JP2010248509A - 炭化水素油から不純物を除去する方法 - Google Patents

炭化水素油から不純物を除去する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】炭化水素油を含む供給原料から不純物を除去する方法であり、特に、原油から非常に低いレベルまで芳香族イオウ化合物をを除去するための効率的で、より費用効果的な方法を提供する。
【解決手段】不純物の少なくとも一部を酸化するのに効果的な条件下で供給原料を酸素含有ガスと接触、ついで供給原料中のルイス塩基不純物がルイス酸と反応することができるように効果的な条件下で供給原料をルイス酸と接触させる。その後、酸化及び/又は反応した不純物を除去する。
【選択図】なし

Description

石油は、世界の燃料及び石油化学原料として使用される炭化水素の主要な供給源である。不純物が存在するため原油は油井で産出した形態で使用されることは殆どなく、通例精油所において、意図される最終用途に適当な広範囲の燃料及び石油化学原料に変換される。天然の石油又は原油の組成は大きく変化するが、全ての原油がイオウ化合物を含有する。一般に、原油中のイオウ濃度は約0.5〜約1.5%の範囲であるが、約8%まで上方へ外れることもある。イオウを含有する化合物は燃焼したときに、環境汚染物質と考えられるイオウ酸化物(SOx)に変換される。イオウの触媒酸化及びその後の水との反応により硫酸ミストが生成する可能性があり、これも粒子状排出物の一因になる。従って、かかる原油は通例性能規格及び/又は環境基準に合う製品にするために脱硫しなければならない。
実際、石油供給原料及び製品からのイオウ除去はこれからの数年間でますます重要になると思われる。例えば、欧州、日本及び米国のディーゼル燃料中のイオウに関する法規では最近路上の車両に対する規格が0.05重量%から0.001重量%(EU)又は0.0015重量%(米国)へと下げられたが、将来の規格はこのレベルより低くなり、一般道路外の車両にも適用されることとなりそうである。
水素脱硫(HDS)が炭化水素油から不純物を除去するのに使用されており、イオウの大部分を除去することができる。しかし、従来の水素脱硫プロセスでは、ベンゾチオフェンやジベンゾチオフェンのような芳香族イオウ化合物が効果的に除去されない。幾つかの水素脱硫処理条件、例えば反応温度、毎時空間速度、等を強化すると、これらの厄介な汚染物質の除去が改良され得るが、処理条件の強化は既に資本集約的なプロセスのコストを増大し得る。さらに、従来の水素脱硫触媒を高温で使用すると、出来高の損失、より速い触媒のコーキング及び製品品質の低下を引き起こす可能性がある。
米国特許第7291259号明細書
このように、原油からイオウ化合物を除去するための効率的で、より費用効果的な方法が必要とされている。かかる方法は、多くの用途で要求される非常に低いレベルまで芳香族イオウ化合物を除去できれば望ましいであろう。
本発明により、炭化水素油からイオウ不純物を除去する方法が提供される。この方法は、不純物の少なくとも一部を酸化するのに有効な条件下で炭化水素油を酸素含有ガスと接触させることを含んでいる。この方法はさらに、炭化水素油中のあらゆるルイス塩基不純物がルイス酸と反応することができる有効な条件下で炭化水素油をルイス酸と接触させることを含んでいる。酸化及び/又は反応した不純物を炭化水素油から除去する。
また、炭化水素油からイオウ不純物を除去するための方法も提供される。この方法は、イオウ不純物の少なくとも一部を酸化するのに有効な条件下で、二酸化窒素又は一酸化窒素及び酸素を含むガスと炭化水素油を接触させることを含んでいる。次いで、酸化されたイオウ不純物を含む炭化水素油を、炭化水素油中のあらゆるルイス塩基イオウ不純物がルイス酸と反応することができる有効な条件下で、ルイス酸と接触させる。その後、酸化及び/又は反応した不純物を炭化水素油から除去する。
本発明の上記及びその他の特徴、態様及び利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読めばより良く理解されるであろう。図面中、類似の符号は図面全体を通して類似の部分を表す。
図1は、本発明方法の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 図2は、本発明方法の別の実施形態を概略的に示すフローチャートである。 図3は、本発明方法のさらに別の実施形態を概略的に示すフローチャートである。 図4は、本発明方法の別の実施形態を概略的に示すフローチャートである。 図5は、本発明方法のさらに別の実施形態を概略的に示すフローチャートである。 図6は、本発明方法のさらなる実施形態を概略的に示すフローチャートである。
特に定義しない限り、本明細書で使用する技術的及び科学的用語は本発明が属する分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。用語「第1」、「第2」などは、本明細書で使用する場合、いかなる順序、量又は重要さも意味することはなく、単に1つの要素を別の要素から区別するために使用されている。また、単数形態の用語は量の制限を意味するものではなく、単にその参照されているものが少なくとも1つ存在することを意味しており、また用語「前面」、「背面」、「底部」及び/又は「頂部」は、特に断らない限り、単に説明の便宜上使用されており、1つの位置又は空間的配向に限定されない。範囲が記載されている場合、同じ成分又は性質に関する全ての範囲の終点は包括的であり、独立して組合せ可能である(例えば、「約25wt%以下又は、より特定的には、約5〜約20wt%」の範囲はその終点、またこれらの範囲のあらゆる中間の値、例えば「約5〜約25wt%」等を含む)。量に関して使用する修飾語「約」は明示された値を含み、かつその状況により決まる意味を有する(例えば、特定の量の測定に伴う程度の誤差を含む)。
本明細書では、炭化水素油から不純物を除去する方法について開示する。この方法は、不純物の少なくとも一部を酸化するのに有効な条件下で酸素を含有するガスと炭化水素油とを接触させることを含む。炭化水素油はまた、ルイス塩基として作用し得る不純物がルイス酸と反応できるようにルイス酸とも接触させる。次に、酸化及び/又は反応した不純物を炭化水素油から除去する。
本発明の方法は、不純物を含むいかなる炭化水素油又は1種以上の炭化水素油の混合物にも応用することができ、有利である。本発明に適した代表的な炭化水素油としては、特に限定されないが、ビチューメンから得られる液体油(タールサンド又はオイルサンドといわれることが多い)、石油、オイルシェール、石炭、並びに石炭の液化により生成する合成原油、重質原油、留出油及び石油精製残留油画分、例えば原油の常圧蒸留及び減圧蒸留により生成する残油又は画分がある。
炭化水素燃料油は前処理せずに或いは溶剤を添加せずに「そのまま」本発明方法に供することができる。しかし、実施形態によっては、加工処理を容易にするために燃料溶剤の添加が望ましいことがある。かかる実施形態では、炭化水素油は場合により、炭化水素油をさらに液化するか、或いは炭化水素油と共にスラリーを形成させ、従って加工処理を潜在的に容易にするために、燃料溶剤又は溶剤の混合物と組合せて用意してもよい。代表的な適した非極性燃料溶剤としては、特に限定されないが、石油エーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、ヘプタン、プロパン、ブタン、これらの混合物などがある。
溶剤の使用が望まれる実施形態では、燃料溶剤対炭化水素油の比は、炭化水素油−燃料溶剤混合物が約32.6°以下のAPI比重原油の粘度(17.8℃で約0.342cSt〜15.6℃で約23.2cSt)を有するように十分であるのが望ましい。所望の粘度をもたらすことができると期待される燃料溶剤対炭化水素油の比は約0.5:1〜約10:1又は約1:1〜約2:1の範囲である。場合により、利用した燃料溶剤の全部又は一部を回収し、この用途又は他の用途に再利用してもよい。
炭化水素油はまた、場合により、本発明方法に供する前に、例えば、高分子量及び/又は微粒子不純物を除去するために前処理してもよい。例えば、炭化水素油を遠心分離又はその他の適切な分離技術に付して、かかる微粒子残渣を除去すればよい。或いは、濾過、デカントなどにより炭化水素油から微粒子残渣を(又はこの逆に)除去すればよい。所望により、ある量の燃料溶剤を利用して、所望の前処理段階における炭化水素油の加工処理可能性を高めることができる。
かかる前処理の結果、炭化水素油中に存在する沈殿の少なくとも一部が除去され得、従って、酸化及びルイス酸錯化段階におけるその干渉が低減し得る。例えば、炭化水素油は通例ある量のアスファルテンを含有している可能性があり、これは酸素含有ガス/ルイス酸を奪い合うことにより不純物の除去に干渉し得るヘテロ原子を含有する。酸化又はルイス酸の炭化水素油への添加の前にアスファルテンの少なくとも一部を除去することにより、酸化及び/又はルイス酸錯化の効率が改良され得る。
本発明の方法により炭化水素油から望ましく除去される不純物としては、酸化された化学種及び/又は酸化状態もしくは未酸化状態でルイス酸と錯体を形成する(本明細書では「ルイス酸系錯体」という)ことができるあらゆる化学種を挙げることができる。本発明の一実施形態では、不純物はイオウ、ニッケル又はバナジウムの1種以上を含み、すなわち、不純物はニッケル、バナジウム及びイオウを含むイオン、塩、錯体及び/又は化合物を含む。本発明方法で除去できるバナジウムを含む不純物の例としては、特に限定されないが、バナジウムポルフィリン及び、例えば五酸化バナジウムのような酸化物がある。ニッケルを含む不純物の例としては、ニッケルポルフィリン、塩等がある。
一実施形態では、不純物はアルキルスルフィド又は芳香族イオウ含有化合物のような有機イオウ含有化合物からなる。通例炭化水素油を汚染し得る有機イオウ含有化合物の例としてはチオフェン及びその誘導体がある。チオフェンの代表的な誘導体としては、様々な置換されたベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、フェナントロチオフェン、ベンゾナフトチオフェン、チオフェンスルフィドなどがある。炭化水素油中の特定の不純物及びその濃度は、その炭化水素油の地理的起源、並びにその炭化水素油の形態及び事前の加工処理(ある場合)に依存し得る。
本発明方法では、不純物を含む炭化水素油を酸素含有ガスと接触させる。その酸化能力及び酸素含有ガス中の分子状酸素(O2)を始めとする酸素含有化学種の濃度が、炭化水素油中の不純物の少なくとも一部の酸化を達成するのに十分であれば、いかなる酸素含有ガスでも使用することができる。当業者には自明であろうが、利用する酸素の濃度は、爆発性の組成物を避けるように選択するべきである。これらのパラメーター内で有効な濃度は約0.01〜約21体積%(vol%)又は約0.5〜約10vol%であることができる。
例えば、空気、若しくは酸素が枯渇した空気、オゾン、二酸化窒素又はこれらの組合せを酸素含有ガスとして利用することができる。今回、有利なことに、炭化水素油中のある種の不純物の酸化は一酸化窒素/空気の組合せにより触媒を使用することなく直ちにかつ容易に酸化され得ることが判明した。ただし、実施形態によっては、空気又は酸素枯渇空気を利用することができ、これらの実施形態では、炭化水素油中の不純物の少なくとも一部の酸化はモリブデン、銅、マンガン、コバルト、タングステン、鉄などを含むもののような触媒を使用することによって促進することができる。
酸素含有ガスが二酸化窒素又は一酸化窒素と例えば空気の組合せからなる実施形態では、触媒は必要とされず、効率が得られる。かかる実施形態では、濃度1〜20vol%又は約4〜約10vol%の空気中一酸化窒素又は任意のガス中の二酸化窒素を利用し得る。さらに酸素含有ガスは、少なくとも約1バール又は約1〜約200バール、またさらには約10〜約30バールの圧力で供給するのが望ましい。炭化水素油中の不純物の少なくとも一部の酸化は、炭化水素油の温度を少なくとも約20℃又は約20〜約150℃、さらには約80〜約120℃にすることによりさらに促進し得る。
幾つかの実施形態では、酸素含有ガスとの接触により形成された不溶性の酸化生成物を、例えば炭化水素油をルイス酸/ルイス酸溶液と接触させる前に除去してもよく、望ましいであろう。これにより、ルイス酸系錯体が形成される効率が増大し得る。酸化生成物を除去するのに適したいかなる方法も利用することができ、そうするための代表的な方法としては、例えば、濾過、デカント、遠心分離、等がある。
炭化水素油はルイス酸とも接触させる。ルイス酸は、対応するルイス塩基(例えば、酸化状態又は未酸化状態の不純物)から電子対を受容することができるいかなるイオン又は化合物でもよい。炭化水素油中に通常見られる不純物の多く、特にイオウ、ニッケル及びバナジウムを含む不純物は、ルイス酸と安定な錯体を形成することができるルイス塩基として作用することができると考えられる。ルイス酸系錯体は炭化水素油に対する溶解度が低いか、全く溶解せず、従って炭化水素油から除去することができる。
本発明の方法で使用するのに適したルイス酸の例としては、H+、Li+、Na+、Au+,Be2+、Mg2+、Ca2+、Sn2+、Sn4+、Al3+、Ga3+、In3+、La3+、Ce3+、Cr3+、Co3+、Fe3+、As3+、Ir3+、Si4+、Ti4+、Zr4+、Th4+、U4+、Pu4+、VO2+、UO2 2+、(CH32Sn2+の1種以上の陽イオン及び金属のハロゲン化物、アルキル化物、水素化物、アルコキシド、例えば、BeMe2、AlCl3、GaCl3、FeCl3、AlH3、BF3、BCl3、B(OR)3、Al(CH33、Ga(CH33、In(CH33がある。陽イオンルイス酸は通例対イオンと組合せて供給され、任意の適切な対イオンがルイス酸との金属塩を形成する際に利用し得る。
上記の代表的なルイス酸の多くはピアソンのルイス酸とも分類することができ、炭化水素油中に見られることがあるイオウ、バナジウム及びニッケル不純物と錯体を形成するのに特に適している可能性がある。従って、一実施形態では、ルイス酸はピアソンの硬いルイス酸からなり得る。ピアソンの硬いルイス酸は一般に、小さいイオン半径の原子中心を有し、比較的高い正電荷を有し、その原子価殻に電子対を含有せず、低い電子親和力を有し、強く溶媒和する可能性が高く、かつ高エネルギーの最低空軌道(LUMO)を有することを特徴とする。ピアソンの硬いルイス酸の例は、R.G.Pearson.J.Am.Chem.Soc.1963,85:3533−3543、R.G.Pearson,Science,1966,151:172−177、R.G.Pearson,Chem.Br.,1967,3:103−107及びR.G.Pearson,J.Chem.Ed.,1968,45:581−587に挙げられている。これらの文献の開示内容は援用によって本明細書の内容の一部をなす。
一実施形態では、ルイス酸は、例えば以下の反応式に従ってチオフェン化合物及びその誘導体との錯体を形成する際に特に効果的である可能性がある1種以上のAlCl3、GaCl3、FeCl3を含む。
Figure 2010248509
式中、MXn=AlCl3、GaCl3、FeCl3である。
ルイス酸は溶液として供給するのが望ましいであろう。すなわち、ルイス酸は適当な溶剤と組合せて供給し得る。溶剤は非プロトン性溶剤、すなわち、溶解している物質とプロトンを交換しないものが望ましいであろう。非プロトン性溶剤は炭化水素油と混合したときに容易に2つの相を形成することができるものが望ましい。分離を容易にするために、非プロトン性溶剤はルイス酸の正に帯電した化学種を溶媒和するように選択することができる。例えば、幾つかの実施形態では、非プロトン性溶剤はアセトニトリル、ニトロメタン、1,2−ジクロロエタン又はこれらの組合せであることができる。
ルイス酸は、化学量論的量で供給されたとき、ルイス塩基として作用することができるあらゆる不純物と錯体を形成し得る。しかし、競合する成分が炭化水素油中に存在する可能性が高いため、一実施形態では、化学量論的に過剰なルイス酸を供給して、炭化水素油中の実質的に全ての不純物がルイス酸と錯化する可能性を増大することが有利であり得る。例えば、ルイス酸は炭化水素油中の不純物に対して少し、例えば1%化学量論的に過剰に供給してもよいし、或いはルイス酸は不純物に対して約300%(3倍)化学量論的過剰に供給してもよい。
有利なことに、ルイス酸錯化を行うのに熱や圧力を加える必要はない。場合により、炭化水素油中のルイス塩基として作用することができる不純物の少なくとも一部の錯化は、炭化水素油の温度を少なくとも約15℃又は約20〜約50℃、さらには約20〜約35℃にすることによってさらに促進することができる。炭化水素油をルイス酸と接触させる間少なくとも約1気圧又は約1〜約5気圧、さらには約1〜約2気圧の圧力にすることがさらに望ましい。
酸化及び/又は反応した不純物は次に炭化水素油から除去することができる。より具体的には、酸化及び/又は反応した不純物は炭化水素油及び任意の燃料溶剤とは別の異なる相に移動するか又はかかる相を形成し始め、その結果として炭化水素油と任意の燃料溶剤を含む第1の層と、ルイス酸系錯体と任意の非プロトン性溶剤を含む第2の層とが形成される。この混合物はそのままで分離することができると期待されるが、混合物から第1及び第2の層への分離は遠心分離、その他任意の適切な方法によって促進することができる。
分離後、これらの層は、デカント又は分液漏斗のような当技術分野で公知の任意の適切な抽出方法又は装置によって分離することができる。その後、本発明の方法により処理された炭化水素油を使用地点に送るか、或いはさらに加工処理に付して、例えば、最初に炭化水素油に添加した燃料溶剤を除去するか、若しくは本発明の方法の1以上の段階で再処理することができる。例えば、燃料溶剤を使用しており後加工処理で除去するのが望ましい場合、蒸発のような任意の適切な方法によって除去することができる。
これらの接触段階は任意の順序で実行してもよく、或いは最初に起こる酸化段階とほぼ同時に、しかし有利には順に実施することができる。本発明のこれらの実施形態では、炭化水素油をルイス酸と接触させる段階では、ルイス塩基として作用することができる酸化された不純物、並びに酸化に耐性の不純物を除去することができる。かかる実施形態では、これらの接触段階は相乗的に作用し得、すなわち、結果としていずれかの段階単独で除去し得るよりも多くの不純物を除去することができる。
いずれか又は両方の接触段階を、並行して又は順に繰り返して炭化水素油をさらに精製してもよい。例えば、分離された炭化水素油を含む層を、もう一回前記ルイス酸又はルイス酸溶液と接触させてもよいし、及び/又は同じ又は異なる酸素含有ガスと任意の回数接触させてもよい。当業者には理解されるように、この加工処理を行う回数は最終的な炭化水素生成物の所望の純度に依存することができ、実質的に所望の純度が達成されるまで1以上の接触段階を繰り返すことができる。
分離されたルイス酸を含む層は、さらに加工処理してルイス酸を回収し、本発明の方法であれ他の方法であれ再使用することができる。ルイス酸の回収及び再利用が望まれる場合、ルイス酸を含有する層を不純物と錯化したルイス酸と競合することができる酸と接触させることができる。ルイス酸と競合することができる酸の一例は約0.001〜約3.5Mの範囲の濃度の塩酸である。この酸はルイス酸系錯体中のルイス酸と置換されて、ルイス酸を遊離させるのが好ましい。一旦遊離したら、ルイス酸は任意の適切な方法、例えば結晶化、蒸留、等により回収し、この工程又は別の加工処理で再使用してもよいし、或いはかかる再使用が望まれるまで保存してもよい。
本発明は、HDS及び溶剤抽出のような他の公知の技術或いは酸化若しくはルイス酸錯化の単独より実質的に多い数の不純物を除去するのに有効である。例えば、本発明の方法は、有効量のルイス酸によって約0.5重量%超のイオウを有する炭化水素油から実質的に全てのイオウ不純物を除去することができる。本発明のさらに別の態様では、本明細書に記載の方法及び系は、3%超のイオウ含有量を有する炭化水素油材料からイオウ不純物(例えば、約1重量%未満のレベル)の実質的に全てを除去することができる。本発明の様々な態様は、イオウ不純物の含有量を4重量%(又はそれ以上)のイオウから約1重量%未満のイオウに低くするのが望ましいことが多いガスタービン用途に特に有用である。従って、ある態様では、本発明は、イオウ不純物、例えばチオフェン及びその誘導体を高いイオウ含有量の燃料から除去するための効率的で低コストの方法を提供する。
ここで図1を参照すると、炭化水素油から不純物を除去するための本発明の方法の一実施形態がフローチャート形態で示す。より具体的には、図1に示した方法100では、101で不純物を含む炭化水素油を用意する。方法100で除去することができる不純物としては、酸化することができるか及び/又はルイス酸と錯体を形成することができるあらゆる化学種があり、実施形態によっては1種以上のイオウ、ニッケル又はバナジウム不純物を挙げることができる。ある特定の実施形態では、不純物は様々なベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、フェナントロチオフェン、ベンゾナフトチオフェンを始めとするチオフェン及びその誘導体、芳香族及び非芳香族アルキルスルフィドのようなスルフィドなどのような有機イオウ含有化合物からなる。
場合により、炭化水素油は段階102として示すように燃料溶剤と混合してその加工処理可能性を高めることができる。任意の燃料溶剤は例えば、石油エーテル、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、ヘプタン、プロパン、ブタン、その他比較的低沸点を有するあらゆる非極性炭化水素溶剤又はこれらの組合せのようなあらゆる適当な非極性溶剤からなり得る。かかる実施形態では、燃料溶剤対炭化水素油の比は約0.5:1〜約10:1又は約1:1〜約2:1であり得る。
炭化水素油又は炭化水素油/燃料溶剤混合物を段階103で酸素含有ガスと接触させる。酸素含有ガスは、炭化水素油から除去することが望ましい不純物の少なくとも一部を酸化することができる、例えば、空気、酸素枯渇空気、オゾン富化空気、二酸化窒素、空気中一酸化窒素又はこれらの混合物のいずれでもよい。酸素含有ガスが空気又は酸素枯渇空気からなる実施形態ではモリブデン、銅、マンガン、コバルト、タングステン、鉄又はこれらの組合せを含む触媒を使用することができ有利であり得るが、酸素含有ガスが一酸化窒素又は二酸化窒素からなる実施形態では有利なことに触媒は必要とされない。
段階104で示すように、炭化水素油は、そのままで又はルイス酸溶液を得るための溶剤と組合せて供されるルイス酸とも接触させる。望ましくは、溶剤の使用が望ましいか又は必要とされる場合、非プロトン性溶剤、例えばアセトニトリル、ニトロメタン、1,2−ジクロロエタン又はこれらの組合せを使用し得る。ルイス酸は、対応するルイス塩基、この場合は、ルイス塩基として作用することができる酸化状態及び/又は未酸化状態の不純物から電子対を受容することができるあらゆるイオン又は化合物であり得る。得られるルイス酸系錯体は、特に、ルイス酸をルイス酸溶液として供給するために非プロトン性溶剤を利用する実施形態では、炭化水素油から直ちに分離される。ルイス酸は望ましくはPearsonの硬いルイス酸からなり得、実施形態によってはAlCl3、GaCl3、FeCl3又はこれらの組合せからなる。段階101〜104のいずれにおいても、場合により加熱又は加圧してもよいが、本発明の方法は酸化又はルイス酸錯化を実施するのに熱や圧力を加える必要がなく有利である。
炭化水素油とルイス酸の溶液を混合すると、ルイス酸と、炭化水素油の、ルイス塩基として作用することができる不純物との間でルイス酸系錯体が生成し始め、混合した溶液が分画され始め、すなわち、2つの別個の異なる相を形成し始める。一方の相は炭化水素油(及び、存在する場合は加えられた燃料溶剤)からなり、もう一方の相はルイス酸系錯体及び使用した場合は非プロトン性溶剤からなる。望ましいか又は必要とされる場合、遠心分離を利用して分画を容易にし得る。段階105に示すように、これらの相は次いで、デカント若しくは濾過又は非プロトン性溶剤を使用したときは液液抽出機若しくは分液漏斗などにより分離することができ、精製された炭化水素油は保存するか又はさらに加工処理することができる。炭化水素油の加工処理を容易にするために燃料溶剤を添加した場合、精製された炭化水素油から、例えば蒸発で除去することができる。
幾つかの実施形態では、酸化及び/又はルイス酸錯化段階のいずれか又は両方を繰り返すのが望ましいことがある。酸化及び/又はルイス酸錯化段階の一方又は両方を繰り返すことにより、炭化水素油中の不純物の量をさらに低減することができ、その結果より純粋な画分を得ることができるか、或いはより純度の低いグレードから始めることができる。1つのかかる実施形態を図2に示す。図2では、段階206で、混合物を追加の酸化段階及びルイス酸錯化段階に付す。図3は別のかかる実施形態を示し、ここでは段階306でルイス酸錯化段階のみが繰り返される。
さらに別の実施形態を図4に示す。図4は、微粒子又は他の高分子量不純物を炭化水素油から除去することができる前処理精製段階407をさらに含む方法400を示している。炭化水素油は通例、炭化水素油からのイオウ含有不純物の除去を妨害し得る量のアスファルテン又は他の微粒子を含有し得る。酸化及び/又は炭化水素油へのルイス酸の添加の前にアスファルテンの少なくとも幾らかを除去することによって、酸化及び/又はルイス酸錯化の効率を高めることができる。
より具体的には、前処理精製段階407は、溶剤を添加して炭化水素油の加工処理可能性を改善し、次いでこの混合物を遠心分離して炭化水素油より高い分子量又は密度を有する微粒子又は不純物の少なくとも一部を沈殿させることを含んでいてもよい。前処理精製段階はまた濾過、デカント又はこれらの組合せを含んでいてもよい。前処理した炭化水素油はその後沈殿から分離し、本発明の方法に従ってさらに加工処理することができる。
さらに別の実施形態を図5に示す。ここで、方法500はさらに、分画された混合物を精製された炭化水素油画分とルイス酸錯体を含む画分とに分離すること、及び段階508でルイス酸を回収することを含んでいる。より具体的には、段階508は、ルイス酸画分に酸を添加することを含み得、これによりルイス酸が再生すると期待され、このルイス酸は次いで任意の適切な方法、例えば結晶化又は蒸留によって回収することができる。その後、このルイス酸は将来の使用に備えて保存することもできるし、或いは段階509に示すように、段階504で方法500にリサイクルして再使用することもできる。ルイス酸を再生することができるあらゆる酸を段階508に使用することができ、適切な酸の一例は約0.001〜約3.5Mの範囲の濃度を有する塩酸である。
幾つかの実施形態では、酸素含有ガスとの接触により形成された酸化生成物は炭化水素油をルイス酸/ルイス酸溶液と接触させる前に除去することができ、これによりルイス酸系錯体が形成される効率が上昇し得る。かかる実施形態を図6に示す。ここで、方法600は形成された酸化生成物を段階610で除去することを含んでいる。酸化生成物を除去するのに適したいかなる方法も段階610に利用することができ、そのための適切な方法としては例えば濾過、遠心分離、デカントなどがある。図6はまた、炭化水素油を酸素含有ガス及び/又はルイス酸と接触させる前に炭化水素油を燃料溶剤と本発明の実施形態を例示している。
例1
4.02gのデカリン中ベンゾチオフェン(BZT)の1%溶液(モデル炭化水素油)を秤量して15mlの遠心分離管に入れた。5.04gのニトロメタンを加えてベンゾチオフェンを抽出した。この管を約2分間激しく震盪した後2100rpmで10分間遠心分離した。上相(上清)をピペットで取り、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中のイオウの約50%が5.04gのニトロメタンで抽出された。
例2
水冷凝縮器を備えたフラスコ内で150sccmの割合の空気中3%NO2を75℃で2時間バブリングすることによってNO2で予め処理した4.00gのデカリン中ベンゾチオフェンの1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。5.04gのニトロメタンを加えてベンゾチオフェン/NO2酸化生成物を抽出した。この管を約2分間激しく震盪した後2100rpmで約10分間遠心分離した。上相(上清)をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中のイオウの約52%がニトロメタンで抽出された。
例3
例2に記載の通りNO2で予め処理した4.01gのデカリン中ベンゾチオフェンの1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。5.01gのニトロメタン中塩化鉄(III)の0.56M ルイス酸溶液を加えた。この管を約2分間激しく震盪した後2100rpmで10分間遠心分離した。上相をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中の元のイオウの約88%が、酸化に続くルイス酸による処理で抽出された。
例4
例2に記載の通りNO2で予め処理した4.02gのデカリン中ベンゾチオフェンの1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。2.50gのニトロメタン中塩化鉄(III)の0.56M ルイス酸溶液を加えた。この管を約2分間激しく震盪した後2100rpmで10分間遠心分離した。上相(上清)をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中の元のイオウの約82%が抽出された。このように、たった半分のルイス酸を使用しただけで、殆どのベンゾチオフェンがNO2/ルイス酸処理後のデカリン相から除去された。
例5
例2に記載の通りNO2で予め処理した4.03gのデカリン中オクチルスルフィド(OS)の1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。4.0gのニトロメタンを加えて、オクチルスルフィド酸化生成物を抽出した。この管を約2分間激しく震盪した後、2100rpmで約10分間遠心分離した。上相をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中のイオウの約31%がニトロメタンで抽出された。
例6
例2に記載の通りNO2で予め処理した4.01gのデカリン中オクチルスルフィドの1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。4.01gのニトロメタン中塩化鉄(III)の0.56M ルイス酸溶液を加えた。この管を約2分間激しく震盪した後、2100rpmで約10分間遠心分離した。上相をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。デカリン中のイオウの約82%が除去された。
例7
4.0gの石油エーテル中オクチルスルフィドの1%溶液を15mlの遠心分離管に量り入れた。4.01gのニトロメタン中塩化鉄(III)の0.56M ルイス酸溶液を加えた。この管を約2分間激しく震盪した後、2100rpmで10分間遠心分離した。上相をピペットで取り出し、そのイオウ含有量をXRFで測定した。石油エーテル中のイオウの約44%が除去された。
例1〜7の結果をまとめて以下の表1に示す。簡単にいうと、例3は、酸化とルイス酸処理の組合せで、純粋な溶剤抽出(例1)及び酸化単独(例2)より格段に多量の芳香族イオウ(BZT)が除去されることを示している。例4はこれが1/2のルイス酸濃度でもいえることを示しており、すなわち、例4では例3と比較して例3で用いた濃度の半分でルイス酸を使用して同様なイオウ除去%が得られた。そして、例6は、酸化とルイス酸抽出を使用して脂肪族イオウを除去する際の相乗効果を示しており、すなわち、酸化とルイス酸抽出の組合せで酸化(例5)又はルイス酸抽出(例7)単独の場合よりも多量の脂肪族イオウが除去された。
Figure 2010248509
本発明の様々な実施形態を示して説明してきたが、かかる実施形態は例示にすぎず、限定を目的としたものではない。数多くの変形、変更及び置換が本発明の教示から逸脱することなく当業者には明らかである。従って、本発明は特許請求の範囲の思想と範囲内で解釈されたい。

Claims (10)

  1. 炭化水素油から不純物を除去する方法であって、
    (a)不純物の少なくとも一部を酸化するのに有効な条件下で炭化水素油を酸素含有ガスと接触させ、
    (b)供給原料中のルイス塩基不純物がルイス酸と反応することができる有効な条件下で炭化水素油をルイス酸と接触させ、
    (c)酸化及び/又は反応した不純物を炭化水素油から除去する
    ことを含んでなる方法。
  2. 前記酸素含有ガスが空気、オゾン富化空気、一酸化窒素と空気の混合物、二酸化窒素又はこれらの組合せからなる、請求項1記載の方法。
  3. 酸素含有ガスが空気からなり、酸化するのに有効な条件が触媒の使用を含む、請求項2記載の方法。
  4. 前記不純物がイオウを含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記不純物が、置換及び非置換のベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、フェナンチオフェン、ベンゾナチオフェン、アルキルスルフィド、アリールスルフィド又はこれらの誘導体からなる、請求項4記載の方法。
  6. 前記イオウ不純物の少なくとも一部が酸化されてスルホキシド及びスルホンを形成する、請求項5記載の方法。
  7. 前記ルイス酸がAlCl3、GaCl3、FeCl3又はこれらの組合せからなる、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記ルイス酸を非プロトン性溶剤中の溶液として使用する、請求項7記載の方法。
  9. 少なくとも1つの段階を1回以上繰り返す、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の方法。
  10. さらに、燃料油の前処理を含む、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の方法。
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