JP2010251080A - アルミ電線用差込コネクタ - Google Patents

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真一 杉山
Yoshifumi Iketani
敬文 池谷
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Abstract

【課題】アルミ電線に使用可能であり、また、経年劣化を防止することが可能なアルミ電線用差込コネクタを提供する。
【解決手段】アルミ電線用差込コネクタ1は、アルミ導体7等の導体を押圧する導体押圧部として、バネ部材3の板状スプリング12と、バネ部材4の板状スプリング14、15とを有している。従って、三つの導体押圧部を有している。この三つの導体押圧部は、これらトータルの導体押圧力が、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上となるように設定されている。バネ部材3の板状スプリング12と、バネ部材4の板状スプリング14、15は、電線挿入方向に並ぶように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋内配線におけるアルミ(アルミニウム)電線同士の接続時、又は、アルミ電線と銅電線の接続時に用いられる差込コネクタに関する。
アルミ電線のアルミ導体同士の接続を行うと、酸化被膜、クリープとストレスリラクゼーションなどの問題から、電気接続性の経年劣化を起こしてしまうことが一般的に知られている(図5にはアルミの接続劣化過程が概略図示されている)。
アルミ導体同士の接続に一般的な銅端子を介在させて接続を行うと、アルミと銅の熱膨張係数の違いによる接続部分でのクリープとストレスリラクゼーションの促進や、異種金属間での電解腐食という問題が懸念される。
そこで、上記問題を解決するために、下記特許文献1には次のようなことが提案されている。すなわち、圧着端子の圧着部内面にセレーションを設け、このセレーションにてクリープとストレスリラクゼーションによる接続劣化を抑制するということが提案されている。また、下記特許文献2には、銅端子にアルミをメッキして、電解腐食を防止するということが提案されている。
しかしながら、特許文献1の上記圧着端子は銅又は銅合金であり、特許文献2の端子は、銅端子に単にメッキを施しただけのものであることから、アルミ導体と銅端子の接続には、上記の問題を鑑みると、必ずしも適した提案であるとは言えないと考えられる。
ところで、一般的な電線の導体同士を接続するものとしては、下記特許文献3に開示された差込コネクタ(差込形電線コネクタ)が知られている。差込コネクタは、板状スプリングと、銅製の導電板とを備えており、これらの間に電線の導体(銅導体)を挟み込み、導電板を介して導体同士の導通接続を図るようになっている。コネクタ内部に差し込まれた導体は、一枚の板状スプリング、若しくは特許文献3のように二枚の板状スプリングによって導電板に押し付けられるようになっている。
特開2007−173215号公報 特開2007−12329号公報 特開2002−184484号公報
アルミ電線のアルミ導体同士の接続にあたり、一般的な電線で用いられる差込コネクタを適用しようとする場合、次のような問題点を有している。すなわち、一枚又は二枚の板状スプリングでは、この一枚あたりの押圧力が強すぎてしまうと考えられ、コネクタ内部へのアルミ導体の挿入性が悪くなるばかりでなく、挿入時にアルミ導体に傷を付けてしまい、劣化(温度上昇)の原因になってしまうという問題点を有している。
尚、板状スプリングの一枚あたりの押圧力が低すぎると、アルミ導体と導電板との間に隙間が生じ易くなってしまうことから、隙間発生も上記同様の劣化の原因になってしまうという問題点を有している。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、アルミ電線に使用可能であり、また、経年劣化を防止することが可能なアルミ電線用差込コネクタを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、複数のアルミ電線のアルミ導体同士の接続、又は、アルミ電線のアルミ導体と銅電線の銅導体との接続に、電線挿入方向に複数並ぶバネ性の導体押圧部と、該複数の導体押圧部により押し付けられた導体を他の導体に導通する導電性の導電板とを用い、且つ、前記接続に関し、前記複数の導体押圧部の数を三つ以上とするとともに、各々の導体押圧部の導体押圧力を加算したトータルの導体押圧力を、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上とすることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、電気的な接続を行うためにアルミ電線の挿入を行うと、三つ以上の数となる導体押圧部に押圧されてアルミ導体は導電板に押し付けられる。本発明によれば、導体押圧部一つあたりの押圧力が小さいものの、トータルの導体押圧力としては十分に確保することが可能になる。一つあたりの押圧力が小さければ、挿入時にアルミ導体が傷付けられてしまうようなことはない。また、トータルの導体押圧力が確保されていれば、アルミ導体と導電板との間に隙間が生じてしまうようなこともない。導体押圧部は、この数が多くなればなるほどアルミ導体との接点数が増え、電気的特性が安定・向上する。本発明によれば、トータルの導体押圧力が20N/mm以上確保されていれば、アルミ導体又は銅導体と導電板との接触状態において、接触抵抗が安定し、これが低い値になる。
請求項2記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項1に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記三つ以上の導体押圧部を板状スプリングにて形成する、又は、全体的に見て波状に連続する波状スプリングにて形成することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、アルミ電線の挿入を行うと、アルミ導体は電線挿入方向に並ぶ三つ以上の板状スプリングによって導電板に押し付けられる。又は、アルミ導体は波状スプリングによって導電板に押し付けられる。
請求項3記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項2に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記板状スプリング又は前記波状スプリングの端部に曲げ部を形成することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、スプリング先端のエッジによって傷が付かないように配慮することが可能になる。本発明によれば、トータルの導体押圧力が高くなるような時に有用である。
請求項4記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項1ないし請求項3いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記トータルの導体押圧力を20N〜60N/mmとすることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、20N〜60N/mmの範囲に設定することにより、アルミ導体に傷か付かないように配慮することが可能になる。本発明によれば、三つ以上の導体押圧部の数に関し、20N〜60N/mmを満たす数を設定することになる。
請求項5記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項1ないし請求項4いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記三つ以上の導体押圧部と前記導電板とを収容するケース部材を備え、該ケース部材に防水構造又は防水部材を設けることを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、防水構造又は防水部材によって、接続部分までの電解物質(水)の浸入が避けられる。
請求項6記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項1ないし請求項5いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記導電板に錫や銀のメッキを施すことを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、錫や銀のメッキが施された良導電性の導電板になり、この導電板に対してアルミ導体や銅導体が押し付けられる。
請求項7記載の本発明のアルミ電線用差込コネクタは、請求項6に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、前記導電板に導体載置用の浅溝を形成することを特徴としている。
このような特徴を有する本発明によれば、コネクタ内にアルミ導体又は銅導体が挿入されると、このアルミ導体又は銅導体は、三つ以上の導体押圧部に押圧されつつ導電板の浅溝に収まる。アルミ導体又は銅導体と導電板は、良好な状態で接触し合う。
請求項1に記載された本発明によれば、導体押圧部の数とトータルの導体押圧力とを関係づけることにより、経年劣化を防止することが可能な、アルミ電線用となる差込コネクタを提供することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、導体押圧部の数とトータルの導体押圧力とを関係づけることにより、一般的な電線同士の接続時と遜色のない、アルミ電線用となる差込コネクタを提供することができるという効果を奏する。
請求項2に記載された本発明によれば、三つ以上の導体押圧部のより良い形態を提供することができるという効果を奏する。
請求項3に記載された本発明によれば、トータルの導体押圧力が高くなる場合におけるアルミ導体への傷付き防止を図ることができるという効果を奏する。
請求項4に記載された本発明によれば、トータルの導体押圧力の上限を60N/mmとすることにより、アルミ導体への傷付き防止を図ることができるという効果を奏する。
請求項5に記載された本発明によれば、電解腐食を防止することができるという効果を奏する。
請求項6に記載された本発明によれば、導電板のアルミ導体に対する密着性、導電性を向上させることができるという効果を奏する。
請求項7に記載された本発明によれば、導電板に浅溝を形成することにより、アルミ導体又は銅導体に対して良好な接触状態を得ることができるという効果を奏する。これにより、接触抵抗をより一層安定させることができるという効果を奏する。
本発明のアルミ電線用差込コネクタを示す断面図である(第1実施例)。 時間−温度の関係を示すグラフである。 本発明のアルミ電線用差込コネクタを示す断面図である(第2実施例)。 (a)は第1実施例の変形例を示す断面図、(b)は第2実施例の変形例を示す断面図である。 アルミの接続劣化過程を示す図である。
アルミ電線用差込コネクタは、電線挿入方向に三つ以上並ぶバネ性の導体押圧部を有する。この三つ以上の導体押圧部によるトータルの導体押圧力は、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上となる。
以下、図面を参照しながら第1実施例を説明する。図1は本発明のアルミ電線用差込コネクタを示す断面図である。また、図2は、時間−温度の関係を示すグラフである。
図1において、本発明のアルミ電線用差込コネクタ1は、屋内配線におけるアルミ(アルミニウム)電線2同士の接続時、又は、アルミ電線2と銅電線の接続時に用いられる差込形電線コネクタであって、バネ部材3、4と、導電板5と、ケース部材6とを備えて構成されている。後述するが、アルミ電線用差込コネクタ1は、一般的な銅電線同士の接続時と遜色のない接続をすることができるアルミ電線2用の差込形電線コネクタとなっている。また、アルミ電線用差込コネクタ1は、経年劣化が起こり難い差込形電線コネクタとなっている。
先ず、各構成部材について説明する(矢印Pを上下方向、矢印Qを前後方向と定義する。また、矢印P及び矢印Qに直交するものとして、点Rを左右方向と定義する)。
アルミ電線2は、例えば直径が2.0mm〜2.6mmの比較的太いアルミ導体7と、このアルミ導体7を被覆する被覆部8とを備えて構成されている。アルミ電線2は、公知のものが用いられている。アルミ電線2は、この端末において、アルミ導体7が所定の長さで露出するように加工されている。本実施例でのアルミ導体7は、単線導体となっている。
アルミ電線2は、特に図示しないが、図1の紙面に垂直な方向、すなわち上記左右方向に複数本並ぶようになっている(例えば2〜8本)。尚、この並びに一般的な銅電線を含ませてもよいものとする(銅電線は例えば直径1.6mm〜2.0mmであるものとする。尚、銅電線の導体径1.6mmの許容電流に相当するアルミ電線2の導体径は2.0mm、銅電線の導体径2.0mmの許容電流に相当するアルミ電線2の導体径は2.6mmであるものとする)。複数本のアルミ電線2等が並ぶことから、バネ部材3、4、導電板5、及びケース部材6は、上記の並びに対応することができるように形成されている。
バネ部材3は、例えばステンレス等のバネ特性に優れた金属製の部材であって、金属板を打ち抜き折り曲げ加工することにより形成されている(図中の形状は一例であるものとする)。バネ部材3は、下壁9と、平行な前壁10及び後壁11と、後壁11に連続する板状スプリング12(導体押圧部)とを有している(左右の壁は存在しない形状に形成されている)。
前壁10及び後壁11は、上方にのびるように形成されている。また、前壁10は短く、後壁11は長く形成されている。前壁10には、アルミ導体7をガイドするための半円弧状の凹部(図示省略)が電線接続数分だけ形成されている。この凹部は、前壁10の上端を凹ませるように形成されている。また、後壁11には、アルミ導体7を挿通するための円形挿通孔(図示省略)が電線接続数分だけ形成されている。下壁9は、内外とも平坦な面有するように形成されている。
板状スプリング12は、導体を押圧する部分であって、短冊状となる形状に形成されている。板状スプリング12は、下壁9に向けて斜め下方向へのびるように形成されている。板状スプリング12は、可撓性を有しており、撓んだ状態においては所定の反力(元の状態に戻ろうとする力)が生じるようになっている。板状スプリング12は、撓みのない状態において、この先端位置と下壁9との間隔が、アルミ導体7の直径と導電板5の肉厚との和よりも短くなるように形成されている。板状スプリング12は、電線接続数に合わせて形成されている。
バネ部材4は、上記バネ部材3と同様に、例えばステンレス等のバネ特性に優れた金属製の部材であって、金属板を打ち抜き折り曲げ加工することにより形成されている(図中の形状は一例であるものとする)。バネ部材4は、ケース固定部13と、板状スプリング14、15(導体押圧部)とを有している。ケース固定部13は、後述するケース本体17に挿入される部分であって、この部分によってバネ部材4の固定がなされるようになっている(引用符号16は抜け止め用の切り起こし片を示している)。
板状スプリング14、15は、板状スプリング12と同様に導体を押圧する部分であって、短冊状となる形状に形成されている。板状スプリング14、15は、バネ部材3の下壁9や前壁10に向けて斜め下方向へのびるように形成されている。板状スプリング14、15は、可撓性を有しており、撓んだ状態においては所定の反力が生じるようになっている。板状スプリング14、15は、撓みのない状態において、この先端位置と下壁9との間隔が、アルミ導体7の直径と導電板5の肉厚との和よりも短くなるように形成されている。板状スプリング14、15は、電線接続数に合わせて形成されている。
バネ部材3の板状スプリング12と、バネ部材4の板状スプリング14、15は、電線挿入方向(矢印Qで示す後から前に向かう方向に一致)に並ぶように配置されている。間隔は、等間隔、任意の間隔のいずれであってもよいものとする。
尚、板状スプリング12、14、15に関し、この各先端に図4(a)に示すような曲げ部12a、14a、15aを形成しても良いものとする。曲げ部12a、14a、15aは、上記先端を上方へ向けて曲げることにより形成されている。曲げ部12a、14a、15aは、スプリング先端のエッジでアルミ導体7等を傷付けないようにするための部分として形成されている(板状スプリング12、14、15の各々の押圧力が大きい場合に曲げ部12a、14a、15aを形成すると特に有効である)。
本実施例1では、アルミ導体7等の導体を押圧する導体押圧部として、バネ部材3の板状スプリング12と、バネ部材4の板状スプリング14、15とを有している。従って、三つの導体押圧部を有している。この三つの導体押圧部(板状スプリング12、14、15)は、これらトータルの導体押圧力が、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上、好ましくは20N〜60N/mmの範囲となるように設定されている。
上記20N〜60N/mmの範囲は、20N/mm以上であれば接触抵抗が安定して低い値となり、且つ、実施例1のコネクタ形状の場合において、アルミ導体7に傷が付かない範囲を実験で見出したものであり、これを導体押圧部によるトータルの導体押圧力として設定したものである。三つの導体押圧部(板状スプリング12、14、15)は、上記20N/mm以上、若しくは上記20N〜60N/mmの範囲を満足するために、長さや厚みや幅や角度等が各々調整されている。尚、各々の調整において、導体押圧部一つあたりの導体押圧力を全て同じにする必要はないものとする。
導電板5は、良導電性の略板状の部材であって、アルミ導体7等の導体同士を導通することができるように形成されている。導電板5は、導体に対する接触面積を極力大きくとるために、接触部分が浅底の溝形状に形成されている(特に図示しないが、浅溝を有するように形成されている)。導電板5は、バネ部材3の下壁9に載置することができる形状に形成されている。導電板5には、錫や銀のメッキが施されている(導電板5は良導電性の部材になっている)。尚、上記のような導電板5を備えない場合には、バネ部材3の下壁9を代用することができるものとする。
ケース部材6は、アルミ電線用差込コネクタ1の外装となる樹脂部品であって、透明なケース本体17と、このケース本体17に嵌合するキャップ18とを備えて構成されている(キャップ18は、透明・非透明のいずれであってもよいものとする)。ケース本体17は、この後部が開口するように形成されており、開口部分にキャップ18が嵌合するようになっている。ケース本体17の上壁及び下壁には、嵌合凹部19が形成されている。また、キャップ18には、嵌合突起20が形成されている。これら嵌合凹部19及び嵌合突起20の引っ掛かり合いによって、ケース本体17とキャップ18とが嵌合するようになっている。嵌合突起20は、キャップ18の挿入筒部21に形成されている。
ケース本体17の内部は、複数の段部を有する図示のような形状に形成されている。ケース本体17の内部における一つの段部には、バネ部材4のケース固定部13を固定するための固定溝22が形成されている。ケース本体17の内部には、バネ部材3や挿入筒部21等が収容されるようになっている。
キャップ18には、アルミ電線2等を挿入するための円形挿入孔23が形成されている。
次に、上記構成及び構造に基づきながら、アルミ電線2等の電線挿入作業について説明する(ここではアルミ電線2の挿入作業を説明するが、他の電線も同じ作業になるものとする。尚、アルミ電線2のアルミ導体7は、挿入作業直前にブラシなどで表面を擦り(磨き)、酸化被膜を除去したものを用いるのが好ましいものとする。酸化被膜の除去に関しては、上記のブラッシングの他に次のようなことが考えられる。すなわち、コネクタ挿入口となる例えば円形挿入孔23の奥位置にヤスリ機能を有する部材を設けたり、導電板5の表面を粗くしてヤスリ機能を持たせたりすることが考えられる。酸化被膜の除去は、導体挿入と同時に自動的に行えるようにすることが好ましいものとする)。
アルミ電線2の挿入作業は、キャップ18の円形挿通孔23及びバネ部材3の円形貫通孔を介してコネクタ内部にアルミ電線2のアルミ導体7を挿入することにより開始される。アルミ導体7は、順々に板状スプリング12、14、15を押し上げて奥位置へ挿入される。アルミ導体7を所定長さ分だけ挿入すると、アルミ電線2の挿入作業が完了する。アルミ導体7は、板状スプリング12、14、15からの反力を受けて導電板5に押し付けられる。
本発明によれば、電気的な接続を行うためにアルミ電線2の挿入作業を行うと、三つの導体押圧部(板状スプリング12、14、15)に押圧されてアルミ導体7は導電板5に押し付けられる。本発明によれば、導体押圧部一つあたりの押圧力は小さく、また、トータルの導体押圧力としては十分に確保されていることから、接続状態は良好である。
導体押圧部一つあたりの押圧力が小さければ、アルミ電線2の挿入時においてアルミ導体7が導体押圧部により傷付けられてしまうようなことはない。また、トータルの導体押圧力が確保されていれば、アルミ導体7と導電板5との間に隙間が生じてしまうようなこともない。従って、本発明は、アルミ電線2の接続に使用することができ、また、経年劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明は、導体押圧部(板状スプリング)を三つ以上とし、また、導体押圧部によるトータルの導体押圧力が、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上、好ましくは20N〜60N/mmの範囲を特徴としている(トータルの導体押圧力を満足していれば、導体押圧部(板状スプリング)が四つや五つであってもよいものとする)。導体押圧部は、本実施例1において三つ(板状スプリング12、14、15)であるが、この数が多くなればなるほどアルミ導体7との接点数が増え、電気的特性が安定・向上するのは言うまでもない。
本発明のように導体押圧部(板状スプリング)を三つ以上有するアルミ電線用差込コネクタ1に関しては、時間−温度の関係において、図2に示すような結果が得られている。図2において、アルミ電線用差込コネクタ1を用いてアルミ電線2のアルミ導体7同士を接続した場合と、アルミ導体7と銅電線の銅導体とを接続した場合は、従来から用いられる差込形電線コネクタ(板状スプリングは二枚以下)で銅電線の銅導体同士を接続した場合と遜色のない結果が得られている。
一方、従来から用いられる差込形電線コネクタ(板状スプリングが二枚以下)でアルミ導体同士を接続した場合は、短期間で劣化(温度上昇)してしまうことが分かる。従って、本発明は有用であると言える。
以下、図面を参照しながら第2実施例を説明する。図3は本発明のアルミ電線用差込コネクタを示す断面図である。尚、上記第1実施例と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図3において、本発明のアルミ電線用差込コネクタ31は、屋内配線におけるアルミ(アルミニウム)電線2同士の接続時、又は、アルミ電線2と銅電線の接続時に用いられる差込形電線コネクタであって、バネ部材32と、導電板5と、ケース部材33とを備えて構成されている。
バネ部材32は、例えばステンレス等のバネ特性に優れた金属製の部材であって、金属板を打ち抜き折り曲げ加工することにより形成されている(図中の形状は一例であるものとする)。バネ部材32は、下壁9と、平行な前壁10及び後壁11と、後壁11に連続する波状スプリング34(導体押圧部)とを有している(左右の壁は存在しない形状に形成されている)。
波状スプリング34は、図示のように全体的に見て波状に連続する形状に形成されている。波状スプリング34は、本実施例2において、三つの部分でアルミ導体7を押圧することができるように形成されている。波状スプリング34は、可撓性を有しており、撓んだ状態(傾斜する壁の間隔が広がるような撓みの状態)においては所定の反力(元の状態に戻ろうとする力)が生じるようになっている。波状スプリング34は、撓みのない状態において、この導体接触位置部分35、35、36と下壁9との間隔が、アルミ導体7の直径と導電板5の肉厚との和よりも短くなるように形成されている。導体接触位置部分35は、アルミ導体7に対して曲面で接触する部分として形成されている(アルミ導体7に傷が付かない形状であれば特に限定されないものとする)。波状スプリング34は、電線接続数に合わせて形成されている。
本実施例2では、アルミ導体7等の導体を押圧する導体押圧部として、波状スプリング34を有している。波状スプリング34は、三つの部分(導体接触位置部分35、35、36)でアルミ導体7を押圧することから、三つの導体押圧部を有している。この三つの導体押圧部は、これらトータルの導体押圧力が、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上、好ましくは20N〜60N/mmの範囲となるように設定されている(上記20N〜60N/mmの範囲に関しては、実施例1と同じであり、説明を省略するものとする)。
尚、波状スプリング34に関し、この先端に図4(b)に示すような曲げ部34aを形成しても良いものとする。曲げ部34aは、上記先端を上方へ向けて曲げることにより形成されている。曲げ部34aは、スプリング先端のエッジでアルミ導体7等を傷付けないようにするための部分として形成されている(導体接触位置部分36の押圧力が大きい場合に曲げ部34aを形成すると特に有効である)。
ケース部材33は、アルミ電線用差込コネクタ31の外装となる樹脂部品であって、透明なケース本体37と、このケース本体37に嵌合するキャップ18とを備えて構成されている。ケース本体37は、この後部が開口するように形成されており、開口部分にキャップ18が嵌合するようになっている。ケース本体37の上壁及び下壁には、嵌合凹部19が形成されている。ケース部材33は、嵌合凹部19及び嵌合突起20の引っ掛かり合いによって、ケース本体37とキャップ18とが嵌合するようになっている。ケース本体37の内部には、バネ部材32や挿入筒部21等が収容されるようになっている。
上記構成及び構造に基づきながら、アルミ電線2等の電線挿入作業について説明する(ここではアルミ電線2の挿入作業を説明するが、他の電線も同じ作業になるものとする。尚、アルミ電線2のアルミ導体7は、上記実施例1と同様に、挿入作業直前にブラシなどで表面を擦り(磨き)、酸化被膜を除去したものを用いるのが好ましいものとする)。
アルミ電線2の挿入作業は、キャップ18の円形挿通孔23及びバネ部材32の円形貫通孔を介してコネクタ内部にアルミ電線2のアルミ導体7を挿入することにより開始される。アルミ導体7は、順々に波状スプリング34の導体接触位置部分35、35、36を通過するとともに、波状スプリング34を撓ませて奥位置へと挿入される。アルミ導体7を所定長さ分だけ挿入すると、アルミ電線2の挿入作業が完了する。アルミ導体7は、波状スプリング34からの反力を受けて導電板5に押し付けられる。
本発明によれば、電気的な接続を行うためにアルミ電線2の挿入作業を行うと、三つの導体押圧部に押圧されてアルミ導体7は導電板5に押し付けられる。本発明によれば、導体押圧部一つあたりの押圧力は小さく、また、トータルの導体押圧力としては十分に確保されていることから、接続状態は良好である。
導体押圧部一つあたりの押圧力が小さければ、アルミ電線2の挿入時においてアルミ導体7が導体押圧部により傷付けられてしまうようなことはない。また、トータルの導体押圧力が確保されていれば、アルミ導体7と導電板5との間に隙間が生じてしまうようなこともない。従って、本発明は、アルミ電線2の接続に使用することができ、また、経年劣化を防止することができるという効果を奏する。
本発明は、導体押圧部を三つ以上とし、また、導体押圧部によるトータルの導体押圧力が、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上、好ましくは20N〜60N/mmの範囲を特徴としている(トータルの導体押圧力を満足していれば、導体押圧部が(導体接触位置が)四つや五つであってもよいものとする)。導体押圧部は、本実施例2において三つであるが、この数が多くなればなるほどアルミ導体7との接点数が増え、電気的特性が安定・向上するのは言うまでもない。
以下、第3実施例を説明する。第3実施例のアルミ電線用差込コネクタは、特に図示しないが、第1実施例のアルミ電線用差込コネクタ1のケース部材6や、第2実施例のアルミ電線用差込コネクタ31のケース部材33に防水構造又は防水部材を設けたものとなっている。上記防水構造又は防水部材としては、アルミと銅の電位が異なることによる電解腐食を防ぐために、電解物質(水)が接続部分に浸入してしまわないような、接続コンパウンドを使用することが一例として挙げられるものとする。また、コネクタ全体をビニルなどの樹脂製のもので覆うことが一例として挙げられるものとする。
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
1…アルミ電線用差込コネクタ
2…アルミ電線
3、4…バネ部材
5…導電板
6…ケース部材
7…アルミ導体
8…被覆部
9…下壁
10…前壁
11…後壁
12…板状スプリング(導体押圧部)
12a…曲げ部
13…ケース固定部
14、15…板状スプリング(導体押圧部)
14a、15a…曲げ部
16…切り起こし片
17…ケース本体
18…キャップ
19…嵌合凹部
20…嵌合突起
21…挿入筒部
22…固定溝
23…円形挿入孔
31…アルミ電線用差込コネクタ
32…バネ部材
33…ケース部材
34…波状スプリング(導体押圧部)
34a…曲げ部
35、36…導体接触位置部分
37…ケース本体

Claims (7)

  1. 複数のアルミ電線のアルミ導体同士の接続、又は、アルミ電線のアルミ導体と銅電線の銅導体との接続に、電線挿入方向に複数並ぶバネ性の導体押圧部と、該複数の導体押圧部により押し付けられた導体を他の導体に導通する導電性の導電板とを用い、且つ、前記接続に関し、前記複数の導体押圧部の数を三つ以上とするとともに、各々の導体押圧部の導体押圧力を加算したトータルの導体押圧力を、導体径2.0mm〜2.6mmを基準として20N/mm以上とする
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  2. 請求項1に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記三つ以上の導体押圧部を板状スプリングにて形成する、又は、全体的に見て波状に連続する波状スプリングにて形成する
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  3. 請求項2に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記板状スプリング又は前記波状スプリングの端部に曲げ部を形成する
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  4. 請求項1ないし請求項3いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記トータルの導体押圧力を20N〜60N/mmとする
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  5. 請求項1ないし請求項4いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記三つ以上の導体押圧部と前記導電板とを収容するケース部材を備え、該ケース部材に防水構造又は防水部材を設ける
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  6. 請求項1ないし請求項5いずれか記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記導電板に錫や銀のメッキを施す
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
  7. 請求項6に記載のアルミ電線用差込コネクタにおいて、
    前記導電板に導体載置用の浅溝を形成する
    ことを特徴とするアルミ電線用差込コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023286136A1 (ja) * 2021-07-12 2023-01-19 株式会社ミツバ 回転電機におけるアルミニウム巻線とリード線との接続構造

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