JP2010249170A - 遊星歯車式減速機及びこれを備えたローダ・アンローダ装置 - Google Patents

遊星歯車式減速機及びこれを備えたローダ・アンローダ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フレッティングを低減させることができるようにする。
【解決手段】出力軸35に生じた振動がハウジング36に伝達することで生じるフレッティングを低減させるように、ハウジング36における位置決め部36eに、内歯歯車33に当接するOリング37を設けるとともに、ハウジング36における位置決め部36fに、内歯歯車33に当接するOリング38を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、動力の回転速度を減じて出力する遊星歯車式減速機及びこれを備えたローダ・アンローダ装置に関する。
遊星歯車式減速機は、入力軸の回転により回転される太陽歯車の周りで、太陽歯車及び内歯歯車に噛み合う遊星歯車を自転させながら公転させることにより、入力軸の回転を減速させて、遊星歯車に接続された出力軸から出力させるものである。
特許文献1には、内歯歯車が、ハウジングに固定されて、回転しないことが開示されている。
特開2007−314037号公報
しかしながら、出力軸に振動が生じると、この振動がハウジングに伝達し、内歯歯車とハウジングとの接触面に、繰り返し荷重による弾性変形で僅かな滑りが繰り返されるフレッティングと呼ばれる相対すべりが生じる。これにより、内歯歯車とハウジングとの接触面には、フレッティング摩耗と呼ばれる摩耗損傷や、フレッティング疲労と呼ばれる金属疲労が生じ、機械の精度や機能が低下したり、疲労亀裂が生じたりするという問題がある。
本発明の目的は、フレッティングを低減させることが可能な遊星歯車式減速機及びこれを備えたローダ・アンローダ装置を提供することである。
本発明の遊星歯車式減速機は、入力軸の回転により回転する太陽歯車と、前記太陽歯車を内周側に位置させ、該太陽歯車の回転中心に一致した回転中心を有するように配置された内歯歯車と、前記太陽歯車及び前記内歯歯車に噛み合い、前記太陽歯車の周りを自転しながら公転する遊星歯車と、前記遊星歯車に接続された出力軸と、前記内歯歯車を所定位置に位置決めする位置決め部と、前記内歯歯車を回転方向に固定する固定部とを有するとともに、前記出力軸を回転自在に支持するハウジングと、前記ハウジングにおける前記位置決め部に設けられ、前記内歯歯車に当接する弾性体と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、出力軸に振動が生じると、この振動は、出力軸を支持するハウジングに伝達する。これにより、ハウジングの位置決め部及び固定部と内歯歯車との接触面間に、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形が起こり、僅かな滑りが繰り返されるフレッティングが生じることになる。ところが、ハウジングの位置決め部には、内歯歯車に当接する弾性体が設けられている。そして、この弾性体は、自身の弾性力により振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰する。したがって、この弾性体により、ハウジングの位置決め部と内歯歯車との接触面間に生じるフレッティングを低減させることができるから、ハウジングの位置決め部におけるフレッティングに起因した摩耗損傷や金属疲労を防止することができる。
また、本発明の遊星歯車式減速機において、前記内歯歯車の外周には外歯が設けられており、前記ハウジングの前記固定部には、前記外歯と噛み合う内歯が設けられていてよい。上記の構成によれば、ハウジングは、内歯歯車の外周に設けられた外歯と、ハウジングの固定部に設けられた内歯とのギアカップリングによって、内歯歯車を回転方向に固定しているので、内歯歯車を周方向に回転させるような変形を、ギアの噛み合いにおけるあそびで吸収することができる。
また、本発明の遊星歯車式減速機において、前記弾性体が、前記ハウジング又は前記内歯歯車に埋設されていてよい。上記の構成によれば、弾性体をハウジング又は内歯歯車に埋設することにより、ハウジングにおける位置決め部に、比較的大きな弾性体を設けることができる。
また、本発明の遊星歯車式減速機において、前記弾性体が、Oリング又は角リングであってよい。上記の構成によれば、油をシールするOリングや角リングで、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰することにより、部品点数を削減してコストを下げることができる。
また、本発明のローダ・アンローダ装置は、上記の遊星歯車式減速機と、モータと、前記モータの駆動を前記入力軸に伝達する動力伝達機構と、前記出力軸により回転されるバケットホイールと、を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、フレッティングを低減させながら、安定してローダ/アンローダを行うことができる。
本発明の遊星歯車式減速機及びこれを備えたローダ・アンローダ装置によると、弾性体が、自身の弾性力により振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰するので、ハウジングの位置決め部と内歯歯車との接触面間に生じるフレッティングを低減させることができる。
本発明の実施形態による遊星歯車式減速機を備えたローダ・アンローダ装置の外観を示す上面図である。 ローダ・アンローダ装置の断面図である。 図2の要部Aの拡大図である。 図3の要部Bの拡大図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(ローダ・アンローダ装置1の機械的構成)
本発明の実施形態による遊星歯車式減速機を備えたローダ・アンローダ装置1は、図1に示すように、鉄鉱石等の鉱石が山積みにされた場所から鉱石を搬出(アンロード)し、或いは、鉱石を供給(ロード)する装置であって、ローダ・アンローダ装置1には、バケットホイール2が取り付けられている。そして、ローダ・アンローダ装置1は、バケットホイール2を回転させることによりローダ/アンローダを行う。バケットホイール2の斜め下方には、ベルトコンベア3が設けられており、バケットホイール2がすくい取った鉱石を外部に搬出し、或いは、外部から供給された鉱石をバケットホイール2にすくい取らせている。なお、ローダ・アンローダ装置1は、バケットホイール2が岩盤に対して切削を行い、切削された鉱石等がベルトコンベア3で外部に搬出されるバケットホイール掘削装置として使用されてもよい。
ローダ・アンローダ装置1の断面図である図2に示すように、ローダ・アンローダ装置1は、駆動機構10と、動力伝達機構20と、本発明の実施形態による遊星歯車式減速機30と、を含んで構成されている。
(駆動機構10の機械的構成)
駆動機構10は、モータ11と、インチングモータ12と、2つのベアリングにより支承されたモータ用出力軸13と、2つのベアリングにより支承されたインチングモータ用出力軸14と、を有している。
モータ11は、ローダ・アンローダ装置1の通常運転時に使用される動力源である。一方、インチングモータ12は、バケットホイールの寸動動作(インチング動作)を行うための動力源である。ここで、インチング動作とは、モータ11の運転よりも低速で運転・停止を繰り返すことで、バケットホイールの位置を微小調整する動作である。
また、駆動機構10は、モータ11とモータ用出力軸13とを接続し、その接続を解除する第1カップリング15と、インチングモータ12とインチングモータ用出力軸14とを接続し、その接続を解除する第2カップリング16と、モータ用出力軸13に固定された第1ギア17と、インチングモータ用出力軸14に固定された第2ギア18と、を有している。
第1カップリング15により、モータ11とモータ用出力軸13とが接続されると、モータ11により第1ギア17が回転される。これにより、通常運転が行われる。このとき、第2カップリング16により、インチングモータ12とインチングモータ用出力軸14との接続が解除される。一方、第2カップリング16により、インチングモータ12とインチングモータ用出力軸14とが接続されると、インチングモータ12により第2ギア18が回転される。これにより、インチング動作が行われる。このとき、第1カップリング15により、モータ11とモータ用出力軸13との接続が解除される。即ち、モータ11とインチングモータ12のどちらか一方が対応する出力軸に接続されると、他方は対応する出力軸との接続が解除されることで、第1ギア17と第2ギア18のどちらか一方のみが回転駆動されるようにされている。
(動力伝達機構20の機械的構成)
動力伝達機構20は、図1中右から左に、第3ギア21、第1べベルギア22、第2べベルギア23、第1ヘリカルギア24、第2ヘリカルギア25、第3ヘリカルギア26、及び、第4ヘリカルギア27を有している。動力伝達機構20と、上述のモータ用出力軸13及びインチングモータ用出力軸14とは、ケーシング28内に収容されており、モータ11又はインチングモータ12の駆動を遊星歯車式減速機30の後述する入力軸31に伝達している。
第3ギア21は、2つのベアリングにより支承された軸21aにより軸支されており、第1ギア17と第2ギア18との間に位置し、第1ギア17および第2ギア18とともに回転する。具体的には、第1カップリング15によりモータ11とモータ用出力軸13とが接続されている場合には、第3ギア21は、第1ギア17の回転に伴って、第2ギア18とともに従動回転する。一方、第2カップリング16によりインチングモータ12とインチングモータ用出力軸14とが接続されている場合には、第3ギア21は、第2ギア18の回転に伴って、第1ギア17とともに従動回転する。
第1べベルギア22は、第3ギア21を軸支する軸21aの左端に固定されており、第3ギア21の回転に同期して回転する。第2べベルギア23は、2つのベアリングにより支承された軸23aにより軸支されており、第1べベルギア22に噛み合うことで、第1べベルギア22の回転に同期して回転する。
第1ヘリカルギア24は、第2べベルギア23を軸支する軸23aに固定されており、第2べベルギア23の回転に同期して回転する。第2ヘリカルギア25と第3ヘリカルギア26とは、2つのベアリングにより支承された軸25aにより軸支されており、第2ヘリカルギア25は、第1ヘリカルギア24に噛み合うことで、第1ヘリカルギア24の回転に同期して回転し、第3ヘリカルギア26は、第2ヘリカルギア25の回転に同期して回転する。
第4ヘリカルギア27は、後述する入力軸31により軸支されており、第3ヘリカルギア26に噛み合うことで、第3ヘリカルギア26の回転に同期して回転する。
この構成において、第1ギア17と第2ギア18のどちらか一方により第3ギア21が回転されると、第3ギア21、第1べベルギア22、第2べベルギア23、第1ヘリカルギア24、第2ヘリカルギア25、第3ヘリカルギア26、第4ヘリカルギア27の順に、動力が伝達することになる。
(遊星歯車式減速機30の機械的構成)
本実施の形態の遊星歯車式減速機30は、第4ヘリカルギア27により回転される入力軸31と、入力軸31の上端に固定され、入力軸31の回転に同期して回転する太陽歯車32と、太陽歯車32を内周側に位置させるように配置された内歯歯車33と、4つの遊星歯車34(1つのみ図示)と、各遊星歯車34に接続され、図示しないバケットホイールが取り付けられた出力軸35と、出力軸35を回転自在に支持するハウジング36と、を有している。
図2の要部Aの拡大図である図3に示すように、内歯歯車33は、太陽歯車32の回転中心に一致した回転中心を有するように配置されている。4つの遊星歯車34の各々は、太陽歯車32及び内歯歯車33に噛み合っており、太陽歯車32が回転すると、太陽歯車32の周りを自転しながら公転する。出力軸35は、各遊星歯車34の公転により回転する。
この構成において、入力軸31が回転されると、太陽歯車32が回転し、これに伴って、4つの遊星歯車34の各々が太陽歯車32の周りを自転しながら公転する。これにより、出力軸35が回転し、出力軸35に取り付けられたバケットホイールが回転することによって、ローダ/アンローダが行われる。
図3の要部Bの拡大図である図4に示すように、内歯歯車33は、その外周に外歯33aを有している。ハウジング36は、内歯歯車33を、遊星歯車34とハウジング36との間の所定位置に位置決めする位置決め部36e,36fと、内歯歯車33を回転方向に固定する固定部36gとを有しており、固定部36gには、内歯歯車33の外歯33aと噛み合う内歯36aが設けられている。即ち、ハウジング36は、外歯33aと内歯36aとの噛み合いによるギアカップリングによって内歯歯車33を回転方向に固定している。
ハウジング36は、第1プレート36b、アーム36c、および、第2プレート36dに3分割されている。第1プレート36bの上方であって、出力軸35とバケットホイールとの間には、出力軸35と第1プレート36bとの隙間から異物が侵入するのを防止するラビリンスカバー41が設けられている。また、第1プレート36bと出力軸35との間には、遊星歯車式減速機30内の油が流出するのを防止するオイルシール42が設けられている。
第1プレート36bとアーム36cとは、ピン44によって連結されている。アーム36cには、上述した内歯36aが設けられている。また、アーム36cと出力軸35との間には、出力軸35を支承するベアリング43が設けられている。さらに、アーム36cは、内歯歯車33に接触する位置決め部36fを有しており、この位置決め部36fと内歯歯車33との接触面は、内歯歯車33に埋設され、内歯歯車33に当接するOリング38によってシールされている。
アーム36cと第2プレート36dとは、ピン45によって連結されている。第2プレート36dは、内歯歯車33に接触する位置決め部36eを有しており、この位置決め部36eと内歯歯車33との接触面は、第2プレート36dに埋設され、内歯歯車33に当接するOリング37によってシールされている。
また、アーム36cの内歯36aと第2プレート36dとの間には、プレート46が設けられており、プレート46と第2プレート36dとは、第2プレート36dに埋設されたOリング47によってシールされている。さらに、アーム36cと第2プレート36dとは、第2プレート36dに埋設されたOリング48によってシールされている。ここで、Oリング37,38,47,48は、ゴムやプラスチック等の弾性体からなる。なお、Oリング37,38,47,48は、角リングであってもよい。
この構成において、バケットホイールの回転によりローダ/アンローダが行われると、これにより出力軸35に生じた振動が、ハウジング36に伝達する。これにより、ハウジング36と内歯歯車33との接触面間に、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形が起こり、僅かな滑りが繰り返されるフレッティングが生じることになる。ところが、ハウジング36の位置決め部36e,36fには、内歯歯車33に当接するOリング37,38が設けられている。そして、これらOリング37,38は、自身の弾性力により振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰する。したがって、これらOリング37,38により、ハウジング36の位置決め部36e,36fと内歯歯車33との接触面間に生じるフレッティングを低減させることができるから、ハウジング36の位置決め部36e,36fにおけるフレッティングに起因した摩耗損傷や金属疲労を防止することができる。
また、バケットホイールを回転させると、内歯歯車33を周方向に回転させるような変形が、内歯歯車33に生じる。しかし、上述したように、ハウジング36は、ギアカップリングによって内歯歯車33を回転方向に固定しているので、内歯歯車33を周方向に回転させるような変形を、ギアの噛み合いにおけるあそびで吸収することができる。
また、Oリング37は、ハウジング36に埋設され、Oリング38は、内歯歯車33に埋設されている。このように、弾性体であるOリング37をハウジング36に埋設し、弾性体であるOリング38を内歯歯車33に埋設することにより、ハウジング36における位置決め部36e,36fに、比較的大きな弾性体を設けることができる。
また、Oリング37,38は、本来、油をシールするものである。このようなOリング37,38で、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰することにより、部品点数を削減してコストを下げることができる。
また、ローダ・アンローダ装置1は、フレッティングを低減させる遊星歯車式減速機30を有しているので、安定してローダ/アンローダを行うことができる。
(ローダ・アンローダ装置1の動作)
上記の構成において、図面を参照しつつ、ローダ・アンローダ装置1の動作について説明し、これを通じて、遊星歯車式減速機30の動作について説明する。
図2において、まず、第1カップリング15により、モータ11とモータ用出力軸13との接続を解除する。そして、第2カップリング16により、インチングモータ12とインチングモータ用出力軸14とを接続する。そして、インチングモータ12の運転・停止を繰り返すことにより、インチング動作を行う。
インチングモータ12を運転すると、インチングモータ用出力軸14の回転により、第2ギア18が回転する。この回転による動力は、第3ギア21、第1べベルギア22、第2べベルギア23、第1ヘリカルギア24、第2ヘリカルギア25、第3ヘリカルギア26、第4ヘリカルギア27の順に伝達され、入力軸31が回転する。そして、太陽歯車32が回転し、4つの遊星歯車34の各々が太陽歯車32の周りを自転しながら公転する。これにより、出力軸35が回転し、出力軸35に取り付けられたバケットホイールが回転する。
インチングモータ12の運転・停止を繰り返すことによって、バケットホイールの位置を微小調整する。その後、第2カップリング16により、インチングモータ12とインチングモータ用出力軸14との接続を解除し、第1カップリング15により、モータ11とモータ用出力軸13とを接続する。そして、モータ11を運転することにより、バケットホイールで掘削する通常運転を行う。
モータ11を運転すると、モータ用出力軸13の回転により、第1ギア17が回転する。この回転による動力は、第3ギア21、第1べベルギア22、第2べベルギア23、第1ヘリカルギア24、第2ヘリカルギア25、第3ヘリカルギア26、第4ヘリカルギア27の順に伝達され、入力軸31が回転する。そして、太陽歯車32が回転し、4つの遊星歯車34の各々が太陽歯車32の周りを自転しながら公転する。これにより、出力軸35が回転し、出力軸35に取り付けられたバケットホイールが回転する。
ローダ/アンローダが行われると、図4に示すように、バケットホイールに生じた振動が、出力軸35からハウジング36に伝達する。ところが、ハウジング36の位置決め部36e,36fには、内歯歯車33に当接するOリング37,38が設けられている。そして、これらOリング37,38は、自身の弾性力により振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰する。したがって、これらOリング37,38により、ハウジング36の位置決め部36e,36fと内歯歯車33との接触面間に生じるフレッティングを低減させることができるから、ハウジング36の位置決め部36e,36fにおけるフレッティングに起因した摩耗損傷や金属疲労を防止することができる。
また、バケットホイールを回転させると、内歯歯車33を周方向に回転させるような変形が、内歯歯車33に生じる。しかし、上述したように、ハウジング36は、ギアカップリングによって内歯歯車33を回転方向に固定しているので、内歯歯車33を周方向に回転させるような変形を、ギアの噛み合いにおけるあそびで吸収することができる。
また、Oリング37は、ハウジング36に埋設され、Oリング38は、内歯歯車33に埋設されている。このように、弾性体であるOリング37をハウジング36に埋設し、弾性体であるOリング38を内歯歯車33に埋設することにより、ハウジング36における位置決め部36e,36fに、比較的大きな弾性体を設けることができる。
また、Oリング37,38は、本来、油をシールするものである。このようなOリング37,38で、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰することにより、部品点数を削減してコストを下げることができる。
また、ローダ・アンローダ装置1は、フレッティングを低減させる遊星歯車式減速機30を有しているので、安定してローダ/アンローダを行うことができる。
(本実施形態の概要)
以上のように、本実施形態の遊星歯車式減速機30は、入力軸31の回転により回転する太陽歯車32と、太陽歯車32を内周側に位置させ、太陽歯車32の回転中心に一致した回転中心を有するように配置された内歯歯車33と、太陽歯車32及び内歯歯車33に噛み合い、太陽歯車32の周りを自転しながら公転する遊星歯車34と、遊星歯車34に接続された出力軸35と、内歯歯車33を所定位置に位置決めする位置決め部36e,36fと、内歯歯車33を回転方向に固定する固定部36gとを有するとともに、出力軸35を回転自在に支持するハウジング36と、ハウジング36における位置決め部に設けられ、内歯歯車33に当接する弾性体(Oリング37,38)と、を有する構成にされている。
上記の構成によれば、出力軸35に振動が生じると、この振動は、出力軸35を支持するハウジング36に伝達する。これにより、ハウジング36の位置決め部36e,36f及び固定部36gと内歯歯車33との接触面間に、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形が起こり、僅かな滑りが繰り返されるフレッティングが生じることになる。ところが、ハウジング36の位置決め部36e,36fには、内歯歯車33に当接する弾性体が設けられている。そして、この弾性体は、自身の弾性力により振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰する。したがって、この弾性体により、ハウジング36の位置決め部36e,36fと内歯歯車33との接触面間に生じるフレッティングを低減させることができるから、ハウジング36の位置決め部36e,36fにおけるフレッティングに起因した摩耗損傷や金属疲労を防止することができる。
また、本実施形態の遊星歯車式減速機30において、内歯歯車33の外周には外歯33aが設けられており、ハウジング36の固定部36gには、外歯33aと噛み合う内歯36aが設けられている構成にされている。上記の構成によれば、ハウジング36は、内歯歯車33の外周に設けられた外歯33aと、ハウジング36の固定部36gに設けられた内歯36aとのギアカップリングによって、内歯歯車33を回転方向に固定しているので、内歯歯車33を周方向に回転させるような変形を、ギアの噛み合いにおけるあそびで吸収することができる。
また、本実施形態の遊星歯車式減速機30において、弾性体が、ハウジング36又は内歯歯車33に埋設されている構成にされている。上記の構成によれば、弾性体をハウジング36又は内歯歯車33に埋設することにより、ハウジング36における位置決め部36e,36fに、比較的大きな弾性体を設けることができる。
また、本実施形態の遊星歯車式減速機30において、弾性体が、Oリング又は角リングである構成にされている。上記の構成によれば、油をシールするOリングや角リングで、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰することにより、部品点数を削減してコストを下げることができる。
また、本実施形態のローダ・アンローダ装置1は、上記の遊星歯車式減速機30と、モータ(モータ11、インチングモータ12)と、モータの駆動を入力軸31に伝達する動力伝達機構20と、出力軸35により回転されるバケットホイール2と、を有している構成にされている。上記の構成によれば、フレッティングを低減させながら、安定してローダ/アンローダを行うことができる。
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態において、振動に起因した繰り返し荷重による弾性変形を吸収及び減衰する弾性体が、Oリング37,38である構成にされているが、弾性体が、板バネやスプリングバネ等である構成にされていてもよい。このとき、弾性体は、ハウジング36又は内歯歯車33に埋設されていてもよいし、位置決め部36e,36fに貼設されていてもよい。
また、上述の実施形態において、位置決め部36eにOリング37が1つだけ埋設された構成にされているが、2つ以上の弾性体が位置決め部36eに設けられた構成にされていてもよい。位置決め部36fについても同様である。
内歯歯車を回転させない方式の遊星歯車式減速機を利用した様々な装置、機械に適用される。
1 ローダ・アンローダ装置
2 バケットホイール
3 ベルトコンベア
10 駆動機構
20 動力伝達機構
30 遊星歯車式減速機
31 入力軸
32 太陽歯車
33 内歯歯車
33a 外歯
34 遊星歯車
35 出力軸
36 ハウジング
36a 内歯
36e,36f 位置決め部
36g 固定部
37,38 Oリング(弾性体)
47,48 Oリング

Claims (5)

  1. 入力軸の回転により回転する太陽歯車と、
    前記太陽歯車を内周側に位置させ、該太陽歯車の回転中心に一致した回転中心を有するように配置された内歯歯車と、
    前記太陽歯車及び前記内歯歯車に噛み合い、前記太陽歯車の周りを自転しながら公転する遊星歯車と、
    前記遊星歯車に接続された出力軸と、
    前記内歯歯車を所定位置に位置決めする位置決め部と、前記内歯歯車を回転方向に固定する固定部とを有するとともに、前記出力軸を回転自在に支持するハウジングと、
    前記ハウジングにおける前記位置決め部に設けられ、前記内歯歯車に当接する弾性体と、
    を有することを特徴とする遊星歯車式減速機。
  2. 前記内歯歯車の外周には外歯が設けられており、
    前記ハウジングの前記固定部には、前記外歯と噛み合う内歯が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊星歯車式減速機。
  3. 前記弾性体が、前記ハウジング又は前記内歯歯車に埋設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊星歯車式減速機。
  4. 前記弾性体が、Oリング又は角リングであることを特徴とする請求項3に記載の遊星歯車式減速機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の遊星歯車式減速機と、
    モータと、
    前記モータの駆動を前記入力軸に伝達する動力伝達機構と、
    前記出力軸により回転されるバケットホイールと、
    を有していることを特徴とするローダ・アンローダ装置。
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