JP2010243574A - 光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 - Google Patents

光学シート、バックライトユニット及びディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周辺の温度変化に起因して発生するしわやうねりを改善する。
【解決手段】光学シート12は、透光性の基材の出射面に略三角形柱状のプリズムレンズ16を一次元方向に複数配列し、プリズムレンズ16よりも幅広で高さの高い略半球状のマイクロレンズ15を分散して配設した。入射面には、略半球状または断面楕円形状の圧力調整突起部18を分散して設けた。平面視における出射面の面積Sに対してマイクロレンズ15の総面積Asの割合As/Sを5%〜55%の範囲に設定した。平面視における入射面の面積Nに対して圧力調整突起部18の総面積Anの割合An/Nを5%〜20%の範囲に設定した。
【選択図】図2

Description

本発明は、光を透過または反射させて光学特性を発揮する光学シート、この光学シートを用いたバックライトユニット及びディスプレイ装置に関する。
近年、TFT型液晶パネルやSTN型液晶パネルを使用した液晶表示装置は、主としてOA分野のカラーノートPC(パーソナルコンピュータ)を中心に商品化されている。
これらの液晶表示装置は、例えば画素単位での透過/非透過のレンズシートおよび/またはディスプレイ用光学シートを備えていて、透明状態/散乱状態に応じて表示パターンが規定される表示素子が配置された液晶パネルを背面側から照明するためのバックライトユニットやディスプレイ装置である。
このような液晶表示装置においては、液晶パネルの背面側(観察者と反対側)に光源を配置し、この光源からの光で液晶パネルを照明する方式、いわゆるバックライト方式が採用されている。
この種のバックライト方式に採用されているバックライトユニットとしては、大別して冷陰極管(CCFT)等の光源ランプを、光透過性に優れたアクリル樹脂等からなる平板状の導光板内で多重反射させる「導光板ライトガイド方式」(いわゆる、エッジライト方式)と、導光板を用いない「直下型方式」とがある。
導光板ライトガイド方式のバックライトユニットが搭載された液晶表示装置としては、例えば図11に示すものが一般に知られている。
図11に示す液晶表示装置50は、上面側(観察者側)に偏光板51、52に液晶素子53が挟まれた液晶パネル54が設けられ、その下面側に略長方形板状のPMMA(ポリメチルメタクリレート)やアクリル等の透明な基材からなる導光板56が設置されている。導光板56と液晶パネル54との間には拡散フィルム(拡散層)57が設けられている。
さらに、この導光板56の下面には、導光板56に導入された光を効率よく液晶パネル54方向に均一となるように散乱して反射させるための散乱反射パターン部が印刷などによって設けられている(図示せず)と共に、散乱反射パターン部の下方に反射フィルム(反射層)58が設けられている。
また、導光板56の側端面には光源ランプ59が取り付けられており、光源ランプ59の光を効率よく導光板56中に入射させるべく、光源ランプ59の背面側を覆うようにして高反射率のランプリフレクター60が設けられている。導光板56の下面に設けた散乱反射パターン部は、白色である二酸化チタン(TiO)粉末を透明な接着剤等の溶液に混合した混合物を、所定パターン、例えばドットパターンにて印刷して乾燥させて形成したものであり、導光板56内に入射した光に指向性を付与し光射出面側へと導くようになっており、高輝度化を図るための工夫である。
さらに、最近では、光利用効率をアップして高輝度化を図るべく、図12に示すように、拡散フィルム57と液晶パネル54との間に、光集光機能を備えたプリズムフィルム(プリズム層)63,64を設ける液晶表示装置62が提案されている。このプリズムフィルム63,64は導光板56の光射出面から射出され、拡散フィルム57で拡散された光を、高効率で液晶パネル54の有効表示エリアに集光させるものである。
しかしながら、図11に例示した液晶表示装置50では、視野角の制御は、拡散フィルム57の拡散性のみに委ねられている。そのため、その制御は難しく、液晶画像の正面方向の中心部は明るく周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく、光の利用効率の低下を招いていた。
さらに、図12に例示したプリズムフィルムを用いる液晶表示装置62では、プリズムフィルム63,64の枚数が2枚必要であるため、フィルムの光吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
一方、直下型方式は、導光板の利用が困難な大型の液晶TVなどの液晶表示装置65が用いられている。
直下型方式の液晶表示装置65としては、図13に例示する装置が一般的に知られている。この装置65においては、上部に液晶素子53が偏光板51、52に挟まれた液晶パネル54が設けられ、その下面側に蛍光管等からなる光源67が配列されている。これら光源67から射出されて拡散フィルム68のような光学シートで拡散された光を、高効率で液晶パネル54の有効表示エリアに集光させるものである。光源67からの光を効率よく照明光として利用するために、光源67の背面にはリフレター69が配置されている。
この場合にも、液晶パネル54と拡散フィルム68との間にプリズムフィルム63,64を配設することができる。
しかしながら、図13に例示する液晶表示装置65においても、視野角の制御は拡散フィルム68の拡散性のみに委ねられており、その制御は難しく、液晶画面の正面方向の中心部は明るく周辺部に行くほど暗くなる特性は避けられない。そのため、液晶画面を横から見たときの輝度の低下が大きく光の利用効率の低下を招いていた。さらに、プリズムフィルム63,64を用いるものでは、プリズムフィルム63,64の枚数が2枚必要であるため、プリズムフィルム63,64の光吸収による光量の低下が大きいだけでなく、部材数の増加によりコストが上昇する原因にもなっていた。
また隣接する光源67,67間の間隔が広すぎると画面上に輝度ムラが生じ易いために、光源67の数を減らせず、消費電力の増加及びコストの増加を招く原因となっていた。
ところで、このような液晶表示装置50,62,65では、軽量、低消費電力、高輝度、薄型化であることが市場ニーズとして強く要請されており、それに伴い、各液晶表示装置50,62,65に搭載されるバックライトユニットも、軽量、低消費電力、高輝度であることが要求されている。
特に、最近、目覚しい発展をみるカラー液晶表示装置においては、液晶パネル54のパネル透過率がモノクロ対応の液晶パネルに比べ格段に低く、そのため、バックライトユニットの輝度向上を図ることが、装置自体の低消費電力を得るために必須となっている。
しかしながら、上述したように従来の液晶表示装置50,62、65では、高輝度、低消費電力の要請に充分に応えられているとは言いがたく、低価格、高輝度、高表示品位で且つ低消費電力の液晶表示装置を実現できるバックライトユニットの開発が待ち望まれている。
特開2008-122817号公報
ところで、近年、バックライトユニットに用いられる複数の光学シートの機能を、より少ない枚数の光学シートで実現しようとする試みがなされている。そのために、集光と拡散の機能をあわせ持った光学シートの開発が盛んに行われている。しかし、集光機能を有する光学シートをパネル側最表面に配置させると、高温や高湿などの周囲の環境の変化が生じ、また光源の点灯や消灯を切り替えることによりバックライトユニット内の温度が変化することで、バックライトユニットから出射する光の輝度に明暗差が発生する。
輝度の明暗差が発生する理由のひとつとして光学シートに生じるしわが挙げられる。周囲の環境変化や熱により光学シートにしわが発生する理由として、光学シートの剛性が小さいこととバックライトユニット内に一緒に搭載される別の光学シートや拡散板との線膨張率の差が挙げられる。
次に、図14に示すバックライトユニット70により光学シートにしわが発生する理由を説明する。
図14に示すバックライトユニット70は、複数の光源67が所定間隔で配列され、光源67の光出射方向の背面側に筐体66が設けられ、その内面にリフレクター69が配設されている。光源67の光出射方向には光源67からの出射光に集光機能を発揮させる光学シート73が配設され、その光入射面側には光学シート73に入射する光を均一に分散させて透過させる拡散板72が光学シート73に近接または密着して配設されている。
そして、バックライトユニット70は液晶表示装置65の通常使用時と同様に光源67からの出射光が水平方向に出射するように横向きに保持されており、筐体66の下部には拡散板72及び光学シート73を支持する部材保持具75が設けられている。拡散板72及び光学シート73は自身の剛性により部材保持具75上に直立した状態で保持される。
リフレクター69からバックライトユニット70内にはピン74が設置され、外枠76とピン74によって拡散板72及び光学シート73の可動範囲が限定されている。
このような構成を有するバックライトユニット70を例えば液晶表示装置65に装着して光源67を点灯させると、バックライトユニット70内の温度が上昇する。そして、拡散板72と光学シート73の線膨張率が異なる場合、温度上昇による拡散板72と光学シート73の伸び量が大きく異なる。この伸び量の差がある箇所に集中すると、図15に示すように、光学シート23に局所的に大きな凹凸pが発生する。この凹凸pをしわと呼ぶ。
光学シート73にしわpが発生するとこの領域を透過する光は輝度の明暗差となって視認され、液晶表示装置65の表示品位を低下させる。しわpの視認性は光学シート73の集光性に大きく依存する。集光性が高い光学シート73を使用した場合、視野角変化による輝度変化が著しいために、わずかな凹凸によるしわpでも視認される。
しわpの一般的な解決方法として、光学シート73の厚みを増大させるか、或いはしわ自体の発生を防止しないが視野角変化による輝度変化が緩やかな別の光学シートを最表面に設けることでしわpの視認性を下げる手段が挙げられる。しかし、いずれの解決方法ともコストアップにつながるため、好ましくなかった。
また、しわ以外の要因でも輝度の明暗差が発生する。これは拡散板72が光源67の点灯によって大きく変形し、これに近接または密着する光学シート72に影響を与えることで発生する。これをうねりという。
バックライトユニット70に光学シート73を設置する場合、光源67に最も近い面には、光学シート73と光源67からの光を均一に拡散するための拡散板72とを設置するのが一般的である(図14参照)。
光源67が消灯状態の場合、バックライトユニット70内の環境温度が均一のため、拡散板72、光学シート73ともに自重によりごくわずかに湾曲するものの、ほぼまっすぐの面状態を保っている。
そして、光源67を点灯させた場合、光と共に熱が放射される。その際、拡散板72と光学シート73には入射面側と出射面側で温度勾配が生じる。特に拡散板72は光学シート73と比較して厚みが厚いため、表裏面の温度差が生じやすい。そのため、拡散板72と光学シート73とに表裏で熱膨張割合に差が生じ、光源67側が凸となる反りが発生する。この場合、熱膨張による伸び△Lは、次式により与えられる。
△L=α・L・△T
ここで、αは線膨張係数(単位:1/K)、Lは部材の長さ、△Tは温度上昇を示している。
特に拡散板72及び光学シート73の表裏面の温度差は光源67の点灯直後から上昇し、バックライトユニット70内の温度が昇温してほぼ安定すると、温度差は一定となる。温度差が一定となるために要する時間はバックライトユニット70のサイズや拡散板72の種類により異なるが、光源67がすべて点灯した直後から数十分経過するまでが最も大きく、その際に拡散板72の反りが最も強く発生する。
図16には、筐体66に外枠76を設置しない場合の、光源67点灯時の拡散板72と光学シート73の形状を示している。外枠76が無い場合は拡散板72の端部が反り上がり、曲率を持った湾曲形状となる。
しかし、実際には、図14に示すように、筐体66には外枠76が設置されているため、拡散板72の端部の可動範囲は限定される。図17は筐体66に外枠76を設置した場合の、光源67の点灯時における拡散板72及び光学シート73の熱変形した形状の例を示している。
特に直下型バックライトユニット70の場合、光源67を保護するために筐体66内にピン74が設置されていることが多い。つまり外枠76のみではなくピン74によって拡散板72の可動範囲が限定されることで、拡散板72は波打つような複雑な形状に変形する。そのため、光学シート73自体にしわは発生していないが、平面性が失われることで、これを透過する光による輝度の明暗差となって視認されるのである。
ここで、特許文献1に記載された面光源装置では、光学シートの表裏の面積の差を小さくすることで熱膨張による表裏の伸び量の差を減少させ、光学シートの反りを低減する発明が提案されている。
しかし光学シートの面積を調整することは光学シートの特性に影響するため自由に設定することが難しい。また、その他にも拡散板の平面性を保つための対策として、ピンの数を増やしたり、拡散板や光学シートについて剛性の高い材料や熱膨張が小さい材料へ変更したり、拡散板や光学シートの厚みを増大させる方法等があるが、いずれもコストアップにつながるために完全な解決策とはなっていない。
本発明は、このような実情に鑑みて、高温や高湿などの周囲の環境変化、光源の点灯や、点灯と消灯を切り替えること等による周辺の温度変化に起因して発生するしわやうねりを改善するようにした光学シート、この光学シートを備えたバックライトユニット及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光学シートは、透光性の基材の両面に凹凸形状を成形した光学シートであって、出射面には、凹凸形状を形成するための光学要素が一次元方向または二次元方向に形成されていると共に、光学要素の配列ピッチより広い幅を有していて光学要素よりも高さの高い凸曲面を有する光学突起部が形成されており、入射面には、圧力調整突起部が形成されていることを特徴とする。
本発明による光学シートは、光学要素によって入射する光に集光または拡散特性を発揮させて輝度を向上できると共に、光源の熱や周囲の環境変化等によって光学シートが熱変形してしわやうねり等を生じるのを光学突起部によって抑制できる。しかも、しわやうねり等が生じても光学突起部によって透過する光を輝度の明暗差を観察者が視認出来ない程度に拡散できる。そして、光学シートの入射面側や出射面側に配設された熱膨張係数の異なる拡散板や他の光学シート等の他の光学部材が熱変形してしわやうねり等を生じたとしても、光学シートとは出射面に設けた光学突起部及び/または入射面に設けた圧力調整突起部とで接触するにすぎないから、他の光学部材の熱による伸縮に追従して変形する悪影響を低減できる。
また、光学突起部は、半球形状または略半球形状であることが好ましい。
これにより、光学シートのしわやうねり等に起因する輝度の明暗差を光学突起部によって光を拡散できるので輝度の明暗差を観察者が視認しにくく、また隣接する他の光学部材との接触面積を小さくできるので、熱膨張係数の異なる他の光学部材の伸縮を阻害しないために追従して変形するのを抑制できる。また、光学シートにしわやうねり等が発生しても、その両面に光学突起部及び光学要素と圧力調整突起部とをそれぞれ設けているから復元性が高くすぐに解消できる。
なお、光学突起部は、出射面に規則的または不規則的に配設されていることが好ましい。
また、本発明による光学シートは、出射面の面積に対して光学突起部の総面積の割合が5%〜55%の範囲で設定されていることが好ましい。
光学突起部の面積の総和が上記の範囲内であれば、光学シート自体にしわやうねり等の抑制効果を持たせると共に、光学シートに入射する光に拡散特性を発揮させることができて輝度の明暗差を観察者に視認できない程度に拡散でき、更に隣接する他の光学部材との接触面積が小さくてすむので他の光学部材の熱等による環境変化による伸縮を阻害することを抑えて追従して変形しないから、しわやうねりの発生を抑制できる。
一方、光学突起部の面積の総和が5%未満であると光の拡散特性を十分に発揮できず、輝度の明暗差の視認性を抑制できず、55%を超えると光学要素による光学シートに本来必要な集光拡散特性を得られない上に、別の光学部材との接触面積が増大してその伸縮を妨げると共に追従して変化するために、光学シートにしわやうねり等が発生し易くなる。
また、圧力調整突起部は略半球形状または略楕円形状であることが好ましく、これによって隣接する他の光学部材との接触面積を減らして他の光学部材の伸縮を阻害して追従によるしわやうねり等の発生を抑制できる。また、光学シートにしわやうねり等が発生してもすぐに解消できる。
また、入射面の面積に対して圧力調整突起部の総面積の割合が5%〜20%の範囲で設定されてなることが好ましい。
圧力調整突起部の総面積の割合が上記範囲内であれば、光学シート自体にしわやうねり等の抑制効果を持たせると共に、隣接する他の光学部材との接触面積を小さくして熱膨張係数の異なる他の光学部材の熱による伸縮を妨げず追従を抑制するためにしわやうねり等の解消効果を発揮できる。
一方、5%未満であるとしわやうねり等の解消効果が十分でなく、20%を超えると入射光の拡散による輝度の低下を来たして光学シートの光学特性を著しく低下させてしまい、また隣接する他の光学部材との接触面積が増大するために他の光学部材の伸縮に追従し易くなり、しわやうねり等の解消効果が低減する。
本発明によるディスプレイ用バックライトユニットは、光源と、該光源から出射される光を透過する上述した光学シートとを少なくとも備えることを特徴とする。
本発明のバックライトユニットによれば、光学シートの出射面に光学突起部と光学要素を設けると共に入射面に圧力調整突起部を設けたから、光源の熱や周囲環境の熱による光学シートのしわやうねり等を抑えて集光機能と拡散機能を備えた光学特性を発揮させ、光学シートのしわやうねり等に起因する輝度の明暗差を視認できないように出射光を拡散できる。
なお、光学シートの入射面側と出射面側の少なくとも一方に他の光学部材を備えていてもよい。
他の光学部材によってバックライトユニットの光学特性を向上できると共に、他の光学部材と光学シートとの熱膨張係数が相違していても他の光学部材の伸縮に光学シートが追従するのを抑制してしわやうねり等の変形を抑制できる。
本発明によるディスプレイ装置は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、上述したバックライトユニットとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、熱や周囲環境等による光学シートのしわやうねり等を抑制できると共に、しわやうねり等が発生したとしても光学突起部によって光を拡散させることで、観察者が光学シートのしわやうねり等に起因する輝度の明暗差を視認できない程度に制御できる。
本発明による光学シートによれば、出射面と入射面に設けた光学突起部と圧力調整突起部によって、熱や周囲環境等に起因する変形を抑制できると共に、隣接して設けた別の光学部材の熱による伸縮を阻害せず追従して変形することを抑制できる。しかも光学突起部によって光を拡散できるから、しわやうねり等に起因する輝度の明暗差の視認性を低減することができる。
また、本発明によるバックライトユニットとディスプレイ装置によれば、光源の熱や周囲環境の熱による光学シートのしわやうねり等を抑えて集光機能と拡散機能を備えた光学特性を発揮することができる。
そして、熱や周囲環境等によって光学シートのしわやうねり等が発生したとしても、光学突起部によって光を拡散させることで光学シートのしわやうねり等に起因する輝度の明暗差を観察者が視認できない程度に制御でき、輝度の明暗差のない表示品位を持つディスプレイ装置を得ることができる。
本発明の第一実施形態による光学シートを含むディスプレイ装置を示す概略構成図である。 第一実施形態による光学シートの断面図である。 第一実施形態による光学シートの変形例の断面図である。 (A)、(B)、(C)、(D)は他の変形例による光学シートの断面図である。 圧力調整突起部を不規則に配設した他の変形例による光学シートの断面図である。 第一実施形態による光学シートの出射面側を押し出し成形するための金型形成ロールの斜視図である。 光学シートを製作する押し出し機の構成図である。 本発明の第二実施形態によるディスプレイ装置を示す概略構成図である。 本発明の試験例による光学シートのうねりの評価方法を示す概略図である。 本発明の試験例による光学シートのしわ解消評価方法を示す概略図であり、(A)は試験例による光学シートと第二または第三の光学シートとの間のしわ解消評価方法を示す図、(B)は試験例による光学シートと拡散板との間のしわ解消評価方法を示す図である。 従来技術による導光板ライトガイド方式によるディスプレイ装置の構成を示す説明図である。 従来技術による他の導光板ライトガイド方式によるディスプレイ装置の構成を示す説明図である。 従来技術による直下型方式のディスプレイ装置の構成を示す説明図である。 従来技術によるバックライトユニットの構成を示す図である。 図14に示すバックライトユニットにおいて光学シートのしわが発生する状態を示す図である。 図14に示すバックライトユニットにおいて拡散板と光学シートが熱変形する状態を示す図である。 図14に示すバックライトユニットにおいて拡散板と光学シートのうねりが発生する状態を示す図である。
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第一実施形態による光学シートを含むディスプレイ装置について図1により説明する。図1に示すディスプレイ装置1は、バックライトユニット2と画像表示素子としての液晶パネル(液晶表示素子)3とを備えている。
バックライトユニット2において、例えば所定間隔で配列された冷陰極管(CCFT)からなる複数の光源4と、光源4の背面に配設されていて背面側の出射光を反射させる反射板5とでランプハウス6を構成している。なお、光源4は冷陰極管に限定されることなく、EL、LED、半導体レーザー等を採用することができる。
更に、光源4の光照射方向前方側には光源4から進入する光を拡散する光拡散層としての拡散板7が配設されている。
液晶パネル3は偏光板8、9間に液晶素子10が挟持されて構成されている。拡散板7と液晶パネル3との間には、拡散板7を透過する光を集光及び拡散する光学シート12が配設されている。
なお、本実施形態によるディスプレイ装置1は液晶表示装置を示すが、これに限らず、投射スクリーン装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置など、画像を光により表示する表示装置であればディスプレイ装置1の種類は問わない。
光学シート12は、図2に示すように、基材である基部14の出射面14aに光を集光もしくは拡散させる複数種類のレンズ要素が配列されている。これらレンズ要素は、拡散板7から出射される出射光を再配向して表示画面側に集光・拡散するための光学突起部としてのマイクロレンズ15と、マイクロレンズ15より集光機能の高い光学要素としてのプリズムレンズ16とで構成されている。プリズムレンズ16は略三角形柱状で一次元方向に延びて形成され、同一方向に複数列配設されて構成されているが、二次元方向に複数列配列されて構成されていてもよい。
また、光学シート12の入射面14bには拡散板7の出射面もしくは別の光学シート等の出射面との接触面積を少なくさせる圧力調整突起部18が設けられている。
マイクロレンズ15はプリズムレンズ16よりも基部14の出射面からの高さが高く設定されている。これにより、光学シート12が他の光学シート12や他の部材と擦過した場合に、プリズムレンズ15の頂部で擦過されて透過する光の一部が屈折したり乱反射して光路が乱れる可能性があるが、プリズムレンズ16は保護されるためにプリズムレンズ15による集光性や輝度特性等の光学特性が十分に確保される。
マイクロレンズ15は半球状または略半球状に形成されており、図2に示す光学シート12では、幅方向及びこれに直交する方向に略等間隔をあけて規則的に配列されている。或いは、図3に示す光学シート12′では、幅方向及びこれに直交する方向に不等間隔を空けて不規則的に配列されている。
図2及び図3に示すマイクロレンズ15は半球形状に形成されている。
また、図4(A)、(B)、(C)、(D)に示す光学レンズ12はマイクロレンズ15が略半球形状の場合の光学シート12の断面図の例である。図4(A)に示す光学シート12Aは、マイクロレンズ15とプリズムレンズ16の重なる部分でマイクロレンズ15の半球形状が崩れた部分15aが存在する。図4(B)に示す光学シート12Bは、半球形状のマイクロレンズと比較してマイクロレンズ15の高さを十分に取るようにレンズ設計を行った例であり、マイクロレンズ15の基部に略円柱状の部分15bが形成されている。
図4(C)に示す光学シート12Cは、マイクロレンズ15の先端部が半球形状に形成されていて崩れていないものの、基部ではプリズムレンズ16の頂部と一体に結合してテーパ形状をなすテーパ部15cを有している。図4(D)に示す光学シート12Dは、光学要素としてプリズムレンズ16に代えてシリンドリカルレンズ17が形成されており、プリズムレンズ15とシリンドリカルレンズ17とが重なる部分でプリズムレンズ15の半球形状が崩れ、非球面の曲線15dが形成されてなる断面図である。
図4(A)〜(D)に示す光学シート12A〜12Dは、光学シートを製造する際の金型作製のときにプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17を成形した後、マイクロレンズ15の成形を行う際にしばしば発生する。マイクロレンズ15はその高さと先端形状を形成できていれば、その光学特性による効果を発揮することができる。そのため、マイクロレンズ15の基部でプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17と重なった箇所でマイクロレンズ15がプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17と一体になって形状の崩れが発生していても良い。
光学シート12A〜12Dではマイクロレンズ15について高さを変化させた略半球形状のマイクロレンズ形状を有するから、いずれの光学シート12A〜12Dにおいてもマイクロレンズ15は透過する光を拡散させる光学特性を有している。
マイクロレンズ15は高さがプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17のレンズ高さより高ければ特に限定されるものではない。ただし、図3に示す光学シート12′では、隣接するマイクロレンズ15、15の設置間隔が他のマイクロレンズ15,15の間隔より広い場合がある。そして、保管時や運搬時等に、光学シート12の上に別の光学シート12を設置した場合、自重や反りにより別の光学シート12が光学シート12側に湾曲した際に、下側の光学シート12のマイクロレンズ15はプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17の先端に別の光学シート12が接しない程度の十分な高さを有している必要がある。
そのためマイクロレンズ15の高さとプリズムレンズ16またはシリンドリカルレンズ17との高さの差は10μm以上あることが望ましい。
また、光学要素はプリズムレンズ16やシリンドリカルレンズ17に限定されることはなく、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、多角錐状のレンズまたはこれらを組み合わせて作られたレンズ形状でもよい。光学要素は光学形状の種類や形状に制限はないが、光学突起であるプリズムレンズ15より高い輝度を発揮する形状であることが望ましい。
マイクロレンズ15とプリズムレンズ16(またはシリンドリカルレンズ17)との割合は、平面視における光学シート12の面積をSとし、同じく平面視におけるマイクロレンズ16の面積の総和をAsとして、光学シート12の面積に占めるマイクロレンズ15の総和の面積比(As/S)を5%〜55%の範囲とする。
面積比が5%未満の場合、マイクロレンズ15の光学性能は発揮されず、プリズムレンズ16のみの場合と同じ光学性能を示す。そのため光学シート12のうねりによる輝度の明暗差の視認性を低減させる効果を発揮しない欠点がある。
他方、光学シート12におけるマイクロレンズ15の面積比(As/S)が5%以上55%までの間であると、拡散機能を持つマイクロレンズ15の光学性能が発揮され、輝度の明暗差の視認性が低下する。また、光学シート12の上方に別の光学シート(光学部材)を積載した場合、光学シート12と別の光学シートとの接触面積が小さく、環境変化による光学シート12の伸縮の阻害を低減することが可能となり、別の光学部材の伸縮に光学シート12が追従することに起因するしわの発生を防止する効果もある。
また、面積比(As/S)が55%よりも大きい場合、拡散機能を強く発揮するマイクロレンズ15の存在割合が多くなるため、本来必要な光学性能を有するプリズムレンズ16(またはシリンドリカルレンズ17)の集光及び拡散機能が無くなってしまい輝度が低下する。また光学シート12の上方に別の光学シートを積載した場合、光学シート12と別の光学シートとの接触面積が増加し、光学シート12が別の光学シートの伸縮を妨げ、別の光学シートの伸縮に光学シートが追従してしわが発生する不具合が生じる。
また輝度の明暗差が発生するもうひとつの要因である拡散板7と光学シート12のうねりの視認性の低減に効果的なのが、マイクロレンズ15の持つ拡散性能である。マイクロレンズ15が拡散性能を発揮することで、実際の光学シート12に発生するうねりは同じでも視野角変化による輝度の変化が小さくなるため輝度の明暗差の視認性が低減する。拡散板7のうねりは、ディスプレイ装置1の筐体のサイズや形状、ランプハウス6におけるピンの位置によって大きく異なる。
また、光学シート12の上方に積載する別の光学シートの有無により、うねりによる輝度の明暗差を視認できなくなるために必要な拡散性能が異なってくる。そのため、本実施形態で求められる光学性能を鑑みて、マイクロレンズ15とプリズムレンズ16の面積比を5%〜55%の範囲内で調整することで、所望の光学特性を維持しつつ、輝度の明暗差を視認できない光学シート12を得ることができる。
また、図1に示すディスプレイ装置1の光学シート12において、基部14の入射面14bも平滑ではなく、例えば略半球形状または断面略楕円形状等の凸形状を有する圧力調整突起部18を設けることが好ましい。この場合、圧力調整突起部18は図1に示すように所定間隔で規則的に配列してもよい。或いは、図5に示すように圧力調整突起部18を不規則的に分散して配設してもよい。
光学シート12の入射面14bに圧力調整突起部18を設ける利点として、光学シート12の下方にある拡散板7や別の光学シートとの接触面積を減らすことができて、周囲環境の変化に起因する光学シート12や別の光学シートの伸縮を阻害し、しわが発生するのを防止させることが挙げられる。また、光学シート12の入射面14bの摩擦性を減少させ且つ拡散板7等との密着性を低下させることで、しわが発生してもすぐに解消させることができる。
ここで、平面視における光学シート12の入射面14bの面積をNとし、平面視における圧力調整突起部18の面積の総和をAnとして、光学シート12の面積に占める圧力調整突起部18の総和の面積比(An/N)を5%以上20%以下とする。
圧力調整突起部18の面積比(An/N)が5%未満の場合、圧力調整突起部18を設けない場合と比較して、しわの解消効果が或る程度見られたが、完全に解消するには不十分であった。
圧力調整突起部18の総面積の割合が5%〜20%の範囲内であれば、光学シート12自体にしわやうねり等の抑制効果を持たせると共に、隣接する他の光学シートとの接触面積を小さくして熱膨張係数の異なる他の光学シートの熱による伸縮を妨げず追従を抑制するためにしわやうねり等の解消効果を発揮できる。
また、基部14の入射面14bに対する圧力調整突起部18の面積比(An/N)が20%よりも大きい場合でも、しわ解消効果が確認されたが、逆に圧力調整突起部18と拡散板7等との接触面積が増加することで、面積比(An/N)が20%のときと比較してしわ解消効果が減少する傾向が確認された。
また、圧力調整突起部18はその形状から拡散機能を持っているため、入射面14bに対する圧力調整突起部18の面積比(An/N)が大きくなると光学シート12の光学特性に影響する。圧力調整突起部18の面積比(An/N)が20%よりも大きくなると、面積比(An/N)が0%のときと比較し10%以上の輝度低下が起こるため、光学シート12の光学性能を著しく低下させてしまう。そのため圧力調整突起部18は面積比(An/N)を5%〜20%の範囲内で設定しなくてはならない。
次に光学シート12を成形する材料としては、光源4から出射される光の波長に対して光透過性を有するものが使用され、例えば光学用部材に使用可能なプラスチック材料を使用することができる。
光学シート12の材料の例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネ−ト樹脂、ポリスチレン樹脂、MS(アクリルとスチレンの共重合体)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、シクロオレフィンポリマー等の熱可塑性樹脂、あるいはポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等のオリゴマー又はアクリレート系等からなる放射線硬化性樹脂などの透明樹脂が挙げられる。
また、用途によっては透明樹脂中に微粒子を分散させて光学シート12を構成してもよい。この微粒子としては無機酸化物からなる粒子又は樹脂からなる粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ、酸化チタン等からなる粒子を挙げることができる。
また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン一ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン一ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)及びETFE(エチレン一テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら微粒子は2種類以上を混合して使用してもよい。
また、光学シート12は単層構造でも複層構造でもよく、透明層を含んでいてもよい。
そして、光学シート12の成形に際しては、上述したプラスチック材料等を金型に流し込んで凝固させることで成形される。
光学突起部としてのマイクロレンズ15の成形方法の代表例としては、レーザー方式と切削方式が挙げられる。レーザー方式は、例えば図6に示すように、シリンダー20aからなる金型形成ロール20の表面にブラック樹脂を均一に塗布し、レーザーを照射後、金型形成ロール20全体を酸溶液につけることでレーザー照射部が腐食され、これによってマイクロレンズ15に対応する凹部21を成形する方法である。一方、切削方式は、先端形状が非球面形状であるバイトの中心を金型形成ロール20に断続的に押し当て、マイクロレンズ15に対応する凹部21を作製するようにしている。
次に、この金型形成ロール20に対して、各種レンズ形状を有するダイヤモンドバイトを用いて断面三角形状を切削して、光学要素としてプリズムレンズ16に対応する凹凸部22を作製する。
ここで、図6に示す、光学シート12の出射面14aに設けられたマイクロレンズ15とプリズムレンズ16を成形するための例えば上型の金型形成ロール20は、マイクロレンズ15に対応する凹部21の作製とプリズムレンズ16に対応する凹凸部22の作製のどちらを先に作製してもよい。
次に、光学シート12の入射面14bに圧力調整突起部18を配設するための例えば下型の金型押圧ロールの作製方法について説明する。
下型の金型押圧ロール24(図7参照)において、光学シート12の入射面14bには圧力調整突起部18に対応する型を作製すればよいので、下型の金型押圧ロール24の表面に前述の圧力調整突起部18に対応する凹部を作製するようにした。これによって、下型の金押圧型ロール24を得ることができる。圧力調整突起部18に対応する凹部の成形方法はマイクロレンズ15の成形方法と同じくレーザー方式や切削方式が挙げられる。
次にこの金型形成ロール20,金型押圧ロール24を用いて光学シート12を成形する。光学シート12は押出法、キャスト法、もしくはインジェクション法で製造することができる。光学シート12を製作するための板状の部材は、厚みが12μm以上1mm以下のものを使用できる。厚みが12μm未満では上述した製造方法による加工に耐えうる剛性が無く、厚みが1mmを越えると加工に耐えうる柔軟性がない。
例えば、押し出し法による光学シート12の成形方法について図7により説明する。
図7は押出機の概略図を示すものである。押し出し機25において、ダイ26内において溶融された例えば熱可塑性ポリカボネート樹脂をシート状に押し出し、このシート状樹脂からなる光学シート材料12aを、金型形成ロール20と金型押圧ロール24とで挟持して冷却固化する前に成形する。これにより、一方の表面にマイクロレンズ15とプリズムレンズ16が転写されて形成され、他方の表面に圧力調整突起部18が転写されて形成された光学シート12を形成することができる。
また、光学シート12はUV硬化法で製造してもよい。
UV硬化法で作製される場合、シート状の基部14上にUV硬化性の樹脂を塗布し、所望形状の金型を押し当て、その後にUV照射して基部14とマイクロレンズ15及びプリズムレンズ16からなる光学シート12を得る。シート状の基部14としては、当該分野でよく知られたPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレンのフィルムなどが使用できる。同様に圧力調整突起部18を基部14の反対側の面に成形する。
この際、マイクロレンズ15とプリズムレンズ16と圧力調整突起部18と基部14を別体として成形してもよいし、一体として成形してもよい。またマイクロレンズ15、プリズムレンズ16および基部14を成形する場合には、内部にフィラーなど拡散剤を分散させて成形することもできる。
なお、光学シート12についての代表的な作製例を説明してきたが、本実施形態の光学特性を達成することができれば上記以外の材料や構造、プロセスなどを使用して作製することも可能である。
次に、拡散板7は、透明樹脂とこの透明樹脂中に分散された微粒子または気体等とで構成されている。この拡散板7においては、透明樹脂の屈折率と微粒子または気体等との屈折率が異なるものである必要がある。この屈折率の差により、これらの界面で反射、散乱が生ずる。これによって、光源から出射された光の輝度ムラが抑制される。
また、材料を選択することにより、表示光に求められる特性に合わせて輝度分布を制御することが可能となる。透明樹脂の屈折率と透明粒子の屈折率の差は0.01以上であることが望ましい。屈折率の差が0.01より小さいと、十分な光散乱性能が得られない。また、その屈折率差は0.5以下でよい。
また拡散板7に入射した光を散乱させながら透過する必要があるため、透明粒子の平均粒径は0.5〜30.0μmの範囲であることが望ましい。或は、拡散板7は、主となる材質である透明樹脂中に空気を含む微細な空洞を透明粒子として有する構造を採用してもよく、この場合、主となる材質と空気の屈折率差で拡散性能を得ることができる。
拡散板7に使用される材料の透明樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、MS(メタクリルスチレンの共重合体)樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、PET、ポリプロピレン等を使用することができる。
また、微粒子として、無機酸化物からなる粒子又は樹脂からなる粒子が使用できる。例えば、無機酸化物からなる透明粒子としてはシリカやアルミナ、酸化チタン等からなる粒子を挙げることができる。さらに、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン一ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン一ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)及びETFE(エチレン一テトラフルオロエチレン共重合体)等の含フッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子等を挙げることができる。これら微粒子は、2種類以上を混合して使用してもよい。
拡散板7は、熱可塑性樹脂である透明樹脂と、この透明樹脂中に分散された微粒子または気泡を押出法、共押出法などを用いて製造することができる。押出法は、押出機で熱可塑性樹脂を加熱溶解させ、Tダイから押出し、板状あるいはシート状に成形する方法である。また、共押出法は、積層板あるいは積層シートを形成する場合に用い、複数台の押出機を用い、フィードブロックダイやマニホールドダイなどの積層ダイから積層押出しを行い、複層板状に成形する方法である。
なお、拡散板7は複層とされたものであってもよく、それぞれの層に異なる樹脂や微粒子で構成されていてもよい。
周囲の環境変化や光源4の点灯、消灯の切り替えによりバックライトユニット2内の温度変化によって発生する輝度の明暗差は、光学シート12にしわが発生することや光学シート12のうねりが発生するなど平面性が失われることで生じる。
これに対し、本実施形態による光学シート12によれば、光学シート12の基部14の出射面14aには別の光学シートの熱による伸縮を阻害せず且つ輝度の明暗差の視認性を低減する効果のあるマイクロレンズ15を設け、入射面14bには拡散板7や別の光学シートの熱による伸縮を阻害しない効果のある圧力調整突起部18を設けたから、光学シート12の出射面14a及び入射面14bに接触または近接して設けた拡散板7や別の光学シートとの接触面積が小さく熱による伸縮を阻害することないため、光学シート12が追従して変形することでしわやうねり等が発生することを抑制できる。しかも、周囲の環境変化や光源4の点灯、消灯の切り替えにより発生する輝度の明暗差のない表示品位を持つディスプレイ装置1を得ることができる。
次に、本発明の第二実施形態によるディスプレイ装置について図8により説明するが、上述した第一実施形態によるディスプレイ装置1と同一または同様な部材、部品については同一の符号を用いて説明を省略する。
図8に示す、第一実施形態による光学シート12を含む第二の実施形態によるディスプレイ装置30において、光学シート12と液晶パネル3との間に第二の光学シート28が配設されている。また、拡散板7と光学シート12との間に第三の光学シート29が配設されている。第二、第三の光学シート28、29は上述した光学シート12とは異別の構成を有しており、基部14の出射面14aに例えば四角錐のプリズムが互いに直交する二次元方向に配列された集光用光学シートを構成する。
これにより、ディスプレイ装置30において、第二、第三光学シート28,29を透過する光は集光機能を発揮して輝度を向上できる。
なお、第二、第三の光学シート28,29は上述した四角錘のプリズムに限定されることなく、適宜の集光レンズを一次元または二次元方向に配列して構成することができる。例えば、三角錐等を含む多数の多角錐のプリズムからなる多角錐プリズムシート、三角形柱状のプリズムシート、半楕円状のシリンドリカルレンズ、マイクロレンズシートまたは拡散シートなどが挙げられる。
特に第二、第三の光学シート28、29として三角柱形状のプリズムが一方向に複数配列されてなるプリズムシートや同様な構成のシリンドリカルレンズシート等、一次元方向に延びる柱状のレンズが複数配列されてなるレンズシート等を採用してもよい。この場合、光学シート12を挟んで第二、第三の光学シート28,29における柱状のレンズが互いに直交する向きに配列されていることが望ましい。
また、第二、第三の光学シート28,29として、同一形状の光学シートである必要はなく、互いに異なる形状の光学シートを設置してもよい。また、光学シート12の光進行方向の上方または下方の一方のみに第二または第三の光学シート28、29を設けても良い。
また、第二、第三の光学シート28,29の使用枚数は限定されることはなく、光学シート12の上方または/及び下方に2枚以上設置することも可能である。また2種以上の異なる別の光学シート28,29を使用したり、同一の光学シートを積載することも可能である。
次に、本発明の実施例による光学シート12について行った試験を説明する。
光学シート12として試験例1〜8と同様な構成の比較例1とを製作した。
試験例1〜8として図2に示す光学シート12を製作した。これらの光学シート12は、いずれもシート状の基部14の出射面14aにおいて、マイクロレンズ15が幅W=100μm、H=高さ50μmの半球形状のレンズであって適宜の所定間隔に配設され、プリズムレンズ16がピッチP=55.2μm、h=高さ27.5μmで頂角θ=90°の三角形柱状プリズムレンズであって同一方向に上述のピッチPで配列されている。
そして、平面視における光学シート12の面積Sとマイクロレンズ15の総和の面積Asとの比である面積率As/Sをそれぞれ違えて形成した。試験例1〜8では、順に面積率As/S=1、3、5、10、20、50、55、60とした。
比較例1では面積率As/S=0とした。そのため、比較例1はマイクロレンズ15を設けていない複数列のプリズムレンズ16だけで構成されている。プリズムレンズ16は試験例1〜8と同形状であり、ピッチP=55.2μm、高さh=27.5μmで頂角θ=90°の三角形柱状プリズムである。
このようにして得られた試験例1〜8と比較例1によって物性試験を行った。
(試験例1〜8、比較例1による光学シート12の製造方法)
先ず、光学シート12を製作するための試験例1〜8及び比較例1に対応する金型形成ロール20をそれぞれ製作した。試験例1〜8に対応する各金型形成ロール20はレーザー方式により金型シリンダー20a全体に光学シート12の表1に示す各面積率As/Sのマイクロレンズ15に対応する凹部21をハニカム構造(六方細密構造)の角部及びその中心に凹部21を形成した。その後、試験例1〜8及び比較例1に相当する各金型形成ロール20を精密切削機にセットし、プリズムレンズ16に相当する形状を先端に有するダイヤモンドバイトで切り込むことにより、下地表面に試験例1〜8および比較例1における凹部22を切削形成した。
このようにして、試験例1〜8及び比較例1に対応する光学シート12を作製するための各金型形成ロール20を作製した。なお、比較例1の光学シート12を作製するための金型形成ロール20はマイクロレンズ15を有しないために、レーザー照射によるマイクロレンズ15に対応する凹部21の形成を行わず、ダイヤモンドバイトによる凹部22の切削のみを実施した。
次に、図7に示す押し出し機25に各金型形成ロール20と圧力調整突起部18に対応する凹部のみを形成した金型押圧ロール24を装着して光学シート12を押出法により作製した。
ダイ26で帝人化成(株)製の熱可塑性ポリカボネート樹脂を配合して溶融し、押し出しによってシート状に成形すると共に、熱可塑性ポリカーボネート樹脂のシート12aが冷却されて硬化する前に金型形成ロール20と金型押圧ロール24によって拡散性を有する光学シート12を成形した。
押し出し機25のダイ26で押し出し成形を行う際には、溶融した熱可塑性ポリカーボネート樹脂にアクリルスチレン共重合体からなる球状有機フィラーを分散させ、基部がヘイズ15%の拡散性を有するように調整した。
このようにして試験例1〜8として、所定の面積率As/Sを有するマイクロレンズ15とプリズムレンズ16と設けた光学シート12をそれぞれ得た。また、比較例1としてマイクロレンズ16のないプリズムレンズ16のみからなる光学シート12を得た。各光学シート12の厚みはそれぞれ最大厚で320μmとした。
(光学シート12のうねり視認性の評価)
次に、試験例1〜8と比較例1の光学シート12に関して、うねりによる輝度の明暗差の視認性評価を実施した。図9はディスプレイ装置1によるうねり視認性評価方法の概略図を示している。
第一実施形態によるディスプレイ装置1において、ランプハウス6内に光源4を保護するためのピン74を2本設けると共に拡散板7及び光学シート12のそりを抑制するための外枠76をディスプレイ装置1の筐体に設けた。そして、ピン74の長さを加工して設定することで、拡散板7が熱で撓んだ際に拡散板7の過大な変形をピン74で抑止する。そして、拡散板7の変形で発生する、光源4に最も近い距離の拡散板7の凹み部7aと光源4から最も遠い拡散板7の凸部7bとの凹凸差M(図9参照)
を1.0〜4.5mmの範囲で調節できるようにした。
各光学シート12を、ディスプレイ装置1における拡散板7と液晶パネル3との間に組み込み、拡散板7との隙間が微細で一定になると共に拡散板7の形状に沿うように設置した。この状態で光源4を60分間点灯した。そして、バックライトユニット2内の温度が安定すると温度差が一定になる。この状態で、輝度の明暗差が視認されるか否か目視評価を行った。
輝度の明暗差の判定は、ディスプレイ装置1の液晶パネル3を白画面表示して、液晶パネル3の中心の法線に対して上下左右方向に±80°の角度の範囲内で液晶パネル3を観察し、観察者によって輝度の明暗差が視認されなければ視認性なし(○)と認定し、視認されれば視認性あり(×)と認定した。
その結果を表1に示す。
Figure 2010243574
(光学シート12の出射面の輝度評価)
試験例1〜8、比較例1についての光学シート12を第1実施形態によるディスプレイ装置1に組み込んだ。バックライトユニット2の構成は、光源4および反射板5の他に、拡散板7として帝人化成(株)製の拡散板65HLWを用い、その上方に試験例1〜8、比較例1の光学シート12をそれぞれ設置して測定した。
そして、液晶パネル3に白画面を表示し、トプコン製色彩輝度計SR−3Aで液晶パネル3の画面に対し法線方向に50cm離れた距離から中心の輝度を測定した。
測定に先立って、バックライトユニット2において光源4および反射板5に拡散板7と比較例1による光学シート12を設けた場合に測定した輝度を1とした。これを基準として、拡散板7の上方に試験例1〜8の各光学シート12を設置した場合の輝度をそれぞれ測定して、輝度比を算出した。このとき輝度比が0.9以下であれば不良(×)と認定し、輝度比が0.9よりも大きい場合は良好(○)と認定した。その結果を上記表1に示す。
表1において、比較例1は出射面14aにプリズムレンズ16のみが配列して形成されており、マイクロレンズ15の面積率(As/S)は0である。試験例1〜8は光学突起の面積率(As/S)を1〜60%までの範囲内で異なるサンプルである。
表1の結果から、マイクロレンズ15の面積比(As/S)が5%未満の場合、光学シート12のうねりによる輝度の明暗差の低減効果が見られず、マイクロレンズ15を有さない比較例1と同じ視認性だった。また、光学シート12の光学性能の指標のひとつである輝度の比較では、マイクロレンズ15の面積比(As/A)が60%の場合に著しい輝度の低下が生じ、輝度の低下しない面積率は55%までであった。
(光学シート12の出射面14aのしわ解消評価)
次に、試験例1〜8と比較例1の各光学シート12に関して、実施形態2に記載されたディスプレイ装置30に搭載され、更に光学シート12とは別の第二の光学シート28(または29)を積載した場合のしわ解消の効果を測定した。
図10(A)は光学シート12と第二の光学シート28との接触によるしわ解消効果の評価方法を示した概略図である。
試験例1〜8および比較例1の各光学シート12をA4サイズに断裁した。平滑面32上にA4サイズに断裁した第二の光学シート28として「きもと製の拡散シートBS702」の入射面が上になるように設置し、その上に先ほど断裁した光学シート12の出射面14aが下となるように重ねた。
その際、第二の光学シート28の上に高さ3mmおよび5mmの取り外し可能な仮突起部34を個別に設置し、その上から第二の光学シート28との隙間ができるだけ生じないように光学シート12を重ねて撓んだ状態で載置し、その状態で1時間以上放置した。その後、光学シート12と第二の光学シート28が動かないように静かに仮突起部34を外し、撓んだ光学シート12が平滑になるか確認した。仮突起部34を外してから光学シート12が撓みをなくして平坦になるまでの所要時間が30分未満であれば合格(○)、30分以上要した場合は不良(×)と判定した。
その結果を表2に示す
Figure 2010243574
表2の結果から、仮突起部34の高さが3mm、5mmのいずれの場合であっても、マイクロレンズ15の面積比(As/A)が5%以上の場合に光学シート12のしわ解消効果が良好(○)と判定された。しかし、マイクロレンズ15の面積比(As/A)が60%以上になると不良(×)と判定され、マイクロレンズ15の先端と第二の光学シート28の入射面との接触面積が増加して、しわ解消効果が低減してしまった。
従って、表1、2から試験例3〜7が良好な結果を得られた。これらが本発明の実施例に含まれる。
次に、光学シート12の入射面14bの評価方法として、試験例9〜13を作製し、比較対象として比較例2の光学シート12を作製して、物性評価を行った。
試験例9〜13は、圧力調整突起部18として幅W=40μm、高さH=20μmのマイクロレンズ形状を入射面14aに有した光学シート12を作製した。試験例9〜13では圧力調整突起部18の面積率(An/N)を1、5、10、20、25%とした。このとき、各光学シート12の出射面14aにはピッチ55.2μm、高さ27.5μmで頂角90°の三角形柱状プリズムからなるプリズムレンズ16を複数配列して設け、幅W=100μm、高さH=50μmのマイクロレンズ15を面積率(As/S)30%に設定して設けた。
また比較例2として入射面14aにマイクロレンズ15を有しない光学シート12を作製した。このとき光学シート12の出射面14aには、試験例9〜11と同様にピッチ55.2μm、高さ27.5μmで頂角90°の三角形柱状プリズムからなるプリズムレンズ16を複数配列して構成した。
(試験例9〜13、比較例2による光学シート12の製造方法)
試験例1〜8の光学シート12と同様に、レーザー方式により金型形成ロール20全体にマイクロレンズ15に対応するハニカム構造(六方細密構造)の凹部21を成形した。その後、精密切削機に金型形成ロール20をセットし、先端にプリズムレンズ16と同一の凹凸形状を有するダイヤモンドバイトで切り込むことにより、プリズムレンズ16に対応する凹部22を複数列形成して、試験例1〜8および比較例1に示すと同様な形状の光学シート12を作製するための金型形成ロール20を作製した。
そして、下型の金型形成ロール24には、試験例9〜13に応じて、幅W=40μm、高さH=20μmでマイクロレンズ形状をなす圧力調整突起部18に対応する凹部を各面積率(An/N)に応じてレーザ照射で形成した。比較例2の光学シート12には圧力調整突起部18がないため、レーザー照射は実施しなかった。
試験例9〜13と比較例2による光学シート12は押出法により作製した。そのため、一対の金型形成ロール20、金型押圧ロール24を押出機25に近接して対向して配設した。ダイ26内で熱可塑性ポリカーボネート樹脂を溶融して成形し、熱可塑性ポリカーボネート樹脂のシート状部材12aが冷却されて硬化する前に金型形成ロール20,金型押圧ロール24によってそれぞれ成型し、光学シート12の入射面14aに圧力調整突起部18として略半球状のマイクロレンズ形状を形成した光学シート12を試験例9〜13としてそれぞれ作製した。各光学シート12の厚みは320μmとした。比較例2については光学シート12の入射面14aに圧力調整突起部18を形成しない光学シート12を作製した。
各光学シート12の作製に際し、帝人化成(株)製の熱可塑性ポリカーボネート樹脂を配合して使用し、拡散性を有する光学シート12を作製した。押出成型を行う際には、溶融した熱可塑性ポリカーボネート樹脂にアクリルスチレン共重合体からなる球状有機フィラーを分散させ、基部がヘイズ15%の拡散性を有するように調整した。
(光学シート12の入射面14bの輝度評価)
得られた試験例9〜13と比較例2による各光学シート12を第1実施形態によるディスプレイ装置1に組み込み、液晶パネル3に白画面を表示し、トプコン製色彩輝度計SR−3Aで液晶パネル3の画面に対して法線方向に50cm離れた距離から中心の輝度を測定した。バックライトユニット2は、光源4および反射板5の他に拡散板7として帝人化成(株)製の拡散板を用いて構成し、その上方に試験例9〜13、比較例2の光学シート12をそれぞれ設置して、順次測定した。
バックライトユニット2において、拡散板7の上方に比較例2の光学シート12を設けた場合の輝度を1とし、これを基準として、拡散板7の上方に試験例9〜13の各光学シート12を設置した場合の輝度をそれぞれ測定して、輝度比を算出した。輝度比について、0.9以下であれば不良(×)、0.9よりも大きい場合は良好(○)と判定した。その結果を表3に示す。
Figure 2010243574
(光学シート12の入射面14bのしわ解消評価)
得られた試験例9〜13と比較例2の各光学シート12に関して、拡散板7や第二、第三の光学シート28,29とのしわ解消効果の効果を確認した。
ここでは、図10(A)に示す光学シート12のしわ解消評価方法を用いて、上述した光学シート12の出射面14aのしわ解消評価に代えて入射面14bのしわ解消評価方法について説明する。
そのため、図10(A)において、試験例9〜13及び比較例2の各光学シート12をA4サイズに断裁した。第三の光学シート29としてきもと製拡散シートBS702を用い、その出射面が上になるように平滑面32上に設置し、その上に高さ3mmおよび5mmの仮突起部34を個別に設置した。その上から各光学シート12を入射面14bが下になるように重ね、その状態で1時間以上放置した。その後、仮突起部34を外し、平滑になるか確認した。その結果を表3に示す。
また、図10(B)は実施形態1によるディスプレイ装置1の場合を踏まえ、光学シート12と拡散板7のしわ解消効果の評価方法を示した概略図である。平滑面32上に拡散板7としてA4サイズに断裁した住友化学製拡散板RM871を設置し、その上に高さ3mmおよび5mmの仮突起部34を個別に設置した。その上にA4サイズに断裁した光学シート12を入射面14bが下になるように重ね、その状態で1時間以上放置した。その後、仮突起部34を外し、光学シート12が平滑になるか確認した。
このとき仮突起部34を外してから光学シート12が平滑になるまで30分未満であれば合格(○)、30分以上要した場合は不合格(×)と判定した。その結果を表3に示す。
表3において、比較例2は圧力調整突起部18を設けていないため、圧力調整突起部18の面積比(An/N)は0である。
表3の結果から、光学シート12の入射面14bに圧力調整突起部18を有することによりシートのしわ解消に効果があったのは、圧力調整突起部18の面積率(An/N)が5%以上であった。しかし圧力調整突起部18の面積率(An/N)が25%以上になると、著しい輝度低下が確認された。
以上の試験結果から光学シート12の入射面14bに設ける圧力調整突起部18の最適な面積率(An/N)は5〜20%の範囲である。従って、表3では試験例10〜12で良好な結果が得られた。これらが本発明の実施例に含まれる。
なお、上述の各実施形態で説明した他の光学シート、第二、第三の光学シート28,29、拡散板7等は他の光学部材を構成する。
1,30 ディスプレイ装置
2 バックライトユニット
3 液晶パネル
4 光源
5 反射板
6 ランプハウス
7 拡散板
12、12′、12A、12B、12C、12D 光学シート
14 基材
15 マイクロレンズ
16 プリズムレンズ
18 圧力調整突起部
28 第二の光学シート
29 第三の光学シート

Claims (9)

  1. 透光性の基材の両面に、凹凸形状を成形した光学シートであって、
    出射面には、前記凹凸形状を形成するための光学要素が一次元方向または二次元方向に形成されていると共に、前記光学要素の配列ピッチより広い幅を有していて前記光学要素よりも高さの高い凸曲面を有する光学突起部が形成されており、
    入射面には、圧力調整突起部が形成されていることを特徴とする光学シート。
  2. 前記光学突起部は、半球形状または略半球形状であることを特徴とする請求項1に記載された光学シート。
  3. 前記光学突起部は、前記出射面に規則的または不規則的に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載された光学シート。
  4. 前記出射面の面積に対して前記光学突起部の総面積の割合が5%〜55%の範囲で設定されてなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載された光学シート。
  5. 前記圧力調整突起部は略半球形状または略楕円形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載された光学シート。
  6. 前記入射面の面積に対して前記圧力調整突起部の総面積の割合が5%〜20%の範囲で設定されてなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載された光学シート。
  7. 光源と、該光源から出射される光を透過する請求項1から請求項6のいずれかに記載された前記光学シートとを少なくとも備えることを特徴とするディスプレイ用バックライトユニット。
  8. 前記光学シートの入射面側と出射面側の少なくとも一方に他の光学部材を備えていることを特徴とする請求項7に記載されたディスプレイ用バックライトユニット。
  9. 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
    請求項7または請求項8に記載された前記バックライトユニットとを備えることを特徴とするディスプレイ装置。
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