JP2010252220A - 3次元音響パンニング装置およびそのプログラム - Google Patents

3次元音響パンニング装置およびそのプログラム Download PDF

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彰男 安藤
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Abstract

【課題】仮想音像の音響物理量と、再生音の音響物理量とがそれぞれ一致するように、音響信号を3次元空間上にパンニングさせることが可能な3次元音響パンニング装置を提供する。
【解決手段】3次元音響パンニング装置1は、音源信号入力手段10と、仮想音像を形成させる定位位置情報を入力する定位位置情報入力手段13と、スピーカ位置情報を入力するスピーカ位置情報入力手段11と、受音点において、仮想音像による音響インテンシティと再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、仮想音像の音圧と再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報とスピーカ位置情報とから、各スピーカの重み係数を計算するパンニング重み計算手段14と、この重み係数と音源信号とを乗算することで、音像形成信号を生成する音像形成信号生成手段15と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のスピーカにより形成される仮想音像を3次元音響空間上にパンニングさせるための3次元音響パンニング装置およびそのプログラムに関する。
従来、2チャンネルオーディオシステムや5.1サラウンドシステムのような水平面内での音像定位を行うシステムにおいては、ミクシングコンソールのパンポット等を用いて各スピーカの出力を変更して、仮想音像の定位や移動の調整を行っていた。
しかし、このような水平面内で仮想音像を定位させる手法では、3次元音響空間上の任意の位置に仮想音像を定位させることができず、劇場のような臨場感のある音を再生することができなかった。
そこで、近年、複数のスピーカを用いて、仮想音像を左右方向だけでなく、上下方向、前後方向の3次元的にパンニングを行う技術が種々提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
例えば、非特許文献1には、受音点を原点とした、仮想音像を定位させる位置を示す音源の位置ベクトルが、音源を囲む3つのスピーカの方向を向くスピーカベクトルに分解できることから、スピーカベクトルの大きさに応じた音量で3つのスピーカから音源の位置と同位置に仮想音像を再生させる手法が開示されている。
また、例えば、特許文献1には、受音点における音圧の方向を示す音圧ベクトル等の音響物理量ベクトルを、音声エンジニアが想定する仮想音像と、実際の3次元音響システムにおいて複数のスピーカにより形成される音像とで一致させる手法が開示されている。
特開2007−194900号公報
V.Pulkki,"Localization of Amplitude-Panned Virtual Sources II: Two- and Three-Dimensional Panning,"J.Audio Eng. Soc., Vol.49, no.9, pp.753-767 2001
前記した非特許文献1に記載された手法では、単にスピーカベクトルに応じてスピーカの出力を調整するだけであるため、受音点における音圧等の音響物理量が実際の3次元音響システムにおける仮想音像と必ずしも一致せず、精度の高い仮想音像を形成することができないという問題があった。
これに対し、特許文献1に記載された手法では、音圧ベクトル等の音響物理量ベクトルに応じてスピーカの出力を調整するため、非特許文献1に記載された手法に比べ、精度の高い仮想音像を形成することができる。しかし、特許文献1に記載された音響物理量ベクトルとして音圧ベクトルを用いる手法では、音圧を仮想的なベクトルとして定義するため、受音点における音圧が、実際の3次元音響システムにおけるスカラ量である音圧と一致しない場合があり、さらなる仮想音像の精度の向上が望まれていた。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、音圧を含む仮想音像の複数の音響物理量と、複数のスピーカに音響信号が入力されることにより形成される再生音の複数の音響物理量とがそれぞれ一致するように、音響信号を3次元空間上にパンニングさせることが可能な3次元音響パンニング装置およびそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載の3次元音響パンニング装置は、音源となる音源信号から、3次元音響空間において複数のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成する3次元音響パンニング装置であって、音源信号入力手段と、定位位置情報入力手段と、スピーカ位置情報入力手段と、パンニング重み計算手段と、音像形成信号生成手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニング装置は、音源信号入力手段によって、パンニングを行う元の音源である音源信号を入力する。
また、3次元音響パンニング装置は、定位位置情報入力手段によって、音源の3次元音響空間上の位置であって、仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する。この仮想音像は、複数のスピーカの再生音によって形成される音像である。
さらに、3次元音響パンニング装置は、スピーカ位置情報入力手段によって、各スピーカの3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力する。
そして、3次元音響パンニング装置は、パンニング重み計算手段によって、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報とスピーカ位置情報とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算する。
なお、この予め定めた演算は、受音点における仮想音像の音圧および音響インテンシティと、複数のスピーカの出力で形成される再生音の音圧および音響インテンシティとが一致するような拘束条件を定めることで求めることができる。
そして、3次元音響パンニング装置は、音像形成信号生成手段によって、パンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成する。これによって、各スピーカからの出力により形成される再生音は、仮想音像と、音圧および音響インテンシティがともに一致した音となる。
また、請求項2に記載の3次元音響パンニング装置は、請求項1に記載の3次元音響パンニング装置において、前記重み係数演算手段が、前記スピーカの数を3個とし、前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,2,3)としたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,wを、
Figure 2010252220
により演算する構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニング装置は、受音点における仮想音像の音圧および音響インテンシティと、複数のスピーカの出力で形成される再生音の音圧および音響インテンシティとが一致する拘束条件により求めた演算式により、重み係数を求めることができる。
さらに、請求項3に記載の3次元音響パンニングプログラムは、音源となる音源信号から、3次元音響空間において3個のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成するために、コンピュータを、音源信号入力手段、定位位置情報入力手段、スピーカ位置情報入力手段、パンニング重み計算手段、音像形成信号生成手段として機能させる構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニングプログラムは、音源信号入力手段によって、パンニングを行う元の音源である音源信号を入力する。
また、3次元音響パンニングプログラムは、定位位置情報入力手段によって、音源の3次元音響空間上の位置であって、仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する。
さらに、3次元音響パンニングプログラムは、スピーカ位置情報入力手段によって、各スピーカの3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力する。
そして、3次元音響パンニングプログラムは、パンニング重み計算手段によって、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報とスピーカ位置情報とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算する。なお、パンニング重み計算手段は、スピーカの数を3個とし、前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,2,3)としたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,wを、
Figure 2010252220
により演算する。
そして、3次元音響パンニングプログラムは、音像形成信号生成手段によって、パンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成する。
また、請求項4に記載の3次元音響パンニング装置は、音源となる音源信号から、3次元音響空間において複数のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成する3次元音響パンニング装置であって、音源信号入力手段と、定位位置情報入力手段と、パンニング重み入力手段と、スピーカ位置情報入力手段と、パンニング重み計算手段と、音像形成信号生成手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニング装置は、音源信号入力手段によって、パンニングを行う元の音源である音源信号を入力する。
また、3次元音響パンニング装置は、定位位置情報入力手段によって、音源の3次元音響空間上の位置であって、仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する。この仮想音像は、複数のスピーカの再生音によって形成される音像である。
また、3次元音響パンニング装置は、パンニング重み入力手段によって、各スピーカの出力に対する重み係数のうちの一部であるパンニング重みを入力する。このパンニング重みは、重み係数の一部を予め既知の情報として入力するもので、パンニング重み計算手段において行う演算を特定するための拘束条件として働くことになる。
さらに、3次元音響パンニング装置は、スピーカ位置情報入力手段によって、各スピーカの3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力する。
そして、3次元音響パンニング装置は、パンニング重み計算手段によって、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報とパンニング重みとスピーカ位置情報とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算する。
なお、この予め定めた演算は、受音点における仮想音像の音圧および音響インテンシティと、複数のスピーカの出力で形成される再生音の音圧および音響インテンシティとが一致するような拘束条件とし、さらに、パンニング重み入力手段によって入力されたパンニング重みを拘束条件の一部とすることで求めることができる。
そして、3次元音響パンニング装置は、音像形成信号生成手段によって、パンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成する。これによって、各スピーカからの出力により形成される再生音は、仮想音像と音圧、音響インテンシティとがともに一致した音となる。
また、請求項5に記載の3次元音響パンニング装置は、請求項4に記載の3次元音響パンニング装置において、前記パンニング重み計算手段が、前記スピーカの数を4個とし、前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,…,4)とし、前記制御パラメータの値をgとしたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,w,wを、
Figure 2010252220
により演算する構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニング装置は、受音点における仮想音像の音圧および音響インテンシティと、複数のスピーカの出力で形成される再生音の音圧および音響インテンシティとが一致する拘束条件により求めた演算式により、重み係数を求めることができる。
さらに、請求項6に記載の3次元音響パンニングプログラムは、音源となる音源信号から、3次元音響空間において4個のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成するために、コンピュータを、音源信号入力手段、定位位置情報入力手段、パンニング重み入力手段、スピーカ位置情報入力手段、パンニング重み計算手段、音像形成信号生成手段として機能させる構成とした。
かかる構成において、3次元音響パンニングプログラムは、音源信号入力手段によって、パンニングを行う元の音源である音源信号を入力する。
また、3次元音響パンニングプログラムは、定位位置情報入力手段によって、音源の3次元音響空間上の位置であって、仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する。
また、3次元音響パンニングプログラムは、パンニング重み入力手段によって、各スピーカの出力に対する重み係数のうちの1つをパンニング重みとして入力する。
さらに、3次元音響パンニングプログラムは、スピーカ位置情報入力手段によって、各スピーカの3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力する。
そして、3次元音響パンニングプログラムは、パンニング重み計算手段によって、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報とスピーカ位置情報とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算する。なお、パンニング重み計算手段は、スピーカの数を4個とし、前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,…,4)とし、前記制御パラメータの値をgとしたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,w,wを、
Figure 2010252220
により演算する。
そして、3次元音響パンニングプログラムは、音像形成信号生成手段によって、パンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成する。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1〜3に記載の発明によれば、受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とを一致させることができる。これによって、本発明は、3次元音響パンニングにおいて、受聴者に対して、仮想音像を、自然で違和感のない音像として認識させることができる。
請求項4〜6に記載の発明によれば、受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とを一致させることができる。これによって、本発明は、3次元音響パンニングにおいて、受聴者に対して、仮想音像を、自然で違和感のない音像として認識させることができる。
さらに、請求項4〜6に記載の発明によれば、操作者が、パンニング重みを調整することで、音響インテンシティや音圧を一致させつつ、音像の位置を調整することができる。また、パンニング重みを調整するだけで、複数のスピーカの出力による仮想音像を定位させることができるため、音声エンジニアが容易に調整作業を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る3次元音響パンニング装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る3次元音響パンニング装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置における3次元パンニングの例(その1)を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置における3次元パンニングの例(その2)を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
〔3次元音響パンニング装置の構成〕
最初に、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る3次元音響パンニング装置の構成について説明する。この3次元音響パンニング装置1は、音源となる音源信号から、3次元音響空間において3個のスピーカにより音像として定位させるための音像形成信号(音響信号)を生成するものである。ここでは、3次元音響パンニング装置1は、音源信号入力手段10と、スピーカ位置情報入力手段11と、位置情報記憶手段12と、定位位置情報入力手段13と、パンニング重み計算手段14と、音像形成信号生成手段15と、を備えている。
音源信号入力手段10は、音源から放射される音響となる音源信号を入力するものである。この入力された音源信号は、音像形成信号生成手段15に出力される。なお、ここでは、音源信号を時間関数としてs(t)と表記する。
スピーカ位置情報入力手段11は、3個のスピーカのそれぞれの3次元音響空間上の位置を示す位置情報(スピーカ位置情報)を入力するものである。ここで、スピーカ位置情報は、3次元音響空間上の受音点r=(x y z)を原点(rはベクトル〔行列〕、Tはベクトル〔行列〕の転置を示す)とする3次元座標である。なお、ここでは、スピーカ位置情報を、受音点rを原点とする極座標とする。ただし、位置情報として直交座標を入力する場合、スピーカ位置情報入力手段11は、直交座標を極座標に変換することとしてもよい。
ここでは、スピーカ位置情報をζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,2,3と表記する。なお、σは受音点rからの距離、θ′は方位角、φ′は仰角である。
このスピーカ位置情報入力手段11は、入力したスピーカ位置情報を位置情報記憶手段12に書き込み記憶する。
位置情報記憶手段12は、スピーカ位置情報入力手段11で入力したスピーカ位置情報を記憶するものであって、メモリ等の一般的な記憶媒体である。この位置情報記憶手段12に記憶したスピーカ位置情報は、パンニング重み計算手段14によって読み出され、参照される。
定位位置情報入力手段13は、音源の3次元音響空間上の位置であって、仮想音像を形成させる位置を特定するための情報である定位位置情報を入力するものである。ここでは、仮想音像を形成させる位置(定位位置情報)をξ=(σ,θ,φ)と表記する。なお、σは受音点rからの距離、θは方位角、φは仰角である。
定位位置情報入力手段13は、入力した定位位置情報をパンニング重み計算手段14に出力する。
パンニング重み計算手段14は、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報ξ=(σ,θ,φ)とスピーカ位置情報ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,2,3とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算するものである。ここで、音響インテンシティとは、単位面積を通過する音響エネルギーと、その方向性を表すベクトル量で表される物理量(音響物理量)である。
具体的には、パンニング重み計算手段14は、以下の(1)式により、各スピーカからの出力に対する重み係数w,j=1,2,3を計算する。
Figure 2010252220
なお、この(1)式により、受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとが一致し、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致する原理については、後で詳細に説明を行う。
このパンニング重み計算手段14は、(1)式により求めた重み係数w,w,wを音像形成信号生成手段15に出力する。
音像形成信号生成手段15は、パンニング重み計算手段14で計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段10で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成するものである。
すなわち、音像形成信号生成手段15は、音源信号s(t)に重み係数w,w,wを乗算する以下の(2)式により、音像形成信号q(t),j=1,2,3を生成する。
Figure 2010252220
この音像形成信号生成手段15で生成された音像形成信号は、重み係数wに対応するスピーカへの入力信号となる。
このように3次元音響パンニング装置1を構成することで、3次元音響パンニング装置1が生成した音像形成信号(スピーカへの入力信号)は、3個のスピーカにおいて再生されることになる。このように再生された再生音は、仮想音像の音響物理量(音圧を含む)が一致し、より自然な音として受聴者が認識することができる。
なお、ここでは、3次元音響パンニング装置1を、1つの音源について3次元音響パンニングを実現するものとして説明したが、必ずしも1つの音源である必要はない。複数の音源を入力し、それぞれについて音源位置(定位位置情報)を入力することで、音源別に音像形成信号を生成することとしてもよい。その場合、音源信号、音源位置(定位位置情報)のそれぞれに、対応可能な識別情報を付加すればよい。これによって、複数の音源の同時移動を容易に実現することができる。
また、3次元音響パンニング装置1は、音源信号、音源位置(定位位置情報)、スピーカ位置情報をそれぞれタイムコードに対応付けて処理してよい。例えば、音源信号やスピーカ位置情報にタイムコードが付されている場合、パンニング重み計算手段14は、そのタイムコードに対応付けて重み係数を算出し、算出した重み係数や、そのときの音源位置、スピーカ位置等を編集装置2に出力することとする。
これによって、編集装置2では、例えば、映像等に合わせてパンニング処理を行う場合、パンニングの再調整が可能になり、音響ソフト制作における効率を高めることができる。
また、3次元音響パンニング装置1は、図示を省略したCPUやメモリを搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。このとき、3次元音響パンニング装置1は、コンピュータを、前記した各手段として機能させる3次元音響パンニングプログラムによって動作する。
〔3次元音響パンニング装置の動作〕
次に、図2を参照(構成については適宜図1参照)して、本発明の第1実施形態に係る3次元音響パンニング装置の動作について説明する。
まず、3次元音響パンニング装置1は、スピーカ位置情報入力手段11によって、スピーカのそれぞれの3次元音響空間上の位置を示す位置情報(スピーカ位置情報)ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,2,3を入力する(ステップS1)。そして、スピーカ位置情報入力手段11は、その入力したスピーカ位置情報を位置情報記憶手段12に書き込み記憶する(ステップS2)。
また、3次元音響パンニング装置1は、定位位置情報入力手段13によって、仮想音像を形成させる位置(定位位置情報)ξ=(σ,θ,φ)を入力する(ステップS3)。
そして、3次元音響パンニング装置1は、パンニング重み計算手段14によって、ステップS1で入力し、ステップS2で位置情報記憶手段12に記憶されたスピーカ位置情報ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,2,3と、ステップS3で入力した定位位置情報ξ=(σ,θ,φ)とに基づいて、前記(1)式により、各スピーカからの出力に対する重み係数w,j=1,2,3を計算する(ステップS4)。
その後、3次元音響パンニング装置1は、音源信号入力手段10によって、音源から放射される音響となる音源信号s(t)を入力する(ステップS5)。
そして、3次元音響パンニング装置1は、音像形成信号生成手段15によって、ステップS4で計算した重み係数を、ステップS5で逐次入力される音源信号s(t)に対して乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号q(t),j=1,2,3を生成する(ステップS6)。
以上の動作によって、3次元音響パンニング装置1は、3個のスピーカで再生される再生音が仮想音像の音響物理量(音圧を含む)と一致し、より自然な音として受聴者が認識することができる各スピーカに対応する音像形成信号を生成することができる。
〔原理の詳細説明〕
次に、数式を用いて、前記(1)式により、受音点において、スピーカで再生される再生音が仮想音像の音響物理量(音響インテンシティ、音圧)と一致する原理について詳細に説明する。
響きがさほど多くない空間では、3次元音響空間上の位置ξ=(ξ,ξ,ξ上にある音源による受音点r=(x y z)上の音圧のフーリエ変換は、音源信号s(t)に対して以下の(3)式で与えられる。
Figure 2010252220
ここで、Tはベクトルあるいは行列の転置、s(ω)はs(t)のフーリエ変換後の信号である。また、kは位相定数(波長定数、波数)であって、k=2π/λ(λは音波の波長)で表される係数である。また、Gは音源から単位距離の点での音圧と音源入力との比を表す定数である。また、その同じ点における音の粒子速度のフーリエ変換は、以下の(4)式で与えられる。
Figure 2010252220
このとき、受音点rにおける音響インテンシティ(時間平均音響インテンシティ)I(r,ω)は、以下の(5)式で与えられる。
Figure 2010252220
ここで、上付きバーのu(r,ω)は、u(r,ω)の複素共役である。なお、この時間平均音響インテンシティI(r,ω)は、単位面積を通過する音のパワーの1周期にわたる平均を表す量である。
このとき、受音点rを原点とする極座標において、音源位置ξの座標(定位位置情報)を(σ,θ,φ)とする(ただし、σは受音点rからの距離、θは方位角、φは仰角)と、前記(5)式は、以下の(6)式で表すことができる。
Figure 2010252220
一方、スピーカが3個あり、各スピーカの設置位置の極座標(スピーカ位置情報)が、ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,2,3、各スピーカへの入力信号が、q(t),j=1,2,3であったとする。このとき、スピーカの再生音によって得られる受音点における時間平均音響インテンシティI′(r,ω)は、以下の(7)式で表される。
Figure 2010252220
ここで、各スピーカへの入力信号が、音源信号s(t)によって、以下の(8)式で表されるとする。
Figure 2010252220
ここで、w,j=1,2,3は、重み係数である。すると、前記(5)式の時間平均音響インテンシティI′(r,ω)は、以下の(9)式に変形することができる。
Figure 2010252220
従って、前記(6)式と前記(9)式の音響インテンシティが等しければ、3個のスピーカによって、音源位置ξに音源信号s(t)の音像を定位させることが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る3次元音響パンニング装置1は、このような原理に基づいて、重み係数{w}を求めることで、3次元の音響パンニングを行う。
すなわち、前記(6)式と前記(9)式の右辺を等しいとすると、以下の(10)式を得る。
Figure 2010252220
この(10)式は、wに関する2次の連立方程式であるため、このままでは解くことができない。そこで、それぞれの第1,第2成分を第3成分で除すことで、以下の(11)式を得る。
Figure 2010252220
ここで、さらに、拘束条件として、受音点rにおける音圧の一致を加える。すなわち、音圧の一致を示す以下の(12)式から、以下の(13)式の条件を得ることができる。
Figure 2010252220
Figure 2010252220
すると、前記(11)式と、前記(13)式とにより、以下の(14)式の線形連立方程式を得ることができる。
Figure 2010252220
この(14)式を重み係数{w}について解くと、その解は、前記(1)式となる。このように、前記(1)式により求めた重み係数w,j=1,2,3を用いることで、受音点において、3個のスピーカで再生される再生音と仮想音像との音響物理量(音響インテンシティ、音圧)を一致させることができる。
[第2実施形態]
〔3次元音響パンニング装置の構成〕
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置の構成について説明する。この3次元音響パンニング装置1Bは、音源となる音源信号から、3次元音響空間において4個のスピーカにより音像として定位させるための音像形成信号を生成するものである。ここでは、3次元音響パンニング装置1Bは、音源信号入力手段10と、スピーカ位置情報入力手段11Bと、位置情報記憶手段12と、定位位置情報入力手段13と、パンニング重み計算手段14Bと、音像形成信号生成手段15Bと、パンニング重み入力手段16と、を備えている。図1で説明した3次元音響パンニング装置1と同一の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
スピーカ位置情報入力手段11Bは、図1で説明した3次元音響パンニング装置1のスピーカ位置情報入力手段11と同様の機能を有するものであるが、入力するスピーカの位置の数が4個である点のみが異なっている。ここでは、スピーカ位置情報をζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,…,4とする。なお、σは受音点rからの距離、θ′は方位角、φ′は仰角である。
パンニング重み入力手段16は、スピーカの利得を調整するための制御パラメータ(パンニング重み)をパンニング情報として入力するものである。
ここで、制御パラメータ(パンニング重み)は、重み係数を特定するための拘束条件となるものであって、任意の1つのスピーカの重み係数である。なお、この制御パラメータは、図示を省略したパンポット等の調整手段によって、操作者がその大きさを調整することができるデータである。この制御パラメータの役割については、後で詳細に説明を行う。このパンニング重み入力手段16は、入力した制御パラメータ(パンニング重み)をパンニング重み計算手段14Bに出力する。
パンニング重み計算手段14Bは、仮想音像の受聴位置である受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、定位位置情報ξ=(σ,θ,φ)と制御パラメータ(パンニング重み)gとスピーカ位置情報ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,…,4とに基づいて、各スピーカの出力に対する重み係数を計算するものである。
具体的には、パンニング重み計算手段14Bは、以下の(15)式により、各スピーカからの出力に対する重み係数w,j=1,…,4を計算する。
Figure 2010252220
なお、この(15)式により、受音点において、仮想音像による音響インテンシティと、各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとが一致し、受音点において、仮想音像の音圧と、再生音の音圧とが一致する原理については、後で詳細に説明を行う。このパンニング重み計算手段14Bは、(15)式により求めた重み係数w,w,w,wを音像形成信号生成手段15Bに出力する。
音像形成信号生成手段15Bは、パンニング重み計算手段14Bで計算したスピーカごとの重み係数と、音源信号入力手段10で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号(音響信号)を生成するものである。
すなわち、音像形成信号生成手段15Bは、音源信号s(t)に重み係数w,w,w,wを乗算する以下の(16)式により、音像形成信号q(t),j=1,…,4を生成する。
Figure 2010252220
この音像形成信号生成手段15Bで生成された音像形成信号は、重み係数wに対応するスピーカへの入力信号となる。
このように3次元音響パンニング装置1Bを構成することで、3次元音響パンニング装置1が生成した音像形成信号(スピーカへの入力信号)は、4個のスピーカにおいて再生されることになる。このように再生された再生音は、仮想音像の音響物理量(音響インテンシティ、音圧)が一致し、より自然な音として受聴者が認識することができる。
なお、ここでは、3次元音響パンニング装置1Bを、1つの音源について3次元音響パンニングを実現するものとして説明したが、必ずしも1つの音源である必要はない。複数の音源を入力し、それぞれについて音源位置(定位位置情報)を入力することで、音源別に音像形成信号を生成することとしてもよい。
また、3次元音響パンニング装置1Bは、音源信号、音源位置(定位位置情報)、スピーカ位置情報をそれぞれタイムコードに対応付けて処理してよい。
また、3次元音響パンニング装置1Bは、図示を省略したCPUやメモリを搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。このとき、3次元音響パンニング装置1Bは、コンピュータを、前記した各手段として機能させる3次元音響パンニングプログラムによって動作する。
〔3次元音響パンニング装置の動作〕
次に、図4を参照(構成については適宜図3参照)して、本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置の動作について説明する。
まず、3次元音響パンニング装置1Bは、スピーカ位置情報入力手段11Bによって、スピーカのそれぞれの3次元音響空間上の位置を示す位置情報(スピーカ位置情報)ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,…,4を入力する(ステップS11)。そして、スピーカ位置情報入力手段11Bは、その入力したスピーカ位置情報を位置情報記憶手段12に書き込み記憶する(ステップS12)。
また、3次元音響パンニング装置1Bは、定位位置情報入力手段13によって、仮想音像を形成させる位置(定位位置情報)ξ=(σ,θ,φ)を入力する(ステップS13)。さらに、3次元音響パンニング装置1Bは、パンニング重み入力手段16によって、スピーカの利得を調整するための制御パラメータ(パンニング重み)gを入力する(ステップS14)。
そして、3次元音響パンニング装置1Bは、パンニング重み計算手段14Bによって、ステップS11で入力し、ステップS12で位置情報記憶手段12に記憶されたスピーカ位置情報ζ(j)=(σ,θ′,φ′),j=1,…,4と、ステップS13で入力した定位位置情報ξ=(σ,θ,φ)と、ステップS14で入力した制御パラメータgとに基づいて、前記(15)式により、各スピーカからの出力に対する重み係数w,j=1,…,4を計算する(ステップS15)。
その後、3次元音響パンニング装置1Bは、音源信号入力手段10によって、音源から放射される音響となる音源信号s(t)を入力する(ステップS16)。
そして、3次元音響パンニング装置1Bは、音像形成信号生成手段15Bによって、ステップS14で計算した重み係数を、ステップS15で逐次入力される音源信号s(t)に対して乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号q(t),j=1,…,4を生成する(ステップS17)。
以上の動作によって、3次元音響パンニング装置1は、4個のスピーカで再生される再生音が仮想音像の音響物理量(音響インテンシティ、音圧)と一致し、より自然な音として受聴者が認識することができる各スピーカに対応する音像形成信号を生成することができる。
〔原理の詳細説明〕
次に、数式を用いて、前記(15)式により、受音点において、スピーカで再生される再生音が仮想音像の音響物理量(音響インテンシティ、音圧)と一致する原理について詳細に説明する。
なお、基本的な原理は、3個のスピーカの場合と同じである。すなわち、4個のスピーカを用いる場合、受音点rにおける時間平均音響インテンシティI′(r,ω)は、前記(9)式と同様に、以下の(17)式で与えられる。
Figure 2010252220
従って、前記(6)式と前記(17)式の音響インテンシティが等しければ、4個のスピーカによって、音源位置ξに音源信号s(t)の音像を定位させることが可能になる。
本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置1Bは、このような原理に基づいて、重み係数{w}を求めることで、3次元の音響パンニングを行う。
すなわち、前記(6)式と前記(17)式の右辺を等しいとすると、以下の(18)式を得る。
Figure 2010252220
なお、この(18)式は、音圧の一致条件である以下の(19)式を加えたとしても、まだ拘束条件が不足し、解くことができない。
Figure 2010252220
そこで、本発明の第2実施形態に係る3次元音響パンニング装置1Bでは、外部から制御可能な制御パラメータ(パンニング重み)gを導入する。この制御パラメータgは、任意のスピーカの利得を調整する重み係数である。ここでは、制御パラメータgは、4番目のスピーカの重み係数wとする。
これによって、前記(18)式と、前記(19)式と、制御パラメータg(=w)の条件とにより、以下の(20)式の連立方程式を得ることができる。
Figure 2010252220
この(20)式を重み係数{w}について解くと、その解は、前記(15)式となる。このように、前記(15)式により求めた重み係数w,j=1,…,4を用いることで、受音点において、4個のスピーカで再生される再生音と仮想音像との音響物理量(音響インテンシティ、音圧)を一致させることができる。
〔3次元パンニングによる仮想音像の形成例〕
次に、図5および図6を参照して、3次元音響パンニング装置1Bによって生成される音像形成信号により、仮想音像を形成する例について説明する。
(第1の形成例)
まず、図5を参照(適宜図3参照)して、4個のスピーカを用いて仮想音像を形成する第1の例について説明する。なお、図5において、(a)は本発明の仮想音像を形成する例を説明する図であるが、(b),(c)は、従来の仮想音像を形成する例を説明する図である。
図5(a)に示すように、ここでは、菱形形状の各頂点に配置されたスピーカSp1,Sp2,Sp3,Sp4により、3次元音響パンニングを行うこととする。この例は、映像ディスプレイの左、右、上、下にそれぞれスピーカSp1,Sp2,Sp3,Sp4を配置する場合に相当する。ここで、仮想音像Vを菱形の中央(例えば、映像ディスプレイの中央)に形成することとする。
この場合、従来の手法(例えば、非特許文献1)では、3個のスピーカにより仮想音像の形成を行うため、菱形領域を、図5(b)に示すように、Sp1−Sp2−Sp3と、Sp1−Sp2−Sp4との2つの領域(S,S)に分割するか、あるいは、図5(c)に示すように、Sp1−Sp3−Sp4と、Sp2−Sp3−Sp4との2つの領域(S,S)に分割せざるを得ない。
図5(b)のように分割した場合、領域Sと領域Sとで同一の音像が形成されることになり、結局、スピーカSp1とSp2とによる2つのスピーカのパンニングにより仮想音像Vが形成されることになる。また、図5(c)のように分割した場合、領域Sと領域Sとで同一の音像が形成されることになり、結局、スピーカSp3とSp4の2つのスピーカによるパンニングにより仮想音像Vが形成されることになる。
すなわち、図5(b)の場合は水平パンニング、図5(c)の場合は垂直パンニングにより仮想音像Vが形成されることになる。なお、水平パンニングは、2チャンネルのステレオに用いられている技術であり、仮想音像の最も一般的で自然な形成方法である。一方の垂直パンニングは、水平方向(図中x軸方向)に受音点が移動した場合であっても、仮想音像の位置が変化しないという利点を有している。
これに対し、図5(a)に示した本発明の3次元音響パンニング装置1Bによって生成される仮想音像Vは、従来の水平パンニングと垂直パンニングの内挿を可能とし、両者の利点を活かしたパンニングにより生成される音像となる。
ここで、スピーカSp1,Sp2,Sp3,Sp4の重み係数(パンニング重み)をw,w,w,wとする。また、パンニング重みwは、パンニング重み入力手段16を介して入力される制御パラメータgとする。このときの3次元音響パンニング例を〔表1〕に示す。
Figure 2010252220
この〔表1〕に示すように、3次元音響パンニング装置1Bは、制御パラメータgとして、値“0.0”が入力された場合、パンニング重みw,wが、それぞれ値“0.5”となり、スピーカSp1,Sp2による水平パンニングが行われることになる。
また、制御パラメータgとして、値“0.5”が入力された場合、パンニング重みw,wが、それぞれ値“0.5”となり、スピーカSp3,Sp4による垂直パンニングが行われることになる。
従って、3次元音響パンニング装置1Bは、〔表1〕に示すように、制御パラメータgを、“0.0”から“0.5”の間で調整することで、従来の水平パンニングと垂直パンニングとの内挿が可能になり、両者の利点を活かした3次元音響パンニングを行うことができる。なお、〔表1〕において、制御パラメータgが“0.5”よりも大きい場合、重み係数(w,w)が負数となる。この場合には、逆相信号がスピーカに入力され、得られる音像はきわめて不自然なものとなってしまう。そこで、3次元音響パンニング装置1Bは、入力する制御パラメータgを、“0.0”から“0.5”の間とすることが望ましい。
(第2の形成例)
次に、図6を参照(適宜図3参照)して、4個のスピーカを用いて仮想音像を形成する第2の例について説明する。
図6は、受音点rを中心とした3次元音響空間にrから等距離σの位置にスピーカSp1,Sp2,Sp3,Sp4を配置した状態を示している。
具体的には、スピーカSp1をrに対し、仰角30°、方位角90°の位置に、スピーカSp2をrに対し、仰角30°、方位角270°の位置に、スピーカSp3をrに対し、仰角0°、方位角180°の位置に、スピーカSp4をrに対し、仰角90°、方位角0°の位置に、それぞれは配置している。ここで、仮想音像Vをrに対し、仰角48°、方位角180°の位置に形成することとする。
この場合、従来の手法では、仮想音像Vは、3個のスピーカSp1,Sp2,Sp3によって形成されることになる。なぜならば、スピーカSp1,Sp2を結ぶ大円は、仮想音像Vの上を通過するため、仮想音像Vは、スピーカSp1,Sp2,Sp3の位置を頂点とする三角領域に含まれるからである。
すなわち、従来の手法では、スピーカSp1,Sp2による水平パンニングを基本として、スピーカSp3を用いることで、仮想音像Vの位置を下げる方向に働くことになる。同様に、仮想音像Vの位置が、スピーカSp1,Sp3,Sp4の位置を頂点とする三角領域に含まれる場合であれば、スピーカSp3,Sp4による垂直パンニングを基本として、スピーカSp2を用いることで、仮想音像Vの位置を右に移動させる方向に働くことになる。
ここで、スピーカSp1,Sp2,Sp3,Sp4の重み係数(パンニング重み)をw,w,w,wとする。また、パンニング重みwは、パンニング重み入力手段16を介して入力される制御パラメータgとする。このときの3次元音響パンニング例を〔表2〕に示す。
Figure 2010252220
この〔表2〕に示すように、3次元音響パンニング装置1Bは、制御パラメータgを導入することで、パンニング重みを調整することができる。
なお、ここで、制御パラメータgとして、値“0.0”が入力された場合、3次元音響パンニング装置1Bは、スピーカSp1,Sp2による水平パンニングに対し、スピーカSp3により仮想音像の位置を上げた位置に定位させることができる。また、制御パラメータgとして、値“0.5”が入力された場合、3次元音響パンニング装置1Bは、ほぼスピーカSp3,Sp4により垂直パンニングとなる。これらは、従来のパンニングによる音像定位に相当する。
しかし、3次元音響パンニング装置1Bは、制御パラメータgを調整することで、例えば、音のミクシング技術者が、自分の好みの位置に仮想音像を定位させるように、パンニング重み(係数)を調整することができる。また、3次元音響パンニング装置1Bは、スピーカで再生される再生音が仮想音像の音響物理量(音響インテンシティ、音圧)と一致するという条件を保持しつつ、仮想音像の定位位置を調整することができる。
なお、〔表2〕において、制御パラメータgが“0.5”よりも大きい場合、重み係数(w,w)が負数となる。そこで、3次元音響パンニング装置1Bは、入力する制御パラメータgを、“0.0”から“0.5”の間とすることが望ましい。
以上、4個のスピーカによって、3次元音響パンニングを行う3次元音響パンニング装置1Bについて説明したが、本発明は、5個以上のスピーカによって、3次元音響パンニングを行うことも可能である。
例えば、5個のスピーカによって、3次元音響パンニングを行う場合、前記(14)式、(20)式に対応する方程式として、以下の(21)式を解くことで、重み係数w,j=1,…,5を求めることができる。
Figure 2010252220
なお、このとき、制御パラメータ(パンニング重み)として、gおよびgの2つをパンニング重み入力手段16によって入力する。同様に、スピーカの数を6個以上にする場合であっても、順次制御パラメータの数を増やし、前記(21)式に相当する方程式を解くことで各スピーカに対応する重み係数を得ることができる。
そして、音像形成信号生成手段15Bは、この得られた重み係数と、音源信号入力手段10で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する音像形成信号を生成することができる。
1 3次元音響パンニング装置
10 音源信号入力手段
11 スピーカ位置情報入力手段
12 位置情報記憶手段
13 定位位置情報入力手段
14 パンニング重み計算手段
15 音像形成信号生成手段
16 パンニング重み入力手段

Claims (6)

  1. 音源となる音源信号から、3次元音響空間において複数のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成する3次元音響パンニング装置であって、
    前記音源信号を入力する音源信号入力手段と、
    前記音源の前記3次元音響空間上の位置であって、前記仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する定位位置情報入力手段と、
    前記各スピーカの前記3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力するスピーカ位置情報入力手段と、
    前記仮想音像の受聴位置である受音点において、前記仮想音像による音響インテンシティと、前記各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、前記受音点において、前記仮想音像の音圧と、前記再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、前記定位位置情報と前記スピーカ位置情報とに基づいて、前記各スピーカの出力に対する重み係数を計算するパンニング重み計算手段と、
    このパンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、前記音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する前記音像形成信号を生成する音像形成信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする3次元音響パンニング装置。
  2. 前記パンニング重み計算手段は、前記スピーカの数を3個とし、
    前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、
    前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,2,3)としたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,wを、
    Figure 2010252220
    により演算することを特徴とする請求項1に記載の3次元音響パンニング装置。
  3. 音源となる音源信号から、3次元音響空間において3個のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成するために、コンピュータを、
    前記音源信号を入力する音源信号入力手段、
    前記音源の前記3次元音響空間上の位置であって、前記仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する定位位置情報入力手段、
    前記各スピーカの前記3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力するスピーカ位置情報入力手段、
    前記仮想音像の受聴位置である受音点において、前記仮想音像による音響インテンシティと、前記各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、前記受音点において、前記仮想音像の音圧と、前記再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、前記定位位置情報と前記スピーカ位置情報とに基づいて、前記各スピーカの出力に対する重み係数を計算するパンニング重み計算手段、
    このパンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、前記音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する前記音像形成信号を生成する音像形成信号生成手段、として機能させ、
    前記パンニング重み計算手段は、前記スピーカの数を3個とし、
    前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、
    前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,2,3)としたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,wを、
    Figure 2010252220
    により演算することを特徴とする3次元音響パンニングプログラム。
  4. 音源となる音源信号から、3次元音響空間において複数のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成する3次元音響パンニング装置であって、
    前記音源信号を入力する音源信号入力手段と、
    前記音源の前記3次元音響空間上の位置であって、前記仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する定位位置情報入力手段と、
    前記各スピーカの出力に対する重み係数のうちの一部であるパンニング重みを入力するパンニング重み入力手段と、
    前記各スピーカの前記3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力するスピーカ位置情報入力手段と、
    前記仮想音像の受聴位置である受音点において、前記仮想音像による音響インテンシティと、前記各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、前記受音点において、前記仮想音像の音圧と、前記再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、前記定位位置情報と前記パンニング重みと前記スピーカ位置情報とに基づいて、前記各スピーカの出力に対する重み係数を計算するパンニング重み計算手段と、
    このパンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、前記音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する前記音像形成信号を生成する音像形成信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする3次元音響パンニング装置。
  5. 前記パンニング重み計算手段は、前記スピーカの数を4個とし、
    前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、
    前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,…,4)とし、
    前記制御パラメータの値をgとしたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,w,wを、
    Figure 2010252220
    により演算することを特徴とする請求項4に記載の3次元音響パンニング装置。
  6. 音源となる音源信号から、3次元音響空間において4個のスピーカにより仮想音像として形成させるための音像形成信号を生成するために、コンピュータを、
    前記音源信号を入力する音源信号入力手段、
    前記音源の前記3次元音響空間上の位置であって、前記仮想音像を形成させる位置を示す定位位置情報を入力する定位位置情報入力手段、
    前記各スピーカの出力に対する重み係数のうちの1つをパンニング重みとして入力するパンニング重み入力手段、
    前記各スピーカの前記3次元音響空間上の位置を示すスピーカ位置情報を入力するスピーカ位置情報入力手段、
    前記仮想音像の受聴位置である受音点において、前記仮想音像による音響インテンシティと、前記各スピーカにより再生される再生音の音響インテンシティとを一致させるとともに、前記受音点において、前記仮想音像の音圧と、前記再生音の音圧とが一致するように予め定めた演算により、前記定位位置情報と前記パンニング重みと前記スピーカ位置情報とに基づいて、前記各スピーカの出力に対する重み係数を計算するパンニング重み計算手段、
    このパンニング重み計算手段で計算したスピーカごとの重み係数と、前記音源信号入力手段で入力した音源信号とを乗算することで、各スピーカに対応する前記音像形成信号を生成する音像形成信号生成手段、として機能させ、
    前記パンニング重み計算段は、前記スピーカの数を4個とし、
    前記定位位置情報を、前記受音点からの方位角θ、仰角φとし、
    前記スピーカ位置情報を、前記受音点からの方位角θ′、仰角φ′(ただし、j=1,…,4)とし、
    前記制御パラメータの値をgとしたとき、前記スピーカごとの重み係数w,w,w,wを、
    Figure 2010252220
    により演算することを特徴とする3次元音響パンニングプログラム。
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