JP2010251101A - 入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特に、従来に比べて、効果的に、操作音を小さくできる入力装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ラバーステム2と、前記ラバーステム2に押圧されて変形可能な可動接点8とを有する。前記ラバーステム2は、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点8に当接する部分10が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されている。これらゴム材は、高い損失係数Tanδを示すので小音効果が高い。したがって、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴムあるいは低反発シリコーンゴムを可動接点8に当接する部分10に使用することで、操作音が小さい入力装置を製造することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ラバーステム2と、前記ラバーステム2に押圧されて変形可能な可動接点8とを有する。前記ラバーステム2は、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点8に当接する部分10が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されている。これらゴム材は、高い損失係数Tanδを示すので小音効果が高い。したがって、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴムあるいは低反発シリコーンゴムを可動接点8に当接する部分10に使用することで、操作音が小さい入力装置を製造することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、操作音を小さくできる入力装置に関する。
ラバーステムと、ラバーステムにより押圧されて変形可能な可動接点とを有して構成される押釦スイッチに対し、操作音を小さくする要求があった。
下記特許文献1の[0039]欄や、特許文献2の[0056]欄には、可動接点が反転したときにラバーステムにより音及び振動を吸収でき、これにより操作音を小さくできることが開示されている。
しかしながら、特許文献1には、ゴムの材質や特性について何も言及されていない。また特許文献2には、[0032]欄に、ゴムの材質は開示されているものの、これらの材質の特性、特に、小音効果の尺度となる物性、例えば、損失係数Tanδについて言及されていない。特許文献2にはシリコーンゴムの記載があるが、後述の実験に示すようにシリコーンゴム単体では、小音効果を期待できないことがわかっている。
そこで本発明は上記従来課題を解決するためのものであり、特に、従来に比べて、効果的に、操作音を小さくできる入力装置を提供することを目的とする。
本発明は、ラバーステムと、前記ラバーステムに押圧されて変形可能な可動接点とを有する入力装置において、
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されていることを特徴とするものである。
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されていることを特徴とするものである。
本発明では、その他の部分のゴム材が、安価なシリコーンゴムで形成されることが好適である。
あるいは本発明は、ラバーステムと、前記ラバーステムに押圧されて変形可能な可動接点とを有する入力装置において、
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分のゴム材は、その他の部分のゴム材に比べて損失係数Tanδが高いことを特徴とするものである。
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分のゴム材は、その他の部分のゴム材に比べて損失係数Tanδが高いことを特徴とするものである。
ゴム材の小音効果は、損失係数Tanδ(損失正接)に依存し、損失係数Tanδが大きくなるほど、すなわち貯蔵弾性率に比して損失弾性率が大きくなるほど、小音効果が大きい。損失係数Tanδは、損失弾性率/貯蔵弾性率で示される。損失弾性率はゴムが受けた刺激(例えば音や振動)を熱エネルギーとして放出する成分である。損失係数Tanδが大きい、すなわち損失弾性率の比率が大きいゴム材は、音や振動を熱に変換しやすく、その結果として小音効果が得られる。フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムはいずれも、例えば、シリコーンゴム(比較例)よりも高い損失係数Tanδを示すので小音効果が高い。したがって、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴムあるいは低反発シリコーンゴムを、ラバーステムの可動接点に当接する部分に用いることで、操作音が小さい入力装置を製造することができる。
本発明のラバーステムは複数のゴム材により一体成形されたものであり、可動接点に当接する部分は上記した損失係数Tanδが高いゴム材を使用するが、その他の部分のゴム材には、ラバーステムに要求される他の条件に合わせて適宜選択できる。例えば、その他の部分には従来から使用されている安価なシリコーンゴムを用いることで材料コストを低減できる。また例えば、シリコーンゴムのゴム硬度を可動接点に当接する部分のゴム材より高くすることで、押し感に優れた入力装置にできる。また本発明では、複数のゴム材を一体成形してラバーステムを構成しているから部品点数が増えることもない。
本発明の入力装置によれば、従来に比べて、効果的に、操作音を小さくできる。また本発明でのラバーステムは複数のゴム材により一体成形されたものであり、可動接点に当接する部分は損失係数Tanδが高いゴム材を使用するが、その他の部分のゴム材には、ラバーステムに要求される他の条件に合わせて適宜選択でき、設計の自由度が高い。特に、その他の部分には従来から使用されている安価なシリコーンゴムを用いることで材料コストを低減できる。また本発明では、複数のゴム材を一体成形してラバーステムを構成しているから部品点数が増えることもない。
図1は本実施形態における押釦スイッチ(入力装置)を高さ方向から切断したときの縦断面図である。
本実施形態における押釦スイッチ1は、ラバーステム2とスイッチ部3とを備える。
ラバーステム2は、押圧部4と押圧部4と一体に形成された支持部5とを備える。支持部5は基板6に支持されている。押圧部4の上面4aは平坦面で形成された押圧面である。押圧部4の下面には下方向に突出する突出部4bが形成されている。ラバ−ステム2の上面(押圧面)4aを下方に押圧すると、支持部5が変形して押圧部4を下方向へ移動させることが出来る。
ラバーステム2は、押圧部4と押圧部4と一体に形成された支持部5とを備える。支持部5は基板6に支持されている。押圧部4の上面4aは平坦面で形成された押圧面である。押圧部4の下面には下方向に突出する突出部4bが形成されている。ラバ−ステム2の上面(押圧面)4aを下方に押圧すると、支持部5が変形して押圧部4を下方向へ移動させることが出来る。
スイッチ部3は、基板6上に形成された導電性の固定接点7と、固定接点7の上方を覆うように設けられたドーム状(あるいは凸状)の可動接点8とを備える。可動接点8は薄い金属板で形成されており、固定接点7に対向する可動接点8の下面8aは接触部となっている。また、可動接点8の外周部8bは、基板6上に固定されている。可動接点8の外周部8bには基板6上に配線された導電パターン9が接続されており、また固定接点7には基板6の下面側に配線された導電パターンがスルーホールを介して接続されている(図示せず)。
ラバーステム2が下方に押圧されると突出部4bにて可動接点8の上面に下方向の荷重が加えられる。荷重が一定以上になると、可動接点8は反転し、可動接点8の下面(接触部)8aの一部が固定接点7に接触し、これにより、スイッチ入力を行うことが出来る。
本実施形態における入力装置1の特徴的部分は、ラバーステム2が、可動接点8に当接する部分10と、その他の部分11との一体成形により形成され、可動接点8に当接する部分10が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されている点である。
ゴム材の小音効果は、損失係数Tanδ(損失正接)に依存し、損失係数Tanδが大きくなるほど、すなわち貯蔵弾性率に比して損失弾性率が大きくなるほど、小音効果が大きい。損失係数Tanδは、損失弾性率/貯蔵弾性率で示される。損失弾性率はゴムが受けた刺激(例えば音や振動)を熱エネルギーとして放出する成分である。損失係数Tanδが大きい、すなわち損失弾性率の比率が大きいゴム材は、音や振動を熱に変換しやすく、その結果として小音効果が得られる。本実施形態におけるラバーステムとして使用されるフッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムはいずれも、例えば、シリコーンゴム(比較例)よりも高い損失係数Tanδを示すので小音効果が高い。
したがって、可動接点8に当接する部分10を、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴムあるいは低反発シリコーンゴムにより形成することで、可動接点8が反転したときの音(振動)を、可動接点8に当接する部分10にて吸収し、高効率にて熱エネルギーに変換でき、よって、操作音を効果的に小さくすることができる。
ゴム材料の小音効果は、ポリマー分子同士、もしくはポリマー分子と補強材との間の摩擦に基づくものである。音や振動によって歪が与えられたときに発生した応力を取り除くと、一旦、ほぐれた主鎖と側鎖との絡み合いが再度元へ戻る挙動を示すが、このような運動を繰り返すと、分子間に摩擦が発生し、その音や振動による機械エネルギーを摩擦による熱エネルギーに変換して音や振動を減衰させるものと論じられている。
そして、小音効果の高い(損失係数Tanδが高い)ゴム材は、例えば、分子鎖が長く(例えば、架橋型フッ素ゴム)、あるいは、低分子量成分(液体や低分子量ポリマー)が適度に混合され(例えば、フロロシリコーンゴム)、または、フィラーの分散状態を向上させた(例えば、低反発シリコーンゴム)構成を備えている。
フッ素ゴムはフッ素樹脂を無理やり可塑化させたものなので、フッ素ゴム内には架橋に与よらない低分子量領域が存在する。この低分子量領域(おそらくガラス転移温度は低い)が存在すると、熱で分子が動きやすくなるため緩和機構が増える。その海島構造的な理由から、フッ素ゴムは相対的にTanδが大きいと考えられる。フッ素ゴムの構造式を以下の化学式1に示す。
架橋型フッ素ゴムは、フッ素化ポリエーテル骨格と末端にシリコーン架橋反応基を有する、いわゆるシリコーンエラストマーとフッ素エラストマーを複合化したもので、シリコーン末端で架橋する(以下の化学式2を参照)。
架橋型フッ素ゴムSIEFL9700は極めて分子鎖が長い材料である。架橋型フッ素ゴムでの小音効果は分子鎖の構造的特徴が最も大きく影響していると思われる。この架橋型フッ素ゴムには、常温液状で分子鎖が短いものも存在しており、この分子鎖が短い架橋型フッ素ゴムだと、Tanδが低く小音効果も得られない。架橋型フッ素ゴムについては、架橋密度により損失係数Tanδが変化すると考えられ、例えば架橋剤を低減したり熱プレス時間を短くして、架橋密度を低下させることで、損失係数Tanδを高めることができると考えられる。
架橋型フッ素ゴムは、ミラブル型、液状型の別を問わないが、液状型の場合は、架橋条件をミラブル型と異ならせることが必要である。液状型の場合、ミラブル型と同じ架橋条件とすると架橋が進みすぎ、良好な小音効果を得ることができない。よって、液状型の架橋型フッ素ゴムを用いる場合では、熱プレス温度を低くしたり、熱プレス時間を短くして架橋が進みすぎるのを抑制することで、良好な小音効果を得ることが出来る。
フロロシリコーンゴムは、シリコーンゴムの耐薬品性を向上させたもので、シリコーンエラストマーの側鎖にフッ素が付いている構造を持つ(以下の化学式3を参照)。
シリコーンゴムとフロロシリコーンゴムは分子構造が類似しているにも関わらず、Tanδに2倍以上の差が生じている。フロロシリコーンゴムは適度に低分子量シロキサンを含むために高い損失係数Tanδが得られるものと考えられる。フロロシリコーンゴムにはトリフルオロプロピル基(−CH2CH2CF3)を有する低分子量シロキサンが含まれており、これが200℃の高温化で熱処理しても揮発せず、数千ppmのオーダーでゴム内に残留していることが確認されている。つまり、ゴム内には低分子量成分を比較的多く含んでおり、この低分子量成分が存在すると緩和機構が増えるためTanδの増加が起こり得ると考えられる。
フロロシリコーンゴムは、架橋型フッ素ゴムよりも材料価格が安い。また、シリコーンゴムや架橋型フッ素ゴムと比較して伸び率が大きく裂けにくい性質を有する。
低反発シリコーンゴムは、例えば、ジメチルシロキサン系のシリコーンポリマーにシリカ粒子(極少量の酸化チタンも含む)を補強材として含有し、ポリマーを架橋した構造を持つ。
シリコーンゴムは、Tanδは0.1以下で小音には適さない材料である。しかし、このシリコーンゴムでもシリカ増量や分散状態を変えるとTanδを2倍以上も高くできる。このシリカの量や分散状態を変えることで小音効果を高めたのが低反発シリコーンゴムである。
ところで、反発弾性率が低いゴム材ほど損失係数Tanδは高いという相関関係がある。
R/100=H/Hc=exp(−2πTanδ)
ここでRは、反発弾性率で、Hは、リュプケ式反発弾性試験機での跳ね返り高さで、Hcが初期高さである。
ここでRは、反発弾性率で、Hは、リュプケ式反発弾性試験機での跳ね返り高さで、Hcが初期高さである。
このため、シリコーンゴムでも低反発タイプのシリコーンゴムを使用することで、損失係数Tanδを大きくでき小音効果を高めることができる。
低反発シリコーンゴムは、フッ素系のゴムよりも材料価格が安い。このため、ラバーステム2の可動接点8に当接する部分10を、低反発シリコーンゴムで形成すれば、高い小音効果を得た上に、より効果的に材料コストを低くすることが可能である。また、低反発シリコーンゴムの引張強さはシリコーンゴムと同程度で、破断までの伸び率はシリコーンゴムや架橋型フッ素ゴムよりも高く、また裂けにくいという特徴がある。
本実施形態では、上記した可動接点8に当接する部分10に使用されるゴム材の損失係数Tanδを0.2以上に設定することが出来る。シリコーンゴム(比較例)の損失係数Tanδが0.05〜0.1程度であるから、シリコーンゴムよりも十分に損失係数Tanδを大きくできる。
また本実施形態では、可動接点8に当接する部分10に使用されるゴム材の損失係数Tanδは、その他の部分11のゴム材に比べて高く、これにより、効果的に操作音を小さくすることが可能である。
本実施形態は図1に示すように、可動接点8に当接する部分10と、その他の部分11とが例えば二色成形により一体化されたラバーステム2を構成している。このため、まず部品点数が増えることが無い。また、損失係数Tanδが高いゴム材によりラバーステム2全体を成形せず、可動接点8に当接する部分10だけに損失係数Tanδが高いゴム材を使用し、その他の部分11には従来から使用されている例えば安価なシリコーンゴムを用いれば、ラバーステム2の材料コストを抑えることが出来る。また、その他の部分11には、小音効果以外に、ラバーステム2に要求される特性に合わせて材料選択を行うことが可能であり、例えば、その他の部分11には、可動接点8に当接する部分10よりもゴム硬度が高いシリコーンゴムを用いることで、押し感に優れた押釦スイッチ1にすることが出来る。
図2は図1に示す押釦スイッチ1の変形例である。図2では、ラバーステム2の突出部4bの部分だけ、可動接点8に当接する部分10として損失係数Tanδが高い、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかにより形成している。これにより、より効果的に、ラバーステム2の材料コストを抑制することが出来る。
あるいは図1では、ラバーステム2の支持部5を2層構造としているがどちらか一方の層で形成することもできる。支持部5には繰り返しの座屈によっても裂け難い等の優れた屈曲特性を有するゴム材で形成されることが好適である。
また上記の実施形態では、ラバーステム2を2層の積層型としたが、3層以上としてもよい。
以下の様々なゴム材に対し、音圧測定、動的粘弾性(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失係数Tanδ)の測定、反発弾性率の試験、応力ひずみ曲線の測定を行った。
(音圧測定方法)
押釦スイッチ操作音の音圧レベルと周波数特性を測定した。押釦スイッチの押圧部(ラバーステム2の押圧部4の上面4a)と測定器押圧部の間にシリコーンゴム(Hs40° 2mm厚)を挟んだ状態で音圧を測定した。つまり押釦スイッチを押すシリコーンゴムを人間の指に想定して測定した。測定機器には、小野側器の騒音計LA−5120とヒューレットパッカード社のファンクションジェネレータ3314Aを用いた。また、測定は、反無響音室(オーディオルーム)で行い、打鍵速度(ファンクションジェネレータにて測定)を打鍵周波数×振幅×2とした。
押釦スイッチ操作音の音圧レベルと周波数特性を測定した。押釦スイッチの押圧部(ラバーステム2の押圧部4の上面4a)と測定器押圧部の間にシリコーンゴム(Hs40° 2mm厚)を挟んだ状態で音圧を測定した。つまり押釦スイッチを押すシリコーンゴムを人間の指に想定して測定した。測定機器には、小野側器の騒音計LA−5120とヒューレットパッカード社のファンクションジェネレータ3314Aを用いた。また、測定は、反無響音室(オーディオルーム)で行い、打鍵速度(ファンクションジェネレータにて測定)を打鍵周波数×振幅×2とした。
また押釦スイッチの可動接点(メタルコンタクト)には、材質:SUS301、大きさ:φ5mm、厚さ:75μmを使用した。
(動的粘弾性の測定(貯蔵弾性率、損失弾性率、損失係数Tanδ))
動的粘弾性は、TAインスツルメント社の固体粘弾性測定装置RSA3により測定した。
動的粘弾性は、TAインスツルメント社の固体粘弾性測定装置RSA3により測定した。
(反発弾性率の試験)
反発弾性試験機(東洋精機製作所製トリプソ式)を用いて、反発弾性率を測定した。なお、測定は、基本的にJIS−K6255「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの反発弾性試験方法」に準拠した。
反発弾性試験機(東洋精機製作所製トリプソ式)を用いて、反発弾性率を測定した。なお、測定は、基本的にJIS−K6255「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの反発弾性試験方法」に準拠した。
(応力ひずみ曲線)
12cm×12cmのゴムシート(厚さ約2mmと約0.3mm)をダンベル3号と引き裂き強度試験片A型で加工してゴム試験片を作製した。このゴム試験片に対し、テンシロン万能試験機((株)オリエンテック RTC-1150A)を用いて、移動速度500mm/minで試験片が破断するまでゴムを引っ張った。このときのゴムの伸びに対する荷重を自動測定して、引張強度と伸び率の関係及び引き裂き強さと伸び率の関係(応力ひずみ曲線:SS曲線)を測定した。引き裂き試験の場合は移動速度50mm/minとした。
12cm×12cmのゴムシート(厚さ約2mmと約0.3mm)をダンベル3号と引き裂き強度試験片A型で加工してゴム試験片を作製した。このゴム試験片に対し、テンシロン万能試験機((株)オリエンテック RTC-1150A)を用いて、移動速度500mm/minで試験片が破断するまでゴムを引っ張った。このときのゴムの伸びに対する荷重を自動測定して、引張強度と伸び率の関係及び引き裂き強さと伸び率の関係(応力ひずみ曲線:SS曲線)を測定した。引き裂き試験の場合は移動速度50mm/minとした。
(低反発シリコーンゴム/シリコーンゴムの実験)
実験では、図1に示す押釦スイッチを用い、ラバーステムの可動接点と接する部分を低反発シリコーンゴムで形成し、その他の部分をシリコーンゴムで形成した。低反発シリコーンゴムには信越化学工業製のKE5560U(硬度60°)及び、KE5570U(硬度70°)を用い、その他の部分には東レダウコーニング製のシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いた。これら(共に厚さ約0.5mmの架橋前ゴムシート)を重ね合わせたものを1個取りの金型にセットし、熱プレス機で170℃−10分間、熱プレス圧力を200kg/cm2として一体成形した。また熱プレスしたラバーステムを200℃−4時間の条件で2次架橋した。
実験では、図1に示す押釦スイッチを用い、ラバーステムの可動接点と接する部分を低反発シリコーンゴムで形成し、その他の部分をシリコーンゴムで形成した。低反発シリコーンゴムには信越化学工業製のKE5560U(硬度60°)及び、KE5570U(硬度70°)を用い、その他の部分には東レダウコーニング製のシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いた。これら(共に厚さ約0.5mmの架橋前ゴムシート)を重ね合わせたものを1個取りの金型にセットし、熱プレス機で170℃−10分間、熱プレス圧力を200kg/cm2として一体成形した。また熱プレスしたラバーステムを200℃−4時間の条件で2次架橋した。
また、実験では、比較例として、低反発シリコーンゴムKE−5560U、KE−5570U、架橋型フッ素ゴムSIEFL9700(硬度70°)、及びシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いてラバーステム全体を形成した。
そして上記した音圧測定を行った。図3は、低反発シリコーンゴムKE−5560U/シリコーンゴムSE材の積層構造からなるラバーステムを搭載した押釦スイッチの音圧の周波数特性である。図3には、そのほかに、低反発シリコーンゴムKE−5560U、架橋型フッ素ゴムSIEFL9700(硬度70°)、及びシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いてラバーステム全体を形成したときの実験結果も掲載している。
図4は、低反発シリコーンゴムKE−5570U/シリコーンゴムSE材の積層構造からなるラバーステムを搭載した押釦スイッチの音圧の周波数特性である。図4には、そのほかに、低反発シリコーンゴムKE−5570U、架橋型フッ素ゴムSIEFL9700(硬度70°)、及びシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いてラバーステム全体を形成したときの実験結果も掲載している。
音圧が高いほど操作音が高いことを示す。よって、音圧が低いほど小音効果に優れていることになる。図3、図4に示すように、ラバーステム2を低反発シリコーンゴム/シリコーンゴムの積層型とすると、シリコーンゴム単層の場合に比べて効果的に音圧を低減できることがわかった。ラバーステム2を低反発シリコーンゴム/シリコーンゴムの積層型とすると、架橋型フッ素ゴム単層、低反発シリコーン単層とほぼ同等の音圧にすることができるとわかった。
(フッ素ゴム/シリコーンゴムの実験)
実験では、図1に示す押釦スイッチを用い、ラバーステムの可動接点と接する部分をフッ素ゴムあるいは架橋型フッ素ゴムで形成し、その他の部分をシリコーンゴムで形成した。フッ素ゴムには、3M製のSFM−70A(硬度70°)、架橋型フッ素ゴムには信越化学工業製のSIEFL9700(硬度70°)を使用し、その他の部分には東レダウコーニング製のシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いた。これら(共に厚さ約0.5mmの架橋前ゴムシート)を重ね合わせたものを1個取りの金型にセットし、熱プレス機で170℃−4分間、熱プレス圧力を200kg/cm2として一体成形した。また熱プレスしたラバーステムを200℃−4時間の条件で2次架橋した。
実験では、図1に示す押釦スイッチを用い、ラバーステムの可動接点と接する部分をフッ素ゴムあるいは架橋型フッ素ゴムで形成し、その他の部分をシリコーンゴムで形成した。フッ素ゴムには、3M製のSFM−70A(硬度70°)、架橋型フッ素ゴムには信越化学工業製のSIEFL9700(硬度70°)を使用し、その他の部分には東レダウコーニング製のシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いた。これら(共に厚さ約0.5mmの架橋前ゴムシート)を重ね合わせたものを1個取りの金型にセットし、熱プレス機で170℃−4分間、熱プレス圧力を200kg/cm2として一体成形した。また熱プレスしたラバーステムを200℃−4時間の条件で2次架橋した。
また、実験では、比較例として、フッ素ゴムSFM−70A、架橋型シリコーンゴムSIEFL9700及びシリコーンゴムSE材(硬度70°)を用いてラバーステム全体を形成した。
そして上記した音圧測定を行った。図5は、フッ素ゴム/シリコーンゴムの積層構造からなるラバーステムを搭載した押釦スイッチの音圧の周波数特性である。図5には、そのほかにフッ素ゴム、シリコーンゴムを用いてラバーステム全体を形成したときの実験結果も掲載している。
図6は、架橋型フッ素ゴム/シリコーンゴムの積層構造からなるラバーステムを搭載した押釦スイッチの音圧の周波数特性である。図6には、そのほかに、架橋型フッ素ゴム、及びシリコーンゴムSE材を用いてラバーステム全体を形成したときの実験結果も掲載している。
図5、図6に示すように、ラバーステム2をフッ素ゴムあるいは架橋型フッ素ゴム/シリコーンゴムの積層型とすると、シリコーンゴム単層の場合に比べて効果的に音圧を低減できることがわかった。また、ラバーステム2をフッ素ゴム/シリコーンゴムの積層型とすると、フッ素ゴム単層とほぼ同等の音圧にすることができるとわかった。また、ラバーステム2を架橋型フッ素ゴム/シリコーンゴムの積層型とすると、架橋型フッ素ゴム単層とほぼ同等の音圧にすることができるとわかった。
(損失係数Tanδ、応力ひずみ曲線、反発弾性率等の実験)
図7は、フッ素ゴム(3M製のSFM−70A)、架橋型フッ素ゴム(信越化学工業製SIFEL9700)、シリコーンゴム(東レダウコーニング製のSH材とSE材)における損失係数Tanδの周波数特性、図8は、各ゴム材における損失弾性率の周波数特性、図9は、各ゴム材における貯蔵弾性率の周波数特性を示す。
図7は、フッ素ゴム(3M製のSFM−70A)、架橋型フッ素ゴム(信越化学工業製SIFEL9700)、シリコーンゴム(東レダウコーニング製のSH材とSE材)における損失係数Tanδの周波数特性、図8は、各ゴム材における損失弾性率の周波数特性、図9は、各ゴム材における貯蔵弾性率の周波数特性を示す。
図7に示すように、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、シリコーンゴムのうち、フッ素ゴムの損失係数Tanδが最も大きくなり、シリコーンゴムの損失係数Tanδが最も小さくなった。フッ素ゴムの損失係数Tanδは相対的に高い値を示し0.5〜2程度を示した。また架橋型フッ素ゴムの損失係数Tanδも0.2以上得られることがわかった。また、損失弾性率及び貯蔵弾性率も、シリコーンゴム、架橋型フッ素ゴム及びフッ素ゴムの順に高くなった。
図5、図6に示す音圧の実験結果を合わせて考察すると、ゴム材の損失係数Tanδが高いほど小音効果が大きいことがわかった。また、積層構造にしても、可動接点と接する部分を損失係数Tanδの大きいゴム材で形成することで、そのゴム材単層の場合とほぼ同等の小音効果が得られることもわかった。
(フロロシリコーンゴムの実験)
実験には、信越化学工業製のFE−361−U(硬度は62°)(図には「F36」と記載)、東レダウコーニング製のLS63U(硬度は60°)(図には「LS6」と記載)の各フロロシリコーンゴムを使用した。熱プレス条件は165℃−10分間とし、2次架橋条件は200℃−4時間とした。また、熱プレス圧力を200kg/cm2にした。
実験には、信越化学工業製のFE−361−U(硬度は62°)(図には「F36」と記載)、東レダウコーニング製のLS63U(硬度は60°)(図には「LS6」と記載)の各フロロシリコーンゴムを使用した。熱プレス条件は165℃−10分間とし、2次架橋条件は200℃−4時間とした。また、熱プレス圧力を200kg/cm2にした。
図10は、フロロシリコーンゴムの損失係数Tanδの周波数特性を示す。図11は、フロロシリコーンゴムの貯蔵弾性率の周波数特性を示す。図12は、フロロシリコーンゴムの損失弾性率の周波数特性を示す。図13、図14はフロロシリコーンゴムの応力ひずみ曲線(SS曲線)を示す。なお各図には、架橋型フッ素ゴム(SIEFL9700)及びシリコーンゴム(SH−871U:硬度70°)の実験結果も合わせて掲載した。
図10に示すように、フロロシリコーンゴムの損失係数Tanδは、シリコーンゴムよりも高くなった。また、フロロシリコーンゴムの損失係数Tanδは、架橋型フッ素ゴムとほぼ同等にでき、材質によっては架橋型フッ素ゴムの損失係数Tanδよりも高くできた。フロロシリコーンゴムの損失係数Tanδは0.3〜0.4程度であることがわかった。また、貯蔵弾性率は各ゴム材でさほど大きな差はなかったが、損失弾性率は、シリコーンゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴムの順に高くなった。
また図13、図14に示すように、フロロシリコーンゴムは、シリコーンゴムに比べて、引張強さが小さくなったが、伸び率が高く裂けにくい材質であることがわかった。
(低反発シリコーンゴムの実験)
実験には、信越化学工業製のKE−5560U(硬度は60°)、及び信越化学工業製のKE−5570U(硬度は72°)の低反発シリコーンゴムを用いた。熱プレス条件は170℃−10分間とし、2次架橋条件は200℃−4時間とした。また、熱プレス圧力を200kg/cm2にした。
実験には、信越化学工業製のKE−5560U(硬度は60°)、及び信越化学工業製のKE−5570U(硬度は72°)の低反発シリコーンゴムを用いた。熱プレス条件は170℃−10分間とし、2次架橋条件は200℃−4時間とした。また、熱プレス圧力を200kg/cm2にした。
低反発シリコーンゴムKE−5560Uの固形成分比は約58%で、低反発シリコーンゴムKE−5570Uの固形成分比は約54%であった。ちなみにフロロリシコーンゴムの固形成分比は15%程度であった。また、低反発シリコーンゴムKE−5560Uの比重は約1.45で、低反発シリコーンゴムKE−5570Uの比重は約1.41であった。ちなみに一般のシリコーンゴムの比重は約1.14であった。
図15は、低反発シリコーンゴムにおける損失係数Tanδの周波数特性、図16は、低反発シリコーンゴムにおける貯蔵弾性率の周波数特性、図17は、低反発シリコーンゴムにおける損失弾性率の周波数特性、図18ないし図21は、低反発シリコーンゴムの応力ひずみ曲線(SS曲線)を示す。なお各図には、架橋型フッ素ゴム(SIEFL9700)及びシリコーンゴム(SH−871U:硬度70°)の実験結果も合わせて掲載した。
図15に示す実験結果に示すように、低反発シリコーンゴムの損失係数Tanδは、シリコーンゴムよりも高く出来ることがわかった。また図15に示すように低反発シリコーンの損失係数Tanδは0.2〜0.3程度になることがわかった。また、低反発シリコーンゴムの貯蔵弾性率及び損失弾性率は、シリコーンゴムよりも大きくなった。
図18ないし図21の応力ひずみ曲線の実験はゴム試験片の厚みを変えて行ったものである。低反発シリコーンゴムの引張強さはシリコーンゴムの引張強さとほぼ同等となった。ただし低反発シリコーンゴムの引張強さは、架橋型フッ素ゴムの引張強さに比べて10〜20%程度低下した。また破断までの伸び率については、低反発シリコーンゴムの伸び率は、シリコーンゴムや架橋型フッ素ゴムよりも50%〜130%程度大きくなった。
また、低反発シリコーンゴムの引き裂き強度は、シリコーンゴムと比較して約60%〜130%程度、架橋型フッ素ゴムと比較して30%〜90%程度高くなった。また低反発シリコーンゴムの破断までの伸び率も、シリコーンゴムや架橋型フッ素ゴムに比べて、250%〜850%程度に大きくなった。このように低反発シリコーンゴムは、シリコーンゴムや架橋型フッ素ゴムと比較して、伸び率が大きくて裂けにくい性質を持っていることがわかった。
(反発弾性率と損失係数Tanδとの相関関係の実験)
各ゴム材の反発弾性率と損失係数Tanδ(周波数は1Hzとした)との相関関係を図22に示す。
各ゴム材の反発弾性率と損失係数Tanδ(周波数は1Hzとした)との相関関係を図22に示す。
図22に示すように、反発弾性率が低くなるほど、損失係数Tanδが高くなることがわかった。図22に示すように、シリコーンゴムは反発弾性率が高く且つ損失係数Tanδが低く、損失係数Tanδは高くても0.15程度であったが、本実施例のフッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムは、いずれも反発弾性率が低くなり、また0.2以上の損失係数Tanδを得やすいことがわかった。また低反発シリコーンゴムは、架橋型フッ素ゴムやフロロシリコーンゴムとほぼ同等の反発弾性率及び損失係数Tanδをもつことがわかった。
なお図3ないし図6の実験では、低反発シリコーンゴム/シリコーンゴム、フッ素ゴム/シリコーンゴム、架橋型フッ素ゴム/シリコーンゴムに関する実験であったが、図22に示すように、架橋型フッ素ゴムや低反発シリコーンゴムと同様に反発弾性率が低く損失係数Tanδが大きいフロロシリコーンゴムについても、シリコーンゴムと一体成形し、フロロシリコーンゴムを可動接点と当接する部分にすることで小音効果を期待することができる。
(ミラブル型の架橋型フッ素ゴムと、液状型の架橋型フッ素ゴムの実験)
架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)と、SIFEL3702(液状型)の2種類でラバーステムを作製した。
架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)と、SIFEL3702(液状型)の2種類でラバーステムを作製した。
実験では、架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)の熱プレス条件を160℃−4分間に設定した。一方、架橋型フッ素ゴムSIFEL3702(液状型)の熱プレス温度を120℃とし、熱プレス時間を1分間−4分間に設定した。また、熱プレス圧力を200kg/cm2に固定した。また2次架橋条件は全て200℃−4時間とした。
図23は、ミラブル型及び液状型の架橋型フッ素ゴム単独で形成したラバ−ステムを備える押釦スイッチの音圧の周波数特性を示すグラフである。
図23に示すように架橋型フッ素ゴムSIFEL3702(液状型)を用いた場合、熱プレス時間が短くなるほど、音圧を低下できることがわかった。このように、架橋型フッ素ゴムSIFEL3702(液状型)でも架橋条件を調整することで、架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)とほぼ同等の音圧まで低下できることができるとわかった。
また図24では、ゴム硬度が60°の架橋型フッ素ゴムSIFEL3605(液状型)単独から形成したラバーステムを搭載した押釦スイッチにおける音圧の周波数特性を調べた。なお、架橋型フッ素ゴムSIFEL3605(液状型)に対する熱プレス条件は、160℃−4分間とした。また、ゴム硬度が70°の架橋型フッ素ゴムSIFEL3702(液状型)から形成したラバーステム(熱プレス条件は、160℃−4分間)を搭載した押釦スイッチにおける音圧の周波数特性、及び、ゴム硬度が70°の架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)から形成したラバーステム(熱プレス条件は、160℃−4分間)を搭載した押釦スイッチにおける音圧の周波数特性についても図24に記載した。なお、2次架橋条件を、200℃−4時間とした。
図24に示すように、架橋型フッ素ゴムSIFEL3605(液状型)を用いた場合でも、架橋型フッ素ゴムSIFEL9700(ミラブル型)を用いた場合とほぼ同様の音圧が得られることがわかった。
図23、図24の実験結果は、ラバーステムを架橋型フッ素ゴム(液状型)単独、及び架橋型フッ素ゴム(ミラブル型)単独で形成したものである。ただし、図6に示す架橋型フッ素ゴム/シリコーンゴムの積層構造とした実験結果と合わせて考察すると、液状型の架橋型フッ素ゴムを可動接点に当接する部分に用いることで、小音効果を期待することが出来る。
1 押釦スイッチ(入力装置)
2 ラバーステム
3 スイッチ部
4 押圧部
5 支持部
6 基板
7 固定接点
8 可動接点
10 可動接点と接する部分
11 その他の部分
2 ラバーステム
3 スイッチ部
4 押圧部
5 支持部
6 基板
7 固定接点
8 可動接点
10 可動接点と接する部分
11 その他の部分
Claims (4)
- ラバーステムと、前記ラバーステムに押圧されて変形可能な可動接点とを有する入力装置において、
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分が、フッ素ゴム、架橋型フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム及び低反発シリコーンゴムのいずれかのゴム材により形成されていることを特徴とする入力装置。 - 前記前記可動接点に当接する部分のゴム材の損失係数Tanδは、0.2以上である請求項1記載の入力装置。
- その他の部分のゴム材がシリコーンゴムで形成される請求項1又は2に記載の入力装置。
- ラバーステムと、前記ラバーステムに押圧されて変形可能な可動接点とを有する入力装置において、
前記ラバーステムは、複数のゴム材にて一体成形され、前記可動接点に当接する部分のゴム材は、その他の部分のゴム材に比べて損失係数Tanδが高いことを特徴とする入力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009098817A JP2010251101A (ja) | 2009-04-15 | 2009-04-15 | 入力装置 |
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JP2013077552A (ja) * | 2011-09-15 | 2013-04-25 | Mitsumi Electric Co Ltd | スイッチ |
JP2013093313A (ja) * | 2011-10-05 | 2013-05-16 | Mitsumi Electric Co Ltd | スイッチ |
KR20200012297A (ko) * | 2018-07-26 | 2020-02-05 | 주식회사 시노펙스 | 이중 탄성체 구조를 갖는 포스 센서 스위치 |
WO2023248701A1 (ja) * | 2022-06-23 | 2023-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | プッシュスイッチ |
JP7460505B2 (ja) | 2020-10-27 | 2024-04-02 | アストロデザイン株式会社 | 押しボタンスイッチおよびそれを備えた電子機器 |
-
2009
- 2009-04-15 JP JP2009098817A patent/JP2010251101A/ja not_active Withdrawn
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