JP2010248422A - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】加硫遅延剤を使用することなく、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物を提供すること、発熱性を高度に抑制したゴム組成物を提供すること、及びタイヤ工業用ベルト等のゴム製品に用いられるスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れたゴム組成物を提供すること、並びに上記性能を有するゴム組成物を用いた低燃費性及び耐久性に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするゴム組成物である。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするゴム組成物である。
【選択図】なし
Description
本発明は、特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を含有したゴム組成物、特に、加硫遅延効果を有する特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を用いて、加硫物性を低下させることなく、作業性に優れると共に、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物、かつ発熱性を高度に抑制したゴム組成物、タイヤ工業用ベルト等のゴム製品に用いられるスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れたゴム組成物、及び上記性能を有するゴム組成物を用いた低燃費性及び耐久性に優れたタイヤに関する。
従来より、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等、特に強度が要求されるゴム製品には、ゴムを補強し強度、耐久性を向上させる目的で、スチールコード等の金属補強材をゴム組成物で被覆した複合材料が用いられている。
このゴム−金属複合材料が高い補強効果を発揮し信頼性を得るためには、ゴム−金属補強材間に安定した経時変化の少ない接着が必要である。そのためには、ゴム組成物の発熱を抑制し、耐熱接着性の確保が必要である。
このゴム−金属複合材料が高い補強効果を発揮し信頼性を得るためには、ゴム−金属補強材間に安定した経時変化の少ない接着が必要である。そのためには、ゴム組成物の発熱を抑制し、耐熱接着性の確保が必要である。
また、ゴムと金属を接着する場合、ゴムと金属の結合を同時に行う方法、即ち、直接加硫接着法が知られているが、この場合、ゴムの加硫とゴムと金属の結合を同時に行う上で、加硫反応に遅効性を与えるスルフェンアミド系加硫促進剤を用いることが有用とされている。
現在、市販されているスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤として、例えば、下記式で表されるN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルルスルフェンアミドが知られている。
また、このN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドの加硫反応の遅効性よりも更に遅効性が必要な場合は、スルフェンアミド系加硫促進剤とは別に、加硫遅延剤を併用することが行われている。なお、市販されている代表的な加硫遅延剤としては、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドが知られているが、このN−(シクロヘキシルチオ)フタルイミドをゴムに多量に配合すると、加硫ゴムの物理的物性に悪影響を及ぼし、かつ、加硫ゴムの外観の悪化及び接着性に悪影響を及ぼすブルーミングの原因になることは既に知られている。
更に、上記N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド以外のスルフェンアミド系加硫促進剤としては、特定式で表されるビススルフェンアミド(例えば、特許文献1参照)や、天然油脂由来のアミンを原料としたベンゾチアゾルリルスルフェンアミド系加硫促進剤(特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載されるスルフェンアミド系加硫促進剤には、ゴム物性のみの記載であり、接着性能についての記載や示唆はない。しかも、本発明のスルフェンアミド化合物がゴム用の加硫促進剤として新規に用いることができることについては全く記載も示唆もない。
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載されるスルフェンアミド系加硫促進剤には、ゴム物性のみの記載であり、接着性能についての記載や示唆はない。しかも、本発明のスルフェンアミド化合物がゴム用の加硫促進剤として新規に用いることができることについては全く記載も示唆もない。
更にまた、本発明の中に用いられるスルフェンアミド化合物のいくつかの製法に関しては、例えば、特許文献3、4及び5に知られているが、これらの化合物がゴム用の加硫促進剤として新規に用いることができること、及びこの促進剤がもたらすスチールコードとの接着性能については全く記載も示唆もないものである。
更に、近年、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要請はますます過酷なものとなりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたものの、ゴム組成物としてより発熱性の低い材料を用いることが最も一般的な手法としておこなわれている。
このような発熱の低いゴム組成物を得るために、これまで、ゴム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発がなされてきた。その中でもゴム成分としては、特に、有機リチウムを用いたアニオン重合で得られるジエン系重合体の重合活性末端を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最も一般的になりつつある(例えば、特許文献6参照)。
また、ゴム組成物の混練の段階においても充填材の分散改良の技術開発は行われており2連スクリュー押し出し機を用いて混練する方法が提案されている(例えば、特許文献7参照)。しかしながら、補強性充填材の分散状態についての開示はない。
ゴム組成物中の補強性充填材の凝集塊のうち10μφ以上のものは耐摩耗性、耐破壊特性に悪影響を与えるため、上述の二酸化炭素排出規制に対応し、タイヤの更なる転がり抵抗を低減するためには、補強性充填材が高度に分散した発熱性の低いゴム組成物の開発が必要である。
このような発熱の低いゴム組成物を得るために、これまで、ゴム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発がなされてきた。その中でもゴム成分としては、特に、有機リチウムを用いたアニオン重合で得られるジエン系重合体の重合活性末端を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最も一般的になりつつある(例えば、特許文献6参照)。
また、ゴム組成物の混練の段階においても充填材の分散改良の技術開発は行われており2連スクリュー押し出し機を用いて混練する方法が提案されている(例えば、特許文献7参照)。しかしながら、補強性充填材の分散状態についての開示はない。
ゴム組成物中の補強性充填材の凝集塊のうち10μφ以上のものは耐摩耗性、耐破壊特性に悪影響を与えるため、上述の二酸化炭素排出規制に対応し、タイヤの更なる転がり抵抗を低減するためには、補強性充填材が高度に分散した発熱性の低いゴム組成物の開発が必要である。
本発明者は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、加硫後ゴムの物性低下、ブルーミング等の問題を生じる可能性のある加硫遅延剤を使用することなく、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドと同等以上の加硫遅延効果を有する加硫促進剤を用いて、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物を提供すること、発熱性を高度に抑制したゴム組成物を提供すること、及びタイヤ工業用ベルト等のゴム製品に用いられるスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れたゴム組成物を提供すること、並びに上記性能を有するゴム組成物を用いた低燃費性及び耐久性に優れたタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を用い、かつゴム成分中に含まれる充填材が高度に分散した状態を実現することで、上記目的のゴム組成物が得られること、更に加硫遅延効果を安定的に確保できることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、
[1] ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするゴム組成物、
[1] ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするゴム組成物、
[式(I)中のR1は、炭素数3〜12の分岐アルキル基、R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基、R3〜R6は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、炭素数3〜4の分岐のアルキル基又はアルコキシ基であり、これらは同一であっても異なっていてもよい。またxは1又は2の整数,nは0又は1を表す。]
[2] ゴム成分100質量部に対し、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部を含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[3] ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部を含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[4] ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部と、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部とを含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[5] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0である上記[1]のゴム組成物、
[6] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である上記[1]のゴム組成物、
[7] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である上記[1]のゴム組成物、
[8] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2はメチル基、エチル基、n−プロピル基である上記[7]のゴム組成物、
[9] ゴム成分が、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含む上記[1]〜[8]のいずれかのゴム組成物、
[10] ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部をジエン系合成ゴムよりなる請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物、
[11] 充填材が、カーボンブラック、シリカ及び一般式(II)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(II)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物,それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y、及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種とからなる充填材を含む、上記[1]〜[10]いずれかのゴム組成物、
[12] 更に、コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物を含有する上記[1]のゴム組成物、
[13] コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物の含有量が、コバルト量として、ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部である上記[12]のゴム組成物、
[14] コバルトを含有する化合物が、有機酸のコバルト塩である上記[12]又は[13]のゴム組成物、及び
[15] 上記[1]〜[14]いずれかのゴム組成物を用いることを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
[2] ゴム成分100質量部に対し、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部を含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[3] ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部を含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[4] ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部と、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部とを含有してなる上記[1]のゴム組成物、
[5] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0である上記[1]のゴム組成物、
[6] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である上記[1]のゴム組成物、
[7] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である上記[1]のゴム組成物、
[8] 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2はメチル基、エチル基、n−プロピル基である上記[7]のゴム組成物、
[9] ゴム成分が、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含む上記[1]〜[8]のいずれかのゴム組成物、
[10] ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部をジエン系合成ゴムよりなる請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物、
[11] 充填材が、カーボンブラック、シリカ及び一般式(II)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(II)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物,それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y、及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種とからなる充填材を含む、上記[1]〜[10]いずれかのゴム組成物、
[12] 更に、コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物を含有する上記[1]のゴム組成物、
[13] コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物の含有量が、コバルト量として、ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部である上記[12]のゴム組成物、
[14] コバルトを含有する化合物が、有機酸のコバルト塩である上記[12]又は[13]のゴム組成物、及び
[15] 上記[1]〜[14]いずれかのゴム組成物を用いることを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
上記[1]に記載の発明によれば、スルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤として知られるN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドと同等以上の加硫遅延効果を有するゴム用に好適な新規な加硫促進剤を含有するゴム組成物であり、これによって加硫物性を低下させることなく、ムーニースコーチタイムを長くすることができるので、作業性及び引張り特性に優れると共に、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物が得られる。さらに、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることによってゴム組成物の発熱を抑制し耐発熱性(低発熱性)に優れたゴム組成物を得ることができ、同時にムーニースコーチタイムを安定させることができる。
上記[2]〜[8]の発明によれば、加硫物性を低下させることなく、ムーニースコーチタイムを更に好適な範囲で長くすることができるので、作業性及び引張り特性に更に優れると共に、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物が得られる。
上記[9]〜[14]の発明によれば、更に、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられる低発熱性及び接着性に優れるゴム成分と充填材成分を用いることによってスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れるゴム組成物が得られる。
上記[15]の発明によれば上記性能を有する耐久性の優れたタイヤを提供することができる。
上記[2]〜[8]の発明によれば、加硫物性を低下させることなく、ムーニースコーチタイムを更に好適な範囲で長くすることができるので、作業性及び引張り特性に更に優れると共に、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物が得られる。
上記[9]〜[14]の発明によれば、更に、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられる低発熱性及び接着性に優れるゴム成分と充填材成分を用いることによってスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れるゴム組成物が得られる。
上記[15]の発明によれば上記性能を有する耐久性の優れたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を詳しく説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするものである。
[ゴム成分]
本発明に用いるゴム成分としては、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられるゴムであれば特に限定されず、主鎖に二重結合があるゴム成分であれば硫黄架橋可能であるため、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤が機能するものであり、例えば、天然ゴム及び/又はジエン合成系ゴムが用いられる。具体的には、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の少なくとも1種を使用することができる。
好ましくは、スチールコード等の金属補強材への接着性の点から、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含むことが好ましく、更に、ベルトゴムの耐久性の点から、ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部を上記の少なくとも1種のジエン系合成ゴムよりなることが望ましい。
本発明に用いるゴム成分としては、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられるゴムであれば特に限定されず、主鎖に二重結合があるゴム成分であれば硫黄架橋可能であるため、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤が機能するものであり、例えば、天然ゴム及び/又はジエン合成系ゴムが用いられる。具体的には、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等の少なくとも1種を使用することができる。
好ましくは、スチールコード等の金属補強材への接着性の点から、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含むことが好ましく、更に、ベルトゴムの耐久性の点から、ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部を上記の少なくとも1種のジエン系合成ゴムよりなることが望ましい。
[スルフェンアミド系加硫促進剤]
本発明の上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤は、コバルト系の接着剤との組み合わせでは今まで報告されておらず、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド同等の加硫遅延効果を有し、肉厚のゴム製品のコーティング用等のゴム組成物に好適に使用することができるものであり、かつ、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れている。
更に、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、特に、R1が、tert−アルキル基であり、x=1又は2、n=0であり、R2は直鎖であるものが好ましいが、直鎖の中でもメチル基、エチル基、n−ブチル基であるスルフェンアミド化合物を加硫促進剤として用いることが接着性と加硫遅延効果の点で好ましい。これらのスルフェンアミド系加硫促進剤は、本発明で初めて加硫促進剤として用いられるものであり、かつ、従来のスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤として知られるN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド以上の加硫遅延効果を有しながら十分な加硫促進能力を両立して有するものであり、しかも、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れている。そのため、肉厚のゴム製品や、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れたコーティング用等のゴム組成物に好適に使用することができる。
本発明の上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤は、コバルト系の接着剤との組み合わせでは今まで報告されておらず、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド同等の加硫遅延効果を有し、肉厚のゴム製品のコーティング用等のゴム組成物に好適に使用することができるものであり、かつ、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れている。
更に、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、特に、R1が、tert−アルキル基であり、x=1又は2、n=0であり、R2は直鎖であるものが好ましいが、直鎖の中でもメチル基、エチル基、n−ブチル基であるスルフェンアミド化合物を加硫促進剤として用いることが接着性と加硫遅延効果の点で好ましい。これらのスルフェンアミド系加硫促進剤は、本発明で初めて加硫促進剤として用いられるものであり、かつ、従来のスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤として知られるN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド以上の加硫遅延効果を有しながら十分な加硫促進能力を両立して有するものであり、しかも、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れている。そのため、肉厚のゴム製品や、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性に優れたコーティング用等のゴム組成物に好適に使用することができる。
本発明において、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のR1は、炭素数3〜12の分岐アルキル基を表す。このR1が炭素数3〜12の分岐アルキル基であれば、一般式(I)で表される化合物の加硫促進性能が良好であると共に、接着性能を高めることができる。
上記一般式(I)で表される化合物のR1の具体例としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基,tert−ブチル基、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、イソヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、tert−デシル基、イソウンデシル基、tert−ウンデシル基、イソドデシル基、tert−ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、好適なスコーチタイムが得られるなどの効果の点から、炭素数4〜12のtert−アルキル基が好ましく、特に、tert−ブチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、tert−ドデシル基、中でもtert−ブチル基が合成面、原料入手の観点から経済的に優れており望ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のR1の具体例としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基,tert−ブチル基、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、イソヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、tert−デシル基、イソウンデシル基、tert−ウンデシル基、イソドデシル基、tert−ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、好適なスコーチタイムが得られるなどの効果の点から、炭素数4〜12のtert−アルキル基が好ましく、特に、tert−ブチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、tert−ドデシル基、中でもtert−ブチル基が合成面、原料入手の観点から経済的に優れており望ましい。
また、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のR2は、炭素数1〜10の直鎖又は炭素数3〜10の分岐アルキル基を表す。このR2が炭素数1〜10の直鎖又は炭素数3〜10の分岐アルキル基であれば、一般式(I)で表される化合物の加硫促進性能が良好であると共に、接着性能を高めることができる。
上記一般式(I)で表される化合物のR2の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基,tert−ブチル基、n−アミル基(n−ペンチル基)、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソ−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、合成のし易さや原材料コストなどの効果の点から、炭素数1〜8の直鎖又は分岐アルキル基、更に炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基が好ましい。特に、好適なムーニースコーチタイムが得られかつ高いスチールコード接着が得られる点で、上記炭素数の分岐アルキル基よりも上記炭素数の直鎖アルキル基が好ましい。これは分岐になると加硫が更に遅れるため生産性が低下したり、直鎖アルキル基と同じ炭素数で比較した場合接着性が低下するためである。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基が最も望ましい。
上記一般式(I)で表される化合物のR2の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基,tert−ブチル基、n−アミル基(n−ペンチル基)、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソ−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、合成のし易さや原材料コストなどの効果の点から、炭素数1〜8の直鎖又は分岐アルキル基、更に炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基が好ましい。特に、好適なムーニースコーチタイムが得られかつ高いスチールコード接着が得られる点で、上記炭素数の分岐アルキル基よりも上記炭素数の直鎖アルキル基が好ましい。これは分岐になると加硫が更に遅れるため生産性が低下したり、直鎖アルキル基と同じ炭素数で比較した場合接着性が低下するためである。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基が最も望ましい。
また、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のR3〜R6は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、炭素数3〜4の分岐のアルキル基又はアルコキシ基であり、これらは同一であっても異なってもよく、なかでも、R3とR5が、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、炭素数3〜4の分岐のアルキル基又はアルコキシ基であることが好ましい。また、R3〜R6が、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基の場合炭素数1であることが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。好ましいいずれの場合も、化合物の合成のし易さ及び加硫速度が遅くならないためである。
上記一般式(I)で表される化合物のR3〜R6の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基,n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基があげられる。
上記一般式(I)で表される化合物のR3〜R6の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基,n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基があげられる。
上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のxは1又は2の整数を表し、また、nは、0又は1の整数を表し、合成のし易さや原材料コストなどの効果の点から、nが0であるものが望ましい。
以上のように、本発明に用いる上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物の中で好ましい化合物から更に好ましい化合物を順番にまとめてみると、具体的には、ムーニースコーチタイムが早くなりすぎず加工時にゴム焼けを起こさず、作業性の低下、かつ接着性の低下を回避する点等から、1)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0、R2は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基であるもの、2)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、nは0又は1の整数、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であるもの、3)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であるもの、4)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2はメチル基、エチル基、n−プロピル基であるものが好ましいものとなる(降順する程、好適なスルフェンアミド化合物となる)。
なお、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のR1が炭素数3〜12の分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数が12を超える分岐アルキル基である場合、また、R2が炭素数1〜10の直鎖又は炭素数3〜10の分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数10を超える直鎖又は分岐アルキル基である場合、更にnが2以上の場合には、本発明の目的の効果を発揮することが少なく、好適なムーニースコーチタイムが遅くなり加硫時間が長くなることによる生産性低下、若しくは、接着性が低下したり、または、促進剤としての加硫性能やゴム性能が低下したりすることがある。更に、xが3以上では、安定性の点で好ましくない。
以上のように、本発明に用いる上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物の中で好ましい化合物から更に好ましい化合物を順番にまとめてみると、具体的には、ムーニースコーチタイムが早くなりすぎず加工時にゴム焼けを起こさず、作業性の低下、かつ接着性の低下を回避する点等から、1)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0、R2は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基であるもの、2)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、nは0又は1の整数、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であるもの、3)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であるもの、4)上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2はメチル基、エチル基、n−プロピル基であるものが好ましいものとなる(降順する程、好適なスルフェンアミド化合物となる)。
なお、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物中のR1が炭素数3〜12の分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数が12を超える分岐アルキル基である場合、また、R2が炭素数1〜10の直鎖又は炭素数3〜10の分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数10を超える直鎖又は分岐アルキル基である場合、更にnが2以上の場合には、本発明の目的の効果を発揮することが少なく、好適なムーニースコーチタイムが遅くなり加硫時間が長くなることによる生産性低下、若しくは、接着性が低下したり、または、促進剤としての加硫性能やゴム性能が低下したりすることがある。更に、xが3以上では、安定性の点で好ましくない。
本発明において、上記一般式(I)で表される化合物の代表例としては、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−イソアミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド)、N−エチル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド等が挙げられる。これらの化合物は、単独で又は2種以上を混合して(以下、単に「少なくとも1種」という)用いることができる。
好ましくは、更なる接着性能の点から、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドが望ましい。
これらの中でも、特に、最も長いスコーチタイムと優れた接着性能を有する点で、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを用いることが望ましい。
これらの化合物は、1種でも組み合わせて使用してもよい。また、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、ジベンゾチアゾリルジスルフィドなどの汎用の加硫促進剤と組み合わせて使用することも可能である。
好ましくは、更なる接着性能の点から、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドが望ましい。
これらの中でも、特に、最も長いスコーチタイムと優れた接着性能を有する点で、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを用いることが望ましい。
これらの化合物は、1種でも組み合わせて使用してもよい。また、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、ジベンゾチアゾリルジスルフィドなどの汎用の加硫促進剤と組み合わせて使用することも可能である。
[スルフェンアミド化合物の製造方法]
本発明の上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物の好ましい製造方法としては、下記方法を挙げることができる。
すなわち,対応するアミンと次亜塩素酸ソーダの反応によりあらかじめ調製したN−クロロアミンとビス(ベンゾチアゾリル−2−イル)ジスルフィドを、アミンおよび塩基存在下、適切な溶媒中で反応させる。塩基としてアミンを用いた場合は、中和を行い、遊離のアミンに戻した後、得られた反応混合物の性状に従って、ろ過、水洗、濃縮、再結晶など適切な後処理をおこなうと、目的とするスルフェンアミドが得られる。
本製造方法に用いる塩基としては,過剰量用いた原料アミン,トリエチルアミンなどの3級アミン、水酸化アルカリ,炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ、ナトリウムアルコキシドなどが挙げられる。特に、過剰の原料アミンを塩基として用いたり、3級アミンであるトリエチルアミンを用いて反応を行い、水酸化ナトリウムで生成した塩酸塩を中和し、目的物を取り出した後、ろ液からアミンを再利用する方法が望ましい。
本製造方法に用いる溶媒としては、アルコールが望ましく、特にメタノールが望ましい。
本発明の上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド化合物の好ましい製造方法としては、下記方法を挙げることができる。
すなわち,対応するアミンと次亜塩素酸ソーダの反応によりあらかじめ調製したN−クロロアミンとビス(ベンゾチアゾリル−2−イル)ジスルフィドを、アミンおよび塩基存在下、適切な溶媒中で反応させる。塩基としてアミンを用いた場合は、中和を行い、遊離のアミンに戻した後、得られた反応混合物の性状に従って、ろ過、水洗、濃縮、再結晶など適切な後処理をおこなうと、目的とするスルフェンアミドが得られる。
本製造方法に用いる塩基としては,過剰量用いた原料アミン,トリエチルアミンなどの3級アミン、水酸化アルカリ,炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ、ナトリウムアルコキシドなどが挙げられる。特に、過剰の原料アミンを塩基として用いたり、3級アミンであるトリエチルアミンを用いて反応を行い、水酸化ナトリウムで生成した塩酸塩を中和し、目的物を取り出した後、ろ液からアミンを再利用する方法が望ましい。
本製造方法に用いる溶媒としては、アルコールが望ましく、特にメタノールが望ましい。
例えば、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドでは、N−t−ブチルエチルアミンに次亜塩素酸ナトリウム水溶液を0℃以下で滴下し、2時間攪拌後油層を分取する。ビス(ベンゾチアゾリル−2−イル)ジスルフィド、N−t−ブチルエチルアミンおよび前述の油層を、メタノ−ルに懸濁させ、還流下2時間攪拌する。冷却後、水酸化ナトリウムで中和し、ろ過、水洗、減圧濃縮した後、再結晶することで目的とするN−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾ−ル−2−スルフェンアミド(白色固体)を得ることができる。
これらのスルフェンアミド系加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜10質量部、好ましくは、0.5〜5.0質量部、更に好ましくは、0.8〜2.5質量部とすることが望ましい。
この加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、十分に加硫しなくなり、一方、10質量部を越えると、ブルームが問題となり、好ましくない。
この加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、十分に加硫しなくなり、一方、10質量部を越えると、ブルームが問題となり、好ましくない。
[ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態]
本発明においては、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることが必要である。好ましくは1.5%、更に好ましくは1.0%以下である。
充填材を上記の範囲の高分散状態にすることによってゴム組成物の発熱を抑制することができ、低発熱性のゴム組成物を得ることができる。
本発明においては、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることが必要である。好ましくは1.5%、更に好ましくは1.0%以下である。
充填材を上記の範囲の高分散状態にすることによってゴム組成物の発熱を抑制することができ、低発熱性のゴム組成物を得ることができる。
[充填材高分散ゴム組成物の製法]
ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であるゴム組成物の製造方法については特に制限はないが、例えば、カーボンブラックを含む無機充填材を分散させたスラリーとゴムラテックスとを混合する工程を有する、充填材含有ゴムウェットマスターバッチによって得ることができる。またはバッチ式または連続式ゴム混練装置を用いるでもよい。
また、ブロッック状の天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを上記装置を用いて混練りするドライマスターバッチによっても得ることができるが、充填材の高分散性、得られた組成物の破壊特性の観点からウエットマスターバッチが好ましい。
本発明に用いられる充填材含有ウェットマスターバッチ(以下、単にウェットマスターバッチと称することがある。)の作製方法及びゴム組成物の製造方法について詳細に説明する。
ウエットマスターバッチは、(a)ゴム配合材料を液状とする工程、(a’)これらを混合する工程、(a”)混合液を凝固処理する工程、(b)前記(a)工程で形成された凝固物を取り出す工程、及び(c)前記(b)工程で取り出された凝固物を第一混練機を用いて捏和し乾燥させると共に充填剤を分散させる工程、(d)前記(c)工程で乾燥された凝固物にさらに第二混練機を用いてゴム用配合材料を混合する工程、を経ることが好適である。なお、上記(a)〜(c)が本実施形態におけるゴム・充填剤複合体作製工程、(d)が混合工程である。
ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であるゴム組成物の製造方法については特に制限はないが、例えば、カーボンブラックを含む無機充填材を分散させたスラリーとゴムラテックスとを混合する工程を有する、充填材含有ゴムウェットマスターバッチによって得ることができる。またはバッチ式または連続式ゴム混練装置を用いるでもよい。
また、ブロッック状の天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを上記装置を用いて混練りするドライマスターバッチによっても得ることができるが、充填材の高分散性、得られた組成物の破壊特性の観点からウエットマスターバッチが好ましい。
本発明に用いられる充填材含有ウェットマスターバッチ(以下、単にウェットマスターバッチと称することがある。)の作製方法及びゴム組成物の製造方法について詳細に説明する。
ウエットマスターバッチは、(a)ゴム配合材料を液状とする工程、(a’)これらを混合する工程、(a”)混合液を凝固処理する工程、(b)前記(a)工程で形成された凝固物を取り出す工程、及び(c)前記(b)工程で取り出された凝固物を第一混練機を用いて捏和し乾燥させると共に充填剤を分散させる工程、(d)前記(c)工程で乾燥された凝固物にさらに第二混練機を用いてゴム用配合材料を混合する工程、を経ることが好適である。なお、上記(a)〜(c)が本実施形態におけるゴム・充填剤複合体作製工程、(d)が混合工程である。
−(a)工程−
この工程は、ゴム配合材料を液状とする工程である。
当該(a)工程において用いられるゴム液としては、天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックス、あるいは溶液重合による合成ゴムの有機溶媒溶液などを挙げることができるが、これらの中で、得られるウェットマスターバッチの性能や製造しやすさなどの観点から、天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックスが好適である。
天然ゴムラテックスとしては、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、酵素で処理した脱蛋白ラテックス、前記のものを組み合わせたものなど、いずれも使用することができる。また、合成ゴムラテックスとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ニトリルゴム、ポリクロロプレンゴムなどのラテックスを使用することができる。
この工程は、ゴム配合材料を液状とする工程である。
当該(a)工程において用いられるゴム液としては、天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックス、あるいは溶液重合による合成ゴムの有機溶媒溶液などを挙げることができるが、これらの中で、得られるウェットマスターバッチの性能や製造しやすさなどの観点から、天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックスが好適である。
天然ゴムラテックスとしては、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、酵素で処理した脱蛋白ラテックス、前記のものを組み合わせたものなど、いずれも使用することができる。また、合成ゴムラテックスとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ニトリルゴム、ポリクロロプレンゴムなどのラテックスを使用することができる。
−(a’)工程−
この工程は、前記(a)工程で得られた液状のゴム材料を混合する工程である。
前記ウェットマスターバッチの作製方法において、前記ゴム液は、カーボンブラック、シリカ及び下記一般式(II)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(II)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種の充填材を、高速せん断ミキサーを用いて分散溶媒中に分散させてなるスラリー液を含むことができる。
ここで、カーボンブラックとしては、通常ゴム工業に用いられるものが使用できる。例えば、SAF、HAF、ISAF、FEF、GPFなど種々のグレードのカーボンブラックを単独に又は混合して使用することができる。
シリカは特に限定されないが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカが好ましい。これらは単独に又は混合して使用することができる。
この工程は、前記(a)工程で得られた液状のゴム材料を混合する工程である。
前記ウェットマスターバッチの作製方法において、前記ゴム液は、カーボンブラック、シリカ及び下記一般式(II)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(II)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種の充填材を、高速せん断ミキサーを用いて分散溶媒中に分散させてなるスラリー液を含むことができる。
ここで、カーボンブラックとしては、通常ゴム工業に用いられるものが使用できる。例えば、SAF、HAF、ISAF、FEF、GPFなど種々のグレードのカーボンブラックを単独に又は混合して使用することができる。
シリカは特に限定されないが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカが好ましい。これらは単独に又は混合して使用することができる。
前記一般式(II)で表わされる無機充填材は、具体的には、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al2O3)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al2O3・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO3)2]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。
また、一般式(II)で表される無機充填材としては、Mがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及びアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一種のものが好ましい。
また、一般式(II)で表される無機充填材としては、Mがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及びアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一種のものが好ましい。
スラリー液の調製に用いられる上記高速せん断ミキサーとは、ローターとステーター部とからなる高速せん断ミキサーであって、高速で回転するローターと、固定されたステーターが狭いクリアランスで設置され、ローターの回転によって高いせん断速度を生み出す。なお、高速せん断とは、せん断速度が2000/s以上、好ましくは4000/s以上であることを意味する。
高速せん断ミキサーは、市販品としては、例えば特殊機化工業社製ホモミキサー、独PUC社製コロイドミル、独キャビトロン社製キャビトロン、英シルバーソン社製ハイシアーミキサーなどが挙げられる。
高速せん断ミキサーは、市販品としては、例えば特殊機化工業社製ホモミキサー、独PUC社製コロイドミル、独キャビトロン社製キャビトロン、英シルバーソン社製ハイシアーミキサーなどが挙げられる。
前記の高速せん断ミキサーを用いて得られたスラリー液の特性としては、(i)スラリー液中の充填剤の粒度分布が、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で、90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、かつ(ii)スラリー液から回収した乾燥充填剤の24M4DBP吸油量は、分散溶媒に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上保持することが好ましい。ここで、24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定される値である。
さらに好ましくは、体積平均粒子径(mv)が20μm以下、かつ90体積%粒径(D90)が25μm以下である。粒度が大きすぎるとゴム中の充填剤分散が悪化し、補強性、耐摩耗性が悪化することがある。
さらに好ましくは、体積平均粒子径(mv)が20μm以下、かつ90体積%粒径(D90)が25μm以下である。粒度が大きすぎるとゴム中の充填剤分散が悪化し、補強性、耐摩耗性が悪化することがある。
他方、粒度を小さくするためにスラリーに過度のせん断力をかけると、充填剤のストラクチャーが破壊され、補強性の低下を引き起こす。スラリー液から回収乾燥した充填剤の24M4DBP吸油量が、分散溶媒に分散させる前の充填剤の24M4DBP吸油量の93%以上であることが望ましい。さらに好ましくは96%以上である。
スラリー液において、前記充填剤の濃度は1質量%以上15質量%以下とするのが好ましく、特に2質量%以上10質量%以下とすることがより好ましい。充填剤の濃度を上記範囲とすることにより、スラリー容量及びスラリー粘度を適度にすることができ、作業性が向上される。
本実施形態においては、このスラリー液としては、水分散スラリー液であることが、特にゴム液として天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックスを用いる場合に、混合性の観点から好ましい。
スラリー液において、前記充填剤の濃度は1質量%以上15質量%以下とするのが好ましく、特に2質量%以上10質量%以下とすることがより好ましい。充填剤の濃度を上記範囲とすることにより、スラリー容量及びスラリー粘度を適度にすることができ、作業性が向上される。
本実施形態においては、このスラリー液としては、水分散スラリー液であることが、特にゴム液として天然ゴムラテックス及び/または合成ゴムラテックスを用いる場合に、混合性の観点から好ましい。
−(a”)工程−
この工程は、前記混合工程で得られた混合液を凝固処理する工程である。
前記スラリー液と前記ゴム液との混合は、例えば、ホモミキサー中に該スラリー液を入れ、攪拌しながら、ラテックスを滴下する方法や、逆にラテックスを攪拌しながら、これに該スラリー液を滴下する方法がある。また、一定の流量割合をもったスラリー流とラテックス流とを、激しい水力攪拌の条件下で混合する方法などを用いることもできる。
当該(a)工程においては、ゴム液、好ましくは前記のようにして得られたスラリー液を含むゴム液を凝固処理して、凝固物を形成させる。この凝固方法としては、従来公知の方法、例えば蟻酸、硫酸などの酸や、塩化ナトリウムなどの塩の凝固剤、熱や攪拌などのせん断力を与えることによって行われる。また、上記複数の手段を組み合わせても良い。
この工程は、前記混合工程で得られた混合液を凝固処理する工程である。
前記スラリー液と前記ゴム液との混合は、例えば、ホモミキサー中に該スラリー液を入れ、攪拌しながら、ラテックスを滴下する方法や、逆にラテックスを攪拌しながら、これに該スラリー液を滴下する方法がある。また、一定の流量割合をもったスラリー流とラテックス流とを、激しい水力攪拌の条件下で混合する方法などを用いることもできる。
当該(a)工程においては、ゴム液、好ましくは前記のようにして得られたスラリー液を含むゴム液を凝固処理して、凝固物を形成させる。この凝固方法としては、従来公知の方法、例えば蟻酸、硫酸などの酸や、塩化ナトリウムなどの塩の凝固剤、熱や攪拌などのせん断力を与えることによって行われる。また、上記複数の手段を組み合わせても良い。
−(b)工程及び(c)工程−
(b)工程は、前記(a)工程で形成された凝固物を、従来公知の固液分離手段を用いて取り出し、充分に洗浄する工程である。洗浄は、通常水洗法が採用される。
(c)工程は、前記(b)工程で取り出され、充分に洗浄された凝固物を第一混練機を用いて機械的せん断力をかけながら捏和し乾燥させると共に充填剤を分散させる工程である。
当該(c)工程においては、第一混練機を用いて機械的せん断力をかけながら捏和し乾燥させるため、工業的生産性の観点から、連続的に操作することが好ましい。単軸スクリュを備える装置を用いることもできるが、同方向回転、あるいは異方向回転の多軸混練押出機を用いることがより好ましく、特に二軸混練押出機を用いることが好ましい。
上記製造方法によってゴム成分中に充填材が高度に分散したマスターバッチを得ることができる。ゴム成分として天然ゴム、充填材としてカーボンブラック又はシリカの組み合わせが好ましく、ゴム成分として天然ゴム、充填材としてカーボンブラック組み合わせが工業的生産性の観点から特に好ましい。
(b)工程は、前記(a)工程で形成された凝固物を、従来公知の固液分離手段を用いて取り出し、充分に洗浄する工程である。洗浄は、通常水洗法が採用される。
(c)工程は、前記(b)工程で取り出され、充分に洗浄された凝固物を第一混練機を用いて機械的せん断力をかけながら捏和し乾燥させると共に充填剤を分散させる工程である。
当該(c)工程においては、第一混練機を用いて機械的せん断力をかけながら捏和し乾燥させるため、工業的生産性の観点から、連続的に操作することが好ましい。単軸スクリュを備える装置を用いることもできるが、同方向回転、あるいは異方向回転の多軸混練押出機を用いることがより好ましく、特に二軸混練押出機を用いることが好ましい。
上記製造方法によってゴム成分中に充填材が高度に分散したマスターバッチを得ることができる。ゴム成分として天然ゴム、充填材としてカーボンブラック又はシリカの組み合わせが好ましく、ゴム成分として天然ゴム、充填材としてカーボンブラック組み合わせが工業的生産性の観点から特に好ましい。
−(d)工程−
(d)工程は(c)工程で得られた乾燥されたウェットマスターバッチに、さらに、第二混練機を用いてゴム用配合材料を混合し、ゴム用配合材料含有マスターバッチを得る工程である。ここで乾燥された状態とは、水分率が十分に低いことをいい、具体的にはゴム中の揮発分が5質量%以下、好ましくは3質量%以下の状態をいう。なお、測定法はJIS K6238に準じて行った。
前記第二混練機が、2本のローターが互いに噛み合っている噛合式インターナルミキサー(以下、噛合式バンバリミキサーということがある)接線式バンバリミキサー、オープンロール及びニーダーの中から選ばれるいずれかであることが好ましい。
(d)工程は(c)工程で得られた乾燥されたウェットマスターバッチに、さらに、第二混練機を用いてゴム用配合材料を混合し、ゴム用配合材料含有マスターバッチを得る工程である。ここで乾燥された状態とは、水分率が十分に低いことをいい、具体的にはゴム中の揮発分が5質量%以下、好ましくは3質量%以下の状態をいう。なお、測定法はJIS K6238に準じて行った。
前記第二混練機が、2本のローターが互いに噛み合っている噛合式インターナルミキサー(以下、噛合式バンバリミキサーということがある)接線式バンバリミキサー、オープンロール及びニーダーの中から選ばれるいずれかであることが好ましい。
中でも、第二混練機としては接線式または噛合式バンバリミキサーのようなバッチ式混練機を用いることが好ましい。
また、通常、二軸押出混練機に代表される連続式の混練機(連続式混練装置)はバンバリミキサーに代表されるバッチ式の混練機(バッチ式混練装置)に比べて単位体積当りの配合量のバラツキが大きく、配合量の少ないゴム薬品をゴム組成物中に均一に分散させるためにはバンバリミキサーのようなバッチ式の混練機が好ましい。
また、通常、二軸押出混練機に代表される連続式の混練機(連続式混練装置)はバンバリミキサーに代表されるバッチ式の混練機(バッチ式混練装置)に比べて単位体積当りの配合量のバラツキが大きく、配合量の少ないゴム薬品をゴム組成物中に均一に分散させるためにはバンバリミキサーのようなバッチ式の混練機が好ましい。
以上、ウエットマスターバッチによる製造方法について詳細に述べたが、ドライマスターバッチによっても上記充填材の分散状態が、上述の関係を満足するゴム組成物を得ることができる。
ゴム成分及び充填剤を含むドライマスターバッチは、通常、ブロッック状の天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを混練りすることによって得ることができる。代表的な混練機(第一混練機)としては、接線式(非噛合式)インターナルミキサー(以下接線式バンバリーミキサーと称することがある)、または二軸混練押出機が挙げられるが、ブロック状のゴムの噛み込みがよい接線式バンバリーミキサーが好ましい。
上記充填材が高分散のドライマスターバッチは、例えば、天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを混練し冷却後、さらに可塑化練工程を数回繰り返すことによって得ることができる。
ゴム成分及び充填剤を含むドライマスターバッチは、通常、ブロッック状の天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを混練りすることによって得ることができる。代表的な混練機(第一混練機)としては、接線式(非噛合式)インターナルミキサー(以下接線式バンバリーミキサーと称することがある)、または二軸混練押出機が挙げられるが、ブロック状のゴムの噛み込みがよい接線式バンバリーミキサーが好ましい。
上記充填材が高分散のドライマスターバッチは、例えば、天然ゴムや合成ゴムとカーボンブラック、シリカなどの充填剤とを混練し冷却後、さらに可塑化練工程を数回繰り返すことによって得ることができる。
本発明に用いられるゴム組成物は、前記方法で得られたカーボンブラック含有ウェットマスターバッチ又はドライマスターバッチを配合することにより得られる。該ゴム組成物には、上記ゴム成分、硫黄、充填材、加硫促進剤及びコバルト化合物の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、亜鉛華、ステアリン酸等の通常ゴム業界で用いられる各種薬品を添加することができる。
また、このゴム組成物において、ゴム成分の全体(100質量部)に対して上記ウェットマスターバッチによるゴム成分(天然ゴム)を50質量部以上含むことが好ましい。上記ウェットマスターバッチに追加して用いられる残りのゴム成分としては、通常の天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体及びこれらの混合物などが挙げられる。
また、このゴム組成物において、ゴム成分の全体(100質量部)に対して上記ウェットマスターバッチによるゴム成分(天然ゴム)を50質量部以上含むことが好ましい。上記ウェットマスターバッチに追加して用いられる残りのゴム成分としては、通常の天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体及びこれらの混合物などが挙げられる。
[硫黄]
本発明に用いる硫黄は、加硫剤となるものであり、その含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.3〜10質量部、好ましくは、1.0〜7.0質量部、更に好ましくは、3.0〜7.0質量部とすることが望ましい。
この硫黄の含有量が0.3質量部未満であると、十分に加硫しなくなり、一方、10質量部を越えると、ゴムの老化性能が低下し、好ましくない。
本発明に用いる硫黄は、加硫剤となるものであり、その含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.3〜10質量部、好ましくは、1.0〜7.0質量部、更に好ましくは、3.0〜7.0質量部とすることが望ましい。
この硫黄の含有量が0.3質量部未満であると、十分に加硫しなくなり、一方、10質量部を越えると、ゴムの老化性能が低下し、好ましくない。
[コバルト(単体)及び/又はコバルト含有化合物]
更に、本発明のゴム組成物には、初期接着性能の向上の点から、コバルト(単体)及び/又はコバルトを含有する化合物を含有せしめることが好ましい。
用いることができるコバルトを含有する化合物としては、有機酸のコバルト塩、無機酸のコバルト塩である塩化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト、リン酸コバルト、クロム酸コバルトの少なくとも1種が挙げられる。
好ましくは、更なる初期接着性能の向上の点から、有機酸のコバルト塩の使用が望ましい。
用いることができる有機酸のコバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト等の少なくとも1種を挙げることができ、また、有機酸コバルトは有機酸の一部をホウ酸で置き換えた複合塩でもよく、具体的には、市販のOMG社製の商品名「マノボンド」等も用いることができる。
これらのコバルト及び/又はコバルトを含有する化合物の(合計)含有量は、コバルト量として、ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部、好ましくは、0.03〜1質量部、更に好ましくは、0.05〜0.7質量部とすることが望ましい。
これらのコバルト量の含有量が0.03質量部未満では、更なる接着性を発揮することができず、一方、3質量部を越えると、老化物性が大きく低下し、好ましくない。
更に、本発明のゴム組成物には、初期接着性能の向上の点から、コバルト(単体)及び/又はコバルトを含有する化合物を含有せしめることが好ましい。
用いることができるコバルトを含有する化合物としては、有機酸のコバルト塩、無機酸のコバルト塩である塩化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト、リン酸コバルト、クロム酸コバルトの少なくとも1種が挙げられる。
好ましくは、更なる初期接着性能の向上の点から、有機酸のコバルト塩の使用が望ましい。
用いることができる有機酸のコバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト等の少なくとも1種を挙げることができ、また、有機酸コバルトは有機酸の一部をホウ酸で置き換えた複合塩でもよく、具体的には、市販のOMG社製の商品名「マノボンド」等も用いることができる。
これらのコバルト及び/又はコバルトを含有する化合物の(合計)含有量は、コバルト量として、ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部、好ましくは、0.03〜1質量部、更に好ましくは、0.05〜0.7質量部とすることが望ましい。
これらのコバルト量の含有量が0.03質量部未満では、更なる接着性を発揮することができず、一方、3質量部を越えると、老化物性が大きく低下し、好ましくない。
本発明のゴム組成物は、上記各成分を、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー等により混練りすることにより製造することができ、乗用車、トラック、バス、二輪車用等のタイヤのトレッド、ホース、ベルトコンベアなどの肉厚のゴム製品などに好適にしようできる。
また、コバルト化合物を配合した本発明のゴム組成物は、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等、特に強度が要求されるゴム製品、具体的には、ゴムを補強し強度、耐久性を向上させる目的で、スチールコード等の金属補強材をゴム組成物で被覆したゴム−金属複合材料用に好適に適用することができる。
また、コバルト化合物を配合した本発明のゴム組成物は、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等、特に強度が要求されるゴム製品、具体的には、ゴムを補強し強度、耐久性を向上させる目的で、スチールコード等の金属補強材をゴム組成物で被覆したゴム−金属複合材料用に好適に適用することができる。
このように構成される本発明のゴム組成物では、スルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤として知られるN,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドと同等以上の加硫遅延効果を有する新規な加硫促進剤を含有するので、加硫ゴムの物性低下、ブルーミングなどの問題を生じる可能性のある加硫遅延剤を使用することなく、上記加硫遅延効果を有する特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を用いて、加硫物性を低下させることなく、ムーニースコーチタイムを安定的に得ることができる等、作業性に優れると共に、ゴムやけの発生が格段に少ないゴム組成物が得られるものとなり、また、コバルト(単体)及び/又はコバルトを含有する化合物を更に含有するゴム組成物では、更に、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられるスチールコード等の金属補強材との接着耐久性に優れるゴム組成物が得られる。
さらに、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下のカーボンブラック含有天然ゴムウエットマスターバッチを用いることによって、耐発熱性(低発熱性)に優れたゴム組成物、かつムーニースコーチタイムを安定的に得ることができた。
さらに、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下のカーボンブラック含有天然ゴムウエットマスターバッチを用いることによって、耐発熱性(低発熱性)に優れたゴム組成物、かつムーニースコーチタイムを安定的に得ることができた。
次に、本発明の加硫促進剤の製造例、並びに、本発明のゴム組成物の実施例及び比較例に基づいて更に詳述するが、本発明は、これらの製造例、実施例に何ら限定されるものではない。
〔合成例1:N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミン16.4g(0.162mol)に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液148gを0℃以下で滴下し、2時間攪拌後油層を分取した。ビス(ベンゾチアゾ−ル−2−イル)ジスルフィド39.8g(0.120mol)、N−t−ブチルエチルアミン24.3g(0.240mmol)および前述の油層を、メタノ−ル120mlに懸濁させ、還流下2時間攪拌した。冷却後、水酸化ナトリウム6.6g(0.166mol)で中和し、ろ過、水洗、減圧濃縮した後、再結晶することで目的とするBEBSを41.9g(収率66%)の白色固体(融点60〜61℃)として得た。
得られたBEBSのスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.29(t,3H,J=7.1Hz,CH3(エチル))、1.34(s,9H,CH3(t−ブチル))、2.9−3.4(br−d,CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=15.12、28.06、47.08、60.41、120.70、121.26、123.23、125.64、134.75、154.93、182.63
質量分析(EI、70eV):m/z;251(M+−CH4)、167(M+−C6H14N)、100(M+−C7H5NS2)
IR(KBr,cm-1):3061,2975,2932,2868,1461,1429,1393,1366,1352,1309,1273,1238,1198,1103,1022,1011,936,895,756,727。
N−t−ブチルエチルアミン16.4g(0.162mol)に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液148gを0℃以下で滴下し、2時間攪拌後油層を分取した。ビス(ベンゾチアゾ−ル−2−イル)ジスルフィド39.8g(0.120mol)、N−t−ブチルエチルアミン24.3g(0.240mmol)および前述の油層を、メタノ−ル120mlに懸濁させ、還流下2時間攪拌した。冷却後、水酸化ナトリウム6.6g(0.166mol)で中和し、ろ過、水洗、減圧濃縮した後、再結晶することで目的とするBEBSを41.9g(収率66%)の白色固体(融点60〜61℃)として得た。
得られたBEBSのスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.29(t,3H,J=7.1Hz,CH3(エチル))、1.34(s,9H,CH3(t−ブチル))、2.9−3.4(br−d,CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=15.12、28.06、47.08、60.41、120.70、121.26、123.23、125.64、134.75、154.93、182.63
質量分析(EI、70eV):m/z;251(M+−CH4)、167(M+−C6H14N)、100(M+−C7H5NS2)
IR(KBr,cm-1):3061,2975,2932,2868,1461,1429,1393,1366,1352,1309,1273,1238,1198,1103,1022,1011,936,895,756,727。
〔合成例2:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−t−ブチルメチルアミン14.1g(0.162mol)用いて実施例1と同様に行い、BMBSを46.8g(収率82%)の白色固体(融点56〜58℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.32(9H,s,CH3(t−ブチル))、3.02(3H,s,CH3(メチル))、7.24(1H,m)、7.38(1H,m)、7.77(1H,m)、7.79(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=27.3、41.9、59.2、120.9、121.4、123.3、125.7、135.0、155.5、180.8
質量分析(EI,70eV)m/z;252(M+)、237(M+−CH3)、223(M+−C2H6)、195(M+−C4H9)、167(M+−C5H12N)、86(M+−C7H4NS2)。
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−t−ブチルメチルアミン14.1g(0.162mol)用いて実施例1と同様に行い、BMBSを46.8g(収率82%)の白色固体(融点56〜58℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.32(9H,s,CH3(t−ブチル))、3.02(3H,s,CH3(メチル))、7.24(1H,m)、7.38(1H,m)、7.77(1H,m)、7.79(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=27.3、41.9、59.2、120.9、121.4、123.3、125.7、135.0、155.5、180.8
質量分析(EI,70eV)m/z;252(M+)、237(M+−CH3)、223(M+−C2H6)、195(M+−C4H9)、167(M+−C5H12N)、86(M+−C7H4NS2)。
〔合成例3:N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−n−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾ−ル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点50〜52℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.92(t,J=7.3Hz,3H),1.34(s,9H),1.75(br,2H),3.03(brd,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H)。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=11.7,23.0,28.1,55.3,60.4,120.7,121.3,123.3,125.7,134.7,154.8,181.3.
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−n−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾ−ル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点50〜52℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.92(t,J=7.3Hz,3H),1.34(s,9H),1.75(br,2H),3.03(brd,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H)。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=11.7,23.0,28.1,55.3,60.4,120.7,121.3,123.3,125.7,134.7,154.8,181.3.
〔合成例4:N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−i−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点68〜70℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.20−1.25(dd,(1.22ppm:J=6.4Hz,1.23ppm:J=6.4Hz)6H),1.37(s,9H),3.78(m,J=6.3Hz,1H),7.23(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H)。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=22.3,23.9,29.1,50.6,61.4,120.6,121.2,123.2,125.6,134.5,154.5,183.3.
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−i−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点68〜70℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.20−1.25(dd,(1.22ppm:J=6.4Hz,1.23ppm:J=6.4Hz)6H),1.37(s,9H),3.78(m,J=6.3Hz,1H),7.23(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H)。
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=22.3,23.9,29.1,50.6,61.4,120.6,121.2,123.2,125.6,134.5,154.5,183.3.
〔合成例5:N,N−ジ−i−プロピルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−ジ−i−プロピルアミン16.4g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N,N−ジ−i−プロピルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点57〜59℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.26(d,J=6.5Hz,12H
),3.49(dq,J=6.5Hz,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.37(t,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.79(d,J=8.6Hz,1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=21.7,22.5,55.7,120.8,121.3,123.4,125.7,134.7,155.1,182.2.
質量分析(EI,70eV),m/z266(M+),251(M+−15),218(M+−48),209(M+−57),182(M+−84),167(M+−99),148(M+−118),100(M+−166:base).
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−ジ−i−プロピルアミン16.4g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N,N−ジ−i−プロピルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを白色固体(融点57〜59℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.26(d,J=6.5Hz,12H
),3.49(dq,J=6.5Hz,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.37(t,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.79(d,J=8.6Hz,1H)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=21.7,22.5,55.7,120.8,121.3,123.4,125.7,134.7,155.1,182.2.
質量分析(EI,70eV),m/z266(M+),251(M+−15),218(M+−48),209(M+−57),182(M+−84),167(M+−99),148(M+−118),100(M+−166:base).
〔合成例6:N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドの合成〕
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−t−ブチル−n−ブチルアミン20.9g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを42.4g(収率60%)の白色固体(融点55〜56℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.89(3H,t,J=7.32Hz,CH3(n−Bu))、1.2−1.4(s+m,11H,CH3(t−ブチル)+CH2(n−ブチル))、1.70(br.s,2H,CH2)、2.9−3.2(br.d,2H,N−CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=14.0、20.4、27.9、31.8、53.0、60.3、120.6、121.1、123.1、125.5、134.6、154.8、181.2
質量分析(EI,70eV)、m/z294(M+)、279(M+−CH3)、237(M+−C4H9)、167(M+−C8H18N)、128(M+−C7H4NS2):IR(neat):1707cm-1,3302cm-1
N−t−ブチルエチルアミンの代わりにN−t−ブチル−n−ブチルアミン20.9g(0.162mol)を用いて実施例1と同様に行い、N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミドを42.4g(収率60%)の白色固体(融点55〜56℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.89(3H,t,J=7.32Hz,CH3(n−Bu))、1.2−1.4(s+m,11H,CH3(t−ブチル)+CH2(n−ブチル))、1.70(br.s,2H,CH2)、2.9−3.2(br.d,2H,N−CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=14.0、20.4、27.9、31.8、53.0、60.3、120.6、121.1、123.1、125.5、134.6、154.8、181.2
質量分析(EI,70eV)、m/z294(M+)、279(M+−CH3)、237(M+−C4H9)、167(M+−C8H18N)、128(M+−C7H4NS2):IR(neat):1707cm-1,3302cm-1
製造例1.ウェットマスターバッチ[MB1]の製造
(1)カーボンブラックスラリーの調製
水955質量部にカーボンブラック(N220)を、ドライ換算で45質量部投入し、シルバーソン社製ハイシアミキサーにて、4800rpmの回転速度で30分間スラリー化処理を行い、カーボンブラック含有スラリーを作製した。
分散前のカーボンブラック(N220)の24M4DBP吸油量は98mL/100g、スラリーから回収し乾燥したCBの24M4DBP吸油量は94mL/100gであった。なお、前記24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定したものである。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量と、10質量%に希釈したアンモニアを含む天然ゴム濃縮ラテックス1000質量部とを攪拌しながら混合したのち、これに蟻酸を添加してpH4.7に調製して凝固させた。次いで、この凝固物を水洗したのち不織布でろ過し、脱水したのち、神戸製鋼社製二軸連続混練機「KTX−30」に投入し吐出温度150℃となるようにすると共に、機械的せん断力をかけながら連続的に処理することで、充填材の高分散を図り、乾燥を行なうことで天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB1]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は45質量部であった。
(1)カーボンブラックスラリーの調製
水955質量部にカーボンブラック(N220)を、ドライ換算で45質量部投入し、シルバーソン社製ハイシアミキサーにて、4800rpmの回転速度で30分間スラリー化処理を行い、カーボンブラック含有スラリーを作製した。
分散前のカーボンブラック(N220)の24M4DBP吸油量は98mL/100g、スラリーから回収し乾燥したCBの24M4DBP吸油量は94mL/100gであった。なお、前記24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定したものである。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量と、10質量%に希釈したアンモニアを含む天然ゴム濃縮ラテックス1000質量部とを攪拌しながら混合したのち、これに蟻酸を添加してpH4.7に調製して凝固させた。次いで、この凝固物を水洗したのち不織布でろ過し、脱水したのち、神戸製鋼社製二軸連続混練機「KTX−30」に投入し吐出温度150℃となるようにすると共に、機械的せん断力をかけながら連続的に処理することで、充填材の高分散を図り、乾燥を行なうことで天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB1]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は45質量部であった。
製造例2.ウェットマスターバッチ[MB2]の製造
水955質量部にカーボンブラック(N220)を、ドライ換算で45質量部投入し、10質量%に希釈したアンモニアを含む天然ゴム濃縮ラテックス600質量部使用した以外は、製造例1と同様の処理を行い天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB2]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は約75質量部であつた。但し表1に示すように、特性値の評価にあたっては、ウェットマスターバッチ[MB2]105質量部に対して、ブタジエンゴムを40質量部ドライブレンドすることにより、ゴム成分100質量部、カーボンブラック45質量部とした。
水955質量部にカーボンブラック(N220)を、ドライ換算で45質量部投入し、10質量%に希釈したアンモニアを含む天然ゴム濃縮ラテックス600質量部使用した以外は、製造例1と同様の処理を行い天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB2]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は約75質量部であつた。但し表1に示すように、特性値の評価にあたっては、ウェットマスターバッチ[MB2]105質量部に対して、ブタジエンゴムを40質量部ドライブレンドすることにより、ゴム成分100質量部、カーボンブラック45質量部とした。
製造例3.ウェットマスターバッチ[MB3]の製造
水955質量部にカーボンブラック(N330)を、ドライ換算で60質量部投入した以外は、製造例1と同様の処理を行い、天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB3]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は約60質量部であつた。
なお、分散前のカーボンブラック(N330)の24M4DBP吸油量は88mL/100g、スラリーから回収し乾燥したCBの24M4DBP吸油量は82mL/100gであった。
水955質量部にカーボンブラック(N330)を、ドライ換算で60質量部投入した以外は、製造例1と同様の処理を行い、天然ゴム−カーボンブラックウェットマスターバッチ[MB3]を得た。このマスターバッチにおいては、天然ゴム100質量部当りのカーボンブラックの量は約60質量部であつた。
なお、分散前のカーボンブラック(N330)の24M4DBP吸油量は88mL/100g、スラリーから回収し乾燥したCBの24M4DBP吸油量は82mL/100gであった。
製造例4.ドライマスターバッチ[DMB]の製造
天然ゴム100質量部、カーボンブラック45質量部、老化防止剤、ステアリン酸、ワックスをそれぞれ1質量部の配合組成で2200mlのバンバリーミキサーを使用して、第一練を行い、混合された組成物を冷却後、同バンバリーミキサーを用いて4回の可塑化練を追加し、ドライマスターバッチ[DMB]を得た。尚、可塑化練と可塑化練の間に可塑化練された組成物を室温で冷却する工程を設けた。
得られたマスターバッチは表1の実施例7で用いた。
天然ゴム100質量部、カーボンブラック45質量部、老化防止剤、ステアリン酸、ワックスをそれぞれ1質量部の配合組成で2200mlのバンバリーミキサーを使用して、第一練を行い、混合された組成物を冷却後、同バンバリーミキサーを用いて4回の可塑化練を追加し、ドライマスターバッチ[DMB]を得た。尚、可塑化練と可塑化練の間に可塑化練された組成物を室温で冷却する工程を設けた。
得られたマスターバッチは表1の実施例7で用いた。
〔実施例1〜11及び比較例1〜12〕
2200mlのバンバリーミキサーを使用して、ゴム成分、硫黄、上記製造例で得た3種のウェットマスターバッチと1種のドライマスターバッチ、上記合成例で得られた加硫促進剤、有機酸コバルト塩、その他の配合剤を下記表1及び表2に示す配合処方で混練り混合して未加硫のゴム組成物を調製し、以下の方法で、ムーニー粘度、ムーニースコーチタイム、ムーニースコーチタイム安定性、300%伸張時の引張応力(M300)、充填材の分散状態、発熱性及び耐熱接着性能を以下に示す方法で評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
2200mlのバンバリーミキサーを使用して、ゴム成分、硫黄、上記製造例で得た3種のウェットマスターバッチと1種のドライマスターバッチ、上記合成例で得られた加硫促進剤、有機酸コバルト塩、その他の配合剤を下記表1及び表2に示す配合処方で混練り混合して未加硫のゴム組成物を調製し、以下の方法で、ムーニー粘度、ムーニースコーチタイム、ムーニースコーチタイム安定性、300%伸張時の引張応力(M300)、充填材の分散状態、発熱性及び耐熱接着性能を以下に示す方法で評価した。
これらの結果を下記表1及び表2に示す。
(ムーニー粘度、ムーニースコーチタイムの評価方法)
JIS K 6300−1:2001に準拠して行った。
なお、評価は、比較例1の値を100として指数表示した。ムーニー粘度は、値が小さいほど作業性が良好であることを示し、ムーニースコーチタイムは、値が大きい程、作業性が良好であることを示す。
JIS K 6300−1:2001に準拠して行った。
なお、評価は、比較例1の値を100として指数表示した。ムーニー粘度は、値が小さいほど作業性が良好であることを示し、ムーニースコーチタイムは、値が大きい程、作業性が良好であることを示す。
(ムーニースコーチタイム安定性)
ムーニースコーチタイムを6回測定した時の変動係数を指数化した。値が小さい程安定であることを示す。
ムーニースコーチタイムを6回測定した時の変動係数を指数化した。値が小さい程安定であることを示す。
(300%伸張の応力)
上記ゴム組成物を145℃で60分間加硫して得た加硫ゴムに対し、JIS K 6301−1995(3号形試験片)に準拠して25℃にて測定試験を行い、300%伸張時の引張応力(M300)を測定し、比較例1のゴム組成物の引張応力を100として指数表示した。値が大きい程、引張り特性が良好であることを示す。
上記ゴム組成物を145℃で60分間加硫して得た加硫ゴムに対し、JIS K 6301−1995(3号形試験片)に準拠して25℃にて測定試験を行い、300%伸張時の引張応力(M300)を測定し、比較例1のゴム組成物の引張応力を100として指数表示した。値が大きい程、引張り特性が良好であることを示す。
(充填材分散状態の評価)
ISO11345に準拠し、デスパグレーダ得られるカーボンブラックの凝集塊の円相当径の頻度分布から算出される、10μ以上のものが観察視野に占める割合で評価する。
ISO11345に準拠し、デスパグレーダ得られるカーボンブラックの凝集塊の円相当径の頻度分布から算出される、10μ以上のものが観察視野に占める割合で評価する。
(発熱性の評価)
JIS K 6255:1996トリプソ式反発弾性試験法に準拠し、室温(25℃)にて測定し、比較例1、比較例8及び比較例10の値を100としてそれぞれ指数で表した。値が大きいほど反発弾性が大きく、低発熱性であることを示す。
JIS K 6255:1996トリプソ式反発弾性試験法に準拠し、室温(25℃)にて測定し、比較例1、比較例8及び比較例10の値を100としてそれぞれ指数で表した。値が大きいほど反発弾性が大きく、低発熱性であることを示す。
(接着性能の評価方法)
黄銅めっき(Cu:63wt%、Zu:37wt%)したスチールコード(外径0.5mm×長さ300mm)3本を10mm間隔で平行に並べ、このスチールコードを上下両側から各ゴム組成物でコーティングして、これを160℃、20分間の条件で加硫し、サンプルを作製した。
得られた各サンプルの接着性について、ASTM−D−2229に準拠して、各サンプルに対してスチールコードを引き抜き、ゴムの被覆状態を目視で観察し、0〜100%で表示し、接着性の指標とした。耐熱接着性は、各アンプルを100℃のギヤオーブンに15日間放置した後に、上記試験法にて、スチールコードを引き抜き、ゴムの被覆状態を目視で観察し、0〜100%で表示し、耐熱接着性の指標とした。劣化前の接着性を100として評価する。数値が100に近い程、耐熱接着性に優れていることを示す。
黄銅めっき(Cu:63wt%、Zu:37wt%)したスチールコード(外径0.5mm×長さ300mm)3本を10mm間隔で平行に並べ、このスチールコードを上下両側から各ゴム組成物でコーティングして、これを160℃、20分間の条件で加硫し、サンプルを作製した。
得られた各サンプルの接着性について、ASTM−D−2229に準拠して、各サンプルに対してスチールコードを引き抜き、ゴムの被覆状態を目視で観察し、0〜100%で表示し、接着性の指標とした。耐熱接着性は、各アンプルを100℃のギヤオーブンに15日間放置した後に、上記試験法にて、スチールコードを引き抜き、ゴムの被覆状態を目視で観察し、0〜100%で表示し、耐熱接着性の指標とした。劣化前の接着性を100として評価する。数値が100に近い程、耐熱接着性に優れていることを示す。
[注]
*1:ブタジエンゴム(JSR社製、商品名:BR01)
*2:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工 業製、商品名:ノクセラーDZ)
*3:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業製、商 品名:ノクセラーCZ)
*4:N−t-ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(大内新興化学工業製、商品名 :ノクセラーNS)
*5:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例1で得ら れた物を用いた)
*6:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例2で得ら れた物を用いた)
*7:N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例3 で得られた物を用いた)
*8:N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例4 で得られた物を用いた)
*9:N,N−ジ−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド( 合成例5で得られた物を用いた)
*10:N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例6 で得られた物を用いた)
*1:ブタジエンゴム(JSR社製、商品名:BR01)
*2:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工 業製、商品名:ノクセラーDZ)
*3:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業製、商 品名:ノクセラーCZ)
*4:N−t-ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(大内新興化学工業製、商品名 :ノクセラーNS)
*5:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例1で得ら れた物を用いた)
*6:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例2で得ら れた物を用いた)
*7:N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例3 で得られた物を用いた)
*8:N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例4 で得られた物を用いた)
*9:N,N−ジ−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド( 合成例5で得られた物を用いた)
*10:N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾリル−2−スルフェンアミド(合成例6 で得られた物を用いた)
[注]
*11;OMG社製、商品名:コバルトマノボンドC22.5、コバルト含有量22.5質量%
*11;OMG社製、商品名:コバルトマノボンドC22.5、コバルト含有量22.5質量%
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜8は、本発明の範囲外となる比較例1〜9に較べて、加硫物性(M300)を低下させることなく、ムーニースコートタイムを長くすることができるので、作業性に優れると共にスコーチ安定性も良好である。
また、加硫促進剤として本発明のスルフェンアミド系加硫促進剤を用い、充填材が高度に分散したゴム組成物と組み合わせることによって、比較例のゴム組成物に対して、本発明のゴム組成物は大幅に低発熱性であることがわかる。更に、スコーチ安定性が良好である。
上記表2は、コバルトを含有する化合物等を更に含有せしめた各ゴム組成物の配合処方であり、表2の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例9〜11は、本発明の範囲外となる比較例10〜12に較べて、加硫物性(M300)を低下させることなく、ムーニースコートタイムを長くすることができるので、作業性及び引張り特性に優れると共に、低発熱性に優れ、更に優れた耐熱接着性を発揮せしめることが判った。
また、加硫促進剤として本発明のスルフェンアミド系加硫促進剤を用い、充填材が高度に分散したゴム組成物と組み合わせることによって、比較例のゴム組成物に対して、本発明のゴム組成物は大幅に低発熱性であることがわかる。更に、スコーチ安定性が良好である。
上記表2は、コバルトを含有する化合物等を更に含有せしめた各ゴム組成物の配合処方であり、表2の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例9〜11は、本発明の範囲外となる比較例10〜12に較べて、加硫物性(M300)を低下させることなく、ムーニースコートタイムを長くすることができるので、作業性及び引張り特性に優れると共に、低発熱性に優れ、更に優れた耐熱接着性を発揮せしめることが判った。
本発明のゴム組成物では、乗用車、トラック、バス、二輪車用等のタイヤのトレッド、アンダートレッド、サイドウォール、カーカスコーティングゴム、ベルトコーティングゴム、ビードフィラーゴム、チェーファー、ビードコーティングゴム、クッションゴム、ホース、ベルトコンベアなどのゴム製品や、ゴムと金属との直接加硫接着するゴム製品などに好適に適用することができる。
Claims (15)
- ゴム成分、充填材、硫黄及び下記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤とを含有してなり、かつ、ゴム成分中に含まれる充填材の分散状態が、暗視野法によって試料のカット面を観察する分散評価法において、全観察視野面積に対して、円相当径10μm以上の充填材凝集塊の占める面積の割合が、2.0%以下であることを特徴とするゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対し、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部を含有してなる請求項1に記載のゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部を含有してなる請求項1に記載のゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対し、硫黄0.3〜10質量部と、上記一般式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤0.1〜10質量部とを含有してなる請求項1に記載のゴム組成物。
- 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0である請求項1に記載のゴム組成物。
- 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である請求項1に記載のゴム組成物。
- 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2は、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基である請求項1に記載のゴム組成物。
- 上記一般式(I)中のR1は、tert−アルキル基であり、n=0であり、R2はメチル基、エチル基、n−プロピル基である請求項7に記載のゴム組成物。
- ゴム成分が、天然ゴム及びポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含む請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
- ゴム成分が、50質量%以上の天然ゴム及び残部をジエン系合成ゴムよりなる請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
- 充填材が、カーボンブラック、シリカ及び一般式(II)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(II)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物,それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y、及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種とからなる充填材を含む、請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。 - 更に、コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物を含有する請求項1〜11のいずれかに記載のゴム組成物。
- コバルト及び/又はコバルトを含有する化合物の含有量が、コバルト量として、ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部である請求項12に記載のゴム組成物。
- コバルトを含有する化合物が、有機酸のコバルト塩である請求項12又は13に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜14のいずれかに記載のゴム組成物を用いることを特徴とするタイヤ。
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