JP2010243581A - リン酸エステルを含むアクリル樹脂よりなる光学フィルム - Google Patents

リン酸エステルを含むアクリル樹脂よりなる光学フィルム Download PDF

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英雄 浅野
Michiaki Kitamura
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Abstract

【課題】優れたフィルム強度と光学特性を有し、低着色、外観欠点が少ない等の光学フィルム向けの特性を兼ね備えた、アクリル系樹脂組成物を含む光学フィルムを提供すること。
【解決手段】本発明の光学フィルムは、240℃/98Nにおけるメルトフローレートが10以下であるアクリル樹脂(A)99.5〜90質量部と、分子量600以上である芳香族リン酸エステル化合物(B)0.5〜10質量部と、を含み、ガラス転移温度が110℃以上であるアクリル系樹脂組成物(C)からなる光学フィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系樹脂組成物からなる光学フィルムに関する。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)に代表されるアクリル系樹脂は、高い光線透過率を有する一方で光弾性率が低いなど、その光学特性に優れるとともに、機械的強度、成形加工性および表面硬度のバランスに優れることから、自動車および家電製品をはじめとする各種の工業製品における透明材料として幅広く使用されている。また近年、画像表示装置に用いる光学フィルムなどへの使用が増大している。
ところで、透明性と耐熱性とを兼ね備えたアクリル樹脂として、主鎖に環構造を有する樹脂が知られている。主鎖に環構造を有する樹脂は、主鎖に環構造を有さない樹脂に比べてガラス転移温度(Tg)が高く、例えば、画像表示装置において光源などの発熱部に近接した配置が容易となるなど、実用上の様々な利点を有している。例えば特許文献1、2には、分子鎖内に水酸基とエステル基とを有する重合体を環化縮合反応させて得られた、ラクトン環構造を主鎖に有するアクリル樹脂が開示されている。特許文献3には、環構造としてN−置換マレイミド構造を主鎖に有するアクリル樹脂が開示されている。特許文献4には、環構造としてグルタルイミド構造を主鎖に有するアクリル樹脂が開示されている。
しかし、アクリル系樹脂からなる光学フィルムは、硬く脆いために取り扱いが不便であり、強度を向上することが求められていた。
特開2000−230016号公報 特開2006−96960号公報 特開2007−31537号公報 特開2006−328334号公報
フィルムの強度を向上する方法として、樹脂の分子量を高分子量化する方法があげられるが、高分子量化した樹脂を溶融成形すると、流動性が低くなるために、光学用途では必須である濾過工程が困難となったり、流動性を上げるために、より高温で成形した場合に樹脂が着色するといった問題が生じる。このため、溶融時の流動性を向上する方法としてフタル酸エステルなどの低分子化合物を添加する方法があげられる。しかし、これらの低分子化合物はアクリル系樹脂との相溶性に課題があり、特に、溶融成形によってフィルムを形成する場合など、高温での成形時に発泡、ブリードアウトなどの問題が生じやすい。発泡、ブリードアウトが生じると、キャスティングロールなど、成形装置の部品に低分子化合物が付着し、成形途中での当該部品の清掃が余儀なくされることで、フィルムの生産性が低下する。また、その程度によっては、得られたフィルムに外観上あるいは光学的な欠点が多数発生し、光学フィルムとして使用できなくなる。
本発明は、前記現状に鑑みてなされたものであり、優れたフィルム強度と光学特性を有し、低着色、外観欠点が少ない等の光学フィルム向けの特性を兼ね備えた、アクリル樹脂を主成分とする光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく、アクリル系樹脂組成物からなる光学フィルムについて種々検討を重ねたところ、本発明に至った。
本発明の光学フィルムは、240℃/98Nにおけるメルトフローレートが10g/10分以下であるアクリル樹脂(A)99.5〜90質量部と、分子量600以上である芳香族リン酸エステル化合物(B)0.5〜10質量部と、を含み、ガラス転移温度が110℃以上であるアクリル系樹脂組成物(C)からなる光学フィルムである。
本発明の光学フィルムは、前記芳香族リン酸エステル化合物(B)が下記一般式(1)および/または一般式(2)で示される光学フィルムである。
Figure 2010243581

(式中、R1、R2は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、n、mは0〜5の整数を示す。)
Figure 2010243581

(式中、R3、R4、R5は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、k、lは0〜5の整数、iは0〜4の整数を示す。)
本発明の光学フィルムは、前記アクリル樹脂(A)が主鎖に環構造を有するアクリル樹脂である光学フィルムである。
本発明の光学フィルムの製造方法は、10μm以下の濾過精度を有するポリマーフィルターによる濾過工程を経たアクリル系樹脂組成物(C)を溶融製膜する光学フィルムの製造方法である。
本発明により、優れたフィルム強度と光学特性を有し、ブリードアウトなどの外観欠点が少ない光学フィルムを提供できる。また、主鎖に環構造を有するアクリル樹脂を含むことにより、耐熱性にも優れたフィルムを提供することができる。
以下の説明において、特に記載がない限り、「%」は「質量%」、「部」は「質量部」をそれぞれ意味し、範囲を表す「A〜B」は「A以上B以下」を意味する。
[アクリル樹脂(A)]
アクリル樹脂(A)は熱可塑性アクリル樹脂である限り特に限定されない。
アクリル樹脂とは、(メタ)アクリル酸エステル単位および/または(メタ)アクリル酸単位を構成単位として有する樹脂のことであり、(メタ)アクリル酸エステルまたは(メタ)アクリル酸の誘導体に由来する構成単位を有していてもよい。アクリル樹脂が有する全構成単位における、(メタ)アクリル酸エステル単位、(メタ)アクリル酸単位および上記誘導体に由来する構成単位の割合に合計は、通常50%以上であり、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上である。なお、ラクトン環構造など、(メタ)アクリル酸エステル単位の誘導体である環構造を主鎖に有する場合、全構成単位に占める(メタ)アクリル酸エステル単位および(メタ)アクリル酸単位の割合と、環構造の含有率との合計が50重量%以上であればよい。
(メタ)アクリル酸エステル単位は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸エチル、2−(ヒドロキシエチル)アクリル酸メチルなどの単量体に由来する構成単位である。
(メタ)アクリル酸単位は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、2−(ヒドロキシエチル)アクリル酸などの単量体に由来する構成単位である。
アクリル樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単位および(メタ)アクリル酸単位としてこれらの構成単位を2種類以上有していてもよい。アクリル樹脂(A)はメタクリル酸メチル単位を有することが好ましく、この場合、アクリル樹脂(A)ならびにアクリル樹脂(A)を含む組成物を成形して得られたフィルムの熱安定性が向上する。
アクリル樹脂(A)のTgは、芳香族リン酸エステル系化合物(B)を含む樹脂組成物としてのTgが110℃以上であることから、通常110℃以上である。樹脂組成物としてのTgを向上できることから、アクリル樹脂(A)のTgは115℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、130℃以上がさらに好ましい。なお、代表的なアクリル樹脂であるポリメタクリル酸メチル(PMMA)のTgは105℃である。
アクリル樹脂(A)は主鎖に環構造を有していてもよい。この場合、アクリル樹脂(A)および樹脂組成物のTgが高くなり、当該組成物から得た樹脂成形品の耐熱性が向上する。このように主鎖に環構造を有するアクリル樹脂(A)を含む樹脂組成物から得た樹脂成形品、例えばフィルムは画像表示装置における光源などの発熱部近傍への配置が容易になるなど光学部材としての用途に好適である。
環構造の種類は特に限定されないが、例えば、ラクトン環構造、無水グルタル酸構造、グルタルイミド構造、N−置換マレイミド構造および無水マレイン酸構造から選ばれる少なくとも1種である。
以下の一般式(3)に無水グルタル酸構造およびグルタルイミド構造を示す。
Figure 2010243581

上記一般式(3)におけるR6、R7は互いに独立して水素原子、またはメチル基であり、X1は酸素原子または窒素原子である。X1が酸素原子であるとき、R8は存在せず、X1が窒素原子のとき、R8は、水素原子、炭素数1から6の直鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはフェニル基である。
X1が酸素原子のとき一般式(3)により示される環構造は無水グルタル酸構造となる。無水グルタル酸構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体を分子内で脱アルコール環化縮合させて形成できる。
X1が窒素原子のとき、一般式(3)により示される環構造はグルタルイミド構造となる。グルタルイミド構造は、例えば、(メタ)アクリル酸エステル重合体をメチルアミンなどのイミド化剤によりイミド化して形成できる。
以下の一般式(4)に、無水マレイン酸構造およびN−置換マレイミド構造を示す。
Figure 2010243581

上記一般式(4)におけるR9、R10は互いに独立して水素原子、またはメチル基であり、X2は酸素原子または窒素原子である。X2が酸素原子であるとき、R11は存在せず、X2が窒素原子のとき、R11は、水素原子、炭素数1から6の直鎖アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはフェニル基である。
X2が酸素原子のとき一般式(4)により示される環構造は無水マレイン酸構造となる。無水マレイン酸構造は、例えば、無水マレイン酸と(メタ)アクリル酸エステルとを共重合体して形成できる。
X2が窒素原子のとき、一般式(4)により示される環構造はN−置換マレイミド構造となる。N−置換マレイミド構造は、例えば、フェニルマレイミドなどのN−置換マレイミドと(メタ)アクリル酸エステルとを重合体して形成できる。
なお、一般式(3)、(4)の説明において例示した環構造を形成する各方法では、各々の環構造を形成に用いる重合体が全て(メタ)アクリル酸エステル単位を構成単として有するため、当該方法により得た樹脂はアクリル樹脂となる。
アクリル樹脂(A)が主鎖に有していてもよいラクトン環構造は特に限定されず、例えば、4から8員環であってもよいが、環構造の安定性に優れることから5員環または6員環であることが好ましく、6員環であることがより好ましい。6員環であるラクトン環構造は、例えば、特開2004−168882号公報に開示されている構造であるが、前駆体の重合収率が高いこと、前駆体の環化縮合反応により、高いラクトン環含有率を有するアクリル樹脂(A)が得られること、メタクリル酸メチル単位を構成単位として有する重合体を前駆体にできること、などの理由から以下の一般式(5)に示される構造が好ましい。
Figure 2010243581

上記一般式(5)において、R12、R13およびR14は、互いに独立して、水素原子または炭素数1から20の範囲の有機残基である。当該有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。
一般式(5)における有機残基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1から20の範囲のアルキル基、エテニル基、プロペニル基などの炭素数1から20の範囲の不飽和脂肪族炭化水素基、フェニル基、ナフチル基などの炭素数1から20の範囲の芳香族炭化水素基であり、上記アルキル基、上記不飽和脂肪族炭化水素基、上記芳香族炭化水素基は、水素原子の一つ以上が、水酸基、カルボキシル基、エーテル基、およびエステル基から選ばれる少なくとも1種類の基により置換されていてもよい。
アクリル樹脂(A)におけるラクトン環構造を除く上記環構造の含有率は特に限定されないが、例えば5〜90%であり、好ましくは10〜70%であり、よりこの好ましくは10〜60%であり、さらに好ましくは10〜50%である。
アクリル樹脂(A)が主鎖にラクトン環構造を有する場合、当該樹脂におけるラクトン環構造の含有率は特に限定はされないが、例えば5〜90%であり、好ましくは10〜80%であり、より好ましくは10〜70%であり、さらに好ましくは20〜60%である。
アクリル樹脂(A)における環構造の含有率が過渡に小さくなると、フィルムの耐熱性の低下や、耐溶剤性および表面硬度が不十分となることがある。一方、上記含有率が過渡に大きくなると、フィルムの成形性や機械的特性が低下する。
主鎖に環構造を有するアクリル樹脂(A)は公知の方法により製造できる。環構造が無水グルタル酸構造あるいはグルタルイミド構造であるアクリル樹脂は、例えば、WO2007/26659号公報あるいはWO2005/108438号公報に記載の方法により製造できる。環構造が無水マレイン酸構造あるいはN−置換マレイミド構造であるアクリル樹脂は、例えば、特開昭57−153008号公報、特開2007−31537号公報に記載の方法により製造できる。環構造がラクトン環構造であるアクリル樹脂は、例えば、特開2006−96960号公報、特開2006−171464号公報あるいは特開2007−63541号公報に記載の方法により製造できる。
アクリル樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステル単位および(メタ)アクリル酸単位以外の構成単位を有していてもよく、このような構成単位は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、α−ヒドロキシメチルスチレン、α−ヒドロキシエチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタリルアルコール、アリルアルコール、エチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、酢酸ビニル、2−ヒドロキシメチル−1−ブテン、メチルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾールなどの単量体に由来する構成単位である。アクリル樹脂(A)は、これらの構成単位を2種以上有していてもよい。
アクリル樹脂(A)は、当該樹脂に対して負の固有複屈折を与える作用を有する構成単位を有していてもよい。この場合、アクリル樹脂(A)からなるフィルムにおける複屈折性の制御の自由度が向上し、本発明における光学フィルムの使用用途が拡大する。
なお、固有複屈折とは、樹脂の分子鎖が一軸配向した層(例えば、シートあるいはフィルム)における、分子鎖が配向する方向(配向軸)に平行な方向の光の屈折率n1から、配向軸に垂直な方向の光の屈折率n2を引いた値(即ち、“n1−n2”)をいう。アクリル樹脂(A)自体の固有複屈折の正負は、固有複屈折に関して当該構成単位が与える作用と、アクリル樹脂(A)が有するその他の構成単位が与える作用との兼ね合いにより決定される。
アクリル樹脂(A)に対して負の固有複屈折を与える作用を有する構成単位の一例は、スチレン単位である。
アクリル樹脂(A)の重量平均分子量は、例えば1000〜500000の範囲であり、好ましくは5000〜300000の範囲であり、より好ましくは10000〜300000の範囲であり、さらに好ましくは50000〜300000の範囲である。
アクリル樹脂(A)のJIS K7210:1999に準拠した240℃/98Nにおけるメルトフローレートは10g/10分以下である。より好ましくは、0.1〜10g/10分の範囲である。ルトフローレートが10g/10分より大きい場合、アクリル樹脂(A)の分子量が小さい、または、ガラス転移温度が低いことが考えられる。アクリル樹脂(A)の分子量が小さい場合、フィルムの強度が十分でないことがある。また、ガラス転移温度が低い場合、光学フィルムとしてのガラス転移温度が110℃未満となり耐熱性が低下することがある。一方、メルトフローレートが0.1g/10分以下の場合、溶融樹脂の流動性が低くなるため、濾過工程が困難となることがある。
アクリル樹脂(A)は耐熱性、物性、光学特性と損なわない範囲で紫外線吸収能を有してもよい。具体的には、アクリル樹脂(A)を製造する時の単量体成分として紫外線吸収性単量体および/または紫外線安定性単量体を用いる方法や、紫外線吸収剤および/または紫外線安定剤を上記アクリル樹脂(A)に配合する方法がある。またこれらは、アクリル樹脂(A)を含む光学フィルムに支障がない限り、これらの方法を併用してもかまわない。また、上記紫外線吸収機能を持続させるためには、紫外線吸収性単量体と紫外線安定性単量体を併用することや、紫外線吸収剤と紫外線安定剤を併用する事が好ましい。また、紫外線吸収性単量体および/または紫外線安定性単量体と合わせて、紫外線吸収剤および/または紫外線安定剤を併用することも好ましい。
上記、紫外線吸収性単量体の種類としては、ベンゾトリアゾール系化合物あるいはベンゾフェノン系化合物あるいはトリアジン系化合物と重合性不飽和基を有するアクリル系単量体が挙げられる。ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシメチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)−3’−tert−ブチルフェニル〕−5−tert−ブチル−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−メタクリルアミノメチル−5’−(1”,1”,3”,3”−テトラメチル)ブチルフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールなどを用いることができる。また、ベンゾフェノン系化合物としは、例えば、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]ブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンなどを用いることができる。また、トリアジン系化合物としては、例えば,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)]−s−トリアジンなどを用いることができる。このような紫外線吸収性単量体を用いる場合には、全単量体の0.1〜25質量%共重合されることが好ましく、さらに好ましくは1〜15質量%共重合されることが好ましい。含有量が少ないと耐候性向上の寄与が低く、含有量が多すぎると耐熱水性、耐溶剤性が低下したり、黄変を引き起こす場合がある。
上記紫外線安定性単量体としては、ヒンダードアミン系化合物に重合性不飽和基が結合されたものを用いることができ、具体例としては、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなどが挙げられる。このような紫外線安定性単量体を用いる場合には、全単量体の0.1〜25質量%共重合されることが好ましく、さらに好ましくは1〜15質量%共重合されることが好ましい。含有量が少ないと耐候性向上の寄与が低く、含有量が多すぎると耐熱水性、耐溶剤性が低下したり、黄変を引き起こす場合がある。
上記紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、サリシケート系化合物、ベンゾエート系化合物、トリアゾール系化合物およびトリアジン系化合物等が挙げられる。ベンゾフェノン系化合物としては、2,4−ジーヒドロキシベンゾフェノン、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、1,4−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノン)−ブタン等が挙げられる。サリシケート系化合物としては、p−t−ブチルフェニルサリシケート等が挙げられる。ベンゾエート系化合物としては、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。また、トリアゾール系化合物としては、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−ベンゾトリアゾール−2−イル−4,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ブチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(直鎖及び側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7−9側鎖及び直鎖アルキルエステルが挙げられる。さらに、トリアジン系化合物としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3−5−トリアジン等が挙げられる。その中でも、アクリル樹脂と相溶性が高く吸収特性が優れている点から、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)−5−α−クミルフェニル]−s−トリアジン骨格(アルキルオキシ;オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシなどの長鎖アルキルオキシ基)を有する紫外線吸収剤がより好ましい。市販品としては、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤として「チヌビン1577」「チヌビン460」「チヌビン477」(チバスペシシャリティーケミカルズ社製)、トリアゾール系紫外線吸収剤として「アデカスタブLA−31」(旭電化工業社製)等が挙げられる。
これらは単独で、または2種類以上の組み合わせて使用することができる。上記紫外線吸収剤の配合量は特に限定されないが、アクリル樹脂(A)を含むフィルム中に0.01〜25質量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜10質量%である。添加量が少なすぎると耐候性向上の寄与が低く、また多すぎると機械的強度の低下や黄変を引き起こす場合がある。
アクリル樹脂(A)は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂を含んでいてもよい。その他の樹脂の含有割合は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜25質量%、さらに好ましくは0〜10質量%である。
その他の樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)等のオレフィン系ポリマー;塩化ビニル、塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン系ポリマー;ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンブロック共重合体等のスチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの生分解性ポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド;ポリアセタール:ポリカーボネート;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド:ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン:ポリオキシペンジレン;ポリアミドイミド;ポリブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムを配合したABS樹脂やASA樹脂等のゴム質重合体;などが挙げられる。相溶性の観点からは、スチレン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニルが好ましい。また、ゴム質重合体は、表面にアクリル樹脂(A)と相溶し得る組成のグラフト部を有するのが好ましく、ゴム質重合体の平均粒子径は、光学フィルムとした際の透明性向上の観点から、100nm以下である事が好ましく、70nm以下である事が更に好ましい。
アクリル樹脂(A)は、その他の添加剤を含んでいてもよい。アクリル樹脂(A)中のその他の添加剤の含有割合は、好ましくは0〜5質量%、より好ましくは0〜2質量%、さらに好ましくは0〜0.5質量%である。その他の添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;ガラス繊維、炭素繊維等の補強材;近赤外線吸収剤;位相差調節剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモン等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;有機フィラーや無機フィラー;樹脂改質剤;可塑剤;滑剤などが挙げられる。
上記酸化防止剤は、公知の酸化防止剤が使用できる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート、n−オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、n−ヘキシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、n−ドデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルベンゾエート、ネオドデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ドデシル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、エチル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)イソブチレート、オクタデシル−α−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2−ヒドロキシエチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ジエチルグリコールビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート、2−(n−オクタデシルチオ)エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ステアルアミド−N,N−ビス−[エチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、n−ブチルイミノ−N,N−ビス−[エチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−(2−ステアロイルオキシエチルチオ)エチル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−(2−ステアロイルオキシエチルチオ)エチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、1,2−プロピレングリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、エチレングリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ネオペンチルグリコールビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、エチレングリコールビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート)、グリセリン−1−n−オクタデカノエート−2,3−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス−[3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,1,1−トリメチロールエタントリス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ソルビトールヘキサ−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2−ヒドロキシエチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−ステアロイルオキシエチル−7−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘプタノエート、1,6−n−ヘキサンジオールビス−[(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリトリトールテトラキス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン、2,4−ジ−t−アミル−6−[1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル]フェニルアクリレート及び2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートが挙げられる。
チオエーテル系酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネートが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、ジフェニルトリデシルフォスファイト、トリフェニルフォスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリストールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)フォスファイトが挙げられる。
[芳香族リン酸エステル化合物(B)]
本発明において芳香族リン酸エステル化合物(B)は成型時におけるアクリル系樹脂組成物の流動性改質剤として機能する。芳香族リン酸エステル化合物(B)の分子量は600以上である。当該分子量は好ましくは700以上であり、より好ましくは800以上である。一方、当該分子量が10000を超えると、アクリル樹脂(A)との相溶性が低下することで、最終的に得られる樹脂成形品の色相、濁度などの光学的特性が低下する。芳香族リン酸エステル化合物(B)の分子量の上限は、好ましくは8000以下であり、より好ましくは5000以下である。
芳香族リン酸エステル化合物(B)の構造は分子量が600以上である限り特に限定されないが、芳香族縮合リン酸エステルであることが好ましく、下記一般式(1)または(2)の構造がさらに好ましい。下記一般式(1)または(2)の構造であれば、アクリル樹脂(A)との相溶性がより高くなり、製造時および使用時における外観上あるいは光学的な欠点の発生がより抑制された光学フィルムとなる。
Figure 2010243581

(式中、R1、R2は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、n、mは0〜5の整数を示す。)
Figure 2010243581

(式中、R3、R4、R5は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、k、lは0〜5の整数、iは0〜4の整数を示す。)
これら芳香族リン酸エステル化合物からなる流動性改質剤としては、レゾルシノールビス-ジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス-ジキシレニルホスフェート、ビスフェノールAビス−ジフェニルホスフェートなどが挙げられる。
これらは単独で、または2種類以上の組み合わせて使用することができる。
[アクリル系樹脂組成物(C)]
本発明の光学フィルムを形成するアクリル系樹脂組成物(C)は、JIS K−7210:1999に準拠した240℃/98Nにおけるメルトフローレートは10g/10min以下であるアクリル樹脂(A)99.5〜90質量部と芳香族リン酸エステル化合物(B)0.5〜10質量部とを含み、ガラス転移温度が110℃以上であるアクリル系樹脂組成物である。アクリル樹脂(A)に対する芳香族リン酸エステル化合物(B)の配合量は上記範囲内であれば特に限定されないが、0.5〜10質量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。添加量が少なすぎると流動性の向上の寄与が低く、また多すぎると機械的強度の低下や黄変を引き起こす場合がある。
前記アクリル系樹脂組成物(C)のTgは110℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、130℃以上がさらに好ましい。
前記アクリル系樹脂組成物(C)のYIは10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。
前記アクリル系樹脂組成物(C)の240℃/98Nにおけるメルトフローレートは0.1〜30g/10分の範囲が好ましく1〜30g/10分の範囲がより好ましく、10〜30g/10分の範囲がさらに好ましい。
アクリル樹脂(A)が環構造を有することにより、樹脂組成物のTgが高くなると、当該組成物の成形温度を高くする必要がある。成形温度が高くなると、成型時に発泡や添加剤のブリードアウトが生じやすく、添加剤の蒸散も多くなりやすい。しかし、本発明の光学フィルムを形成する樹脂組成物では、このような場合においても、発泡やブリードアウトの発生が少なく、添加剤の蒸散による問題の発生を抑制できる。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、上記アクリル系樹脂組成物(C)からなる。本発明の光学フィルムは、高い耐熱性および透明性を有する。また例えば、本発明の光学フィルムは、発泡やブリードアウトなどの欠点が少ない。また例えば、本発明の光学フィルムは可とう性に優れる。これらの特徴により、本発明のフィルムは光学部材として好適に用いることができる。また、高い耐熱性により、光源などの発熱部に近接した配置が可能となる。
本発明の光学フィルムの厚さは、例えば、1μm以上1000μm未満であり、好ましくは10μm以上350μm未満である。厚さが1μm未満になると、樹脂フィルムとしての強度が不十分となる場合があり、延伸などの後加工を行う際に、破断などが生じやすい。
本発明の光学フィルムは高いTgを有し、例えば、その値が110℃以上である樹脂フィルムを構成する樹脂組成物の組成によっては、Tgは115℃以上、120℃以上、さらには130℃以上となる。
本発明の光学フィルムは、高い光線透過率を有する。例えば、厚さ100μmのフィルムとしたときの、全光線透過率は好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明の光学フィルムは、着色が少なく、250μm厚みあたりのb値が好ましくは0.5以下であり、より好ましくは0.3以下である。
本発明の光学フィルムは、好ましくはヘイズが5%以下であり、より好ましくは3%以下である。ヘイズが5%を越えると透過率が低下し、光学用途に適さないことがある。
本発明の光学フィルムの表面には、必要に応じて、各種の機能性コーティング層が形成されていてもよい。機能性コーティング層は、例えば、帯電防止層、粘接着剤層、接着層、易接着層、防眩(ノングレア)層、光触媒層などの防汚層、反射防止層、ハードコート層、紫外線遮蔽層、熱線遮蔽層、電磁波遮蔽層、ガスバリヤー層などである。また、本発明の樹脂成形品に、上記機能性コーティング層を有する部材が積層されていてもよい。当該部材の積層は、粘着剤や接着剤を介して行うことができる。
本発明のフィルムの用途は特に限定されないが、その高い透明性、耐熱性により、光学部材として好適に用いることができる。光学部材は、例えば、光学用保護フィルム、具体的には、各種の光ディスク(VD、CD、DVD、MD、LDなど)基板の保護フィルム、液晶表示装置(LCD)などの画像表示装置が備える偏光板に用いる偏光子保護フィルムである。位相差フィルム、視野角補償フィルム、光拡散フィルム、反射フィルム、反射防止フィルム、防眩フィルム、輝度向上フィルム、タッチパネル用導電フィルムなどの光学フィルムとして、本発明の光学フィルムを用いてもよい。
[光学フィルムの製造方法]
本発明の光学フィルムの製造方法は溶液製膜法、溶融製膜法など特に限定されないが、環境負荷が小さく生産性に優れることから溶融製膜法が好ましい。
本発明の光学フィルムを製造する方法として、押出成形法がある。具体的な例としては、樹脂組成物を構成する各成分をオムニミキサーなどの混合機でプレブレンドした後、得られた混合物を混練機から押出混練してもよい。押出混練に用いる混練機は特に限定されず、例えば、単軸押出機、二軸押出機などの押出機、あるいは加圧ニーダーなどの公知の混練機を用いることができる。
また、別途形成した樹脂組成物を溶融押出成形してもよい。溶融押出法には、例えば、Tダイ法、インフレーション法などがあり、その際の成形温度は、好ましくは200〜350℃、より好ましくは250〜300℃、さらに好ましくは255℃〜300℃、特に好ましくは260℃〜300℃である。
Tダイ法を用いる場合、押出機の先端部にTダイを取り付け、このTダイから押し出したフィルムを巻き取ることで、ロール状に巻回させた樹脂フィルムを得ることができる。このとき、巻き取りの温度および速度を制御して、フィルムの押し出し方向に延伸(一軸延伸)を加えることも可能である。また、押し出し方向と垂直な方向にフィルムを延伸して、逐次二軸延伸あるいは同時二軸延伸などを実施してもよい。
押出成形に押出機を用いる場合、その種類は特に限定されず、単軸であっても二軸であっても多軸であってもよいが、そのL/D値は(Lは押出機のシリンダーの長さ、Dはシリンダー内径)、樹脂組成物を十分に可塑化して良好な混練状態を得るために、好ましくは10以上100以下であり、より好ましくは15以上80以下であり、さらに好ましくは20以上60以下である。L/D値が10未満の場合、樹脂組成物を十分に可塑化できず、良好な混練状態が得られないことがある。一方、L/D値が100を超えると、樹脂組成物に対して過度に剪断発熱が加わることで、組成物中の樹脂が熱分解する可能性がある。
またこの場合、シリンダーの設定温度は、好ましくは200℃以上350℃以下であり、より好ましくは250℃以上300℃以下である。設定温度が200℃未満では、樹脂組成物の溶融粘度が過度に高くなって、樹脂フィルムの生産性が低下する。一方、設定温度が350℃を超えると、樹脂組成物中の樹脂が熱分解する可能性がある。
押出成形に押出機を用いる場合、その形状は特に限定されないが、押出機が1個以上の開放ベント部を有することが好ましい。このような押出機を用いることによって、開放ベント部から分解ガスを吸引することができ、得られた樹脂フィルムに残存する揮発成分の量を低減できる。開放ベント部から分解ガスを吸引するためには、例えば、開放ベント部を減圧状態にすればよく、その減圧度は、開放ベント部の圧力にして、931〜1.3hPaの範囲が好ましく、798〜13.3hPaの範囲がより好ましい。開放ベント部の圧力が931hPaより高い場合、揮発成分、あるいは樹脂の分解により発生する単量体成分などが、樹脂組成物中に残存しやすい。一方、開放ベント部の圧力を1.3hPaより低く保つことは工業的に困難である。
本発明の光学フィルムを製造する場合、ポリマーフィルターで濾過するなどの濾過工程を取り入れることが好ましい。濾過工程を取り入れることにより、樹脂組成物中に存在する異物を除去できるため、得られたフィルムの外観上の欠点を低減できる。なお、ポリマーフィルターによる濾過時には、樹脂組成物は高温の溶融状態となる。このため、ポリマーフィルターを通過する際に樹脂組成物が劣化し、劣化により形成されたガス成分や着色劣化物が組成物中に流れだして、得られたフィルムに、穴あき、流れ模様、流れスジなどの欠点が観察されることがある。この欠点は、特に樹脂フィルムの連続成形時に観察されやすい。このため、ポリマーフィルターで濾過した樹脂組成物を成形する際には、その成形温度は、樹脂組成物の溶融粘度を低下させ、ポリマーフィルターにおける樹脂組成物の滞留時間を短くするために、例えば255〜350℃であり、260〜320℃が好ましい。
ポリマーフィルターの構成は特に限定されないが、ハウジング内に多数枚のリーフディスク型フィルターを配したポリマーフィルターを好適に用いることができる。リーフディスク型フィルターの濾材は、金属繊維不織布を焼結したタイプ、金属粉末を焼結したタイプ、金網を数枚積層したタイプ、あるいはそれらを組み合わせたハイブリッドタイプのいずれでもよいが、金属繊維不織布を焼結したタイプが最も好ましい。
ポリマーフィルターによる濾過精度は特に限定されないが、通常15μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。濾過精度が1μm以下になると、樹脂組成物の滞留時間が長くなることで当該組成物の熱劣化が大きくなる他、樹脂フィルムの生産性が低下する。一方、濾過精度が15μmを超えると、樹脂組成物中の異物を除去することが難しくなる。
ポリマーフィルターにおける、時間あたりの樹脂処理量に対する濾過面積は特に限定されず、樹脂組成物の処理量に応じて適宜設定できる。上記濾過面積は、例えば、0.001〜0.15m2/(kg/時間)である。
ポリマーフィルターの形状は特に限定されず、例えば、複数の樹脂流通口を有し、センターポール内に樹脂の流路を有する内流型;断面が複数の頂点もしくは面においてリーフディスクフィルタの内周面に接し、センターポールの外面に樹脂の流路がある外流型;などがある。特に、樹脂の滞留箇所の少ない外流型を用いることが好ましい。
ポリマーフィルターにおける樹脂組成物の滞留時間に特に制限はないが、好ましくは20分以下であり、より好ましくは10分以下であり、さらに好ましくは5分以下である。また、濾過時におけるフィルター入口圧およびフィルター出口圧は、例えば、それぞれ、3〜15MPaおよび0.3〜10MPaであり、圧力損失(フィルターの入口圧と出口圧の圧力差)は、1MPa〜15MPaの範囲が好ましい。圧力損失が1MPa以下になると、樹脂組成物がフィルターを通過する流路に偏りが生じやすく、得られた樹脂フィルムの品質が低下する傾向がある。一方、圧力損失が15MPaを超えると、ポリマーフィルターの破損が起こり易くなる。
ポリマーフィルターに導入される樹脂組成物の温度は、その溶融粘度に応じて適宜設定すればよく、例えば250〜300℃であり、好ましくは255〜300℃であり、さらに好ましくは260〜300℃である。
ポリマーフィルターを用いた濾過処理により、異物、着色物の少ない樹脂フィルムを得る具体的な工程は、特に限定されない。例えば、(1)クリーン環境下で樹脂組成物の形成および濾過処理を行い、引き続いてクリーン環境下で樹脂組成物の成形を行うプロセス、(2)異物または着色物を有する樹脂組成物を、クリーン環境下で濾過処理した後、引き続いてクリーン環境下で樹脂組成物の成形を行うプロセス、(3)異物または着色物を有する樹脂組成物を、クリーン環境下で濾過処理すると同時に成形を行うプロセス、などが挙げられる。それぞれの工程毎に、複数回、ポリマーフィルターによる樹脂組成物の濾過処理を行ってもよい。
ポリマーフィルターによって樹脂組成物を濾過する際には、押出機とポリマーフィルターとの間にギアポンプを設置して、フィルター内の樹脂組成物の圧力を安定化することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、その製造後、そのまま押出成形して樹脂フィルムとすることが好ましい。樹脂組成物をペレット化した後に、得られたペレットを再溶融して樹脂フィルムを成形する場合に比べて、熱履歴を少なくできるため、樹脂組成物の熱劣化を抑制できる。また、この手法では、環境からの異物の混入を抑制できるため、得られた樹脂フィルムに異物が存在したり、得られた樹脂フィルムが着色することを抑制できる。なお、押出機とTダイの間に、ギアポンプおよびポリマーフィルターを配置することが好ましい。
押出成形によって得られた樹脂フィルムは、必要に応じて延伸してもよい。延伸の種類は特に限定されず、一軸延伸であっても二軸延伸であってもよい。延伸により、樹脂フィルムの機械的強度を向上でき、場合によっては、樹脂フィルムに複屈折性を賦与することも可能である。なお、本発明の樹脂組成物は、その組成によっては、延伸後も光学的等方性を保つことが可能である。延伸温度は特に限定されず、樹脂組成物のTg近傍の温度が好ましい。延伸倍率および延伸速度も特に限定されない。
樹脂フィルムの光学特性および機械的特性を安定させるために、延伸後、必要に応じて熱処理(アニーリング)を実施してもよい。
本発明におけるガラス転移温度及びメルトフローレートは、以下の方法で測定する。実施例においても同様に測定した。
<ガラス転移温度>
各サンプルのガラス転移温度(Tg)はJIS K7121の規定に準拠して求めた。具体的には、示差走査熱量計(リガク製、DSC−8230)を用い、窒素ガス雰囲気下、約10mgのサンプルを常温から200℃まで昇温速度20℃/分で昇温して得られたDSC曲線から始点法により算出した。リファレンスには、α−アルミナを用いた。
<メルトフローレート>
メルトフローレートはJIS K7210:1999の規定に準拠して、試験温度240℃、荷重98N(10kgf)で測定した。
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。本発明は、以下に示す実施例に限定されない。以下の説明では、便宜上、「質量部」を単に「部」と、「リットル」を単に「L」と記すことがある。
尚、実施例において便宜上、下記略称を用いて説明する。
MMA:メタクリル酸メチル
MHMA:2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル
BMA:メタクリル酸n−ブチル
<重量平均分子量>
アクリル樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により以下の条件で求めた。
システム:東ソー社製GPCシステム HLC−8220
展開溶媒:クロロホルム(和光純薬工業製、特級)、流量:0.6ml/分
標準試料:TSK標準ポリスチレン(東ソー社製、PS−オリゴマーキット)
測定側カラム構成:ガードカラム(東ソー社製、TSKguardcolumn SuperHZ−L)、分離カラム(東ソー社製、TSKgel SuperHZM−M)2本直列接続
リファレンス側カラム構成:リファレンスカラム(東ソー社製、TSKgel SuperH−RC)
<着色度(YI)>
着色度(YI)は、樹脂ペレットをクロロホルムに溶解した15質量%溶液を、光路長1cmの石英セルにいれ、JIS K7103の規定に準拠して、色差計(日本電色(株)製SZ−Σ90)を用いて、透過光で測定した。
<フィルムの厚さ>
デジマチックマイクロメーター(ミツトヨ製)を用いて測定した。
<色差>
フィルムの色差(b値)は測色色差計(日本電色工業社製、ZE 6000)を用いて測定した。b値とは、JIS Z8729に基づく色相の表示でb*の値を示すものである。
<飛散性>
各サンプルを成形する際の成形装置の汚染度を、キャストロール(Tダイから押出された溶融状態のフィルムが最初に接触する金属製ロール)に対する添加剤の付着を測定することにより評価した。添加剤の付着は、以下のように評価した。キャストロールを備えた成形装置にて、樹脂ペレットを2Kg連続して押出成形した後、ロール全体を、クロロホルムに浸したセルロース製ワイパーで拭取った。拭取りに使用したワイパーを30mlのクロロホルムに浸漬して、キャストロールから拭き取った付着物を溶解した。得られたクロロホルム溶液をロータリーエバポレータで濃縮した後、液体クロマトグラフィー(東ソー社製HPLCシステム)を用いて測定し、以下の基準により評価した。
○:キャストロールへの付着がほとんどない
△:キャストロールへの付着が僅かに見られる
×:キャストロールへの付着が著しい
<ブリードアウト性>
押出し成形によるフィルム作成において、目視によりフィルム表面を確認し、以下の基準により評価した。
○:ブリードアウトなし
△:ブリードアウトが僅かに確認される
×:ブリードアウトが著しい
<フィルター濾過性>
ポリマーフィルターによる濾過工程において、フィルター濾過性を以下の基準により評価した。
○:ポリマーフィルターの昇圧が小さく、連続的に生産できる
×:ポリマーフィルターの昇圧が著しい
(製造例1)
攪拌装置、温度計、冷却器および窒素導入管を備えた、内容積1000Lの反応釜容器に、MMA30部、MHMA15部、BMA5部、トルエン50部および酸化防止剤として0.025部のアデカスタブ2112(ADEKA製)を仕込み、これに窒素を通じつつ、105℃まで昇温させた。昇温に伴う還流が始まったところで、重合開始剤として0.03部のt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富製、ルペロックス570)を添加するとともに、0.7部のトルエンに0.06部のt−アミルパーオキシイソノナノエートを溶解させた溶液を6時間かけて滴下しながら、約105〜111℃の還流下で溶液重合を進行させ、さらに2時間の熟成を行った。熟成後の重合反応率は96.2%であった。
次に、得られた重合溶液に、環化触媒として0.1部のリン酸2−エチルヘキシル(堺化学工業製、Phoslex A−8)を加え、約85〜105℃の還流下において2時間、環化縮合反応を進行させた。
次いで、上記環化縮合反応で得られた重合体溶液を、220℃に加熱した多管式熱交換機を通して環化縮合反応を完結させた後、バレル温度250℃、回転速度170rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個およびフォアベント数4個(上流側から第1、第2、第3、第4ベントと称する)のベントタイプスクリュー二軸押出機(Φ=42mm、L/D=42)に、樹脂量換算で15kg/時の処理速度で導入し、環化縮合反応のさらなる進行と脱揮とを行った。このとき、第1ベントの後から、別途準備しておいた酸化防止剤・失活剤混合溶液を0.46kg/時の注入速度で注入した。
酸化防止剤・失活剤混合溶液には、0.8部のチバスペシャリティケミカルズ製Irganox1010、0.8重量部のADEKA製アデカスタブAO−412Sおよび9.8部のオクチル酸亜鉛(日本化学工業製、ニッカオクチクス亜鉛18%)をトルエン88.6部に溶解させた溶液を用いた。
この一連の操作により、主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂ペレット(A−1)が得られた。得られたペレットは透明であり、その重量平均分子量は128000、メルトフローレートは9.6であった。
アクリル樹脂ペレット(A−1)を2箇所のベントを有する二軸押出機(Φ=20mm)にて、バレル温度250℃、回転速度100rpm、減圧度13hPa、処理速度1.5Kg/時の条件で溶融させた。次に溶融物に、分子量600以上の芳香族リン酸エステルとして3.75部のビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)(ADEKA製、アデカスタブFP600、分子量692)と3.75部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.075Kg/時の速度で注入して樹脂組成物(B−1)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびFP600の注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−1)におけるFP600の添加量は、樹脂組成物(B−1)100部に対して2.5部である。
(製造例2)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として5.25部のビスフェノールAビス(ジフェニルフォスフェート)(ADEKA製、アデカスタブFP600、分子量692)と2.25部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.075Kg/時の速度で注入した以外は製造例1と同様にして樹脂組成物(B−2)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびFP600の注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−2)におけるFP600の添加量は、樹脂(B−2)100部に対して3.5部である。
(製造例3)
製造例1で作成したアクリル樹脂ペレット(A−1)97.5部と分子量600以上の芳香族リン酸エステルとしてPX200(大八化学工業社製、分子量694)2.5部とをドライブレンドし、2箇所のベントを有する二軸押出機(Φ=20mm)にて、バレル温度250℃、回転速度100rpm、減圧度13hPa、処理速度1.5Kg/時の条件で溶融混練して、樹脂組成物(B−3)を得た。
(製造例4)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として3.75部のトリトリルホスフェート(大八化学工業社製、TCP、分子量368)と3.75重量部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.072kg/時の速度で注入した以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物(B−4)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびFP600の注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−4)におけるFP600の添加量は、樹脂(B−4)100部に対して2.4部である。
(製造例5)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として3.75部のポリオキシエチレンビスフェノールAジラウリレート(花王社製、エキセパール BP−DL)と3.75部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.066kg/時の速度で注入した以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物(B−5)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびBP−DLの注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−5)におけるBP−DLの添加量は、樹脂(B−5)100部に対して2.2部である。
(製造例6)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として3.75部のフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(大八化学工業社製、DOP)と3.75部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.078Kg/時の速度で注入した以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物(B−6)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびDOPの注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−6)におけるDOPの添加量は、樹脂(B−6)100部に対して2.6部である。
(製造例7)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として3.75部のトリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)(大八化学工業社製、TOTM)と3.75部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.075Kg/時の速度で注入した以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物(B−7)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびTOTMの注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−7)におけるTOTMの添加量は、樹脂(B−7)100部に対して2.5部である。
(製造例8)
製造例1における二軸押出機を用いたアクリル樹脂ペレット(A−1)の溶融混練の際に、注入溶液として3.75部のピロメリット酸テトラ(2−エチルヘキシル)(ADEKA社製、アデカサイザーUL−80)と3.75部のトルエンとを混合した液をベント手前の注入口より0.072Kg/時の速度で注入した以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物(B−8)を得た。樹脂(A−1)の処理速度およびUL−80の注入速度から算出すると、樹脂組成物(B−8)におけるUL−80の添加量は、樹脂(B−8)100部に対して2.4部である。
(実施例1)
製造例1で作成した樹脂組成物(B−1)を、単軸押出機(φ=20mm、L/D=25)を用いて、260℃でコートハンガータイプTダイ(幅150mm)から溶融押出を行い、温度100℃の冷却ロール上に吐出して、厚さ250μmのフィルム(C−1)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したが、ブリードアウトは発生していなかった。
(実施例2)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例2で作成した樹脂組成物(B−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−2)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したが、ブリードアウトは発生していなかった。
(実施例3)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例3で作成した樹脂組成物(B−3)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−3)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したが、ブリードアウトは発生していなかった。
(比較例1)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例4で作成した樹脂組成物(B−4)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−4)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に多くの付着物が確認された。
(比較例2)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例5で作成した樹脂組成物(B−5)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−5)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に若干の付着物が確認された。
(比較例3)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例6で作成した樹脂組成物(B−6)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−6)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に多くの付着物が確認された。
(比較例4)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例7で作成した樹脂組成物(B−7)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−7)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に多くの付着物が確認された。
(比較例5)
樹脂組成物(B−1)の代わりに製造例8で作成した樹脂組成物(B−8)を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−8)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に多くの付着物が確認された。
実施例1〜3および比較例1〜5のフィルムサンプル(C−1〜C−8)に対して、上記特性を評価した結果を以下の表1に示す。
Figure 2010243581

表1に示すように実施例の各樹脂組成物では、比較例と同等の流動性、ガラス転移温度を実現ながら、成形時における飛散性およびブリードアウトを抑制できた。
(実施例4)
攪拌装置、温度計、冷却器および窒素導入管を備えた内容積1000L反応釜に、MMA33部、MHMA17部、BMA5.6部、トルエン43部、メタノール1.5部および酸化防止剤として0.028部のアデカスタブ2112(ADEKA製)を仕込み、これに窒素を通じつつ、88℃まで昇温させたところで、重合開始剤として0.008部のt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富製、ルパゾール575)を添加するとともに、0.8部のトルエンに0.04部のt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートを溶解させた溶液を8時間かけて滴下しながら、3時間後に23部のトルエンを4時間かけて滴下し、約95〜100℃の還流下で溶液重合を進行させ、滴下終了後、さらに1時間の熟成を行った。
次いで、上記重合体溶液に、0.1部のリン酸ステアリル(堺化学工業製、商品名:Phoslex A−18)を加え、約80〜95℃の還流下において2時間環化縮合反応を進行させた。
次いで、上記環化縮合反応で得られた重合体溶液を、240℃に加熱した多管式熱交換器を通して環化縮合反応を完結させた後、バレル温度240℃、回転数100rpm、減圧度13.3〜400hPa、リアベント数1個、フォアベント数4個(上流側から第1、第2、第3、第4ベントと称する)のベントタイプスクリュー二軸押出機(φ=44mm、L/D=52.5)に、樹脂量換算で24kg/時間の処理速度で導入し、脱揮を行った。そのとき、第1ベントおよび第3ベントの後からイオン交換水を0.4kg/時間の注入速度で注入した。また、第2ベントの後より別途準備しておいた酸化防止剤、失活剤および芳香族リン酸エステル混合溶液を1.7kg/時間の投入速度で注入した。多管式熱交換器を通じた直後のメルトフローレートは6.0であった。
さらに、溶融混練した樹脂をリーフディスク型のポリマーフィルター(長瀬産業製、濾過精度5μm)で濾過した。
酸化防止剤、失活剤、芳香族リン酸エステル混合溶液はイルガノックス1010(チバスペシャリティケミカルズ製)0.4部、アデカスタブAO−412S(ADEKA製)0.4部、オクチル酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチクス亜鉛3.6%)2.7部、ビスフェノールAビス(ジフェニル フォスフェート)(ADEKA製、アデカスタブFP600、分子量692)35.7部をトルエン10.9部、2−ブタノン50部に溶解して調製した。
上記脱揮操作により、分子量600以上のリン酸エステルを有する樹脂組成物(B−9)を得た。樹脂組成物(B−9)におけるFP600の添加量は、樹脂組成物(B−9)100部に対して2.5部である。重量平均分子量は132000、ガラス転移温度は126℃であった。
得られた樹脂組成物(B−9)を単軸押出機(φ=20mm、L/D=25)を用いて、260℃でコートハンガータイプTダイ(幅150mm)から溶融押出を行い、温度100℃の冷却ロール上に吐出して、厚さ250μmのフィルム(C−9)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したが、ブリードアウトは発生していなかった。
(比較例6)
実施例4における二軸押出機を用いた脱揮の際に、第2ベントの後より注入する液として、イルガノックス1010(チバスペシャリティケミカルズ製)0.4部、アデカスタブAO−412S(ADEKA製)0.4部、オクチル酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチクス亜鉛3.6%)2.7部、ピロメリット酸テトラ(2−エチルヘキシル)(ADEKA社製、アデカサイザーUL−80)35.7部をトルエン10.9部、2−ブタノン50部に溶解させた溶液を1.7kg/時間の注入速度で注入した以外は、実施例4と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−10)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に多くの付着物が確認された。
表2に示すように、実施例4の樹脂組成物では比較例と同等の流動性を実現しながら、着色および成形時における飛散性、ブリードアウトを比較例に比べて抑制できた。
(比較例7)
実施例4における二軸押出機を用いた脱揮の際に、第2ベントの後より注入する液として、イルガノックス1010(チバスペシャリティケミカルズ製)0.4部、アデカスタブAO−412S(ADEKA製)0.4部、オクチル酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチクス亜鉛3.6%)2.7部、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウリレート(花王株式会社、エキセパール BP−DL)35.7部をトルエン10.9部、2−ブタノン50部に溶解させた溶液を1.7kg/時間の注入速度で注入した以外は、実施例4と同様にして厚さ250μmのフィルム(C−11)を作製した。フィルム作成後、その表面状態を目視にて確認したところ、フィルム表面に若干の付着物が確認された。
(比較例8)
実施例4において流動性向上剤を添加しないで樹脂組成物を得ようとしたが、ポリマーフィルター部での昇圧が著しく、樹脂組成物を得ることができなかった。なお、ポリマーフィルターを外して得た樹脂組成物のMFRは6.0であった。
実施例4および比較例6〜8の樹脂組成物サンプルに対して、上記特性を評価した結果を以下の表2に示す。
表2に示すように、実施例4の樹脂組成物では比較例と同等の流動性を実現しながら、着色および成形時における飛散性、ブリードアウトを比較例に比べて抑制できた。
Figure 2010243581

*:フィルターを外して得た樹脂組成物の値
本発明の光学フィルムは、ブリードアウトによる欠点が少なく、液晶表示装置(LCD)、有機ディスプレイ(OLED)をはじめとする光学部材としての用途に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. 240℃/98Nにおけるメルトフローレートが10g/10分以下であるアクリル樹脂(A)99.5〜90質量部と、分子量600以上である芳香族リン酸エステル化合物(B)0.5〜10質量部と、を含み、ガラス転移温度が110℃以上であるアクリル系樹脂組成物(C)からなる光学フィルム。
  2. 前記芳香族リン酸エステル化合物(B)が下記一般式(1)および/または一般式(2)で示される請求項1記載の光学フィルム。
    Figure 2010243581

    (式中、R1、R2は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、n、mは0〜5の整数を示す。)
    Figure 2010243581

    (式中、R3、R4、R5は、互いに独立して、水素原子、または炭素数1から18のアルキル基もしくはアルキルエステル基を示し、k、lは0〜5の整数、iは0〜4の整数を示す。)
  3. 前記アクリル樹脂(A)が主鎖に環構造を有するアクリル樹脂である請求項1記載の光学フィルム。
  4. 250μm厚みあたりのb値が0.5以下である請求項1記載の光学フィルム。
  5. 請求項1記載の光学フィルムの製造方法であって、10μm以下の濾過精度を有するポリマーフィルターによる濾過工程を経たアクリル系樹脂組成物(C)を溶融製膜する光学フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013147527A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリル樹脂組成物、アクリル樹脂フィルム及びそれを用いた再帰反射シート
JP2016030790A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 住友化学株式会社 樹脂組成物

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