JP2010244912A - 端子金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】接触片が変形するのを防止する。
【解決手段】端子金具10は、タブ挿入口33を有する筒状の接続部11と、接続部11の内部に配置され、タブ挿入口33へ向けて片持ち状に延びる接触片22とを備える。接触片22がタブ90と弾性的に接触することにより、タブ90が接続部11の内部におけるタブ収容領域30に保持される。接続部11には、タブ挿入口33を区画するとともに、タブ収容領域30へ向けてタブ90の挿入方向に沿って斜めに延びる傾斜部36を有する誘い込み部34が設けられている。接触片22の先端部は、傾斜部36を挟んでタブ挿入口33とは反対側に保有された内側空間39に進入して配置されている。
【選択図】図6
【解決手段】端子金具10は、タブ挿入口33を有する筒状の接続部11と、接続部11の内部に配置され、タブ挿入口33へ向けて片持ち状に延びる接触片22とを備える。接触片22がタブ90と弾性的に接触することにより、タブ90が接続部11の内部におけるタブ収容領域30に保持される。接続部11には、タブ挿入口33を区画するとともに、タブ収容領域30へ向けてタブ90の挿入方向に沿って斜めに延びる傾斜部36を有する誘い込み部34が設けられている。接触片22の先端部は、傾斜部36を挟んでタブ挿入口33とは反対側に保有された内側空間39に進入して配置されている。
【選択図】図6
Description
本発明は、端子金具に関する。
特許文献1に記載の端子金具は、筒状の接続部と、接続部の内部に撓み可能に配置され、前方から接続部内に挿入される相手端子金具のタブに弾性的に接触する接触片とを備えている。接触片は、接続部の前端から後方へ折り返し状に延びる形状とされている。したがって、接触片の前端部には折り返しに伴って大きな曲率半径をもった回曲部が形成されることになり、回曲部の高さ分、端子金具全体の高さ寸法も大型化を余儀なくされる。このため、小型の端子金具には適用し難いという事情がある。
一方、特許文献2に記載の端子金具の場合、接触片が接続部の後方から前方へ向けて片持ち状に延びる形状とされ、上記と違って接触片の高さ寸法が小さく抑えられ、小型の端子金具にも適用可能とされる。
ところで、特許文献2に記載の端子金具の場合、接触片の先端部が接続部の前面に開口するタブ挿入口に臨むように配置されている。このため、タブが正規の経路からずれた状態で接続部内に挿入されようとした場合に、タブの先端が接触片の先端部を突いて、接触片が変形するおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、接触片が変形するのを防止することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相手端子金具のタブがタブ挿入口から挿入される筒状の接続部と、前記接続部の内部に配置され、前記タブ挿入口へ向けて片持ち状に延びる接触片とを備え、前記接触片が前記タブと弾性的に接触することにより、前記タブが前記接続部の内部におけるタブ収容領域に保持される端子金具であって、前記接続部には、前記タブ挿入口を区画するとともに、前記タブ収容領域へ向けて前記タブの挿入方向に沿って斜めに延びる傾斜部を有することで、前記タブを前記タブ収容領域に誘導する誘い込み部が設けられ、前記接触片の先端部は、前記傾斜部を挟んで前記タブ挿入口とは反対側に保有された内側空間に進入しているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記接触片の先端部は、前記タブが前記接続部内に挿入される前、前記傾斜部の前記内側空間を臨む内面に弾性的に当接しているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のものにおいて、前記タブが前記タブ収容領域に正規に収容された状態では、前記接触片の先端部が前記誘い込み部に当接して実質的に両持ち状になるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3記載のものにおいて、前記接触片の先端部は、前記誘い込み部と、前記誘い込み部との間に前記内側空間を区画しつつ前記傾斜部と対向する壁との双方に当接することにより、前記内側空間における遊動が規制されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
接触片がタブ挿入口へ向けて片持ち状に延びる形状である場合、タブが正規の進入経路から外れたりすると、そのタブの先端に接触片の先端部が突かれるおそれがある。その点、本発明によれば、誘い込み部の傾斜部を挟んでタブ挿入口とは反対側に位置する内側空間に、接触片の先端部が進入しているため、タブの先端が誘い込み部に当接して、接触片の先端部が保護される。したがって、接触片がタブに突かれて変形するのが防止される。また、正規の進入経路から外れたタブは誘い込み部によってタブ収容領域に誘導されるため、タブと端子金具との良好な接続状態が確保される。
接触片がタブ挿入口へ向けて片持ち状に延びる形状である場合、タブが正規の進入経路から外れたりすると、そのタブの先端に接触片の先端部が突かれるおそれがある。その点、本発明によれば、誘い込み部の傾斜部を挟んでタブ挿入口とは反対側に位置する内側空間に、接触片の先端部が進入しているため、タブの先端が誘い込み部に当接して、接触片の先端部が保護される。したがって、接触片がタブに突かれて変形するのが防止される。また、正規の進入経路から外れたタブは誘い込み部によってタブ収容領域に誘導されるため、タブと端子金具との良好な接続状態が確保される。
<請求項2の発明>
接触片の先端部が傾斜部の内面に弾性的に当接しているから、接触片とタブとの接圧がプリロードによって高められる。このため、端子金具が小型であっても、相手端子金具との間に所定の接圧が確保される。
接触片の先端部が傾斜部の内面に弾性的に当接しているから、接触片とタブとの接圧がプリロードによって高められる。このため、端子金具が小型であっても、相手端子金具との間に所定の接圧が確保される。
<請求項3の発明>
接触片の先端部が誘い込み部に当接して実質的に両持ち状になるため、接触片とタブとの接続状態の安定性が高められる。
接触片の先端部が誘い込み部に当接して実質的に両持ち状になるため、接触片とタブとの接続状態の安定性が高められる。
<請求項4の発明>
接触片の先端部が誘い込み部と壁との双方に当接することでその遊動が規制されているから、接触片の先端部の位置ずれが回避され、接触片とタブとの接続状態の安定性がよりいっそう高められる。
接触片の先端部が誘い込み部と壁との双方に当接することでその遊動が規制されているから、接触片の先端部の位置ずれが回避され、接触片とタブとの接続状態の安定性がよりいっそう高められる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。実施形態1の端子金具10は、いわゆる雌端子金具であって、導電性の金属板を図8に示す形状に切断した後、曲げ加工等を行って一体に成形されている。
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。実施形態1の端子金具10は、いわゆる雌端子金具であって、導電性の金属板を図8に示す形状に切断した後、曲げ加工等を行って一体に成形されている。
この端子金具10は、図1に示すように、前後方向に細長い形状をなし、角筒状の接続部11と、接続部11の後方に位置するワイヤバレル12と、ワイヤバレル12の後方に位置するインシュレーションバレル13とからなる。接続部11、ワイヤバレル12、及びインシュレーションバレル13は、前後方向の全長に亘って延びる底板14を共有している。
ワイヤバレル12及びインシュレーションバレル13には、それぞれ、底板14の両側縁から立ち上げられる一対のかしめ片15、16が形成されている。ワイヤバレル12のかしめ片15は図示しない電線の端末にて皮剥ぎされた芯線に巻き付けられ、インシュレーションバレル13のかしめ片16は電線の端末の被覆に巻き付けられる。これにより、ワイヤバレル12及びインシュレーションバレル13がそれぞれ電線にかしめ接続される。
接続部11は、図2に示すように、底板14と、底板14の両側縁から上方へ直角曲げされる一対の側板17と、両側板17のうちの一方から他方の上端へ向けて直角曲げされる天板18とを有している。
天板18には、前後方向に延びる幅方向に一対の受け部19が内側に突出して形成されている。また、天板18の受け部19の後方には切り込みが入れられ、切り込みの内側の舌片20(図8参照)を上方へ略垂直に立て上げることで前後方向に沿ったスタビライザ21が形成されている。スタビライザ21は、端子金具10が正規の挿入姿勢をとっている場合には図示しないコネクタハウジングの案内溝に挿入されて端子金具10の挿入動作を案内する一方、端子金具10が誤挿入姿勢をとっている場合にはコネクタハウジングの後面に当接して端子金具10の誤挿入を防止する役割をはたす。
また、図7に示すように、接続部11の内部には撓み可能な接触片22が設けられている。接触片22は、接続部11の後端部に位置して天板18から他方の側板17の内面に沿って垂下されたあと直角曲げされて底板14の内面に沿って配される基端部23と、基端部23から前方(後述するタブ挿入口33側)へ向けて延びる片持ち状の延出部24とからなる。よって、この接触片22は、折り返しに伴って形成される回曲部を有していない。また、図8に示すように、端子金具10の展開状態において、接触片22の延出部24は天板18との間に少しの隙間をあけて接続部11と並び配されており、接触片22が接続部11よりも前方へ延出する場合に比べ、材料取りの無駄が少なくされている。
延出部24の略後半部と基端部23とは、それぞれ、底板14に密着されている。基端部23の側縁には拡幅部25が形成されており、図1に示すように、拡幅部25が一方の側板17に開設された係合孔26に進入して係合することにより、基端部23の底板14からの浮き上がりが規制される。図7に示すように、延出部24の略前半部には底板14との間に隙間を有する山型の接触本体27が形成されており、接触本体27の基端には、延出部24の略後半部との間に、下向きに湾曲状に突出して底板14の内面に圧着される圧着部28が形成されている。
接触本体27の頂上部には、相手端子金具のタブ90と接触する接点部29が上方へ叩き出して形成されている。接点部29と受け部19とは上下方向(高さ方向)に対向して配置され、両者間にはタブ90が挿入されるタブ収容領域30が前後方向に沿って保有されている。接触片22が自然状態にあるときには、接点部29と受け部19との間はタブ90の厚みよりも小さくされている。また、接触本体27の先端部は、先端に行くに従って幅狭になるとともに、接点部29から前下がりに漸次傾斜する先端斜面部31とされている。
底板14には、接触本体27の基端から接点部29に至るまでの間に、接触本体27と並びつつ前方へ片持ち状に突出する補助片32が切り起こして形成されている。補助片32は、過度に撓み変形した接触片22と当接することにより、接触片22のそれ以上の過度撓みを規制する役割をはたす。
図2にも示すように、接続部11の前面の上方には略矩形状のタブ挿入口33が開口して形成され、接続部11の前面の下方にはタブ挿入口33を区画する誘い込み部34が閉止して形成されている。相手端子金具のタブ90は、タブ挿入口33を通して接続部11内に挿入可能とされている。
誘い込み部34は、底板14の前端から上方へ略直角に立ち上げられた立上部35と、立上部35の上端から斜め上後方に真直ぐ延びる傾斜部36とからなる。つまり、傾斜部36は、タブ90の挿入方向に沿って傾斜し、かつ先端(自由端)へ行くに従ってタブ収容領域30側へ次第に近づくように延びる形状をなしている。
立上部35は、正面視矩形状をなし、接触片22の先端斜面部31を覆い隠すように配置されている。立上部35の両側縁と両側板17との間にはスリット37が入れられており、両スリット37によって立上部35の前端と接続部11の前端開口縁とが前後方向について同じ位置に揃えられている。
傾斜部36の外面には正規の進入経路から外れたタブ90の先端が摺動するようになっており、この摺動動作に伴ってタブ90が水平姿勢に立て直されてタブ収容領域30に至らしめられる。また、傾斜部36の外面の上端部には略水平なフラット面38が形成されている。
接続部11の内部には、立上部35、傾斜部36、及び底板14によって囲まれる内側空間39が保有されている。内側空間39は、傾斜部36を挟んでタブ挿入口33と反対側に位置するものであり、ここには接触片22の先端斜面部31が進入して配置されている。また、先端斜面部31は、接続部11内にタブ90が挿入される前、傾斜部36の内面に弾性復元力をもって当接しており、つまり傾斜部36の内面に対してプリロードを付与しながら当接している。自然状態にある接触片22の先端斜面部31の外面と傾斜部36の内面とは概ね同じ傾斜角を有しており、これによって先端斜面部31は傾斜部36の内面にほぼ面当たり状に当接している。
次に、本実施形態の端子金具10の作用効果を説明する。
図示しないコネクタハウジング同士を嵌合すると、端子金具10の接続部11内に相手端子金具のタブ90が挿入される。タブ90がその挿入方向に沿って水平姿勢をとっている場合には、図3から図5にかけて示すように、タブ90は、タブ挿入口33からタブ収容領域30に進入し、接触片22の接点部29と受け部19との間に弾性的に挟み込まれ、端子金具10と電気的に接続される。タブ90と接点部29との当接に伴い、接触本体27が圧着部28を略支点として弾性的に撓み変形する。このとき、図4に示すように、接触片22の先端斜面部31がいったん下方へ変位して底板14の内面に当接する。さらにタブ90の挿入動作が進むに伴い、接触片22の先端斜面部31は撓み変形しながら前方へ変位する。また、タブ90は、その挿入途上で傾斜部36のフラット面38を摺動可能とされる。
図示しないコネクタハウジング同士を嵌合すると、端子金具10の接続部11内に相手端子金具のタブ90が挿入される。タブ90がその挿入方向に沿って水平姿勢をとっている場合には、図3から図5にかけて示すように、タブ90は、タブ挿入口33からタブ収容領域30に進入し、接触片22の接点部29と受け部19との間に弾性的に挟み込まれ、端子金具10と電気的に接続される。タブ90と接点部29との当接に伴い、接触本体27が圧着部28を略支点として弾性的に撓み変形する。このとき、図4に示すように、接触片22の先端斜面部31がいったん下方へ変位して底板14の内面に当接する。さらにタブ90の挿入動作が進むに伴い、接触片22の先端斜面部31は撓み変形しながら前方へ変位する。また、タブ90は、その挿入途上で傾斜部36のフラット面38を摺動可能とされる。
図5に示すように、接続部11内にタブ90が正規深さで挿入されると、先端斜面部31の先端部は、内側空間39の奥側における窄まり領域に進入し、その前方で立上部35の内面に当接するとともに、その上方で傾斜部36の内面に当接し、かつその下方で底板14の内面に当接することにより、内側空間39に遊動規制状態に保持される。またこのとき、タブ90は、接点部29に加えて傾斜部36のフラット面38によって下方から支持される。
一方、コネクタハウジング同士の嵌合面間の組み付け誤差等に起因して、図6に示すように、タブ90が前下がりに傾いた誤挿入姿勢をとっている場合、タブ90は、その先端が誘い込み部34の外面に当接することとなり、先端斜面部31とは非当接とされる。その状態で前方への押し込み力を付与すると、タブ90は誘い込み部34の外面に沿って摺動してタブ収容領域30へと誘導される。
このように、本実施形態によれば、タブ90が正規の挿入姿勢から傾いた姿勢をとっている場合には、タブ90の先端が誘い込み部34の外面に当接するため、接触片22の先端部(先端斜面部31)がタブ90の先端によって小突かれることがなく、接触片22が変形するのを防止できる。
また、タブ90が接続部11内に挿入される前、接触片22の先端部が傾斜部36の内面に弾性的に当接しているから、接触片22とタブ90との接圧がプリロードによって高められる。このため、端子金具10が小型であっても、相手端子金具との間に所定の接圧が確保される。
また、タブ90が接続部11内に正規深さで挿入された状態では、接触片22の先端部が誘い込み部34に当接して実質的に両持ち状になるため、接触片22とタブ90との接続状態の安定性が高められる。この場合に、接触片22の先端部が、誘い込み部34と、誘い込み部34との間に内側空間39を区画しつつ傾斜部36と対向する底板14の双方に当接することで内側空間39における遊動が規制されているから、接触片22の先端部の位置ずれが回避され、接触片22とタブ90との接続状態の安定性がよりいっそう高められる。
<実施形態2>
図9は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では誘い込み部34Aの形状が実施形態1とは異なる。
実施形態2の誘い込み部34Aは、立上部35Aと傾斜部36Aとが両者間に屈折部分を有することなく連続して配置され、全体として円弧状をなしている。底板14、立上部35A、及び傾斜部36Aの各内面は円弧面41とされ、この円弧面41によって内側空間39が画成されている。タブ90が接続部11内に正規深さで挿入されると、接触片22の先端部が円弧面41に遊動規制状態で当接するようになっている。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構造部位には同一符合を付す。
図9は、本発明の実施形態2を示す。実施形態2では誘い込み部34Aの形状が実施形態1とは異なる。
実施形態2の誘い込み部34Aは、立上部35Aと傾斜部36Aとが両者間に屈折部分を有することなく連続して配置され、全体として円弧状をなしている。底板14、立上部35A、及び傾斜部36Aの各内面は円弧面41とされ、この円弧面41によって内側空間39が画成されている。タブ90が接続部11内に正規深さで挿入されると、接触片22の先端部が円弧面41に遊動規制状態で当接するようになっている。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構造部位には同一符合を付す。
<実施形態3>
図10は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3では誘い込み部34Bの形状が実施形態1とは異なる。
実施形態3の誘い込み部34Bは、立上部35Bと傾斜部36Bとが一体化され、全体として底板14の前端から斜め上後方へ延出する形状をなしている。底板14の内面と誘い込み部34Bの内面とは鋭角に交差しており、タブ90が接続部11内に正規深さで挿入されると、接触片22の先端部が底板14の内面と誘い込み部34Bの内面における傾斜面42とに遊動規制状態で当接するようになっている。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構造部位には同一符合を付す。
図10は、本発明の実施形態3を示す。実施形態3では誘い込み部34Bの形状が実施形態1とは異なる。
実施形態3の誘い込み部34Bは、立上部35Bと傾斜部36Bとが一体化され、全体として底板14の前端から斜め上後方へ延出する形状をなしている。底板14の内面と誘い込み部34Bの内面とは鋭角に交差しており、タブ90が接続部11内に正規深さで挿入されると、接触片22の先端部が底板14の内面と誘い込み部34Bの内面における傾斜面42とに遊動規制状態で当接するようになっている。その他は実施形態1と同様であり、実施形態1と同様の構造部位には同一符合を付す。
<参考例>
図11ないし図17は、本発明とは直接関係のない参考例を示す。これは、ハウジング51、リテーナ52、フロントマスク53、及び端子金具54を備えたコネクタ50であって、ハウジング51は図示しない相手コネクタと嵌合可能とされている。
図11ないし図17は、本発明とは直接関係のない参考例を示す。これは、ハウジング51、リテーナ52、フロントマスク53、及び端子金具54を備えたコネクタ50であって、ハウジング51は図示しない相手コネクタと嵌合可能とされている。
ハウジング51は合成樹脂製であって全体として角ブロック状をなしている。ハウジング51の上面にはその前端から後方へ向けて片持ち状に延びるロックアーム55が撓み可能に形成されている。ハウジング51の上面には、ロックアーム55を挟んだ両側に、一対の保護壁56が立ち上げ形成されている。ロックアーム55は、側面視すると保護壁56によって隠蔽され、側方から進入する異物との干渉を回避できるようになっている。
ハウジング51の内部には、高さ方向に2段で、かつ幅方向に複数列のキャビティ57が形成されている。また、ハウジング51には各キャビティ57と連通するとともに、ハウジング51の下面に開口するリテーナ装着孔58が形成されており、ここに下方からリテーナ52が挿入されるようになっている。
リテーナ52は合成樹脂製であって、仮係止位置と本係止位置とに高さ方向に移動可能とされている。リテーナ52には抜止部59が各キャビティ57毎に形成されている。抜止部59は、仮係止位置ではキャビティ57外に退避して、端子金具54のキャビティ57内への挿入動作を許容する一方、本係止位置ではキャビティ57内に進入して、キャビティ57内に正規挿入された端子金具54の後方への抜け止めをなす。
ハウジング51のキャビティ57の内面には、リテーナ装着孔58よりも前方に、前方へ片持ち状に延びるランス60が形成されている。キャビティ57内に端子金具54が挿入される前、ランス60は、その先端部がキャビティ57から遠ざかるような前下がりの形状をなし、キャビティ57内に挿入される途中の端子金具54と実質的に非干渉となるように配置されている。
端子金具54は導電性の金属板を曲げ加工等して一体に成形され、図示しない相手端子金具のタブを受けてこれに接続される筒状の接続部61と、接続部61の後方に位置して電線62の端末芯線にかしめ付けして接続されるワイヤバレル63と、ワイヤバレル63の後方に位置して電線62の端末被覆にかしめ付けして接続されるインシュレーションバレル64とからなる。接続部61には、キャビティ57の内面に形成された図示しない案内溝に挿入されるスタビライザ65が突出して形成されている。端子金具54が誤挿入姿勢をとっていると、スタビライザ65がハウジング51の後面に当接して端子金具54の誤挿入を防止する一方、端子金具54が正規挿入姿勢をとっていると、スタビライザ65が案内溝を摺動して端子金具54の挿入動作が案内されるようになっている。キャビティ57内に端子金具54が正規挿入されたときに、スタビライザ65の後端にはランス60の前端が係止可能に配置される。
フロントマスク53は合成樹脂製であって、仮係止位置と本係止位置とに高さ方向に移動可能とされている。ハウジング51の前面には、図16に示すように、門型枠状の装着凹部66が前面及び下面に開口して形成されており、フロントマスク53は装着凹部66内を上下方向に変位可能とされている。装着凹部66の左右の内側縁には、仮係止受部67及び本係止受部68が凹み形成されており、フロントマスク53の左右の外側縁には、仮係止受部67及び本係止受部68に係合可能な係止突部69が突出して形成されている。係止突部69が仮係止受部67に弾性的に嵌ることで、フロントマスク53が装着凹部66の内上端から離間した仮係止位置に留め置かれ(図16を参照)、係止突部69が本係止受部68に弾性的に嵌ることで、フロントマスク53が装着凹部66の内上端に近接した本係止位置に留め置かれるようになっている(図17を参照)。
フロントマスク53には、金型の抜き成形によって開口するランス60の前面開口部を覆う矩形状の前壁70が設けられている。前壁70には、各キャビティ57と対応する位置毎に、本係止位置にて相手端子金具のタブを挿入可能なタブ挿入孔71が開口して形成されているとともに、仮係止位置にて各端子金具54の導通状態をチェックする図示しない検査ピンを挿入可能なピン挿入口72が開口して形成されている。
前壁70の後面には、各ランス60と対応する位置毎に、各ランス60と係合可能なランス係合部73が後方へ突出して形成されている。このうち、最下段のランス係合部73は、フロントマスク53の底壁を兼用している。
ここで、図12に示すように、フロントマスク53を仮係止位置に留め置くと、ランス係合部73がランス60の先端部と当接可能に配置される。また、リテーナ52を仮係止位置に留め置き、その状態で、キャビティ57内に後方から端子金具54を挿入する。挿入の過程では、図12に示すように、ランス60が端子金具54の挿入経路から退避していることに起因し、端子金具54のスタビライザ65がランス60と干渉することなくランス60を通過する。
図14に示すように、全ての端子金具54をキャビティ57内に正規挿入したら、フロントマスク53を仮係止位置から本係止位置に移動させる。フロントマスク53が本係止位置に移動する過程では、フロントマスク53の変位に伴ってランス係合部73がランス60を端子金具54側へ強制的に押し上げる。フロントマスク53が本係止位置に至ると、図15に示すように、ランス60の先端が端子金具54のスタビライザ65を係止可能に配置され、端子金具54の後方への抜け止めが一次的になされる。また、フロントマスク53が本係止位置に留め置かれた状態では、ランス係合部73がランス60に当接した状態を保ち、端子金具54に対するランス60の係止状態が確実に維持される。その後、図11に示すように、リテーナ52を本係止位置に至らしめ、抜止部59を端子金具54の接続部61の後方に係止可能に配置することで、端子金具54の二次的な抜け止めを行う。
ところで、従来の場合、特開平2008−235040号公報に見られるように、フロントマスクには、上記のランス係合部73に相当するものが設けられていなかった。したがって、端子金具はランスの弾性係止力で一次的に係止され、ランスの弾性撓みは許容されていた。そうすると、小型のコネクタの場合には、ランスの係止代を十分に確保できないため、端子金具に接続された電線を後方へ引張ったときに、ランスが端子金具から外れ、端子金具がキャビティから不用意に抜け出るおそれがあった。これに対し、ランスの係止力を高めるべく、例えば、ランスの係止代を増加すると、キャビティ内に挿入される端子金具とランスとの干渉代も増加して挿入抵抗が大きくなるため、挿入途中で電線が座屈するおそれがあった。
その点、上記の構成によれば、キャビティ57内に端子金具54を挿入するときに、端子金具54がランス60と実質的に非干渉とされるため、端子金具54の挿入抵抗が大きくなることはなく、電線62が座靴するのを防止できる。また、フロントマスク53が本係止位置に至ることにより、ランス60の弾性撓みがランス係合部73によって規制されるため、端子金具54に対するランス60の係止力が高められ、端子金具54がキャビティ57から不用意に抜け出るのが確実に防止される。
以上説明したように、本参考例からは次の技術思想を抽出することができる。
手段1.端子金具と、端子金具を挿入可能なキャビティを有するハウジングと、ハウジングの前面に装着され、仮係止位置と本係止位置とに移動可能なフロントマスクとを備え、キャビティの内面にはランスが撓み可能に形成され、キャビティ内に正規挿入された端子金具がランスによって抜け止めされるコネクタであって、フロントマスクの後面には、フロントマスクの本係止位置への移動に伴い、ランスを端子金具との係止可能な位置へ強制的に押し上げるランス係合部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
手段2.フロントマスクが仮係止位置にあるときに、キャビティ内に挿入される端子金具はランスと非干渉とされていることを特徴とする手段1記載のコネクタ。
手段1.端子金具と、端子金具を挿入可能なキャビティを有するハウジングと、ハウジングの前面に装着され、仮係止位置と本係止位置とに移動可能なフロントマスクとを備え、キャビティの内面にはランスが撓み可能に形成され、キャビティ内に正規挿入された端子金具がランスによって抜け止めされるコネクタであって、フロントマスクの後面には、フロントマスクの本係止位置への移動に伴い、ランスを端子金具との係止可能な位置へ強制的に押し上げるランス係合部が設けられていることを特徴とするコネクタ。
手段2.フロントマスクが仮係止位置にあるときに、キャビティ内に挿入される端子金具はランスと非干渉とされていることを特徴とする手段1記載のコネクタ。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)接触片が自然状態にあるときに、接触片の先端部は傾斜部に当接することなく内側空間に進入しているだけでもよい。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)接触片が自然状態にあるときに、接触片の先端部は傾斜部に当接することなく内側空間に進入しているだけでもよい。
10…端子金具
11…接続部
14…底板(壁)
22…接触片
30…タブ収容領域
31…先端斜面部
33…タブ挿入口
34、34A、34B…誘い込み部
36、36A、36B…傾斜部
39…内側空間
90…タブ
11…接続部
14…底板(壁)
22…接触片
30…タブ収容領域
31…先端斜面部
33…タブ挿入口
34、34A、34B…誘い込み部
36、36A、36B…傾斜部
39…内側空間
90…タブ
Claims (4)
- 相手端子金具のタブがタブ挿入口から挿入される筒状の接続部と、
前記接続部の内部に配置され、前記タブ挿入口へ向けて片持ち状に延びる接触片とを備え、
前記接触片が前記タブと弾性的に接触することにより、前記タブが前記接続部の内部におけるタブ収容領域に保持される端子金具であって、
前記接続部には、前記タブ挿入口を区画するとともに、前記タブ収容領域へ向けて前記タブの挿入方向に沿って斜めに延びる傾斜部を有することで、前記タブを前記タブ収容領域に誘導する誘い込み部が設けられ、
前記接触片の先端部は、前記傾斜部を挟んで前記タブ挿入口とは反対側に保有された内側空間に進入していることを特徴とする端子金具。 - 前記接触片の先端部は、前記タブが前記接続部内に挿入される前、前記傾斜部の前記内側空間を臨む内面に弾性的に当接していることを特徴とする請求項1記載の端子金具。
- 前記タブが前記タブ収容領域に正規に収容された状態では、前記接触片の先端部が前記誘い込み部に当接して実質的に両持ち状になることを特徴とする請求項1又は2記載の端子金具。
- 前記接触片の先端部は、前記誘い込み部と、前記誘い込み部との間に前記内側空間を区画しつつ前記傾斜部と対向する壁との双方に当接することにより、前記内側空間における遊動が規制されていることを特徴とする請求項3記載の端子金具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009093553A JP2010244912A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 端子金具 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009093553A JP2010244912A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 端子金具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010244912A true JP2010244912A (ja) | 2010-10-28 |
Family
ID=43097699
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009093553A Pending JP2010244912A (ja) | 2009-04-08 | 2009-04-08 | 端子金具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010244912A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101182660B1 (ko) | 2011-04-13 | 2012-09-14 | 주식회사 유라코퍼레이션 | 암단자 |
JP2013069496A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 端子金具 |
JP2014222650A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-27 | 日本端子株式会社 | 雌型端子 |
-
2009
- 2009-04-08 JP JP2009093553A patent/JP2010244912A/ja active Pending
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