上記特許文献1の構成を採用する場合、垂直リブの存在により、コンベアの搬送方向において隣接する箱型容器のうち、一方の箱型容器のフランジ部の下方に、他方の箱型容器のフランジ部が入り込むといった事態を回避することができ、上記フランジ部75同士の乗り上げを防止することができる。
しかしながら、箱型容器を射出成形で形成する場合には上記特許文献1のように垂直リブを形成することが可能であるが、箱型容器を真空成形により形成する場合には、前記垂直リブを形成することは事実上不可能である。また、例えば、箱型容器71の端縁部74において、箱型容器71の外周方向に向けて略水平に延出するフランジ部75自体を省略することも考えられるが、この場合、箱型容器71の端縁部74の強度が低下し、破損等を招き易くなってしまうことが懸念される。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、真空成形により形成され、コンベア等での搬送に際してフランジ部同士の乗り上げを防止することのできる箱型容器を提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.略板状の底壁部と、前記底壁部の各側縁部からそれぞれ上方に延出する側壁部により構成される枠状の周壁部と、前記周壁部の上縁部全周域から当該周壁部の外周方向に向けて突出する張り出し部とを備え、
前記周壁部は、相対する一対の前記側壁部を少なくとも1組備え、
前記張り出し部は、
前記各側壁部の上縁部から前記周壁部の外周方向に向けて延出する延出部と、
前記延出部の先端縁から下方に向けて延出する折返し部と、
前記折返し部の先端縁から前記周壁部の外周方向に向けて突出するフランジ部とを備え、
前記底壁部、前記周壁部、及び前記張り出し部が真空成形によって一体的に形成されてなる箱型容器において、下記要件(1)、(2)のうち少なくとも一方を満たすことを特徴とする箱型容器。
要件(1);少なくとも1組の前記相対する一対の側壁部に対応して形成された前記フランジ部に関し、少なくとも一方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部は対応する前記側壁部を正面に見て斜め方向に延びる斜辺部を備えるとともに、一方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部(第1フランジ部)と、他方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部(第2フランジ部)とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が交差すること。
要件(2);少なくとも1組の前記相対する一対の側壁部に対応して形成された前記フランジ部のそれぞれに関し、対応する前記側壁部を正面に見て斜め方向に延びる斜辺部を備えるとともに、前記フランジ部と、当該フランジ部を対応する前記側壁部の横幅方向中央部において鉛直方向に延びる仮想軸線を中心に反転させた仮想フランジ部とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が交差すること。
例えば、コンベア上に複数の箱型容器をコンベアの搬送方向に沿って同じ向きで並べた場合、コンベアの搬送方向に沿って互いに隣接する箱型容器の対向面側において、相対する一対の側壁部のうち一方の側壁部に対応して形成されたフランジ部(第1フランジ部)と、他方の側壁部に対応して形成されたフランジ部(第2フランジ部)とが対向することとなる。この場合、上記(1)の要件を満たすことで、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器が接触した場合、両箱型容器のフランジ部同士が交差するようにして当接することとなる。
また、例えば、コンベア上に複数の箱型容器をコンベアの搬送方向に沿って1つおきに180度回転させて向きを変えて並べた場合、所定の箱型容器の第1フランジ部と、これに隣接する箱型容器の第1フランジ部とが対向するとともに、前記所定の箱型容器の第2フランジ部と、これに隣接する箱型容器の第2フランジ部とが対向することになる。この場合、上記(2)の要件を満たすことで、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器が接触した場合、両箱型容器のフランジ部同士が交差するようにして当接することとなる。
従って、上記(1)、(2)の要件を満たすことで、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器同士が接触した場合に、両箱型容器のフランジ部を交差するようにして当接させることができる。このため、互いに隣接する箱型容器のうち一方の箱型容器のフランジ部が、他方の箱型容器のフランジ部の下側に潜り込んでしまうといった事態を防止することができる。従って、互いに隣接する箱型容器のフランジ部同士の乗り上げを防止することができ、フランジ部同士の乗り上げに起因して、箱型容器に収容された物品がずれ移動したり、外部に飛び出したり、或いは箱型容器自体がずれ移動したり(場合によってはコンベアから逸脱したり)してしまうといった不具合を解消することができる。結果として、収容した物品をコンベアで安定して運搬することのできる箱型容器を得ることができる。
加えて、張り出し部が延出部と折返し部とを備え、折返し部の延出長を変化させることによって、側壁部(周壁部)の高さを部分的に変化させることなく(周壁部の上縁部を凹凸させることなく)、フランジ部の高さや傾斜角度を変更することができる。従って、側壁部(周壁部)の高さが部分的に変化していることに起因して、箱型容器の大型化或いは物品を収容する内側空間の狭小化を招いてしまうといった事態を回避することができる。また、折返し部の先端縁において、折返し部と直交して突出するフランジ部が設けられていることにより、張り出し部の外端縁(折返し部の下端縁)の強度を高めることができ、同部位において破損等を生じさせ難くすることができる。
尚、「所定の前記側壁部に対応する前記延出部の上面に目印を設けたこと」としてもよい。例えば、箱型容器をコンベアに設置する向きによっては上記作用効果が奏されない場合、フランジ部の形状を確認しながら箱型容器をコンベアに載置していく必要が生じ、作業性の低下を招くことが懸念される。これに対し、延出部の上面に目印が設けられることにより、フランジ部の形状を確認しなくても、箱型容器の的確な設置向きを瞬時に判断することができる。従って、箱型容器を設置する向きを間違えてしまうといった事態を抑制するとともに、作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
手段2.前記要件(1)を満たすとともに、少なくとも1組の前記相対する一対の側壁部に対応して形成された前記フランジ部に関し、一方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部と、他方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が2点以上で交差することを特徴とする手段1に記載の箱型容器。
手段3.前記要件(2)を満たすとともに、少なくとも1組の前記相対する一対の側壁部に対応して形成された前記フランジ部のそれぞれに関し、前記フランジ部と、当該フランジ部を対応する前記側壁部の横幅方向中央部において鉛直方向に延びる仮想軸線を中心に反転させた仮想フランジ部とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が2点以上で交差することを特徴とする手段1又は2に記載の箱型容器。
手段2、3によれば、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器同士が接触した場合に、両箱型容器のフランジ部同士を2点以上で交差するようにして当接させることができる。このため、互いに隣接する箱型容器同士が接触した際のバランスを保ち易く、例えば、フランジ部同士が1点で当接する場合のように、箱型容器が当該当接部を中心に回動変位してしまうといった事態を防止することができる。また、接触に際して当接する箇所を増やすことにより、接触に際しての衝撃を分散させることができ、フランジ部の損傷等を抑制することができる。
手段4.前記底壁部は相対する一対の長辺部と相対する一対の短辺部とを備えて略矩形状をなし、
前記周壁部は、前記底壁部の各長辺部からそれぞれ上方に向けて延びる一対の第1側壁部と、前記底壁部の各短辺部からそれぞれ上方に向けて延びる一対の第2側壁部とを備え、
前記要件(1)を満たすとともに、前記一対の第1側壁部に対応してそれぞれ形成された一対の前記フランジ部、及び前記一対の第2側壁部に対応して形成された一対の前記フランジ部のそれぞれに関し、一方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部と、他方の側壁部に対応して形成された前記フランジ部とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が交差することを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の箱型容器。
手段5.前記底壁部は相対する一対の長辺部と相対する一対の短辺部とを備えて略矩形状をなし、
前記周壁部は、前記底壁部の各長辺部からそれぞれ上方に向けて延びる一対の第1側壁部と、前記底壁部の各短辺部からそれぞれ上方に向けて延びる一対の第2側壁部とを備え、
前記要件(2)を満たすとともに、前記一対の第1側壁部に対応してそれぞれ形成された一対の前記フランジ部、及び前記一対の第2側壁部に対応して形成された一対の前記フランジ部の各個フランジ部に関し、前記フランジ部と、当該フランジ部を対応する前記側壁部の横幅方向中央部において鉛直方向に延びる仮想軸線を中心に反転させた仮想フランジ部とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部同士が交差することを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の箱型容器。
手段4、5によれば、互いに隣接する箱型容器の第1側壁部同士及び第2側壁部同士のどちらを突き合せても、フランジ部同士が交差して当接することとなる。このため、箱型容器をコンベアで搬送する際に、箱型容器の長辺及び短辺のどちらを搬送方向に沿って設置したとしても、フランジ部同士の乗り上げを防止するといった上記作用効果が奏される。従って、箱型容器をコンベアに設置する向きを自由に選択することができ、箱型容器の汎用性を広げることができる。
手段6.前記斜辺部の突出方向先端縁は、上端部から下端部にかけての長手方向全域が、鉛直方向に延びる同一の仮想平面上に存在することを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の箱型容器。
一般に、箱型容器の周壁部(側壁部)は、成形の都合上、上方(箱型容器の開口側)に向けて周壁部の外周側に傾斜して形成される。また、同様の理由から、折返し部についても、下方に向けて周壁部の外周側に傾斜して形成される。このため、例えば、折返し部から周壁部の外周側に突出するフランジ部の突出長をいずれの部位においても同一に構成した場合、斜辺部の先端縁(斜辺部の周壁部外周側の端縁)は下方に向けて周壁部外周側に傾斜することとなる。しかしながら、この場合、互いに隣接する箱型容器同士が衝突すると、一方の箱型容器のフランジ部が、他方の箱型容器のフランジ部の斜辺部に案内されるようにして上方に変位し、前記一方の箱型容器が浮き上がってしまうことが懸念される。
これに対し、本手段6によれば、斜辺部の先端縁は、(設置状態において)同一の鉛直面上に存在している。このため、互いに隣接する箱型容器の斜辺部同士が衝突しても、箱型容器が浮き上がってしまうといった事態を確実に回避することができる。従って、上記手段1の作用効果が一層確実に奏される。
手段7.前記各斜辺部は、その先端縁の水平方向における長さが鉛直方向における長さよりも長く構成されていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の箱型容器。
手段7によれば、張り出し部の大型化を抑制しつつ、搬送方向に対して直交する方向における斜辺部の長さを極力長く構成することができる。従って、互いに隣接する箱型容器同士が、搬送方向に対して直交する方向に相対的に位置ずれした状態で接触した場合に、フランジ部同士の当接位置(斜辺部の位置)がずれることで、フランジ部同士が交差するようにして当接しなくなってしまうといった事態を抑制することができる。
尚、斜辺部の先端縁の水平方向(対応する側壁部の横幅方向)における長さは、鉛直方向(対応する側壁部の高さ方向)における長さの1.5倍以上となっていることとしてもよい。また、上記手段2、3に記載したように、互いに隣接する箱型容器同士が接触した場合、フランジ部同士が(異なる斜辺部において)2点以上で当接することが望ましいため、斜辺部の先端縁の水平方向における長さは、対応する側壁部の横幅の1/2以下となっていることが望ましい。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図4等に示すように、箱型容器1は、相対する一対の長辺部と相対する一対の短辺部とを備える略矩形板状の底壁部2と、底壁部2の周縁部から上方に突出する枠状の周壁部3と、周壁部3の上縁部全周域から周壁部3の外周方向に突出する張り出し部4とを備え、これらが真空成形により一体的に形成されている。本実施形態では、箱型容器1はポリエチレンにより構成されている。
周壁部3は、底壁部2の相対する長辺部からそれぞれ上方に延出する前側壁部11及び後側壁部12と、底壁部2の相対する短辺部からそれぞれ上方に延出する左側壁部13及び右側壁部14とを備えている。また、周壁部3(各側壁部11、12、13、14)は、型抜きの都合上、上方に向けて周壁部3の外周側に若干傾斜して延びている。尚、底壁部2の各側辺部は一直線状に延びているわけではなく、所定の位置に底壁部2の内周側に凹む没入部7が形成されて凹凸している(図4等参照)。このため、底壁部2の各側辺部から上方に延出する各側壁部11、12、13、14に関しても平板状ではなく、没入部7と連続して上下に延びる段差部8を有して凹凸形状をなしている(図2等参照)。これにより、側壁部11、12、13、14の強度が高められている。尚、本実施形態では前側壁部11及び後側壁部12が第1側壁部に相当し、左側壁部13及び右側壁部14が第2側壁部に相当する。
張り出し部4は、各側壁部11、12、13、14の上縁部から周壁部3の外周方向に向けて水平に延出する延出部21と、延出部21の先端縁から下方に向けて延出する折返し部22と、折返し部22の先端縁から周壁部3の外周方向に向けて水平に突出するフランジ部23とを備えている。尚、折返し部22は、型抜きの都合上、下方に向けて周壁部3の外周側に若干傾斜して延びている。
また、張り出し部4のうち、左側壁部13及び右側壁部14に対応して形成される部位には、各側壁部13、14の横幅方向中央位置において、周壁部3の内周側に凹となる凹部9が形成されている。ちなみに、本実施形態では、底壁部2の短辺部中央位置に上記没入部7が形成されるとともに、側壁部13、14において没入部7と連続して上下に延びる段差部8が形成され、当該段差部8に対応して凹部9が形成されている。このため、凹部9における延出部21の延出長がその他の部位に比べて短くなっているわけではなく、その他の部位と同程度に延出部21の延出長が確保されている。従って、例えば、複数の箱型容器1がその周囲に隙間なく保管されていても、凹部9に手を差し込んで延出部21の裏面に指を掛け、箱型容器1を持ち上げることができる。尚、凹部9の内側においても、折返し部22及びフランジ部23が連続して延設されている。
図5に示すように、前側壁部11に対応して形成されるフランジ部23(以下、前フランジ部31と称する)は、前側壁部11を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1下辺部31aと、第1下辺部31aの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第1斜辺部31bと、第1斜辺部31bの右端部から右側へ水平に延びる第1上辺部31cと、第1上辺部31cの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第2斜辺部31dと、第2斜辺部31dの右端部から右側へ水平に延びる第2下辺部31eと、第2下辺部31eの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第3斜辺部31fと、第3斜辺部31fの右端部から周壁部3の右側の端部まで水平に延びる第2上辺部31gとを備えている。
図6に示すように、後側壁部12に対応して形成されるフランジ部23(以下、後フランジ部32と称する)は、後側壁部12を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1上辺部32aと、第1上辺部32aの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第1斜辺部32bと、第1斜辺部32bの右端部から右側へ水平に延びる第1下辺部32cと、第1下辺部32cの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第2斜辺部32dと、第2斜辺部32dの右端部から右側へ水平に延びる第2上辺部32eと、第2上辺部32eの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第3斜辺部32fと、第3斜辺部32fの右端部から周壁部3の右側の端部まで水平に延びる第2下辺部32gとを備えている。
図7に示すように、左側壁部13に対応して形成されるフランジ部23(以下、左フランジ部33と称する)は、左側壁部13を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1下辺部33aと、第1下辺部33aの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第1斜辺部33bと、第1斜辺部33bの右端部から凹部9まで水平に延びる第1上辺部33cと、周壁部3の右側の端部から左側へ水平に延びる第2下辺部33dと、第2下辺部33dの左端部から左側へ上方に傾斜して延びる第2斜辺部33eと、第2斜辺部33eの左端部から凹部9まで水平に延びる第2上辺部33fと、第1上辺部33cの右端部から第2上辺部33fの左端部にかけて、凹部9の内側面に沿って水平に延びる凹部対応部33g(図3参照)とを備えている。尚、左フランジ部33は左右対称形状をなしている。また、左フランジ部33の第1下辺部33aは、後フランジ部32の第2下辺部32gと連結され、左フランジ部33の第2下辺部33dは、前フランジ部31の第1下辺部31aと連結されている。
図8に示すように、右側壁部14に対応して形成されるフランジ部23(以下、右フランジ部34と称する)は、右側壁部14を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1上辺部34aと、第1上辺部34aの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第1斜辺部34bと、第1斜辺部34bの右端部から凹部9まで水平に延びる第1下辺部34cと、周壁部3の右側の端部から左側へ水平に延びる第2上辺部34dと、第2上辺部34dの左端部から左側へ下方に傾斜して延びる第2斜辺部34eと、第2斜辺部34eの左端部から凹部9まで水平に延びる第2下辺部34fと、第1下辺部34cの右端部から第2下辺部34fの左端部にかけて、凹部9の内側面に沿って水平に延びる凹部対応部34g(図3参照)とを備えている。尚、右フランジ部34は左右対称形状をなしている。また、右フランジ部34の第1上辺部34aは、前フランジ部31の第2上辺部31gと連結されており、右フランジ部34の第2上辺部34dは、後フランジ部32の第1上辺部32aと連結されている。
尚、各フランジ部31、32、33、34の上辺部及び下辺部はいずれも同じ高さ位置に設定されている。
さて、本実施形態では、図5(図6)に示すように、前フランジ部31と後フランジ部32とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、前フランジ部31の第2斜辺部31dと後フランジ部32の第3斜辺部32fとが交差し、前フランジ部31の第3斜辺部31fと後フランジ部32の第2斜辺部32dとが交差するようにして延びている。
また、図7(図8)に示すように、左フランジ部33と右フランジ部34とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、左フランジ部33の第1斜辺部33bと右フランジ部34の第2斜辺部34eとが交差し、左フランジ部33の第2斜辺部33eと右フランジ部34の第1斜辺部34bとが交差するようにして延びている。
さらに、前フランジ部31及び後フランジ部32の突出方向先端縁(周壁部3外周側端縁)は、それぞれ鉛直方向に延びる同一の仮想平面上に存在するようになっている(図3等参照)。また、左フランジ部33及び右フランジ部34のうち凹部対応部33g、34gを除く部位の突出方向先端縁は、それぞれ鉛直方向に延びる同一の仮想平面上に存在するようになっている。すなわち、各フランジ部31、32、33、34の斜辺部は、周壁部3の内外周方向において傾斜しない構成となっている。加えて、各フランジ部31、32、33、34の各斜辺部は、その先端縁の水平方向における長さが鉛直方向における長さよりも長く構成されている。
次に、箱型容器1の製造工程について説明する。先ず、加熱して軟化させた3〜6mmのシート状のポリエチレンと雄型(雌型でも可)とを対向配置するとともに、ポリエチレンシートと雄型との隙間を真空にしてポリエチレンシートを雄型に密着させ、ポリエチレンシート中央部を所期の箱型形状に成形する。すなわち、ポリエチレンシートを雄型に密着させることで、底壁部2、周壁部3、延出部21、及び折返し部22が成形される。そして、ポリエチレンシートを冷却した後、雄型をポリエチレンシートから離間させるとともに、トリマー(打ち抜き装置でも可)により成形部の周縁部に沿ってポリエチレンシートを切断し、成形部をポリエチレンシートから切り離す。尚、折返し部22の端縁にポリエチレンシートの被成形部を所定長残存させるようにして、ポリエチレンシートを成形部の周縁部に沿って切断することにより、上記フランジ部23が形成されることとなる。以上のようにして、上記箱型容器1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、相対する前側壁部11と後側壁部12とにそれぞれ対応して形成された前フランジ部31と後フランジ部32とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、両フランジ部31、32同士が交差する構成となっている。さらに、相対する左側壁部13と右側壁部14とにそれぞれ対応して形成された左フランジ部33と右フランジ部34とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、両フランジ部33、34同士が交差する構成となっている。
従って、コンベアで複数の箱型容器1を連続して搬送する際に、各箱型容器1の短辺がコンベアの搬送方向に沿って延びるようにして、各箱型容器1を同じ向きで並べた場合、コンベアの搬送方向に沿って互いに隣接する箱型容器1のうち、一方の箱型容器1の前フランジ部31と、他方の箱型容器1の後フランジ部32とが対向することとなる。そして、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器1同士が接触した場合、前フランジ部31の第2斜辺部31d及び第3斜辺部31fと、後フランジ部32の第3斜辺部32f及び第2斜辺部32dとが交差するようにして当接することとなる。
また、コンベアで複数の箱型容器1を連続して搬送する際に、各箱型容器1の長辺がコンベアの搬送方向に沿って延びるようにして、各箱型容器1を同じ向きで並べた場合、コンベアの搬送方向に沿って互いに隣接する箱型容器1のうち、一方の箱型容器1の左フランジ部33と、他方の箱型容器1の右フランジ部34とが対向することとなる。そして、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器1同士が接触した場合、左フランジ部33の第1斜辺部33b及び第2斜辺部33eと、右フランジ部34の第2斜辺部34e及び第1斜辺部34bとが交差するようにして当接することとなる。
このため、互いに隣接する箱型容器1のうち一方の箱型容器1のフランジ部23が、他方の箱型容器1のフランジ部23の下側に潜り込んでしまうといった事態を防止することができる。従って、互いに隣接する箱型容器1のフランジ部23同士の乗り上げを防止することができ、フランジ部23同士の乗り上げに起因して、箱型容器1に収容された物品がずれ移動したり、外部に飛び出したり、或いは箱型容器1自体がずれ移動したり(場合によってはコンベアから逸脱したり)してしまうといった不具合を解消することができる。結果として、収容した物品をコンベアで安定して運搬することのできる箱型容器1を得ることができる。
加えて、張り出し部4が延出部21と折返し部22とを備え、折返し部22の延出長を変化させることによって、周壁部3の高さを部分的に変化させることなく(周壁部3の上縁部を凹凸させることなく)、フランジ部23の高さや傾斜角度を変更することができる。従って、周壁部3の高さが部分的に変化していることに起因して、箱型容器1の大型化或いは物品を収容する内側空間の狭小化を招いてしまうといった事態を回避することができる。また、折返し部22の先端縁において、折返し部22と直交して突出するフランジ部23が設けられていることにより、張り出し部4の外端縁(折返し部22の下端縁)の強度を高めることができ、同部位において破損等を生じさせ難くすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、コンベアの搬送方向において互いに隣接する箱型容器1同士が接触した場合に、両箱型容器1のフランジ部23同士を2点で交差するようにして当接させることができる。このため、互いに隣接する箱型容器1同士が接触した際のバランスを保ち易く、例えば、フランジ部23同士が1点で当接する場合のように、箱型容器1が当該当接部を中心に回動変位してしまうといった事態を防止することができる。また、接触に際して当接する箇所を増やすことにより、接触に際しての衝撃を分散させることができ、フランジ部23の損傷等を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、箱型容器1をコンベアで搬送する際に、箱型容器1の長辺及び短辺のどちらを搬送方向に沿って設置したとしても、フランジ部23同士の乗り上げを防止するといった上記作用効果が奏される。従って、箱型容器1をコンベアに設置する向きを自由に選択することができ、箱型容器1の汎用性を広げることができる。
また、張り出し部4の折返し部22は、成形の都合上、下方に向けて周壁部3の外周側に傾斜して形成されている。このため、例えば、折返し部22から周壁部3の外周側に突出するフランジ部23の突出長をいずれの部位においても同一に構成した場合、フランジ部23の各斜辺部の先端縁(斜辺部の周壁部3外周側の端縁)は下方に向けて周壁部3外周側に傾斜することとなる。しかしながら、この場合、互いに隣接する箱型容器1同士が衝突すると、一方の箱型容器1のフランジ部23が、他方の箱型容器1のフランジ部23の斜辺部に案内されるようにして上方に変位し、前記一方の箱型容器1が浮き上がってしまうことが懸念される。
これに対し、本実施形態によれば、前フランジ部31、後フランジ部32、左フランジ部33、及び右フランジ部34の各先端縁(左フランジ部33及び右フランジ部34に関しては凹部対応部33g、34gを除く)は、それぞれ鉛直方向に延びる同一の仮想平面上に存在するように構成されている。このため、互いに隣接する箱型容器1のフランジ部23の斜辺部同士が衝突しても、箱型容器1が浮き上がってしまうといった事態を確実に回避することができる。
加えて、フランジ部23の各斜辺部は、それぞれその先端縁の水平方向における長さが鉛直方向における長さよりも長く構成されている。このため、張り出し部4の大型化を抑制しつつ、搬送方向に対して直交する方向におけるフランジ部23の斜辺部の長さを極力長く構成することができる。従って、互いに隣接する箱型容器1同士が、搬送方向に対して直交する方向に相対的に位置ずれした状態で接触した場合に、フランジ部23同士の当接位置(斜辺部の位置)がずれることで、フランジ部23同士が交差するようにして当接しなくなってしまう(斜辺部同士が当接しなくなってしまう)といった事態を抑制することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、コンベアに対して箱型容器1を同じ向きで設置した場合に上記作用効果が奏され、箱型容器1を1つおきに180度回転させて設置した場合には上記作用効果が奏されないようになっているが、箱型容器1を1つおきに180度回転させて設置した場合にも上記作用効果が奏されるように構成してもよい。以下、態様例について、図9、図10に基づいて説明する。図9は箱型容器1を前側壁部11側から見た側面図であり、図10は箱型容器1を左側壁部13側から見た側面図である。尚、上記実施形態と同様の構成については、説明の便宜上、その詳細な説明を省略するとともに、基本的に上記実施形態と同様の部材名称及び部材番号を使用して説明する。
図9に示すように、前フランジ部51は、前側壁部11を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1上辺部51aと、第1上辺部51aの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第1斜辺部51bと、第1斜辺部51bの右端部から右側へ水平に延びる第1下辺部51cと、第1下辺部51cの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第2斜辺部51dと、第2斜辺部51dの右端部から右側へ水平に延びる第2上辺部51eと、第2上辺部51eの右端部から右側へ下方に傾斜して延びる第3斜辺部51fと、第3斜辺部51fの右端部から周壁部3の右側の端部まで水平に延びる第2下辺部51gとを備えている。
さらに、図9の破線で示す後フランジ部52は、後側壁部12を正面に見て、前フランジ部51と同じ形状をなしている。すなわち、前フランジ部51と後フランジ部52とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、後フランジ部52は前フランジ部51を反転させた形状をなし、前フランジ部31と後フランジ部32とが斜辺部において3点で交差する。ちなみに、本態様例では、前フランジ部51と後フランジ部52とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、前フランジ部51と後フランジ部52とが斜辺部以外では重ならない構成となっている。
図10に示すように、左フランジ部53は、左側壁部13を正面に見て、周壁部3の左側の端部から右側へ水平に延びる第1下辺部53aと、第1下辺部53aの右端部から右側へ上方に傾斜して延びる第1斜辺部53bと、第1斜辺部53bの右端部から凹部9まで水平に延びる第1上辺部53cと、周壁部3の右側の端部から左側へ水平に延びる第2上辺部53dと、第2上辺部53dの左端部から左側へ下方に傾斜して延びる第2斜辺部53eと、第2斜辺部53eの左端部から凹部9まで水平に延びる第2下辺部53fと、第1上辺部53cの右端部から第2下辺部53fの左端部にかけて、凹部9の内側面に沿って延びる凹部対応部53gとを備えている。
また、本態様例の凹部対応部53gは、第1上辺部53cの右端部から周壁部3の内周側に向けて水平に延びる第1奥行き部61と、第2下辺部53fの左端部から周壁部3の内周側に向けて水平に延びる第2奥行き部62と、第1奥行き部61及び第2奥行き部62の先端部同士を連結し、対応する左側壁部13と平行に延びる連結部63とを備えている。さらに、連結部63は、その長手方向中央部を含む部位において水平に延びる水平部65と、水平部65の左端部から左方に向けて上方に傾斜して延び、第1奥行き部61と連結される第1傾斜部66と、水平部65の右端部から右方に向けて下方に傾斜して延び、第2奥行き部62と連結される第2傾斜部67とを備えている。
さらに、図10の破線で示す右フランジ部54は、右側壁部14を正面に見て、左フランジ部53と同じ形状をなしている。すなわち、左フランジ部53と右フランジ部54とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、右フランジ部54は左フランジ部53を反転させた形状をなし、左フランジ部33と右フランジ部34とが斜辺部において2点で交差する。さらに、左フランジ部53と右フランジ部54とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、左フランジ部33の凹部対応部53gの水平部65と、右フランジ部34の凹部対応部54gの水平部65とが重なり合う構成となっている。ちなみに、本態様例では、左フランジ部53と右フランジ部54とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合、左フランジ部33と右フランジ部34とが斜辺部(及び水平部65)以外では重ならない構成となっている。
尚、傾斜部66、67を連結部63にではなく、第1奥行き部61、第2奥行き部62に設けてもよい。また、水平部65の高さを第1奥行き部61又は第2奥行き部62の一方に合せてもよい。
以上の構成を採用した場合であっても、コンベアの搬送方向に沿って互いに隣接する箱型容器1を、前フランジ部51と後フランジ部52とが対向するようにして設置したり、左フランジ部53と左フランジ部53とが対向するようにして設置したりした場合、箱型容器1同士が接触した際に、フランジ部23同士が交差して当接することとなる。従って、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。
さらに、前フランジ部51と後フランジ部52とが互いに反転形状をなしているとともに、左フランジ部53と後フランジ部52とが互いに反転形状をなしている。このため、コンベアの搬送方向に沿って互いに隣接する箱型容器1を、前フランジ部51同士(後フランジ部52同士)が対向するようにして設置したり、左フランジ部53同士(右フランジ部54同士)が対向するようにして設置したりしても、箱型容器1同士が接触した際に、フランジ部23同士が交差して当接することとなる。従って、コンベアに対し(意図することなく)箱型容器1を反対向きに設置した場合においても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。特に、本態様例では、フランジ部23を仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、フランジ部23同士が斜辺部以外では重ならない構成となっているため、フランジ部23同士の乗り上げをより確実に防止することができる。
また、上記のようにフランジ部23において斜辺部を設ける関係上、張り出し部4を手で持って箱型容器1を運搬する際に、持ち手となる部分が傾斜していたり、右手の持ち手となる部分と左手の持ち手となる部分とで高さ位置が違ったりしてしまうことが懸念される。この場合、箱型容器1を持ち上げ難くなってしまったり、持ち上げたときに箱型容器1のバランスが崩れ易くなったりしてしまうおそれがある。
これに対し、本態様例によれば、フランジ部23に対し、各凹部9の内側において水平かつ対応する側壁部13、14と平行に延在する水平部65を設けるとともに、左フランジ部53と右フランジ部54とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、左フランジ部33の凹部対応部53gの水平部65と、右フランジ部34の凹部対応部54gの水平部65とが重なり合う構成となっている。このため、上記不具合を払拭することができる。しかも、隣接する箱型容器1同士が接触したとしても、凹部9の内側に形成されるフランジ部23(水平部65を含む連結部63)同士が当接することはない。このため、水平部65同士が当接して乗り上げを起こしやすくなってしまうといった事態を回避することができる。
(b)上記実施形態では、前フランジ部31と後フランジ部32とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部31、32同士が交差するように構成されるとともに、左フランジ部33と右フランジ部34とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合において、両フランジ部33、34同士が交差するように構成されているが、少なくとも一方の構成を具備していればよい。また、コンベア上に複数の箱型容器1をコンベアの搬送方向に沿って1つおきに180度回転させて並べた場合にのみ、互いに隣接する箱型容器1が接触した際に、フランジ部23同士が交差して当接するように構成してもよい。態様例としては、例えば、上記(a)の構成において、後側壁部12を正面に見て、後フランジ部52が前フランジ部51を反転させた形状に構成された(前フランジ部31と後フランジ部32とを仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合に前フランジ部51の全域と後フランジ部52の全域とが重なり合う)もの等が挙げられる。
(c)また、箱型容器1の大きさや形状は特に限定されるものではなく、例えば、底の浅い(周壁部3の高さが低い)盆状に構成してもよいし、底壁部2を正方形、6角形、又は8角形に構成してもよい。また、左右の側壁部13、14に対応して形成された凹部9に代えて又は加えて、前後の側壁部11、12に対応して凹部9を形成してもよい。さらに、凹部9を省略することも可能である。加えて、底壁部2の没入部7、及び側壁部11、12、13、14の段差部8を省略することとしてもよい。
また、上記実施形態では、互いに隣接する箱型容器1同士が接触した際に、フランジ部23の斜辺部同士が交差するようにして当接するが、例えば、フランジ部23のうち水平に延びる部位と斜辺部(の中間位置)とが交差するよう構成を採用してもよい。
(d)上記実施形態において、所定の側壁部11、12、13、14に対応する延出部21の上面に目印を設けてもよい。例えば、上記実施形態では、コンベア上に複数の箱型容器1をコンベアの搬送方向に沿って1つおきに180度回転させて並べた場合、フランジ部23同士の乗り上げ防止するといった上記作用効果が奏されない。このため、フランジ部23の形状を確認しながら箱型容器1をコンベアに載置していく必要が生じ、作業性の低下を招くことが懸念される。これに対し、延出部21の上面に目印が設けられることにより、フランジ部23の形状を確認しなくても、箱型容器1の的確な設置向きを瞬時に判断することができる。また、箱型容器1の搬送をオートメーション化した場合においては、センサにより目印を検知することでも箱型容器1の的確な設置向きを把握することができる。従って、箱型容器1を設置する向きを間違えてしまうといった事態を抑制するとともに、作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
(e)上記実施形態において、例えば、左フランジ部33と右フランジ部34とを(或いは前フランジ部31と後フランジ部32とを)仮想の鉛直面に対し水平に投影させた場合に、左フランジ部33と右フランジ部34とが(或いは前フランジ部31と後フランジ部32とが)全く重ならない(全域で上下に離間している)ように構成してもよい。この場合、コンベアでの搬送中に、隣接する箱型容器1が接触したとしても、フランジ部23同士が接触すること自体がなくなるため、フランジ部23同士の乗り上げを回避することができる。
但し、互いに隣接する箱型容器1を突き合わせて設置した場合、一方の箱型容器1のフランジ部23が他方の箱型容器1のフランジ部23の下側に位置し、前記一方の箱型容器1を持ち上げると、フランジ部23同士が接触し、各種不具合を招くおそれがある。このため、上記実施形態のように、互いに隣接する箱型容器1を突き合わせて設置しても、フランジ部23同士が上下に対向しないように構成されていることが望ましい。尚、互いに隣接する箱型容器1を突き合わせた場合にフランジ部23が上下に対向する構成を採用しても、フランジ部23が上になった方の箱型容器1から持ち上げていけば、上記不具合を回避することができる。しかしながら、箱型容器1の保管場所への設置や保管場所からの運び出し等に際し、フランジ部23の位置関係を確認する必要が生じるため、上記構成が適用される一対の側壁部は多くとも1組とするのが望ましい。
(f)上記実施形態では、箱型容器1はポリエチレンにより構成されているが、ポリプロピレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。