JP2010244873A - コネクタ構造およびパック電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができるコネクタ構造およびパック電池を提供する。
【解決手段】パック電池1では、上側ケース部材11と下側ケース部材12との組み合わせを以って構成される外装体の内部に、コアパック30が収納され、コアパック30に電気的に接続された電池側コネクタ20が、一部が外部に露出する状態で下側ケース部材12に対し取り付けられている。電池側コネクタ20には、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入を受け入れるコネクタ孔20aが設けられている。電池側コネクタ20は、コネクタ孔20aの軸芯に対し直交する回転軸周りに回転自在となっている。電池側コネクタ20は、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入開始時に、挿入角度に応じて、前記回転軸周りに回転する。
【選択図】図5
【解決手段】パック電池1では、上側ケース部材11と下側ケース部材12との組み合わせを以って構成される外装体の内部に、コアパック30が収納され、コアパック30に電気的に接続された電池側コネクタ20が、一部が外部に露出する状態で下側ケース部材12に対し取り付けられている。電池側コネクタ20には、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入を受け入れるコネクタ孔20aが設けられている。電池側コネクタ20は、コネクタ孔20aの軸芯に対し直交する回転軸周りに回転自在となっている。電池側コネクタ20は、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入開始時に、挿入角度に応じて、前記回転軸周りに回転する。
【選択図】図5
Description
本発明は、コネクタ構造およびパック電池に関し、特に、パック電池あるいは装着機器におけるコネクタの取り付けに係る構造に関する。
電動工具や電動アシスト自転車、さらには電動バイクなどにパック電池が用いられている(例えば、特許文献1〜3を参照)。パック電池の構成について、図10を用い説明する。
図10(a)に示すように、パック電池は、例えば、略直方体形状をした外装ケース90により外装が構成されている。外装ケース90は、上側ケース部材91と下側ケース部材92とが、Z軸方向において、その開口縁辺同士を突き合わせ、当該部分で接合された構成を有する。外装ケース90の内部空間には、複数の素電池が収納されている(図示を省略)。
図10(a)に示すように、パック電池は、例えば、略直方体形状をした外装ケース90により外装が構成されている。外装ケース90は、上側ケース部材91と下側ケース部材92とが、Z軸方向において、その開口縁辺同士を突き合わせ、当該部分で接合された構成を有する。外装ケース90の内部空間には、複数の素電池が収納されている(図示を省略)。
パック電池においては、装着機器との電気的な接続を図るために、下側ケース部材92におけるX軸方向左側の面92bに設けられた窓部92cから、素電池に電気的に接続された電池側コネクタ93の一部が露出している。電池側コネクタ93には、電力流通および信号入出力のための複数のコネクタ孔93aが設けられている。
図10(b)に示すように、パック電池を装着機器95に対し装着する際には、電池側コネクタ93が露出された部分とは反対側のコーナー部分を支点(点P5)として、装着機器95に設けられた機器側コネクタ96のコネクタピン96aをパック電池の電池側コネクタ93のコネクタ孔93aに挿入させる。このとき、パック電池は、点P5を支点として回転される。
図10(b)に示すように、パック電池を装着機器95に対し装着する際には、電池側コネクタ93が露出された部分とは反対側のコーナー部分を支点(点P5)として、装着機器95に設けられた機器側コネクタ96のコネクタピン96aをパック電池の電池側コネクタ93のコネクタ孔93aに挿入させる。このとき、パック電池は、点P5を支点として回転される。
図10(b)の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、装着機器95に設けられた機器側コネクタ96は、板状のコネクタピン96aを備えたものが用いられる。これは、上記のように、パック電池と装着機器95との装着時において、電池側コネクタ93が、点P5を中心とする円の円周軌道上を移動する。このため、電池側コネクタ93のコネクタ孔93aに対し、機器側コネクタ96のコネクタピン96aが、点P5を中心とする円の径方向にズレを有しながら挿入されるためである。即ち、機器側コネクタ96のコネクタピン96aを板状にすることによって、点P5を中心とする円の径方向への互いのズレを許容させている。
しかしながら、機器へのパック電池の接続については、互いの間の電気的な接続抵抗の低減が求められているのに対し、上記従来技術に係るコネクタ構造では、接続時の受ける接触抵抗の低減を図ることが困難である。即ち、板状のコネクタピン96aを備える雄型コネクタ(機器側コネクタ96)と、コネクタピン96aに対応したコネクタ孔93aを備える雌型コネクタ(電池側コネクタ93)との接続では、円筒形あるいは円柱形のコネクタピンを備える雄型コネクタとこれに対応したコネクタ孔を備える雌型コネクタとの接続に対して、接触抵抗の低減を図ることが困難である。
ここで、図11(a)に示すように、円柱形のコネクタピン97aを備える雄型コネクタ97では、複数のコネクタピン97aが同一方向(X軸方向)に突設され、互いに並行している。そして、図11(b)に示すように、円柱形のコネクタピン97aを備える雄型コネクタ97と、これに対応するコネクタ孔98aを備える雌型コネクタ98との接続を行う場合には、雌型コネクタ98のコネクタ孔98aの中心軸Ax98に、雄型コネクタ97のコネクタピン97aの中心軸を合わせながら、X軸方向に直線的に挿入することが求められる。雌型コネクタ98から雄型コネクタ97を外す際も同様である。
このように、図10(b)のような円軌道を描きながら雄型コネクタと雌型コネクタとの接続を図る場合には、単に、コネクタピンの形状を円筒形あるいは円柱形とすることはできない。なぜなら、脱着の確実性や操作性が低下してしまうことが考えられるためである。
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができるコネクタ構造およびパック電池を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができるコネクタ構造およびパック電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るコネクタ構造は、コネクタベースに対し、柱状をした雄型のコネクタ端子、あるいは、この挿入を受け入れる雌型のコネクタ端子が設けられたコネクタと、当該コネクタが取り付けられた取り付けベースとを備える。そして、本発明に係るコネクタ構造では、上記コネクタが、コネクタ端子がその軸芯に交差する方向に移動自在の状態で、取り付けベースに取り付けられている、ことを特徴とする。
また、本発明に係るパック電池は、1または複数の素電池を有するコアパックと、コアパックを収納する外装体と、外装体に取り付けられた電気接続コネクタとを有する。そして、本発明に係るパック電池では、外装体と電気接続コネクタとが、上記本発明に係るコネクタ構造を適用して構成されている、ことを特徴とする。なお、本発明に係るパック電池では、外装体が取り付けベースに相当する。
本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、上記形態(柱状をした雄型のコネクタ端子、あるいは、この挿入を受け入れる雌型のコネクタ端子)のコネクタ端子が設けられている。よって、本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、上記従来技術に係るコネクタ構造のように、板状のコネクタピン(コネクタ端子)を備える場合に比べ、コネクタ接続に係る接触抵抗の低減を図ることができる。よって、本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、コネクタ接続における電気抵抗を低く抑えられる。
また、本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、コネクタ端子がその軸芯方向(長手方向)に交差する方向に移動自在の状態を以って、取り付けベースに取り付けられている。よって、本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、上記のように取り付けベースに対し移動自在のコネクタ端子を備えることで、上記のように電気抵抗の低減を図りながら、装着対象機器に対して相対的に回転動作を伴って装着される場合にも、移動動作によりコネクタの相対的な位置アジャストがなされ、装着の確実性を確保でき、操作性の低下を抑制することができる。
従って、本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができる。
上記本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、例えば、次のようなバリエーションを採用することができる。
上記本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、具体的に、コネクタが、コネクタ端子の軸芯方向に対して交差する方向を中心軸とし、当該中心軸周りに回転自在の状態を以って取り付けベースに取り付けられている、という構成を採用することができる。即ち、このような構成を採用する場合においては、コネクタが上記中心軸周りの回転を以って移動自在となっていることになる。なお、このような構成を採用する場合には、上記中心軸が、コネクタ端子における軸芯方向の中央(長手方向の中央)において、コネクタ端子の軸芯に対して直交している、という構成を採用することもできる。なお。中心軸については、装置を機器に装着する回転軸と平行であることが好ましい。
上記本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、例えば、次のようなバリエーションを採用することができる。
上記本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、具体的に、コネクタが、コネクタ端子の軸芯方向に対して交差する方向を中心軸とし、当該中心軸周りに回転自在の状態を以って取り付けベースに取り付けられている、という構成を採用することができる。即ち、このような構成を採用する場合においては、コネクタが上記中心軸周りの回転を以って移動自在となっていることになる。なお、このような構成を採用する場合には、上記中心軸が、コネクタ端子における軸芯方向の中央(長手方向の中央)において、コネクタ端子の軸芯に対して直交している、という構成を採用することもできる。なお。中心軸については、装置を機器に装着する回転軸と平行であることが好ましい。
また、上記本発明に係るコネクタ構造およびパック電池では、具体的に、コネクタが、コネクタ端子の軸芯に対し交差する方向にスライド自在の状態を以って装置ベースに取り付けられている、という構成を採用することもできる。なお、このような構成を採用する場合には、コネクタベースおよび装置ベースの一方に、コネクタ端子の軸芯に対し直交する方向に深さを有する溝が設けられており、他方に溝に挿入され、且つ、溝内でスライド自在のサネ状凸部が設けられている、という構成を採用することもできる。ここで、「サネ状凸部」とは、建築などの分野において、板材と板材とをつなぎ合わせる場合に設ける凸部と同一形状のものを指し示している。
以下では、本発明を実施するための形態について、数例を示して説明する。なお、以下の説明で用いる実施の形態は、本発明の構成および作用・効果を分かりやすく説明するために用いる一例であって、 本発明は、その本質的部分以外に以下の形態に何ら限定を受けるものではない。
[実施の形態1]
1.パック電池1の外観構成
実施の形態1に係るパック電池1の外観構成について、図1を用い説明する。
[実施の形態1]
1.パック電池1の外観構成
実施の形態1に係るパック電池1の外観構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るパック電池1は、略直方体形状をした外装ケース10により外装が構成されている。外装ケース10は、Z軸方向において、上側ケース部材11と下側ケース部材12とが、互いの開口縁辺同士を突き合わせ、当該部分で接合されることにより構成されている。外装ケース10の内部空間には、複数の素電池が収納されている(図1では、図示を省略)。
外装ケース10における下側ケース部材12には、X軸方向左側の主面12bに矩形の窓部12cが設けられており、当該窓部12cからは、装着機器との電気的な接続に供される電池側コネクタ20の一部が露出している。電池側コネクタ20は、外装ケース10の内部において、複数の素電池に電気的に接続されており、これに繋がるコネクタ孔20aの開口が、下側ケース部材12の窓部12cから外部に露出している。
なお、本実施の形態に係るパック電池1は、例えば、電動アシスト自転車の電源として用いられるものであり、着脱自在となっている。着脱の際に、ユーザは、パック電池1における上側ケース部材11に設けられたグリップ部分11aを把持して作業を行う。
2.パック電池1の内部構成
パック電池1の内部構成について、図2および図3を用い説明する。図2は、パック電池1の内部構成を示す展開斜視図であり、図3は、パック電池1の内部構成を示す模式断面図である。
2.パック電池1の内部構成
パック電池1の内部構成について、図2および図3を用い説明する。図2は、パック電池1の内部構成を示す展開斜視図であり、図3は、パック電池1の内部構成を示す模式断面図である。
図2に示すように、パック電池1は、コアパック30が上側ケース部材11と下側ケース部材12とにより構成される内部空間に収納されてなる。そして、コアパック30には、電池側コネクタ20が電気的に接続されており(接続形態については、図示を省略)、電池側コネクタ20におけるコネクタ孔20aが開口する側の主面が、下側ケース部材12に設けられた窓部12cから外部に向けて露出する。
図3に示すように、パック電池1では、コアパック30と上側ケース部材11および下側ケース部材12との各々の間に、隙間が生じないようになっている。
図2に戻って、コアパック30は、複数の素電池31と、複数の素電池31の各間を接続するための接続リード基板32,33と、接続リード基板32,33のZ軸方向外側を覆う状態に配されたホルダ34,35との組み合わせを以って構成されている。コアパック30においては、接続リード基板32,33により複数の素電池31が直列接続または直並列接続されている。なお、電池側コネクタ20は、接続リード基板32,33を介して複数の素電池31に対し電気的に接続されている。
図2に戻って、コアパック30は、複数の素電池31と、複数の素電池31の各間を接続するための接続リード基板32,33と、接続リード基板32,33のZ軸方向外側を覆う状態に配されたホルダ34,35との組み合わせを以って構成されている。コアパック30においては、接続リード基板32,33により複数の素電池31が直列接続または直並列接続されている。なお、電池側コネクタ20は、接続リード基板32,33を介して複数の素電池31に対し電気的に接続されている。
3.電池側コネクタ20の構成
電池側コネクタ20の構成について、図4を用い説明する。図4(a)は、電池側コネクタ20の外観構成を示す外観斜視図であり、図4(b)は、その側面図である。
図4(a)に示すように、パック電池1における電池側コネクタ20は、外観視略直方体形状を有し、複数のコネクタ孔20aがX軸方向に開設された、所謂、雌型コネクタである。なお、コネクタ孔20aの口部には、テーパカットがなされている。
電池側コネクタ20の構成について、図4を用い説明する。図4(a)は、電池側コネクタ20の外観構成を示す外観斜視図であり、図4(b)は、その側面図である。
図4(a)に示すように、パック電池1における電池側コネクタ20は、外観視略直方体形状を有し、複数のコネクタ孔20aがX軸方向に開設された、所謂、雌型コネクタである。なお、コネクタ孔20aの口部には、テーパカットがなされている。
また、電池側コネクタ20では、Y軸方向両側の側面に回転支軸となる円柱形の突起20bが形成されている。電池側コネクタ20は、上側ケース部材11および下側ケース部材12に対し、突起20bの部分で支持されている(図示を省略)。よって、電池側コネクタ20は、装着機器側の機器側コネクタのコネクタピン501aの挿入時において、挿入されてくる角度に応じて回転軸Ax20周りに回転自在となっている。
図4(b)に示すように、パック電池1の電池側コネクタ20では、突起20bの中心(回転軸Ax20)と、コネクタ孔20aの軸芯とが合致する状態となっている。即ち、電池側コネクタ20のZ軸方向下面を基準とし、コネクタ孔20aの軸芯までの高さH1が、突起20bの中心までの高さH2と同一となっている。
また、電池側コネクタ20における突起20bは、X軸方向左側の前面を基準とし、長さX2が、電池側コネクタ20のX軸方向長さX1の半分以下となっている。電池側コネクタ20においては、突起20bの中心を通る回転軸Ax20が、コネクタ孔20aの長手方向(X軸方向)の形成範囲で、その軸芯に対して直交する。
また、電池側コネクタ20における突起20bは、X軸方向左側の前面を基準とし、長さX2が、電池側コネクタ20のX軸方向長さX1の半分以下となっている。電池側コネクタ20においては、突起20bの中心を通る回転軸Ax20が、コネクタ孔20aの長手方向(X軸方向)の形成範囲で、その軸芯に対して直交する。
4.コネクタ接合
パック電池1を装着機器500に対して装着する際の、コネクタ接続に係る状態について、図5を用い説明する。
図5(a)に示すように、本実施の形態に係るパック電池1は、装着機器500に対し斜め方向から装着が開始され、パック電池1をX−Z平面内で回転させながら装着することを想定したものである。装着機器500には、機器側コネクタ501が取り付けられており、機器側コネクタ501には、円柱状に立設した複数のコネクタピン501aを有している。
パック電池1を装着機器500に対して装着する際の、コネクタ接続に係る状態について、図5を用い説明する。
図5(a)に示すように、本実施の形態に係るパック電池1は、装着機器500に対し斜め方向から装着が開始され、パック電池1をX−Z平面内で回転させながら装着することを想定したものである。装着機器500には、機器側コネクタ501が取り付けられており、機器側コネクタ501には、円柱状に立設した複数のコネクタピン501aを有している。
電池パック1を装着し始める際において、電池側コネクタ20のコネクタ孔20aの軸芯に対し、装着機器500における機器側コネクタ501のコネクタピン501aの軸芯が斜め方向となっている。電池側コネクタ20は、機器側コネクタ501のコネクタピン501aが挿入し始めると、紙面に直交する方向の回転軸(回転軸Ax20)周りに回転して、コネクタピン501aの軸芯とコネクタ孔20aの軸芯とが略一致する。
そして、図5(b)に示すように、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入が進むと、電池側コネクタ20は、機器側コネクタ501のコネクタピン501aに従って、回転して元の状態へと戻る。このようにして、装着機器500へのパック電池1の装着が完了する。
5.パック電池1の優位性
以上のような構成を有するパック電池1では、機器側コネクタ501に対する電池側コネクタ20の脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができる。即ち、パック電池1では、電池側コネクタ20が、機器側コネクタ501の円柱形のコネクタピン501aに対応したコネクタ孔20aを有する。このため、上記従来技術に係る板状のコネクタピンとこれに対応するコネクタ孔との接続に比べて、接続時における接触抵抗の低減を図ることができる。
5.パック電池1の優位性
以上のような構成を有するパック電池1では、機器側コネクタ501に対する電池側コネクタ20の脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図りながら、接続時における接触抵抗の低減を図ることができる。即ち、パック電池1では、電池側コネクタ20が、機器側コネクタ501の円柱形のコネクタピン501aに対応したコネクタ孔20aを有する。このため、上記従来技術に係る板状のコネクタピンとこれに対応するコネクタ孔との接続に比べて、接続時における接触抵抗の低減を図ることができる。
また、本実施の形態に係るパック電池1では、雌型コネクタである電池側コネクタ20が、外装体10に対して回転自在に取り付けられている。このため、電池側コネクタ20は、装着機器500に対してパック電池1を斜め方向から装着を開始した場合においても、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの姿勢に対応して回転する。よって、電池側コネクタ20は、円柱形のコネクタピン501aに対応したコネクタ孔20aを有しているが、挿入時におけるコネクタ孔20aの軸芯に交差する方向に位置補正がなされ、脱着の確実性の確保および操作性の低下抑制を図ることができる。
なお、本実施の形態に係るパック電池1では、電池側コネクタ20が、コネクタ孔20aの軸芯に直交する関係を以って回転軸Ax20が設定されているので、機器側コネクタ501のコネクタピン501aの挿入に際して、大きな応力がコネクタ孔20aに加わることがない。
[実施の形態2]
1.パック電池2の外観構成
実施の形態2に係るパック電池2の外観構成について、図6を用い説明する。
[実施の形態2]
1.パック電池2の外観構成
実施の形態2に係るパック電池2の外観構成について、図6を用い説明する。
図6に示すように、本実施の形態に係るパック電池では、概略において、上記実施の形態1に係るパック電池1と同一の外観を有する。即ち、上側ケース部材41と下側ケース部材12とで外装ケース40が構成されており、下側ケース部材12におけるX軸方向左側の主面12bに窓部12cが設けられ、当該窓部12cから電池側コネクタ20の一部が露出している。
電池側コネクタ20を含めたパック電池2の内部構成については、上記実施の形態1に係るパック電池1とかわるところがないので、詳細な説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態に係るパック電池2と上記実施の形態1に係るパック電池1との相違点は、上側ケース部材41における両側側面に、Y軸方向外側に向けて突起41dが設けられている点にある。2つの突起41dは、下側ケース部材12における窓部12cが設けられた主面12bのレベルから、X軸方向に距離X3だけ離れた箇所に設けられている。
図6に示すように、本実施の形態に係るパック電池2と上記実施の形態1に係るパック電池1との相違点は、上側ケース部材41における両側側面に、Y軸方向外側に向けて突起41dが設けられている点にある。2つの突起41dは、下側ケース部材12における窓部12cが設けられた主面12bのレベルから、X軸方向に距離X3だけ離れた箇所に設けられている。
なお、電池側コネクタ20の構成、および取り付けに係る下側ケース部材12の構成については、上記実施の形態1と同様であって、電池側コネクタ20は雄型コネクタのコネクタピンの挿入に際して、その挿入角度に応じて回転自在となっている。
2.装着機器510へのパック電池2の装着
装着機器510へのパック電池2の装着方法について、図7を用い説明する。
2.装着機器510へのパック電池2の装着
装着機器510へのパック電池2の装着方法について、図7を用い説明する。
図7(a)に示すように、パック電池2を装着機器510に装着する際には、ユーザは上側ケース部材41のグリップ部分(図1に示すパック電池1のグリップ部分11aと同一形態)を把持し、この状態でパック電池2を装着機器510側へと下ろしてゆく。そして、突起41dが装着機器510の受け部分に当接した後、当該部分を支点P1(装着機器501またはパック電池2の充電器(図示を省略。)に設けられた受け部)としてパック電池2を回転させながら、電池側コネクタ20に対し装着機器510の機器側コネクタ511を接合させる。
ここで、パック電池2では、支点P1と電池側コネクタ20の端子における深さの中心P2とが、下側ケース部材12における窓部12cが設けられた主面12b(図6を参照)を基準とする距離X3と距離X4とが互いに等しくなるように設けられている。このため、パック電池2を装着機器510に装着する場合においては、機器側コネクタ511のコネクタピン511aの先端部分が軌跡L1を描いて電池側コネクタ20のコネクタ孔20a(図1などを参照)に対して挿入される。
図7(b)に示すように、パック電池2は、その回転動作の終了とともに、機器側コネクタ511に対する電池側コネクタ511の接続が完了する。
次に、突起が外装ケースに設けられていない比較例に係るパック電池8を装着機器510に装着する場合について、図8を用い説明する。
図8(a)に示すように、外装ケースに突起が設けられていないパック電池8では、装着機器510への装着時において、上側ケース部材のコーナー部分が回転の支点P3となる。このため、比較例に係るパック電池8では、装着時における回転の支点P3と、電池側コネクタの深さ中心P4との間に、パック電池8の長手方向において距離X5を有することになる。即ち、支点P3が中心P4とパック電池8の長手方向において、距離X5だけ離れた位置に存在する。
次に、突起が外装ケースに設けられていない比較例に係るパック電池8を装着機器510に装着する場合について、図8を用い説明する。
図8(a)に示すように、外装ケースに突起が設けられていないパック電池8では、装着機器510への装着時において、上側ケース部材のコーナー部分が回転の支点P3となる。このため、比較例に係るパック電池8では、装着時における回転の支点P3と、電池側コネクタの深さ中心P4との間に、パック電池8の長手方向において距離X5を有することになる。即ち、支点P3が中心P4とパック電池8の長手方向において、距離X5だけ離れた位置に存在する。
以上のような構成を有する比較例に係るパック電池8では、電池側コネクタのコネクタ孔に対する機器側コネクタ511のコネクタピン511aの挿入に際して、コネクタピン511aの先端部分が軌跡L2を描く。
パック電池2とパック電池8との比較において、装着機器510への装着に際し、比較例に係るパック電池8では、機器側コネクタ511のコネクタピン511aの軌跡L2が電池側コネクタのコネクタ孔のプロファイルから大きく外れている。
パック電池2とパック電池8との比較において、装着機器510への装着に際し、比較例に係るパック電池8では、機器側コネクタ511のコネクタピン511aの軌跡L2が電池側コネクタのコネクタ孔のプロファイルから大きく外れている。
これに対して、実施の形態2に係るパック電池2では、軌跡L1が電池側コネクタ20のコネクタ孔のプロファイルから大きく外れることがない。よって、実施の形態2に係るパック電池2では、装着機器510への装着に際して、比較例に係るパック電池8よりもコネクタ接続時の接触抵抗の低減が図られている。このため、実施の形態2に係るパック電池2では、比較例に係るパック電池8に比べて、脱着操作の繰り返しによる電池側コネクタ20あるいは機器側コネクタ511の変形や損傷の発生を抑制することが可能となる。
また、パック電池2では、比較例に係るパック電池8に比べて、装着機器510への脱着時の操作性に優れる。
[実施の形態3]
実施の形態3に係るパック電池の構成について、図9を用い説明する。なお、図9では、本実施の形態に係るパック電池の特徴部分である電池側コネクタ50の構成を中心に描いている。
[実施の形態3]
実施の形態3に係るパック電池の構成について、図9を用い説明する。なお、図9では、本実施の形態に係るパック電池の特徴部分である電池側コネクタ50の構成を中心に描いている。
図9(a)に示すように、本実施の形態に係るパック電池の電池側コネクタ50では、X軸方向において、前面部分50eと背面部分50fとの間に、溝部50gが設けられている。溝部50gは、Y、Z軸方法の全周にわたって設けられている。そして、電池側コネクタ50における前面50bには、コネクタ孔50aの開口が設けられている。なお、コネクタ孔50aは、上記電池側コネクタ20と同様に、その開口入り口部分がテーパー加工されている。
図9(b)には、電池側コネクタ50が上側ケース部材61と下側ケース部材62とで構成される外装ケース60に取り付けられた状態を示す。
図9(b)に示すように、電池側コネクタ50は、下側ケース部材62に対してY軸方向およびZ軸方向にスライド移動自在に取り付けられている。具体的には、図9(b)の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、電池側コネクタ50の溝部50gには、下側ケース部材62の窓部62cの縁部分に設けられたサネ状凸部62gがスライド自在の状態で嵌め込まれている。
図9(b)に示すように、電池側コネクタ50は、下側ケース部材62に対してY軸方向およびZ軸方向にスライド移動自在に取り付けられている。具体的には、図9(b)の二点鎖線で囲んだ部分に示すように、電池側コネクタ50の溝部50gには、下側ケース部材62の窓部62cの縁部分に設けられたサネ状凸部62gがスライド自在の状態で嵌め込まれている。
本実施の形態に係るパック電池では、電池側コネクタ50が下側ケース部材62の主面62bに平行にスライドすることができる。即ち、電池側コネクタ50は、Y軸方向に隙間g1,g3分だけスライド移動可能であり、Z軸方向に隙間g2,g4分だけスライド移動可能である。
本実施の形態に係るパック電池では、上記構成の電池側コネクタ50を備え、当該電池側コネクタ50が外装ケース60における一の主面に対してスライド移動自在となっている。よって、本実施の形態に係るパック電池においても、パック電池を装着機器に回転を伴いながら装着してゆく際に、コネクタピンとコネクタ孔50aとの位置ズレが低減(アジャスト)されるので、上記実施の形態1および実施の形態2に係るパック電池1,2と同様に、上記優位性を有する。
本実施の形態に係るパック電池では、上記構成の電池側コネクタ50を備え、当該電池側コネクタ50が外装ケース60における一の主面に対してスライド移動自在となっている。よって、本実施の形態に係るパック電池においても、パック電池を装着機器に回転を伴いながら装着してゆく際に、コネクタピンとコネクタ孔50aとの位置ズレが低減(アジャスト)されるので、上記実施の形態1および実施の形態2に係るパック電池1,2と同様に、上記優位性を有する。
[その他の事項]
上記実施の形態1〜3で用いたパック電池1,2,・・の各形態は、本発明の一例を示すものであって、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、図2に示すように、上記実施の形態1に係るパック電池1では、そのコアパック30に複数の円筒型の素電池31を備える構成を採用したが、電池の形態はこれ以外にも角型やラミネート外装を有する形態を採用することもできる。
上記実施の形態1〜3で用いたパック電池1,2,・・の各形態は、本発明の一例を示すものであって、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、図2に示すように、上記実施の形態1に係るパック電池1では、そのコアパック30に複数の円筒型の素電池31を備える構成を採用したが、電池の形態はこれ以外にも角型やラミネート外装を有する形態を採用することもできる。
また、図1および図6に示すように、上記実施の形態1,2では、外装ケース10,40が直方体の外観構成を有することとしたが、電池側コネクタ20の一部が外方に露出される窓部を有する一の主面を有する形態であれば、これに限定を受けるものではない。即ち、装着機器におけるパック電池の装着部分の形状に合わせた種々の形態を採用することができる。
また、図4(a)などに示すように、上記実施の形態1に係る電池側コネクタ20では、Y軸方向の両側面に突起20bが設けられてなる構成としたが、想定されるコネクタピン501aの挿入方向に応じて、他の主面に突起を設けることもできる。なお、回転軸Ax20の軸芯方向については、必ずしも一の主面に平行である必要はなく、例えば、Y軸に対して45[°]傾いた状態とすることもできる。
また、上記実施の形態1〜3では、電池側コネクタ20,50が移動自在である構成を採用したが、逆に、装着機器500,510側の機器側コネクタ501,511を移動自在に構成することもでき、さらに、パック電池および装着機器の両コネクタをともに移動自在とすることもできる。
また、本発明に係るコネクタ構造においては、上記実施の形態1,2に係る電池側コネクタ20が採用する回転自在の構成と、上記実施の形態3に係る電池側コネクタ50が採用するスライド自在の構成とを、併用することもできる。
また、本発明に係るコネクタ構造においては、上記実施の形態1,2に係る電池側コネクタ20が採用する回転自在の構成と、上記実施の形態3に係る電池側コネクタ50が採用するスライド自在の構成とを、併用することもできる。
さらに、コネクタピンの形態については、円柱形に限らず円筒形でもよく、あるいは角断面の柱形でもよい。
本発明は、例えば、電動アシスト自転車や電動バイクなどの用途に用いられ、コネクタ接続に係る機器との接触抵抗の小さいパック電池を実現するのに有用である。
1,2,8.パック電池
10,40,60.外装ケース
11,41,61.上側ケース部材
12,62.下側ケース部材
20,50.電池側コネクタ
30.コアパック
31.素電池
32,33.接続リード基板
34,35.ホルダ
500,510.装着機器
501,511.機器側コネクタ
10,40,60.外装ケース
11,41,61.上側ケース部材
12,62.下側ケース部材
20,50.電池側コネクタ
30.コアパック
31.素電池
32,33.接続リード基板
34,35.ホルダ
500,510.装着機器
501,511.機器側コネクタ
Claims (7)
- コネクタベースに対し、柱状をした雄型のコネクタ端子、あるいは、この挿入を受け入れる雌型のコネクタ端子が設けられたコネクタと、当該コネクタが取り付けられた取り付けベースとを有するコネクタ構造であって、
前記コネクタは、前記コネクタ端子が、その軸芯に交差する方向に移動自在の状態で、前記取り付けベースに取り付けられている
ことを特徴とするコネクタ構造。 - 前記コネクタは、前記軸芯の方向に対して交差する方向を中心軸とし、当該中心軸周りに回転自在の状態であり、
前記中心軸周りの回転を以って、前記コネクタ端子が移動自在の状態となっている
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。 - 前記中心軸は、前記コネクタ端子の中央において、前記軸芯に対して直交している
ことを特徴とする請求項2に記載のコネクタ構造。 - 前記コネクタは、前記軸芯に対し交差する方向にスライド自在の状態である
ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。 - 前記コネクタベースおよび前記装置ベースの一方には、前記軸芯に対し直交する方向に深さを有する溝が設けられており、他方には、前記溝内でスライド自在の状態のサネ状凸部が設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載のコネクタ構造。 - 1または複数の素電池を有するコアパックと、前記コアパックを収納する外装体と、前記外装体に取り付けられた電気接続コネクタとを有するパック電池であって、
前記外装体と、当該外装体に取り付けられた電気接続コネクタとは、請求項1から5の何れかに係るコネクタ構造が適用されている
ことを特徴とするパック電池。 - 1または複数の素電池を有するコアパックと、前記コアパックを収納する外装体と、前記外装体に取り付けられた電気接続コネクタとを有するパック電池であって、
前記外装体と、当該外装体に取り付けられた電気接続コネクタとは、請求項3に係るコネクタ構造が適用されて構成されており、
前記外装体が略直方体状の外観を有し、且つ、その一の主面に窓部が設けられているものであって、当該窓部から前記電気接続コネクタの一部が外部に露出しており、
装着機器との装着に際し、前記回転軸と平行な軸を中心に回転動作が加えられるものであり、
前記装着機器との装着に際しての回転に係る軸は、前記一の主面を基準として、前記回転軸と同一レベルに設けられている
ことを特徴とするパック電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009092985A JP2010244873A (ja) | 2009-04-07 | 2009-04-07 | コネクタ構造およびパック電池 |
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-
2009
- 2009-04-07 JP JP2009092985A patent/JP2010244873A/ja active Pending
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