JP2010248180A - ジヒドロキシベンゼンの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一抽出:粗ジヒドロキシベンゼン1に水2を添加した後、抽出溶剤4に接触させて抽出、ジヒドロキシベンゼン、ヒドロキシアセトフェノン、水を含む第一区分5と、イソプロペニルフェノール、抽出溶剤を含む第二区分6とに分離蒸留:第一区分を蒸留、水を含む第三区分7と、ジヒドロキシベンゼン及びヒドロキシアセトフェノンを含む第四区分8とに分離、第四区分を蒸留、精製されたジヒドロキシベンゼンである第五区分9と、ヒドロキシアセトフェノンが濃縮されたジヒドロキシベンゼンである第六区分10とに分離第二抽出:第六区分に水11を添加した後、抽出溶剤13に接触させて抽出、ジヒドロキシベンゼン、水を含む第七区分14と、ヒドロキシアセトフェノン及び抽出溶剤を含む第八区分15とに分離回収:第七区分からジヒドロキシベンゼン18を回収。
【選択図】図1
Description
ジヒドロキシベンゼンは、用途により高水準の製品純度を有することが求められており、高度に精製されたジヒドロキシベンゼンを得るための精製方法の開発がなされてきたことも知られている。(たとえば、特許文献2参照)
第一抽出工程:粗ジヒドロキシベンゼンに水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Aとした後、抽出溶剤(1)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン、ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分と、イソプロペニルフェノール及び抽出溶剤(1)を含む第二区分とに分離する工程
蒸留工程:第一抽出工程で得た第一区分を蒸留に付し、水を含む第三区分と、ジヒドロキシベンゼン及びヒドロキシアセトフェノンを含む第四区分とに分離し、次いで、第四区分を蒸留に付し、精製されたジヒドロキシベンゼンである第五区分と、ヒドロキシアセトフェノンが濃縮されたジヒドロキシベンゼンである第六区分とに分離する工程
第二抽出工程:蒸留工程で得た第六区分に水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Bとした後、抽出溶剤(2)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン及び水を含む第七区分と、ヒドロキシアセトフェノン及び抽出溶剤(2)を含む第八区分とに分離する工程
回収工程:第二抽出工程で得た第七区分からジヒドロキシベンゼンを回収する工程または第二抽出工程で得た第七区分を第一抽出工程の入口に供給する工程
酸化工程:ジイソプロピルベンゼンを酸化して、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドを含む酸化油を得る工程
分解工程:酸化工程で得た酸化油を酸性触媒の存在下に分解し、ジヒドロキシベンゼンを含む分解反応液を得る工程
精製工程:分解工程で得た分解反応液を精製して、精製されたジヒドロキシベンゼンを得る工程
第一抽出工程:粗ジヒドロキシベンゼンに水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Aとした後、抽出溶剤(1)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン、ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分と、イソプロペニルフェノール及び抽出溶剤(1)を含む第二区分とに分離する工程
蒸留工程:第一抽出工程で得た第一区分を蒸留に付し、水を含む第三区分と、ジヒドロキシベンゼン及びヒドロキシアセトフェノンを含む第四区分とに分離し、次いで、第四区分を蒸留に付し、精製されたジヒドロキシベンゼンである第五区分と、ヒドロキシアセトフェノンが濃縮されたジヒドロキシベンゼンである第六区分とに分離する工程
第二抽出工程:蒸留工程で得た第六区分に水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Bとした後、抽出溶剤(2)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン及び水を含む第七区分と、ヒドロキシアセトフェノン及び抽出溶剤(2)を含む第八区分とに分離する工程
回収工程:第二抽出工程で得た第七区分からジヒドロキシベンゼンを回収する工程または第二抽出工程で得た第七区分を第一抽出工程の入口に供給する工程
一方、ミキサーセトラーを用いた場合、第一区分はセトラーの水相側から得られ、第二区分は油相側から得られる。
第二区分は抽出溶剤(1)を含むため、そのまま第二抽出工程で抽出溶剤(2)として用いるか、または、蒸留に付して、精製された抽出溶剤を回収し、第一および/または第二抽出工程の抽出溶剤(1)および/または抽出溶剤(2)としてリサイクル使用してもよい。
第六区分にはジヒドロキシベンゼン、ヒドロキシアセトフェノンの他に、ジヒドロキシベンゼンやイソプロペニルフェノールが重合した重質化合物等が含まれる場合があるため、水を添加する前に重質カット処理や重質物の熱分解処理を行っても良い。
重質カット処理の方法としては、公知の蒸留による方法を挙げることができる。
熱分解処理の方法としては、熱交換器による加熱分解部と、熱分解生成物を回収するための気液分離部を組み合わせた方法等が挙げられる。
CA>CB (1)
(式中、CAは、ジヒドロキシベンゼン水溶液A中のジヒドロキシベンゼンの濃度[重量%]を表し、CBは、ジヒドロキシベンゼン水溶液B中のジヒドロキシベンゼンの濃度[重量%]を表す。)
また、すでに述べたとおり、第一抽出工程で分離した第二区分をそのまま抽出溶剤(2)として用いてもよい。
油水分離装置(セトラー)としては、充分油水を分離させるものであればよく、例えば、一般的なドラム、コアレッサ−等が挙げられる。
一方、ミキサーセトラーを用いた場合、第七区分はセトラーの水相側から得られ、第八区分は油相側から得られる。
第八区分は抽出溶剤(2)を含むため、蒸留に付して抽出溶剤(2)を回収し、第一及び/または第二抽出工程の抽出溶剤(1)および/または抽出溶剤(2)としてリサイクル使用してもよい。
蒸留を用いて回収を行う場合、蒸留操作は、棚段塔、不規則充填塔、規則充填塔といった公知の蒸留塔が使用される。蒸留塔の主要な構成としては、棚段(シーブトレー、リップルトレー、バブルキャップトレー等)、不規則充填物(ラヒシリング、レッシリング、ポールリング等)、規則充填物(メラパック等)のような内部構造物を1種または2種以上組み合わせて設置した蒸留塔本体、塔底付近の液の一部を気化させるためのリボイラー、塔頂付近の留出蒸気を凝縮させるためのコンデンサーからなるものを例示することができる。
ジヒドロキシベンゼンの組成が、ジヒドロキシベンゼンに要求される純度を満たしていない場合は、さらに追加の蒸留塔を設置して精留に付せばよい。こうすることにより、第七区分に含まれるジヒドロキシベンゼンを有効に回収できる。
本発明に拠らず、粗ジヒドロキシベンゼンに水を添加した一種の溶液に対してのみ抽出を実施した場合、高度に純度を高めたジヒドロキシベンゼンを効率的に得ることが出来ず、本願発明と同等の高度に純度を高めたジヒドロキシベンゼンを得るためには、蒸留工程で除去すべき水の量が著しく増加し、蒸留塔が大規模なものとなり、かつ脱水のために用いられる加熱エネルギー量が増加するため、非効率となる。
ここで、第六区分のようにヒドロキシアセトフェノンの濃縮されたジヒドロキシベンゼンに水を添加してジヒドロキシベンゼン濃度の低い水溶液とし、次いで抽出溶剤を加えて抽出操作を行った場合、驚くべきことに従来よりもはるかに効率よくヒドロキシアセトフェノンを除去することが出来る。得られる水相(第七区分)は必要に応じて蒸留に付し、ジヒドロキシベンゼンを精製して、製品として回収できる。
本発明は、ジヒドロキシベンゼンがハイドロキノンである場合、産業上の利用の観点から好ましい。ハイドロキノンは主に還元剤や重合防止剤、ゴムの酸化防止剤、薬剤原料等として使用される。
本発明は、第一抽出工程及び第二抽出工程の抽出溶剤がトルエンである場合、抽出効率や分液性のみならず、抽出溶剤の入手しやすさやの点でも特に好ましい。
酸化工程:ジイソプロピルベンゼンを酸化して、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドを含む酸化油を得る工程
分解工程:酸化工程で得た酸化油を酸性触媒の存在下に分解し、ジヒドロキシベンゼンを含む分解反応液を得る工程
精製工程:分解工程で得た分解反応液を精製して、精製されたジヒドロキシベンゼンを得る工程
また、上記の分解工程と精製工程を繋ぐ何れかの場所で、分解反応液に含まれる軽沸成分(例えばアセトン等)および重質成分(ジヒドロキシベンゼン、イソプロペニルフェノール等が重合した化合物)をそれぞれ蒸留等の分離操作によりあらかじめ分離しておくことが、効率的な精製の観点から好ましい。
本願発明を採用した粗ジヒドロキシベンゼンの精製フローおよび概要である。
(I)反応工程
ベンゼンとプロピレンとを反応させてm−ジイソプロピルベンゼンとし、次いで、m−ジイソプロピルベンゼンを酸化してm−ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドとし、m−ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドを酸性触媒の存在下に、酸分解してレゾルシンとアセトンとを含む反応液とし、次いで蒸留に付し、アセトン等の軽沸化合物を除去して、m−イソプロペニルフェノール及びm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシン(m−ジヒドロキシベンゼン)(以下、「粗レゾルシン」と記載する。)を得る。
第一抽出工程では、(I)反応工程で得られた粗レゾルシン(1)に水(2)を添加して約53重量%のレゾルシン水溶液A(3)とし、抽出塔(101)の塔頂付近に供給し、抽出溶剤(1)であるトルエン(4)を水溶液Aの重量の約0.5〜0.8倍の量で抽出塔(101)の塔底部付近に供給して接触させて抽出に付し、レゾルシン、m−ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分(5)とm−イソプロペニルフェノール及びトルエンを含む第二区分(6)とに分離する。このとき、第一区分(5)は抽出塔の塔底部付近から、第二区分(6)は抽出塔の塔頂部付近から得る。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(102)を用いる。蒸留塔(102)の塔頂部付近から第三区分(7)を、塔底部付近から第四区分(8)を得る。
次いで、第四区分(8)を後段蒸留に付し、精製されたレゾルシンである第五区分(9)とm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシンの第六区分(10)とに分離する。
後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(103)を用いる。蒸留塔(103)の塔頂部付近から第五区分(9)を、塔底部付近から第六区分(10)を得る。第五区分(9)の重量は、第四区分(8)の重量の0.7〜0.95倍の範囲で取り出す。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(105)を用いる。蒸留塔(105)の塔頂部付近から第九区分(16)を、塔底部付近から第十区分(17)を得る。次いで、第十区分(17)を後段蒸留に付し、ジヒドロキシベンゼン(18)を精製して回収する。後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(106)を用いる。蒸留塔(106)の塔頂部付近から回収されるジヒドロキシベンゼン(18)を得る。
回収工程として、独立した蒸留塔を設置せず、水、抽出溶剤の工程内リサイクルを実施したこと以外、実施例1と同じ粗ジヒドロキシベンゼンの精製フローおよび概要である。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(102)を用いる。蒸留塔(102)の塔頂部付近から第三区分(7)を、塔底部付近から第四区分(8)を得る。
次いで、第四区分(8)を後段蒸留に付し、精製されたレゾルシンである第五区分(9)とm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシンの第六区分(10)とに分離する。
後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(103)を用いる。蒸留塔(103)の塔頂部付近から第五区分(9)を、塔底部付近から第六区分(10)を得る。第五区分(9)の重量は、第四区分(8)の重量の0.7〜0.95倍の範囲で取り出す。
従来の代表的な粗ジヒドロキシベンゼンの精製フローおよび概要である。
本発明に拠らず、第二抽出工程および回収工程を有しない。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(102)を用いる。蒸留塔(102)の塔頂部付近から第三区分(7)を、塔底部付近から第四区分(8)を得る。
次いで、第四区分(8)を後段蒸留に付し、精製されたレゾルシンである第五区分(9)とm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシンの第六区分(10)とに分離する
後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(103)を用いる。蒸留塔(103)の塔頂部付近から第五区分(9)を、塔底部付近から第六区分(10)を得る。第五区分(9)の重量は、第四区分(8)の重量の0.7〜0.95倍の範囲で取り出す。
第六区分(10)を第二抽出工程に付すことなく、第一抽出工程へリサイクルこと以外、比較例1と同じ従来の粗ジヒドロキシベンゼンの精製方法の概要である。
第一抽出工程のレゾルシン水溶液濃度Aを約15重量%とする以外は比較例1と同じ、従来の粗ジヒドロキシベンゼンの精製方法の概要である。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(102)を用いる。蒸留塔(102)の塔頂部付近から第三区分(7)を、塔底部付近から第四区分(8)を得る。
次いで、第四区分(8)を後段蒸留に付し、精製されたレゾルシンである第五区分(9)とm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシンの第六区分(10)とに分離する。
後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔(103)を用いる。蒸留塔(103)の塔頂部付近から第五区分(9)を、塔底部付近から第六区分(10)を得る。
(I)反応工程
原料として、ベンゼンとプロピレンを反応させてm−ジイソプロピルベンゼンとし、該m−ジイソプロピルベンゼンを酸化してm−ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドとし、該m−ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドを酸性触媒の存在下に、酸分解してレゾルシンとアセトンとする方法により得られた反応液を前蒸留に付し、アセトン等の軽沸化合物を除去して、粗レゾルシン(m−イソプロペニルフェノール濃度1.7重量%、m−ヒドロキシアセトフェノン濃度0.2重量%)を得た。
第一抽出工程として、粗レゾルシンに水を添加することによりレゾルシン濃度が53重量%の水溶液Aを得た後、抽出溶剤(1)であるトルエンに接触させて抽出に付し、レゾルシン、m−ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分とm−イソプロペニルフェノール及びトルエンを含む第二区分に分離した。
抽出塔の塔頂部付近から粗レゾルシンと水からなる溶液(時間当たり約100重量部)を供給し、塔底部付近から抽出溶剤であるトルエン(時間あたり約63.6重量部)を供給し、両者を抽出塔内で接触させて抽出を行った。
抽出により、レゾルシン、m−ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分(時間あたり約101.8重量部)とm−イソプロペニルフェノール及びトルエンを含む第二区分(時間あたり約61.8重量部)を得た。第一区分は抽出塔の塔底部付近から得られ、第二区分は抽出塔の塔頂部付近から得られた。
第一区分の組成は、レゾルシン50重量%、m−ヒドロキシアセトフェノン0.2重量%であり、第二区分の組成は、m−イソプロペニルフェノール2.6重量%であった。
前段蒸留には、充填物形式の蒸留塔を用いた。蒸留塔の塔頂部付近から水を含む第三区分(時間あたり約50.9重量部)が得られ、塔底部付近からレゾルシン及びm−ヒドロキシアセトフェノンを含む第四区分(時間あたり約50.9重量部)が得られた。
後段蒸留には、充填物形式の蒸留塔を用いた。蒸留塔の塔頂部付近から精製されたレゾルシンを含む第五区分(時間あたり約47.3重量部)が得られ、塔底部付近からm−ヒドロキシアセトフェノンを含むレゾルシンの第六区分(時間あたり約3.6重量部)が得られた。第五区分中のm−ヒドロキシアセトフェノン濃度は49重量ppmであった。また、第六区分中のm−ヒドロキシアセトフェノンの濃度は7.5重量%であった。
抽出塔の塔頂部付近から第六区分に水を添加して得られた溶液(時間あたり約54.5重量部)を供給し、塔底部付近から抽出溶剤であるトルエン(時間あたり約61.8重量部)を供給し、両者を抽出塔内で接触させて抽出を行った。
抽出により、抽出塔の塔底部付近からレゾルシン及び水を含む第七区分(時間あたり約54.5重量部)が得られ、塔頂部付近からm−ヒドロキシアセトフェノン及びトルエンを含む第八区分(時間あたり約61.8重量部)が得られた。第七区分中のレゾルシン濃度は15重量%であり、第八区分中のm−ヒドロキシアセトフェノン濃度は0.2重量%であった。
本発明に拠らず、粗レゾルシンに水を添加した一種の水溶液Aに対してのみ抽出を実施した。すなわち、本発明の第一抽出工程(ただし、粗レゾルシンに水を添加することにより得られたレゾルシン濃度53重量%の溶液を用いた。)、脱水工程及び精留工程を用いた。
図5に、m−ヒドロキシアセトフェノンとレゾルシンとを含む水溶液(以下、「レゾルシン水溶液」と記載することがある。)を、トルエンに接触させて抽出に付すことによって、水相中のm−ヒドロキシアセトフェノンの濃度(重量%)(x)とトルエン相中のm−ヒドロキシアセトフェノンの濃度(重量%)(y)との比を取り、分配比(y/x)を示した。分配比(y/x)が大きいほど、m−ヒドロキシアセトフェノンは水相からトルエン相へ移動しやすいことを示している。
(2)水
(3)レゾルシン水溶液A
(4)抽出溶剤(1)
(5)第一区分
(6)第二区分
(7)第三区分
(8)第四区分
(9)第五区分
(10)第六区分
(11)水
(12)レゾルシン水溶液B
(13)抽出溶剤(2)
(14)第七区分
(15)第八区分
(16)第九区分
(17)第十区分
(18)回収されるジヒドロキシベンゼン
(101)第一抽出工程の抽出塔
(102)蒸留工程の前段蒸留の蒸留塔
(103)蒸留工程の後段蒸留の蒸留塔
(104)第二抽出工程の抽出塔
(105)回収工程の前段蒸留の蒸留塔
(106)回収工程の後段蒸留の蒸留塔
Claims (8)
- 不純物として少なくともイソプロペニルフェノール及びヒドロキシアセトフェノンを含有する粗ジヒドロキシベンゼンから精製されたジヒドロキシベンゼンを得る、下記の工程を含むジヒドロキシベンゼンの精製方法。
第一抽出工程:粗ジヒドロキシベンゼンに水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Aとした後、抽出溶剤(1)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン、ヒドロキシアセトフェノン及び水を含む第一区分と、イソプロペニルフェノール及び抽出溶剤(1)を含む第二区分とに分離する工程
蒸留工程:第一抽出工程で得た第一区分を蒸留に付し、水を含む第三区分と、ジヒドロキシベンゼン及びヒドロキシアセトフェノンを含む第四区分とに分離し、次いで、第四区分を蒸留に付し、精製されたジヒドロキシベンゼンである第五区分と、ヒドロキシアセトフェノンが濃縮されたジヒドロキシベンゼンである第六区分とに分離する工程
第二抽出工程:蒸留工程で得た第六区分に水を添加して、ジヒドロキシベンゼン水溶液Bとした後、抽出溶剤(2)に接触させて抽出に付し、ジヒドロキシベンゼン及び水を含む第七区分と、ヒドロキシアセトフェノン及び抽出溶剤(2)を含む第八区分とに分離する工程
回収工程:第二抽出工程で得た第七区分からジヒドロキシベンゼンを回収する工程または第二抽出工程で得た第七区分を第一抽出工程の入口に供給する工程 - 第一抽出工程および第二抽出工程におけるジヒドロキシベンゼン水溶液中のジヒドロキシベンゼン濃度が、下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の精製方法。
CA>CB (1)
(式中、CAは、ジヒドロキシベンゼン水溶液A中のジヒドロキシベンゼンの濃度[重量%]を表し、CBは、ジヒドロキシベンゼン水溶液B中のジヒドロキシベンゼンの濃度[重量%]を表す。) - 回収工程が下記に記載の工程である請求項1または2に記載の精製方法。
回収工程:第二抽出工程で得た第七区分を蒸留に付し、水を含む第九区分と、ジヒドロキシベンゼン及びヒドロキシアセトフェノンを含む第十区分とに分離し、次いで、第十区分を蒸留に付し、ジヒドロキシベンゼンを回収する工程 - ジヒドロキシベンゼンがレゾルシンである請求項1〜3のいずれかに記載の精製方法。
- ジヒドロキシベンゼンがハイドロキノンである請求項1〜3のいずれかに記載の精製方法。
- 粗ジヒドロキシベンゼン中のイソプロペニルフェノール濃度が0.1〜20重量%であり、ヒドロキシアセトフェノン濃度が0.1〜10重量%である請求項1〜5のいずれかに記載の精製方法。
- 抽出溶剤(1)および抽出溶剤(2)がトルエンである請求項1〜6のいずれかに記載の精製方法。
- 下記の工程を含むジヒドロキシベンゼンの製造方法であって、下記の精製工程が請求項1〜7のいずれかに記載のジヒドロキシベンゼンの精製方法を用いる、ジヒドロキシベンゼンの製造方法。
酸化工程:ジイソプロピルベンゼンを酸化して、ジイソプロピルベンゼンジヒドロペルオキシドを含む酸化油を得る工程
分解工程:酸化工程で得た酸化油を酸性触媒の存在下に分解し、ジヒドロキシベンゼンを含む分解反応液を得る工程
精製工程:分解工程で得た分解反応液を精製して、精製されたジヒドロキシベンゼンを得る工程
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