JP2010251426A - 可変容量素子及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定できる可変容量素子及びそれを備えた電子機器を提供する。
【解決手段】可変容量素子において、誘電体層と、誘電体層の一方の面上に対向して配置された一対の信号電極と、誘電体層の一方の面上に配置された一対の制御電極とを備える構成する。そして、本発明では、一対の制御電極を一対の信号電極の対向方向と交差する方向に対向して配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変容量素子及びそれを備える電子機器に関し、より詳細には、制御電界を印加して容量を変化させる可変容量素子及びそれを備える電子機器に関する。
従来、外部からバイアス信号を印加することにより、容量を変化させて周波数や時間などを制御する可変容量素子が活用されている。そのような可変容量素子としては、例えば、可変容量ダイオード(バリキャップ)やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などが商品化されている。これらの用途等で用いられる可変容量素子は、通常、2端子であり、その容量を制御する制御用バイアス信号を加えるための専用端子を持たない。それゆえ、実際の回路上では、2端子の可変容量素子を4端子にする。
図27(a)及び(b)に、2端子タイプの可変容量素子を4端子にする際の回路構成例を示す。図27(a)に示す例では、可変容量素子160(可変容量コンデンサ)の一方の端子を、バイアス除去用コンデンサ161を介して交流信号の一方の入出力端子に接続するとともに、電流制限抵抗162を介して制御電圧の入力端子に接続する。また、可変容量素子160の他方の端子を、交流信号の他方の入出力端子に接続するとともに、制御電圧の出力端子に接続する。
図27(a)に示す回路構成では、信号電流(交流信号)は、バイアス除去用コンデンサ161及び可変容量コンデンサ160を流れ、制御電流(直流バイアス電流)は、電流制限抵抗162を介して可変容量コンデンサ160のみを流れる。この際、制御電圧を変化させることにより、可変容量コンデンサ160の容量が変化し、その結果、信号電流も変化する。
図27(b)に示す例では、可変容量素子160の一方の端子を、図27(a)と同様にして、バイアス除去用コンデンサ161を介して交流信号の一方の入出力端子に接続するとともに、電流制限抵抗162を介して制御電圧の入力端子に接続する。また、図27(b)に示す例では、可変容量素子160の他方の端子を、バイアス除去用コンデンサ163を介して交流信号の他方の入出力端子に接続するとともに、電流制限抵抗164を介して制御電圧の出力端子に接続する。すなわち、図27(b)に示す例では、可変容量素子160の一方の端子に接続される周辺回路の構成を、他方の端子に対しても適用する。
図27(b)に示す回路構成では、図27(a)に示す例と同様に、信号電流は、2つのバイアス除去用コンデンサ161及び163、並びに、可変容量コンデンサ160を流れ、制御電流は可変容量コンデンサ160のみを流れる。それゆえ、図27(b)に示す例においても、制御電圧を変化させることにより、可変容量コンデンサ160の容量が変化し、その結果、信号電流も変化する。
しかしながら、図27(a)及び(b)に示す回路構成では、制御電圧源と、信号電圧源とが別々に構成されているものの、それらが最終的に接続される可変容量素子160の端子は共通である。この場合、回路上では端子は4端子化されているが、制御電圧源から流れる直流バイアス電流(制御電流)と、信号電流とが干渉する(例えば、図27(b)中の破線矢印参照)。
それゆえ、図27(a)及び(b)に示す回路構成では、制御回路の保護及び/又は分離のために電流制限抵抗162及び/又は164が必要となり、また、信号回路の保護及び/又は分離のためにバイアス除去コンデンサ161及び/又は163が必要となる。そして、特に、制御回路の保護及び/又は分離を確実に行うために抵抗値Rを大きくする。しかしながら、この場合、電流制限抵抗162及び/又は164の抵抗値Rと、可変容量素子160の容量Cとで決まる時定数(=RC)が大きくなり、容量制御の応答性が低下する。
また、図27(a)及び(b)に示す可変容量素子では、実質2端子の素子であるのでバイアス除去コンデンサを設けるが、本発明者らは、従来、そのようなバイアス除去コンデンサを必要としない構成の可変容量素子を提案している(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、可変容量素子として強誘電体材料を用いた素子を提案している。図28(a)及び(b)に、特許文献1で提案されている可変容量素子200の電極構造を示す。なお、図28(a)は、可変容量素子200の概略斜視図であり、図28(b)は、可変容量素子200を構成する誘電体部材204の断面構成図である。
特許文献1の可変容量素子200では、直方形状の誘電体部材204の4つの面に、それぞれ端子が設けられる。4つの端子のうち、一方の対向する2つの端子が信号電源203に接続される信号端子203a及び203bであり、他方の対向する2つの端子が制御電源202に接続される制御端子202a及び202bである。
可変容量素子200の内部は、図28(b)に示すように、複数の制御電極202c〜202g及び複数の信号電極203c〜203fが、強誘電体層205を介して交互に積層された構造になっている。図28(b)の例では、図面上で一番下層の制御電極202g、下から5番目の制御電極202e及び一番上層の制御電極202cが、一方の制御端子202aに接続される。また、下から3番目の制御電極202f及び7番目の制御電極202dは、他方の制御端子202bに接続される。また、下から4番目の信号電極203e及び下から8番目の信号電極203cは、一方の信号端子203aに接続される。さらに、下から2番目の信号電極203f及び下から6番目の信号電極203dは、他方の信号端子203bに接続される。
特許文献1の可変容量素子200では、制御端子及び信号端子を別個に設け、それぞれの端子に制御電圧及び信号電圧に別個に印加する構成になっている。また、特許文献1の可変容量素子200では、誘電体部材204の内部に信号電極及び制御電極を複数積層する構成である。それゆえ、特許文献1の可変容量素子200では、低コストで容量を増大することができるという利点がある。さらに、特許文献1のような構造の可変容量素子200は、製造が容易であり、低コストである。また、特許文献1の可変容量素子200では、バイアス除去用コンデンサも不要になるといった利点もある。
特開2007−287996号公報
上述のように、特許文献1の可変容量素子200では、信号電極と制御電極とが強誘電体層205を介して交互に積層されているので、図28(b)中の容量C1〜C8で示すように、隣り合う電極間が容量結合する。その結果、一対の信号端子203a,203b間に形成される信号用容量と、一対の制御端子202a,202b間に形成される制御用容量が、誘電体部材204内で直結されてしまう。そして、このとき、一対の信号端子203a,203b間に発生する信号電界の方向と、一対の制御端子202a,202b間に発生する制御電界の方向とが同じになる。誘電体部材204内のこの動作状況をより模式的に示したのが図29である。
特許文献1の可変容量素子200では、一対の信号端子203a,203bの対向方向と一対の制御端子202a,202bの対向方向とが直交しているが、誘電体部材204の内部では、信号電極と制御電極とが強誘電体層205を介して交互に積層される。それゆえ、可変容量素子200の構成は、図29に示すように、一対の信号端子203a,203b、及び、一対の制御端子202a,202bを同一方向に配置した構成と実質的に等価となる。また、可変容量素子200の構成は、一対の制御端子202a,202b間を可変コンデンサで接続し、且つ、信号端子及び制御端子間を固定(容量一定)コンデンサで接続した構成となる。この場合、一対の信号端子203a,203b間に発生する信号電界の方向と、一対の制御端子202a,202b間に発生する制御電界の方向とが同じになる(図29中の破線矢印の方向)。
上述のように信号電界の方向と制御電界の方向とが一致する構成の可変容量素子200において、より小さな制御電圧で容量値を変化させるためには、強誘電体層205を薄くして制御電界の感度(制御電界の強度)を上げる必要がある。しかしながら、強誘電体層205を薄くすると、絶縁特性が低下して、信号電圧に対する耐圧が小さくなるという問題が生じる。
すなわち、特許文献1で提案されているような電極構成の可変容量素子200において、制御電圧を小さくすることと、信号電圧に対する耐圧を大きくすることとは、相反する関係にある。そのため、特許文献1で提案されているような電極構成の可変容量素子200では、大きな振幅の信号電圧が入力され、且つ、可変容量素子200の容量値を小さい制御電圧で制御する必要があるような用途に対して、十分対応することができない。また、信号電界の強度が大きい場合、その信号電界を生じさせる信号(交流信号)のレベルによっては誘電率が変化して可変容量素子の容量が変化するという問題もある。
本発明は、上記状況に鑑みなされたものである。そして、本発明の目的は、信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定でき、信号端子間に入力される信号のレベルにより容量が変化しない可変容量素子及びそれを備える電子機器を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の可変容量素子は、誘電体層と、誘電体層の一方の面上に対向して配置された一対の信号電極と、誘電体層の一方の面上に配置された一対の制御電極とを備える構成とする。そして、本発明では、一対の制御電極を一対の信号電極の対向方向と交差する方向に対向して配置する。
また、本発明の第2の可変容量素子は、所定方向に対向して配置された一対の信号電極と、所定方向と交差する方向に対向して配置された一対の制御電極とを備える構成とする。また、本発明の第2の可変容量素子は、一対の信号電極の間に配置され、且つ、一対の制御電極の間に配置された第1の誘電体層と、第1の誘電体層より低い誘電率を有し、信号電極と制御電極との間に配置された第2の誘電体層とを備える構成とする。
上述のように、本発明の第1及び第2の可変容量素子では、一対の信号電極と、一対の制御電極とを別個に設け、一対の信号電極間の信号用容量の容量値を、一対の制御電極間に発生する制御電界により変化させる。また、本発明では、一対の信号電極の対向方向と一対の制御電極の対向方向とが交差するように、各電極を配置する。それゆえ、本発明では、容量を決定する3要素である比誘電率、電極面積及び電極間距離を、信号電極及び制御電極においてそれぞれ別個に設定することができる。すなわち、本発明では、信号端子間の耐圧性能と、制御端子間の耐圧性能を別個に設計することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の第1の電子機器では、上記本発明の第1の可変容量素子と、一対の制御電極に制御電圧を供給する制御電圧供給部とを備える構成とする。
さらに、本発明の第2の電子機器では、上記本発明の第2の可変容量素子と、一対の制御電極に制御電圧を供給する制御電圧供給部とを備える構成とする。
本発明の可変容量素子では、上述のように、信号端子間の耐圧性能と、制御端子間の耐圧性能を別個(独立して)に設計することができる。それゆえ、本発明によれば、信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定でき、信号端子間に入力される信号のレベルにより容量が変化しない可変容量素子を提供することができる。
また、本発明の電子機器は、上述した本発明の可変容量素子を備えているので、大きな信号電圧が入力される電子機器においても、より小さな制御電圧で可変容量素子の容量を制御することができる。
第1の実施形態の可変容量素子の概略構成図である。 第1の実施形態の誘電体部材の外観斜視図である。 図3(a)は、第1の実施形態の誘電体部材の上面から見た透過図であり、図3(b)は、図3(a)中のA−A断面図である。 第1の実施形態の誘電体部材の分解斜視図である。 第1の実施形態の可変容量素子の動作概要を説明するための図である。 厚さ方向交差型の可変容量素子の誘電体部材の分解側面図である。 図7(a)〜(c)は、厚さ方向交差型の可変容量素子の誘電体部材を構成する各層の上面図である。 厚さ方向交差型の可変容量素子の誘電体部材の概略断面図である。 面内交差型の可変容量素子の電極間に発生する浮遊容量の様子を示す図である。 図10(a)は、第2の実施形態の可変容量素子の誘電体部材の外観斜視図であり、図10(b)は、側面図である。 第2の実施形態の可変容量素子における信号電極及び制御電極の配置図である。 第2の実施形態の可変容量素子における低誘電体層の配置図である。 第2の実施形態の可変容量素子における誘電体部材の分解斜視図である。 図14(a)は、第2の実施形態の可変容量素子の信号電極及び制御電極を形成する際に用いるマスクの上面図であり、図14(b)は、低誘電体層を形成する際に用いるマスクの上面図である。 図15(a)及び(b)は、信号電極及び制御電極を形成する際に用いる際に用いるマスクの別の構成例を示す図である。 第2の実施形態の可変容量素子の動作概要を説明するための図である。 変形例1の可変容量素子の信号電極、制御電極及び低誘電体層の構成を示す図である。 変形例2の可変容量素子の信号電極、制御電極及び低誘電体層の構成を示す図である。 図19(a)は、変形例3の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図19(b)は、変形例3の可変容量素子の信号電極、制御電極及び低誘電体層の構成を示す図である。 厚さ方向交差型の可変容量素子において、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量の様子を示す図である。 図21(a)は、変形例4の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図21(b)は、変形例4の誘電体部材の分解側面図である。 図22(a)〜(e)は、変形例4の誘電体部材を構成する各層の上面図である。 図23(a)は、変形例4の誘電体部材の概略断面図であり、図23(b)は、変形例4の可変容量素子の誘電体部材の上面から見た透過図である。 図24(a)は、変形例5の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図24(b)は、変形例5の誘電体部材の分解側面図である。 変形例5の誘電体部材の概略断面図である。 第3の実施形態の電子機器の概略回路構成図である。 図27(a)及び(b)は、従来の可変容量コンデンサ付近の回路構成図である。 図28(a)は、従来の可変容量素子の概略斜視図であり、図28(b)は、従来の可変容量素子の断面構成図である。 従来の可変容量素子の動作概要を説明するための図である。
以下に、本発明の実施形態に係る可変容量素子及びそれを備える電子機器の一例を図面を参照しながら以下の順で説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。
1.第1の実施形態:本発明の可変容量素子の基本構成例
2.第2の実施形態:低誘電体層を備える可変容量素子の構成例
3.第3の実施形態:本発明の可変容量素子を備える電子機器の構成例
<1.第1の実施形態>
[可変容量素子の構成]
図1に、本発明の第1の実施形態に係る可変容量素子の概略構成を示す。なお、図1において、図面の左から右に向かう方向をx方向とし、図面の下から上に向かう方向をz方向とし、図面の手前から奥に向かう方向をy方向とする。
可変容量素子10は、例えば直方体状等の形状を有する誘電体部材1と、一対の信号端子2a,2b(第1及び第2信号端子)と、一対の制御端子3a,3b(第1及び第2制御端子)とを備える。
第1信号端子2a及び第2信号端子2bは、ともに、例えば平板状等の形状を有する金属部材で形成することができる。そして、第1信号端子2a及び第2信号端子2bは、誘電体部材1の対向する2つの側面にそれぞれ設けられる。図1に示す例では、第1信号端子2a及び第2信号端子2bを、x方向に直交する2つの側面にそれぞれ設ける。なお、第1信号端子2a及び第2信号端子2bは、誘電体部材1内に形成される後述の第1信号電極12a及び第2信号電極12bにそれぞれ接続される。
第1制御端子3a及び第2制御端子3bは、ともに、例えば平板状等の形状を有する金属部材で形成することができる。そして、第1制御端子3a及び第2制御端子3bは、誘電体部材1の対向する2つの側面であり且つ第1信号端子2a及び第2信号端子2bが設けられていない2つの側面にそれぞれ設けられる。図1に示す例では、第1制御端子3a及び第2制御端子3bを、y方向に直交する2つの側面にそれぞれ設ける。なお、第1制御端子3a及び第2制御端子3bは、誘電体部材1内に形成される後述の第1制御電極13a及び第2制御電極13bにそれぞれ接続される。また、信号端子及び制御端子は、互いに接触しないように誘電体部材1の側面に形成される。
図2並びに図3(a)及び(b)に、本実施形態の誘電体部材1の構成例を示す。なお、図2は、誘電体部材1の外観斜視図である。また、図3(a)は、誘電体部材1の上面から見た透過図であり、図3(b)は、図3(a)中のA−A断面図である。
誘電体部材1は、主に、誘電体部材本体11と、その内部に形成された一対の信号電極12a,12b(第1及び第2信号電極)と、一対の制御電極13a,13b(第1及び第2制御電極)とで構成される。
誘電体部材本体11は、制御電圧の印加により誘電率が変化する誘電体材料で形成される。例えば、誘電体部材本体11は、比誘電率が1000を超えるような強誘電体材料で形成される。
具体的には、誘電体部材本体11の形成材料としては、イオン分極を生じる強誘電体材料を用いることができる。イオン分極を生じる強誘電体材料は、イオン結晶材料からなり、プラスのイオンとマイナスのイオンの原子が変位することで電気的に分極する強誘電体材料である。このイオン分極を生じる強誘電体材料は、一般に、所定の2つの元素をA及びBとすると、化学式ABO(Oは酸素元素)で表され、ペロブスカイト構造を有する。このような強誘電体材料としては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、チタン酸鉛(PbTiO)等が挙げられる。また、誘電体部材本体11の形成材料として、例えば、チタン酸鉛(PbTiO)にジルコン酸鉛(PbZrO)を混ぜ合わせたPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を用いてもよい。
また、誘電体部材本体11の形成材料として、電子分極を生じる強誘電体材料を用いてもよい。この強誘電体材料では、プラスの電荷に偏った部分と、マイナスの電荷に偏った部分とに分かれて電気双極子モーメントが生じ、分極が生じる。そのような材料として、従来、Fe2+の電荷面と、Fe3+の電荷面の形成により、分極を形成して強誘電体的特性を示す希土類鉄酸化物が報告されている。この系においては、希土類元素をREとし、鉄族元素をTMとしたときに、分子式(RE)・(TM)・O(O:酸素元素)で表される材料が高誘電率を有することが報告されている。なお、希土類元素としては、例えば、Y、Er、Yb、Lu(特にYと重希土類元素)が挙げられ、鉄族元素としては、例えば、Fe、Co、Ni(特にFe)が挙げられる。また、(RE)・(TM)・Oとしては、例えば、ErFe、LuFe、YFeが挙げられる。
また、誘電体部材本体11の形成材料として、異方性を有する強誘電体材料を用いてもよい。なお、誘電体部材本体11は、後述する複数の誘電体シートを焼結等により一体化して形成される。
第1信号電極12a及び第2信号電極12bは、第1信号端子2a及び第2信号端子を介して外部から交流信号が印加される電極であり、所定間隔離れて互いに対向するように配置される。図2及び3に示す例では、第1信号電極12a及び第2信号電極12bをともに例えば矩形状等の上面形状を有する電極で構成し、両信号電極の短辺側の端部同士が所定間隔離れて互いに対向するように両信号電極を配置する。なお、図2及び3に示す例では、第1信号電極12a及び第2信号電極12bを、その対向方向がx方向になるように配置する。
第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、第1制御端子3a及び第2制御端子3bを介して制御用電圧が印加される電極であり、所定間隔離れて互いに対向するように配置される。この際、第1制御電極13a及び第2制御電極13bの対向方向が第1信号電極12a及び第2信号電極12bの対向方向と交差するように、第1制御電極13a及び第2制御電極13bを配置する。
図2及び3に示す例では、第1制御電極13a及び第2制御電極13bをともに例えば矩形状等の上面形状を有する電極で構成し、両制御電極の短辺側の端部同士が所定間隔離れて互いに対向するように両制御電極を配置する。なお、図2及び3に示す例では、第1制御電極13a及び第2制御電極13bの対向方向が、第1信号電極12a及び第2信号電極12bの対向方向(x方向)と直交する方向、すなわちy方向になるように、第1制御電極13a及び第2制御電極13bを配置する。
また、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、同程度の厚さで形成し、誘電体部材1の面内方向において略同一面上に形成される。
なお、本実施形態では、大きな外部信号が入力され、且つ、低制御電圧で容量を変化させる必要がある用途に好適な可変容量素子10の提供を前提としている。それゆえ、第1信号電極12a及び第2信号電極12b間の対向距離ds(電極間距離)は、図3(a)に示すように、第1制御電極13a及び第2制御電極13b間の対向距離drより大きくすることが好ましい。この理由は、次の通りである。
上述のような用途では、入力信号が大きいので、可変容量素子10の耐性の観点から、信号電極間の距離をできる限り広げて、素子内の信号電界強度を小さくすることが好ましい。また、低電圧駆動の観点からは、制御電極間の距離をできる限り小さくして制御電界強度を大きくすることが好ましい。それゆえ、上述のような用途では、通常、信号電極間の距離dsは、図3(a)に示すように、制御電極間の距離drより大きくなる。ただし、信号電極間の距離dsと制御電極間の距離drとの大小関係は、これに限定されず、用途に応じて適宜変更できる。すなわち、可変容量素子10を適用する用途によっては、信号電極間の距離dsと制御電極間の距離drとが同じ場合や、信号電極間の距離dsが制御電極間の距離drより小さい場合もある。
なお、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、例えば、金属微粉末(Pd、Pd/Ag(PdとAgの合金)、Ni等)を含む導電ペーストを用いて形成される。これにより、可変容量素子10の製造コストを低減することができる。
上述のように各電極を配置及び構成することにより、第1及び第2信号電極12a,12b間に発生する信号電界の方向と、第1及び第2制御電極13a,13b間に発生する制御電界の方向とを、誘電体部材1内の同一面内において交差させることができる。
なお、本実施形態の可変容量素子10では、上述のように、信号電界と制御電界とが誘電体部材1の面内方向において交差するので、以下では、面内交差型の可変容量素子10という。また、本実施形態では、第1及び第2信号電極12a,12b間、並びに、第1及び第2制御電極13a,13b間に挟まれた誘電体部材本体11の誘電体領域14が、容量が可変する主な領域となる。それゆえ、以下では、この誘電体領域14を可変容量領域(第1の誘電体層)という。
本実施形態では、上述のように、信号電極間の対向方向と制御電極間の対向方向とが直交する構成例を説明したが、本発明はこれに限定されない。信号電極間の対向方向と制御電極間の対向方向とが必ずしも直交する必要はなく、交差する構成であればよい。また、本実施形態では、図2及び3において、対向方向が誘電体部材本体11の長辺方向(図中のx方向)になるように一対の信号電極を設け、対向方向が誘電体部材本体11の短辺方向(図中のy方向)となるように一対の制御電極を設ける例を説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。図2及び3において、一対の信号電極の対向方向をy方向とし、一対の制御電極の対向方向をx方向としてもよい。さらに、本実施形態では、上述のように、例えば直方体状の形状を有する誘電体部材1の例を説明したが、誘電体部材1の形状は用途等に応じて任意の形状にすることができる。
[可変容量素子の作製方法]
次に、本実施形態の可変容量素子10の作製方法の一例を、図4を参照しながら簡単に説明する。なお、図4は、本実施形態の誘電体部材1の分解斜視図である。
まず、上述した強誘電体材料からなる誘電体シート11a(誘電体層)を用意する。また、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bの形成領域に対応する領域に開口部が形成されたマスクを用意する。
次いで、例えばPd、Pd/Ag、Ni等の金属微粉末をペースト化した導電ペーストを調製し、その導電ペーストを、マスクを介して誘電体シート11a上に塗布(シルク印刷等)する。これにより、誘電体シート11aの一方の表面に第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bを形成する。
次いで、上述した強誘電体材料からなる別の誘電体シート11bを、誘電体シート11aの電極が形成された面上に積層し、加熱圧着する。そして、加熱圧着した部材を還元性雰囲気中で、高温焼成して2つの誘電体シート11a及び11bと、導電ペースト層(信号電極及び制御電極)とを一体化する。本実施形態では、このようにして、面内交差型の可変容量素子10を作製する。
[可変容量素子の動作]
図5に、本実施形態の可変容量素子10の動作概要を示す模式図を示す。上述のように、本実施形態の可変容量素子10では、第1信号端子2a及び第2信号端子2b間に発生する信号電界の方向と、第1制御端子3a及び第2制御端子3b間に発生する制御電界の方向とが直交する。それゆえ、本実施形態の可変容量素子10の構成は、一対の信号端子2a,2bの対向方向と一対の制御端子3a,3bの対向方向とが直交するように各端子を配置し、信号端子間及び制御端子間にそれぞれ別個に可変容量コンデンサを接続した構成と同等になる。
本実施形態の可変容量素子10では、誘電体部材1を上述した強誘電体材料で形成しているので、第1制御端子3a及第2制御端子3b間に直流の制御電圧を印加することにより、可変容量領域14の分極状態が変化し誘電率(比誘電率)が変化する。この結果、第1制御端子3a及第2制御端子3b間の制御用容量の容量値Crが変化する。また、この際、可変容量領域14の誘電率の変化に伴い、第1信号端子2a及び第2信号端子2b間の容量値Csも変化する。すなわち、本実施形態の可変容量素子10では、第1制御端子3a及第2制御端子3b間に印加する制御電圧により、第1信号端子2a及び第2信号端子2b間の容量値Csを制御することができる。それゆえ、本実施形態では、信号端子間に交流信号が入力された場合、可変容量素子10を制御された信号用容量を有する容量素子として作用させることができる。
上述のように、本実施形態の可変容量素子10では、一対の信号電極12a,12b(端子)と、一対の制御電極13a,13b(端子)とを別個に設ける。また、本実施形態では、一対の信号電極12a,12b間の対向方向と、一対の制御電極13a,13b間の対向方向とが直交するように、各電極を配置する。そして、一対の信号電極12a,12b間の信号用容量の容量値を、一対の制御電極13a,13b間に発生する制御電界により制御する。それゆえ、本実施形態では、容量を決定する3要素である比誘電率、電極面積及び電極間距離を、信号電極及び制御電極においてそれぞれ別個に設定することができる。すなわち、本実施形態によれば、信号端子2a,2b間の耐圧性能と、制御端子3a,3b間の耐圧性能を別個に設計することができ、信号電圧に対する耐圧とは無関係に、制御端子3a,3b間の制御電界の感度を設定することができる。また、本実施形態によれば、信号端子間に入力される信号のレベルにより容量が変化しない可変容量素子を提供することができる。
ところで、本実施形態以外で、信号電界と制御電界とを交差させる構成の可変容量素子としては、例えば、誘電体部材の面内方向に信号電界を発生させ、誘電体部材の厚さ方向に制御電界を発生させる構成も考えられる。図6に、そのような可変容量素子の構成を示す。なお、図6は、可変容量素子の誘電体部材の分解側面図である。
図6に示す可変容量素子の誘電体部材20は、表面に第1制御電極22が形成された第1誘電体シート21と、表面に一対の信号電極24,25が形成された第2誘電体シート23と、表面に第2制御電極27が形成された第3誘電体シート26とを備える。さらに、誘電体部材20は、第3誘電体シート26上に形成された第2制御電極27をカバーする第4誘電体シート28を備える。なお、各誘電体シートは上記実施形態で説明した誘電体部材の形成材料と同様の強誘電体材料で形成することができる。また、各電極も上述した本実施形態の信号電極及び制御電極の形成材料と同様の材料で形成することができる。
図7(a)〜(c)に、各誘電体シート上に形成される電極の構成を示す。図7(a)は、第3誘電体シート26の上面図であり、図7(b)は、第2誘電体シート23の上面図であり、図7(c)は、第1誘電体シート21の上面図である。
第3誘電体シート26上には、図7(a)に示すように、その一方の長辺側端部の中央から短辺方向(図7(a)中のy方向)に沿って延在した、例えば矩形状等の上面形状を有する第2制御電極27が形成される。
第2誘電体シート23上には、図7(b)に示すように、その短辺側の両端部付近に、例えば矩形状等の上面形状を有する一対の信号電極24,25が所定間隔離れて形成される。なお、一対の信号電極24,25間の距離は、第2制御電極27(または第1制御電極22)の幅以上の値に設定される。なお、図7(b)の例では、一対の信号電極24,25の構成(形状及び寸法等)は同じである。
また、第1誘電体シート21上には、図7(c)に示すように、その他方の長辺側端部の中央から短辺方向(図7(c)中のy方向)に沿って延在した、例えば矩形状等の上面形状を有する第1制御電極22が形成される。なお、図7の例では、第1制御電極22及び第2制御電極27の構成は同じである。
図8に、各誘電体シートを一体化した後の誘電体部材20の概略断面図を示す。各誘電体シートに上述のような構成の電極を形成し、図6に示す順序で積層して一体化すると、第1制御電極22及び第2制御電極27は、誘電体部材20の厚さ方向に対向して配置される。一方、一対の信号電極24,25は、誘電体部材20の面内方向における同一面に対向して配置される。
図6〜8に示す可変容量素子では、信号電界の方向が誘電体部材20の面内方向となり、制御電界の方向が厚さ方向となるので、信号電界と制御電界とを交差させることができる。それゆえ、このような構成の可変容量素子においても、信号端子間の耐圧性能と、制御端子間の耐圧性能を別個に設計することができ、信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定することができる。なお、以下では、図6〜8に示す例のような電界の交差形態を有する可変容量素子を厚さ方向交差型の可変容量素子という。
しかしながら、上述した厚さ方向交差型の可変容量素子では、次のような欠点がある。このタイプの可変容量素子では、各誘電体シート上に所定の電極を形成する際の印刷精度は高い。それに比べて、各誘電体シートを積層する際の各電極間の位置合わせ精度は低い。そえゆえ、厚さ方向交差型の可変容量素子では、各誘電体シートを積層する際の電極間の位置ずれを考慮して、電極を大きくすることが困難になる。例えば、図6〜8に示す例では、2つの制御電極22,27の電極幅を十分に広くすることができない。すなわち、厚さ方向交差型の可変容量素子では、各誘電体シートを積層する際の電極間の位置ずれにより、電極の大きさが制限され、容量の可変量を十分大きくすることができない可能性がある。
また、厚さ方向交差型の可変容量素子では、一対の制御電極22,27間の厚さdは、誘電体シート2枚分程度の厚さになる(図8参照)。すなわち、厚さ方向交差型の可変容量素子では、制御電極間の間隔は、介在する誘電体シートの枚数及び各誘電体シートの厚さに制約され、十分に小さくすることができない。その結果、厚さ方向交差型の可変容量素子では、制御電圧を十分小さくすることができない可能性がある。
それに対して、本実施形態の可変容量素子10では、信号電極及び制御電極を誘電体部材1内において同一面内に形成するので、上述のような欠点(積層時の位置ずれの問題)を解消することができる。
なお、厚さ方向交差型の可変容量素子の構成としては、図6〜8に示す例のように可変容量素子の上面から見て一対の制御電極が重なる領域を有する構成にしてもよいし、一対の制御電極が重ならない構成にしてもよい。後者の構成としては、例えば、次のような構成が考えられる。可変容量素子の上面から見た一対の制御電極及び一対の信号電極の配置形態を上記第1の実施形態(図3)と同様にし、且つ、一方及び他方の制御電極を、一対の信号電極が形成されている誘電体層より上層及び下層の誘電体層にそれぞれ形成する。このような構成では、一対の制御電極間に生じる制御電界の方向は、可変容量素子の厚さ方向及び面内方向に対して傾いた方向となる。この場合、一対の制御電極間の距離は、図6〜8に示す例のそれより大きくなるが、制御電極及び信号電極間の距離も図6〜8に示す例に比べて大きくなるので、制御電極及び信号電極間の寄生容量を図6〜8に示す例に比べて小さくすることができる。
<2.第2の実施形態>
上記第1の実施形態の可変容量素子では、誘電体部材内の面内方向において、略同一面に一対の信号電極及び一対の制御電極を形成するが、信号電極及び制御電極間の距離が小さくなると、信号電極及び制御電極間に浮遊容量が発生する。その様子を図9に示す。なお、図9は、第1の実施形態の可変容量素子の誘電体部材を上面から見た透過図である。
第1の実施形態の可変容量素子において、信号電極及び制御電極間の距離が小さくなると、図9中の矢印で示すように、可変容量領域14以外の領域において信号電極及び制御電極間に浮遊容量(寄生容量)が発生する。より具体的には、信号電極の長辺側端部と、その端部に最も近い制御電極の長辺側端部との間に浮遊容量が発生する。このように、信号電極及び制御電極間に浮遊容量が発生すると、可変容量素子の容量の変化幅が小さくなる。
そこで、本実施形態では、信号端子間の耐圧性能と制御端子間の耐圧性能とを別個に設計することができるだけでなく、上述のような信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量の問題も解消できる可変容量素子について説明する。
[可変容量素子の構成]
本実施形態の可変容量素子の全体構成は、図示しないが、第1の実施形態と同様の構成(図1)であり、本実施形態の可変容量素子は、例えば直方体状等の形状を有する誘電体部材と、一対の信号端子と、一対の制御端子とを備える。そして、各端子の配置位置も第1の実施形態と同様である。ただし、本実施形態では、誘電体部材の構成のみを第1の実施形態のそれとは変えた。それゆえ、ここでは、誘電体部材の構成についてのみ説明する。
図10(a)及び(b)に、本実施形態の誘電体部材の構成例を示す。なお、図10(a)は、誘電体部材の外観斜視図であり、図10(b)は、図10(a)中のy方向から見た誘電体部材の側面図である。なお、図10(a)及び(b)において、上記第1の実施形態(図2)と同様の構成には、同じ符号を付して示す。なお、図10(a)において、図面の左から右に向かう方向をx方向とし、図面の下から上に向かう方向をz方向とし、図面の手前から奥に向かう方向をy方向とする。
誘電体部材31は、誘電体部材本体11と、その内部に形成された、一対の信号電極12a,12b(第1及び第2信号電極)、一対の制御電極13a,13b(第1及び第2制御電極)、並びに、4つの低誘電体層32(第2の誘電体層)とで構成される。
誘電体部材本体11は、第1の実施形態と同様に、例えば、比誘電率が1000を超えるような強誘電体材料で形成される。また、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並び、第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、第1の実施形態と同様の構成であり、同様に配置される。
図11に、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並び、第1制御電極13a及び第2制御電極13bの上面配置図を示す。第1信号電極12a及び第2信号電極12bは、図面中のx方向に沿って所定距離離れて配置され、第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、図面中のy方向に沿って所定距離離れて配置される。そして、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並び、第1制御電極13a及び第2制御電極13bは、誘電体部材31の面内方向において略同一面に配置される。また、本実施形態では、第1信号電極12a及び第2信号電極12b間の対向距離dsが、第1制御電極13a及び第2制御電極13b間の対向距離drより大きくなるように構成される。ただし、本発明はこれに限定されず、用途等に応じて、信号電極間の対向距離dsを制御電極間の対向距離dr以下(ds≦dr)としてもよい。
なお、一対の信号電極12a,12b、及び、一対の制御電極13a,13bの配置例は、これに限定されない。信号電極間の対向方向と制御電極間の対向方向とが必ずしも直交する必要はなく、交差する構成であればよい。
4つの低誘電体層32は、例えば矩形状等の上面形状を有する層であり、上述した信号電極及び制御電極間の浮遊容量を低減するための層である。各低誘電体層32は、誘電体部材本体11の誘電率(比誘電率)より十分小さな誘電率(比誘電率)を有する誘電体材料で形成される。例えば、比誘電率が例えば10以下の誘電体材料で形成される。また、低誘電体層32の形成材料としては、可変容量素子の製法の容易さの観点から、各電極と同様に塗布(シルク印刷等)で形成できる材料を用いることが好ましい。これらの条件を満たす誘電体材料としては、例えば、アルミナ系、ケイ酸マグネシウム系等の誘電体材料が挙げられる。なお、本実施形態では、4つの低誘電体層32の厚さは、信号電極及び制御電極の厚さと同程度とする。
図12に、本実施形態における4つの低誘電体層32の上面配置図を示す。本実施形態では、4つの低誘電体層32は、誘電体部材31の面内方向において、一対の信号電極12a,12b、及び、一対の制御電極13a,13bと略同一面に配置される。また、4つの低誘電体層32は、一対の信号電極12a,12b、一対の制御電極13a,13b、及び、可変容量領域14(第1の誘電体層)を除く領域に形成される。より具体的には、本実施形態では、低誘電体層32を、信号電極の長辺側端部、その端部に最も近い制御電極の長辺側端部、並びに、誘電体部材31の側面端部で囲まれた領域に形成する。このように配置することにより、信号電極の長辺側端部と、その端部に最も近い制御電極の長辺側端部との間に発生する浮遊容量を低減することができる。
ただし、低誘電体層32の配置位置は、図12の例に限定されない。信号電極及び制御電極と略同じ面内において、信号電極及び制御電極間に浮遊容量が発生する領域であれば任意の領域に、低誘電体層32を配置することができる。
[可変容量素子の作製方法]
次に、本実施形態の可変容量素子の作製方法の一例を、図13及び14を参照しながら簡単に説明する。なお、図13は、本実施形態の誘電体部材31の分解斜視図である。また、図14(a)は、信号電極及び制御電極を形成する際に用いるマスクの上面図であり、図14(b)は、低誘電体層32を形成する際のマスクの上面図である。
まず、上記第1の実施形態で説明した誘電体部材の形成材料と同様の強誘電体材料からなる第1誘電体シート11a(誘電体層)を用意する。また、図14(a)に示すような信号電極及び制御電極の形成領域に対応する領域に開口部34が設けられ、それ以外の領域に遮蔽部35が設けられた電極用マスク33を用意する。さらに、図14(b)に示すような低誘電体層32の形成領域に対応する領域に開口部37が設けられ、それ以外の領域に遮蔽部38が設けられた低誘電体層用マスク36を用意する。
次いで、例えばPd、Pd/Ag、Ni等の金属微粉末をペースト化した導電ペーストを調製し、その導電ペーストを、電極用マスク33を介して第1誘電体シート11a上に塗布(シルク印刷等)する。これにより、第1誘電体シート11aの一方の表面に第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bを形成する。
次いで、比誘電率が例えば10以下の低誘電体を含むペースト状材料を、低誘電体層用マスク36を介して第1誘電体シート11a上に塗布(シルク印刷等)する。これにより、第1信号電極12a及び第2信号電極12b、並びに、第1制御電極13a及び第2制御電極13bが形成された第1誘電体シート11aの一方の表面に4つの低誘電体層32を形成する。
次いで、上記第1の実施形態で説明した誘電体部材の形成材料と同様の強誘電体材料からなる第2誘電体シート11bを、誘電体シート11aの電極が形成された面上に積層し、加熱圧着する。そして、加熱圧着した部材を還元性雰囲気中で、高温焼成して第1及び第2誘電体シート11a,11bと、信号電極及び制御電極と、低誘電体層32とを一体化する。本実施形態では、このようにして、面内交差型の可変容量素子を作製する。
なお、上述した本実施形態の誘電体部材31を作製する際に用いた電極用マスク33(図14(a))は、例えば、図15(a)及び(b)に示す2つのマスクを用いて構成することもできる。図15(a)に示すマスク39は、低誘電体層32の形成領域に対応する領域に遮蔽部40が設けられたマスクである。また、図15(b)に示すマスク41は、可変容量領域14付近に対応する領域に遮蔽部42が形成されたマスクである。図15(a)及び(b)に示す2つのマスク39及び41を重ねて用いることにより、図14(a)に示す電極用マスク33と同様のマスクパターンを構成することができる。
なお、図15(a)のマスク39は、図14(b)に示す低誘電体層用マスク36の開口部パターンを反転させたマスクであるので、マスク39の作製時には、低誘電体層用マスク36を作製する際のマスクデータを利用することができる。それゆえ、図15(a)及び(b)に示す2つのマスクを用いて電極用マスク33を構成した場合には、電極用のマスク作製が容易になる。
[可変容量素子の動作]
図16に、本実施形態の可変容量素子における誘電体部材31の上面から見た透過図を示す。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、一対の信号電極12a,12b(端子)と、一対の制御電極13a,13b(端子)とを別個に設ける。また、本実施形態では、一対の信号電極12a,12b間の対向方向と、一対の制御電極13a,13b間の対向方向とが直交するように各電極を配置する。そして、一対の信号電極12a,12b間の信号用容量の容量値を、一対の制御電極13a,13b間に発生する制御電界により制御する。
それゆえ、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、容量を決定する3要素である比誘電率、電極面積及び電極間距離を、信号電極及び制御電極においてそれぞれ別個に設定することができる。すなわち、本実施形態によれば、信号端子間の耐圧性能と、制御端子間の耐圧性能を別個に設計することができ、信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定することができる。また、本実施形態によれば、信号端子間に入力される信号のレベルにより容量が変化しない可変容量素子を提供することができる。
また、本実施形態では、一対の信号電極12a,12b及び一対の制御電極13a,13bが誘電体部材31内の同一面に形成されるので、第1の実施形態と同様に、誘電体シートを積層した際の各電極の位置ずれにより発生する上記問題を解消することができる。
さらに、本実施形態では、誘電体部材31内の信号電極及び制御電極が形成される面と同一の面において、低誘電体層32が信号電極及び制御電極間に形成されるので、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量(図16中の矢印)を小さくすることができる。それゆえ、本実施形態では、浮遊容量による可変容量素子の特性劣化(例えば、容量の可変幅の低下等)を抑制することができる。
[変形例1]
信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量を低減する可変容量素子の構成は、上記第2の実施形態の構成例に限定されない。図17に、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量を低減する可変容量素子の別の構成例(変形例1)を示す。なお、図17は、変形例1の可変容量素子における誘電体部材の上面から見た透過図である。また、図17において、上記第2の実施形態(図16)と同様の構成には、同じ符号を付して示す。
図16と図17との比較から明らかなように、この例の誘電体部材51は、低誘電体層52の構成を変えたこと以外は、第2の実施形態と同様の構成である。それゆえ、ここでは低誘電体層52の構成についてのみ説明する。
この例では、第2の実施形態と同様に、4つの低誘電体層52を、可変容量領域14以外の領域に形成する。なお、低誘電体層52は、第2の実施形態の低誘電体層32と同様の低誘電体材料で形成される。
さらに、この例では、各低誘電体層52の上面形状を例えば略矩形状とし、4つの角部のうち、最も可変容量領域14に近い角部に、可変容量領域14に向かって突出する凸部52a(以下、ガードエリア部という)を設ける。そして、そのガードエリア部52aを信号電極及び制御電極の対向する角部の間に配置する。
上述のように、この例の可変容量素子では、信号電極及び制御電極間の距離が最も短くなる領域に低誘電体材料からなるガードエリア部52aを形成する。それゆえ、この例では、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量をさらに低減することができ、浮遊容量による可変容量素子の特性劣化(例えば、容量の可変幅の低下等)をさらに抑制することができる。
[変形例2]
図18に、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量を低減する可変容量素子の更なる別の構成例(変形例2)を示す。なお、図18は、変形例2の可変容量素子における誘電体部材の上面から見た透過図である。また、図18において、上記変形例1(図17)と同様の構成には、同じ符号を付して示す。
図17と図18との比較から明らかなように、この例の誘電体部材61は、一対の信号電極62a,62b(第1及び第2信号電極)、並びに、一対の制御電極63a,63b(第1及び第2制御電極)の構成を変えたこと以外は、変形例1と同様の構成である。それゆえ、ここでは信号電極及び制御電極の構成についてのみ説明する。
この例では、第1及び第2信号電極62a,62bは、ともに上面が例えば略矩形状の電極で構成され、第2の実施形態と同様に、それらの短辺側の端部同士が所定間隔離れて互いに対向するように配置される。図18に示す例では、第1及び第2信号電極62a,62bの対向方向は、x方向になる。
また、第1及び第2制御電極63a,63bは、ともに上面が例えば略矩形状の電極で構成される。そして、第1及び第2制御電極63a,63bは、第2の実施形態と同様に、それらの短辺側の端部同士が所定間隔離れて互いに対向するように配置され、且つ、第1及び第2信号電極62a,62bの対向方向と直交する方向に配置される。すなわち、図18に示す例では、第1及び第2制御電極63a,63bの対向方向は、y方向になる。そして、この例においても、第2の実施形態と同様に、第1及び第2信号電極62a,62b、並びに、第1及び第2制御電極63a,63bは、誘電体部材61の面内方向において略同一面内に配置される。
さらに、この例では、各電極の可変容量領域14側に位置する先端部の形状を、可変容量領域14に向かって電極幅が狭くなるような形状(凸状)にする。すなわち、低誘電体層52のガードエリア部52aを挟んで対向する信号電極及び制御電極の領域に角部を設けない形状にする。
上述のように、この例の可変容量素子では、変形例1と同様に、信号電極及び制御電極間の距離が最も短くなる領域に低誘電体層52のガードエリア部52aが形成されるので、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量をさらに低減することができる。
また、この例では、低誘電体層52のガードエリア部52aを挟んで対向する信号電極及び制御電極の領域に角部が形成されないので、この領域における信号電極及び制御電極間の電界集中を無くすことができ、浮遊容量をより一層低減することができる。
さらに、この例では、低誘電体層52のガードエリア部52aの形成領域が変形例1に比べて広くなるの、低誘電体層52の形成がより容易になる。
[変形例3]
上記第2の実施形態並びに変形例1及び2では、低誘電体層を、一対の信号電極、一対の制御電極及び可変容量領域以外の領域に形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、可変容量領域以外の領域を低誘電体層で覆うような構成にしてもよい。図19(a)及び(b)に、そのような可変容量素子の構成例(変形例3)を示す。なお、図19(a)は、この例の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図19(b)は、この例の誘電体部材の上面から見た透過図である。また、図19(a)及び(b)において、上記第2の実施形態(図13)と同様の構成には、同じ符号を付して示す。
図19(a)と図13との比較から明らかなように、この例の誘電体部材70では、低誘電体層の構成を第2の実施形態の誘電体部材31のそれとは変えた。それ以外の構成は、第2の実施形態と同様である。それゆえ、ここでは低誘電体層の構成についてのみ説明する。
この例の誘電体部材70は、2つの低誘電体層71及び72を備える。なお、本実施形態では、2つの低誘電体層71及び72を、同じ構成とする。低誘電体層72は、第2誘電体シート11b(または第1誘電体シート11a)と同程度の幅及び長さを有するシート状部材である。そして、可変容量素子の可変容量領域14に対応する領域に開口部72aが形成される。なお、低誘電体層72の厚さは、電極の厚さと同程度とする。
この例では、第1及び第2信号電極12a,12b並びに第1及び第2制御電極13a,13bは、図19(a)に示すように、2つの低誘電体層71及び72の間に配置される。それゆえ、この例の誘電体部材70では、各層を一体化することにより、可変容量領域14を除いて、各電極の上下面及び長辺側の側面を包み込むように低誘電体層が形成される。
上述のように、この例の可変容量素子では、信号電極及び制御電極の側面間のみならず、各電極の上下面と誘電体部材本体との間にも低誘電体層が形成される。それゆえ、この例の可変容量素子では、誘電体部材本体を介して信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量も低減することができる。したがって、この例では、上記第2の実施形態並びに変形例1及び2の可変容量素子に比べて、さらに浮遊容量を低減することができる。
なお、変形例3では、信号電極及び制御電極の上下面に低誘電体層を形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。信号電極及び制御電極の上面及び下面の一方にのみ低誘電体層を形成してもよい。
[変形例4]
上記第2の実施形態並びに変形例1〜3では、信号電極及び制御電極が誘電体部材の面内方向において略同一面に配置するタイプ、すなわち、面内交差型の可変容量素子に低誘電体層を形成する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図6〜8で説明したような厚さ方向交差型の可変容量素子に低誘電体層を適用してもよい。変形例4では、低誘電体層を有する厚さ方向交差型の可変容量素子の一構成例を説明する。
この例の可変容量素子の具体的な構成を説明する前に、厚さ方向交差型の可変容量素子における浮遊容量の発生形態について、簡単に説明する。図20に、厚さ方向交差型の可変容量素子における浮遊容量の発生形態の模式図を示す。このようなタイプの可変容量素子では、第1及び第2制御電極22,27間の距離が短くなれば、図20中の実線矢印で示すように、可変容量領域30以外の領域において信号電極及び制御電極間の誘電体部材20の厚さ方向に浮遊容量が発生する。この場合においても、面内交差型の可変容量素子と同様に、例えば可変容量素子の容量の変化幅が小さくなるといった問題が生じる。
図21(a)及び(b)に、変形例4の厚さ方向交差型の可変容量素子の構成例を示す。なお、図21(a)は、この例の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図21(b)は、図21(a)中のy方向から見た誘電体部材の分解側面図である。
この例の可変容量素子の誘電体部材80は、表面に第1制御電極82が形成された第1誘電体シート81と、表面に一対の低誘電体層84が形成された第2誘電体シート83と、表面に一対の信号電極86,87が形成された第3誘電体シート85とを備える。さらに、誘電体部材80は、表面に一対の低誘電体層89が形成された第4誘電体シート88と、表面に第2制御電極91が形成された第5誘電体シート90と、第2制御電極91をカバーする第6誘電体シート92とを備える。
この例では、第1誘電体シート81上に、第2〜6誘電体シートがこの順で積層され、且つ、各誘電体シート間に電極または低誘電体層が挟み込まれるように積層される。そして、各誘電体シートを積層した状態で、第2の実施形態と同様にして、加熱圧着及び高温焼成して誘電体シート、電極及び低誘電体層を一体化して誘電体部材80を形成する。なお、各誘電体シートは、上記第1の実施形態で説明した誘電体部材の形成材料と同様の強誘電体材料で形成することができる。各電極もまた、第1の実施形態の信号電極及び制御電極の形成材料と同様の材料で形成することができる。また、各低誘電体層は、上記第2の実施形態で説明した低誘電体層の形成材料と同様の誘電体材料で形成することができ、その厚さも各電極と同程度とすることができる。
図22(a)〜(e)に、この例の各誘電体シート上に形成される電極または低誘電体層の構成を示す。なお、図22(a)は、第5誘電体シート90の上面図であり、図22(b)は、第4誘電体シート88の上面図であり、図22(c)は、第3誘電体シート85の上面図である。また、図22(d)は、第2誘電体シート83の上面図であり、図22(e)は、第1誘電体シート81の上面図である。
第5誘電体シート90上には、図22(a)に示すように、その一方の長辺側端部の中央から、短辺方向(図20(a)中のy方向)に沿って延在した、第2制御電極91が形成される。
第4誘電体シート88上には、図22(b)に示すように、例えば矩形状等の上面形状を有する一対の低誘電体層89が、所定間隔だけ離して形成され、第4誘電体シート88の短辺側の両端部付近に配置される。なお、一対の低誘電体層89間の距離は、第2制御電極91(または第1制御電極82)の幅以上とし、且つ、一対の信号電極86,87間の距離より小さくすることが好ましい。また、この例では、一対の低誘電体層89が表面に形成された第4誘電体シート88と、一対の低誘電体層84が表面に形成された第2誘電体シート83とは、同じ構成である(図22(d)参照)。
第3誘電体シート85上には、図22(c)に示すように、例えば矩形状等の上面形状を有する一対の信号電極86,87が、所定間隔だけ離して形成され、第3誘電体シート85の短辺側の両端部付近に配置される。なお、一対の信号電極86,87間の距離は、第1制御電極82(または第2制御電極91)の幅以上とすることが好ましい。また、図22(c)の例では、一対の信号電極86,87の構成は同じである。
また、第1誘電体シート81上には、図22(e)に示すように、その他方の長辺側端部の中央から、短辺方向(図22(e)中のy方向)に沿って延在した、例えば矩形状等の上面形状を有する第1制御電極82が形成される。なお、この例では、第1制御電極82及び第2制御電極91の構成は同じである。
図23(a)及び(b)に、この例において、各誘電体シートを積層して一体化した後の誘電体部材80の構成を示す。なお、図23(a)は、誘電体部材80の概略断面図であり、図23(b)は、誘電体部材80の上面から見た透過図である。この例において、図22(a)〜(e)に示すような構成の電極または低誘電体層が形成された各誘電体シートを積層して一体化すると、第1制御電極82及び第2制御電極91は、誘電体部材80の厚さ方向(図23(a)中のz方向)に対向して配置される。一方、一対の信号電極86及び87は、誘電体部材80の面内方向において同一面に対向して配置される。
また、この例では、低誘電体層84または89は、誘電体部材80の厚さ方向において、信号電極及び制御電極間の中間位置に形成され、低誘電体層84または89の先端部付近が、制御電極の長辺側端部と、その端部に最も近い信号電極の先端部との間に配置される。この場合、制御電極の長辺側端部と、その端部に最も近い信号電極の先端部との間に発生する浮遊容量を低減することができる。それゆえ、この例の可変容量素子においても、信号電極及び制御電極間に発生する浮遊容量による可変容量素子の特性劣化(例えば、容量の可変幅の低下等)をさらに抑制することができる。
なお、この例の可変容量素子では、第1及び第2の実施形態と同様に、一対の信号電極86,87と、一対の制御電極82,91とを別個に設ける。また、一対の信号電極86,87間の対向方向と、一対の制御電極82,91間の対向方向とが直交するように、各電極を配置する。そして、一対の信号電極86,87間に発生する信号電界の方向と交差する方向に制御電界を発生させて、一対の信号電極86,87間の容量値を制御する。
それゆえ、この例においても、第1及び第2の実施形態と同様に、信号端子間の耐圧性能と、制御端子間の耐圧性能とを別個に設計することができ、信号電圧に対する耐圧性能とは無関係に、制御端子間の制御電界の感度を設定することができる。また、この例では、第1及び第2の実施形態と同様に、信号端子間に入力される信号のレベルにより容量が変化しない可変容量素子を提供することができる。
[変形例5]
変形例5では、低誘電体層を有する厚さ方向交差型の可変容量素子の別の構成例を説明する。
図24(a)及び(b)に、変形例5の厚さ方向交差型の可変容量素子の構成例を示す。なお、図24(a)は、この例の可変容量素子の誘電体部材の分解斜視図であり、図24(b)は、図24(a)中のy方向から見た分解側面図である。なお、図24(a)及び(b)において、上記変形例4(図21(a)及び(b))と同様の構成には、同じ符号を付して示す。
この例の可変容量素子の誘電体部材95は、表面に第1制御電極82が形成された第1誘電体シート96と、一対の低誘電体層84、一対の信号電極86,87、及び、一対の低誘電体層89がこの順で表面上に形成された第2誘電体シート97とを備える。さらに、誘電体部材95は、表面に第2制御電極91が形成された第3誘電体シート98と、第2制御電極91をカバーする第4誘電体シート99とを備える。
図24と図21との比較から明らかなように、この例では、変形例4の誘電体部材80において、第3及び第4誘電体シート85及び88を省き、一対の信号電極86,87及び一対の低誘電体層89をこの順で一対の低誘電体層84上に直接形成した構成となる。それ以外の構成は、変形例4と同様である。
図25に、この例において、各誘電体シートを積層して一体化した後の誘電体部材95の概略断面図を示す。上述した各誘電体シートを積層して一体化することにより、一対の信号電極86,87が、一対の低誘電体層84及び一対の低誘電体層89で直接挟み込まれた状態になる。
この例の構成においても、変形例4と同様に、低誘電体層84または89は、誘電体部材95の厚さ方向において、信号電極と制御電極との間に形成される。それゆえ、この例においても、変形例4と同様に、低誘電体層により制御電極及び信号電極間に発生する浮遊容量を低減することができ、この浮遊容量による可変容量素子の特性への影響を抑制することができる。
また、この例の可変容量素子では、制御電極間に介在する誘電体シートの枚数を変形例4に比べて少なくすることができるので、制御電極間の距離を変形例4に比べてより短くすることができる。それゆえ、この例の可変容量素子では、変形例4に比べてより低電圧で駆動することが可能になる。ただし、可変容量素子の製法の容易さの観点では、変形例4の可変容量素子のように、各電極及び低誘電体層をそれぞれ別個の誘電体シート上に形成する方が容易である。すなわち、変形例4の可変容量素子は、変形例5に比べて、より簡単に製造することができる。
[変形例6]
変形例4及び5で説明した厚さ方向交差型の可変容量素子では、可変容量素子の上面から見て、2つの制御電極が重なる領域を有する構成例を示したが、本発明はこれに限定されない。変形例4または5の可変容量素子の構成において、可変容量素子の上面から見て、2つの制御電極が重ならないように、一対の制御電極を構成してもよい(変形例6)。
例えば、可変容量素子の上面から見た一対の制御電極及び一対の信号電極の配置形態を第1の実施形態(図3)と同様にし、且つ、一方及び他方の制御電極を、一対の信号電極が形成されている誘電体層より上層の誘電体層及び下層の誘電体層にそれぞれ形成する。この場合、一対の制御電極間に生じる制御電界の方向は、可変容量素子の厚さ方向及び面内方向に対して傾いた方向となる。そして、このような構成では、変形例4及び5と同様の効果が得られるだけでなく、制御電極及び信号電極間の距離を変形例4及び5のそれより大きくすることができるので、寄生容量を一層小さくすることができる。
<3.第3の実施形態>
上述した本発明の可変容量素子は、種々の電子機器に適用することができる。第3の実施形態では、上述した本発明の可変容量素子を、例えば液晶テレビ等に用いられる冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)バックライト(電子機器)のインバータ回路に適用した際の構成例について説明する。
図26に、本実施形態のCCFLバックライトのインバータ回路の概略回路構成を示す。インバータ回路100は、例えば、CCFL101と、可変容量素子102と、制御電圧電源103(制御電圧供給部)と、昇圧トランス104と、駆動回路105とで構成される。
可変容量素子102は、上述した第1及び第2の実施形態、並びに、変形例1〜5で説明した4端子タイプの可変容量素子のいずれかを用いることができる。なお、図26では、可変容量素子102を2端子の可変容量コンデンサで示すが、実際には、一対の信号端子(不図示)と一対の制御端子(不図示)とを備える。
可変容量素子102の一方の制御端子は制御電圧電源103の正極端子に接続され、他方の制御端子は制御電圧電源103の負極端子に接続される。そして、可変容量素子102の容量は、制御電圧電源103により制御される。また、可変容量素子102の一方の信号端子はCCFL101の一方の端子に接続され、他方の信号端子は昇圧トランス104に接続される。なお、図26に示す可変容量素子102は、バラストコンデンサとして作用する。
また、CCFL101の他方の端子は、昇圧トランス104に接続される。昇圧トランス104は、駆動回路105により接続され、その駆動回路105により駆動される。
上述のような構成のインバータ回路では、昇圧トランス104により昇圧された高圧の交流電圧は、バラストコンデンサを構成する可変容量素子102を介して、CCFL101に印加される。なお、昇圧トランス104の出力電圧は、通常、1500V、50kHz程度の交流電圧であり、CCFL101に流れる電流は5〜10mAである。
なお、図26に示すインバータ回路の例では、一つのCCFL101を備える構成を示すが、2つのCCFL101を並列駆動する構成にしてもよい。この場合、2つのCCFL101を並列駆動する際には、可変容量素子102は、二つのCCFL101を分離するために用いられる。なお、このような構成の素子として、コンデンサ以外では例えばトランスを用いることもある。
ところで、CCFLバックライトにおいて、バラストコンデンサを使うのは、コストを安くするためであるが、CCFL101の容量ばらつきや周辺金属間との浮遊容量などの違いにより、CCFL101毎に電流がばらつき、輝度むらが生じるという欠点がある。
それに対して、本実施形態では、バラストコンデンサとして作用する可変容量素子102では、その制御端子に接続された制御電圧電源103から直流電圧が印加され、可変容量素子102の容量値が調整される。それゆえ、このような可変容量素子102が組み込まれたCCFLバックライトでは、可変容量素子102の容量値を調整することにより、CCFL101の輝度を均一にすることができる。
また、本実施形態では、バラストコンデンサとして、上述した第1及び第2の実施形態、並びに、変形例1〜5で説明した可変容量素子を適用するので、可変容量素子の信号端子の耐圧を維持しながら、可変容量素子を低制御電圧で駆動することができる。例えば、昇圧トランス104の出力電圧の1/100〜1/300程度の制御電圧で、可変容量素子102の容量値を調整することができる。
なお、本実施形態の可変容量素子102では、上述のように、信号端子と制御端子が独立して設けられている。それゆえ、容量調整時に可変容量素子102の制御端子に直流電圧が印加されても、可変容量素子102の信号端子に接続されている昇圧トランス104及びCCFL101には、直流電圧が印加されない。したがって、本実施形態では、容量調整時に昇圧トランス104のトランスコイルには過大電流は流れず、可変容量素子102を実装した状態で、可変容量素子102に制御電圧を印加して容量値を調整することができる。
本発明の可変容量素子は、上記第3の実施形態で例示した電子機器以外の種々の電子機器にも適用可能であり、同様に、電子機器内の他の回路に影響を及ぼすことなく、可変容量素子を実装した状態でその容量値を所望の値に調整することができる。例えば、本発明の可変容量素子を用いることにより、部品ばらつきなどによる電子機器のチューニング周波数ずれを、電子機器の出荷時に合わせ込むことができる。
また、本発明の可変容量素子を、例えば非接触IC(Integrated Circuit)カード等に適用する場合には、可変容量素子は保護回路として用いることもできる。より具体的には、非接触ICカードをそのリーダライターに近づけた際に、過大な受信信号により耐電圧性の低い半導体素子からなる制御回路が破壊されないようにするための保護回路として、本発明の可変容量素子を用いることができる。ただし、この場合、受信した交流信号を整流して得た直流電圧を、非接触ICカード内の例えば複数の抵抗を直列接続した回路等で抵抗分割して、その抵抗分割された直流電圧を可変容量素子の制御電圧として用いる。
すなわち、本発明の電子機器では、可変容量素子の制御電圧の供給機構(制御電圧供給部)としては、上記第2の実施形態で説明した制御電圧電源に限定されない。非接触ICカード等の電子機器に本発明の可変容量素子を適用する場合には、制御電圧の供給機構として、入力された交流信号から制御電圧を生成及び供給する回路を用いることもできる。
1,31…誘電体部材、2a…第1信号端子、2b…第2信号端子、3a…第1制御端子、3b…第2制御端子、10,102…可変容量素子、11…誘電体部材本体、12a…第1信号電極、12b…第2信号電極、13a…第1制御電極、13b…第2制御電極、32…低誘電体層、100…インバータ回路、103…制御電圧電源

Claims (9)

  1. 誘電体層と、
    前記誘電体層の一方の面上に対向して配置された一対の信号電極と、
    前記誘電体層の前記一方の面上に配置され、且つ、前記一対の信号電極の対向方向と交差する方向に対向して配置された一対の制御電極と
    を備える可変容量素子。
  2. 前記一対の信号電極の電極間距離と、前記一対の制御電極の電極間距離とが異なる
    請求項1に記載の可変容量素子。
  3. 前記一対の信号電極の電極間距離が、前記一対の制御電極の電極間距離より大きい
    請求項2に記載の可変容量素子。
  4. 前記誘電体層が、直流電圧の印加により誘電率が変化する誘電体材料で形成される
    請求項1に記載の可変容量素子。
  5. 所定方向に対向して配置された一対の信号電極と、
    前記所定方向と交差する方向に対向して配置された一対の制御電極と、
    前記一対の信号電極の間に配置され、且つ、前記一対の制御電極の間に配置された第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層より低い誘電率を有し、前記信号電極と前記制御電極との間に配置された第2の誘電体層と
    を備える可変容量素子。
  6. 前記一対の信号電極、前記一対の制御電極及び前記第2の誘電体層が、前記第1の誘電体層の面内方向に配置された
    請求項5に記載の可変容量素子。
  7. 前記一対の信号電極及び前記一対の制御電極の一方が前記第1の誘電体層の面内方向に配置され、他方が前記第1の誘電体層の厚さ方向に配置され、且つ、前記信号電極及び前記制御電極間に、前記第2の誘電体層が配置された
    請求項5に記載の可変容量素子。
  8. 誘電体層と、前記誘電体層の一方の面上に対向して配置された一対の信号電極と、前記誘電体層の前記一方の面上に配置され且つ前記一対の信号電極の対向方向と交差する方向に対向して配置された一対の制御電極とを有する可変容量素子と、
    前記一対の制御電極に制御電圧を供給する制御電圧供給部と
    を備える電子機器。
  9. 所定方向に対向して配置された一対の信号電極と、前記所定方向と交差する方向に対向して配置された一対の制御電極と、前記一対の信号電極の間に配置され且つ前記一対の制御電極の間に配置された第1の誘電体層と、前記第1の誘電体より低い誘電率を有し、前記信号電極と前記制御電極との間に配置された第2の誘電体層とを有する可変容量素子と、
    前記一対の制御電極に制御電圧を供給する制御電圧供給部と
    を備える電子機器。
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