JP2010239687A - 架空電線の異常点検装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】架空電線の異常点検を効率よく確実に行えるようにする。
【解決手段】架空電線2に沿って移動させる搬送機構100と、外径測定装置200と、搬送方向に外径測定装置200と離間して配置され、架空電線2にマーキングを施すマーキング装置300と、制御装置140とを備え、異常判定に用いる判定データを記憶する判定データ記憶部143と、外径測定値と判定データとを比較して異常の有無を判定する異常判定部144と、その判定の結果に応じてマーキングを施させるマーキング制御部145とを備えた異常点検装置10を提供する。上記判定は、架空電線2の外径について設定した外径閾値、もしくは、異常点検装置10の移動距離について設定した移動距離閾値を用いて行う。
【選択図】図2

Description

本発明は架空電線の異常点検装置に関し、とくに架空電線の異常点検を効率よく確実に行えるようにするための技術に関する。
架空送電線や架空地線等の架空電線には多数の素線をより合わせた撚線(より線)が使用されている。架空電線が塩分等を含んだ雨水に晒されるなどして撚線の内部腐食が進行すると、腐食生成物により外径が増大する。また雷撃等による溶解や素線切れ、鳥糞やごみ等の付着物の付着等によっても架空電線の外径は変化する。このため、架空電線の外径を観察することにより架空電線に生じた異常(素線切れ、内部腐食、付着物の付着等)を見つけることができる。
外径の観察を利用した異常点検方法として、例えば特許文献1には、架空送電線に自走式の無人の走行装置を設置し、走行装置にビデオカメラとミラーを設け、走行装置を走行させてビデオカメラにより架空送電線の外観像を撮影し、表面の凹凸程度、色調、外径を調査することにより腐食程度の診断を行うことが記載されている。
また特許文献2には、撚線の外径を受光センサに投影するための投光機の投光軸を撚線の撚角とほぼ平行する平行光線とし、受光センサは一対として、撚線の正常部においては量受光センサの受光量がほぼ等しくなり、撚線の異常部においては両受光センサの受光量が異なることにより撚線の異常を検出することが記載されている。
一方、外径観察によるものではないが、例えば特許文献3には、測定対象物を亜鉛メッキ鋼線とし、探傷センサーコイルの直径を2Rとしたとき、コイルと亜鉛メッキ鋼線の表面との間隔をR/π以上とすると共に、測定時の探傷周波数を5〜50kHz、L.P.Fを10〜100Hzとして亜鉛メッキ鋼線のシグナルの振幅および位相の測定を行い、亜鉛メッキ鋼線の変化状況を定量的に測定することが記載されている。
また特許文献4には、検出コイルを用いて架空電線に渦電流を発生させ、そのときのインピーダンス変化を測定することにより架空電線の傷や素線の断線等を検出することが記載されている。
特開2004−153933号公報 特開昭63−311110号公報 特開2007−271495号公報 特開昭64−73248号公報
ところで、架空電線の点検を、例えば目視点検やビデオ撮影等によって行う場合は測定精度に限界がある。また人件費やヘリコプタの運用費等も嵩む。また点検後は、作業員等により補修作業が行われることになるが、この際に現場において架空電線の異常が見つかった箇所を特定することが必ずしも容易ではなかった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、架空電線の異常点検を効率よく確実に行えるようにすることが可能な架空電線の異常点検装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のための、本発明の主たる発明は、
架空電線の異常を点検する異常点検装置であって、
当該異常点検装置を架空電線に沿って移動させる搬送機構と、
前記架空電線の外径を測定する外径測定装置と、
当該異常点検装置の搬送方向に前記外径測定装置と所定間隔離間して配置され、前記架空電線にマーキングを施すマーキング装置と、
プロセッサ及びメモリを備える制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記架空電線の異常の判定に用いる判定データを記憶する判定データ記憶部と、
前記外径測定装置から入力される外径測定値と、前記判定データとを比較して前記架空電線の異常の有無を判定する異常判定部と、
前記判定の結果に応じて前記マーキング装置を制御し前記架空電線にマーキングを施すマーキング制御部とを備える。
本発明の異常点検装置は、搬送機構により架空電線に沿って移動しつつ架空電線の外径を測定し、外径測定値と判定データとを比較することにより架空電線の異常の有無を判定し、異常を検知するとマーキング装置により架空電線にマーキングを施す。このように、本発明の異常点検装置は、架空電線に近接して架空電線の外径を測定するため、架空電線の異常を高い精度で見つけることができる。また異常を見つけた場合に架空電線にマーキングを施すため、事後的に行われる補修作業時等において作業員等は架空電線の異常箇所を容易かつ正確に特定することができる。
また本発明の他の発明の一つは、前記異常点検装置であって、当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第1及び第2の外径閾値と、前記移動距離について設定された第1の移動距離閾値と含み、前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第1の外径閾値以上になった後、前記外径が前記第2の外径閾値以下になるまでの前記移動距離が、前記第1の移動距離閾値以上になっている場合に第1の異常が有ったと判定することとする。
ここで第1の異常とは、例えば架空電線の内部腐食である。このように、本発明によれば、架空電線に内部腐食が生じているか否かを、架空電線の外径が第1の外径閾値以上になった後、外径が第2の外径閾値以下になるまでの移動距離が、第1の移動距離閾値以上になっているか否かによって判定するので、架空電線の異常を確実に検知することができる。
また本発明の他の発明の一つは、前記異常点検装置であって、前記制御装置は、前記架空電線の外径が前記第1の外径閾値以上となった前記架空電線の位置に第1のマーキングを施し、前記外径が前記第2の外径閾値以下となった前記架空電線の位置に第2のマーキングを施す。
このように、本発明の異常点検装置は、内部腐食が生じている区間を示す第1のマーキングと第2のマーキングを施す。このため、作業員等は補修作業時等において内部腐食が生じている区間を容易かつ正確に特定することができる。
また本発明の他の発明の一つは、前記異常点検装置であって、当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第3及び第4の外径閾値と、前記移動距離について設定された第2の移動距離閾値と含み、前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第3の外径閾値以下になった後、前記外径が前記第4の外径閾値以上になるまでの前記移動距離が前記第2の移動距離閾値以下である場合に第2の異常が有ったと判定する。
ここで第2の異常とは、例えば架空電線の素線切れである。このように、本発明によれば、架空電線に素線切れが生じているか否かを、架空電線の外径が第3の外径閾値以下になった後、外径が第4の外径閾値以上になるまでの移動距離が第2の移動距離閾値以下であるか否かによって判定するので、架空電線の異常を確実に検知することができる。
また本発明の他の発明の一つは、前記異常点検装置であって、当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第5及び第6の外径閾値と、前記移動距離について設定された第3の移動距離閾値と含み、前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第5の外径閾値以上になった後、前記外径が前記第6の外径閾値以下になるまでの前記移動距離が、前記第3の移動距離閾値以下である場合に第3の異常が有ったと判定する。
ここで第3の異常とは、例えば架空電線に鳥糞、ゴミ等の付着物が付着している場合である。このように、本発明によれば、架空電線に付着物が付着しているか否かを、架空電線の外径が第5の外径閾値以上になった後、外径が第6の外径閾値以下になるまでの移動距離が、第3の移動距離閾値以下であるか否かによって判定するので、架空電線の異常を確実に検知することができる。
また本発明の他の発明の一つは、前記異常点検装置であって、
前記移動距離測定装置は、前記異常があると判定された前記架空電線の位置に対応する、前記異常点検装置の所定の基準位置からの距離である絶対移動距離を測定し、
前記異常点検装置は、前記絶対移動距離を記憶する判定結果記憶部をさらに備える。
本発明によれば、異常点検装置が異常発見時に測定開始点等の基準位置からの距離(絶対移動距離)を記憶するので、架空電線に付されたマーキングと、上記絶対移動距離との双方に基づき、作業員等による、架空電線の異常が発見された位置の特定精度を高めることができる。また補修の作業効率を向上させることができる。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明の異常点検装置によれば、架空電線の異常を点検するための作業を効率よく確実に行うことができる。
異常点検システム1の概略的な構成を示す図である。 異常点検装置10の主な構成を示す断面図である。 搬送機構100の一例を示す図である。 外径測定装置200の一例を示す図である。 外径測定装置200の他の一例を示す図である。 マーキング装置300の配置例を示す図である。 制御装置140の機能を示す図である。 異常点検装置10の動作を説明するフローチャートである。 異常判定処理S804を説明するフローチャートである。 内部腐食の有無の判定方法を説明する図である。 素線切れの有無の判定方法を説明する図である。 付着物の有無の判定方法を説明する図である。 判定結果記憶部146による、判定結果の記憶の内容を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に実施形態として説明する異常点検システム1の概略的な構成を示している。同図に示すように、この異常点検システム1は、高圧線等の架空電線2に沿って走行する異常点検装置10と、異常点検装置10と無線通信を行い異常点検装置10を遠隔制御する遠隔制御端末3と、を備えて構成されている。
図2に異常点検装置10の主な構成を示している。同図は異常点検装置10を図1に設定した座標軸においてY−Z平面で切断した断面図である。同図に示すように、異常点検装置10は、異常点検装置10を架空電線2に沿って移動させる搬送機構100、架空電線2の外径を測定する外径測定装置200、当該異常点検装置の搬送方向に外径測定装置200と所定間隔離間して配置され、架空電線2にマーキングを施すマーキング装置300、及び制御装置140とを備えている。
搬送機構100は、例えば異常点検装置10を架空電線2に沿って搬送させる単数又は複数のプーリ又は車輪等の駆動機構と、これら駆動機構のうちの少なくとも一つを回転させる図示しない動力機構(モータ、エンジン等)を備えている。
図3に搬送機構100の一例を示している。同図は異常点検装置10を図1に設定した座標軸におけるX−Y平面で切断した断面図である。同図に示すように、異常点検装置10は、駆動機構としてプーリ101を用いている。移動距離測定装置102は、プーリ101の回転数に基づき異常点検装置10の架空電線2上の移動距離を測定して制御装置140に入力する。
外径測定装置200は、例えば接触型の機械式のノギス、非接触型のレーザーノギスを用いて構成される。外径測定装置200は現在の測定位置における架空電線2の外径を測定し、その測定値を制御装置140に入力する。
図4に外径測定装置200の一例を示している。同図は異常点検装置10を図1に設定した座標軸においてX−Y平面で切断した断面図である。同図に示すように、この外径測定装置200は、非接触型のレーザーノギス(単数又は複数)411〜414を備えている。
図5は外径測定装置200の他の一例である。同図に示すように、この外径測定装置200は、架空電線2を挟んで対向する位置に配置される2つの接触部2012,2022と、夫々の接触部2012,2022を架空電線2方向に押圧するバネ等の弾性機構2011,2021と、弾性機構2011,2021の夫々に印加されている圧力を検出する圧力センサ2013,2023とを備えている。
マーキング装置300は、例えば非接触式(スプレー等)又は接触式(油性マーカー等)の着色装置である。マーキング装置300は、制御装置140から入力される制御信号に応じてマーキング装置300の着色部(ノズル等)が現在位置決めされている架空電線2の位置にマーキングを施す。図6はマーキング装置300の構成例である。同図に示す例では、異常点検装置10の内部に、架空電線2に夫々異なる色を塗布する4つのスプレー装置301B,301R、301Y、301Wを配置している。
制御装置140は、CPU、MPU等のプロセッサ、メモリ、無線通信回路、及び外部装置の制御インタフェースを備えた情報処理装置(コンピュータ)である。制御装置140は、外径測定装置200から入力される外径測定値と記憶している判定データとを比較して架空電線2の異常の有無を判定し、判定の結果に応じてマーキング装置300を制御して架空電線2にマーキングを施す。
図7に制御装置140の機能を示している。同図に示すように、制御装置140は、通信部141、搬送制御部142、判定データ記憶部143、異常判定部144、マーキング制御部145、及び判定結果記憶部146を備えている。尚、制御装置140が備えるこれらの機能は、制御装置140が備えるハードウエアの機能によって、もしくは、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
通信部141は、外径測定装置200、マーキング装置300、及び遠隔制御端末3の間のデータ通信を行う。搬送制御部142は、搬送機構100を制御して異常点検装置10の移動(移動方向、移動速度)を制御する。
判定データ記憶部143は、架空電線2の異常の判定に用いる判定データを記憶する。判定データとしては、架空電線2の外径について設定された外径閾値と、異常点検装置10の移動距離について設定された移動距離閾値がある。
異常判定部144は、外径測定装置200から入力される外径測定値と、判定データとを比較することにより架空電線2の異常の有無を判定する。マーキング制御部145は、異常判定部144の判定の結果に応じてマーキング装置300を制御し架空電線2にマーキングを施す。
判定結果記憶部146は、異常点検により判定された結果を記憶する。判定結果として記憶されるデータは、例えば、異常の内容や異常が検出された架空電線2の位置等である。尚、異常が検出された架空電線2の位置は、例えば、作業員等が予め設定した、送電鉄塔や架空電線2における所定の位置(以下、基準位置と称する。)から異常が検出された部分までの距離(以下、絶対移動距離と称する。)で表される。上記絶対移動距離は、例えば、移動距離測定装置102から取得する。また例えば異常点検装置10にGPS(Global Positioning System)の受信機を搭載し、GPS受信機の出力値から上記絶対移動距離を取得するようにしてもよい。
次に、以上の構成からなる異常点検装置10を用いて架空電線2の異常点検を行う場合における異常点検装置10の動作を説明する。
図8は異常点検装置10の動作を説明するフローチャートである。以下、同図とともに異常点検装置10の動作について説明する。
まず作業員等は遠隔制御端末3を操作し、架空電線2に取り付けられている異常点検装置10に走行指示を行う。異常点検装置10は、走行指示を受信すると架空電線2に沿って走行を開始する(S801)。
異常点検装置10が走行を開始すると、異常点検装置10に備わる外径測定装置200が架空電線2の外径の測定を開始する。これにより外径測定装置200から制御装置140に外径測定値の入力が開始される。また異常点検装置10に備わる移動距離測定装置102が制御装置140の移動距離の測定を開始する。これにより移動距離測定装置102から制御装置140に移動距離の入力が開始される。
制御装置140の異常判定部144は、入力される外径測定値と移動距離を取得し(S802,S803)、取得した外径測定値と判定データ記憶部143が記憶している判定データとを比較することにより、架空電線2の異常の有無を判定する(S804)。この判定処理(以下、異常判定処理S804と称する。)の詳細を、図9に示すフローチャートとともに説明する。
異常判定処理S804において、まず異常判定部144は、入力される外形測定値と移動距離とに基づき内部腐食(第1の異常)の有無を判定する(S901)。内部腐食の有無の判定は、例えば架空電線2の外径(架空電線2の所定区間における外径の移動平均値でも良い。)が第1の外径閾値以上になった後、外径が第2の外径閾値以下になるまでの移動距離が、第1の移動距離閾値以上になっているか否か判定することにより行われる(図10Aを参照)。尚、第1の外径閾値と第2の外径閾値は同じ値に設定しても良いし異なる値に設定してもよい。
上記判定の結果、内部腐食があると判定した場合(S901:YES)、異常判定部144は「内部腐食有り」を示すデータを判定結果として出力し(S902)、その後はS903に進む。一方、内部腐食がないと判定した場合には(S901:NO)、S903に進む。
次に異常判定部144は、素線切れ(第2の異常)の有無を判定する(S903)。素線切れの有無の判定は、例えば架空電線2の外径(架空電線2の所定区間における外径の移動平均値でも良い。)が第3の外径閾値以下になった後、外径が第4の外径閾値以上になるまでの移動距離が所定の第2の移動距離閾値以下であるか否かを判定することにより行われる(図10Bを参照)。尚、第3の外径閾値と第4の外径閾値は同じ値に設定しても良いし異なる値に設定してもよい。
上記判定の結果、素線切れがあると判定した場合(S903:YES)、異常判定部144は「素線切れ有り」を示すデータを判定結果として出力し(S904)、その後はS905に進む。一方、素線切れがないと判定した場合には(S903:NO)、S905に進む。
次に異常判定部144は、付着物(第3の異常)の有無を判定する(S905)。付着物の有無の判定は、例えば架空電線2の外径(架空電線2の所定区間における外径の移動平均値でも良い。)が第5の外径閾値以上になった後、外径が第6の外径閾値以下になるまでの移動距離が第3の移動距離閾値以下であるか否かを判定することにより行われる(図10Cを参照)。尚、第5の外径閾値と第6の外径閾値は同じ値に設定しても良いし異なる値に設定してもよい。
上記判定の結果、付着物が有ると判定した場合(S905:YES)、異常判定部144は「付着物有り」を示すデータを判定結果として出力し(S906)、異常判定処理S804が終了する。一方、付着物がないと判定した場合には(S905:NO)、そのまま異常判定処理S804が終了する。尚、鳥糞等の付着物は通常、架空電線2の上側に付着するので、架空電線2の上方側の外径のみが閾値以上になったことを条件として付着物の有無を判定するようにしてもよい。
ところで、架空電線2には難着雪リング等の付属品が設けられていることがあり、そのような付属品は異常判定処理S804の判定に影響を与えることになる。そこで例えば付属品の外形に対応した外径の変化を判定データとして記憶しておき、外径測定装置200から入力される測定値の変化が上記記憶している判定データに一致した場合に異常(内部腐食、素線切れ、付着物等)と判定しないようにしてもよい。
再び図8に戻って説明する。図8のS805において、判定結果記憶部146は、上記の異常判定処理S804において出力される判定結果(内部腐食、素線切れ、付着物等)を、異常が検出されたときの移動距離(もしくは移動距離から求まる架空電線2の位置情報)に対応づけて記憶する(S805)。
図11に、判定結果記憶部146が記憶する判定結果(異常箇所及び異常の内容)の一例を示す。同図に示す判定結果には、絶対移動距離(異常箇所1101)に対応させて異常の内容1102が記録されている。尚、判定結果記憶部146が記憶している判定結果は、例えば、無線通信等により遠隔制御端末3に送信されたり、異常点検装置10を現場から回収した際に外部に読み出されるなどして利用される。
次に上記の異常判定処理S804において、マーキング制御部145が、異常有り(判定結果として内部腐食、素線切れ、付着物が出力された場合)としていた場合には(S806:YES)、マーキング制御部145は、マーキング装置300を制御して架空電線2にマーキングを施す(S807)。
尚、マーキングに際し、マーキング制御部145は、異常の種類に応じたマーキング色を選択する。このように、異常点検装置10は異常の種類に応じてマーキング色を変えるので、作業員等が現場で補修作業等を行う際、生じている異常の種類(内容)を容易に知ることができる。
またマーキング制御部145は、異常の種類が内部腐食の場合には、異常判定処理S804において、架空電線2の外径が、第1の外径閾値以上となった部分と、外径が第2の外径閾値以下になった部分の夫々にマーキング(第1のマーキング、第2のマーキング)を施す。このように、異常の種類が内部腐食の場合には、第1のマーキングと第2のマーキングにより、作業員等は架空電線2の内部腐食が生じている区間を容易に把握することができる。
次に制御装置140の搬送制御部142は、通信部141が遠隔制御端末3から走行停止の指示を受信したか否かを判定する(S808)。走行停止の指示を受信している場合(S808:YES)、搬送制御部142が走行を停止し(S809)、処理が終了する。一方、走行停止の指示を受信していない場合には(S808:NO)、S802に戻る。
以上に説明したように、本実施形態の異常点検装置10は、架空電線2に沿って移動しつつ架空電線2の外径を測定し、外径測定値と判定データとを比較して架空電線2の異常を検知し、異常を検知すると架空電線2にマーキングを施す。このように、異常点検装置10は、架空電線2に近接して架空電線2の外径を測定するので、架空電線2の異常を高い精度で見つけることができる。また異常を発見した場合、異常点検装置10は、架空電線2にマーキングを施すとともに異常箇所1101(絶対移動距離)を記憶するので、架空電線2に付されたマーキングと、上記絶対移動距離との双方に基づき、作業員等によって行われる、架空電線2の異常が発見された位置の特定精度を高めることができる。また補修の作業効率を向上させることができる。また作業員等は、架空電線2の異常の有無だけでなく、架空電線2に生じている異常の種類についても特定することができる。
以上、本発明の実施に係る点検方法について説明したが、上記発明の実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、以上に示した架空電線2の異常の種類(内部腐食、素線切れ、付着物等)はあくまで一例に過ぎず、異常判定処理S804が判定する異常の種類はこれらに限られない。
1 異常点検システム
2 架空電線
3 遠隔制御端末
10 異常点検装置
100 搬送機構
101 プーリ
102 移動距離測定装置
140 制御装置
141 通信部
142 搬送制御部
143 判定データ記憶部
144 異常判定部
145 マーキング制御部
146 判定結果記憶部
200 外径測定装置
2011、2021 弾性機構
2012、2022 押圧部
2013、2023 圧力センサ
300 マーキング装置
301R、301Y、301W、301B マーキング装置

Claims (6)

  1. 架空電線の異常を点検する異常点検装置であって、
    当該異常点検装置を架空電線に沿って移動させる搬送機構と、
    前記架空電線の外径を測定する外径測定装置と、
    当該異常点検装置の搬送方向に前記外径測定装置と所定間隔離間して配置され、前記架空電線にマーキングを施すマーキング装置と、
    プロセッサ及びメモリを備える制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記架空電線の異常の判定に用いる判定データを記憶する判定データ記憶部と、
    前記外径測定装置から入力される外径測定値と、前記判定データとを比較して前記架空電線の異常の有無を判定する異常判定部と、
    前記判定の結果に応じて前記マーキング装置を制御し前記架空電線にマーキングを施すマーキング制御部と
    を備えることを特徴とする異常点検装置。
  2. 請求項1に記載の前記異常点検装置であって、
    当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、
    前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第1及び第2の外径閾値と、前記移動距離について設定された第1の移動距離閾値と含み、
    前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第1の外径閾値以上になった後、前記外径が前記第2の外径閾値以下になるまでの前記移動距離が、前記第1の移動距離閾値以上になっている場合に第1の異常が有ったと判定する
    ことを特徴とする異常点検装置。
  3. 請求項2に記載の前記異常点検装置であって、
    前記制御装置は、前記架空電線の外径が前記第1の外径閾値以上となった前記架空電線の位置に第1のマーキングを施し、前記外径が前記第2の外径閾値以下となった前記架空電線の位置に第2のマーキングを施すこと
    ことを特徴とする異常点検装置。
  4. 請求項1に記載の前記異常点検装置であって、
    当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、
    前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第3及び第4の外径閾値と、前記移動距離について設定された第2の移動距離閾値と含み、
    前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第3の外径閾値以下になった後、前記外径が前記第4の外径閾値以上になるまでの前記移動距離が前記第2の移動距離閾値以下である場合に第2の異常が有ったと判定する
    ことを特徴とする異常点検装置。
  5. 請求項1に記載の前記異常点検装置であって、
    当該異常点検装置の前記搬送機構による移動距離を測定する移動距離測定装置をさらに備え、
    前記判定データは、前記架空電線の外径について設定された第5及び第6の外径閾値と、前記移動距離について設定された第3の移動距離閾値と含み、
    前記異常判定部は、前記架空電線の外径が前記第5の外径閾値以上になった後、前記外径が前記第6の外径閾値以下になるまでの前記移動距離が、前記第3の移動距離閾値以下である場合に第3の異常が有ったと判定する
    ことを特徴とする異常点検装置。
  6. 請求項2から5のいずれか一項に記載の前記異常点検装置であって、
    前記移動距離測定装置は、前記異常があると判定された前記架空電線の位置に対応する、前記異常点検装置の所定の基準位置からの距離である絶対移動距離を測定し、
    前記異常点検装置は、前記絶対移動距離を記憶する判定結果記憶部をさらに備える
    ことを特徴とする異常点検装置。
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