JP2010249235A - フロート式ドレントラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 常開部に異物が付着し難く常開部に付着した異物を自動的に排除できるフロート式ドレントラップを提供する。
【解決手段】 本体3と蓋体4からなるケーシングで入口1と弁室6と出口2を形成し、弁室6と出口2を連通する第1弁口7及び第2弁口8を開けた弁座9を弁室6の下部に形成する。弁室6内に支持された揺動軸10の周りに回転するレバー11を設け、弁室6内の液位に応じて浮上降下するフロート12をレバー11に連結すると共に弁座9に離着座して第1弁口7及び第2弁口8を開閉する第1弁体18及び第2弁体19をレバー11に連結する。レバー11の下にレバー11が当接して第1弁体18及び第2弁体19が弁座9に着座することを防止するストッパ部材20を設けることにより、弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間に弁座9のシール面の全面に渡る常開隙間22,23を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸気配管系や圧縮空気配管系やガス配管系に発生するドレンをフロートを用いて自動的に排出するフロート式ドレントラップに関する。
従来のフロート式ドレントラップは、例えば特許文献1に開示されている。これは、ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を開けた弁座を弁室の下部に形成し、弁室内にフロートを収容し、弁室内の液位に応じて浮上降下するフロートが直接にあるいはレバーを介して弁体が弁座に離着座して弁口を開閉することによりドレンを自動的に排出するものにおいて、弁座のシール面に複数の切欠きを設けることにより弁座とフロートあるいは弁体の間に複数の常開開口を形成したものである。この切欠きによる常開開口の総開口面積は蒸気の漏出を防止するために配管系の送気時に発生するドレンを排出しきれない大きさに形成される。
特開昭52−151933号公報
上記従来のフロート式ドレントラップにおいては、各切欠きによる各常開開口の開口面積が比較的小さく一定であるために、各常開開口を流下するドレン中のゴミ、錆、スケール等の異物が各常開開口の表面に付着し易く次第に堆積して比較的短期間に各常開開口が詰まってしまう問題点があった。
したがって本発明が解決しようとする課題は、常開部に異物が付着し難く常開部に付着した異物を自動的に排除できるフロート式ドレントラップを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明のフロート式ドレントラップは、ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を開けた弁座を弁室の下部に形成し、弁室内にフロートを収容し、弁室内の液位に応じて浮上降下するフロートが直接にあるいはレバーを介して弁体が弁座に離着座して弁口を開閉することによりドレンを自動的に排出するものにおいて、弁座とフロートあるいは弁体の間に弁座のシール面の全面に渡る常開隙間を設けたことを特徴とするものである。この弁座とフロートあるいは弁体の間に設けられる弁座のシール面の全面に渡る常開隙間は、例えばフロートあるいは弁体が弁座に着座することを防止することにより形成することができる。この常開隙間の最小開口面積は蒸気の漏出を防止するために配管系の送気時に発生するドレンを排出しきれない大きさに形成する。
本発明によれば、弁座とフロートあるいは弁体の間に弁座のシール面の全面に渡る常開隙間を設けたものであるので、弁座とフロートあるいは弁体の間に設けられる弁座のシール面の全面に渡る常開隙間に異物が付着し難くなると共に、常開隙間に付着した異物はフロートあるいは弁体が弁座から更に離間したときに弁座とフロートあるいは弁体の間を弁口に向かって流下する流体により自動的に排除されるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係わるレバーフロート式ドレントラップの断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1を参照して説明する。レバーフロート式ドレントラップは、入口1と出口2を有する本体3に蓋体4をボルト5で締結して内部に弁室6を有するケーシングを構成する。弁室6と出口2を連通する第1弁口7及び第2弁口8を有する弁座9を弁室6の下部の本体3に図示しないねじにより取り付ける。入口1は弁室6の下部に開口し、出口2は第1弁口7及び第2弁口8を介して弁室6の下部に開口する。
弁室6内の弁座9に揺動軸10を支持し、揺動軸10にレバー11を回転可能に連結する。レバー11の左端部に弁室6内の液位に応じて浮上降下する中空球形のフロート12を連結する。レバー11の揺動軸10の右側に揺動軸10と平行な連結軸13を支持し、連結軸13に連結棒14の上部を回転可能に連結する。連結棒14の下部は弁体15の弁棒16の上端部に支持された揺動軸10と平行な弁軸17に回転可能に連結する。
弁体15は第1弁口7を下方の出口2側から開閉する第1弁体18と、第2弁口8を下方の弁室6側から開閉する第2弁体19と、第1弁体18と第2弁体19を連結する弁棒16とから構成する。レバー11の下にレバー11が当接して第1弁体18及び第2弁体19が弁座9に着座することを防止するストッパ部材20をボルト21で弁座9に取り付けることにより、弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間に弁座9のシール面の全面に渡る常開隙間22,23を設ける。レバー11がストッパ部材20に当接したときの常開隙間22,23の総最小開口面積は蒸気の漏出を防止するために配管系の送気時に発生するドレンを排出しきれない大きさに形成する。ストッパ部材20は断面ほぼL字状でほぼ鉛直方向の面をボルト21で弁座9に取り付け、ほぼ水平方向の面をフロート12方向に伸ばす。
上記のレバーフロート式ドレントラップの動作は次の通りである。弁室6内の液位が低い場合は、図1に示すようにフロート12は降下し、レバー11がストッパ部材20に当接して第1弁体18及び第2弁体19が弁座9に着座することを防止している。これにより、弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間に弁座9のシール面の全面に渡る常開隙間22,23を形成して、弁室6のドレンを常開隙間22,23から第1弁口7及び第2弁口8を通して出口2に排出する。常開隙間22,23は弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間に弁座9のシール面の全面に渡って設けられるので異物が付着し難い。弁室6内に流入するドレンが多くなり弁室6内の液位が上昇すると、フロート12が上動してレバー11が揺動軸10を中心に時計回り方向に回転する。このレバー11の回転により、連結棒14を介して弁体15が下動して第1弁体18及び第2弁体19が弁座9から更に離間して、弁室6のドレンを開口面積が大きくなった常開隙間22,23から第1弁口7及び第2弁口8を通して出口2に排出する。このとき、常開隙間22,23に付着した異物は弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間を第1弁口7及び第2弁口8に向かって流下するドレンにより自動的に排除される。
ドレンの排出により弁室6内の液位が低下すると、フロート12が下動してレバー11が揺動軸10を中心に反時計回り方向に回転する。このレバー11の回転により、連結棒14を介して弁体15が上動して第1弁体18及び第2弁体19が第1弁口7及び第2弁口8に近づく。そして、レバー11がストッパ部材20に当接することにより、第1弁体18及び第2弁体19が弁座9に着座することを防止し、弁座9と第1弁体18及び第2弁体19の間に弁座9のシール面の全面に渡る常開隙間22,23を形成して、弁室6のドレンを常開隙間22,23から第1弁口7及び第2弁口8を通して出口2に排出する。
上記の実施の形態においては、ストッパ部材にレバーが当接するものを例示したが、本発明はこれに限定されるものでなく、ストッパ部材にフロートあるいは弁体を当接させることもできる。また、ストッパ部材にフロートを当接させるフリーフロート式ドレントラップに適用することもできる。
本発明は、蒸気配管系や圧縮空気配管系やガス配管系に発生するドレンをフロートを用いて自動的に排出するレバーフロート式ドレントラップに利用することができる。
1 入口
2 出口
3 本体
4 蓋体
6 弁室
7 第1弁口
8 第2弁口
9 弁座
10 揺動軸
11 レバー
12 フロート
15 弁体
16 弁棒
18 第1弁体
19 第2弁体
20 ストッパ部材
22,23 常開隙間

Claims (1)

  1. ケーシングで入口と弁室と出口を形成し、弁室と出口を連通する弁口を開けた弁座を弁室の下部に形成し、弁室内にフロートを収容し、弁室内の液位に応じて浮上降下するフロートが直接にあるいはレバーを介して弁体が弁座に離着座して弁口を開閉することによりドレンを自動的に排出するものにおいて、弁座とフロートあるいは弁体の間に弁座のシール面の全面に渡る常開隙間を設けたことを特徴とするフロート式ドレントラップ。
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