JP2010247741A - 同軸二輪車 - Google Patents

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幸一 池田
Susumu Oikawa
晋 及川
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Abstract

【課題】非常停止時でも搭乗者の安全が確保できる同軸二輪車を提供する。
【解決手段】電源制御回路620は、制御系電源生成部621と、パワー系電源生成部622と、非常停止スイッチ手段と、を備える。
制御系電源生成部621は、センサ部、制御装置およびモータドライバ322、322の制御系回路を動作させる制御系電源を生成する。パワー系電源生成部622は、モータドライバ322、322に供給され、モータ321、321の駆動動力生成に用いられるパワー系電源を生成する。
非常停止スイッチ手段623は、非常停止時に作動して、モータドライバ322、322とパワー系電源生成部622とを接続するパワー系電源ライン625のみを遮断する。
【選択図】図1

Description

本発明は同軸二輪車に関し、特に、非常停止時でも搭乗者の安全が確保できる同軸二輪車に関する。
図5に示すような同軸二輪車が知られている。同軸二輪車は、電動モータで駆動される一対の同軸車輪を有し、人が立位姿勢でステップに搭乗した状態でバランスを保ちながら走行する。ここで、図6は、特許文献1(特開2005−1554号公報)に開示される同軸二輪車の機能ブロック図である。
図6を参照して、同軸二輪車の従来の制御構成を説明する。
制御装置16は、センサ信号に基づいて、モータトルクTgyrや、走行指令であるモータロータの回転位置指令Prefを生成し、これらを左右のモータドライバ203R、203Lに供給する。
モータドライバ203R、203Lは、このモータトルクTgyr、モータロータの回転位置指令Pref等に基づいて、例えば200Wのモータ10R、10Lを駆動するための最適なモータ電流を算出し、モータ10R,10Lに供給する。このモータ10R、10Lの回転位置は、ロータリエンコーダ11R、11Lによって求められ、モータドライバ203R、203Lにフィードバックされる。
サーボオン/パワースイッチ204は、制御装置16及び電源スイッチ205と接続されており、電源スイッチ205からの信号は電源管理回路206に供給される。
ここで、電源管理回路206は、例えば24Vのバッテリ207と接続されており、制御装置16に24V、1Aの制御用電源を供給するほか、モータドライバ203R、203Lにそれぞれ24V,30Aのモータ電源を供給する。
この電源供給によって同軸二輪車は走行動作を行う。また、電源管理回路206には、モータドライバ203R,203Lを介してモータ10R、10Lの回生電力が供給され、電源管理回路206は、この回生電力を用いてバッテリ207を充電する。
なお、バッテリ207が完全に充電された場合には、回生抵抗により回生電力を熱として放出する制御が行われる(特許文献1の段落0017)。
このような同軸二輪車において、非常停止が必要な場合がある。例えば、搭乗者が誤って非常に危険な操作を行ってしまった場合や、駆動モータが暴走に至るような故障が発生する場合には、同軸二輪車を非常停止させる必要がある。
ここで、同軸二輪車を非常停止させる方法として、例えば、車輪を物理的にロックしてしまうことが考えられる。車輪をロックすれば確かに同軸二輪車を停止させることはできる。しかし、図7に示すように、同軸二輪車が障害物に躓いたようになり、同軸二輪車は前方に勢いよく倒れてしまう。すると、搭乗者は急に前方に投げ出されてしまう。この場合、安全に降車するには高度な技能が必要となる。
ここで、特許文献2(特開2006-315666号公報)には、電源バッテリ38と駆動回路44R、44Lとの間に非常停止スイッチ49を備えた同軸二輪車が開示されている。
図8に、特許文献2に開示される同軸二輪車の機能ブロック図を示す。非常停止時にこの非常停止スイッチ49を作動させれば、駆動回路44R、44Lへの電源供給が遮断される。すると、駆動回路44R、44Lの動作が停止し、モータへのモータ駆動電流の供給が停止する。
モータへの電流供給が止まることにより、モータの駆動は停止する。しかしながら、モータへの電流供給が無くなると、モータの回転子にかかるトルクはなくなるので、モータは制動が全く無いただの筒と軸になってしまう。すると、車輪は制動なく自由に回ってしまうことになる。車輪が制動無く回転するようになると、図9に示すように、車輪がスリップしたような状態になり、同軸二輪車の傾きが急に大きくなって倒れてしまう。このとき、搭乗者は足元を掬われたようになり、同軸二輪車とともに勢いよく倒れこむ場合がある。
特開2005−1554号公報(図26) 特開2006−315666号公報(図9)
同軸二輪車はその構造上前後に不安定であるため、従来の安定した乗り物に適用されるような非常停止手段を単純に適用しただけでは搭乗者の安全が確保するために降車の訓練をするなどで技能の習得が必要になるという問題がある。
本発明の同軸二輪車は、同軸上の左右に配置された一対の車輪を有し、搭乗者が搭乗した状態でバランスを保ちながら走行する同軸二輪車において、センサ部からのセンサ信号に基づいてバランスを保ちながら走行するための制御信号を出力する制御装置と、前記制御装置からの制御信号に基づいてモータ駆動信号を出力するモータドライバと、前記モータ駆動信号によって駆動して、前記車輪を回転駆動させるモータと、バッテリと接続され、電源制御を行う電源制御回路と、を備え、前記電源制御回路は、前記センサ部、前記制御装置および前記モータドライバの制御系回路を動作させる制御系電源を生成する制御系電源生成部と、前記モータの駆動動力生成に用いられるパワー系電源を生成するパワー系電源生成部と、非常停止時に作動して、パワー系電源の供給ラインであるパワー系電源ラインのみを遮断する非常停止スイッチ手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成において、非常停止時に非常停止スイッチが作動する。すると、この非常停止スイッチにより、パワー系電源の供給は遮断される。これにより、同軸二輪車の暴走などの危険は回避される。一方、制御系電源の供給は遮断されず、制御装置、モータドライバによる制御動作は継続される。したがって、制御系電源を用いた倒立制御は継続し、モータへの電力供給も継続するため、同軸二輪車の倒れを止めるように制動がかかる。よって、非常停止によって同軸二輪車が倒れこむ場合でもその倒れこみ速度をゆっくりにして、搭乗者が安全に降車しやすいようにすることができる。
本発明では、前記モータドライバと前記パワー系電源生成部とを接続するパワー系電源ラインから分岐した分岐線に設けられた回生抵抗手段を有し、前記分岐線が前記パワー系電源ラインから分岐する分岐点は、前記非常停止スイッチ手段よりもモータドライバ側にあることが好ましい。
このような構成において、非常停止スイッチが作動してパワー系電源生成部とモータドライバとが遮断された場合でもモータドライバと回生抵抗手段とは接続できるようになっている。これにより、非常停止時において、モータが制御指令に抗して回転する際に生じる回生電流を利用し、回生抵抗手段による制動を利かすことができる。
本発明では、前記分岐線に設けられ、回生電流量に応じて開閉制御される回生制御スイッチ手段を備え、非常停止スイッチ手段が作動した場合には、前記回生制御スイッチ手段は前記モータドライバと前記回生抵抗手段とを接続することが好ましい。
このような構成により、非常停止の場合には確実に回生電流による制動がかかるようにできる。
第1実施形態において、電源系統を説明するための機能ブロック図。 非常停止が作動している状態のブロック図。 非常停止がかかった場合における同軸二輪車の動作と搭乗者の対応を示す図。 非常停止がかかった場合における同軸二輪車の動作と搭乗者の対応を示す図。 同軸二輪車の外観を示す図。 背景技術の説明として、特許文献1(特開2005−1554号公報)に開示される同軸二輪車の機能ブロック図。 非常停止として、車輪を物理的にロックした場合を示す図。 背景技術の説明として、特許文献2(特開2006-315666号公報)に開示される同軸二輪車の機能ブロック図。 特許文献2(特開2006-315666号公報)の構成において非常停止スイッチが作動した場合を示す図。
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
本発明の同軸二輪車に係る第1実施形態について説明する。
同軸二輪車の外観構成としては、図5に示したものと同様である。
同軸二輪車300は、車両本体310と、左右一対の車輪320、320と、操作レバー330と、を備える。一対の車輪320、320は、車両本体310の走行方向と直交する方向の両側において同軸上に配置されるとともに回転自在に車両本体310に支持されている。車輪320、320は減速機(不図示)を介してモータに接続されている。
なお、以下の説明において、一対の車輪320、320の車軸に相当する軸をピッチ軸とし、車両本体310の中心を通って同軸二輪車300の走行方向と平行をなす軸をロール軸とする。
車両本体310の上面には、搭乗者の足を夫々乗せる2つのステップ部311が設けられている。車両本体310には、ロール軸回転方向へ回転自在に操作レバー330が取り付けられている。操作レバー330がピッチ軸回転方向(前後方向)へ傾斜すると同軸二輪車300の前進又は後退操作が実行され、操作レバー330がロール軸回転方向(左右方向)へ傾斜すると、同軸二輪車300の旋回操作が実行される。
次に、図1は、第1実施形態に係る同軸二輪車300のシステム構成を示すブロック図である。
同軸二輪車300は、センサ部400と、一対のモータドライバ322、322と、一対のモータ321、321と、制御装置500と、を備えている。
センサ部400は、姿勢センサ410と、ハンドルセンサ420と、ロータリーセンサ430、430と、を備える。
姿勢センサ410は、車両本体310に配設されており、同軸二輪車300の走行時における車両本体310のピッチ角度、ピッチ角速度、加速度等を検出する。姿勢センサ410は、例えば、ジャイロセンサ、加速度センサ等から構成されている。
操作レバー330が前方もしくは後方に傾斜すると、車両本体310も操作レバー330に連動して同方向へ傾斜する。
姿勢センサ410は、操作レバー330の傾斜に対応した車両本体310のピッチ角度やピッチ角速度(姿勢値)を検出する。姿勢センサ410からのセンサ信号は制御装置500に出力される。
ハンドルセンサ420は、操作レバー330の回動軸に取り付けられている。ハンドルセンサ420としては、例えば、ポテンショメータやバリコン構造のセンサ等を適用することができる。ハンドルセンサ420は、搭乗者によって旋回したいと思う所望の方向へ操作レバー330が回動されたとき、その操作量及び操作方向を検出する。
操作レバー330が操作されると、ハンドルセンサ420は、その操作量及び操作方向に応じた操作信号を制御装置500に出力する。
ロータリーセンサ430、430は、左右の車輪320、320にそれぞれ配設されており、各車輪320、320の車輪回転角度をそれぞれ検出する。ロータリーセンサ430、430は、検出した各車輪320、320の車輪回転角度を、制御装置500に出力する。
一対のモータドライバ322、322は、車両本体310に内蔵されており、左右のモータ321、321を夫々駆動する。
制御装置500は、モータドライバ322、322を介してモータ321、321を駆動制御する。制御装置500は、演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等を有し、走行制御機能を有する。
制御装置500は、姿勢センサ410によって検出された車両本体310のピッチ角度およびピッチ角速度等に基づいて、操作レバー330の傾斜方向(前方又は後方)及び対応する移動速度を算出する。そして、制御装置500は、同軸二輪車300がバランスを保ちつつ、算出した傾斜方向および移動速度で同軸二輪車300が移動するようにモータ駆動を制御する。これにより、同軸二輪車300は、バランスを保つ倒立制御を実行しつつ所望の移動速度で前進または後退することができる。また、制御装置500は、ハンドルセンサ420からの操作信号に応じて、一対のモータ321、321の駆動を制御し、左右の車輪320、320に回転差を生じさせる。これにより、同軸二輪車300は、所望の速度で所望の方向へ旋回走行する。
さらに、図1を参照して、同軸二輪車300の電源系統について説明する。
電源系統としては、制御系電源系統と、パワー系電源系統と、がある。
以下、順に説明する。
同軸二輪車300は、バッテリ610と、電源制御回路620と、回生抵抗681と、サーボオン/パワースイッチ691と、電源スイッチ692と、を備えている。
バッテリ610は、電源制御回路620を介して同軸二輪車300の動作電力を供給し、また、モータ321、321からの回生電力によって充電可能となっている。
電源制御回路620は、制御系電源生成部621と、パワー系電源生成部622と、非常停止スイッチ623と、回生制御スイッチ624と、回生制御回路630と、を備えている。
制御系電源生成部621は、バッテリ610から電力供給を受けて、制御系統を動作させる制御用電源を生成する。
制御用電源としては、例えば、24V、1Aとすることが例として挙げられる。制御系電源生成部621からの制御用電源は、センサ部400、制御装置500およびモータドライバ322、322に供給される。センサ部400および制御装置500に供給された制御用電源は、センサ部400の各種センサ回路、制御装置のCPU、ROM、RAM等を構成する回路素子(トランジスタ、ダイオード、抵抗器など)の動作電力となる。また、モータドライバ322、322に供給された制御用電源は、モータドライバ322、322中の演算回路を構成する回路素子((トランジスタ、ダイオード、抵抗器など)の動作電力となる。モータドライバ322、322中の演算回路としては、特に細かく説明しないが、モータドライバ322、322がフィードバック制御系を構成する場合、比例制御器、微分器、積分器、加算器などが例として挙げられる。
パワー系電源生成部622は、バッテリ610から電力供給を受けて、動力系統を動作させるパワー用電源を生成する。
パワー用電源としては、例えば、24A、30Aとすることが例として挙げられる。
パワー系電源生成部622からのパワー系電源ライン625は、モータドライバ322、322に接続されている。モータドライバ322、322に供給されたパワー用電源は、モータ321、321の駆動電流の生成に用いられ、モータ動力となる。また、パワー系電源生成部622は、モータ321、321で発生した回生電力を用いてバッテリ610を充電する。
パワー系電源生成部622とモータドライバ322、322との間には非常停止スイッチ623が設けられている。
搭乗者が誤って非常に危険な操作を行ってしまった場合や、暴走に至るような故障が発生する場合など、非常停止が必要な場合には、非常停止スイッチ623が開になり、パワー系電源生成部622とモータドライバ322、322とが遮断される。
非常停止スイッチ623の開閉制御は、詳細には説明しないが、例えば、制御装置500が異常を検出した場合に制御装置500から電源制御回路620に非常停止スイッチ623の開指示がでるようにしておいてもよい。
あるいは、搭乗者が危険を感じたときに操作できる非常停止ボタンなどを設けておいてもよい。
回生制御スイッチ624は、パワー系電源ライン625と回生抵抗681との間に設けられている。
回生制御スイッチ681は、通常は開である。回生制御スイッチ681が開である場合、パワー系電源生成部622で生成されたパワー系電源がモータドライバ322、322に供給される。また、モータ321で生じた回生電力は、モータドライバ322、322を介してパワー系電源生成部622に送られ、バッテリ610の充電に用いられる。一方、回生制御スイッチ624が閉になった場合、モータ321、321からの回生電流は回生制御スイッチ624を介して回生抵抗681に逃がされる。
ここで、パワー系電源生成部622とモータドライバ322、322との間のパワー系電源ライン625から分岐した分岐線626に回生制御スイッチ624および回生抵抗681が設けられている。そして、パワー系電源ライン625と分岐線626との分岐点Pは、非常停止スイッチ623よりもモータドライバ322、322側に位置している。すなわち、非常停止スイッチ623が開になった場合でも、モータドライバ322、322と分岐線626とは遮断されず、回生制御スイッチ624が閉になることでモータドライバ322、322と回生抵抗681とが繋がるようになっている。
回生制御回路630は、回生制御スイッチ624の開閉制御を行う。回生制御回路630は、電圧測定部631と、スイッチ制御部632と、を備える。電圧測定部631は、モータドライバ322、322とパワー系電源生成部622との間の電圧を測定する。スイッチ制御部632は、電圧測定部631からの電圧測定値に基づいて、回生制御スイッチ624の開閉制御を行う。スイッチ制御部632は、モータ321、321の回生電流によって検出電圧が規定値よりも高くなった場合、回生制御スイッチ624を閉にし、回生電流を回生抵抗に逃がす。ここで、回生制御回路630には、非常停止スイッチ623から動作信号が入るようになっている。そして、非常停止スイッチ623が作動して非常停止スイッチ623が開になった場合には、スイッチ制御部632は、回生制御スイッチ624を閉にしてモータドライバ322、322と回生抵抗681とが繋がるようにする。
サーボオン/パワースイッチ691は、搭乗者の操作によってON/OFFされる。サーボオン/パワースイッチ691がONになると、制御装置500が倒立制御、走行制御を開始する。また、サーボオン/パワースイッチ691のONは、電源スイッチ692を介して電源制御回路620に伝達され、制御系電源生成部621およびパワー系電源生成部622による電力供給が開始される。
このような構成を備える本実施形態の動作を説明する。
まず、通常の走行動作について説明する。
搭乗者がサーボオン/パワースイッチ691をオンにすると、オン信号は電源スイッチ692を介して電源制御回路620に送られるとともに制御装置500に送られる。すると、電源制御回路620による電力供給と、制御装置500によるサーボ制御が開始される。電源制御回路620では、パワー系電源生成部622によってパワー系電源(例えば、24V、30A)が生成される。生成されたパワー系電源は、パワー系電源ライン625を介してモータドライバ322、322に供給される。ここで、通常、非常停止スイッチ623は閉であり、回生制御スイッチ624は開である。
また、制御系電源生成部621によって制御系電源(例えば、24V、1A)が生成される。生成された制御系電源はセンサ部400、制御装置500、モータドライバ322に供給される。
このような電源供給のもと、センサ部400および制御装置500は制御系電源によって動作する。センサ部400からのセンサ信号に基づいて制御装置500により倒立制御、走行制御が実行される。制御装置500からの制御指令はモータドライバ322、322に与えられる。モータドライバ322、322は、制御信号処理には制御系電源を用い、電流増幅などにはパワー系電源を用いて動作する。そして、モータドライバ322、322はモータ駆動に必要な駆動電流をモータ321、321に供給し、モータ321、321を駆動させる。これにより、制御装置500からの指令値に追従した車輪駆動が実現する。
ここで、例えば下り坂を走行する際や慣性力で走行する際にはモータ321、321に回生電流が発生する。
回生電流はモータドライバ322、322を介してパワー系電源生成部622に送られ、バッテリ610の充電に用いられる。バッテリ610がフル充電になった場合や、回生電流が大きすぎる場合には、回生電流は回生抵抗681に逃がされる。このとき、電圧測定部631がパワー系電源ライン625の電圧を常時測定し、スイッチ制御部632に測定結果を出力する。
スイッチ制御部632は、回生電流によってパワー系電源ライン625の電圧が規定値を超えたと判断した場合には、回生制御スイッチ624を閉にし、パワー系電源ライン625と回生抵抗681とを接続する。
上記のような走行を行っている際に、非常停止を行う場合を説明する。
たとえば、搭乗者が誤って非常に危険な操作を行ってしまった場合や、駆動モータ321、321が暴走に至るような故障が発生する場合には非常停止が作動する。
制御装置500による非常停止処置あるいは搭乗者による非常停止操作が行われると、非常停止スイッチ623が作動して開になる。非常停止スイッチ623が開になると、非常停止スイッチ623の作動信号を検知して、スイッチ制御部632が回生制御スイッチ624を閉にする。
図2は、非常停止が作動している状態のブロック図である。
非常停止スイッチ623が作動して非常停止スイッチ623が開になると、パワー系電源生成部622からモータドライバ322、322へのパワー系電源の供給は遮断される。
同時に、回生制御スイッチ624は閉になり、モータドライバ322、322と回生抵抗681とは接続される。
一方、制御系電源生成部621からの制御系電源は、センサ部400、制御装置500およびモータドライバ322、322に継続して供給される。したがって、センサ部400および制御装置500による走行制御は継続する。さらに、モータドライバ322、322においても制御装置500からの制御信号に応じたサーボ制御は継続され、モータ321、321への制御信号の供給は継続する。
ここで、モータドライバ322、322にはパワー系電源は供給されていないので、制御指令通りにモータ321、321を回転または制動させるトルクを発生させることはできない。
一方、モータ321、321に対してモータドライバ322、322からの制御信号は継続して与えられるので、モータ321、321内の磁界発生は継続する。
この状態でモータ321、321の回転子が外力によって回転すると、回転子の回転にもとなって回生電流が発生する。この回生電流はモータドライバ322、322に供給される。モータドライバ322、322中の電流制御アンプは、回生電流量を含めた電流値にフィードバック制御をかけることになる。
走行中に非常停止スイッチ623が作動してパワー系電源が遮断された場合、車輪320、320は慣性力で回転しようとする。
車輪320、320の回転とともにモータ321、321の回転子も回転する。
ここで、パワー系電源の供給停止により、モータ321、321の積極的な駆動制御が停止されるため、同軸二輪車300はバランス制御(倒立制御)が完全ではなくなる。すると、同軸二輪車300は倒れていくことになるが、センサ部400および制御装置500への制御系電源の供給は継続しているので、同軸二輪車300の倒れを回避しようとする制御指令が制御装置500から出され、モータドライバ322、322から倒れを防止する方向の制御信号がモータ321、321に与えられる。
ただし、モータドライバ322、322からの制御信号はパワー系電源による増幅がないので、同軸二輪車300の倒れに伴い、モータ321、321は制御指令に逆らって回転してしまうことになる。すると、モータ321、321には回生電流が発生する。
モータ321、321で発生した回生電流はモータドライバ322、322に供給される。
モータドライバ322、322では、回生電流を含めた電流値にフィードバック制御をかけるが、制御装置500からは同軸二輪車300の倒立を維持するようにモータ321、321の回転を止めるように制御指令がかかるので、モータドライバ322、322はモータ321、321の回転を止めるように制御信号を送る。これにより、モータ321、321の回転に対して制動力が作用する。
モータ321、321の回転を止めるような制御指令に抗してモータ321、321が回転すると、モータ321、321からの回生電流はますます大きくなる。回生電流はモータドライバ322、322から回生制御スイッチ624を介して回生抵抗681に送られる。すると、モータ321、321には回生抵抗681による制動がかかることになる。
上記のような作用により、非常停止スイッチ623の開によってモータ321、321のパワー系駆動が非常停止された場合でも、制御系電源を用いた倒立制御の継続と、回生抵抗681による制動力により、車輪320、320の回転に制動がかかる。すると、同軸二輪車300の倒れこみがゆっくりになる。
図3、図4は、非常停止がかかった場合における同軸二輪車の動作と搭乗者の対応を示す図である。
図3において、(A)のように通常走行している状態から非常停止がかかった場合(図3(B))、同軸二輪車300はバランス制御を欠き、倒れていくことになる。
このとき、本実施形態では、制御系電源を用いた制御および回生電流による回生制動が機能するため、従来(図9)とは異なり、車輪320、320の回転には制動力がかかる。すると、同軸二輪車300の倒れこみがゆっくりになる。このため、搭乗者は同軸二輪車300の倒れこみに対して十分に対応する時間がとれるようになり、落ち着いて安全にステップ311から脚を下ろすなどして転倒を回避することができる。
図4は、非常停止時に同軸二輪車300が後方に倒れる場合であるが、この場合も同軸二輪車300の倒れこみがゆっくりになることにより、搭乗者は安全に降りることができる(図3(C))。
このような構成を備える本第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)制御系電源とパワー系電源とを別々の系統にするとともに非常停止スイッチはパワー系電源ラインにだけ配設し、非常停止スイッチが作動した場合でも制御系電源の供給は継続するようにしている。
特に、モータドライバに対する電源供給においても、パワー系電源と制御系電源を別の系統とし、非常停止スイッチが作動した場合でもモータドライバに対する制御系電源の供給が継続するようにしている。これにより、非常停止スイッチが作動した場合であっても、制御動作は継続する。したがって、制御系電源を用いた倒立制御は継続し、モータへの電力供給も継続するため、同軸二輪車の倒れを止めるように制動がかかる。よって、非常停止によって同軸二輪車が倒れこむ場合でもその倒れこみ速度をゆっくりにして、搭乗者が安全に降りられるようになる。
ここで、パワー系電源による増幅がないので制御系電源だけによる制御信号は弱いものである。したがって、制御系電源による制御信号だけでは、車輪の回転を完全に止められるものではないが、緊急停止時にかける制動としては、このような緩やかな制動の方が都合がよい。例えば、急激な制動をかけてしまうと、メカニカルロックと同じになって危険である(図7)。この点、本実施形態では、制御系電源程度の弱い制御電流指令による制動であるので、丁度いいという利点がある。
(2)パワー系電源ライン625において、回生抵抗681に繋がる分岐線626の分岐点Pは非常停止スイッチ623よりもモータドライバ322、322側に設けられている。すなわち、非常停止スイッチ623が作動してパワー系電源生成部622とモータドライバ322、322とが遮断された場合でもモータドライバ322、322と回生抵抗681とは接続できるようになっている。これにより、非常停止時において、回生電流を利用した制動制御および回生抵抗681による回生ブレーキがかかるようにできる。
(3)非常停止スイッチ623が作動して開になった場合には、回生制御スイッチ624が閉になり、モータドライバ322、322と回生抵抗681とが接続されるようにしている。これにより、非常停止の場合には確実に回生電流による制動がかかるようにできる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
非常停止スイッチや回生制御スイッチの具体的構成は特に限定されるものではなく、機械的なスイッチ機構でも、半導体スイッチでもよい。
制御系電源およびパワー系電源の電圧値、電流値は例示であり、同軸二輪車の構成に応じて適宜設定されるものである。
300…同軸二輪車、310…車両本体、311…ステップ、320…車輪、321…モータ、322…モータドライバ、330…操作レバー、400…センサ部、410…姿勢センサ、420…ハンドルセンサ、430…ロータリーセンサ、500…制御装置、610…バッテリ、620…電源制御回路、621…制御系電源生成部、622…パワー系電源生成部、623…非常停止スイッチ、624…回生制御スイッチ、625…パワー系電源ライン、626…分岐線、630…回生制御回路、631…電圧測定部、632…スイッチ制御部、681…回生抵抗、681…回生制御スイッチ、691…サーボオン/パワースイッチ、692…電源スイッチ。

Claims (3)

  1. 同軸上の左右に配置された一対の車輪を有し、搭乗者が搭乗した状態でバランスを保ちながら走行する同軸二輪車において、
    センサ部からのセンサ信号に基づいてバランスを保ちながら走行する制御信号を出力する制御装置と、
    前記制御装置からの制御信号に基づいてモータ駆動信号を出力するモータドライバと、
    前記モータ駆動信号によって駆動して、前記車輪を回転駆動させるモータと、
    バッテリと接続され、電源制御を行う電源制御回路と、を備え、
    前記電源制御回路は、
    前記センサ部、前記制御装置および前記モータドライバの制御系回路を動作させる制御系電源を生成する制御系電源生成部と、
    前記モータドライバに供給され、前記モータの駆動動力生成に用いられるパワー系電源を生成するパワー系電源生成部と、
    非常停止時に作動して、前記モータドライバと前記パワー系電源生成部とを接続するパワー系電源ラインのみを遮断する非常停止スイッチ手段と、を備える
    ことを特徴とする同軸二輪車。
  2. 請求項1に記載の同軸二輪車において、
    前記モータドライバと前記パワー系電源生成部とを接続するパワー系電源ラインから分岐した分岐線に設けられた回生抵抗手段を有し、
    前記分岐線が前記パワー系電源ラインから分岐する分岐点は、前記非常停止スイッチ手段よりもモータドライバ側にある
    ことを特徴とする同軸二輪車。
  3. 請求項2に記載の同軸二輪車において、
    前記分岐線に設けられ、回生電流量に応じて開閉制御される回生制御スイッチ手段を備え、
    非常停止スイッチ手段が作動した場合には、前記回生制御スイッチ手段は前記モータドライバと前記回生抵抗手段とを接続する
    ことを特徴とする同軸二輪車。
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