JP2010255021A - 缶用鋼板用冷延鋼板と缶用鋼板およびそれらの製造方法 - Google Patents

缶用鋼板用冷延鋼板と缶用鋼板およびそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不可避的不純物として混入するSnを有効活用することによって、極低炭素鋼を素材とし、連続焼鈍で製造可能な拡缶用途に適した缶用鋼板用冷延鋼板とその缶用鋼板およびそれらの製造方法を提案する。
【解決手段】C:0.001〜0.01mass%、Si:0.1mass%以下、Mn:0.1〜1.2mass%、P:0.05mass%以下、S:0.05mass%以下、Al:0.001〜0.10mass%、N:0.03mass%以下、Nb:0.02mass%以下、Sn:0.02mass%超0.10mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、r値が1.0±0.2である缶用鋼板用冷延鋼板の表面に電気錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき処理または塗油が施されてなる缶用鋼板。
【選択図】図4

Description

本発明は、ぶりきやティンフリースチールなどの缶用鋼板の素材となる冷延鋼板およびその表面に上記めっき処理を施した缶用鋼板、ならびにそれらの製造方法に関するものである。
冷延薄鋼板の表面に電気錫めっきを施したぶりきやクロムめっきを施したティンフリースチールなどの缶用鋼板は、食缶や飲料缶、18L缶、ペール缶、菓子缶やのり缶、薬品缶等の一般缶などのほか、オイルフィルターや電池などの一般用途にも幅広く使用されている。
上記食缶や飲料缶などは、缶胴と上蓋と底蓋からなる3ピース缶と、缶胴と上蓋からなる2ピース缶に大別される。それらに用いられる缶用鋼板は、近年、コスト削減や利用資材の削減、環境負荷の軽減を目的として、素材鋼板の板厚低減(薄肉化)が積極的に進められている。しかし、素材板厚の低減は、製缶後の缶強度の低下につながる。そこで、缶強度の低下を補償するため、例えば、3ピース缶の場合、缶胴の内径を拡大する拡缶加工を施したり、缶胴の周囲にビード加工を施したりして、缶の形状面からの強度向上が図られている。また、斯かる拡缶加工は、特異な形状を活かした意匠缶の製造方法として行われる場合もある。
さて、3ピース缶の場合、缶胴の上下の天蓋と底蓋は、巻き締め加工により取り付けられるのが一般的である。そのため、缶胴を拡缶加工したときに発生する缶胴の高さの収縮は、缶胴の円周方向で均一に起こるのが好ましい。というのは、缶胴の円周方向の収縮量が変化していると、缶胴の円周方向の高さが不揃いとなり、一様な巻締め加工ができなくなって、製缶後の空気圧テストにおいて空気漏れ不具合を起こすからである。
例えば、缶用鋼板を丸めて電気抵抗溶接(シーム溶接)した缶胴1(図1参照)の溶接部2は、鋼板が重なっていること、溶接後、急冷されるため、他の部分と比較して強度が高くなっているのが普通である。そのため、この缶胴を拡缶したときには、溶接部以外の部分が優先的に変形を起こし、溶接部2はほとんど変形しないことがある。この場合、変形量に応じて溶接部以外の部分の高さが収縮するため、図2のように、溶接部部分の缶胴高さが突出した形状3となる。これを、そのまま巻締め加工すると、高さの高い溶接部で巻締め不良を起こし、製缶後の空気圧テストで空気漏れを起こしやすくなる。なお、この不具合を、以降、「Aタイプ」の不具合という。
一方、缶胴の溶接部2や溶接熱影響部は、溶接後、急速冷却を受けるため高強度化するが、その周囲の熱影響部は溶接熱によって逆に軟質化するため、溶接部の近傍に強度ムラの大きい部分が発生する。この強度ムラが大きくなると、拡缶加工をしたときには、その強度の弱い部分のみが変形を起こして減厚し、図3に示したように、その部分のフランジ部に割れ4が発生することがある。その結果、拡缶加工ができなかったり、例え拡缶加工できたとしても、その後の空気圧テストで漏れが検出されるという不具合を引き起こしたりする。なお、この不具合を、以降、「Bタイプ」の不具合という。
ところで、上記拡缶加工が行われる3ピース缶用の缶用鋼板は、従来、低炭素鋼を素材とした冷延鋼板を、箱型焼鈍炉(BAF)を用いて焼鈍し、あるいは、それにさらに二次冷間圧延(DR)して製造していた。しかしながら、上記BAF焼鈍やDRを用いた製造方法は、製造に要する時間が長くなり、製造性に劣るという問題がある。そこで、近年では、極低炭素鋼を素材とした冷延鋼板を、連続焼鈍ライン(CAL)で焼鈍することによって製造する方法に切り替えられる傾向にある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1のように、極低炭素鋼を連続焼鈍することによって製造した缶用鋼板は、拡缶用の3ピース缶に用いた場合には、上述した溶接部以外の部分が変形を起こして、上述した「Aタイプ」の不具合を起こしやすいという問題点がある。
一方、近年では、鉄鋼製品のリサイクル率の向上に伴い、製鋼原料として使用されるスクラップ等から、製鋼では除去することが難しいSnやCu等の不純物成分が混入し、その混入量は増加する傾向がある。この有効な回避策としては、使用原料を制限することしかないため、製造コストが高くなるという問題点が指摘されている。
この問題に対しては、特許文献2に、熱間圧延工程および冷間圧延後の焼鈍工程において鋼中のSnを鋼板表面に濃化させることによって、すなわち、鋼中に不可避的に混入するSnを逆に利用することによって、耐食性を向上した表面処理用冷延鋼板が提案されている。
特開平10−245655号公報 特開平07−331383号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された発明は、耐食性の向上のみを目的としており、Snが、その他の缶用鋼板の特性に及ぼす影響については何等の検討もなされていない。そのため、不可避的不純物として混入してくるSnを有効活用するまでには至っていないのが実情である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、不可避的不純物として混入してくるSnを有効活用することによって、極低炭素鋼を素材とし、連続焼鈍で製造可能な拡缶用途に適した缶用鋼板用冷延鋼板とその缶用鋼板およびそれらの製造方法を提案することにある。
発明者らは、従来技術が抱える上記問題点、すなわち3ピース缶の缶胴部の拡缶不良の原因について、缶用鋼板が有する機械的特性との関係について検討を重ねた。その結果、上記缶胴溶接部の拡缶挙動は、素材鋼板のr値との相関が強く、拡缶時の缶胴の円周方向変形を均一化するには、r値を適正範囲に制御する必要があること、これに対して、極低炭素鋼を素材とし、連続焼鈍で製造した缶用鋼板用の冷延鋼板は、r値が高位に適正範囲から外れていることを知見した。一方、上述した不可避的不純物であるSnが、缶用鋼板用冷延鋼板の特性に及ぼす影響について調査したところ、r値を低減する効果が大きく、r値を制御する元素として有効に活用できることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.01mass%以下、Si:0.1mass%以下、Mn:0.1〜1.2mass%、P:0.05mass%以下、S:0.05mass%以下、Al:0.001〜0.10mass%、N:0.03mass%以下、Nb:0.02mass%以下、Sn:0.02mass%超0.10mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、r値が1.0±0.2である缶用鋼板用冷延鋼板である。
また、本発明は、上記冷延鋼板の表面に、錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき層を有することを特徴とする缶用鋼板である。
また、本発明は、C:0.01mass%以下、Si:0.1mass%以下、Mn:0.1〜1.2mass%、P:0.05mass%以下、S:0.05mass%以下、Al:0.001〜0.10mass%、N:0.03mass%以下、Nb:0.02mass%以下、Sn:0.02mass%超0.10mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを、仕上圧延終了温度を(Ar変態点−30℃)以上とする熱間圧延し、400〜800℃の温度でコイルに巻取り、その後、冷間圧延し、再結晶温度以上800℃以下の温度で連続焼鈍後、圧下率が1〜40%の調質圧延または2次冷間圧延する缶用鋼板用冷延鋼板の製造方法である。
また、本発明は、上記調質圧延後または2次冷間圧延後の冷延鋼板表面に、錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき処理または塗油を施すことを特徴とする缶用鋼板の製造方法である。
本発明によれば、不純物として混入してくるSnをいたずらに低減する必要がなく、かつ、極低炭素鋼を素材として連続焼鈍で拡缶用途の缶用鋼板を製造することができるので、高品質の缶用鋼板を安価に提供することができる。
溶接して製造した3ピース缶缶胴の模式図である。 拡缶により主に溶接部以外の部分が変形した缶胴の状態を説明する図である。 拡缶により主に溶接部近傍の軟質部分が変形した缶胴を説明する図である。 極低炭素鋼素材の連続焼鈍材(缶用鋼板)のr値とSn含有量との関係を示すグラフである。
発明者らは、図2に示した、拡缶時に溶接部以外の部分が収縮を起こして、溶接部の高さが突出してしまう「Aタイプ」の不具合、および、図3に示した、拡缶時に溶接部近傍の軟化部のみが変形してフランジ割れを起こしてしまう「Bタイプ」の不具合と、素材の鋼板が有する機械的特性との関係について調査した。その結果、上記不具合は異なる現象ではなく、r値と密接に関連した同一の現象であること、そして、拡缶時における上記不具合を防止し、缶胴の円周方向で均一に変形を起こさせるためには、上記r値を適正範囲に制御する必要があることを見出した。
ランクフォード値(r値)は、下記式;
r値=εw/εt
で表されるように、引張試験片に所定の引張変形を付与したときの、試験片の板厚方向の歪量εtと、試験片幅方向の歪量εwとの比で定義される。したがって、r値が1より大きい場合とは、試験片に引張変形を付与したときに、板厚よりも板幅の方が大きく減少することを、一方、r値が1より小さい場合とは、試験片に引張変形を付与したときに、板幅よりも板厚の方が大きく減少することを意味している。
ここで、上記r値による引張試験片の変形挙動と、缶胴の拡缶加工とを対比すると、溶接部以外の部分が大きく収縮するAタイプの不具合は、r値>1の場合の引張試験片の変形挙動に、また、溶接部近傍でフランジ割れを起こすBタイプの不具合は、r値<1の場合の引張試験片の変形挙動に、それぞれ対応していると考えることができる。
そこで、発明者らは、拡缶時に、缶胴の円周方向で均一に変形を起こさせるためのr値の適正範囲を確認するため、r値と拡缶加工性との関係を詳細に調査した。その結果、缶胴を円周方向で均一に変形させるためには、r値を1.0±0.2の範囲に制御する必要があることを見出した。実際のところ、Aタイプの不具合が発生しやすい極低炭素鋼素材の連続焼鈍材のr値は、平均r値が1.4以上であることが確認されている。そこで、発明者らは、上記極低炭素鋼素材の連続焼鈍材のr値を適正範囲である1.0±0.2の範囲に制御する方法について検討した。なお、本発明におけるr値は、後述する実施例に示す平均r値とする。
r値を低減する方法としては、従来から、二次冷間圧延する方法、合金元素を添加する方法、熱延仕上圧延終了温度をAr変態点以下に制御する方法、低温焼鈍する方法などが知られている。しかし、二次冷間圧延する方法は、加工性の低下を伴うため、良好な加工性を要求される用途には適用することが難しい。また、仕上圧延終了温度をAr変態点以下に制御する方法は、組織の粗大化を招くため好ましくない。また、低温焼鈍する方法は、加工性の低下や材質のばらつきの増大を招く。さらに、合金元素の添加は、原料コストの増大につながるため好ましくない。
そこで、発明者らは、不可避的不純物として混入し、従来、邪魔もの扱いされていたSnを、r値の制御に有効活用することを検討した。図4は、C:0.0020mass%、Si:0.02mass%、Mn:0.45mass%、P:0.010mass%、S:0.010mass%、Al:0.040mass%、N:0.0020mass%およびNb:0.015mass%を含有する極低炭素鋼を素材とし、連続焼鈍後、調質圧下率を2%として製造した板厚:0.17mmの缶用鋼板のr値に及ぼすSn含有量との関係を示したものである。この図から、Snの含有量が0.02mass%以上では、0.04mass%の増加によってr値が約0.1低下することがわかる。したがって、調質圧下率を2%の鋼板では、r値を1.0±0.2の範囲に収めるためには、Snを0.06〜0.14mass%含有させる必要があることがわかる。
一方、缶用鋼板には、製缶後の缶強度を高めるために、硬質の素材鋼板が求められることがあり、その場合、比較的低目の圧下率、例えば40%以下の二次冷間圧延を施すことがある。しかし、二次冷間圧延とr値が低下することは、前述したとおりである。発明者らの調査結果によれば、二次冷延圧下率10%当たり、r値は概ね0.1低下することがわかっている。そこで、上記図4中に、二次冷延圧下率が40%のときのSnの影響を推定して示したのが破線であり、r値を0.8以上とするためには、Snを0.06%以下の範囲で含有させることが好ましいことがわかる。
一方、Snは、0.10mass%を超えて添加すると、熱間圧延時に割れを生じて、表面品質の低下を招くので、上限は0.10mass%とする必要がある。一方、Snは、不可避的不純物として0.02mass%まで混入する可能性があるので、本発明では0.02mass%超添加することとした。したがって、本発明では、Snを0.02mass%超0.10mass%以下の範囲で添加するが、上記のように、調質圧延または二次冷間圧延の圧下率によって、その範囲で添加量を調整することが必要となる。
本発明は、上記知見に、さらに検討を加えて開発したものである。
次に、本発明に鋼板の成分組成を限定する理由について説明する。
C:0.01mass%以下
Cは、鋼の強度を高めるのに有効な元素であるが、加工性を低下させる元素でもある。特に、連続焼鈍法で鋼板を製造する場合、良好な加工性を確保するためには、Cは低い方が望ましい。また、Cが高いと、缶胴溶接部が硬質化するため、拡缶加工により溶接部が突起したり、溶接部の近傍でフランジ割れを生じたりしやすくなる。よって、本発明では、Cは0.01mass%以下とする。なお、Cの下限は特に限定しないが、Cが低くなり過ぎると、缶強度を確保するための二次冷延圧下率を高くすることが必要となるほか、製造コストの上昇を招くため好ましくない。よって、Cは好ましくは0.0010〜0.0050mass%の範囲であり、より好ましくは0.0010〜0.0030mass%の範囲である。
Si:0.1mass%以下
Siは、通常、脱酸元素として添加される元素であり、また鋼を高強度化するために添加される元素でもある。しかし、缶用鋼板の場合、Siを多量に含有するとスケールに起因した表面性状の劣化やめっき不良による耐食性の低下を招くおそれがある。よって、Siは0.1mass%以下とする。好ましくは、0.04mass%以下である。
Mn:0.1〜1.2mass%
Mnは、Sに起因した熱間割れを防止するのに有効な元素であり、Sの量に応じて添加する必要がある。また、Mnは、結晶粒を微細化し、鋼を高強度化する作用も有する。これらの効果を得るためには、0.1mass%以上の添加が必要である。一方、Mnの過剰な添加は、耐食性の低下をもたらすとともに、鋼板を硬質化させて、フランジ加工性を低下させる。よって、本発明では、Mnを0.1〜1.2mass%の範囲で添加する。好ましくは、0.1〜0.5mass%の範囲である。
P:0.05mass%以下
Pは、不可避的不純物であり、鋼を硬質化させ、加工性を低下させるほか、耐食性を低下させる有害な元素である。したがって、Pは低いほど好ましく、本発明では、0.05mass%以下に制限する。好ましくは、0.02mass%以下である。
S:0.05mass%以下
Sは、不可避的不純物であり、鋼中に介在物として存在し、鋼板の延性を低下させると共に、耐食性を低下する有害な元素であり、できる限り低減するのが望ましい。よって、本発明においては、Sは0.05mass%以下に制限する。好ましくは、0.01mass%以下である。
Al:0.001〜0.10mass%
Alは、鋼の脱酸のために添加される元素であり、0.001mass%未満では、脱酸が不十分となり、酸化物系介在物によるフランジ加工性の低下を招く。一方、0.10mass%を超える添加は、アルミナ系介在物が増加し、表面品質や内部品質を低下させるので、上限は0.10mass%とする。好ましくは、0.030〜0.050mass%の範囲である。
N:0.03mass%以下
Nは、溶接部の硬さの上昇を招くことなく強度を高めるのに有効な元素である。しかし、Nの含有量が0.03mass%を超えると、鋼板が著しく硬質化し、また、スラブ内部に気泡が発生して素材の健全性も低下し、却って製缶工程でのフランジ加工において割れを生じやすくする。よって、本発明では、Nの上限を0.03mass%とする。好ましくは、0.0050mass%以下である。
Nb:0.02mass%以下
Nbは、固溶Cや固溶Nを固定する作用があるあが、添加量が多いと再結晶温度が上昇するため、焼鈍温度が高温となって製造コストが増大したり、安定した焼鈍を行い難くなったりする。よって、本発明においては、Nbの添加量は0.02mass%以下に制限する。好ましくは、0.005mass%以下である。
Sn:0.02mass%超0.10mass%以下
Snは、製鉄原料であるスクラップ等から不可避的に混入してくる元素であり、また、一旦混入すると、製鋼において除去するのが難しい元素である。そのため、Snを0.02mass%以下に低減するには、使用するスクラップを厳選したり、溶銑率を高めたりする必要があることから、製造コストの上昇を招く。一方、Snは、r値を低下する元素であり、Snを適正量含有させることで、鋼板のr値を適正範囲に制御するのに有効な元素である。そこで、本発明においては、r値が高過ぎる極低炭素鋼素材の連続焼鈍材にSnを0.02mass%超添加し、r値を適正範囲に制御する。一方、Snの含有量が、0.10mass%を超えると、r値が熱間加工性を害して表面品質の低下を招く。よって、本発明においては、Snを0.02mass%超0.10mass%以下の範囲で添加する。なお、制御対象であるr値は、調質圧延の圧下率や二次冷延圧下率によっても変化するため、それらの圧下率に応じてSnの添加量は上記組成範囲内で適宜決定するのが好ましい。
本発明の缶用鋼板用の冷延鋼板における上記以外の成分は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の効果を害さない範囲であれば、他の成分の添加を拒むものではない。なお、Tiは、固溶Cや固溶Nを固定する作用があるので、0.002mass%以下の範囲であれば含有していてもよい。
次に、本発明の缶用鋼板の製造方法について説明する。
本発明の缶用鋼板は、上記適正範囲に調整された成分組成を有する鋼スラブを常法にしたがって製造したのち、この鋼スラブを好ましくは1050〜1300℃の温度に再加熱し、仕上圧延終了温度を(Ar変態点−30℃)以上とする熱間圧延し、400〜800℃の温度でコイルに巻取り、冷間圧延し、連続焼鈍した後、1〜40%の圧下率の調質圧延または2次冷間圧延を施すことにより製造することができる。以下、上記製造条件について説明する。
鋼の溶製および鋼スラブの製造方法は、通常公知の方法を用いることができる。例えば、転炉や電気炉等で鋼を溶製後、真空脱ガス装置等などを用いて鋼成分を上述した適正成分組成に調整するのが好ましい。なお、本発明では、不可避的不純物として混入するSnを、高い濃度まで許容しているので、製鋼原料として、Sn濃度の高いスクラップを積極的に使用することができる。したがって、リサイクル率の向上や原料コストの低減が可能となる。上記溶製した鋼は、その後、常法である連続鋳造法または造塊−分塊圧延法で鋼スラブとすることができるが、製品品質の上からは連続鋳造法を用いるのが好ましい。
上記のようにして得た鋼スラブは、その後、熱間圧延に供するが、鋼スラブを連続鋳造法で製造する場合には、室温あるいは中間温度まで冷却後、加熱炉で所定の温度まで再加熱してから熱間圧延を行ってもよいが、連続鋳造後、冷却することなく高温状態のまま熱間圧延に供する直接熱間圧延を行ってもよい。
なお、加熱炉でスラブを再加熱する場合の加熱温度は、1050〜1300℃の範囲とするのが好ましい。1050℃以上とすると、後述する熱間圧延における仕上圧延終了温度を確保することが容易となる。一方、1300℃以下とすると、鋼板表面にスケール起因の表面欠陥が発生することがなく、表面品質に優れる鋼板が得られるからである。
熱間圧延は、常法で行うことができるが、この際の仕上圧延終了温度は、(Ar変態点−30℃)以上とする必要がある。
終了温度が(Ar変態点−30℃)未満では、最終製品における金属組織が粗粒化して、製缶時に肌荒れが起こり易くなったり、リジング現象が発生し、成形加工後の外観不良が生じやすくなったりするため好ましくない。
なお、熱間圧延の仕上圧延終了温度の上限は、特に限定しないが、表面品質を確保するためおよび熱エネルギーコストを低減するためには、1000℃以下であるのが好ましい。より好ましい熱間仕上圧延終了温度は950〜1000℃の範囲である。
熱間圧延後のコイルの巻取温度は、400〜800℃の範囲とする。巻取温度が400度を下回ると、鋼板の形状が悪化し、次工程の酸洗、冷間圧延の操業に支障をきたすようになる。一方、巻取温度が800℃を超えて高くなり過ぎると、熱延鋼板中に巨大なカーバイドが形成され、鋼板の耐食性に悪影響を及ぼしたり、鋼板表面に生成するスケールが増大し、酸洗性が大きく低下したりするので好ましくない。好ましくは、巻取温度は450〜750℃の範囲である。
熱間圧延後の鋼板は、その後、冷間圧延する。この際の、冷延圧下率は、80%以上とするのが好ましい。C:0.01mass%以下の極低炭素鋼を素材とする場合、圧下率が80%以上とすると、仕上焼鈍後の結晶組織を細粒化することができる。なお、圧下率の上限については、特に定めないが、熱間圧延設備および冷間圧延設備の圧延能力に応じて適宜決定するのが好ましい。熱間圧延後、冷間圧延前にスケールを除去するために、酸洗を行うことが好ましい。
冷間圧延後の鋼板は、その後、再結晶温度以上〜800℃以下の温度で連続焼鈍を行う必要がある。焼鈍温度が再結晶温度未満では、未再結晶組織が残存し、製缶時の成形性不良や肌荒れにより外観不良を招く。一方、焼鈍温度が、800℃を超える高温となると、連続焼鈍時にヒートバックルや板破断等の欠陥を生じやすくなり、連続焼鈍ラインに安定して通板することが難しくなる他、異常な粒成長により、製缶後の外観品質の劣化を招くからである。
なお、上記温度に保持する均熱時間は、5〜60secの範囲とするのが好ましい。5sec以上とすると、再結晶が十分進行する。一方、60sec以下とすると、生産性に優れるからである。
連続焼鈍後の鋼板は、その後、要求される鋼板の硬さや降伏強度に応じて、圧下率が1〜40%の範囲の調質圧延または二次冷間圧延を施して、缶用鋼板の素材となる冷延鋼板とする。1%未満の圧下率では、安定して調質圧延を施すことが難しい。一方、圧下率が40%を超えると、鋼板のr値や伸びが低下し過ぎて、良好な加工性を確保することができなくなる他、圧延負荷が増大して二次冷間圧延することが難しくなる。
上記のようにして得た冷延鋼板は、その後、鋼板表面に、常法、例えば電気めっきにより、錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき処理を施してめっき層を形成し、拡缶用の缶用鋼板とすることができる。または、上記のようにして得た冷延鋼板は、鋼板表面に塗油後、搬送または保管したのちに脱脂し、常法により錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき処理を施してめっき層を形成し、拡缶用の缶用鋼板とすることができる。
表1に示す成分組成を有する鋼を転炉−真空脱ガスプロセスで溶製し、連続鋳造して鋼スラブとした。次いで、上記鋼スラブを表2に示した条件で熱間圧延して板厚が2.8mmの熱延鋼板とし、その後、圧下率が94%の冷間圧延し、連続焼鈍または箱焼鈍した後、圧下率が1.5%の調質圧延を施すか、あるいは、圧下率が91%の冷間圧延し、連続焼鈍した後、圧下率が30%の二次冷間圧延を施すかのいずれかの方法で缶用鋼板の素材となる板厚が0.17mmで、調質度がT3相当の冷延鋼板を得た。
Figure 2010255021
上記のようにして得た表2に示す各製造条件の冷延鋼板の1/4幅における硬さ(HR30T)およびr値を測定した。なお、r値は、圧延方向L、圧延直角方向Cおよび圧延45度方向Dの3方向におけるr値を測定し、それらを元に下記式;
平均r値=(r+r+2r)/4
ここで、r、rおよびrは、L,CおよびD方向のr値
を用いて平均r値を求めた。
次いで、上記冷延鋼板を、ラインに通板して、電気錫めっき処理(目付量:#25/#25)を施して、板厚が0.17mmの缶用鋼板とした。この缶用鋼板から試験用シートサンプルを採取し、圧延方向165.2mm×幅方向132.8mmにブランク後、圧延方向を缶胴円周方向として円筒状に丸め、スードロニック溶接機で溶接し、高さ130mm、直径52.3mmφ、容量250gの3ピース缶用缶胴を各100個ずつ製造し、以下の拡缶試験に供した。
<拡缶試験>
上記のようにして得た円筒缶胴内に特殊な割り型構造からなるエキスパンド加工用治具を挿入して、拡缶率7%のエキスパンド成型を施した。この時、エキスパンドの引張歪み方向は圧延方向となり、上記拡缶率は、その方向の引張歪み量に相当する。
上記拡缶後の缶胴について、円周方向の缶胴高さの変化、溶接部およびその近傍のフランジ割れ発生の有無、およびストレッチャーストレインに類する外観不良の有無を調査し、図2のように溶接部以外の収縮量が大きいAタイプの不具合、および、図3のように溶接部近傍にフランジ割れが発生するBタイプの不具合による不良率を調査した。なお、Aタイプの不具合は、缶胴高さの変動量が1.0mmを超えるものを、また、Bタイプの不具合は、割れの深さが1.0mmを超えるものを不良と判定した。
上記試験の結果を、表2に併記して示した。本発明の拡缶用缶用鋼板は、Snを多く含んだ極低炭素鋼を素材とし、連続焼鈍により製造したことにより、r値が1.0±0.2の範囲内に収まっている。その結果、Aタイプ、Bタイプの不良の発生もなく、良好な拡缶加工性が得られていることがわかる。
Figure 2010255021
本発明の鋼板の用途は、缶用鋼板に限定されるものではなく、例えば、溶接加工やエキスパンド加工を施す電気部品などにも、好適に用いることができる。
1:缶胴
2:溶接部
3:溶接部に生じた突起部
4:溶接部近傍に生じたフランジ割れ

Claims (4)

  1. C:0.01mass%以下、Si:0.1mass%以下、Mn:0.1〜1.2mass%、P:0.05mass%以下、S:0.05mass%以下、Al:0.001〜0.10mass%、N:0.03mass%以下、Nb:0.02mass%以下、Sn:0.02mass%超0.10mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、r値が1.0±0.2である缶用鋼板用冷延鋼板。
  2. 請求項1に記載の冷延鋼板の表面に、錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき層を有することを特徴とする缶用鋼板。
  3. C:0.01mass%以下、Si:0.1mass%以下、Mn:0.1〜1.2mass%、P:0.05mass%以下、S:0.05mass%以下、Al:0.001〜0.10mass%、N:0.03mass%以下、Nb:0.02mass%以下、Sn:0.02mass%超0.10mass%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有する鋼スラブを、仕上圧延終了温度を(Ar変態点−30℃)以上とする熱間圧延し、400〜800℃の温度でコイルに巻取り、その後、冷間圧延し、再結晶温度以上800℃以下の温度で連続焼鈍後、圧下率が1〜40%の調質圧延または2次冷間圧延する缶用鋼板用冷延鋼板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の調質圧延後または2次冷間圧延後の冷延鋼板表面に、錫めっき、クロムめっきおよびニッケルめっきのいずれか1以上のめっき処理または塗油を施すことを特徴とする缶用鋼板の製造方法。
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