以上であれば優れた焼入れ性が得られるとした。
結果を表2、表3に示す。
本発明例の熱延板では、フェライト相の平均粒径が10μm以下で、セメンタイトの球状化率が90%以上であり、Elが37%以上で冷間加工性に優れるとともに、ΔHvが-10以上で焼入れ性にも優れていることがわかる。また、フェライト相の平均粒径を6μm以下にすれば、Elが40%以上となり、より優れた冷間加工性が得られることがわかる。
Figure 2010255066
Figure 2010255066
Figure 2010255066

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.15〜0.37%、Si:1%以下、Mn:2.5%以下、P:0.1%以下、S:0.03%以下、sol.Al:0.1%以下、N:0.0005〜0.0050%、B:0.0010〜0.0050%、およびSb、Snのうち少なくとも1種:合計で0.003〜0.10%を含有し、かつ0.50≦(14[B])/(10.8[N])の関係を満足し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、フェライト相とセメンタイトからなり、前記フェライト相の平均粒径が10μm以下、前記セメンタイトの球状化率が90%以上であるミクロ組織を有することを特徴とする高炭素熱延鋼板;ただし、[B]、[N]はそれぞれB、Nの含有量(質量%)を表す。
  2. フェライト相の平均粒径が6μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の高炭素熱延鋼板。
  3. さらに、質量%で、Ti、Nb、Vのうちの少なくとも1種:合計で0.1%以下を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の高炭素熱延鋼板。
  4. さらに、質量%で、Ni、Cr、Moのうちの少なくとも1種:合計で1.5%以下を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高炭素熱延鋼板。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の組成を有する鋼を、Ar3変態点以上の仕上温度で熱間圧延した後10s以内に550~650℃の冷却停止温度まで冷却し、500〜650℃の巻取温度で巻取り、酸洗後、640℃以上Ac1変態点以下の温度域でセメンタイトの球状化焼鈍を施すことを特徴とする高炭素熱延鋼板の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の組成を有する鋼を、Ar3変態点以上の仕上温度で熱間圧延した後、650℃以上の温度から50℃/s以上の平均冷却速度で450〜600℃の冷却停止温度まで冷却後3s以内に巻取り、酸洗後、640℃以上Ac1変態点以下の温度域でセメンタイトの球状化焼鈍を施すことを特徴とする高炭素熱延鋼板の製造方法。
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