JP2010253569A - 吸引保持方法、搬送装置、搬送方法、及び吸引保持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持対象物が急激に引き寄せられることで、吹出す気体の圧力に抗して保持対象物が吸引保持面に接触することを抑制することができる吸引保持方法、搬送装置、搬送方法、及び吸引保持装置を提供する。
【解決手段】吸引保持方法は、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流に生じる負圧と、旋回流発生室の吹出し口から吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、吸引保持面を有する吸引パットに、保持対象物を非接触で吸引保持する吸引保持方法であって、旋回流発生室に圧縮気体が供給されていない状態の吸引パットの吸引保持面を、保持対象物の被吸引保持面に対して、吸引パットが保持対象物を吸引保持している状態における吸引保持面と被吸引保持面との保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる工程と、吸引パットの旋回流発生室に圧縮気体を供給して、保持対象物を吸引して吸引保持状態にする工程と、を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、保持対象物を吸引保持する吸引保持方法、搬送対象物を吸引保持して搬送する搬送装置、搬送対象物を吸引保持して搬送する搬送方法、及び保持対象物を吸引保持する吸引保持装置に関する。
従来から、複数の半導体装置が形成された半導体基板のように、脆い材料に微細な構造が精密に形成された被加工物を加工する工程においては、被加工物を搬送する際に被加工物の加工面を損なわないための被加工物のチャッキング方法及びチャッキング装置について様々な工夫がされている。保持するために接触することが可能な面が少ない保持対象物を保持する方法として、ベルヌーイの定理を応用して被加工物などの保持対象物を非接触でチャッキングするベルヌーイチャックを用いる保持方法が使われている。
特許文献1には、空気の旋回流が発生する旋回室と、旋回室に連通するとともに被搬送物に対向する対向面と、を設けることによって、非接触で被搬送物を吸着する無接触搬送装置が開示されている。特許文献2には、旋回室の形状を工夫することによって、エア供給量に対するワークの保持範囲を拡大させ、ワークを確実且つ安定的に保持して移送することが可能な非接触搬送装置が開示されている。
しかし、特許文献1又は特許文献2に開示された搬送装置において保持対象物(被搬送物、ワーク)などを保持(吸着)する保持端末では、旋回室からの圧縮空気の流出状態が、保持端末の全周で必ずしも均一ではないことに起因して、保持端末の吸着端面に対する保持対象物の姿勢が、一定に保ち難いという課題があった。吸着端面に対する保持対象物の姿勢が一定でなくなって傾くことによって、吸着端面と保持対象物との間の隙間が保たれなくなり、吸着端面と保持対象物とが接触することがあるという課題があった。特許文献3には、半導体基板と吸着板との距離が変動した場合に接触ミスが発生することに注目して、吸着板に高さ検出センサーと高さ調整軸と調整軸の駆動装置とを設け、半導体基板と吸着板との距離を一定に保つことで、接触ミスを防止する半導体基板吸着装置が開示されている。
特開平11−254369号公報 特開2008−87910号公報 特開平5−36816号公報
特許文献1乃至3に開示されたような装置においては、保持端末が保持対象物に近づいて保持対象物に吸引力が及ぶと、保持対象物は保持端末に、急激に引き寄せられ、吹出す気体の圧力によって止められることで、非接触状態が形成される。
しかしながら、保持対象物が急激に引き寄せられることで、吹出す気体の圧力に抗して保持対象物が吸着端面に接触する可能性があるという課題があった。特許文献3に開示された吸着装置のように、半導体基板と吸着板との距離を一定に保ったとしても、半導体基板の状態や吸着装置の状態は必ずしも一定ではないため、保持対象物が保持端末に引き寄せられるタイミングや速度は必ずしも一定ではなく、例えば引き寄せられる速度が大きいと保持対象物が吸着端面に接触する可能性があるという課題があった。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる吸引保持方法は、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流の中心部に生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、保持対象物を非接触で吸引保持する吸引保持方法であって、前記旋回流発生室に圧縮気体が供給されていない状態の前記吸引パットの前記吸引保持面を、前記保持対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記保持対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程と、前記吸引パットの前記旋回流発生室に圧縮気体を供給して、前記保持対象物を吸引して吸引保持状態にする吸引保持工程と、を有することを特徴とする。
本適用例の吸引保持方法によれば、吸引保持面を、被吸引保持面に対して、吸引パットが保持対象物を吸引保持している状態における吸引保持面と被吸引保持面との保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程を実施する。次に、旋回流発生室に圧縮気体を供給して、保持対象物を吸引する吸引保持工程を実施する。これにより、吸引保持工程を実施する際は、吸引保持面と被吸引保持面とは、保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てて位置しているため、吸引保持工程において吸引された被吸引保持面は、吸引保持面側に移動することなく、保持対象物が吸引パットに吸引保持された状態となる。したがって、保持対象物が吸引パット側に吸引された慣性力によって吸引パットに衝突する可能性は実質的にないため、保持対象物が吸引パットの吸引保持面に接触することを抑制することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる吸引保持方法は、前記吸引位置取り工程が、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定工程を含むことが好ましい。
この吸引保持方法によれば、距離測定工程によって、吸引保持面と被吸引保持面との距離を測定することができる。吸引保持面と被吸引保持面との距離が明確になることで、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例3]上記適用例にかかる吸引保持方法は、前記吸引位置取り工程が、予め求められた前記吸引保持面の位置と前記被吸引保持面の位置とに基づいて、前記吸引パットを移動させる工程であることが好ましい。
この吸引保持方法によれば、予め求められた吸引保持面の位置と被吸引保持面の位置とに基づいて、吸引パットを移動させる。吸引保持面の位置と被吸引保持面の位置とが明確であれば、保持対象物の被吸引保持面と保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた位置に吸引保持面を移動させるために必要な移動量を容易に求めることができるため、当該必要な移動量に基づいて、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例4]本適用例にかかる搬送装置は、搬送対象物を支持する搬送対象物支持手段と、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、前記搬送対象物を非接触で吸引保持する吸引保持手段と、前記吸引保持手段を移動可能に支持する移動手段と、前記吸引保持面と、前記搬送対象物支持手段に支持されている前記搬送対象物の被吸引保持面と、の位置関係を求める位置情報検出手段と、前記吸引保持手段の吸引保持の動作を制御する吸引保持制御手段と、前記移動手段による前記吸引保持手段の移動を制御する移動制御手段と、を有し、前記移動制御手段は、前記位置情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動手段を制御して、前記吸引保持面を、前記搬送対象物支持手段に支持されている前記搬送対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記搬送対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させ、前記吸引保持制御手段は、前記吸引保持手段を制御して、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置される時点より前は、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止し、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置された時点の後に、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始することを特徴とする。
本適用例の搬送装置によれば、移動制御手段は、吸引保持面を、被吸引保持面に対して、吸引パットが搬送対象物を吸引保持している状態における吸引保持面と被吸引保持面との保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる。吸引保持制御手段は、吸引保持手段を制御して、吸引保持面が吸引初期位置に位置される時点より前は、旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止し、吸引保持面が吸引初期位置に位置された時点の後に、旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始する。これにより、吸引保持を開始する際は、吸引保持面と被吸引保持面とは、保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てて位置しているため、吸引保持を開始する際に、吸引された被吸引保持面が吸引保持面側に移動することがほとんどなく、搬送対象物が吸引パットに吸引保持された状態となる。したがって、搬送対象物が吸引パット側に吸引された慣性力によって吸引パットに衝突する可能性は実質的にないため、吸引保持を開始して搬送対象物を吸引保持した状態にする際に、搬送対象物が吸引パットの吸引保持面に接触することを抑制することができる。
[適用例5]上記適用例にかかる搬送装置は、前記位置情報検出手段が、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定手段であることが好ましい。
この搬送装置によれば、距離測定手段を用いて、吸引保持面と被吸引保持面との距離を測定することができる。吸引保持面と被吸引保持面との距離が明確になることで、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例6]上記適用例にかかる搬送装置は、前記位置情報検出手段が、予め入力された前記吸引保持面と前記搬送対象物の被吸引保持面との位置情報と、前記移動手段による前記吸引保持面の移動情報とから前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を求める距離算出手段であることが好ましい。
この搬送装置によれば、位置情報検出手段は、距離算出手段であって、予め入力された吸引保持面と被吸引保持面との位置情報と、移動手段による吸引保持面の移動情報とから吸引保持面と被吸引保持面との距離を求める。これにより、吸引パットを移動させて、搬送対象物の被吸引保持面と保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた位置に吸引保持面を移動させるために必要な移動量を容易に求めることができるため、当該必要な移動量に基づいて、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例7]本適用例にかかる搬送方法は、第一の位置に在る搬送対象物を、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに前記搬送対象物を非接触で吸引保持する吸引保持手段を用いて、第二の位置に搬送する搬送方法であって、前記旋回流発生室に圧縮気体が供給されていない状態の前記吸引パットの前記吸引保持面を、前記第一の位置に在る前記搬送対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記搬送対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程と、前記搬送対象物を前記吸引保持手段が吸引保持した状態で、前記吸引保持手段を移動させる移動工程と、前記吸引保持手段を前記第二の位置に対応する位置に停止して、前記搬送対象物の吸引保持状態を解除して、前記搬送対象物を前記第二の位置に着座させる着座工程と、を有することを特徴とする。
本適用例の搬送方法によれば、吸引保持面を、被吸引保持面に対して、吸引パットが搬送対象物を吸引保持している状態における吸引保持面と被吸引保持面との保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程を実施する。次に、旋回流発生室に圧縮気体を供給して、搬送対象物を吸引する吸引保持工程を実施する。これにより、吸引保持工程を実施する際は、吸引保持面と被吸引保持面とは、保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てて位置しているため、吸引保持工程において吸引された被吸引保持面は、吸引保持面側に移動することなく、搬送対象物が吸引パットに吸引保持された状態となる。したがって、搬送対象物が吸引パット側に吸引された慣性力によって吸引パットに衝突する可能性は実質的にないため、搬送対象物が吸引パットの吸引保持面に接触することを抑制することができる。
[適用例8]上記適用例にかかる搬送方法は、前記吸引位置取り工程が、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定工程を含むことが好ましい。
この搬送方法によれば、距離測定工程によって、吸引保持面と被吸引保持面との距離を測定することができる。吸引保持面と被吸引保持面との距離が明確になることで、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例9]上記適用例にかかる搬送方法は、前記吸引位置取り工程が、予め求められた前記吸引保持面の位置と前記被吸引保持面の位置とに基づいて、前記吸引パットを移動させる工程であることが好ましい。
この搬送方法によれば、予め求められた吸引保持面の位置と被吸引保持面の位置とに基づいて、吸引パットを移動させる。吸引保持面の位置と被吸引保持面の位置とが明確であれば、搬送対象物の被吸引保持面と保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた位置に吸引保持面を移動させるために必要な移動量を容易に求めることができるため、当該必要な移動量に基づいて、被吸引保持面に対して、正確な保持距離、又は保持距離より短い距離に、吸引保持面を位置させることができる。
[適用例10]本適用例にかかる吸引保持装置は、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、保持対象物を非接触で吸引保持する吸引保持装置であって、前記保持対象物を支持する保持対象物支持手段と、前記吸引パットを移動可能に支持する移動手段と、前記吸引保持面と、前記保持対象物支持手段に支持されている前記保持対象物の被吸引保持面と、の位置関係を求める位置情報検出手段と、前記吸引パットの吸引保持の動作を制御する吸引保持制御手段と、前記移動手段による前記吸引パットの移動を制御する移動制御手段と、を有し、前記移動制御手段は、前記位置情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動手段を制御して、前記吸引保持面を、前記保持対象物支持手段に支持されている前記保持対象物の前記被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記保持対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させ、前記吸引保持制御手段は、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置される時点より前は、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止させ、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置された時点の後に、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始させることを特徴とする。
本適用例の吸引保持装置によれば、移動制御手段は、吸引保持面を、被吸引保持面に対して、吸引パットが保持対象物を吸引保持している状態における吸引保持面と被吸引保持面との保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる。吸引保持制御手段は、吸引保持面が吸引初期位置に位置される時点より前は、旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止させ、吸引保持面が吸引初期位置に位置された時点の後に、旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始させる。これにより、吸引保持を開始する際は、吸引保持面と被吸引保持面とは、保持距離、又は保持距離より短い距離を隔てて位置しているため、吸引保持を開始する際に、吸引された被吸引保持面が吸引保持面側に移動することがほとんどなく、保持対象物が吸引パットに吸引保持された状態となる。したがって、保持対象物が吸引パット側に吸引された慣性力によって吸引パットに衝突する可能性は実質的にないため、保持対象物を吸引保持する状態にする際に、保持対象物が吸引パットの吸引保持面に接触することを抑制することができる。
(a)は、SAW共振片の一例を示す平面図。(b)は、複数のSAWパターンが形成された共振片ウェハーの平面図。 給除材装置の概略構成を示す外観斜視図。 吸引パットの構造を示す斜視図。 ヘッドケースの構成を示す平面図。 (a)は、ヘッドケースに吸引パットが取り付けられた状態を示す断面図。(b)は、ヘッドケースに吸引パットが取り付けられた状態を吸引パット側から見た平面図。 吸引保持ハンドの全体構成を示す分解斜視図。 共振片ウェハーの搬送工程の各工程を示すフローチャート。 共振片ウェハーの搬送工程の各工程における吸引パットと共振片ウェハーとの位置関係を示す説明図。 (a)は、ヘッドケースに距離センサーが取り付けられた状態を示す側面図。(b)は、ヘッドケースに距離センサーが取り付けられた状態を吸引パット側から見た平面図。
以下、吸引保持方法、搬送装置、搬送方法、及び吸引保持装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。実施形態は、搬送装置の一例である、給除材装置を例にして説明する。実施形態の給除材装置は、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子の製造工程において、SAW共振片を構成する複数のSAWパターンが区画形成された共振片ウェハーを取扱う給除材装置である。なお、以下の説明において参照する図面では、構成部材をわかり易く表示するために、部材又は部分の縦横の縮尺や部分ごとの縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
<共振片ウェハー>
最初に、給除材装置10(図2参照)が扱う搬送対象物又は保持対象物の一例である、共振片ウェハー1Aについて、図1を参照して説明する。共振片ウェハー1Aは、圧電体ウェハーにSAW共振片1が区画形成されたものであり、SAW共振片1は、SAW共振子を構成する主要要素である。図1(a)は、SAW共振片の一例を示す平面図である。図1(b)は、複数のSAWパターンが形成された共振片ウェハーの平面図である。
SAW共振子は、ハウジングにSAW共振片1を封入し、接着剤で接着し、ボンディングワイヤによってSAW共振片1とハウジング端子とを導通させて形成される。
図1(a)に示したように、SAW共振片1は、水晶、リチウムタンクレート、リチウムニオブベートなどの圧電体を矩形にカットしたものを基体(チップ)として構成されている。本実施形態の圧電体のチップ3は、平らな略長方形にカットされており、その表面(主面)3aの中央に、1組の電極4a及び電極4bからなる交叉指電極(IDT:Inter Digital Transducer)4が形成されている。IDT4の長手方向の両側には、格子状の反射器6が、それぞれ形成されている。チップ3の長手方向の縁に沿って、IDT4を形成する電極4a又は電極4bとそれぞれ繋がった導通用のボンディングランド5a及びボンディングランド5bが、形成されている。ボンディングランド5a及びボンディングランド5bは、電極4a及び電極4bと同じ素材を用いて形成されており、このボンディングランド5a及びボンディングランド5bにワイヤーボンディングすることによって電気的な接続が得られる。交叉指電極4と、反射器6と、ボンディングランド5a及びボンディングランド5bと、の組をSAWパターン2と表記する。
図1(a)に破線で示した領域7a及び領域7bは、陽極酸化レジスト膜を形成する領域である。陽極酸化膜は、電極の表面を陽極酸化することによって、酸化膜を電極の表面に形成し、SAW共振片の特性にほとんど影響を与えることなく、電極を保護することで、電極に異物が付着することによるトラブルを防止するものである。陽極酸化レジスト膜は、ボンディングランド5a及びボンディングランド5bに陽極酸化膜が形成されないようにするためのレジスト膜である。
図1(b)に示すように、共振片ウェハー1Aは、圧電体のウェハー3Aに複数のSAWパターン2が形成されている。共振片ウェハー1Aは、複数のSAWパターン2が形成された状態で陽極酸化が行われる。なお、本実施形態では、共振片ウェハー1Aは、陽極酸化が行われる前も、陽極酸化が行われた後も、共振片ウェハー1Aと表記する。陽極酸化を実施する装置に共振片ウェハー1Aを給材したり、陽極酸化膜が形成された共振片ウェハー1Aを除材する際は、SAWパターン2が形成された面や、陽極酸化膜の面を保持することで共振片ウェハー1Aを保持するため、SAWパターン2や陽極酸化膜に影響を与えない保持方法を用いることが必要である。
<給除材装置>
次に、給除材装置10について、図2を参照して説明する。図2は、給除材装置の概略構成を示す外観斜視図である。
図2に示すように、給除材装置10は、吸引保持ハンド20と、給除材腕31と機台38とを備えるロボット機構30と、給除材装置制御部39とを備えている。
給除材腕31は、腕部32aと、腕部32bと、腕関節部33と、ハンド保持機構34と、腕軸部36とを備えている。腕部32aの一端と腕部32bの一端とは、腕関節部33で接続されている。腕部32bの腕関節部33に接続された一端の反対側の一端は、腕軸部36に接続されている。腕軸部36は、腕部32bを腕軸部36の回動軸を中心に回動可能に支持している。腕部32bは、腕部32aを、腕関節部33を介して、腕関節部33の回動軸を中心に回動可能に支持している。腕部32aと腕部32bとは、腕関節部33において互いのなす角度を調整可能である。即ち、給除材腕31は、腕関節部33において屈伸可能である。腕軸部36の回動軸の軸方向と、腕関節部33の回動軸の軸方向とは、互いに略平行である。機台38は、内蔵する摺動支持機構(図示省略)を介して、腕軸部36を腕軸部36の回動軸の軸方向に摺動自在に、且つ精密に位置決め固定可能に支持している。ロボット機構30が、移動手段に相当する。
腕部32aの腕関節部33に接続された一端の反対側の一端には、ハンド保持機構34が固定されている。ハンド保持機構34には、吸引保持ハンド20が固定されている。ハンド保持機構34は、腕軸部36の回動軸の軸方向及び腕関節部33の回動軸の軸方向と同じ軸方向の回動軸を有し、腕部32aに対して、当該回動軸を中心に吸引保持ハンド20を回動可能に支持している。
吸引保持ハンド20は、後述する吸引パット21(図3参照)を4個備えており、吸引保持ハンド20の吸引保持面は、4個の吸引パット21が備える4個の吸引保持面182(図3参照)で構成されている。吸引保持ハンド20の吸引保持面は、ハンド保持機構34の回動軸と略垂直であり、ハンド保持機構34によって吸引保持ハンド20を回動させることで、吸引保持面に平行な平面方向における吸引保持面の方向を変えることができる。
給除材装置制御部39は、情報入出力装置(図示省略)を介して予め入力された制御プログラムに基づいて、給除材装置10の各部の動作を統括制御する。
次に、給除材装置10によってワークを搬送する際の給除材装置10の動作について説明する。
最初に、腕軸部36によって、給除材腕31を回動させて任意の方向に向け、腕関節部33において給除材腕31を屈伸させることによって、吸引保持ハンド20を任意の位置、例えば、ワークを吸引保持可能な位置に位置させる。次に、機台38の摺動支持機構によって、腕軸部36を腕軸部36の回動軸の軸方向に摺動させることによって、吸引保持ハンド20の吸引保持面をワークを吸引保持可能な距離まで接近させ、当該位置でワークを吸引保持する。次に、機台38の摺動支持機構によって腕軸部36を摺動させて、吸引保持ハンド20を移動させ、ワークを持ち上げる。
次に、腕軸部36によって、給除材腕31を回動させて、給除材腕31をワークを載置する方向に向け、腕関節部33において給除材腕31を屈伸させることによって、ワークを吸引保持した吸引保持ハンド20を、ワークが載置位置に臨む位置に位置させる。次に、機台38の摺動支持機構によって、腕軸部36を腕軸部36の回動軸の軸方向に摺動させることによって、吸引保持ハンド20が吸引保持したワークを載置面に載置可能な距離まで接近させ、当該位置でワークの吸引保持を解除し、ワークを載置面に落下させる。給除材装置10によって搬送される共振片ウェハー1Aなどのワークが、保持対象物又は搬送対象物に相当する。
<吸引パット>
次に、吸引保持ハンド20が備える吸引パット21について、図3を参照して説明する。吸引パット21は、ベルヌーイの定理を応用して、吸引保持する部材を吸引すると共に、流出する気体によって部材に押し力を加えることによって、部材と吸引パットとの非接触状態を維持して、非接触で部材を保持するものである。図3は、吸引パットの構造を示す斜視図である。
図3に示すように、吸引パット21は、旋回流発生室181と、吸引保持面182と、一対の気体噴出流路183,183と、一対のチャンバ流路185,185と、を備えている。旋回流発生室181は、円柱状の凹部である。吸引保持面182は、吸引パット21における旋回流発生室181が開口する端面であり、旋回流発生室181の開口側端に連なり、吸引保持された状態の被吸引部材が臨む面である。気体噴出流路183は、一端が旋回流発生室181の内周面184に開口しており、旋回流発生室181に圧縮空気を噴出させて、旋回流発生室181に旋回流を発生させる。チャンバ流路185は、各気体噴出流路183の上流端に連通し、吸引気体供給部90(図6参照)からの圧縮空気を供給する。吸引気体供給部90から供給された圧縮空気は、一対のチャンバ流路185に同時に流入し、それぞれ気体噴出流路183を通って旋回流発生室181に噴出される。
吸引パット21の外形は、略円形の吸引保持面182を端面とする略円筒形状であり、円筒の途中から吸引保持面182の反対側の端面までは、一部が切り欠かれた形状をしている。切り欠かれた部分は、平坦な面であって、互いに平行な一対の面186,186で構成されている。チャンバ流路185の気体噴出流路183に連通する側の反対側は、面186に開口している。
旋回流発生室181は、その内周面184の一端が閉塞された円柱状に形成されており、旋回流発生室181の閉塞側には、一対の気体噴出流路183が形成されている。旋回流発生室181に流入した圧縮空気は、その内周面184に沿うように流れ、強い旋回流となってやがて開放端から側方に流出する。旋回流の中心部には、ベルヌーイの定理に従って負圧が生じ、この負圧により共振片ウェハー1Aなどを吸引する。
吸引保持面182は、旋回流発生室181の開口側端に連なり、旋回流の旋回軸に対して略直交する形状に形成されている。旋回流発生室181で発生した旋回流は、旋回流発生室181の開放端に達すると、その遠心力により吸引保持面182に沿って内周側から外周側に向って渦流となって流れ出す。旋回流発生室181から流出して、吸引保持面182上を流れ出す空気により、共振片ウェハー1Aなどと吸引保持面182との間隙が維持される。
図3に示した吸引パット21では、旋回流発生室181に発生する旋回流は、吸引保持面182側から見て、時計まわりに旋回する。気体噴出流路183の位置を、旋回流発生室181の中心軸を含む面に関して面対称の位置にすると、旋回流発生室181に発生する旋回流は、吸引保持面182側から見て、反時計まわりに旋回する。本実施形態では、旋回方向に関わらず、いずれの旋回方向の旋回流を発生するものも、吸引パット21と表記する。
なお、吸引パット21の形状は、旋回流発生室181の開口端が徐々に広がるようにベルマウス形状としてもよいし、吸引保持面182に渦流を維持する渦形の溝を形成するようにしてもよい。
<ヘッドケース>
次に、吸引パット21が固定されており、吸引保持ヘッド25(図6参照)を構成するヘッドケース51について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、ヘッドケースの構成を示す平面図である。図5は、ヘッドケースに吸引パットが取り付けられた状態を示す図である。図5(a)は、ヘッドケースに吸引パットが取り付けられた状態を示す断面図であり、図5(b)は、ヘッドケースに吸引パットが取り付けられた状態を吸引パット側から見た平面図である。
図4及び図5に示すように、ヘッドケース51は、4個の吸引パット21を下方に突出させ、且つそれぞれの旋回流発生室181の端が同一平面内に位置するように保持している。具体的には、ヘッドケース51には、4個の固定装着穴がマトリクス状に形成されている。固定装着穴は、上述した吸引パット21の一対の面186,186と隙間なく嵌合できる平坦面を備えている。各吸引パット21は、面186が形成された部分が固定装着穴に嵌合されて、接着固定されている。吸引パット21で発生する旋回流の旋回方向は、4個の吸引パット21の中で対角に位置する2個の吸引パット21が時計まわりに旋回する旋回流を発生し、他方の対角に位置する2個の吸引パット21が反時計まわりに旋回する旋回流を発生するように、4個の吸引パット21が配置されている。
4個の吸引パット21の4個の吸引保持面182が構成する面を吸引保持面182Aと表記する。
図4に示すように、ヘッドケース51に形成した圧空溝88は、4個の吸引パット21を二分する位置に配設した幅広の主圧空溝84と、主圧空溝84から各吸引パット21に向って垂直に分岐した各吸引パット21ごとに1組、計4組の幅狭の副圧空溝85と、から形成されている。各副圧空溝85は、長い長尺副圧空溝85aと短い短尺副圧空溝85bとから成り、取り付けられた吸引パット21を挟み込む位置に配設されている。吸引パット21がヘッドケース51に取り付けられた状態で、長尺副圧空溝85a及び短尺副圧空溝85bは、吸引パット21の面186に開口しているチャンバ流路185にそれぞれ連通している。後述する吸引気体供給部90(図6参照)から供給される圧縮空気が、後述する蓋ケース52(図6参照)の吸引気体孔54から流入し、主圧空溝84及び各副圧空溝85を介して、各吸引パット21に流入する。吸引パット21に流入した圧縮空気は、旋回流発生室181に噴出され、図5に示した矢印aのように旋回する旋回流が発生する。蓋ケース52は、ヘッドケース51の周縁に形成された突設枠部87の内側に嵌合することで、ヘッドケース51に対して位置決めされる。
<吸引保持ハンド>
次に、吸引保持ハンド20の全体構成について、図6を参照して説明する。図6は、吸引保持ハンドの全体構成を示す分解斜視図である。吸引保持ハンド20が、吸引保持手段に相当する。
図6に示すように、吸引保持ハンド20は、共振片ウェハー1Aなどのワークを吸引保持する複数(図示のものは、4個)の吸引パット21と、吸引パット21を保持するパットホルダー23と、パットホルダー23を支持する装置取付部24と、を備えている。また、吸引保持ハンド20は、非接触保持用の空気を供給する吸引気体供給部90と、吸引気体供給部90を制御すると共に給除材装置制御部39とリンクする吸引保持制御部91と、を備えている。
パットホルダー23は、上述したヘッドケース51を有する吸引保持ヘッド25と、吸引保持ヘッド25を垂設支持するワークガイド26と、ワークガイド26を垂設支持するジョイント部材27と、を同軸上に重ねる状態に構成されている。
吸引保持ヘッド25は、ヘッドケース51と蓋ケース52とを備え、蓋ケース52がヘッドケース51の周縁に形成された突設枠部87の内側に嵌合して、隙間なく固定されている。蓋ケース52がヘッドケース51に固定されることで、ヘッドケース51に形成された主圧空溝84及び各副圧空溝85が、蓋ケース52に形成された吸引気体孔54、及び吸引パット21に形成されたチャンバ流路185に連通する気体流路となっている。
吸引気体供給部90は、吸引気体供給源92と、吸引給気管93aと、吸引流量調整弁95と、吸引給気管93bとを備えている。吸引気体供給源92は、例えば圧空ポンプのような、圧縮空気を送出する装置である。吸引流量調整弁95は、圧縮空気の流路と、流路の中間に形成されており、当該流路の開閉及び圧縮空気の流量の調整が可能な弁部とを備えている。吸引気体供給源92には吸引給気管93aの一端が接続されており、吸引給気管93aの他端には吸引流量調整弁95の流路の一方が接続されており、当該流路と弁部によって連通又は遮断されるもう一方の流路には、吸引給気管93bの一端が接続されている。吸引給気管93bのもう一端は、パットホルダー23のジョイント部材27に形成された吸引給気流路74に接続されている。
吸引流量調整弁95の開閉駆動源は、吸引保持制御部91と電気的に接続されており、吸引保持制御部91は、給除材装置制御部39と電気的に接続されている。吸引保持制御部91は、給除材装置制御部39からの制御信号に従って、開閉駆動源を制御して吸引流量調整弁95による吸引用気体の供給、遮断、及び供給量の調整を実施する。
吸引保持ハンド20の装置取付部24は、略円筒形状に形成され、上半部の内部には太径の取付孔41が、下半部の内部には細径の装着孔42がそれぞれ形成されている。取付孔41と装着孔42とは同軸上に配設されており、取付孔41は、吸引保持ハンド20をロボット機構30のハンド保持機構34に取り付けるための部位として機能し、装着孔42には、ジョイント部材27の装着部72が差し込み装着される。
ハンド保持機構34と装置取付部24とは、取付孔41に嵌入したハンド保持機構34の部分を、上ネジ孔43に螺合した止めネジで固定することによって、互いに固定される。装置取付部24とジョイント部材27とは、装着孔42に嵌入したジョイント部材27の装着部72を、下ネジ孔44に螺合した止めネジで固定することによって、互いに固定される。
パットホルダー23のジョイント部材27は、装着部72及び垂設部71を備えている。略角柱形状を有する垂設部71の一端の頂面に、垂設部71の略角柱形状の中心と中心軸が略一致する円柱形状の装着部72が立設されている。略円柱形状の装着部72の側面の一部が切り欠かれて、上述した下ネジ孔44に螺合した止めネジが突き当てられる平坦部72aが形成されている。装着部72を装置取付部24の装着孔42に嵌合し、止めネジを下ネジ孔44に螺合することにより、ジョイント部材27が装置取付部24に装着される。垂設部71の装着部72が突設された端面の反対側の端面には、略方形の角を面取りした形状の台座79が突設されている。この台座79にワークガイド26の凹部が嵌合して、位置決め固定される。
垂設部71の内部には、吸引給気流路74が形成されている。吸引給気流路74は、吸引給気管93bが接続されると共に、吸引パット21の旋回流発生室181に連なる略「L」字状の流路である。吸引給気流路74は、横流路75と、縦流路76とを有している。横流路75は、略角柱形状の垂設部71の側面に開口し、当該側面に略垂直に形成されており、当該開口に、継手を介して吸引給気管93bが接続されている。縦流路76は、一端が台座79の面の略中心位置に開口し、当該面に略垂直に形成されており、当該開口は、台座79に嵌合したワークガイド26の吸引気体孔64に接続されている。横流路75及び縦流路76における開口端と反対側の端は、互いに接合して、略「L」字状の吸引給気流路74を形成している。
ワークガイド26は、略方形の厚板の4角が面取りされた形状に形成されたガイド本体61と、一つの対角に位置する面取り部の両側においてガイド本体61の板面に立設された、4個のガイド突起62と、が一体に形成されている。
ガイド本体61におけるガイド突起62が立設された面の反対側の面には、垂設部71の台座79が嵌入する着座部が窪入形成されている。垂設部71(ジョイント部材27)の端面に形成された台座79が着座部に係合して固定されることで、ワークガイド26が、垂設部71に懸吊支持されている。
ガイド本体61は、略方形の板の4角が面取りされた形状を有しており、面取りされた角の一つにおいて、面取りの両側の各辺の端に、それぞれガイド突起62が立設されている。2個のガイド突起62の内側(ガイド本体61の中央側)のガイド面は、ガイド本体61の面に平行な方向において、互いに略直交する方向を向いている。ガイド本体61上に位置したワークは、それぞれのガイド突起62に当接することで、2方向への移動を規制される。
2個のガイド突起62が形成されている角部と対角の位置の角部には、ガイド本体61の中心に関して2個のガイド突起62と略点対称の位置に、他の2個のガイド突起62が立設されている。ガイド本体61上に位置したワークは、それぞれのガイド突起62に当接することで、反対側のガイド突起62に当接することで移動を規制される方向と反対側の2方向への移動を規制される。
4個のガイド突起62の位置を変えることによって、異なる大きさや平面形状のワークを吸引保持することができる。
上述した吸引保持ヘッド25は、ワークガイド26に垂設支持されている。吸引保持ヘッド25がワークガイド26に垂設支持されている状態で、ワークガイド26の略中央に形成された吸引気体孔64は、蓋ケース52の略中央に形成された吸引気体孔54と連通している。
<搬送>
次に、給除材装置10の吸引保持ハンド20によって、搬送パレット載置台105の所定の位置に載置された搬送用パレット100に置かれた共振片ウェハー1Aを吸引保持し、加工用パレット110に着座させて整列させる搬送整列工程について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、共振片ウェハーの搬送工程の各工程を示すフローチャートである。図8は、共振片ウェハーの搬送工程の各工程における吸引パットと共振片ウェハーとの位置関係を示す説明図である。搬送パレット載置台105の所定の位置に載置された搬送用パレット100における共振片ウェハー1Aの載置位置が第一の位置に相当する。加工用パレット110における所定の着座位置が第二の位置に相当する。
最初に、図7のステップS1では、吸引保持ハンド20の吸引保持面182Aの位置情報を取得する。位置情報の取得は、例えば、吸引保持面182Aを構成する吸引保持面182を基準部材に接触させたり、基準位置に在るセンサーに吸引保持面182を検出させたりすることで、取得することができる。このような操作を制御する給除材装置制御部39が、位置情報検出手段に相当する。
次に、ステップS2では、図8(a)に示すように、共振片ウェハー1Aが載置された搬送用パレット100を、給除材装置10に設けられた搬送パレット載置台105の所定の位置に載置する。当該作業は、搬送用パレット100を搬送することで共振片ウェハー1Aなどを搬送する部材搬送装置によって自動的に実施させたり、手作業で実施したりする。
搬送用パレット100を搬送パレット載置台105の所定の位置に載置することで、搬送用パレット100は、給除材装置10における所定の位置に配置される。搬送用パレット100に載置された共振片ウェハー1Aも、載置位置のばらつきの範囲で給除材装置10における所定の位置に位置する。共振片ウェハー1Aの上面は、搬送パレット載置台105のパレット載置面に対して、搬送用パレット100の厚さと共振片ウェハー1A自身の厚さだけ隔てた位置に位置する。当該位置は、給除材装置10において、設計値として定まっている位置である。ステップS1で取得された吸引パット21の吸引保持面182の位置情報と合わせて、共振片ウェハー1Aの上面と吸引保持面182Aとの相対位置が取得される。
共振片ウェハー1Aの上面の位置情報と吸引保持面182の位置情報とから、共振片ウェハー1Aの上面と吸引保持面182Aとの相対位置を求める給除材装置制御部39が、距離算出手段に相当する。搬送用パレット100、又は搬送用パレット100及び搬送パレット載置台105が、搬送対象物支持手段に相当する。共振片ウェハー1Aの上面が、被吸引保持面に相当する。
次に、図7のステップS3では、ロボット機構30によって吸引保持ハンド20を移動させて、吸引保持ハンド20が搬送用パレット100に置かれた共振片ウェハー1Aを吸引保持できる吸引位置に移動させる。このとき、吸引保持ハンド20の吸引保持面182Aを、図8(b)に示したように、共振片ウェハー1Aの上面に対して距離dだけ離れた、吸引初期位置に位置させる。共振片ウェハー1Aを吸引保持ハンド20が吸引保持した状態では、共振片ウェハー1Aは吸引パット21に対して隙間d1を隔てて、非接触で保持されている。距離dは、当該隙間d1と同等又は小さく設定する。ステップS3を実施する時点では、吸引流量調整弁95によって、圧縮空気の流路は遮断されており、吸引パット21には圧縮空気が供給されていない。隙間d1が、保持距離に相当する。
なお、図8に示した距離dや隙間d1は、明示できるように大きく示しているが、実際には、例えば0.2mmくらいの大きさである。
次に、図7のステップS4では、図8(c)に示すように、吸引保持ハンド20によって共振片ウェハー1Aを、非接触で吸引保持する。この工程は、吸引流量調整弁95を開放して、吸引気体供給源92から吸引パット21に圧縮空気を送り、旋回流発生室181に負圧を発生させていることで、実施する。圧縮空気が供給されて稼動状態となった吸引パット21を稼働状態でない吸引パット21と区別するために、吸引パット21Bと表記する。図8では、区別して図示するために、吸引パット21Bには網掛けを施している。
距離dは隙間d1と同等又は小さいため、吸引パット21に圧縮空気が送られて共振片ウェハー1Aを吸引保持した状態になる場合に、共振片ウェハー1Aは吸引パット21に対して実質的に移動することなく、吸引保持された状態となる。
吸引流量調整弁95を制御して、吸引パット21への圧縮空気の供給又は遮断を実施する吸引保持制御部91が、吸引保持制御手段に相当する。
吸引保持ハンド20を搬送用パレット100から離反する方向に移動すると、図8(d)に示すように、共振片ウェハー1Aは吸引パット21Bに対して隙間d1を隔てて、非接触で保持されている状態となる。
次に、図7のステップS5では、ロボット機構30によって、共振片ウェハー1Aを吸引保持した吸引保持ハンド20を移動させて、図8(e)に示すように、共振片ウェハー1Aを吸引保持した吸引保持ハンド20が加工用パレット110における所定の着座領域111に臨む位置に、移動させる。加工用パレット110の位置は、加工用パレット110を位置決めして載置することができる加工用パレット載置台(図示省略)の所定の位置に載置することによって、所定の位置に位置決めされる。ロボット機構30を制御して吸引保持ハンド20を移動させる給除材装置制御部39が、移動制御手段に相当する。
次に、図7のステップS6では、吸引流量調整弁95を閉じて吸引パット21Bに対する圧縮空気の供給を停止することによって吸引保持状態を解除する。吸引保持状態を解除することで、図8(f)に示すように、共振片ウェハー1Aを加工用パレット110の着座領域111に着座させる。
ステップS6を実施して、1個の共振片ウェハー1Aを搬送用パレット100から搬送して、加工用パレット110に着座させる工程を終了する。この工程を繰り返すことによって、搬送用パレット100に載せられた共振片ウェハー1Aを搬送して、加工用パレット110の上に整列させる。
以下、実施形態による効果を記載する。本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)吸引パット21には圧縮空気が供給されていない状態で吸引保持面182Aを、共振片ウェハー1Aに接近させる。これにより、共振片ウェハー1Aに吸引保持する力を作用させることなく、吸引保持面182Aを共振片ウェハー1Aに接近させることができる。
吸引保持面182Aを、共振片ウェハー1Aの上面に対して距離dだけ離れた、吸引初期位置に位置させて、吸引パット21に圧縮空気を供給する。共振片ウェハー1Aを吸引保持ハンド20が吸引保持した状態では、共振片ウェハー1Aは吸引パット21に対して隙間d1を隔てて、非接触で保持されており、距離dは、隙間d1と同等又は小さく設定されている。これにより、吸引パット21に圧縮空気が供給されて吸引パット21が共振片ウェハー1Aに吸引力を及ぼして吸引保持状態にする際に、共振片ウェハー1Aが移動する量をほとんどなくすることができる。共振片ウェハー1Aが吸引パット21に向かって移動することがほとんどないため、共振片ウェハー1Aが吸引パット21に接触することを抑制することができる。
(2)吸引気体供給部90は、吸引気体供給源92と吸引流量調整弁95と、を備えている。吸引流量調整弁95を備えることで、吸引パット21に対する圧縮空気の供給と遮断との切り換えを迅速かつ確実に実施することができる。
以上、添付図面を参照しながら好適な実施形態について説明したが、好適な実施形態は、前記実施形態に限らない。実施形態は、要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、吸引保持面182Aの給除材装置10における位置情報を取得することと、共振片ウェハー1Aが載置された搬送用パレット100を、給除材装置10に設けられた搬送パレット載置台105の所定の位置に載置することとによって、共振片ウェハー1Aの上面と吸引保持面182Aとの相対位置を取得していた。しかし、吸引パット(吸引保持面)と保持対象物又は搬送対象物(被吸引保持面)との相対位置を、それぞれの位置情報を取得することによって取得することは必須ではない。
吸引保持装置(吸引パット)の吸引保持面に対する保持対象物又は搬送対象物の被吸引保持面の位置を直接測定することによって、吸引保持面と被吸引保持面との相対位置を求めてもよい。
被吸引保持面の位置を測定する距離センサーを備える構成について、図9を参照して説明する。図9は、ヘッドケースに距離センサーが取り付けられた状態を示す図である。図9(a)は、ヘッドケースに距離センサーが取り付けられた状態を示す側面図であり、図9(b)は、ヘッドケースに距離センサーが取り付けられた状態を吸引パット側から見た平面図である。
吸引保持ハンド120は、距離センサー125を備えることが、吸引保持ハンド20とは異なっている。図9に示したヘッドケース151は、距離センサー125を装着可能であることが、ヘッドケース51と異なっている。
図9に示すように、ヘッドケース151は、ヘッドケース51と同様に、4個の吸引パット21を下方に突出させ、それぞれの旋回流発生室181の端が同一平面内に位置する位置に保持している。4個の吸引パット21の略中央に、距離センサー125が固定されている。距離センサー125のヘッドケース151の面からの突出高さは、吸引パット21の突出高さより低くなっている。距離センサー125を用いて、距離センサー125から共振片ウェハー1Aなどのワークまでの距離を測定することで、吸引保持面182Aからワークまでの距離を測定することができる。測定された距離情報を給除材装置制御部に送り、当該距離情報に基づいてロボット機構30のような吸引保持ハンド120を移動する装置を制御することによって、吸引保持ハンド120を、吸引保持面182Aがワークに対して、例えば、上述した隙間d1と同等又は隙間d1より小さい距離dを隔てた位置に位置させることができる。
吸引保持ハンド120における距離センサー125が、距離測定手段に相当する。
測定手段としての距離センサー125は、吸引保持ハンド120のヘッドケース151に取り付けられていたが、測定手段は、吸引保持手段の他の部材に固定してもよい。また、測定手段を吸引保持手段と一体に構成することも必須ではない。測定手段は、吸引保持手段とは別に配置してもよい。
(変形例2)前記実施形態においては、吸引気体供給部90は、吸引気体供給源92と、圧縮空気の流路を開閉する吸引流量調整弁95とを備えていたが、流路を開閉したり気体の流量を調整したりする装置を設けることは必須ではない。吸引用の気体の供給及び停止の操作や供給量の調整は、吸引用気体の供給源において実施する構成であってもよい。
(変形例3)前記実施形態においては、吸引保持ハンド20は4個の吸引パット21を備えていたが、吸引保持手段が備える吸引パットは、4個に限らない。吸引保持する保持対象物又は搬送対象物の大きさや重量に対応した適切な吸引保持力を実現できれば、吸引保持手段が備える吸引パットは、いくつであってもよい。
(変形例4)前記実施形態においては、保持対象物又は搬送対象物として、複数のSAWパターン2が形成された共振片ウェハー1Aを例に説明したが、保持対象物及び搬送対象物は、振動子を形成するための素材に限らない。保持する際に非接触で保持することが好ましい部材であって、非接触で保持する対象物であれば、上述した吸引保持方法、搬送装置、又は搬送方法を用いて好適に吸引保持及び搬送を実施することができる。
(変形例5)前記実施形態においては、保持対象物又は搬送対象物としての共振片ウェハー1Aは略円形状であったが、保持対象物及び搬送対象物が略円形であることは必須ではない。保持対象物及び搬送対象物の形状は、その重量に対応できる吸引力を印加することが可能な被吸引保持面を有する形状であれば、どのような形状であってもよい。
(変形例6)前記実施形態においては、吸引パット21に供給される気体は空気であったが、吸引保持のための気体は空気に限らない。上述した吸引保持方法、搬送装置、搬送方法、及び吸引保持装置は、吸引保持手段を駆動することが可能であれば、どのような気体を用いる場合でも適用することができる。例えば、腐蝕防止などのために不活性ガスを充満させたような環境においても適用することができる。
(変形例7)前記実施形態においては、ガイド本体61は、略方形の板の4角が面取りされた形状を有しており、略方形の対角に位置する2個所の面取りされた角において、面取りの両側の各辺の端に、それぞれガイド突起62が立設されている。しかし、ガイド突起62のように吸引保持面に平行な方向におけるワークの移動を規制する規制部材の配設位置は、上述した配設位置に限らない。規制部材の配設位置は、吸引保持面に平行な方向におけるワークの移動を規制することができる位置であれば、どのような配設位置であってもよい。
(変形例8)前記実施形態においては、吸引保持手段を備える搬送装置としての給除材装置10は、吸引保持ハンド20と、給除材腕31と、機台38と、給除材装置制御部39とを備えていたが、搬送装置が給除材腕31や機台38のような、吸引保持ハンド20などを保持すると共に移動させる装置を備えることは必須ではない。例えば、吸引保持ハンド20を簡単な支持部材で支持し、当該支持部材を手作業で移動させるような装置であってもよい。
1…SAW共振片、1A…共振片ウェハー、10…給除材装置、20…吸引保持ハンド、21,21B…吸引パット、30…ロボット機構、39…給除材装置制御部、51…ヘッドケース、90…吸引気体供給部、91…吸引保持制御部、92…吸引気体供給源、95…吸引流量調整弁、100…搬送用パレット、105…搬送パレット載置台、110…加工用パレット、111…着座領域、120…吸引保持ハンド、125…距離センサー、151…ヘッドケース、181…旋回流発生室、182…吸引保持面、182A…吸引保持面。

Claims (10)

  1. 旋回流発生室に発生させた気体の旋回流の中心部に生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、保持対象物を非接触で吸引保持する吸引保持方法であって、
    前記旋回流発生室に圧縮気体が供給されていない状態の前記吸引パットの前記吸引保持面を、前記保持対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記保持対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程と、
    前記吸引パットの前記旋回流発生室に圧縮気体を供給して、前記保持対象物を吸引して吸引保持状態にする吸引保持工程と、を有することを特徴とする吸引保持方法。
  2. 前記吸引位置取り工程は、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の吸引保持方法。
  3. 前記吸引位置取り工程は、予め求められた前記吸引保持面の位置と前記被吸引保持面の位置とに基づいて、前記吸引パットを移動させる工程であることを特徴とする、請求項1に記載の吸引保持方法。
  4. 搬送対象物を支持する搬送対象物支持手段と、
    旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、前記搬送対象物を非接触で吸引保持する吸引保持手段と、
    前記吸引保持手段を移動可能に支持する移動手段と、
    前記吸引保持面と、前記搬送対象物支持手段に支持されている前記搬送対象物の被吸引保持面と、の位置関係を求める位置情報検出手段と、
    前記吸引保持手段の吸引保持の動作を制御する吸引保持制御手段と、
    前記移動手段による前記吸引保持手段の移動を制御する移動制御手段と、を有し、
    前記移動制御手段は、前記位置情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動手段を制御して、前記吸引保持面を、前記搬送対象物支持手段に支持されている前記搬送対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記搬送対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させ、
    前記吸引保持制御手段は、前記吸引保持手段を制御して、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置される時点より前は、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止し、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置された時点の後に、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始することを特徴とする搬送装置。
  5. 前記位置情報検出手段は、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定手段であることを特徴とする、請求項4に記載の搬送装置。
  6. 前記位置情報検出手段は、予め入力された前記吸引保持面と前記搬送対象物の被吸引保持面との位置情報と、前記移動手段による前記吸引保持面の移動情報とから前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を求める距離算出手段であることを特徴とする、請求項4に記載の搬送装置。
  7. 第一の位置に在る搬送対象物を、旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに前記搬送対象物を非接触で吸引保持する吸引保持手段を用いて、第二の位置に搬送する搬送方法であって、
    前記旋回流発生室に圧縮気体が供給されていない状態の前記吸引パットの前記吸引保持面を、前記第一の位置に在る前記搬送対象物の被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記搬送対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させる、吸引位置取り工程と、
    前記搬送対象物を前記吸引保持手段が吸引保持した状態で、前記吸引保持手段を移動させる移動工程と、
    前記吸引保持手段を前記第二の位置に対応する位置に停止して、前記搬送対象物の吸引保持状態を解除して、前記搬送対象物を前記第二の位置に着座させる着座工程と、を有することを特徴とする搬送方法。
  8. 前記吸引位置取り工程は、前記吸引保持面と前記被吸引保持面との距離を測定する距離測定工程を含むことを特徴とする、請求項7に記載の搬送方法。
  9. 前記吸引位置取り工程は、予め求められた前記吸引保持面の位置と前記被吸引保持面の位置とに基づいて、前記吸引パットを移動させる工程であることを特徴とする、請求項7に記載の搬送方法。
  10. 旋回流発生室に発生させた気体の旋回流によって生じる負圧と、前記旋回流発生室の吸引用吹出し口から前記吸引用吹出し口が開口した吸引保持面に流出する気体とにより、前記吸引保持面を有する吸引パットに、保持対象物を非接触で吸引保持する吸引保持装置であって、
    前記保持対象物を支持する保持対象物支持手段と、
    前記吸引パットを移動可能に支持する移動手段と、
    前記吸引保持面と、前記保持対象物支持手段に支持されている前記保持対象物の被吸引保持面と、の位置関係を求める位置情報検出手段と、
    前記吸引パットの吸引保持の動作を制御する吸引保持制御手段と、
    前記移動手段による前記吸引パットの移動を制御する移動制御手段と、を有し、
    前記移動制御手段は、前記位置情報検出手段の検出結果に基づいて、前記移動手段を制御して、前記吸引保持面を、前記保持対象物支持手段に支持されている前記保持対象物の前記被吸引保持面に対して、前記吸引パットが前記保持対象物を吸引保持している状態における前記吸引保持面と前記被吸引保持面との保持距離、又は前記保持距離より短い距離を隔てた吸引初期位置に位置させ、
    前記吸引保持制御手段は、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置される時点より前は、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を停止させ、前記吸引保持面が前記吸引初期位置に位置された時点の後に、前記旋回流発生室に対する圧縮気体の供給を開始させることを特徴とする吸引保持装置。
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