JP2010245086A - リチウムイオンキャパシタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 正極の電極シートと、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な負極の電極シートと、セパレータとを積層させた積層体を、容器に収納した後、リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入して積層体に電解液を含浸し、電極シートの端子の先端を外部に露出した状態で容器を密封してなるリチウムイオンキャパシタにおいて、金属リチウムを用いないでリチウムイオンキャパシタを製造する方法を提供する。
【解決手段】 リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入した後、電極シートに通電して電界賦活を行ない、リチウムイオンを負極の電極シートに吸蔵させ、次にリチウムイオンを含む電解液を、リチウムイオンを含む新たな電解液に入れ替える操作を行なう。
【選択図】 図2
【解決手段】 リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入した後、電極シートに通電して電界賦活を行ない、リチウムイオンを負極の電極シートに吸蔵させ、次にリチウムイオンを含む電解液を、リチウムイオンを含む新たな電解液に入れ替える操作を行なう。
【選択図】 図2
Description
本発明は、リチウムイオンキャパシタの製造方法に関するものであり、さらに詳細には、正極側を電気二重層キャパシタの蓄電原理を利用した構成とし、負極側をリチウムイオン二次電池の蓄電原理を利用した構成とするリチウムイオンキャパシタに関する。
近年、活性炭等の分極性電極と電解液の界面である電気二重層に電気を蓄積する電気二重層キャパシタ等の電気化学キャパシタが蓄電媒体として実用化され始めている。電気化学キャパシタにおいては、得られる電圧を高くしてより大きなエネルギーを蓄えられるようにすることが、自動車業界等から強く要求されており、その一つの方法として、正極側は電気二重層キャパシタの蓄電原理を利用した構成とし、負極側はリチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な炭素材料を用いてリチウムイオン二次電池の蓄電原理を利用した構成としたリチウムイオンキャパシタが提案されている。
リチウムイオンキャパシタの一般的な構成としては、活性炭等の分極性電極及び金属箔等の集電体からなる正極の電極シートと、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な炭素材料から構成される分極性電極及び金属箔等の集電体からなる負極の電極シートと、セパレータとを積層させた積層体が形成され、該積層体が容器に収納された後、リチウムイオンを含む電解液が容器内に注入されて積層体に電解液が含浸され、電極シートの端子の先端を外部に露出した状態で容器が密封されてリチウムイオンキャパシタセルとされる。さらに、負極の電極シートにおいては、予めリチウムイオンを炭素材料に吸蔵させるために、炭素材料が金属リチウムに接触した構成等とすることが必要である。
金属リチウムを炭素材料に接触させるために、例えば文献1のように、リチウム箔を負極の炭素材料毎に貼り合せることが開示されている。しかし、この方法では、リチウム箔の厚み制御が困難であるという不都合、積層体が厚くなるという不都合があった。また、積層体の側面から金属リチウムを接触させる方法も考えられるが、リチウムイオンを炭素材料に吸蔵させるために長時間かかり、また均一に吸蔵させることが難しいという不都合があった。そのため、特許文献2に開示されているように、正極の電極シート及び負極の電極シートの表裏面に貫通孔を設けて、両端の電極シートの炭素材料のみにリチウム箔を貼り合せる方法が開発されている。
しかしながら、リチウムイオンを炭素材料に吸蔵させる前記の方法においては、いずれの方法であっても金属リチウムが容器内に収納されることになり、安全上の点、構成が複雑になり容器も大きくなってしまう点で金属リチウムが存在しないことが好ましい。
従って、本発明が解決しようとする課題は、前述のようなリチウムイオンキャパシタの製造方法において、金属リチウムを用いないでリチウムイオンキャパシタを製造する方法を提供することである。
従って、本発明が解決しようとする課題は、前述のようなリチウムイオンキャパシタの製造方法において、金属リチウムを用いないでリチウムイオンキャパシタを製造する方法を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、積層体を容器に収納し、リチウムイオンを含む電解液を注入した後、一定の条件下で電極シートに通電して電界賦活を行ない、リチウムイオンを負極の電極シートに吸蔵させ、次にリチウムイオンが減少した電解液を、リチウムイオンを含む新たな電解液に入れ替えることにより、金属リチウムを用いないでリチウムイオンキャパシタを製造できることを見出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、正極の電極シートと、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な負極の電極シートと、セパレータとを積層させた積層体を、容器に収納した後、リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入して積層体に電解液を含浸し、正極及び負極の電極シートの端子の先端を外部に露出した状態で容器を密封してなるリチウムイオンキャパシタの製造方法であって、リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入した後、正極及び負極の電極シートに通電して電界賦活を行ない、該電解液中のリチウムイオンを負極の電極シートに吸蔵させ、次にリチウムイオンを含む電解液を、リチウムイオンを含む新たな電解液に入れ替える操作を行なうことを特徴とするリチウムイオンキャパシタの製造方法である。
本発明のリチウムイオンキャパシタの製造方法は、金属リチウムを用いることなく負極の電極シートにリチウムイオンを吸蔵させることができるので、安全性が高く、構成が簡単で容器の小型化が可能である。
本発明のリチウムイオンキャパシタは、正極の電極シートと、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な負極の電極シートと、セパレータを積層させた積層体を、容器に収納した後、容器内にリチウムイオンを含む電解液を注入して積層体に電解液を含浸し、電極シートの端子の先端を外部に露出した状態で容器を密封してなるリチウムイオンキャパシタの製造方法に適用される。
本発明で使用される正極の電極シートとしては、例えば、活性炭、カーボンブラック、ポリフッ化ビニリデン等のバインダーを含む固形成分が、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の有機溶媒に溶解した塗液を、導電性接着層を介して、アルミ箔の表面に塗布した後、前記溶媒が5重量%以下となるように乾燥して得られる電極シートを挙げることができる。また、本発明で使用される負極の電極シートとしては、例えば、活物質、ポリフッ化ビニリデン等のバインダーを含む固形成分が、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の有機溶媒に溶解した塗液を、銅箔の表面に塗布した後、前記溶媒が5重量%以下となるように乾燥して得られる電極シートを挙げることができる。
本発明における積層体は、前記の電極シートとセパレータを、交互に積層させて製造される。電極シートとセパレータを積層する際は、図1に示すように、正極用の電極シートのリード部1及び負極用の電極シートのリード部2が、各々正極端子3及び負極端子4に接続できるように積層される。
その後、図2に示すように、積層体5は、少なくとも一辺に開口部を有するプラスチックフィルムで被覆された金属箔製の偏平状の容器6に収納されるが、電極端子が開口部側になるように収納される。尚、通常は電解液を注入する前に、積層体及び偏平状の容器の乾燥処理が行なわれる。
その後、図2に示すように、積層体5は、少なくとも一辺に開口部を有するプラスチックフィルムで被覆された金属箔製の偏平状の容器6に収納されるが、電極端子が開口部側になるように収納される。尚、通常は電解液を注入する前に、積層体及び偏平状の容器の乾燥処理が行なわれる。
次に、リチウムイオンを含む電解液が、送液ポンプ等により容器内に注入され、積層体に電解が含浸させる。この際の電解液の送液速度は、1〜5ml/min程度が好ましい。本発明において使用される電解液としては、溶媒として、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等を例示することができ、電解質として、例えばLiBF4、LiPF6、LiClO4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC(SO2CF3)3、LiAsF6、LiSbF6等を例示することができる。尚、電解液中の電解質の濃度は、通常は1〜3mol/L、好ましくは1.5〜2.5mol/Lである。電解質の濃度が1mol/L未満の場合は、優れた静電容量が得られなくなる。また、電解質の濃度が3mol/Lを超えた場合は、電界賦活中に電解質の結晶が負極表面に析出するという不都合が生じる。
続いて、電解液を含浸させた積層体の電極シートの端子を介して通電され電界賦活が行なわれる。この際、正極と負極の電位差が3〜6V程度、好ましくは4〜5V程度になるように1〜5A程度の電流が流される。電界賦活にかかる時間は、通常は0.5〜10時間であるが、この間に電解液中のリチウムイオンの一部が負極の電極シートに吸蔵される。また、電界賦活終了後は、電解液中のリチウムイオンは減少する。そのため、電界賦活に使用した電解液は、送液ポンプ等により容器内から排出され、リチウムイオンを含む新たな電解液が、再度容器内に注入される。新たな電解液としては、通常は電界賦活に用いた電解液と同一の成分を含む電解液、あるいは全く同一の電解液が用いられる。
尚、電界賦活の条件によっては、容器の内部に電解質の結晶が析出することがあるので、このような場合は容器も新たなものと交換することが好ましい。例えば、リチウムイオン吸蔵済みの積層体を、リチウムイオンの吸蔵に用いた容器から取出し、予め乾燥処理された別の容器に、電極端子が開口部側になるように収納した後、リチウムイオンを含む新たな電解液を、送液ポンプ等により容器内に注入することにより行なうことができる。
その後、例えば加熱された2本のヒートシールバーを、プラスチックフィルムで被覆された金属箔製の偏平状容器の開口部において、挟んだ状態で押圧することにより容器の密封が行なわれ、本発明のリチウムイオンキャパシタが得られる。尚、本発明においては、電解液の注入から容器の密封まで、減圧下または不活性ガス雰囲気下で行なわれる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
[実施例1]
(電極シートの製作)
活性炭、カーボンブラック(デンカブラック)、及びポリフッ化ビニリデンを、N−メチルピロリドンに溶解して調製した塗液を、片面塗工装置を用いて、表面に導電性接着層が形成されたアルミ箔に塗布した。塗液の塗布の際のアルミ箔の巻出し速度、巻取り速度は3m/minであった。また、塗工装置の熱風導入口から、100〜150℃の乾燥空気を導入して乾燥させた。他の片面も同様にして塗工した。さらに、電極シートの形状に切断して、集電体の表面に厚さ約60〜70μmの分極性電極が形成された電極シートを得た。
(電極シートの製作)
活性炭、カーボンブラック(デンカブラック)、及びポリフッ化ビニリデンを、N−メチルピロリドンに溶解して調製した塗液を、片面塗工装置を用いて、表面に導電性接着層が形成されたアルミ箔に塗布した。塗液の塗布の際のアルミ箔の巻出し速度、巻取り速度は3m/minであった。また、塗工装置の熱風導入口から、100〜150℃の乾燥空気を導入して乾燥させた。他の片面も同様にして塗工した。さらに、電極シートの形状に切断して、集電体の表面に厚さ約60〜70μmの分極性電極が形成された電極シートを得た。
ピッチを熱処理して得られた活物質及びポリフッ化ビニリデンを、N−メチルピロリドンに溶解して調製した塗液を、前述の正極シートの場合と同様にして、塗工装置を用いて銅箔の両面に塗布した。
このように製作された正負極の電極シートに残留しているN−メチルピロリドン及び水分を効率よく揮発させるため、250℃に温度設定された真空乾燥機内に、正負極の電極シートを各々10枚ずつ、互いに重ならないように並べて減圧乾燥を行なった。真空乾燥機の到達真空度は絶対圧力0.01Torr、乾燥時間は18時間とした。
このように製作された正負極の電極シートに残留しているN−メチルピロリドン及び水分を効率よく揮発させるため、250℃に温度設定された真空乾燥機内に、正負極の電極シートを各々10枚ずつ、互いに重ならないように並べて減圧乾燥を行なった。真空乾燥機の到達真空度は絶対圧力0.01Torr、乾燥時間は18時間とした。
(積層体の製作、容器への挿入)
前述のように製作した正負極の電極シート各々10枚ずつを用い、これらと紙製のセパレータ(厚さ50μm)を、リード部が交互に正極及び負極の電極端子に接続できるように合計20枚積層させて、リード部を除いた一辺が100mmの正方形の積層体(厚さ7mm)を製作した。
次に、積層体の正極のリード部及び負極のリード部を、各々電極端子に溶接により接着した。尚、セパレータは、露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中に1日静置しておいたものを使用し、積層及び接着の作業も露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中にて行なった。
前述のように製作した正負極の電極シート各々10枚ずつを用い、これらと紙製のセパレータ(厚さ50μm)を、リード部が交互に正極及び負極の電極端子に接続できるように合計20枚積層させて、リード部を除いた一辺が100mmの正方形の積層体(厚さ7mm)を製作した。
次に、積層体の正極のリード部及び負極のリード部を、各々電極端子に溶接により接着した。尚、セパレータは、露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中に1日静置しておいたものを使用し、積層及び接着の作業も露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中にて行なった。
前記のように電極端子が接着された積層体を一辺に開口部を有する偏平状の袋状容器に挿入した。このとき、電極端子が容器の開口部側になるように挿入し、電極端子を上方に向け、積層体の電極面が床面に垂直になるように配置し、垂直に立てた金属板で両方の電極面を固定した。
尚、袋状の容器として、表面がプラスチックフィルムで被覆されたアルミ箔を基材とする一辺が150mmの正方形の偏平状の容器を、露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中に1日静置しておいたものを使用した。
尚、袋状の容器として、表面がプラスチックフィルムで被覆されたアルミ箔を基材とする一辺が150mmの正方形の偏平状の容器を、露点−50℃以下の乾燥窒素雰囲気中に1日静置しておいたものを使用した。
(電界賦活)
次に、LiBF4等をエチレンカーボネート溶媒に溶解させた電解液を、送液ポンプを用いて、容器の開口部から容器内に注入し、積層体に含浸させた。注入する電解液中の電解質のモル濃度は、2.0mol/Lであった。また、送液ポンプによる電解液の注入速度は2.5ml/minとした。注入した電解液の体積は40ml程度であった。
次に、LiBF4等をエチレンカーボネート溶媒に溶解させた電解液を、送液ポンプを用いて、容器の開口部から容器内に注入し、積層体に含浸させた。注入する電解液中の電解質のモル濃度は、2.0mol/Lであった。また、送液ポンプによる電解液の注入速度は2.5ml/minとした。注入した電解液の体積は40ml程度であった。
次に、電解液を含浸した積層体の正負極の端子と充放電機を導線で接続し、積層体への充電を行なった。まず、一定電流1.8Aで積層体に通電し、所定の電圧4.6Vまで上昇させた。電圧が4.6Vに到達後、一定電圧4.6Vを4時間保持するように通電を継続し、その後は放電により電圧を2.3Vまで降下させた。
電界賦活終了後、積層体に含浸させた電解液を、送液ポンプを用いてできる限り吸い出して除去した後、リチウムイオンを含む新たな電解液を前記と同様にして容器内に注入した。注入した電解液の体積は30ml程度であった。
電界賦活終了後、積層体に含浸させた電解液を、送液ポンプを用いてできる限り吸い出して除去した後、リチウムイオンを含む新たな電解液を前記と同様にして容器内に注入した。注入した電解液の体積は30ml程度であった。
(キャパシタセルの密封)
その後、積層体および電解液の挿入された容器の開口部において、150℃に加熱された2本のヒートシールバーを挟んだ状態で押圧することにより容器を密封し、リチウムイオンキャパシタを得た。この際、積層体の正負極の端子は、それぞれ一部が容器の外部に露出するように密封した。尚、積層体の乾燥からキャパシタセルの密封まで、全ての操作は不活性ガス雰囲気下で行なった。
その後、積層体および電解液の挿入された容器の開口部において、150℃に加熱された2本のヒートシールバーを挟んだ状態で押圧することにより容器を密封し、リチウムイオンキャパシタを得た。この際、積層体の正負極の端子は、それぞれ一部が容器の外部に露出するように密封した。尚、積層体の乾燥からキャパシタセルの密封まで、全ての操作は不活性ガス雰囲気下で行なった。
(リチウムイオンキャパシタの性能調査)
前記のように製作したリチウムイオンキャパシタについて、室温下(25℃)で2.3V−4.0Vの充放電(充電開始5分後、2.3Vまで放電)を1000回繰返した(サイクル特性試験)。1サイクル目終了後の静電容量及び内部抵抗測定値を基準とし、サイクル特性試験終了時(1000サイクル後)の静電容量低下率及び内部抵抗上昇率を求めた。その結果、1サイクル目終了後の静電容量は1050F、内部抵抗は13.2mΩであり、静電容量低下率は20.3%、内部抵抗上昇率は8.9%であり、従来からのリチウムイオンキャパシタと比較しても遜色のない性能を有していることがわかった。
前記のように製作したリチウムイオンキャパシタについて、室温下(25℃)で2.3V−4.0Vの充放電(充電開始5分後、2.3Vまで放電)を1000回繰返した(サイクル特性試験)。1サイクル目終了後の静電容量及び内部抵抗測定値を基準とし、サイクル特性試験終了時(1000サイクル後)の静電容量低下率及び内部抵抗上昇率を求めた。その結果、1サイクル目終了後の静電容量は1050F、内部抵抗は13.2mΩであり、静電容量低下率は20.3%、内部抵抗上昇率は8.9%であり、従来からのリチウムイオンキャパシタと比較しても遜色のない性能を有していることがわかった。
[実施例2]
(リチウムイオンキャパシタの製作)
実施例1と同様にして、電極シートを製作し、積層体を製作して、これを袋状の容器に挿入した。
次に、実施例1と同様にして、LiBF4等をエチレンカーボネート溶媒に溶解させた電解液を、容器の開口部から容器内に注入し電界賦活を行なった。
電界賦活終了後、積層体に含浸させた電解液を、送液ポンプを用いてできる限り吸い出して除去した後、容器から積層体を取り出し、前記の容器と形状、大きさ、材質が同一の乾燥済容器に挿入した。その後、リチウムイオンを含む新たな電解液を容器内に注入し、容器を密封してリチウムイオンキャパシタを得た。
(リチウムイオンキャパシタの製作)
実施例1と同様にして、電極シートを製作し、積層体を製作して、これを袋状の容器に挿入した。
次に、実施例1と同様にして、LiBF4等をエチレンカーボネート溶媒に溶解させた電解液を、容器の開口部から容器内に注入し電界賦活を行なった。
電界賦活終了後、積層体に含浸させた電解液を、送液ポンプを用いてできる限り吸い出して除去した後、容器から積層体を取り出し、前記の容器と形状、大きさ、材質が同一の乾燥済容器に挿入した。その後、リチウムイオンを含む新たな電解液を容器内に注入し、容器を密封してリチウムイオンキャパシタを得た。
(リチウムイオンキャパシタの性能調査)
前記のように製作したリチウムイオンキャパシタについて、実施例1と同様にして、1サイクル目終了後の静電容量及び内部抵抗測定値を基準とし、充放電を1000回繰返した後の静電容量低下率及び内部抵抗上昇率を求めた。その結果、1サイクル目終了後の静電容量は1040F、内部抵抗は13.1mΩであり、静電容量低下率は19.1%、内部抵抗上昇率は8.8%であり、従来からのリチウムイオンキャパシタと比較しても遜色のない性能を有していることがわかった。
前記のように製作したリチウムイオンキャパシタについて、実施例1と同様にして、1サイクル目終了後の静電容量及び内部抵抗測定値を基準とし、充放電を1000回繰返した後の静電容量低下率及び内部抵抗上昇率を求めた。その結果、1サイクル目終了後の静電容量は1040F、内部抵抗は13.1mΩであり、静電容量低下率は19.1%、内部抵抗上昇率は8.8%であり、従来からのリチウムイオンキャパシタと比較しても遜色のない性能を有していることがわかった。
以上のように、本発明の実施例のリチウムイオンキャパシタの製造方法により、金属リチウムを用いることなく負極の電極シートにリチウムイオンを吸蔵させることができ、従来からのリチウムイオンキャパシタと比較しても遜色のない性能を有するリチウムイオンキャパシタが得られることが確認できた。
1 正極用の電極シートのリード部
2 負極用の電極シートのリード部
3 正極端子
4 負極端子
5 積層体
6 容器
2 負極用の電極シートのリード部
3 正極端子
4 負極端子
5 積層体
6 容器
Claims (4)
- 正極の電極シートと、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出可能な負極の電極シートと、セパレータとを積層させた積層体を、容器に収納した後、リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入して積層体に電解液を含浸し、正極及び負極の電極シートの端子の先端を外部に露出した状態で容器を密封してなるリチウムイオンキャパシタの製造方法であって、リチウムイオンを含む電解液を容器内に注入した後、正極及び負極の電極シートに通電して電界賦活を行ない、該電解液中のリチウムイオンを負極の電極シートに吸蔵させ、次にリチウムイオンを含む電解液を、リチウムイオンを含む新たな電解液に入れ替える操作を行なうことを特徴とするリチウムイオンキャパシタの製造方法。
- 正極の電極シートが、活性炭、カーボンブラック、及びバインダーを含む固形成分と、N,N−ジメチルホルムアミドを含む有機溶媒とを混合して得られる塗液を、アルミ箔に塗布した後、乾燥により該塗布組成物中のN,N−ジメチルホルムアミドの重量比率を5重量%以下に低減させた電極シートである請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法
- 負極の電極シートが、活物質、及びバインダーを含む固形成分と、N,N−ジメチルホルムアミドを含む有機溶媒とを混合して得られる塗液を、銅箔に塗布した後、乾燥により該塗布組成物中のN,N−ジメチルホルムアミドの重量比率を5重量%以下に低減させた電極シートである請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法。
- 前記新たな電解液が、電界賦活に用いた電解液と同一の成分を含む電解液である請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタの製造方法。
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- 2009-04-01 JP JP2009088764A patent/JP2010245086A/ja active Pending
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