JP2010248612A - 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 - Google Patents
軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010248612A JP2010248612A JP2009273804A JP2009273804A JP2010248612A JP 2010248612 A JP2010248612 A JP 2010248612A JP 2009273804 A JP2009273804 A JP 2009273804A JP 2009273804 A JP2009273804 A JP 2009273804A JP 2010248612 A JP2010248612 A JP 2010248612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- range
- surface layer
- vanadium
- bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
- Heat Treatment Of Articles (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
【解決手段】3.2〜5.0質量%のCrと、0.05質量%以上0.5質量%未満のVを含有する鋼材から得られる素形材に浸炭窒化処理等の熱処理を施す。
これにより、転がり軸受の軸受構成部材の表面から10μmまでの範囲の表面層のC、Nの各含有量を1.1〜1.6質量%、0.1〜1.0質量%、表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さを740〜900(ロックウェルC硬さを62〜67)、表面から10μmの深さの位置でのγ量を20〜55体積%、表面から10μmまでの範囲の表面層にバナジウム窒化物の粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物の粒径0.2〜2μmの粒子を存在させ、表面から10μmまでの範囲の表面層での該粒子の面積率を1〜10%とする。
【選択図】図1
Description
したがって、異物混入条件下などでの転がり軸受の寿命の向上が要望されている。
また、例えば、3.2質量%以上5.0質量%未満のクロム、1.0質量%未満のモリブデン、0.5質量%未満のバナジウムなどを含有する鋼材より所定の形状に形成された素形材を、カーボンポテンシャルが1.2〜1.5である浸炭雰囲気中において850〜930℃で加熱し、急冷することにより、前記素形材に浸炭処理を施し、ついで、焼もどしすることにより、転がり軸受の軸受構成部材の表層部の炭化物からなる粒子の平均粒径を0.5μm以下、前記炭化物からなる粒子の面積率を9〜30%、ロックウェルC硬さを63(ビッカース硬さ以上、表層部における残留オーステナイト量を30〜50体積%とすることが提案されている(特許文献1を参照)。
そのため、前記特許文献1に記載の軸受構成部材を備えた転がり軸受は、寿命は長くなっているが、使用時に過大な静的荷重を受けた場合や、極低回転数での回転時に大きな衝撃荷重を受けた場合、内外輪の各軌道面と転動体との接触部分に永久変形が生じ、前記静的荷重または衝撃荷重が限界荷重を超えると、円滑な回転が妨げられることになる。
したがって、本発明の軸受構成部材1によれば、前記圧痕などの表面損傷部への応力集中の緩和により、転がり軸受の長寿命を確保しつつ、高い降伏応力により、十分な静的負荷容量を確保することができる。
この場合、軸受構成部材における製鋼時に析出する粗大な共晶炭化物の量が少なくなり、軸受での疲労破壊が抑制されるとともに、焼入れ後や、浸炭窒化および焼もどし後において、十分な硬さが確保される。
この場合、前記軌道部以外の部分に存在する非研磨部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が0.7〜1.0質量%であり、かつこの表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが700〜800であるので、非研磨部における過剰浸炭組織の発生を抑制することができる。
したがって、かかる構成を備えた軸受構成部材2は、前記軸上構成部材1の作用効果が得られるのに加えて、外部からの負荷がかかりやすい、例えば、転がり軸受の外輪として用いれば、当該転がり軸受の転がり疲れ寿命を向上させることができるとともに、この転がり軸受に対して十分な強度を与えることができる。
前記素形材に対して、カーボンポテンシャル0.9〜1.3で、アンモニアガス濃度が2〜5体積%の浸炭窒化雰囲気において、当該素形材を850〜900℃で加熱し、急冷する浸炭窒化処理を施し、中間素材を得る浸炭窒化処理工程、
前記浸炭窒化処理後の中間素材に対して、当該中間素材を160℃以上で加熱する焼もどし処理を施す焼もどし処理工程、および
前記焼もどし処理後の中間素材に、仕上げ加工を施すことにより、表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が1.1〜1.6質量%であり、表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが740〜900(ロックウェルC硬さが62〜67)であり、表面から10μmの深さの位置での残留オーステナイト量が20〜55体積%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素の含有量が0.1〜1.0質量%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層には、バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子を有しており、かつ表面から10μmまでの範囲の表面層における前記バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子の面積率が1〜10%である軸受構成部材を得る仕上げ加工工程
を含むことを特徴としている(「製造方法1」ともいう)。
前記素形材に対して、カーボンポテンシャル0.9〜1.3で、アンモニアガス濃度が2〜5体積%の浸炭窒化雰囲気において、当該素形材を850〜900℃で4時間以上加熱する浸炭窒化処理を含む熱処理を施し、中間素材を得る熱処理工程、および
前記熱処理後の中間素材の前記軌道面を形成する部分に、研磨仕上げ加工を施すことにより、前記軌道部を形成し、前記軌道部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が1.1質量%以上1.6質量%未満であり、この表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが740〜900であり、前記表面から10μmの深さの位置での残留オーステナイト量が20〜55体積%であり、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素の含有量が0.1〜1.0質量%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層には、バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子を有しており、かつ表面から10μmまでの範囲の表面層における前記バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子の面積率が1〜10%であり、前記軌道部以外の部分に存在する非研磨部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が0.7〜1.0質量%であり、かつこの表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが700〜800である軌道部材を得る仕上げ加工工程
を含むことを特徴としている(「製造方法2」ともいう)。
以下、添付の図面により本発明の一実施形態に係る軸受構成部材を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る軸受構成部材の一例である内輪、外輪および玉を有する転がり軸受としての玉軸受を示す概略説明図である。
外輪2の軌道部2a、端面2b、肩面2c、および外周面2dの表面は、研磨仕上げがされた研磨部とされている。一方、外輪2の端面2bと外周面2dとにつながる断面R形状の外輪2の外周側の面取り2eと、端面2bと肩面2cとにつながる断面直線形状の外輪2の内周側の面取り2fとは、研磨仕上げがされていない非研磨部として構成されている。
また、本明細書において、ビッカース硬さは、前記内輪を表面から深さ方向に切断した後、前記表面から50μmの深さの位置にビッカース圧子をあてて測定した値をいう。さらに、本明細書において、ロックウェルC硬さは、測定されたビッカース硬さを変換することにより求めた値をいう。
また、内外輪1,2の軌道部1a,2aを含む研磨部および玉3それぞれの内部(表面に形成される浸炭窒化層より深い領域、一例として、型番6206の軸受の場合、表面から1.5mm以上の深さの位置)での残留オーステナイト量(内部残留オーステナイト量)は、良好な寸法安定性を得る観点から、15体積%以下である。内部残留オーステナイト量の下限は、適宜設定することができ、例えば、3体積%以上とすることができる。これにより、寸法安定性を向上させることができる。
なお、本明細書において、「寸法安定性」とは、経時的な寸法変化に対する安定性をいう。
また、内外輪1,2の軌道部1a,2aを含む研磨部および玉3それぞれの表面には、セメンタイトおよびM7C3型炭化物およびM23C6型炭化物が析出している。
つぎに、本発明の一実施形態に係る軸受構成部材の製造方法を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る軸受構成部材の一例である内外輪の製造方法の工程図である。
加えて、前記鋼材によれば、転がり軸受の寿命を向上させるべく、内外輪それぞれの研磨された後の表面から10μmの深さの位置における残留オーステナイト量を55体積%となるようにした場合であっても、十分な硬さを確保するとともに、寸法安定性を向上させることができる。
なお、一般的に、鋼材として、軸受鋼であるSUJ2からなる鋼材を用いた場合には、内部残留オーステナイト量が5体積%を超えると寸法安定性が悪くなる傾向がある。しかしながら、前記3.2〜5.0質量%のクロムと、0.05質量%以上0.5質量%未満のバナジウムとを含有する鋼材を用いた場合、内外輪の軌道部の内部(表面に形成される浸炭硬化層より深い領域、一例として、型番6206の軸受の場合、表面から1.5mm以上の深さの位置)での残留オーステナイト量(内部残留オーステナイト量)を、15体積%以下とすることにより、良好な寸法安定性を得ることができる。
前記鋼材中に含まれる炭素の含有量は、鋼材中に未固溶の炭化物を十分に残存させる観点から、0.7質量%以上であり、浸炭窒化処理前の加工性を十分に得るとともに、鋼材製造時に疲労破壊の起点となり易い粗大な共晶炭化物の生成を抑制する観点から、0.9質量%以下である。
前記効果を得るために観点から、鋼材中に含まれるクロムの含有量は、3.2質量%以上であり、疲労破壊の起点となる共晶炭化物の生成の抑制を容易に行う観点およびコストを低減させる観点から、5.0質量%以下である。
前記効果を得るために観点から、鋼材中に含まれるバナジウムの含有量は、0.05質量%以上であり、炭化バナジウムの生成を抑制することにより、固溶炭素量を十分に確保し、残留オーステナイト量を十分に確保する観点から、0.5質量%未満である。
前記効果を得る観点から、鋼材中に含まれるケイ素の含有量は、0.05質量%以上であり、浸炭窒化処理前の加工性を十分に得る観点から、0.70質量%以下である。
前記効果を得る観点から、鋼材中に含まれるマンガンの含有量は、0.05質量%以上であり、鋼材中における未固溶の炭化物の量を増加させ、炭化物を析出させて、鋼材の硬さを向上させるとともに、転がり疲れ寿命を向上させる観点ならびに十分な熱間加工性および機械加工性を得る観点から、0.7質量%以下であり、好ましくは0.50質量%以下である。
前記効果を得る観点から、鋼材中に含まれるモリブデンの含有量は、0.10質量%以上であり、コストを低減させる観点および疲労破壊の起点となる粗大な共晶炭化物の生成を抑制する観点から、1.0質量%以下である。
かかる熱処理工程では、まず、前記素形材を、カーボンポテンシャル0.9〜1.3で、アンモニアガス濃度が2〜5体積%の浸炭窒化雰囲気において、当該素形材を850〜900℃で加熱保持し、その後、急冷する(浸炭窒化処理工程)〔図2(c)および図2(h)参照〕。
また、加熱保持時間は、表面層の強化に十分な浸炭深さを得る観点から、4時間以上である。
焼もどし処理における加熱保持温度は、焼入れ処理後、マルテンサイトの靱性を回復する観点から、160℃以上であり、残留オーステナイトの分解を抑制する観点から、250℃以下である。
このようにして、目的の外輪21を得ることができる。ここで、軌道面21a、端面21b、肩面21c、および外周面21dは、研磨部として構成され、この外輪21のうち、外輪の外周側の面取り21eと外輪の内周側の面取り21fとは、研磨されていない非研磨部として構成される。
また、同様に、熱処理後の内輪の素形材14(中間素材)の軌道面11a、端面11b、肩面11c、および内周面11dに対して研磨加工を施すとともに、軌道面11aに対して超仕上げ加工を施して、所定精度に仕上げる〔図2(j)参照〕。
このようにして、目的の内輪11を得ることができる。かかる内輪11では、軌道面11a、端面11b、肩面11c、および内周面11dは、研磨部として構成され、この内輪11のうち、内輪の内周側の面取り11eと内輪の外周側の面取り11fとは、研磨されていない非研磨部として構成される。
図1に示される転がり軸受としての玉軸受10では、内輪、外輪および玉の少なくとも1つが本発明の一実施形態に係る軸受構成部材であればよい。
かかる玉軸受10は、外輪として、本発明の一実施形態に係る軸受構成部材としての外輪21(例えば、図2(e)参照)を備える一方、本発明とは異なる内輪を備えていてもよく、あるいは、内輪として、本発明の一実施形態に係る軸受構成部材としての内輪11(例えば、図2(j)参照)を備える一方、本発明とは異なる外輪を備えていてもよい。
表1に示す組成を有する2種類の鋼材AおよびBそれぞれを用いて、所定形状に加工して、軌道面を形成する部分に研磨取代を有する玉軸受(型番6206)用内外輪それぞれの素形材を製造した。表1の鋼材Bは、軸受綱であるJIS SUJ2である。なお、転動体の直径は、9.525mmとした。
図4に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が5体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図5に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.0、アンモニアガス濃度が2体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図6に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが0.8の雰囲気中において830℃で0.5時間加熱して、ズブ焼入れを行った後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図7に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2の浸炭雰囲気中において850℃で5時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、160℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図8に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が2体積%の浸炭窒化雰囲気中において850℃で4時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、160℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図9に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが0.8の雰囲気中において900℃で0.5時間加熱して、ズブ焼入れを行った後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図10に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2の浸炭雰囲気中において900℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、160℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図11に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が1体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図12に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が15体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
実施例1〜3、比較例1〜7の内輪について、軌道部の表面(研磨部)から50μmの深さの位置でのビッカース硬さ(ロックウェルC硬さ)、前記表面から10μmの深さの位置での表層部残留オーステナイト量、前記表面から2mmの深さの位置での内部残留オーステナイト量、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量、析出物形態、および前記表面から10μmまでの範囲の表面層におけるバナジウム系析出物(バナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子およびバナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子)の面積率を調べた。
〔判断基準〕
○:比較例1の玉軸受のL10寿命の8倍以上である。
×:比較例1の玉軸受のL10寿命の8倍未満である。
〔判断基準〕
○:圧痕の深さが0.635μm以下
×:圧痕の深さが0.635μmより大
なお、前記「0.635μm」は、転動体直径が9.525mmであるときの玉軸受における円滑な回転を妨げない限度である永久変形量である。この値は、転動体直径(9.525mm)×1/10000で判断される転がり軸受全体での圧痕による変形の許容限度のうち、圧痕による変形が、内輪と外輪と転動体とにそれぞれ均等に(全体の1/3ずつ)生じると仮定し、内輪の圧痕の深さと外輪の圧痕の深さとを合わせた値が転がり軸受全体での圧痕による変形の許容限度の2/3となることから、転がり軸受全体での圧痕による変形の許容限度の2/3を許容値として求めた値である。
前記寸法変化率について、以下の判断基準で評価した。
○:寸法変化率が0.11%未満
×:寸法変化率が0.11%以上
「内部残留オーステナイト量(体積%)」は、比較例1、2、4、5についても同様に内輪の軌道部の表面から2mmの深さでの内部残留オーステナイト量を示す。表面から2mmの深さは、比較例2、5の内輪の表面から形成される浸炭層よりも深い領域となっている。
しかしながら、比較例5および6の玉軸受の軌道輪圧痕深さは、0.635μmより大きく〔それぞれ、1.4μm(比較例5)および1.6μm(比較例6)〕なっており、玉軸受における円滑な回転を妨げない限度である永久変形量以上であることがわかる。さらに、比較例5の内輪の寸法変化率は、それぞれ、0.15%であり、寸法安定性が低いことがわかる。
なお、比較例6の内輪の寸法変化率は、0.06%となっており、実施例1〜3の内輪とほぼ同等であることがわかる。
しかしながら、比較例7の玉軸受の異物油中寿命は、比較例1の玉軸受のL10寿命の8倍未満(3倍)であり、実施例1〜3の玉軸受に比べて、異物油中寿命が短くなっている。しかも、比較例7の玉軸受の軌道輪圧痕深さは、0.635μmより大きく(2.0μm)、玉軸受における円滑な回転を妨げない限度である永久変形量以上である。
実施例1の新品の玉軸受を用い、表2に示す条件で、構成部品に表面損傷が生じるまでの時間(試験時間)を測定し、試験時間と累積破損確率との関係を調べた。また、比較例1および3の玉軸受を用いたことを除き、前記と同様に操作を行なって、試験時間と累積破損確率との関係を調べた。試験時間と累積破損確率との関係を示すグラフを図15に示す。図中、実線(黒丸)は、実施例1の玉軸受、一点破線(白四角)は、比較例1の玉軸受、二点破線(白三角)は、比較例3の玉軸受を示す。
実施例1の部品の内輪内にシャフト(外径30mm、長さ50mm)を圧入し、恒温槽内において150℃に所定の時効時間保持した。なお、シャフト圧入時の引張応力は、100〜150MPaである。そして、50時間、100時間、200時間、500時間、1000時間および2000時間経過後に、それぞれの内輪の内径面の6点(円周方向に等間隔をおいた3箇所の軸方向に間隔をおいた2点)の内径を測定した。なお、対照として、シャフト圧入前の前記6点の内径を測定した。その後、加熱保持する前の内輪内径面の前記6点の寸法に対する各時間経過後の寸法の変化率〔寸法変化率(%)〕を、試験例1と同様にして、算出した。また、比較例1および3の内輪について、前記と同様にして、寸法変化率を算出した。時効時間と寸法変化率との関係を示すグラフを図16に示す。図中、実線(黒丸)は、実施例1の内輪、一点破線(白四角)は、比較例1の内輪、二点破線(白三角)は、比較例3の内輪を示す。
表7に示す組成を有する2種類の鋼材CおよびDそれぞれを用いて、所定形状に加工して、型番6206の玉軸受の外輪および内輪を製造するための素形材それぞれを9種類製造した。なお、表7の鋼材Dは、軸受鋼であるJIS SUJ2である。
図17に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が5体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で7時間加熱した後、80℃に油冷し、つぎに、−75℃で1時間維持〔サブゼロ処理〕し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図18に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が2体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で5.5時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図19に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が2体積%の浸炭窒化雰囲気中において860℃で9時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図20に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2、アンモニアガス濃度が5体積%の浸炭窒化雰囲気中において850℃で4時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図21に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.2の浸炭雰囲気中において850℃で5時間加熱した後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図22に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャルが1.0の雰囲気中において900℃で0.5時間加熱して、ズブ焼入れを行った後、80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
図23に示される熱処理条件は、素形材を、カーボンポテンシャル1.2の浸炭雰囲気中において930℃で7時間加熱した後、この加熱に引き続いて900℃で0.5時間加熱し、ついで80℃に油冷し、その後、180℃で2時間加熱〔焼もどし処理〕するものである。
また、表10および表12の非研磨部の熱処理品質として、非研磨部の表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さ(表中、「ビッカース硬さ」)、表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量(表中、「炭素含有量」)、表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量(表中、「窒素含有量」)および表面から10μmまでの範囲の表面層における粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子の有無(表中、「粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子」)をそれぞれ示す。
また、非研磨部では、非研磨部の表面から50μmの深さの位置でのビッカースが735、表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量が0.8質量%、表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量が1.0質量%であることがわかる。
さらに、図24に示される結果から、実施例1の外輪の軌道部の表面(研磨部)には粒径500nm以下の窒化物粒子が存在することがわかる。さらに、実施例1の外輪の非研磨部には、図25に示されるように、表面から10μmまでの範囲の表面層における粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子がなかった(図中、Bを参照)。
また、非研磨部では、非研磨部の表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが800、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量が0.8質量%、
前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量が1.3質量%であり、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子がないことがわかる。
また、非研磨部では、非研磨部の表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが720、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量が0.8質量%、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量が1.1質量%であり、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子がないことがわかる。
また、非研磨部では、非研磨部の表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが730、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素含有量が0.8質量%、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素含有量が1.4質量%であり、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子がないことがわかる。
実施例5〜7それぞれの外輪の研磨仕上げされた軌道部の表面(研磨部)は、前記研磨仕上げされている表面から10μmまでの範囲の表面層に、粒径500nm以下の窒化物からなる粒子を有し、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒化物を含む析出物の面積率が5〜20%であるので、表面の硬さが向上しており、異物が混入した潤滑油中で使用された場合であっても、異物を噛みこんだときに生成される圧痕周辺における応力集中を緩和することができる。
これらの結果から、実施例5〜7の外輪のように、非研磨部に浸炭窒化層を形成させることによって、非研磨部において、過剰浸炭組織の発生が抑制されることが示唆される。
つぎに、実施例4〜7および比較例8〜12の外輪および内輪それぞれについて、異物油中寿命試験および圧壊強度試験を行った。異物油中寿命試験を行うに際しては、実施例4〜7および比較例8〜12のそれぞれ同じ実施例および比較例として製造された一対の外輪および内輪と、高炭素クロム軸受綱(JIS SUJ2)に浸炭窒化処理を施した後、焼入れ、焼もどし処理を行なうことにより製造された玉とを組み合わせて、型番6206の玉軸受を組み立て、得られた玉軸受を異物油中寿命試験に供した。異物油中寿命試験の試験条件は、前記表2と同様である。また、圧壊強度試験の試験条件を表13に示す。圧壊強度試験は、6206外輪の周方向の第1の箇所と、前記周方向の第1の箇所とは180℃周方向に移動した箇所である第2の箇所とを、アムスラー試験機で径方向に挟み、第1の箇所と第2の箇所とを結ぶ6206外輪の軸線と垂直な方向に沿って、第1の箇所と第2の箇所とが0.5mm/minの速度で近接するよう移動させることで、前記6206外輪を変形させ、破壊させ、破壊した時のラジアル荷重を評価する試験である。圧壊強度比は、各実施例、比較例の6206外輪が破壊した時の荷重の、比較例9の6206外輪が破壊した時の荷重に対する比である。そして、これらの結果を表14に示す。
このように、比較例10、12では、前記軌道部を除いた部分に存在する非研磨部に、粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子が存在し、フリーカーバイドなどの過剰浸炭組織が発生しており、この過剰浸炭組織が応力集中の起点となることによって、転がり軸受の圧壊強度を低下させることを見出した。そして、実施例4〜7では、所定の鋼材に対して、所定の条件で浸炭窒化処理を施すことにより、転がり軸受の軌道部において、析出物の少ない長寿命組織(浸炭組織)を形成させながらも、非研磨部において、粒径10μm以上の粗大炭素化合物粒子が生じず、フリーカーバイドなどの過剰浸炭組織の発生が抑制され、圧壊強度の低下が抑制されるとともに、高い転がり疲れ寿命を達成することができた。
Claims (6)
- 3.2〜5.0質量%のクロムと、0.05質量%以上0.5質量%未満のバナジウムとを含有する鋼材から得られ、研磨仕上げされている表面を有している軸受構成部材であって、
前記表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が1.1〜1.6質量%であり、
前記表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが740〜900であり、
前記表面から10μmの深さの位置での残留オーステナイト量が20〜55体積%であり、
前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素の含有量が0.1〜1.0質量%であり、
前記表面から10μmまでの範囲の表面層には、バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子を少なくとも有しており、かつ前記表面から10μmまでの範囲の表面層における前記バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子の面積率が1〜10%であることを特徴とする軸受構成部材。 - 前記鋼材が、0.7〜0.9質量%の炭素と、0.05〜0.70質量%のケイ素と、0.05〜0.7質量%のマンガンと、3.2〜5.0質量%のクロムと、0.1〜1.0質量%のモリブデンと、0.05質量%以上0.5質量%未満のバナジウムとを含有し、かつ残部が鉄および不可避不純物である鋼材である請求項1に記載の軸受構成部材。
- 前記軸受構成部材が、研磨仕上げされている軌道部を有する軌道部材であって、前記鋼材は0.7〜0.9質量%の炭素を含み、
前記軌道部以外の部分に存在する非研磨部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が0.7〜1.0質量%であり、かつこの表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが700〜800である請求項1または2に記載の軸受構成部材。 - 請求項1に記載の軸受構成部材の製造方法であって、
3.2〜5.0質量%のクロムと、0.05質量%以上0.5質量%未満のバナジウムとを含有する鋼材を、所定の形状に加工して、素形材を得る前加工工程、
前記素形材に対して、カーボンポテンシャル0.9〜1.3で、アンモニアガス濃度が2〜5体積%の浸炭窒化雰囲気において、当該素形材を850〜900℃で加熱し、急冷する浸炭窒化処理を施し、中間素材を得る浸炭窒化処理工程、
前記浸炭窒化処理後の中間素材に対して、当該中間素材を160℃以上で加熱する焼もどし処理を施す焼もどし処理工程、および
前記焼もどし処理後の中間素材に、仕上げ加工を施すことにより、表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が1.1〜1.6質量%であり、表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが740〜900であり、表面から10μmの深さの位置での残留オーステナイト量が20〜55体積%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素の含有量が0.1〜1.0質量%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層には、バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子を有しており、かつ表面から10μmまでの範囲の表面層における前記バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子の面積率が1〜10%である軸受構成部材を得る仕上げ加工工程
を含むことを特徴とする軸受構成部材の製造方法。 - 請求項3に記載の軸受構成部材の製造方法であって、
0.7〜0.9質量%の炭素と、3.2〜5.0質量%のクロムと、0.05質量%以上0.5質量%未満のバナジウムとを含有する鋼材を、所定の形状に加工して、少なくとも軌道面を形成する部分に研磨取代を有する軌道部材の素形材を得る加工工程、
前記素形材に対して、カーボンポテンシャル0.9〜1.3で、アンモニアガス濃度が2〜5体積%の浸炭窒化雰囲気において、当該素形材を850〜900℃で4時間以上加熱する浸炭窒化処理を含む熱処理を施し、中間素材を得る熱処理工程、および
前記熱処理後の中間素材の前記軌道面を形成する部分に、研磨仕上げ加工を施すことにより、前記軌道部を形成し、前記軌道部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が1.1質量%以上1.6質量%未満であり、この表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが740〜900であり、前記表面から10μmの深さの位置での残留オーステナイト量が20〜55体積%であり、前記表面から10μmまでの範囲の表面層における窒素の含有量が0.1〜1.0質量%であり、表面から10μmまでの範囲の表面層には、バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子を有しており、かつ表面から10μmまでの範囲の表面層における前記バナジウム窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子および/またはバナジウム炭窒化物からなる粒径0.2〜2μmの粒子の面積率が1〜10%であり、前記軌道部以外の部分に存在する非研磨部の表面から10μmまでの範囲の表面層における炭素の含有量が0.7〜1.0質量%であり、かつこの表面から50μmの深さの位置でのビッカース硬さが700〜800である軌道部材を得る仕上げ加工工程
を含むことを特徴とする軸受構成部材の製造方法。 - 内周面に軌道部を有する外輪と、外周面に軌道部を有する内輪と、前記内外輪の両軌道部の間に配置された複数個の転動体とを有する転がり軸受であって、
前記外輪および内輪の少なくとも一方が、請求項1〜3のいずれか1つに記載の軸受構成部材からなることを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009273804A JP5597976B2 (ja) | 2008-12-12 | 2009-12-01 | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 |
PCT/JP2009/070772 WO2010067872A1 (ja) | 2008-12-12 | 2009-12-11 | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 |
EP09831975.9A EP2386669B1 (en) | 2008-12-12 | 2009-12-11 | Constituent member of bearing, process for production of same, and ball-and-roller bearing provided with the constituent member |
EP17200842.7A EP3301201A1 (en) | 2008-12-12 | 2009-12-11 | Bearing constituent member and process for producing the same, and rolling bearing having bearing constituent member |
CN200980150135.3A CN102245793B (zh) | 2008-12-12 | 2009-12-11 | 轴承构成部件及其制造方法以及具备上述轴承构成部件的滚动轴承 |
US12/998,864 US8596875B2 (en) | 2008-12-12 | 2009-12-11 | Bearing constituent member and process for producing the same, and rolling bearing having bearing constituent member |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008317404 | 2008-12-12 | ||
JP2008317404 | 2008-12-12 | ||
JP2009079700 | 2009-03-27 | ||
JP2009079700 | 2009-03-27 | ||
JP2009273804A JP5597976B2 (ja) | 2008-12-12 | 2009-12-01 | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010248612A true JP2010248612A (ja) | 2010-11-04 |
JP5597976B2 JP5597976B2 (ja) | 2014-10-01 |
Family
ID=43311262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009273804A Expired - Fee Related JP5597976B2 (ja) | 2008-12-12 | 2009-12-01 | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5597976B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013007077A (ja) * | 2011-06-23 | 2013-01-10 | Air Water Inc | 鋼製品 |
CN107013567A (zh) * | 2015-12-09 | 2017-08-04 | 株式会社捷太格特 | 轴承构成构件、制造轴承构成构件的方法及滚动轴承 |
JP7555294B2 (ja) | 2021-03-24 | 2024-09-24 | Ntn株式会社 | 軌道輪及びシャフト |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06293939A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-10-21 | Kobe Steel Ltd | 高温転動疲労性に優れた軸受部品 |
JP2000087213A (ja) * | 1998-09-16 | 2000-03-28 | Koyo Seiko Co Ltd | 転がり部品 |
JP2005154784A (ja) * | 2002-11-12 | 2005-06-16 | Daido Steel Co Ltd | 耐食性に優れた軸受鋼 |
JP2005273759A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Nsk Ltd | 転がり支持装置、転がり支持装置の構成部品の製造方法、鋼の熱処理方法 |
JP2006176863A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Aichi Steel Works Ltd | 転がり軸受用鋼 |
-
2009
- 2009-12-01 JP JP2009273804A patent/JP5597976B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06293939A (ja) * | 1993-04-07 | 1994-10-21 | Kobe Steel Ltd | 高温転動疲労性に優れた軸受部品 |
JP2000087213A (ja) * | 1998-09-16 | 2000-03-28 | Koyo Seiko Co Ltd | 転がり部品 |
JP2005154784A (ja) * | 2002-11-12 | 2005-06-16 | Daido Steel Co Ltd | 耐食性に優れた軸受鋼 |
JP2005273759A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Nsk Ltd | 転がり支持装置、転がり支持装置の構成部品の製造方法、鋼の熱処理方法 |
JP2006176863A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Aichi Steel Works Ltd | 転がり軸受用鋼 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013007077A (ja) * | 2011-06-23 | 2013-01-10 | Air Water Inc | 鋼製品 |
CN107013567A (zh) * | 2015-12-09 | 2017-08-04 | 株式会社捷太格特 | 轴承构成构件、制造轴承构成构件的方法及滚动轴承 |
JP7555294B2 (ja) | 2021-03-24 | 2024-09-24 | Ntn株式会社 | 軌道輪及びシャフト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5597976B2 (ja) | 2014-10-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2010067872A1 (ja) | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 | |
JP4423754B2 (ja) | 転動軸の製造方法 | |
JP5392099B2 (ja) | 転がり摺動部材およびその製造方法 | |
JP2009192071A (ja) | 転がり軸受 | |
JP4998054B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP2014074212A (ja) | 転がり摺動部材及びその製造方法並びに転がり軸受 | |
JP2008285725A (ja) | 転動部材、転がり軸受および転動部材の製造方法 | |
JP5597976B2 (ja) | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに前記軸受構成部材を備えた転がり軸受 | |
JP2008151236A (ja) | 転がり軸受 | |
JP6007562B2 (ja) | 転がり軸受 | |
JP5668283B2 (ja) | 転がり摺動部材の製造方法 | |
JP2010180468A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2005282854A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2018021654A (ja) | 転がり摺動部材、その製造方法、浸炭用鋼材及び転がり軸受 | |
JP6027925B2 (ja) | 水素脆性型の面疲労強度に優れた浸炭窒化軸受部品 | |
JP2010001521A (ja) | 軸、ピニオンシャフト | |
JP2008232212A (ja) | 転動装置 | |
JP2008266683A (ja) | 転がり軸受構成部材の製造方法および転がり軸受 | |
JP2007113027A (ja) | 鋼の熱処理方法、転がり支持装置の製造方法、転がり支持装置 | |
JP2008025010A (ja) | 転動部品および転がり軸受 | |
JP2007191744A (ja) | 燃料電池用転動部材、燃料電池用転がり軸受およびその製造方法 | |
JP5597977B2 (ja) | 軸受構成部材およびその製造方法ならびに転がり軸受 | |
JP2009092161A (ja) | 転がり軸受 | |
JP2009235445A (ja) | 鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法、機械部品および転がり軸受 | |
JP2009235446A (ja) | 鋼の熱処理方法、機械部品の製造方法、機械部品および転がり軸受 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20121127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140325 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140515 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140715 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140728 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5597976 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |