JP2010243355A - プローブ顕微鏡及びそれを用いた測定方法 - Google Patents

プローブ顕微鏡及びそれを用いた測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】材料に存在する微量な不純物や微小な欠陥、さらには、腐食の起点を簡便に高感度で検出する。
【解決手段】液中で試料より拡散されるイオンを検知する機能を有し、プローブ3を試料7上の所定の範囲を走査した後、試料とプローブとの距離を試料表面の微小な構造を観察できない距離まで一定間隔離して、特定の液中位置にプローブを固定する。その後、プローブ3と対極4間の電流、プローブと参照極5間の電位の一方を制御して他方の追随を測定することで、試料より拡散されるイオンを検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、不純物を簡便かつ高感度に検出する方法及び装置に関し、特に、微細構造物の不純物測定、欠陥検査、腐食評価を行う方法及び装置に関する。
近年、半導体集積回路装置の多機能化が進行し、1個の半導体チップに複数の回路を作りこむ高集積化が求められている。また、半導体集積回路装置の製造コストを低減するために、半導体素子及び配線幅を細くして、半導体チップの面積を小さくし、半導体ウエハ1枚当たりの取得チップ数を増加させる微細配線化が進められている。微細配線を備えたチップもしくはウエハなどのデバイスの信頼性を向上させるには、微量な不純物や微小な欠陥が少なく、さらに、腐食が発生し難い材料の開発、並びにプロセス技術の開発が必要になってくる。ハードディスクや、プリント配線板、実装材料、ナノコンポジット材料、機能性材料なども同様である。こうした電子部品や電子材料のほかに、発電設備や家電品の筐体などに使用されている構造材料においても、腐食の問題がクローズアップされてきている。特に、高温多湿環境で使用される場合には、高温高湿環境下に長期間曝されることによって腐食起点が発生し易くなり、材料の割れや脆性化が進行し易くなっている。
Acc. Chem. Res., 23, 357 (1990)には、微小電極からなるプローブを用いたScanning Electrochemical Microscopy (SECM)により、試料電極上への金属の電析、金属及び半導体電極表面のエッチングを局所的に行うことについて記載されている。プローブ上で生成したイオン種の濃度が、プローブ直下で局所的に高くなることを利用して、基板表面で電気化学反応を起こさせている。
Jpn. J. Appl. Phys., 32, L863 (1993)には、ピロールを含む溶液中で、STM(Scanning Tunneling Microscope)プローブにより、HOPG基板上にポリピロールを局所的に析出させることが開示されている。具体的には、試料基板の電位をポリピロールの析出が起こる直前の電位に設定し、プローブをその電位より高く設定してHOPG基板表面を走査することにより、ポリピロールの局所的な析出を実現している。この反応の機構は以下のように考察されている。まず、STMプローブ上でピロールモノマーが酸化される。ピロールはプローブよりもHOPG上に吸着しやすいため、HOPG上でその後の重合反応が進む。
特開平9-143799号公報には、液中に、電気化学反応の場となる試料として用いられる第1の作用電極と、第1の作用電極に対して局所的に対向する第2の作用電極(プローブ)とを設置し、第1及び第2の作用電極の電位をそれぞれ一定に設定し、2つの作用電極の表面間距離Dをその液中での電気二重層の厚み以内に一定に設定した後、第2の作用電極の電位を変化させるか、又は表面間距離Dを変化させることにより、第1の作用電極上における電気化学反応を制御する。2つの作用電極の電位をそれぞれに制御することによって、試料電極上における電気化学反応を制御することを目的としている。即ち、試料表面での溶解(エッチング)や析出反応を制御する方法である。
特開平9-143799号公報
Acc. Chem. Res., 23, 357 (1990) Jpn. J. Appl. Phys., 32, L863 (1993)
上記従来の方法では、いずれも、基板表面、即ち、試料を電気化学装置に接続しなければならない。しかし、試料を電気化学装置に接続させて試料自身を反応させてしまうと、試料表面近傍に存在するイオンの定性及び定量が正確に実施できない問題がある。また、トンネル電流が流れてしまうSTMの装置構成では、試料表面近傍に存在する微量のイオンの酸化還元電流を検知しようとする際に、トンネル電流も加算されてしまうため、正確なイオンの定性及び定量ができない。
本発明は、上記の従来技術を踏まえ、微細配線を備えたチップもしくはウエハなどのデバイス、ハードディスクや、プリント配線板、実装材料、ナノコンポジット材料、機能性材料等に存在する不純物や欠陥、腐食起点等を、さらに簡便に高感度で検出する方法及び装置を提供する。
本発明では、原子間力顕微鏡の原理でプローブによって試料上の所定の範囲を走査して試料の凹凸形状を計測し、イオンを計測すべき試料位置を選択する。その後、液中に浸漬した試料の選択位置において、試料とプローブとの距離を試料表面の微小な構造を観察できない距離まで一定間隔離して、特定の液中位置にプローブを固定して、試料より拡散されるイオンの種類や濃度を、プローブを用いて検出する。イオンの種類や濃度の検出にあたっては、プローブで検知した信号をデータ変換し、これをグラフ化して表示すると共に、画像化する。さらに、プローブで検知した信号から、イオンの種類をデータ解析し、且つ、イオンの濃度を演算して求め、それをグラフ化して表示し、画像化する。
また、本発明のプローブ顕微鏡は、試料を様々な組成の液中に浸漬させることによって、試料表面に存在する不純物を溶出させる。従って、従来技術のように、試料表面に電気化学反応を進行させる必要がない。即ち、外部回路を用いて恣意的に発生させた酸化還元反応を受けて試料が変質することがない。また、試料と液体との組み合わせを選択することにより、液体による試料の腐食の進行度合いを観察することができる。
従って、本発明によれば、試料の表面近傍における特定の液中位置に存在するイオンを検知し、簡便かつ高感度でイオンの種類や濃度を検出し得る。また、試料として、チップ、ウエハ、ハードディスク、プリント配線板、実装材料、ナノコンポジット材料、機能性材料、発電設備や家電品の筐体などに使用されている構造材料などを用いることができ、これらの信頼性向上を図ることができる。本発明は、これらのデバイスや材料における微量な不純物や微小な欠陥、さらには、腐食の起点を検出することが可能な不純物測定装置、欠陥検査装置、腐食評価装置を提供できる。
本発明によるプローブ顕微鏡は、試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、プローブと、対極と、参照極と、プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、プローブと参照極間の電位を制御する電位制御部と、プローブと対極間に流れる電流を計測する電流計測部とを備え、プローブを、原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、電位制御部によってプローブと参照極間の電位を制御して電流計測部によってプローブと対極間に流れる電流を計測し、計測された電流がピークを示す電位から前記液体中のイオンの種類を検出する。また、ピークを示す電流の大きさからイオンの濃度を求める。
ここで、電流計測部によって計測される電流がピークを示す電位とイオンの種類との関係をデータとして格納したデータベースを備え、計測結果をデータベースと照合することにより液体中のイオンの種類を検出するようにしてもよい。また、データベースに、ピークを示す電流の大きさとイオンの濃度との関係を示すデータを格納しておき、計測結果をデータベースと照合することによりイオンの濃度を求めるようにしてもよい。
また、本発明によるプローブ顕微鏡は、試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、プローブと、対極と、参照極と、プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、プローブと対極間に流す電流を制御する電流制御部と、プローブと参照極間の電位を計測する電位計測部とを備え、プローブを、原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、電流制御部によってプローブと対極間に流す電流を制御して電位計測部によってプローブと参照極間の電位を計測し、計測された電位が一定となる電位から液体中のイオンの種類を検出する。また、一定の電位を示す時間からイオンの濃度を求める。
ここで、電位計測部によって計測される電位が一定となる電位とイオンの種類との関係を保持するデータベースを備え、計測結果をデータベースと照合することによって液体中のイオンの種類を検出するようにしてもよい。また、データベースに、一定の電位を示す時間とイオンの濃度との関係を示すデータを格納しておき、計測結果をデータベースと照合することによりイオンの濃度を求めるようにしてもよい。
本発明による測定方法は、大気中、真空中、雰囲気ガス中、液中のうちいずれかの環境下で原子間力顕微鏡の原理に基づいてプローブを走査して試料の凹凸形状を計測する工程と、計測した形状に対応した試料の表面近傍における特定の液中位置にプローブを固定する工程と、液体に浸漬しているプローブと参照極間の電位を制御してプローブと対極間の電流を計測し、電流がピークを示す電位を検出する工程と、電流がピークを示す電位から液中のイオン種を同定する工程と、ピーク電流の大きさからイオン濃度を求める工程とを有する。この方法では、液中に存在するイオンの酸化電位及び/又は還元電位により、イオンの種類を特定する。
また、本発明による測定方法は、大気中、真空中、雰囲気ガス中、液中のうちいずれかの環境下で原子間力顕微鏡の原理に基づいてプローブを走査して試料の凹凸形状を計測する工程と、計測した形状に対応した試料の表面近傍における特定の液中位置にプローブを固定する工程と、液体に浸漬しているプローブと対極間の電流を制御してプローブと参照電極間の電位を計測し、計測される電位が一定となる電位を検出する工程と、検出した電位から液中のイオン種を同定する工程と、一定の電位を示す時間からイオン濃度を求める工程とを有する。この方法では、液中に存在するイオンの酸化及び/又は還元電流の大きさにより、イオンの濃度を求める。
液中を試料表面から沖合い方向まで三次元で走査する方法の場合、イオンの総量が把握できるとともに、物質の溶解性や拡散性を具体的に数値化することができる。反面、全測定に膨大な時間がかかるため、拡散性の高い測定系に関しては不向きであった。本発明では、まず、試料の形状データから選択された特定の位置、たとえば、欠陥や傷、穴、ピットなどにおいて、プローブを表面より任意の距離だけ離して固定し、そこに存在するイオンをすばやく測定する。これにより、試料の表面近傍に存在するイオンが沖合い方向へ拡散することなく、総量を短時間で測定できる。
本発明によれば、微細配線を備えたチップやウエハなどのデバイス上に存在する不純物
を、簡便に高感度で検出できる。また、不純物を簡便に高感度で検出できる不純物検査装
置を提供できる。
本発明によるプローブ顕微鏡の一例の概略構成図。 データ解析部に保存されている電気化学データの一例を示す図。 イオン濃度の検量線の一例を示す図。 イオンの濃度と測定時間の関係の一例を示す図。 測定されたイオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸を横軸にプロットした図。 特異点にマークをつけた原子間力顕微鏡像の例を示す図。 Feの電位に保持したときの電流を縦軸に、時間を横軸にプロットした電流曲線の図。 各測定位置に対する電流値をプロットして三次元画像化した図。 イオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸を横軸にプロットした図。 各測定位置に対するFeイオン濃度をプロットして三次元画像化した図。 特異点にマークをつけた原子間力顕微鏡像の例を示す図。 電位を縦軸に、時間を横軸にプロットした電位曲線を示す図。 図13は、Feが検出された部分を黒、FeとNiが両方検出された部分を紫として色分けして示した画像。 試験セルの断面及び上部より見た図。 試料表面の微小な構造を観察した形状像を示す図。 サイクリックボルタモグラムの例を示す図。 従来の液中観察用走査型トンネル顕微鏡を示す模式図。 従来の走査型トンネル顕微鏡の模式図。 従来の液中観察用の走査型原子間力顕微鏡を示す模式図。
本発明者らは、試料を液中に浸し、溶出する試料中の不純物を観測することを検討した。特に、液中の不純物を簡便かつ高感度に検出できれば、液中に試料由来の不純物が存在するか否かを特異的に検出することができ、試料の腐食挙動を調べることにより、試料の詳細な特性を知ることが可能である。その結果、例えば半導体チップや原子力材料などの検査方法、解析ツールとして使用でき、またその結果、更なるデバイスの高密度集積化や高信頼化に貢献できる。本発明者らは、原子間力顕微鏡に着目した。
本発明のプローブ顕微鏡は、形状計測モードとイオン計測モードを有する。形状計測モードでは、原子間力顕微鏡の原理によって試料の形状を計測する。試料の形状を計測する際の雰囲気は、大気中でも、真空中でも、窒素やアルゴン、その他の雰囲気ガス中でも良く、高湿中でも、高温中でも、低温中でも、液中でも良い。液中の計測としては以下に挙げる組合せが可能である。発電設備や家電品の筐体は、塩水中での腐食の進行度合いを計測する。微細配線を備えたチップやウエハなどは、製造プロセス等で使用される様々な液体、例えば、めっき液中や、化学的機械的研磨液(CMPスラリー液)中、様々な洗浄工程で使用される洗浄液中での欠陥の発生度合いを計測する。その際に得られた形状情報から特定の場所、即ち、欠陥や傷、穴、ピット、盛り上がり部などを選定する。
次に、イオン計測モードに移って、液中にプローブ、試料、対極、及び、参照極を配置し、酸やアルカリ、あるいは塩水などの液体を試料表面に導入し、その場所の表面近傍の液中位置に試料との距離を任意に設定してプローブを固定し、そこに存在するイオンの種類や濃度を検出する。参照極とは、他の電極、例えば、試料やプローブなどに電位を印加するときの基準となる電位を示す電極であり、可変しない電極のことである。対極とは、作用極、例えば、試料やプローブなどと対になって酸化還元反応を起す電極であり、電位は可変する。従って、対極と参照極は、その役割を交換することはできない。具体的には、参照極に対する試料の電位を制御しない状態で、参照極に対するプローブの電位又は電流を可変制御する。その結果、試料に電気化学的な変化を与えない状態で、液中に溶解したイオンの種類や濃度を測定できる。これにより、構造材、電子部品、及びこれに使用される材料に含まれる不純物や、表面に存在する欠陥、もしくは、腐食起点などを評価する。また、液組成と試料表面との相互作用、即ち反応性、溶解性、腐食性などの大きさが判断可能となる。
イオンの計測にあたっては、例えば、参照極に対するプローブの電位のみを可変制御することにより、プローブと対極間に流れる電流を電気化学計測し、検出した電流値をグラフ化又は画像化する。制御方法としては、一定の速度で電位を変化させるスウィープ法や、一定の時間間隔で電位を階段状に変化させるステップ法、瞬間的に電位を印加させるパルス法などがある。試料とプローブとの距離は一定に制御されている。電流値のピークを検出し、このときの電位を求める。ピーク電位はイオンの種類により変化するため、イオンの種類を特定することができる。試料中に不純物が混入している場合には、不純物由来のピークとなる。また、試料中に欠陥や腐食が存在すると、例えば銅配線ではその部分より銅のイオンが生じやすくなるため、配線材料に由来するピークが検出される。本発明では、一般に知られている電気化学計測法はすべて適用できる。計測方法は先の電位のみの可変制御だけでなく、定電位法、サイクリックボルタモグラム、クロノポテンショメトリなど、様々の計測方法が適用できる。
イオンの検出方法は、参照極に対するプローブの電位を自然電位に対して正の側に走査させることによりイオンをプローブ上で酸化させる方法と、参照極に対するプローブの電位を自然電位に対して負の側に走査させることによりイオンをプローブ上で還元させる方法とがある。酸化させる方法では、イオンが酸化する際にプローブと対極間に酸化電流が流れるが、このときの参照極に対するプローブの電位からイオンの種類を、酸化電流の大きさからイオンの濃度を求める。還元させる方法では、イオンが還元する際にプローブと対極間に還元電流が流れるが、このときの参照極に対するプローブの電位からイオンの種類を、還元電流の大きさからイオンの濃度を求める。
本発明では、液中において、試料表面の形状の信号とイオンの種類、及び/又はイオンの濃度を検出するための信号とを同時に取得することが可能である。形状の信号を取得した後、液中に存在するイオンの種類、及び/又は濃度を検出するための信号を取得するためには、プローブを試料表面から20nm以上10μm以下の距離退避させることが望ましい。20nmよりも小さい場合、試料表面とプローブとの間でトンネル電流が流れてしまうことから、好ましくない。また、10μmよりも大きいと、試料表面の特定の位置から拡散したイオンだけでなく、その周囲から拡散したイオンも含まれることになるため、好ましくない。
このような測定では、試料表面の形状と対比させて解析できる特徴を有する。即ち、形状を測定して、欠陥や凹凸などの形状の変化が見つかった場合、このような形状に変化のある部分において、液中に溶解したイオンが検出されるかどうかを解析することができる。これにより、形状と溶解したイオンとの因果関係を明確にすることができる。
以下、図面を用いた実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1では、原子間力顕微鏡(AFM)の機構を主として用い、試料を観察するプローブ顕微鏡の一例を説明する。図1は、本実施例のプローブ顕微鏡の概略構成図である。
本実施例の装置は、試験セル1と、試験セル1の位置を移動させる移動機構14とを有し、プローブ3、対極4、参照極5が試験セル1内に位置するように設けられている。移動機構14は、試験セル1の位置を大きく変化させる粗動と、微調整する微動の両方が可能である。プローブ3、対極4、参照極5は、試験セル1に液6を注入したとき、液6に浸された状態となるよう設けられる。
欠陥、不純物等の検査の対象物である試料7は、試験セル1内に収められている。O−リング等によって試験セル1に試料7を固定することができる。検出装置8には、プローブ3、対極4、参照極5が接続されており、試料7とは接続されていない。検出装置8は、電位、電流の一方を変化させた場合の他方の追随を検出する装置である。計測モードを切り替える制御をする計測モード制御部9は、形状計測モードとイオン計測モードの切り替えを自動で行い、形状計測と不純物計測の両方を実施することができる。計測モード制御部9は、各モードにおいて試料7とプローブ3間の距離を一定の距離に制御させるため、移動機構へのフィードバック制御を可能としている。
検出装置8は、プローブ3と参照極5間の電位を制御する電位制御部10と、プローブ3と対極4間に流れる電流を検出するための電流計測部11を備える。電位制御方法は、電位を一定の状態に保持し続けるクロノアンペロメトリ法(定電位法とも言う)でも、電位を一定の速度で走査するサイクリックボルタンメトリ法でも、その他の制御方法でも良い。また、プローブ3と対極4間に流れる電流を制御するための電流制御部12と、プローブ3と参照極5間の電位を計測する電位計測部13とが備えられている。
試験セル1は微動/粗動機構14上に配置する。微動/粗動機構14は、試料7とプローブ3の間が離れた状態からプローブ3を試料7にアプローチさせるためのZ軸方向の粗動機構と、試料7とプローブ3との水平(XY)、垂直(Z)方向の微細な相対移動が可能なXYZ微動機構とを備える。微動/粗動機構14は、外部からの振動を除去するための高精密除震台15上に配置する。
形状計測モードでは、微動/粗動機構14で試験セル1を動かし、プローブ3と試料7とを接近させる。原子間力顕微鏡の原理に従い、プローブ3を試料7の表面に接近させて、プローブ3と試料7との間の相互作用力(原子間力)をプローブ3の変位から検出し、これを一定に保ちながら走査させることにより、プローブ3と試料7間距離を一定に維持させて、形状の変化を計測する。
プローブ変位検出光学系16は、光源と光検出器で構成され、光源から発生する検出光の光軸がプローブ3の先端部又はプローブ3の変位に追従する部分に当てられ、反射光を光検出器で検出する。微動/粗動機構14により、プローブ3と試料7とが相互作用を生じる領域までプローブ3を試料7に接近させ、プローブ変位検出光学系16により検出される反射光よりプローブ変位信号がフィードバック回路/制御ユニット17へ出力される。フィードバック回路/制御ユニット17は、プローブ変位信号が一定になるようにプローブ3と試料7との距離を微動/粗動機構14により制御する。変位信号とフィードバック回路/制御ユニット17からの制御信号は、原子間力顕微鏡画像処理部2で、データ処理され、原子間力顕微鏡の形状像となる。
イオン計測モードでは、プローブ変位検出光学系16により検出される反射光よりプローブ変位信号がフィードバック回路/制御ユニット17へ出力される。フィードバック回路/制御ユニット17は、微動/粗動機構14によりプローブ3と試料7との距離を一定の距離に制御する。プローブ3と試料7の距離は20nm以上10μm以下の距離の範囲で一定として固定する。
電流計測部11で得られた信号を基に、任意の電位に対する電流を縦軸に、時間を横軸にプロットした曲線、もしくは、電流を縦軸に、電位を横軸にプロットした曲線を取得する。データ変換部18はこれらの曲線を得るために用いる。さらにこれらの曲線をグラフ化して表示する。表示には、データ表示部19を用いる。各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、任意の電位に対する電流をZ軸として表すことにより三次元の画像にする。画像化には、画像処理部20を用いる。
電位計測部13で得られた信号を基に、任意の電流に対する電位を縦軸に、時間を横軸にプロットした曲線、もしくは、電位を縦軸に、電流を横軸にプロットした曲線を取得する。データ変換部18はこれらの曲線を得るために用いる。さらにこれらの曲線をグラフ化して表示する。表示には、データ表示部19を用いる。各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、任意の電流に対する電位をZ軸として表すことにより三次元の画像とする。画像化には、画像処理部20を用いる。
電流計測部11や電位計測部13で得られた信号を基に、イオンの種類を同定する。データ解析部21には、既知の多数のイオンに対して電流と電位の関係を記録したデータベースを保持することができ、このデータベースと測定で得られた信号とを照合してイオンの種類を同定することができる。従って、検出が予想されるイオンについて、予め本測定により計測した電気化学データを事前に取得しておき、データ解析部21に保存しておく。
図2は、データ解析部21に保存されている電気化学データの一例を示す図である。縦軸は、電流、横軸はプローブのAg/AgClを参照極とした時の電位である。この図はプローブの参照極に対する電位を0V→500mV→−1200mV→0Vの順に20mV/秒の走査速度で変化させて、その時プローブと対極間に流れる電流を検出した結果である。電解液は0.1モル塩水中に1000ppmの鉄イオンを添加したものである。−950mV付近にマイナス側の電流が流れており、これが、Feイオンが金属Feに還元されたピークである。これと同じ電解液、同じ参照極、同じ走査速度、同じ走査電位条件の下、−950mV付近にピークが検出された場合には、Feが検出されたと判定する。
電流計測部11や電位計測部13で得られた信号を基に、イオンの濃度を算出する。演算部22では、既知のイオン濃度のデータベースを多数保管することができ、このデータベースと、測定で得られた信号と、装置固有の係数から、イオン濃度を算出するための演算式を記憶させておくことができる。図3は、Feイオン濃度のデータベースの一例として、図2と同様の方法で鉄イオンの添加量を1000,500,100,50ppmと振って電流と電位の関係を計測したものから、−950mV付近に現れるピークの電流値をFeイオンの濃度に対してプロットしたいわゆる検量線である。このプロットした直線の近似式として、以下の式が得られる。但し、Yは電流値、XはFeの濃度である。
Y=0.0209X−0.0807 (1)
これより以下の演算式が与えられる。
X=47.8Y+3.86 (2)
同じ電解液、同じ参照極、同じ走査速度、同じ走査電位条件の下、−950mV付近にFeピークが検出された場合には、その電流値を計測し、この値を式(2)の演算式のYに入力する。これにより、X、即ちFeイオン濃度が求められる。このように、予め既知の濃度のイオンが存在する溶液を本測定により計測した電気化学データについて事前に取得しておき、演算部22に保存しておく。この時、濃度と電流値との関係を表す検量線を作成し、これも演算部22に保存しておく。検量線から、装置固有の係数を算出し、これも演算部22に保存しておく。これらのデータから、試料7の表面近傍に存在するイオンの濃度を算出する。
イオンの種類や濃度を基に、それぞれのイオンの濃度を縦軸に、時間を横軸にプロットした曲線、もしくは、それぞれのイオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸、又はY軸を横軸にプロットした曲線を表示する。そのために、データ表示部19を用いる。図4は上記の方法で得られたFeイオンの濃度を縦軸に、測定時間を横軸にプロットした曲線である。図5は上記の方法で得られたFeイオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸を横軸にプロットした曲線である。
各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの種類を色分けすることによって画像化する。また、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの濃度をZ軸として表すことにより三次元の画像とする。画像化には、画像処理部20を用いる。具体的実施例は以下に記載した。
第一の実施形態の検出方法は下記の通りである。
(1)計測モード制御部9で形状計測モードを選択する。従来手法により原子間力顕微鏡像を取得し、画像解析する。この時点で、欠陥部や、ピット、盛り上がり部などの形状の特異点をマークしておく。
(2)計測モード制御部9でイオン計測モードを選択する。先のマークしたXY座標にプローブを移動する。Z軸は20nm以上10μm以下の距離の範囲で一定とする。
(3)試料7の表面に液を導入する。液量はプローブ先端が浸漬する程度の僅かな量でもよい。液、及び試料の組合せについて特に指定はない。例えば、海水による自動車部品等の筐体の腐食が懸念される場合には、塩水(塩化ナトリウム水溶液)中での腐食の進行度合いを計測する。微細配線を備えたチップやウエハなどの製造プロセス中での欠陥が問題である場合には、めっき液中や、化学的機械的研磨液(CMPスラリー液)中、様々な洗浄工程で使用される洗浄液中での欠陥の発生度合いを計測する。
(4)検出装置8に内蔵された電位制御部10で、プローブ3と参照極5間の電位を制御する。電位制御方法は従来法を適宜使用する。例として、電位を一定の速度で走査するサイクリックボルタンメトリ法では、プローブ3と参照極5間の自然電位から負側の方向に電位を走査させる。電流計測部11でプローブ3と対極4間に流れる電流、即ち還元電流を検出する。この還元電流が最大となるピークの電位と電流値を計測する。
(5)データ変換部18では電流計測部11で得られた信号を基に、電流を縦軸に、電位を横軸にプロットした電流電位曲線を取得する。データ表示部19はこの曲線をグラフ化して表示する。
(6)データ解析部21では、還元電流が最大となるピークの電位よりイオンの種類を同定する。事前に、存在する可能性のある複数のイオンのデータベースを保管しておく。データ解析部21では、このデータベースと測定で得られた電位とを照合して、最も近い電位のイオンを選定する。
(7)演算部22では、還元電流が最大となるピークの電流値より、イオンの濃度を算出する。事前に、各イオンでの複数の濃度におけるデータベースを保管しておく。演算部22では、濃度と電流値との関係を表す検量線、装置固有の係数、イオン濃度を算出するための演算式を求めておく。このデータベースと、測定で得られた電流値とを照合して、イオンの濃度を算出する。
(8)先のマークしたXY座標の周囲にプローブを移動して、複数の測定位置で同様に測定する。
(9)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、還元電流が最大となるピークの電位をZ軸として表すことにより三次元の画像にする。
(10)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、還元電流が最大となるピークの電流値をZ軸として表すことにより三次元の画像にする。
(11)データ表示部19を用いて、イオンの種類や濃度を基に、それぞれのイオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸、又はY軸を横軸にプロットした曲線を表示する。
(12)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの種類を色分けすることによって画像化する。
(13)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの濃度をZ軸として表すことにより三次元の画像とする。
図1に示したプローブ顕微鏡を用いて、試料としてステンレス鋼を観察した。Feが還元される電位に保持して電流値を計測した。検出方法は下記の通りである。
(1)計測モード制御部9で形状計測モードを選択する。従来手法により原子間力顕微鏡像を取得し、画像解析する。この時点で、欠陥部や、ピット、盛り上がり部などの形状の特異点をマークしておく。(図6中に、○で位置を示す)
(2)計測モード制御部9でイオン計測モードを選択する。先のマークしたXY座標にプローブを移動する。Z軸は20nm以上10μm以下の距離の範囲で一定とする。
(3)試料7の表面に0.1モルの塩化ナトリウム溶液を導入する。液量はプローブ先端が浸漬する程度の僅かな量でもよい。
(4)検出装置10に内蔵された電位制御部10で、プローブ3と参照極5間の電位を制御する。電位制御方法は従来法を適宜使用する。例として、電位を一定の状態に保持し続けるクロノアンペロメトリ法では、プローブ3と参照極5間の電位を一定となるように任意の時間制御し続ける。電流計測部11でプローブ3と対極4間に流れる電流、即ち還元電流を検出する。
(5)データ変換部18では電流計測部11で得られた信号を基に、電流を縦軸に、時間を横軸にプロットした電流曲線を取得する。データ表示部19はこの曲線をグラフ化して表示する。図7は、Feの電位(図2より−950mV)に保持したときの電流を縦軸に、時間を横軸にプロットした電流曲線を示す。
(6)演算部22では、電流値よりイオンの濃度を算出する。事前に、各イオンでの複数の濃度におけるデータベースを保管しておく。演算部22では、濃度と電流値との関係を表す検量線、装置固有の係数、イオン濃度を算出するための演算式を求めておく。上記の測定方法と同じ条件で鉄イオンの添加量を1000,500,100,50ppmと振って電流と時間の関係を計測したものから、絶対値で最大の電流値をFeイオンの濃度に対してプロットしたいわゆる検量線を求めて、これから演算式(3)を求めた。但し、Yは電流値、XはFeの濃度、係数は装置固有の数値である。
X=27.3Y+5.42 (3)
このデータベースと、測定で得られた電流値とを照合して、イオンの濃度を算出する。図7より絶対値で最大の電流値は19μAである。これを式(3)のYに導入してFeイオンの濃度を求めると520ppmと求められる。
(7)先にマークしたXY座標の周囲にプローブを移動して、複数の測定位置で同様に測定する。
(8)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、電流値をZ軸として表すことにより三次元の画像にする。図8は、各測定位置をX軸とY軸の座標軸として、電流値をZ軸として三次元画像化した図である。
(9)データ表示部19を用いて、イオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸、又はY軸を横軸にプロットした曲線を表示する。図9は、イオンの濃度を縦軸に、測定点のX軸を横軸にプロットした曲線を示す。
(10)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの濃度をZ軸として表すことにより三次元の画像とする。図10は、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、Feイオン濃度をZ軸として三次元画像化した図である。但し、測定点と測定点との間の間隔はX軸、Y軸いずれも200nmピッチとし、その間は、最小二乗法を用いて近似してある。
データベースを使用した測定について説明したが、データベースを用いることは必須ではない。データベースを用いない場合には、還元電流が最大となるピークの電位よりイオンの種類を同定する際に、データベースに頼らない。事前に、存在する可能性のある複数のイオンに対して還元電流が最大となるピークの電位を測定しておき、これと測定で得られた電位とを照合して、最も近い電位のイオンを選定することができる。あるいは既知の文献から求めても良い。
また、還元電流が最大となるピークの電流値より、イオンの濃度を算出するにあたっては、事前に各イオンでの複数の濃度におけるデータを測定しておいてもよい。例えば、濃度と電流値との関係を調べて、イオン濃度を算出するための演算式を求めておいても良い。このデータと、測定で得られた電流値とを照合して、イオンの濃度を算出することができる。あるいは既知の文献から求めても良い。
図1に示したプローブ顕微鏡を用いて、試料としてステンレス鋼を観察した。検出方法は下記の通りである。
(1)計測モード制御部9で形状計測モードを選択する。従来手法により原子間力顕微鏡像を取得し、画像解析する。この時点で、欠陥部や、ピット、盛り上がり部などの形状の特異点をマークしておく。(図11中に、○で位置を示す)
(2)計測モード制御部9でイオン計測モードを選択する。先のマークしたXY座標にプローブを移動する。Z軸は20nm以上10μm以下の距離の範囲で一定とする。
(3)試料7の表面に0.1モルの塩化ナトリウム溶液を導入する。液量はプローブ先端が浸漬する程度の僅かな量でもよい。
(4)検出装置80に内蔵された電流制御部12で、プローブ3と対極4間の還元方向に流れる電流を制御する。電流制御方法は従来法を適宜使用する。例として、電流を一定の状態に保持し続けるクロノポテンショメトリ法では、プローブ3と対極4間の電流を一定となるように任意の時間制御し続ける。電位計測部13でプローブ3と参照極5間の電位を計測する。この電位が一定となる還元電位を検出する。
(5)データ変換部18では電位計測部13で得られた信号を基に、電位を縦軸に、時間を横軸にプロットした電位曲線を取得する。データ表示部19はこの曲線をグラフ化して表示する。図12は、電位を縦軸に、時間を横軸にプロットした電位曲線を示す。参照極5はAg/AgCl参照極を用いている。
(6)データ解析部21では、上記の電位よりイオンの種類を同定する。事前に、存在する可能性のある複数のイオンのデータベースを保管しておく。データ解析部21では、このデータベースと測定で得られた電位とを照合して、最も近い電位のイオンを選定する。データベースでは、図2で示したFeに関する電気化学データから、−950mVの電位はFeであることが分る。同様に、電気化学データをNi,Co,Cuなどの遷移金属について格納しておいたものから検証すると、−700mVの電位はNiであることが判別できる。
(7)先のマークしたXY座標の周囲にプローブを移動して、複数の測定位置で同様に測定する。
(8)画像処理部20を用いて、各測定位置をX軸とY軸の座標軸とし、イオンの種類を色分けすることによって画像化する。図13は、Feが検出された部分を黒、FeとNiが両方検出された部分を紫として色分けして示した画像である。このように、イオンの分離検出が可能である。
図1の原子間力顕微鏡を用いて、試料としてCuの0.175μm幅の配線を有する半導体チップを観察した。
図14に、使用した試験セルの断面及び上部より見た図を示す。試験セル1には、プローブ3の近傍に液体を注入・排出するための注入用チューブ31及び排出用チューブ32を有する。液体外での試料の表面形状の観察と、液中での試料の不純物計測をする際、液の出し入れでプローブ3と試料7との位置関係がずれることを防止できる。試験セル1の上部には、プローブ3を支持するためのホルダ33が配置される。チューブ31,32は、ホルダ33に開けた穴に通して固定した。このようにすることにより、ホルダ33を外さないで液の注入が可能となるため、ホルダ33の移動により測定する領域がずれることを防止できる。液体の注入・排出は、それぞれ専用のマイクロチューブポンプを用いて行った。これにより、液体の注入速度、排出速度を制御することができる。その結果として、プローブ3と試料7との位置ずれを確実に回避でき、プローブ3で試料7表面の形状観察をしながら、液体の注入・排出が可能となる。対極4と参照極5には白金を、プローブ3に白金−イリジウムを使用した。
図15は、微小なプローブを試料表面に対して平行に走査させると同時に、試料表面の凹凸に沿うようにプローブを試料表面に対し垂直方向に移動させることによって、試料表面の微小な構造を観察した形状像である。
イオン計測モードでは、欠陥の位置(図15中に、○で位置を示す)で、且つ、試料表面位置より50nmの位置にプローブを移動させ、サイクリックボルタモグラムを測定した。液には酒石酸と過酸化水素水の混合溶液を使用した。図16がそのサイクリックボルタモグラムである。サイクリックボルタモグラムの測定は、参照極に対するプローブ電位を1.2Vから−1.0Vまで100mV/秒の電位走査速度で走査させながら、対極とプローブ間に流れる電流値を測定した。
−0.8Vにおいて電流が還元側に大きく流れている。このように、Cuの0.175μm幅の配線を有する半導体チップ上にCuの溶解を検知することができた。
以下、従来の液中観察用走査型トンネル顕微鏡、走査型原子間力顕微鏡及び液中観察用の走査型原子間力顕微鏡の構成を比較例として示し、本発明との違いを説明する。
〔比較例1〕
図17は、従来の液中観察用走査型トンネル顕微鏡を示す模式図である。実施例1,2と同様に、試験セル1、プローブ3、対極4、参照極5、微動/粗動機構14、高精密除震台15を備える。
トンネル顕微鏡は、試料7とプローブ3間に電圧をかけ、トンネル電流を検出し、トンネル電流が一定になるようにフィードバック回路/制御ユニット17で微動/粗動機構14をフィードバック制御する。トンネル電流検出部23からのトンネル電流信号とフィードバック回路/制御ユニット17からの制御信号は、トンネル顕微鏡画像処理部24で、データ処理され、トンネル顕微鏡の形状像を得られる。但し、従来の液中観察用走査型トンネル顕微鏡では、プローブを走査して試料の凹凸形状を計測する工程はあるが、前記計測した形状に対応した試料の表面近傍における特定の液中位置に前記プローブを固定する工程と、前記液体に浸漬している前記プローブと参照極間の電位を制御して前記プローブと対極間の電流を計測し、電流がピークを示す電位を検出する工程と、前記電流がピークを示す電位から液中のイオン種を同定する工程と、前記ピーク電流の大きさからイオン濃度を求める工程とを有していない。そのため、図1に示された本発明の検出部8やデータ変換部18、データ表示部19、画像処理部20を有してはいない。
〔比較例2〕
次に、従来の走査型トンネル顕微鏡の模式図を図18に示す。バイポテンショスタット・ガルバノスタット25は、参照極5と試料7間の電位を制御する参照極5−試料7間電位制御部26と、試料に流れる電流を検出するための対極4−試料7間電流検出部27を備える。本発明の検出部8とは、異なる構成であることは明白である。
〔比較例3〕
図19は、従来の液中観察用の走査型原子間力顕微鏡を示す模式図である。試料7は液6で満たされた試験セル1内に収められる。試料7はポテンショスタット・ガルバノスタット28に、図中には示していないが導通部を介して接続させている。試験セル1内には、プローブ3と対極4と参照極5とが液6に浸された状態で収められている。試験セル1は微動/粗動機構14上に配置されている。微動/粗動機構14は、プローブ3との水平(XY)および垂直(Z)方向の相対移動が可能なXYZ微動機構と、試料7とプローブ3間が離れた状態からアプローチするためのZ軸粗動機構を備えている。また、微動/粗動機構14は、外部からの振動を除去するための高精密除震台15上に置かれている。
走査型原子間力顕微鏡は、プローブ変位検出光学系16を備える。これは光源と光検出器で構成され、光源から発生する検出光の光軸がプローブ3の先端部に当てられ、反射光を検出する構成を有している。プローブ3は微動/粗動機構14でプローブと試料とが相互作用する領域まで試料7に接近させ、フィードバック回路/制御ユニット17へプローブ変位信号が出力される。フィードバック回路/制御ユニット17は、反射光量が一定になるようにプローブ3と試料7との距離を微動/粗動機構14によりフィードバック制御する。またプローブ変位検出光学系16からのプローブ変位信号とフィードバック回路/制御ユニット17からの制御信号は、原子間力顕微鏡画像処理部2で、データ処理され、原子間力顕微鏡の形状像となる。従って、本発明のイオン検出は得られない。

Claims (17)

  1. 試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、
    プローブと、
    対極と、
    参照極と、
    前記プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、
    前記プローブと前記参照極間の電位を制御する電位制御部と、
    前記プローブと前記対極間に流れる電流を計測する電流計測部とを備え、
    前記プローブを、前記原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、前記電位制御部によって前記プローブと前記参照極間の電位を制御して前記電流計測部によって前記プローブと前記対極間に流れる電流を計測し、前記計測された電流がピークを示す電位から前記液体中のイオンの種類を検出することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  2. 請求項1記載のプローブ顕微鏡において、前記ピークを示す電流の大きさからイオンの濃度を求めることを特徴とするプローブ顕微鏡。
  3. 試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、
    プローブと、
    対極と、
    参照極と、
    前記プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、
    前記プローブと前記参照極間の電位を制御する電位制御部と、
    前記プローブと前記対極間に流れる電流を計測する電流計測部と、
    前記電流計測部によって計測される電流がピークを示す電位とイオンの種類との関係をデータとして格納したデータベースとを備え、
    前記プローブを、前記原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、前記電位制御部によって前記プローブと前記参照極間の電位を制御して前記電流計測部によって前記プローブと前記対極間に流れる電流を計測し、計測結果を前記データベースと照合することにより液体中のイオンの種類を検出することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  4. 請求項3記載のプローブ顕微鏡において、前記データベースは、前記ピークを示す電流の大きさとイオンの濃度との関係を示すデータを格納しており、前記計測結果を前記データベースと照合することによりイオンの濃度を求めることを特徴とするプローブ顕微鏡。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプローブ顕微鏡において、各測定位置において、電流を縦軸に時間を横軸にとり任意の電位に対して計測された電流をプロットした曲線、もしくは、電流を縦軸に電位を横軸にとり計測された電流をプロットした曲線を表示する表示部を有することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  6. 請求項2又は4記載のプローブ顕微鏡において、各測定位置においてイオンの種類及び/又はイオンの濃度を表示する表示部を有することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  7. 試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、
    プローブと、
    対極と、
    参照極と、
    前記プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、
    前記プローブと前記対極間に流す電流を制御する電流制御部と、
    前記プローブと前記参照極間の電位を計測する電位計測部とを備え、
    前記プローブを、前記原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、前記電流制御部によって前記プローブと前記対極間に流す電流を制御して前記電位計測部によって前記プローブと前記参照極間の電位を計測し、前記計測された電位が一定となる電位から液体中のイオンの種類を検出することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  8. 請求項7記載のプローブ顕微鏡において、前記一定の電位を示す時間からイオンの濃度を求めることを特徴とするプローブ顕微鏡。
  9. 試料を保持し、液体を注入することのできる試験セルと、
    プローブと、
    対極と、
    参照極と、
    前記プローブを原子間力顕微鏡の原理で試料表面に追随させながら走査させる駆動機構と、
    前記プローブと前記対極間に流す電流を制御する電流制御部と、
    前記プローブと前記参照極間の電位を計測する電位計測部と、
    前記電位計測部によって計測される電位が一定となる電位とイオンの種類との関係を保持するデータベースとを備え、
    前記プローブを、前記原子間力顕微鏡の原理で計測した試料表面から液体中で所定距離だけ離した状態で、前記電流制御部によって前記プローブと前記対極間に流す電流を制御して前記電位計測部によって前記プローブと前記参照極間の電位を計測し、計測結果を前記データベースと照合することによって液体中のイオンの種類を検出することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  10. 請求項9記載のプローブ顕微鏡において、前記データベースは、一定の電位を示す時間とイオンの濃度との関係を示すデータを格納しており、前記計測結果を前記データベースと照合することによりイオンの濃度を求めることを特徴とするプローブ顕微鏡。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項記載のプローブ顕微鏡において、前記電位計測部により得られた信号を基に、各測定位置において、電位を縦軸に時間を横軸にとり任意の電流に対して計測された電位をプロットした曲線、もしくは、電位を縦軸に電流を横軸にとり計測された電位をプロットした曲線を表示する表示部を有することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  12. 請求項8又は10記載のプローブ顕微鏡において、各測定位置においてイオンの種類及び/又はイオンの濃度を表示する表示部を有することを特徴とするプローブ顕微鏡。
  13. 大気中、真空中、雰囲気ガス中、液中のうちいずれかの環境下で原子間力顕微鏡の原理に基づいてプローブを走査して試料の凹凸形状を計測する工程と、
    前記計測した形状に対応した試料の表面近傍における特定の液中位置に前記プローブを固定する工程と、
    前記液体に浸漬している前記プローブと参照極間の電位を制御して前記プローブと対極間の電流を計測し、電流がピークを示す電位を検出する工程と、
    前記電流がピークを示す電位から液中のイオン種を同定する工程と、
    前記ピーク電流の大きさからイオン濃度を求める工程と
    を有することを特徴とする測定方法。
  14. 請求項13記載の測定方法において、液中に存在するイオンの酸化電位及び/又は還元電位により、イオンの種類を特定することを特徴とする測定方法。
  15. 大気中、真空中、雰囲気ガス中、液中のうちいずれかの環境下で原子間力顕微鏡の原理に基づいてプローブを走査して試料の凹凸形状を計測する工程と、
    前記計測した形状に対応した試料の表面近傍における特定の液中位置に前記プローブを固定する工程と、
    前記液体に浸漬している前記プローブと対極間の電流を制御して前記プローブと参照電極間の電位を計測し、計測される電位が一定となる電位を検出する工程と、
    前記検出した電位から液中のイオン種を同定する工程と、
    一定の電位を示す時間からイオン濃度を求める工程と
    を有することを特徴とする測定方法。
  16. 請求項15記載の測定方法において、液中に存在するイオンの酸化及び/又は還元電流の大きさにより、イオンの濃度を求めることを特徴とする測定方法。
  17. 請求項13〜16のいずれか1項記載の測定方法において、前記プローブは、前記試料の凹凸形状計測後、試料表面の上方20nm以上10μm以下の位置に固定することを特徴とする測定方法。
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