JP2010252428A - 電動アクチュエータの制御装置 - Google Patents

電動アクチュエータの制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】作動部材の作動状態を所望の態様で精度良く制御することのできる電動アクチュエータの制御装置を提供する。
【解決手段】この装置は、モータ18の回転速度のフィードバック制御を通じて、同モータ18の回転軸に連結されたバルブタイミング変更機構14の作動状態を変化させることによって、内燃機関1のバルブタイミングを可変とするように構成されている。電子制御ユニット22は、モータ18の過熱時に同モータ18への供給電力を制限するとの発熱ガードを発動させる。発熱ガードの発動頻度が既定の判定値(ゲイン増大判定値)以上であるときに、同発動頻度がゲイン増大判定値未満であるときと比較して、上記フィードバック制御におけるフィードバックゲインを増大させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータの制御装置に関するものである。
近年、電動アクチュエータ(例えば電動機)への供給電力の調節を通じて同アクチュエータに連結された作動部材の作動状態(例えば作動位置や作動速度)を制御する装置が多用されている。また、そうした作動部材の作動状態の目標値と実際値とが一致するように、同目標値と実際値との偏差に応じて電動アクチュエータの制御量をフィードバック制御する装置も多用されている。
また、そうした電動アクチュエータの制御装置として、特許文献1に記載の装置が知られている。この制御装置は、電動アクチュエータへの供給電力が既定の判定値より多くなったときにおいて同供給電力を制限することにより、電動アクチュエータの温度の過上昇を抑えるものとなっている。
特開2008−57530号公報
ここで、上記制御装置にあっては通常、その作動部材の作動に際して作用するフリクションが個体毎に異なる。そのため、電動アクチュエータの作動状態の制御を同一の態様で実行した場合であっても、その作動部材の作動応答性が個体毎に異なったものとなる。こうした装置の個体差による作動応答性のばらつきは、作動部材を所望の態様で制御する上で、その制御精度を低下させる一因となるために好ましくない。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、作動部材の作動状態を所望の態様で精度良く制御することのできる電動アクチュエータの制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、電動アクチュエータに連結された作動部材の作動状態の実際値を検出するとともに、該検出した実際値と前記作動状態の目標値とが一致するように前記電動アクチュエータの制御量をフィードバック制御する制御手段と、前記電動アクチュエータへの供給電力の指標値が既定の判定値より同電力が多い側の値であることとの条件を含む所定条件の成立時において、同所定条件の不成立時と比較して、前記供給電力を低減させる電力低減手段と、前記電力低減手段によって前記供給電力が低減された履歴を記憶する履歴記憶手段と、前記低減された履歴が有るときに、同履歴が無いときと比較して、前記フィードバック制御におけるフィードバックゲインを増大させるゲイン増大手段とを備えることをその要旨とする。
上記制御装置の中でも作動部材の作動応答性が低い個体では、同作動部材の作動状態の実際値と目標値との偏差が大きくなり易いために電動アクチュエータへの供給電力が多くなり易く、同アクチュエータの過度の温度上昇を抑えるために電力低減手段によって供給電力が強制的に低減される状況になり易いと云える。
上記構成によれば、供給電力を強制的に低減させた履歴が有る場合に、作動部材の作動応答性が低い個体である可能性が高いと判断することができる。そして、この場合に、同履歴が無い場合と比較して、フィードバック制御のフィードバックゲインを大きくすることによって作動部材の作動応答性を高くすることができる。このように上記構成によれば、個体差に起因して作動部材の作動応答性が低くなっている装置において同作動応答性を向上させることができるようになり、同作動部材の作動状態を所望の態様で精度良く制御することができるようになる。
なお、前記電動アクチュエータへの供給電力の指標値としては、供給電流や供給電圧の他、供給電力そのものを採用することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電動アクチュエータの制御装置において、前記作動部材は内燃機関のバルブタイミングを変更する変更機構であり、前記目標値は前記内燃機関の運転状態に基づき設定されることをその要旨とする。
上記構成では、制御装置がフリクションの高い内燃機関に適用される場合に、バルブタイミングを変更する変更機構の作動応答性が低くなり易く、同変更機構の作動状態についての目標値と実際値との偏差が大きくなり易いため、電動アクチュエータの供給電力が多くなる可能性が高い。また、運転状態が急峻に変化する傾向のある内燃機関に制御装置が適用される場合においても同様に、変更機構の作動応答性が不要に低くなり易く上記偏差が大きくなり易いために電動アクチュエータの供給電力が多くなる可能性が高い。
この点、上記構成によれば、電力低減手段によって供給電力が強制的に低減された履歴があることをもって、上記変更機構の作動応答性が不要に低くなっている可能性があると判断して、作動部材の作動応答性を高くすることができる。
なお、請求項2に記載の構成は、請求項3によるように、前記電動アクチュエータが電動機であり、前記制御量が前記電動機の回転軸の回転速度である制御装置に適用することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータの制御装置において、前記ゲイン増大手段は、前記電力低減手段によって前記供給電力を低減させた頻度が規定の判定値以上であることを条件に、前記フィードバックゲインを増大させるものであることをその要旨とする。
また請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータの制御装置において、前記ゲイン増大手段は、前記電力低減手段によって前記供給電力が低減された履歴が複数有ることを条件に、前記フィードバックゲインを増大させるものであることをその要旨とする。
請求項4または請求項5に記載の構成によれば、作動部材の作動応答性が低い個体である可能性が高いことを精度良く判定したうえで、フィードバックゲインを増大させることができるようになる。
本発明の一実施の形態についてその全体構成を模式的に示す略図。 同実施の形態の目標モータ回転速度演算ルーチンのフローチャート。 通常時用のフィードバック補正量の算出マップの設定態様を示す図。 ゲイン増大制御時用のフィードバック補正量の算出マップの設定態様を示す図。 推定モータ電流の推定マップの設定態様を示す図。 上限ガード値および下限ガード値の算出マップの設定態様を示す図。 フィードバックゲイン増大制御ルーチンのフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施の形態にかかる電動アクチュエータの制御装置について説明する。
図1に、本実施の形態にかかる制御装置の概略構成を示す。
同図1に示すように、内燃機関1の出力軸であるクランクシャフト10は、タイミングチェーン11(またはタイミングベルト)およびカムスプロケット12を介して、機関バルブを開閉駆動するカムが設けられたカムシャフト13に駆動連結されている。またカムスプロケット12とカムシャフト13との間にはバルブタイミング変更機構14が設けられている。なお、カムシャフト13の近傍には所定のカム角毎にカム角信号を出力するカム角センサ20が設けられ、クランクシャフト10の近傍には所定のクランク角毎にクランク角信号を出力するクランク角センサ21が設けられている。
バルブタイミング変更機構14は、カムシャフト13と同一の回転軸になるように配設された内歯付きのアウタギア15、このアウタギア15の内周に同一の回転軸になるように配設された外歯付きのインナギア16、これらアウタギア15とインナギア16との間に配置されて両者に噛み合う遊星ギア17を備えている。
アウタギア15は、クランクシャフト10と同期して回転する上記カムスプロケット12と一体回転可能に配設される。インナギア16は、カムシャフト13と一体回転可能に配設される。遊星ギア17は、アウタギア15とインナギア16とに噛み合った状態で円軌道を描くようにインナギア16の回りを旋回することにより、アウタギア15の回転力をインナギア16に伝達する。なおアウタギア15、インナギア16、および遊星ギア17の歯数はそれぞれ、カムシャフト13がクランクシャフト10の回転速度(機関回転速度NE)の1/2の回転速度で駆動されるように設定されている。
本実施の形態では、インナギア16の回転速度(=カムシャフト13の回転速度)に対する遊星ギア17の旋回速度(公転速度)を変化させることにより、アウタギア15に対するインナギア16の回転位相を調節するようにしている。
内燃機関1には、遊星ギア17の旋回速度を可変にするための電動機としてのモータ18が設けられている。このモータ18の回転軸は、カムシャフト13、アウタギア15、およびインナギア16と同軸上に配置されるとともに、遊星ギア17の支持軸に一体回転可能に連結されている。このモータ18の回転軸の回転に伴って、遊星ギア17がその支持軸を中心に回転(自転)しながらインナギア16の外周の円軌道を旋回(公転)するようになっている。なおモータ18には、その回転軸の回転速度(実モータ回転速度NM)を検出するためのモータ回転速度センサ19が取り付けられている。
機関バルブのバルブタイミング(開閉時期)を現状で維持する場合には、実モータ回転速度NMがカムシャフト13の回転速度と一致するようにモータ18が駆動される。これにより、遊星ギア17の公転速度がアウタギア15およびインナギア16の回転速度と一致するようになり、アウタギア15とインナギア16との回転位相差が現状で維持されて、機関バルブのバルブタイミングが現状で維持される。
一方、機関バルブのバルブタイミングを進角させる場合には、実モータ回転速度NMがインナギア16の回転速度より速くなるようにモータ18が駆動される。これにより、遊星ギア17の公転速度がインナギア16の回転速度より速くなってアウタギア15に対するインナギア16の相対回転位相が進角されて、機関バルブのバルブタイミングが進角される。
他方、機関バルブのバルブタイミングを遅角させる場合には、実モータ回転速度NMがインナギア16の回転速度より遅くなるようにモータ18が駆動される。これにより、遊星ギア17の公転速度がインナギア16の回転速度より遅くなってアウタギア15に対するインナギア16の相対回転位相が遅角され、機関バルブのバルブタイミングが遅角される。
モータ回転速度センサ19や、カム角センサ20、クランク角センサ21などの各種センサの出力信号は、電子制御ユニット(ECU)22に入力されている。電子制御ユニット22は、マイクロコンピュータを主体に構成され、そのROMに記憶された各種制御用のプログラムを実行することにより、機関運転状態に応じたかたちで燃料噴射量の制御や点火時期の制御などといった機関制御を実行する。また電子制御ユニット22は、カム角センサ20およびクランク角センサ21の検出信号に基づいてクランクシャフト10に対するカムシャフト13の回転位相(実回転位相)を演算するとともに、機関運転条件に応じて目標とするカムシャフト13の回転位相(目標回転位相)を演算する。そして電子制御ユニット22は、目標回転位相と実回転位相との偏差、および機関回転速度NEに基づいて実モータ回転速度NMについての制御目標値(目標モータ回転速度Tnm)を演算して、モータ駆動回路(EDU)23に出力する。なお本実施の形態では、実回転位相が前記作動部材の作動状態の実際値として機能し、目標回転位相が同作動状態の目標値として機能する。
モータ駆動回路23は、目標モータ回転速度Tnmと実モータ回転速度NMとの偏差を小さくするようにモータ18への供給電力(詳しくは、モータ18に印可する電圧のデューティ)をフィードバック制御する。このように実モータ回転速度NMを目標モータ回転速度Tnmにフィードバック制御することにより、カムシャフト13の実回転位相が目標回転位相にフィードバック制御される。
また電子制御ユニット22は、内燃機関1の運転中において、後述するように目標モータ回転速度Tnmと実モータ回転速度NMとの偏差、および機関回転速度NEに基づいてモータ18の駆動電流を推定する。そして、その推定した駆動電流が既定の判定値(発熱限界電流値)を超えたときに、モータ駆動回路23に出力する目標モータ回転速度Tnmの変化量(詳しくは、後述するフィードバック補正量)を制限する。これにより、モータ18への供給電力の制限、すなわちモータ18等を過熱から保護するための発熱ガードが発動する。
次に、目標モータ回転速度Tnmを算出する手順について具体的に説明する。
図2は目標モータ回転速度Tnmを算出する処理(目標モータ回転速度演算ルーチン)の実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御ユニット22により実行される。
同図2に示すように、この処理では先ず、カムシャフト13の目標回転位相と実回転位相との差(カム位相差=目標回転位相−実回転位相)が算出される(ステップS101)。
その後、カム位相差と機関回転速度NEとに基づいて図3または図4に示す算出マップ参照してフィードバック補正量が算出される(図2のステップS102)。なお図3や図4に示す算出マップには、カム位相差および機関回転速度NEに基づき定まる機関運転状態と同状態に適したフィードバック補正量との関係が実験やシミュレーションの結果に基づき予め求められて記憶されている。詳しくは、カム位相差が大きくなるほど、また機関回転速度NEが高くなるほど、フィードバック補正量として大きい値が算出されるようになる関係が上記算出マップに記憶されている。また図4の算出マップには、図3の算出マップに記憶された関係と比較して、機関回転速度NEやカム位相差に対する回転速度フィードバック制御におけるゲインが大きくなるような関係が記憶されている。
なお、このステップS102の処理において、いずれの算出マップ(図3または図4)を使用するのかは、後述するフィードバックゲイン増大制御ルーチン(図7参照)において決定されるようになっている。ちなみに、図3の算出マップは通常時に使用されるマップであり、図4の算出マップは後述するフィードバックゲイン増大制御時に使用されるマップである。
このようにしてフィードバック補正量を算出した後、目標モータ回転速度Tnmと実モータ回転速度NMとの偏差、および機関回転速度NEに基づいてモータ18の駆動電流の推定値(推定モータ電流)が算出される(図2のステップS103)。具体的には、目標モータ回転速度Tnmと実モータ回転速度NMとの偏差に基づいてモータ制御量(具体的には、モータ18に印可する電圧のデューティ)が求められ、このモータ制御量と機関回転速度NEとに基づいて推定マップから推定モータ電流が算出される。この推定マップには、モータ制御量と機関回転速度NEとモータ18の駆動電流(推定モータ電流)との関係が実験やシミュレーションの結果に基づき予め求められて記憶されている。詳しくは、図6に示すように、モータ制御量が大きいときほど、また機関回転速度NEが高いときほど、推定モータ電流として大きい電流が算出されるようになる関係が推定マップに記憶されている。
その後、推定モータ電流が発熱限界電流値を越えた状態が所定期間にわたり継続されていることとの所定条件が成立しているか否かが判断される(図2のステップS104)。
そして、所定条件が成立している場合には(ステップS104:YES)、機関回転速度NEに基づいて図6に示す算出マップから、フィードバック補正量についての上限ガード値と下限ガード値とがそれぞれ算出される(図2のステップS105)。なお上記算出マップには、図6に示すように、機関回転速度NEが高くなるほど、上限ガード値および下限ガード値として絶対値の大きい値が算出されるようになる関係が予め記憶されている。
そして、この上限ガード値および下限ガード値に基づくフィードバック補正量についてのガード処理が実行される(図2のステップS106)。具体的には、フィードバック補正量が上限ガード値より大きい場合にはフィードバック補正量を上限ガード値で制限し(フィードバック補正量=上限ガード値)、フィードバック補正量が下限ガード値より小さい場合にはフィードバック補正量を下限ガード値で制限する(フィードバック補正量=下限ガード値)。フィードバック補正量が上限ガード値と下限ガード値との間の値である場合には、フィードバック補正量を制限することなくそのまま用いるようにする。なお上述した発熱ガードは、ステップS105およびステップS106の処理を通じて発動するようになっている。
その後、このとき発熱ガードが発動したとしてその履歴が記憶されるとともに(ステップS107)、ステップS106の処理においてガード処理されたフィードバック補正量を用いて以下の関係式(1)から目標モータ回転速度Tnmが算出される(ステップS108)。なお関係式(1)におけるベース回転速度は、カムシャフト13の回転速度(機関回転速度NEの1/2)と同一の回転速度となっている。

目標モータ回転速度Tnm=ベース回転速度+フィードバック補正量 …(1)

一方、推定モータ電流が発熱限界電流値以下である場合や、推定モータ電流が発熱限界電流値を越えた状態の継続期間が所定期間未満である場合には(ステップS104:NO)、ステップS102の処理で算出したフィードバック補正量がそのまま用いられて上記関係式(1)から目標モータ回転速度Tnmが設定される(ステップS108)。
本実施の形態では、こうした目標モータ回転速度演算ルーチンを通じて設定された目標モータ回転速度Tnmがモータ駆動回路23に出力される。
ここで本実施の形態にかかる制御装置では、内燃機関1の機関バルブやバルブタイミング変更機構14の作動に際して作用するフリクションが個体毎に異なるために、モータ18の駆動制御を同一の態様で実行した場合であっても、同バルブタイミング変更機構14の作動応答性(詳しくは、バルブタイミングの応答性)が個体毎に異なったものとなる。こうした装置の個体差による作動応答性のばらつきは、バルブタイミング変更機構14を所望の態様で制御する上で、その制御精度を低下させる一因となるために好ましくない。
制御装置の中でもバルブタイミング変更機構14の作動応答性が低い個体では、目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの偏差が大きくなり易く、モータ18への駆動電流が多くなり易いために、同モータ18の過熱を抑えるための発熱ガードが発動し易いと云える。
この点をふまえて本実施の形態では、発熱ガードの発動頻度が既定の判定値(ゲイン増大判定値)以上であるときに、同発動頻度がゲイン増大判定値未満であるときと比較して、フィードバック制御におけるフィードバックゲインを増大させるようにしている。なお、発熱ガードの発動頻度は電子制御ユニット22に記憶されている同発熱ガードの発動履歴をもとに求められる。
これにより、発熱ガードの発動頻度が高いことをもってバルブタイミング変更機構14の作動応答性が低い個体である可能性が高いと判断し、その判断をもとにフィードバック制御のフィードバックゲインを増大させることによってバルブタイミング変更機構14の作動応答性を高くすることができる。そのため、内燃機関1やバルブタイミング変更機構14の個体差に起因して同バルブタイミング変更機構14の作動応答性が低くなっている制御装置においてその作動応答性を向上させることができるようになる。
また、例えばアクセルペダルを急峻に操作する傾向のある運転者によって運転されるなどして運転条件が急峻に変化する傾向のある内燃機関に本実施の形態にかかる制御装置が適用される場合においても同様に、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が不要に低くなり易い。そのため、目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの偏差が大きくなり易く、モータ18の駆動電流が多くなる可能性が高いことから、モータ18の過熱を抑えるために発熱ガードが発動し易いと云える。
本実施の形態では、そうした制御装置においても、発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上になることによってフィードバック制御のフィードバックゲインが増大されるようになり、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が高くなる。このように本実施の形態によれば、内燃機関1の運転条件の変化に対するバルブタイミング変更機構14の作動状態の追従性が悪くなりがちな制御装置において同バルブタイミング変更機構14の作動応答性を向上させることができるようになる。
以下、そのようにフィードバックゲインを増大させる手順について説明する。
図7はフィードバックゲインを増大させるための処理(フィードバックゲイン増大制御ルーチン)の実行手順を示すフローチャートであり、このフローチャートに示される一連の処理は、所定周期毎の割り込み処理として、電子制御ユニット22により実行される。
図7に示すように、この処理では先ず、発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上であるか否かが判断される(ステップS201)。なお発熱ガードの発動頻度とは、単位期間当たり(例えば、内燃機関1の運転開始から運転停止までの期間[1トリップ]当たり、あるいは単位走行距離当たり)の発熱ガードの発動回数を指している。
そして、発熱ガードの発動頻度が上記ゲイン増大判定値以上である場合には(ステップS201:YES)、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が不要に低い状態になっている可能性があるとして、フィードバックゲイン増大制御時用の算出マップ(図5参照)が選択される(ステップS202)。これにより、機関回転速度NEやカム位相差に対するフィードバックゲインが大きい関係が記憶されたフィードバックゲイン増大制御時用の算出マップをもとにフィードバック補正量が算出されるようになり、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が高くなって、同作動応答性の不足が解消されるようになる。
一方、発熱ガードの発動頻度が上記ゲイン増大判定値未満である場合には(ステップS201:NO)、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が不要に低い状態になっていないとして、通常時用の算出マップ(図4参照)が選択される(ステップS203)。この場合には、上記フィードバックゲインが比較的小さい関係が記憶された通常用の算出マップをもとに、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が低くなっていない通常時に見合う値がフィードバック補正量として算出される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上であるときに、同発動頻度がゲイン増大判定値未満であるときと比較して、フィードバック制御におけるフィードバックゲインを増大させるようにした。そのため、発熱ガードの発動頻度が高いことをもってバルブタイミング変更機構14の作動応答性が低い個体である可能性が高いと判断し、その判断をもとにフィードバック制御のフィードバックゲインを増大させることによってバルブタイミング変更機構14の作動応答性を高くすることができる。したがって、内燃機関1やバルブタイミング変更機構14の個体差に起因して同バルブタイミング変更機構14の作動応答性が低くなっている制御装置においてその作動応答性を向上させることができるようになり、バルブタイミング変更機構14の作動状態を所望の態様で精度良く制御することができるようになる。
(2)バルブタイミング変更機構14の作動応答性が不要に低くなり易い制御装置において、発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上になることによってフィードバック制御のフィードバックゲインを増大させることができ、バルブタイミング変更機構14の作動応答性を高くすることができる。
(3)発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上であることを条件にフィードバックゲインを増大させるようにしたために、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が低い個体である可能性が高いことを精度良く判定したうえで、フィードバックゲインを増大させることができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・モータ18の過度の温度上昇の原因が周囲の環境や使用状況などの一時的な要因に過ぎないことが多い場合には、フィードバックゲインを増大させる処理を、例えば内燃機関1の運転が停止されるまでの期間に限り実行するなどといったように期限付きで実行するようにしてもよい。また、そのようにフィードバックゲインを増大させる処理を期限付きで実行する装置にあって同処理が期限付きで実行される頻度が高くなった場合に、モータ18の過熱の原因が定常的なものであるとして、フィードバックゲインを増大させる処理を恒久的に実行する(終始継続する)ようにしてもよい。
・フィードバックゲインを増大させる処理を、発熱ガードの発動頻度がゲイン増大判定値以上であることを条件に実行することに代えて、発熱ガードの発動回数が所定回数以上であることを条件に実行するようにしてもよい。この場合、所定回数として「複数回」を設定することが望ましい。これにより、所定回数として「一回」が設定される装置と比較して、バルブタイミング変更機構14の作動応答性が低い個体である可能性が高いことを精度良く判定することができる。
・算出マップの切り換えを通じてフィードバック制御のフィードバックゲインを増大させるようにしたが、例えばフィードバックゲインを直接増大させるなど、それ以外の方法でフィードバックゲインを増大させるようにしてもよい。
・発熱ガードの発動の可否を、目標モータ回転速度Tnm、実モータ回転速度NMおよび機関回転速度NEに基づき推定された推定モータ電流をもとに判断するようにしたが、モータ18の供給電力を他の手法で推定した推定値や、直接あるいは間接的に計測した計測値をもとに判断するようにしてもよい。また、モータ18の駆動電流に限らず、モータ18の供給電力の指標値であれば、供給電圧や供給電力そのものなどを発熱ガードの発動の可否判断に用いることができる。
・発熱ガードの発動時にモータ18の回転速度の変化量を制限することによって同モータ18への供給電力を間接的に制限してその過熱を抑制していたが、モータ18への供給電力を直接制限するようにしてもよい。
・本発明にかかる制御装置は、例えば内燃機関のスロットルバルブの開度を変更する変更機構や、機関バルブの開弁期間や最大リフト量を変更する変更機構など、上述したバルブタイミング変更機構以外の変更機構や作動部材を備えた装置にも適用することができる。要は、電動アクチュエータに連結された変更機構や作動部材であって同アクチュエータの制御量のフィードバック制御を通じて作動状態が変更される変更機構や作動部材を備えた装置であれば、本発明の制御装置の適用が可能である。
1…内燃機関、10…クランクシャフト、11…タイミングチェーン、12…カムスプロケット、13…カムシャフト、14…バルブタイミング変更機構(作動部材)、15…アウタギア、16…インナギア、17…遊星ギア、18…モータ、19…モータ回転速度センサ、20…カム角センサ、21…クランク角センサ、22…電子制御ユニット(制御手段、電力低減手段、履歴記憶手段、ゲイン増大手段)、23…モータ駆動回路。

Claims (5)

  1. 電動アクチュエータに連結された作動部材の作動状態の実際値を検出するとともに、その検出した実際値と前記作動状態の目標値とが一致するように前記電動アクチュエータの制御量をフィードバック制御する制御手段と、
    前記電動アクチュエータへの供給電力の指標値が既定の判定値より同電力が多い側の値であることとの条件を含む所定条件の成立時において、同所定条件の不成立時と比較して、前記供給電力を低減させる電力低減手段と、
    前記電力低減手段によって前記供給電力が低減された履歴を記憶する履歴記憶手段と、
    前記低減された履歴が有るときに、同履歴が無いときと比較して、前記フィードバック制御におけるフィードバックゲインを増大させるゲイン増大手段と
    を備える電動アクチュエータの制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動アクチュエータの制御装置において、
    前記作動部材は内燃機関のバルブタイミングを変更する変更機構であり、
    前記目標値は前記内燃機関の運転状態に基づき設定される
    ことを特徴とする電動アクチュエータの制御装置。
  3. 請求項2に記載の電動アクチュエータの制御装置において、
    前記電動アクチュエータは電動機であり、
    前記制御量は前記電動機の回転軸の回転速度である
    ことを特徴とする電動アクチュエータの制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータの制御装置において、
    前記ゲイン増大手段は、前記電力低減手段によって前記供給電力を低減させた頻度が規定の判定値以上であることを条件に、前記フィードバックゲインを増大させるものである
    ことを特徴とする電動アクチュエータの制御装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータの制御装置において、
    前記ゲイン増大手段は、前記電力低減手段によって前記供給電力が低減された履歴が複数有ることを条件に、前記フィードバックゲインを増大させるものである
    ことを特徴とする電動アクチュエータの制御装置。
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