JP2010237652A - ホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法及びその製造方法によって製造された光学素子 - Google Patents

ホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法及びその製造方法によって製造された光学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】基有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を製造することが可能なホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法は、第1基材と第2基材との間にシール部材16とを形成する工程と、前記第1基材と前記第2基材とシール部材16によって形成される空間内にホログラフィック高分子分散液晶材料17を注入する工程と、前記空間を封止する封止剤18を塗布する工程と、前記封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して封止剤18を硬化する工程と、ホログラフィック高分子分散液晶材料17に、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する物体光と、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する参照光とを照射しホログラフィック高分子分散液晶材料17を感光する工程と、からなることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光性記録材料として用いたホログラフィック高分子分散液晶光学素子及びそのようなホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された入射光を透過、反射、回折または散乱させる機能を有する光学素子に関する。
近年、ホログラフィック高分子分散液晶を用いた光学素子が注目されている。このようなホログラフィック高分子分散液晶光学素子の一般的な特性等について説明する。図6及び図7はホログラフィック高分子分散液晶光学素子の原理を模式的に示す図である。図6はホログラフィック高分子分散液晶材料に電圧が印加されていない状態を、また図7は電圧が印加されている状態を示している。
図6及び図7に示されているように、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子は、紫外線硬化性樹脂64中に液晶分子63が収容されたドロップレット62が配向された状態で配された構造を有している。この構造の両端を、図示するように透明電極60、60’、ガラス基板61、61’で挟持するようになし、透明電極60、60’に所定の電圧を印加したり、しなかったりすることによって液晶分子63の状態を配向、非配向とする。このようなホログラフィック高分子分散液晶光学素子では、紫外線硬化性樹脂64を参照光と物体光によって感光することによってホログラムの記録を行うようにしている。
図6は透明電極60、60’に電圧を印加しない状態を示しており、このとき通常のホログラムとして回折された光が観察できる。また、図7は透明電極60、60’に電圧を印加した状態を示しており、このときホログラムの機能が失われ、光がそのまま透過する。
以上のようなホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法においては、所定の液晶セル中にホログラフィック高分子分散液晶材料を注入するために、真空を利用して行う一般に真空注入法と呼ばれる方法が用いられる。真空注入法により液晶セルにホログラフィック高分子分散液晶材料を注入した後には、液晶セルからのホログラフィック高分子分散液晶材料のしみ出しを防止するため、ホログラフィック高分子分散液晶材料界面が空気と接触し酸化するのを防止するため、ホログラフィック高分子分散液晶材料界面から水分・異物が混入するのを防止するために、注入孔を封孔剤(紫外線硬化性樹脂)で封止する方法が知られている。このような方法については、例えば、特許文献1(特開2008−276197号公報)に開示されている。特許文献1に係る技術は、液晶素子の製造分野において用いられているものであり、注入孔に紫外線硬化性樹脂を塗布しておき、これに紫外光を照射させることによって、注入孔を封止するものである。
特開2008−276197号公報
特許文献1に記載されているような封止技術をホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造工程に適用する場合においては、ホログラフィック高分子分散液晶材料の感光前に、注入孔に塗布した紫外線硬化性樹脂を紫外線の照射によって硬化させると、このときの照射光による散乱光・漏れ光等が感光前のホログラフィック高分子分散液晶材料に与える影響を無視することができなくなり、図6や図7にて説明したような性能を得ることが
できない。
そこで、感光前のホログラフィック高分子分散液晶材料への影響を考慮し、注入孔を封孔剤(紫外線硬化性樹脂)で封止した後に、前記樹脂への紫外線照射量を制限し、前記樹脂が半硬化の状態で、ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光するプロセスへと進むと、封孔剤が完全に硬化していないため、感光やその後処理のプロセスにてホログラフィック高分子分散液晶材料に有機溶媒や水分等が混入する可能性があり、素子の品質に悪影響を及ぼしてしまう。
なお、注入孔を封孔剤(紫外線硬化性樹脂)を塗布した後に、ホログラムを記録するためにホログラフィック高分子分散液晶材料を感光し、その後、封孔剤への紫外線照射を行い、これを硬化させることも考えられるが、封止が行われる前段でホログラフィック高分子分散液晶材料を感光させると、注入孔近傍の素子の安定性への影響が大きく、このような手法を採用することも困難である。また、封孔剤として熱硬化樹脂を用いた場合においても、樹脂が十分に硬化する熱を加えてしまうとホログラフィック高分子分散液晶材料自体の変性・ガスの放出等により、完成品の光学素子の品質に悪影響を及ぼすため、未硬化あるいは半硬化の状態でプロセスを進行し、上記と同様の問題を有することとなる。
本発明は以上のような課題を解決するためのものであり、請求項1に係る発明は、第1基材と第2基材との間にシール部材とを形成する工程と、前記第1基材と前記第2基材と前記シール部材によって形成される空間内にホログラフィック高分子分散液晶材料を注入する工程と、前記空間を封止する封止剤を塗布する工程と、前記封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程と、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料に、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する物体光と、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する参照光とを照射し前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程と、からなることを特徴とするホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法である。
また、請求項2に係る発明は、第1基材と第2基材との間にシール部材とを形成する工程と、前記第1基材と前記第2基材と前記シール部材によって形成される空間内にホログラフィック高分子分散液晶材料を注入する工程と、前記空間を封止する封止剤を塗布する工程と、前記封止剤が塗布された領域を露出すると共に、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料が注入された領域を遮光するように遮光マスクを配置する工程と、前記封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程と、前記遮光マスクを取り去る工程と、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料に、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する物体光と、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する参照光とを照射し前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程と、からなることを特徴とするホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法である。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法において、前記第1の波長特性を有する光は、前記物体光より長波長側にピークを有することを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法において、前記第1の波長特性を有する光は、前記参照光より長波長側にピークを有することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造されたことを特徴とする光学素
子である。
本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法では、封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程によって前記封止剤を完全に硬化させてから、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程を実施するので、本発明によれば、ホログラフィック高分子分散液晶材料に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を製造することが可能となる。
また、本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子は、封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程によって封止剤を完全に硬化させてから、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程を実施することによって製造されるので、ホログラフィック高分子分散液晶材料に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を得ることができる。
本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子と従来の方法で製造された光学素子の光学特性を示す図である。 ホログラフィック高分子分散液晶光学素子の原理を模式的に示す図である。 ホログラフィック高分子分散液晶光学素子の原理を模式的に示す図である。 本発明の他の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1乃至図4は本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法における製造工程を模式的に説明する図である。これらの図では、図1→図4の順序で製造工程を追って図解したものである。
図1において、第1基板11及び第2基板12はガラス板やアクリル板などの透明基板であり、これらの基板上には透明電極である第1電極13、第2電極14がそれぞれ形成されている。第1電極13、第2電極14としては、ITO(Indium―Tin Oxide)等の透明な導電材料が用いられる。なお、特許請求の範囲においては、第1基板11及び第1電極13とからなる基材を「第1基材」として、また、第2基板12及び第2電極14とからなる基材を「第2基材」として表現している。
第1電極13上には、ホログラフィック高分子分散液晶光学素子を形成したい領域を囲むようにしてシール部材16(接着剤、レジスト材料など)が設けられる。このシール部材16は、ホログラフィック高分子分散液晶材料を注入するための注入孔部を設けるようにする。シール部材16は、レジスト材料によって構成することも可能であり、例えば、
このレジスト材料としては、解像度が高く、現像性が良好なものを用いるとよく、エポキシ系の紫外線硬化樹脂などを用いることができる。
ビーズスペーサー20は、数μm程度の平均粒径を有するガラス製のビーズであり、第1基板11と第2基板12との間のギャップを保持するためのものである。このビーズスペーサー20を第1電極13上に散布した後に、図1に示すように第2基板12とでビーズスペーサー20を挟み、シール部材16を固化して、図2に示すような状態とする。
図2(A)はホログラフィック高分子分散液晶光学素子(未完成)の断面図であり、図2(B)はホログラフィック高分子分散液晶光学素子(未完成)の上面図である。なお、図2(A)は図2(B)のX−X’断面を示している。以下に説明する図3、図4においても(A)、(B)の関係は、図2のそれと同様である。
次の図3に示す工程では、基板同士のギャップとシール部材16によって仕切られた空間に感光性を有するホログラフィック高分子分散液晶材料17を真空注入方式により注入する。注入後間もなく可視光硬化型の封止剤18(オーテックス株式会社製:PARQIT EXGT−2008−a)を注入孔部に塗布する。そして、次に、封止剤18の硬化に十分な光量(波長:500〜560nm)を照射し封止剤18を硬化させる。封止剤18を硬化させるときの照射光は、第1の波長特性を有するものとして特許請求の範囲で表現している。
ホログラフィック高分子分散液晶材料17には紫外線を照射することによって、高分子化反応を開始する遊離基又はイオンを生成する1つ又はそれ以上のフォトイニシエータが用いられている。このようなフォトイニシエータとしては、Irgacure651、Irgacure184、Darocure1173、又はDarocure4265(以上は、Ciba Geigy株式会社)又はUVI6974(Union Carbide社)を挙げることができる。どのフォトイニシエータが用いられる場合でも、混合物全組成量に含まれるフォトイニシエータは、約0.01重量%から約10重量%である。
図4はホログラフィック高分子分散液晶材料17が注入され、封止された空間にUVレーザー(参照光、物体光)によって干渉パターンを記録する工程(ホログラフィック高分子分散液晶材料の感光工程)を示している。このとき、基板に対して異なる角度からコヒーレントな紫外レーザー光(物体光・参照光)を照射し干渉パターンを記録する。このような記録工程によって、フォトイニシエータが添加されているホログラフィック高分子分散液晶材料17が硬化して、透過型ホログラムのホログラフィック高分子分散液晶光学素子が完成する。
ここで、参照光及び物体光のいずれも、封止剤18を硬化させるときの照射光の波長特性より、短い波長側にピークを有する波長特性を有するものであり、封止剤18を硬化させる照射光よりもエネルギーが高い光が用いられる。
また、撮影に用いたレーザー及び波長は、Arレーザーの363.8nmである。作製したホログラムは撮影時の参照光と逆方向から、再生光である可視光の波長が満たすブラッグ角付近の角度で再生照明光を照射すると再生光を回折することができる。
以上のように、本発明のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法では、封止剤18に第1の波長特性を有する光を照射して封止剤18を硬化する工程によってこの封止剤18を完全に硬化させてから、ホログラフィック高分子分散液晶材料17を感光する工程を実施するので、本発明によれば、ホログラフィック高分子分散液晶材料17に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を製造することが可能とな
る。
また、本発明のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子は、封止剤18に第1の波長特性を有する光を照射して封止剤18を硬化する工程によって封止剤18を完全に硬化させてから、ホログラフィック高分子分散液晶材料17を感光する工程を実施することによって製造されるので、ホログラフィック高分子分散液晶材料17に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を得ることができる。
次に、本発明のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法で製造される光学素子の評価について説明する。図5は本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子と従来の方法で製造された光学素子の光学特性を示す図であり、それぞれの光学素子に対する印加電圧と回折効率との関係について示す図である。
本発明の製造方法による光学素子と従来の方法による光学素子とを評価するために、可視光硬化型の封止剤18によって、露光前に硬化させ封止したサンプル(本発明のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子)と、紫外線硬化型の封止剤を塗布し未硬化のままとしたサンプル(従来の方法で製造された光学素子)とを用意し、印加電圧に対する回折効率の挙動を評価した。
図5に結果が示すように、露光前に封止剤18を完全に硬化させたサンプルに対して、封止剤を未硬化のままとしたサンプルは印加電圧に対する回折効率の落ち込みが悪いことがわかる。このように、後者のサンプルの結果が芳しくないのは、封止剤が未硬化のために、感光工程やその後処理のプロセスで溶剤・水分等が未硬化の封止剤を介して、あるいは間隙から浸入したためホログラフィック高分子分散液晶材料の抵抗値が低下あるいは不均一化し、材料全域にわたって均一かつ効率的に電圧を加えることができなくなったためと考えられる。
以上、本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法では、封止剤18に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤18を硬化する工程によって前記封止剤18を完全に硬化させてから、ホログラフィック高分子分散液晶材料17を感光する工程を実施するので、本発明によれば、ホログラフィック高分子分散液晶材料17に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を製造することが可能となる。
また、本発明の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造された光学素子は、封止剤18に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤18を硬化する工程によって封止剤18を完全に硬化させてから、ホログラフィック高分子分散液晶材料17を感光する工程を実施することによって製造されるので、ホログラフィック高分子分散液晶材料17に有機溶媒や水分等が混入することがなく、良好な品質の光学素子を得ることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本発明の他の実施形態に係るホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法においては、先の実施形態の工程に追加工程が加えられてなるものであるので、以下、先の実施形態に追加される工程について説明する。
他の実施形態においては、先の図3に示す工程において、追加工程を含む図8に示す工程が実施される。図8に示す工程においては、基板同士のギャップとシール部材16によ
って仕切られた空間に感光性を有するホログラフィック高分子分散液晶材料17を真空注入方式により注入する。注入後間もなく可視光硬化型の封止剤18(オーテックス株式会社製:PARQIT EXGT−2008−a)を注入孔部に塗布する。
次に、基板上面部からみて、封止剤18が塗布された領域を露出すると共に、ホログラフィック高分子分散液晶材料17が注入された領域を遮光するように遮光マスク30を配置する。その後、封止剤18の硬化に十分な光量(波長:500〜560nm)を照射し封止剤18を硬化させる。封止剤18を硬化させるときの照射光は、第1の波長特性を有するものとして特許請求の範囲で表現している。
以上のようにして、封止剤18が硬化された後には、遮光マスク30が取り去られ、先の実施形態と同様に、干渉パターンを記録する工程(ホログラフィック高分子分散液晶材料の感光工程)が実施される。
ホログラフィック高分子分散液晶材料17は液状のため、毛細管力あるいは液中拡散により封止剤18の一部がホログラフィック高分子分散液晶材料17内に移行してしまう現象が発生する。先の実施形態に係る方法においては、封止剤18を塗布した注入孔部の領域に加え、ホログラフィック高分子分散液晶材料17が満たされた領域全面に第1の波長特性を有する光を照射するようにしていたが、このようにすると、先に説明したホログラフィック高分子分散液晶材料17内に移行した封止剤18の一部が、硬化してしまうことによって、最終的に所望するホログラムが形成されないエリアが生成されてしまう。
本発明の他の実施形態によれば、封止剤18に第1の波長特性を有する光を照射して封止剤を硬化する工程の前段において、封止剤18が塗布された領域を露出すると共に、ホログラフィック高分子分散液晶材料17が注入された領域を遮光するように遮光マスク30を配置する工程を有しているので、ホログラム記録エリアを阻害せずに封止剤部分のみを硬化させることができる。このような本発明の他の実施形態は、先の実施形態に係る発明よりさらに好ましい製造方法であり、これによれば、さらに良好な品質の光学素子を製造することが可能となる。
また、本発明の他の実施形態によっても、先の実施形態と同様の効果を享受することができることは言うまでもない。
10・・・ホログラフィック高分子分散液晶光学素子、11・・・第1基板、12・・・第2基板、13・・・第1電極、14・・・第2電極、16・・・シール部材、17・・・ホログラフィック高分子分散液晶材料、18・・・封止剤、20・・・ビーズ、30・・・遮光マスク、60、60’・・・透明電極、61、61’・・・ガラス基板、62・・・ドロップレット、63・・・液晶分子、64・・・硬化性樹脂

Claims (5)

  1. 第1基材と第2基材との間にシール部材とを形成する工程と、
    前記第1基材と前記第2基材と前記シール部材によって形成される空間内にホログラフィック高分子分散液晶材料を注入する工程と、
    前記空間を封止する封止剤を塗布する工程と、
    前記封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程と、
    前記ホログラフィック高分子分散液晶材料に、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する物体光と、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する参照光とを照射し前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程と、からなることを特徴とするホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法。
  2. 第1基材と第2基材との間にシール部材とを形成する工程と、
    前記第1基材と前記第2基材と前記シール部材によって形成される空間内にホログラフィック高分子分散液晶材料を注入する工程と、
    前記空間を封止する封止剤を塗布する工程と、
    前記封止剤が塗布された領域を露出すると共に、前記ホログラフィック高分子分散液晶材料が注入された領域を遮光するように遮光マスクを配置する工程と、
    前記封止剤に第1の波長特性を有する光を照射して前記封止剤を硬化する工程と、
    前記遮光マスクを取り去る工程と、
    前記ホログラフィック高分子分散液晶材料に、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する物体光と、前記第1の波長特性とは異なる波長特性を有する参照光とを照射し前記ホログラフィック高分子分散液晶材料を感光する工程と、からなることを特徴とするホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法。
  3. 前記第1の波長特性を有する光は、前記物体光より長波長側にピークを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法。
  4. 前記第1の波長特性を有する光は、前記参照光より長波長側にピークを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のホログラフィック高分子分散液晶光学素子の製造方法によって製造されたことを特徴とする光学素子。
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