JP2010252645A - 植物の生長を制御する遺伝子Hd16およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明者らは、上記の課題を解決するために、イネ品種日本晴とコシヒカリの間で検出された植物の生長を制御する遺伝子座(Hd16遺伝子座)の高精度連鎖解析を行い、Hd16の候補遺伝子を選定した。さらに、上記のようにして絞り込んだ候補遺伝子が、実際に出穂に関して機能していることを確認するために相補性検定を行った。その結果、Hd16候補遺伝子として単離した遺伝子には到穂日数を調節する機能を有することが明らかとなり、さらに該当遺伝子を使用して出穂期および植物の生長を制御することが可能であることを見出した。
【選択図】なし
Description
尚、本出願の発明に関連する先行技術文献情報を以下に示す。
まず本発明者らは、大規模分離集団により、イネ品種日本晴とコシヒカリの間で検出された植物の生長を制御する遺伝子座(Hd16遺伝子座)の高精度連鎖解析を行った。
その結果、これまで植物で出穂・開花に関わっているという報告が無いカゼインリン酸化酵素Iと相同性を示すHd16の候補遺伝子が出穂期および植物の生長を制御している可能性が考えられた。
即ち、本発明者らはイネの生長を制御するHd16遺伝子を単離することに成功し、これにより本発明を完成するに至った。
〔1〕植物の感光性を増加させる機能を有する植物由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(b)配列番号:2又は3に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA。
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1または複数のアミノ酸が置換、欠失、付加、および/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(d)配列番号:2又は3のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
〔2〕イネ由来であることを特徴とする、〔1〕に記載のDNA。
〔3〕植物の感光性を低下させる機能を有する植物由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:4に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(b)配列番号:5又は6に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA。
(c)配列番号:4に記載のアミノ酸配列において1または複数のアミノ酸が置換、欠失、付加、および/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(d)配列番号:5又は6のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
〔4〕イネ由来であることを特徴とする、、〔3〕に記載のDNA。
〔5〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAの転写産物と相補的なRNAをコードするDNA。
〔6〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAの転写産物を特異的に開裂するリボザイム活性を有するRNAをコードするDNA。
〔7〕植物細胞における発現時に、共抑制効果により、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAの発現を抑制させるRNAをコードするDNA。
〔8〕〔1〕から〔7〕のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
〔9〕〔8〕に記載のベクターが導入された宿主細胞。
〔10〕〔8〕に記載のベクターが導入された植物細胞。
〔11〕〔10〕に記載の植物細胞を含む形質転換植物体。
〔12〕〔11〕に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体。
〔13〕〔11〕または〔12〕に記載の形質転換植物体の繁殖材料。
〔14〕〔1〕から〔7〕のいずれかに記載のDNAを植物細胞に導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む、形質転換植物体の製造方法。
〔15〕〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のDNAによりコードされるタンパク質。
〔16〕〔9〕に記載の宿主細胞を培養し、該細胞またはその培養上清から組換えタンパク質を回収する工程を含む、〔15〕に記載のタンパク質の製造方法。
〔17〕〔15〕に記載のタンパク質に結合する抗体。
〔18〕配列番号:2、3、5、又は6のいずれかに記載の塩基配列またはその相補配列に相補的な少なくとも15の連続する塩基を含むポリヌクレオチド。
〔19〕〔1〕または〔2〕に記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、植物の感光性を増加させる方法。
〔20〕〔3〕から〔7〕のいずれかに記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、植物の感光性を低下させる方法。
〔21〕以下の(a)〜(c)の工程を含む、植物の感光性を判定する検査方法。
(a)被検植物体および繁殖媒体からDNA試料を調製する工程。
(b)該DNA試料から〔1〕又は〔3〕に記載のDNA領域を増幅する工程。
(c)植物の品種・系統から〔1〕又は〔3〕に記載のDNA領域を増幅したDNA断片と、該DNA試料から増幅したDNA断片の分子量または塩基配列を比較する工程。
〔実施例1〕出穂期関連遺伝子座Hd16の検出
日本のイネ栽培品種「日本晴」と「コシヒカリ」のBC1F7世代の交雑後代を材料に出穂期に関するQTL解析を行った結果、第3染色体長腕のSSRマーカー87C10-7(表1、配列番号:7及び8)近傍に出穂期に作用を持つ量的形質遺伝子座(QTL)が存在することが明らかになった(図1)。このQTLはコシヒカリ型の対立遺伝子が早生になる効果を示していた。日本晴とコシヒカリのBC2F2世代の交雑後代集団88個体を用いて連鎖解析を行った結果、出穂期を調節する作用を持つ遺伝子座がSSRマーカー94O03-4〜SNPマーカーOJ21G19_4(表1、配列番号:11〜14)の間に存在することが確認できた(図2)。
BC3F3世代の播種後2週目の幼苗2,918個体から簡易抽出法(Monna et al. (2002)DNA Res., 9, 11-17)に従ってゲノムDNAを抽出し、Hd16候補領域を挟み込むSSRマーカーRM2593およびRM1038(表1、配列番号:15〜18)を用いて両マーカー間で組換えが起きている227個体を選抜した。さらに、SSRマーカー94O03-4(配列番号:9及び10)およびSNPマーカーOJ21G19_4(表1、配列番号:配列番号:11〜14)間の組換え個体を167個体選抜した。選抜個体の幼苗をポットに移植し、温室内で栽培して自殖種子を採種した。各個体のBC3F4世代の自殖種子を各22個体ずつ圃場栽培し、出穂期を調査した。Hd16の遺伝子型は、圃場に移植してから出穂するまでにかかった日数によって判定した。一方で、候補領域中の日本晴とコシヒカリ間で多型を示すSSRをマーカー化し(24J17-6、表1、配列番号:19及び20)、選抜した167個体の遺伝子型を調査した。出穂期と遺伝子型の調査結果から、Hd16の候補領域はSSRマーカー24J17-6〜SNPマーカーOJ21G19_4間であると判定した。この時点で候補領域が約540Kbに絞り込まれたため、コシヒカリのBACライブラリーから候補領域の一部を含む5つのBACクローンを選び出し塩基配列を解読した。解読したコシヒカリの塩基配列とRAP-DBの日本晴公開ゲノムシークエンスを比較し、新たに複数のDNAマーカーを候補領域中に設定して選抜個体の遺伝子型を決定した。その結果、Hd16の候補領域はInDel747340〜60J21-6(表1、配列番号:21〜24)間の約275kbとなった。以上の連鎖解析により作成された遺伝地図を図3に示す。この段階では、まだ約275kbと比較的広い候補領域であったが、日本晴とコシヒカリは共に日本で育成された遺伝的に極めて近縁な品種であるため候補領域中の塩基配列変異が少なく候補遺伝子が絞り込みやすいと考えられた。そこで、候補領域中の塩基配列の変異を探索し候補遺伝子を推定した。候補領域中に日本晴とコシヒカリ間で塩基配列の変異は12ヶ所あるが、RAP-DBで遺伝子のエキソン部分に存在する塩基配列変異は1ヶ所だけだった。残りの11ヶ所の塩基配列変異はゲノム中に高頻度で存在する塩基配列と相同性が高く、これ以上のDNAマーカー化と候補領域の絞り込みは困難であると判断した。なお、地図上に示した、作成・使用したDNAマーカーの一覧表を表1に示す。唯一遺伝子のエキソン部分に変異を持つ遺伝子として、カゼインリン酸化酵素Iと相同性を示す遺伝子が見つかった。哺乳類やショウジョウバエや線虫のカゼインリン酸化酵素Iの遺伝子群は、細胞膜輸送、細胞分裂、DNA修復、概日リズムの制御などの様々な機能を持っている(Tuazon and Traugh (1991) Adv. Second Messenger Phosphoprotein Res., 23, 123-164, Gross and Anderson (1998) Cell. Signal., 10, 699-711)。イネの出穂・開花は概日リズムに制御されており(Izawa et al. (2003) Curr. Opin. Plant Biol., 6, 113-120, Abe et al. (2008) Plant Cell physiol., 49, 420-432)、植物にも複数のカゼインリン酸化酵素Iが存在していることが明らかになっている(Klimczak et al. (1995) Plant Physiol., 109, 687-696)。しかしながら、今までカゼインリン酸化酵素Iが植物で出穂・開花に関わっているという報告はない。以上の理由から、カゼインリン酸化酵素Iと相同性を示すHd16の候補遺伝子が出穂期および植物の生長を制御している可能性が考えられた。よって、このカゼインリン酸化酵素Iと相同性を示す遺伝子をHd16の有力な候補遺伝子であると判断し、この遺伝子の解析を行うことにした。
日本晴とコシヒカリの候補遺伝子の塩基配列をイネのカゼインリン酸化酵素Iと相同性を示す16個の遺伝子と比較した結果、グアニンがアデニンに変化する候補遺伝子中の塩基置換はコシヒカリ型の対立遺伝子だけで見つかった(図4)。また、候補遺伝子を翻訳した予測アミノ酸配列をヒト(AAQ02559)、マウス(AAA40934)、ショウジョウバエ(AAC39134)、シロイヌナズナ(AAB47968)のカゼインリン酸化酵素Iのアミノ酸配列と比較したところ、コシヒカリ型の対立遺伝子だけでアラニンがスレオニンに変化するアミノ酸置換が見つかった(図4)。このことから、コシヒカリの予測タンパク質は日本晴のものに比べて機能が低下あるいは消失したものになっていることが推察された。よって、前述した連鎖解析の結果と推定されたアミノ酸配列の比較解析結果とを考え合わせると、この候補遺伝子がHd16の有力な候補であると判断した。
(1)ベクターの構築
上記のようにして絞り込んだ候補遺伝子が、実際に出穂に関して機能していることを確認するために相補性検定を行った。すなわち、野生型の遺伝子であると考えられる日本晴型のゲノムDNA断片を突然変異型の遺伝子を持つと推定されるコシヒカリに導入した形質転換体を作成し、表現型が野生型に回復するかどうかを確認した。まず、日本晴のゲノムDNAをもとに作成されたPACライブラリーから、候補領域をカバーするPACクローン403-F06をPCRによって選抜した。次に、候補領域のゲノム配列をRAP-DBから抜き出し、制限酵素地図を作成した。制限酵素地図により候補遺伝子の転写領域を含むゲノム断片約8kbpを制限酵素SpeIでベクターから切り出すことが可能であると予想された。PACクローン403-F06の大腸菌をカナマイシンが終濃度50μg/mL含む10mLのLB培地に植菌し、37℃で一晩振とう培養し、遠心分離後に大腸菌のペレットを得た。そのペレットから、QIAfilter Plasmid Midi Kit(QIAGEN社)を用いてプラスミドDNAを回収し、制限酵素SpeIで処理し、1%アガロールゲルを用いた電気泳動でDNA断片を分画した。分画したDNAはMinElute Gel Extraction Kit(QIAGEN社)で精製した。精製したDNAをpBluescript II SK(+)(Stratagene社)のXbaIサイトに挿入し、大腸菌株DH5α株に形質転換した。さらに候補遺伝子の転写開始点より上流約3kbpを含むゲノム断片を加えるために、そのゲノム断片を特異的に増幅するプライマーHd16Lig-1U「ACTACACAAGCCGCCGAGGGTTT(配列番号:25)」およびHd16Lig-1L「TTGTCTCCACTTTCGCCGTCCAT(配列番号:26)」を用いてPCRを行い、PCR産物を制限酵素XhoIおよびBbvCIで処理し、1%アガロールゲルを用いた電気泳動でDNA断片を分画してMinElute Gel Extraction Kit(QIAGEN社)で精製した。約8kbpの候補遺伝子を含むゲノム断片を持つプラスミドも同様に制限酵素XhoIおよびBbvCIで処理し、精製したPCR産物を導入して大腸菌株DH5α株に形質転換した。この大腸菌を培養してプラスミドDNAを調整し、制限酵素XhoIおよびNotIで挿入DNA断片を切り出した。一方、バイナリーベクターpPZP2H-lac(Fuse et al. (2001) Plant Biotechnology, 18, 219-222)のDNAも制限酵素XhoIおよびNotIで二重切断し、1%アガロールゲルを用いた電気泳動でDNA断片を分画してMinElute Gel Extraction Kit(QIAGEN社)で精製した。pPZP2H-lacは選択マーカーとしてストレプトマイシンおよびハイグロマイシン耐性遺伝子を有しており、ハイグロマイシン耐性遺伝子はLB (Left T-DNA border)-RB (Right T-DNA border)の間に配置されているため、それを用いて形質転換体を選抜できる。さらに、マルチクローニングサイトがpBluescript II(Stratagene社)由来のlacZ遺伝子内にあるため、青白判定が可能となっている。以上の操作により得られたインサートおよびベクターのライゲーション反応はDNA Ligation Kit LONG(Takara社)を用いた。具体的には、3.0μlのインサートDNA(150ng相当)、1.0μlのベクターDNA(50ng相当)、5.0μlの反応バッファーおよび1.0μlのライゲーション酵素を加え、16℃で16時間反応した。反応溶液をエタノール沈澱後、50μlのコンピテントセルDH5α(Takara社)に業者推奨のプロトコールに従って形質転換した。大腸菌の懸濁液を50mg/Lストレプトマイシン、0.1 mM IPTGおよび0.004% (W/V) X-galを含むLBプレートに播き、37℃で一昼夜培養することで得られた白コロニーを選抜した。選抜したクローンのインサート配列を解読し、正しい配列がクローン化されたことを確認した。さらに、ポジティブクローンから抽出したプラスミドDNAを精製し、制限酵素XhoIおよびNotIの二重切断によって、約11kbpの断片が切り出されることを確認した。このHd16候補遺伝子のプロモーターおよび構造遺伝子を含むと推測される約11kbpのゲノムDNA断片を含むプラスミドをpPZP2H-lac-11kと命名し、以下に使用した。
ベクターコンストラクトは、一端大腸菌DH5α株に導入し、得られたコロニーから目的とする断片の挿入されているベクターを保持するクローンをPCRによって選抜した。陽性クローンからQIAfilter Plasmid Mini Kit(QIAGEN社)を用いてプラスミドDNAを抽出・精製し、このDNAをアグロバクテリウムEHA101株にエレクトロポレーション法で導入した。すなわち、50μlのEHA101株のコンピテントセルに1μlのプラスミドDNAを加え1分間氷上で静置した。2.5kVの電気ショックを加えた後1 ml のSOC 培地中で25℃、1.5時間培養後、選択マーカーとしてカナマイシン (50 mg/l)、ハイグロマイシン (50 mg/l)およびストレプトマイシン(50 mg/l)を加えたLB プレート培地に塗布し、25℃のインキュベーターで3日間静置培養した。形成されたコロニーをLB培地で培養後、プラスミドDNAをQIAfilter Plasmid Mini Kit(QIAGEN社)で抽出・精製して目的のプラスミドが導入されていることを確認した。
イネ染色体への外来遺伝子の導入は、再分化植物体(T0世代)の葉を一部採種してゲノムDNAを抽出し、それを鋳型としたPCRによって確認した。外来遺伝子の導入の確認には、ハイグロマイシン耐性遺伝子(Hpt)上で設計したHPT-p5 「GATCAGCAATCGCGCATATG」(配列番号:27)およびCaMV35プロモーター上で設計した35S-p1「ACTATCCTTCGCAAGACCCT」(配列番号:28)のプライマー対を使用した。
コシヒカリのアミノ酸置換を引き起こす塩基置換について育種上の有用性を明らかにするため、世界各地から収集したインド型イネ品種の100品種および日本各地から収集したイネ品種の120品種における塩基置換の分布を調査した(図6)。解析の結果、調査したインド型品種は全て日本晴型の塩基を持っていた。コシヒカリが育成された1953年以前の日本のイネ品種では、コシヒカリ、農林1号および森多早生だけがコシヒカリ型の塩基を持っていた。農林1号および森多早生はコシヒカリの交配親および交配親の親であり、コシヒカリ型の塩基置換は森多早生で生じた変異が伝達されたものであると考えられた。1954年以降に育成された日本のイネ品種28品種では、11品種がコシヒカリ型の塩基を持っていた。このことは、Hd16遺伝子のコシヒカリ型の塩基置換が最近のイネ品種の出穂期の調節に重要な役割をしていることを示唆している。
Claims (21)
- 植物の感光性を増加させる機能を有する植物由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:1に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(b)配列番号:2又は3に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA。
(c)配列番号:1に記載のアミノ酸配列において1または複数のアミノ酸が置換、欠失、付加、および/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(d)配列番号:2又は3のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。 - イネ由来であることを特徴とする、請求項1に記載のDNA。
- 植物の感光性を低下させる機能を有する植物由来のタンパク質をコードする、下記(a)から(d)のいずれかに記載のDNA。
(a)配列番号:4に記載のアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(b)配列番号:5又は6に記載の塩基配列のコード領域を含むDNA。
(c)配列番号:4に記載のアミノ酸配列において1または複数のアミノ酸が置換、欠失、付加、および/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA。
(d)配列番号:5又は6のいずれかに記載の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA。 - イネ由来であることを特徴とする、、請求項3に記載のDNA。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNAの転写産物と相補的なRNAをコードするDNA。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNAの転写産物を特異的に開裂するリボザイム活性を有するRNAをコードするDNA。
- 植物細胞における発現時に、共抑制効果により、請求項1〜4のいずれかに記載のDNAの発現を抑制させるRNAをコードするDNA。
- 請求項1から7のいずれかに記載のDNAを含むベクター。
- 請求項8に記載のベクターが導入された宿主細胞。
- 請求項8に記載のベクターが導入された植物細胞。
- 請求項10に記載の植物細胞を含む形質転換植物体。
- 請求項11に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体。
- 請求項11または12に記載の形質転換植物体の繁殖材料。
- 請求項1から7のいずれかに記載のDNAを植物細胞に導入し、該植物細胞から植物体を再生させる工程を含む、形質転換植物体の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のDNAによりコードされるタンパク質。
- 請求項9に記載の宿主細胞を培養し、該細胞またはその培養上清から組換えタンパク質を回収する工程を含む、請求項15に記載のタンパク質の製造方法。
- 請求項15に記載のタンパク質に結合する抗体。
- 配列番号:2、3、5、又は6のいずれかに記載の塩基配列またはその相補配列に相補的な少なくとも15の連続する塩基を含むポリヌクレオチド。
- 請求項1または2に記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、植物の感光性を増加させる方法。
- 請求項3から7のいずれかに記載のDNAを植物体の細胞内で発現させる工程を含む、植物の感光性を低下させる方法。
- 以下の(a)〜(c)の工程を含む、植物の感光性を判定する検査方法。
(a)被検植物体および繁殖媒体からDNA試料を調製する工程。
(b)該DNA試料から請求項1又は3に記載のDNA領域を増幅する工程。
(c)植物の品種・系統から請求項1又は3に記載のDNA領域を増幅したDNA断片と、該DNA試料から増幅したDNA断片の分子量または塩基配列を比較する工程。
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