JP2010246079A - ベッセルフィルタおよび受光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力側と出力側両方の反射特性(特に通過帯域以降)がよく、小型化、低価格化に適し、広範囲の伝送レートにも対応できる構造を持ったベッセルフィルタを提供する。
【解決手段】入力端子1と出力端子2との間に直列接続されているシリーズ素子L1,L2に対して、抵抗R1,R2を各々並列接続する。さらに、入力端子1とシリーズ素子L1,L2の接続点と出力端子2の3箇所に一端が接続され、他端が接地されているシャント素子C1〜C3に対して、抵抗R3〜R5を各々直列接続する。
【選択図】図5

Description

本発明は、通過帯域内での平坦な群遅延特性により信号波形の劣化が少なく、帯域外雑音を減衰させるベッセルフィルタに係り、特に固定減衰器を挿入することなく反射特性の改善が行えるベッセルフィルタおよび前記ベッセルフィルタの回路構成を用いたフィルタを使用することにより所定のベッセル特性を得ることができる受光装置に関するものである。
従来から、ディジタル通信において、雑音成分を除去しエラーレートを改善させるためのフィルタとして、その通過帯域内での群遅延特性の平坦性からベッセルフィルタが多く使用されている。
図1は、従来構造1である一般的なベッセルフィルタの5次構造での回路図である。図示のように、従来構造1のベッセルフィルタは、入力端子1と出力端子2との間に直列接続されるインダクタL1、L2からなるシリーズ素子A1,A2と、入力端子1とシリーズ素子A1,A2の接続点と出力端子2の3箇所と、接地点との間に接続されたキャパシタC1〜C3からなるシャント素子B1〜B3とで構成される。そして、この一般的なベッセルフィルタは、反射特性が悪く、前後の接続回路との不整合により反射が生じて波形劣化するため、固定減衰器を挿入することで反射特性の改善を図ることが多い。
しかしながら、反射特性を改善するために固定減衰器を挿入することは、信号が減衰するだけでなく、コストアップやモジュールの大型化という問題も生じていた。そこで、固定減衰器を挿入することなく反射特性の改善が行える低反射型ベッセルフィルタが開発されている。なお、低反射型ベッセルフィルタとしては、例えば下記特許文献1、2に開示されるものが公知である。
図2(a)は、従来構造2である下記特許文献1のベッセルフィルタの5次構造での回路図であり、図2(b)は同ベッセルフィルタの実装図である。図示のように、従来構造2のベッセルフィルタは、入力端子1と出力端子2との間に2個のシリーズ素子A1,A2としてのインダクタL1,L2が直列接続されている。また、インダクタL3〜L5と抵抗R3〜R5とをそれぞれ並列接続したものにキャパシタC1〜C3を直列接続した3個のシャント素子B1〜B3は、それぞれ一端が入力端子1とシリーズ素子A1,A2の接続点と出力端子2に対して接続され、他端は接地されている。すなわち、従来構造1と比較すると、シャント素子であるキャパシタに、インダクタと抵抗を追加することにより反射特性が改善できるようにした低反射型ベッセルフィルタである。
また、図3(a)は、従来構造3である下記特許文献2のベッセルフィルタの5次構造での回路図であり、図3(b)は同ベッセルフィルタの実装図である。図示のように、従来構造3のベッセルフィルタは、入力端子1と出力端子2との間にシリーズ素子A1,A2としてインダクタL1,L2が直列接続されている。また、抵抗R3〜R5とキャパシタC1〜C3とを直列接続したものに、キャパシタC1′〜C3′を並列接続した3個のシャント素子B1〜B3は、それぞれ一端が入力端子1とシリーズ素子A1,A2の接続点と出力端子2に対して接続され、他端は接地されている。すなわち、従来構造1と比較すると、シャント素子であるキャパシタに、抵抗とキャパシタを追加することにより反射特性が改善できるようにした低反射型ベッセルフィルタである。
特開平9−270655号公報 特開2003−133881号公報
ディジタル通信装置への仕様要求は、多機能、高性能、小型、低価格などがあり、装置の構成デバイスであるベッセルフィルタにもそれらに対応するための改善が必要となる。また、データレートの高速化にも対応できる構造が望ましい。
具体的には、以下の様な特性向上がベッセルフィルタに必要となる。
(1)反射特性(通過帯域)の改善
(2)反射特性(通過帯域以降)の改善
(3)使用部品の小型化、低価格化
(4)仕様を満足させるための調整が容易であること
(5)広範囲の伝送レートに対応できること
上記の項目(1)、(2)に対して、一般的なベッセルフィルタでは(1)、(2)ともに特性が良くなく、遮断周波数fcでの反射特性は−3dB程度であり、1.7fc以降ではほぼ全反射している。次に、特許文献1、2の低反射型ベッセルフィルタでは、(1)においては遮断周波数fcまでの反射損失は最大で−15dB程度まで改善されている。しかしながら、項目(2)においては、特許文献1の低反射型ベッセルフィルタでは、S11では−8dB、S22では−5dB程度、特許文献2の低反射型ベッセルフィルタでは、S11では−12dB、S22では−3dB程度と、入力側と出力側で反射特性に差が生じ、あまり良好な特性ではない。
次に項目(3)〜(5)に対しては、特許文献1の低反射型ベッセルフィルタでは、反射特性改善のためにシャント素子にインダクタを必要とするため、低・中伝送レートではチップインダクタ、高伝送レートでは、スパイラルコイルなどが必要となり、小型化、原価で問題がある。また、高伝送レートでは、インダクタの性能が特性へ影響するため、設計や調整が難しいなどの問題もあった。また、特許文献2の低反射型ベッセルフィルタでは、反射特性改善のためにシャント素子にキャパシタを必要とするため、低伝送レートではチップキャパシタが必要となり小型化で問題となる。また、中伝送レートでは、比較的高価な単板コンデンサなどが必要となるため原価の問題も生じる。高伝送レートでは、例えばパターンでキャパシタを形成することなどが可能であるが、その外形や性能は基板材料や厚みなどによる制約が大きいという問題がある。
ところで、ベッセルフィルタは受光デバイスと合わせて、所定のベッセル特性を満足させる受光装置を構成する場合もある。この場合、ベッセルフィルタと受光デバイスなどとの総合特性が所定のベッセル特性を満足しなければならない。しかしながら、受光装置を低価格で実現させるため、あるいは伝送レートが高い(例えば40Gb/s)などの理由で必要な周波数性能に対して充分でない受光デバイスを使用する場合もある。その場合は受光デバイスの周波数特性に適した周波数特性をもつフィルタと合わせて受光装置を構成することになるが、この場合に使用されるフィルタにも、低反射、小型化、低価格化、高伝送レート対応、調整の容易性などが必要であるため従来の回路構成では問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、上記ベッセルフィルタに要求される仕様(1)〜(5)を満足させ、且つ入力側と出力側での反射特性(特に通過帯域以降)に優れたベッセルフィルタを提供すること、また前記ベッセルフィルタと同様な回路構成のフィルタを使用することにより所定のベッセル特性を得ることができる受光装置を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、請求項1記載のベッセルフィルタは、入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
前記シリーズ素子の少なくとも一つは、インダクタと抵抗の並列回路であることを特徴とする。
請求項2記載のベッセルフィルタは、入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
前記シャント素子の少なくとも一つは、キャパシタと抵抗のみが直列接続された回路であることを特徴とする。
請求項3記載のベッセルフィルタは、入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
前記シリーズ素子の少なくとも一つは、インダクタと抵抗の並列回路であり、且つ前記シャント素子の少なくとも一つは、キャパシタと抵抗のみが直列接続された回路であることを特徴とする。
請求項4記載のベッセルフィルタは、請求項1乃至3の何れかに記載のベッセルフィルタであって、
当該ベッセルフィルタは、次数が3以上の奇数でなるとともに、回路構成及び回路定数が対称に構成されてなり、前記入力端子側からみたインピーダンスと前記出力端子側からみたインピーダンスとが同等となっていることを特徴とする。
請求項5記載の受光装置は、請求項1〜4の何れかのベッセルフィルタと同じ回路構成からなるフィルタを用いて所定のベッセル特性を満足することを特徴とする。
本発明のベッセルフィルタによれば、抵抗素子のみを追加素子として反射特性を改善させることにより、従来構造2、3で問題となっていた小型化、低価格化、高周波対応を改善することができる。具体的には、インダクタやキャパシタであれば定数が大きくなると外形も大きくなるという傾向にあるが、抵抗は形状やシート抵抗を適宜選定することにより定数に関係なく簡単に小型化できる。また、インダクタやキャパシタと比較して形状や材料などの制約が少ないため、高周波特性の向上も簡単、且つ安価に実現できる。さらに、トリミングによる定数調整が容易であり、フィルタの特性を調整する方法としても有効である。
また、その回路構成を対称構造とすることにより、入力側、出力側ともに、通過帯域以降でも良好な反射特性が得られる。
さらに、受光デバイスと合わせて所定のベッセル特性を満足させるような場合には、受光デバイスごとに生じる特性差に応じてフィルタの周波数特性を微調整する必要があるが、本発明の受光装置によれば、抵抗素子をトリミングすることで特性を容易に調整することができる。
従来構造1のベッセルフィルタの回路図である。 (a) 従来構造2のベッセルフィルタの回路図である。 (b) 同ベッセルフィルタの低伝送レート用実装図である。 (a) 従来構造3のベッセルフィルタの回路図である。 (b) 同ベッセルフィルタの低伝送レート用実装図である。 一般的なベッセルフィルタと低反射型ベッセルフィルタの回路構造を非対称型と対称型にした場合の入力側及び出力側反射特性を示すグラフ図である。 (a) 本発明に係る実施形態1のベッセルフィルタの回路図である。 (b) 同ベッセルフィルタの低伝送レート用実装図である。 同ベッセルフィルタの反射特性を示すグラフ図である。 (a) 本発明に係る実施形態2のベッセルフィルタの回路図である。 (b) 同ベッセルフィルタの低伝送レート用実装図である。 同ベッセルフィルタの反射特性を示すグラフ図である。 (a) 本発明に係る実施形態3のベッセルフィルタの回路図である。 (b) 同ベッセルフィルタの低伝送レート用実装図である。 同ベッセルフィルタの反射特性を示すグラフ図である。 本発明に係る実施形態1と従来構造1のベッセルフィルタの振幅特性と群遅延特性を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施形態1〜3に関し、従来構造との比較を行いながら説明していく。その回路構造は従来構造及び本発明の実施形態ともに5次対称構造(入力端子側からみたインピーダンスと出力端子側からみたインピーダンスとが同等)としている。最初に、その理由について説明する。
図4は、「一般的なベッセルフィルタ(図1の態様。以下同じ)の4次(非対称構造)」、「一般的なベッセルフィルタの5次(対称構造)」、「実施形態1(5次対称構造)」及び「実施形態1を4次構造としたもの(非対称構造)」での反射特性を示す。この特性からわかるように、「実施形態1(5次対称構造)」は、「実施形態1を4次構造としたもの(非対称構造)」よりも入力側と出力側の反射特性(S11とS22)がともに改善されており、「一般的なベッセルフィルタの4次(非対称構造)」及び「一般的なベッセルフィルタの5次(対称構造)」よりも大きく改善されていることがわかる。
そして、この5次対称構造にすることによる反射特性の改善は、特許文献1や2などの低反射構造においても適合する。よって、本発明の実施形態の説明は、5次ベッセルの対称構造で行い、比較対象の従来構造1〜3も同様に5次ベッセルの対称構造とする。なお、反射特性を比較する際の条件として、振幅特性や群遅延特性は2fcまで同等になるように各々の回路定数を選定している。
[実施形態1]
次に、図5、6を参照しながら実施形態1に関して説明する。図5(a)に示すように、シリーズ素子A1は、インダクタL1と抵抗R1とを並列接続した回路であり、一端が入力端子1と接続され、他端がシリーズ素子A2と接続されている。シリーズ素子A2は、インダクタL2と抵抗R2とを並列接続した回路であり、一端がシリーズ素子A1と接続され、他端が出力端子2と接続されている。
シャント素子B1は、キャパシタC1と抵抗R3を直列接続した回路であり、一端が入力端子1に接続され、他端が接地されている。シャント素子B2は、キャパシタC2と抵抗R4を直列接続した回路であり、一端がシリーズ素子A1とA2との間に接続され、他端が接地されている。シャント素子B3は、キャパシタC3と抵抗R5を直列接続した回路であり、一端が出力端子2に接続され、他端が接地されている。
すなわち、実施形態1は、従来構造1と比較すると、シリーズ素子であるインダクタに並列に抵抗を追加し、さらにシャント素子であるキャパシタに直列に抵抗を追加することにより、反射特性が改善できるようにした低反射型ベッセルフィルタである。
図6は、実施形態1と従来構造1〜3の反射特性を示したものである。図6からわかるように、実施形態1は、従来構造2よりもfcまでにおいて大幅な改善ができ、その他の周波数範囲でも同等の反射特性が得られる。また、従来構造3よりも全周波数範囲において大幅な改善ができる。
また、実施形態1、従来構造2、従来構造3の低伝送レート用の実装例(基板:アルミナ、導体:金、抵抗:膜抵抗、インダクタ,キャパシタ:チップ部品)である図5(b)、図2(b)、図3(b)からもわかるように、実施形態1は反射特性を改善するための追加素子が抵抗だけなので、小型化が可能であることがわかる。また、抵抗素子は回路基板に膜として構成してあるため、チップ部品の点数も、実施形態1の方が少なくて済み製造原価の削減や信頼性の向上などが期待できる。さらに、追加素子の抵抗は、部品定数の精度などによる特性のバラツキをトリミングにより調整するための素子としても使用することができるので、特性調整の容易さも優れている。
さらに、実施例では示さないが、伝送レートが高くなった場合でも、実施形態1は従来構造2や従来構造3に対して以下のような優位点がある。
まず、従来構造2は追加素子がインダクタであるため、高伝送レートになるに伴いパターンやワイヤなどでインダクタを形成するため、その高周波性能や定数の精度などの問題が生じる。また、従来構造3も追加素子がキャパシタであるため、高伝送レートになると単板コンデンサや基板上にパターンなどでキャパシタを形成するため、同様の問題が生じる。しかし、実施形態1は、追加素子が抵抗であるため、それらの問題が小さくて済む。つまり、実施形態1は、従来構造2や従来構造3よりも、反射特性、小型化、低価格化、調整の容易さ、広範囲の伝送レートへの対応の全てにおいて、優れた構造であることがわかる。
[実施形態2]
次に、図7、8を参照しながら実施形態2に関して説明する。図7(a)に示すように、シリーズ素子A1は、インダクタL1と抵抗R1とを並列接続した回路であり、一端が入力端子1と接続され、他端がシリーズ素子A2と接続されている。シリーズ素子A2は、インダクタL2と抵抗R2とを並列接続した回路であり、一端がシリーズ素子A1と接続され、他端が出力端子2と接続されている。
シャント素子B1は、キャパシタC1であり、一端が入力端子1に接続され、他端が接地されている。また、シャント素子B2は、キャパシタC2であり、一端がシリーズ素子A1とA2との間に接続され、他端が接地されている。さらに、シャント素子B3は、キャパシタC3であり、一端が出力端子2に接続され、他端が接地されている。
すなわち、実施形態2は、従来構造1と比較すると、シリーズ素子であるインダクタに並列に抵抗を追加することにより、反射特性が改善できるようにした低反射型ベッセルフィルタである。
図8は、実施形態2と従来構造1〜3の反射特性を示したものである。図8からわかるように、実施形態2は、従来構造2に対しては10dB程度、従来構造3に対しては5dB程度特性が良くない。しかしながら、従来構造1よりはその反射特性は大きく改善されている。
また、実施形態2の低伝送レート用の実施例(基板:アルミナ、導体:金、抵抗:膜抵抗、インダクタ,キャパシタ:チップ部品)である図7(b)からわかるように、実施形態1、従来構造2、従来構造3の低伝送レート用の実施例である図5(b)、図2(b)、図3(b)よりも構造が簡単であり、追加素子が抵抗であるため、小型化、低価格化、調整の容易さ、広範囲の伝送レートの対応には適している。つまり、実施形態2は、反射特性の改善効果はあまり大きくないが、小型化、低価格化、調整の容易さ、広範囲の伝送レートへの対応において、優れた構造であることがわかる。
[実施形態3]
次に、図9、10を参照しながら実施形態3に関して説明する。図9(a)に示すように、シリーズ素子A1は、インダクタL1であり、入力端子1とシリーズ素子A2との間に直列接続されている。シリーズ素子A2は、インダクタL2であり、シリーズ素子A1と出力端子2との間に直列接続されている。
シャント素子B1は、キャパシタC1と抵抗R3を直列接続した回路であり、一端が入力端子1に接続され、他端が接地されている。シャント素子B2は、キャパシタC2と抵抗R4を直列接続した回路であり、一端がシリーズ素子A1とA2との間に接続され、他端が接地されている。シャント素子B3は、キャパシタC3と抵抗R5を直列接続した回路であり、一端が出力端子2に接続され、他端が接地されている。
すなわち、実施形態3は、従来構造1と比較すると、シャント素子であるキャパシタに直列に抵抗を追加することにより、反射特性が改善できるようにした低反射型ベッセルフィルタである。
図10は、実施形態3と従来構造1〜3の反射特性を示したものである。図10からわかるように、実施形態3は、従来構造2に対してはfc以降での特性は良くないが、従来構造3に対しては全帯域において5dB程度の改善効果があり、良好な反射特性が得られていることがわかる。
さらに、実施形態3の低伝送レート用の実施例(基板:アルミナ、導体:金、抵抗:膜抵抗、インダクタ,キャパシタ:チップ部品)である図9(b)からわかるように、実施形態1、従来構造2、従来構造3の低伝送レート用の実施例である図5(b)、図2(b)、図3(b)よりも構造が簡単であり、追加素子が抵抗であるため、小型化、低価格化、調整の容易さ、広範囲の伝送レートの対応には適している。つまり、実施形態3は、反射特性の改善効果も充分あり、小型化、低価格化、調整の容易さ、広範囲の伝送レートへの対応においても、優れた構造であることがわかる。
最後に、ベッセルフィルタの基本性能である群遅延特性の改善(群遅延の平坦部の延長)が容易にできることに関して、実施形態1を用いて説明する。
従来構造1では、当然ながら振幅特性を変化させることなく群遅延特性を改善することは困難である。しかしながら、図11に示すように、例えば実施形態1の構造をとり全体の定数を再設計することにより、振幅特性の劣化を最小限に抑えつつ群遅延特性の改善(群遅延の平坦化の延長)が可能であることがわかる。また、この群遅延の改善は、抵抗素子を調整してやることにより容易に行うことができる。つまり、抵抗素子を追加素子とする構造は、群遅延特性の改善効果も期待できる構造であることがわかる。
このように、上述した実施形態1と実施形態2のベッセルフィルタは、インダクタに追加素子である抵抗を並列接続したシリーズ素子を使用している。このため、反射特性が改善でき、高周波特性を満足することができる。また、追加素子として抵抗のみを使用しているため、製造コストが安価となり、且つ追加部品数も少なくて済むため組立工数を低減することができる。さらに、抵抗として膜抵抗を使用することで回路の小型化を図ることもできるとともに、仕様を満足するためのトリミングによる定数調整を容易に行うことができる。
また、実施形態3のベッセルフィルタは、キャパシタに対して追加素子である抵抗のみが直列接続された回路からなるシャント素子を使用している。このため、反射特性が改善でき、高周波特性を満足することができる。さらに、追加素子として抵抗のみを使用しているため、製造コストが安価となり、且つ追加部品数も少なくて済むため組立工数を低減することができる。また、抵抗として膜抵抗を使用することで回路の小型化を図ることもできるとともに、仕様を満足するためのトリミングによる定数調整を容易に行うことができる。
さらに、実施形態1〜3における回路構成を対称構造とすることにより、入力側、出力側ともに、通過帯域以降でも良好な反射特性を得ることができる。
ところで、上述した各形態において、実施形態1ではシリーズ素子A1,A2とシャント素子B1〜B3に抵抗R1〜R5を追加した構成、実施形態2ではシリーズ素子A1,A2に抵抗R1,R2を追加した構成、実施形態3ではシャント素子B1〜B3に抵抗R3〜R5を追加した構成について説明したが、これに限定されることはなく、追加素子である抵抗がシリーズ素子あるいはシャント素子の少なくとも一つに使用されていればよい。
すなわち、実施形態1ではシリーズ素子とシャント素子の全て、実施形態2ではシリーズ素子の全て、実施形態3ではシャント素子の全てに抵抗を追加する構成が最も反射特性の改善に優れているが、反射特性の改善度合いに応じて抵抗の接続箇所や接続個数を任意に選択することが可能であるため、さらに回路構成の小型化を図ることができる。
また、上述した各形態における回路構造として、次数が3以上の奇数でなるとともに、回路構成及び回路定数が対称に構成されてなり、入力端子の側からみたインピーダンスと出力端子側からみたインピーダンスとが同等となる形態を例にあげて説明したが、これに限定されることはなく、例えば非対称構造であるn次構造(nは2以上の偶数)のように、使用環境や装置構成、求められる反射特性の改善度合いなどに応じて任意に次数を設定して回路構成を行うこともできる。
[実施形態4]
次に、実施形態4の受光装置に関して説明する。ベッセルフィルタは受光デバイスと合わせて、所定のベッセル特性を満足させる受光装置を構成する場合もある。この場合、受光デバイスとベッセルフィルタの総合特性が所定のベッセル特性を満足しなければならないが、受光装置を低価格で実現させるため、あるいは伝送レートが高い(例えば40Gb/s)などの理由で必要な周波数性能に対して充分でない受光デバイスを使用する場合もある。その場合は受光デバイスの周波数特性に適した周波数特性をもつフィルタと合わせて受光装置を構成する。この場合に使用されるフィルタにも、低反射、小型化、低価格化、高伝送レート対応、調整の容易などが必要であるが、従来の回路構成では前に記述したような問題があった。
そこで、実施形態4の受光装置は、前述した実施形態1、実施形態2、実施形態3の何れかのベッセルフィルタと同じ回路構成からなる低反射型かつ群遅延平坦型のフィルタを用いることにより、それらの問題を解決できる。特に抵抗素子で特性を微調整できることは受光デバイスごとの特性バラツキを総合特性として改善できるため有効である。
尚、増幅器に前述した実施形態1、実施形態2、実施形態3の何れかのベッセルフィルタと同じ回路構成のフィルタを追加することにより、増幅器とフィルタとの総合特性を所定のベッセル特性にすることもできる。
以上、本願発明における最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1…入力端子
2…出力端子
A(A1,A2)…シリーズ素子
B(B1,B2,B3)…シャント素子
L1,L2…インダクタ
C1,C2,C3…キャパシタ
R1,R2,R3,R4,R5…抵抗

Claims (5)

  1. 入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
    前記シリーズ素子の少なくとも一つは、インダクタと抵抗の並列回路であることを特徴とするベッセルフィルタ。
  2. 入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
    前記シャント素子の少なくとも一つは、キャパシタと抵抗のみが直列接続された回路であることを特徴とするベッセルフィルタ。
  3. 入力端子(1)と出力端子(2)との間に直列接続されたシリーズ素子(A)と、一端が接地されたシャント素子(B)とからなるベッセルフィルタにおいて、
    前記シリーズ素子の少なくとも一つは、インダクタと抵抗の並列回路であり、且つ前記シャント素子の少なくとも一つは、キャパシタと抵抗のみが直列接続された回路であることを特徴とするベッセルフィルタ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のベッセルフィルタであって、
    当該ベッセルフィルタは、次数が3以上の奇数でなるとともに、回路構成及び回路定数が対称に構成されてなり、前記入力端子側からみたインピーダンスと前記出力端子側からみたインピーダンスとが同等となっていることを特徴とするベッセルフィルタ。
  5. 請求項1〜4の何れかのベッセルフィルタと同じ回路構成からなるフィルタを用いて所定のベッセル特性を満足することを特徴とする受光装置。
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