JP2010237378A - 光学用二軸配向積層ポリエステルフィルム - Google Patents

光学用二軸配向積層ポリエステルフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 例えば偏光板製造用の離型フィルムとして用いた際に、クロスニコル法による検査において精度ある検査を実施できるような優れた特性を有する光学用途向けフィルムとして好適なポリエステルフィルムを提供する。
【解決手段】 平均粒径0.01〜1.0μmの酸化アルミニウム粒子を0.10〜1.0重量%含有し、フィルムヘーズが7〜18%であり、配向角が15度以下であり、かつ下記式を満足することを特徴とする光学用二軸配向積層ポリエステルフィルム。
2≦ΔP/Δn≦7
(上記式中、ΔPは面配高度、Δnは複屈折率を意味する)
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学用途向け配向ポリエステルフィルムに関し、特に液晶表示用途等のフィルムにおいて重要な特性である光学特性に優れ、偏光板用の離型フィルムに好適に使用される二軸配向積層ポリエステルフィルムに関するものである。
近年、携帯電話やパーソナルコンピューターの急速な普及に伴い、従来型のディスプレイであるCRTに比べ薄型軽量化、低消費電力、高画質化が可能である液晶ディスプレイ(LCD)の需要が著しく伸びつつあり、LCDの大画面化についてもその技術の成長は著しい。
かかる状況の中、従来使用されている液晶偏光板用やブラウン管、PDP等のディスプレイ用等、光学用途の離型フィルムにおいてもフィルム特性に関して要求が厳しくなってきている。
偏光板の欠陥検査としては、クロスニコル法による目視検査が一般的である。このクロスニコル法は2枚の偏光板をその配向主軸を直交させてその間に離型フィルムを挟み込むようにし、欠点があればそこが輝点として現れるので、目視による欠点検査ができるという方法であるが、フィルム表面の傷が、かかる検査において輝点となり、その結果、欠点となり、離型フィルムの光学的異方性が著しい場合には、クロスニコル法の検査の障害となり欠点を見逃しやすくなるという不具合が生じる。
また、フィルム上に粘着剤等を塗工した際、粘着剤の表面に傷が転写し、外観上の不具合となり、実用上好ましくない場合がある。
特開2003−327719号公報
本発明は、このような問題点を解決しようとするものであり、その解決課題は、例えば偏光板製造用の離型フィルムとして用いた際に、クロスニコル法による検査において精度ある検査を実施できるような優れた特性を有する光学用途向け二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の粒子を配合し、且つ特定の構成を有するポリエステルフィルムにより、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、平均粒径0.01〜1.0μmの酸化アルミニウム粒子を0.10〜1.0重量%含有し、フィルムヘーズが7〜18%であり、配向角が15度以下であり、かつ下記式を満足することを特徴とする光学用二軸配向積層ポリエステルフィルム
2≦ΔP/Δn≦7
(上記式中、ΔPは面配高度、Δnは複屈折率を意味する)
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、コハク酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6―ナフタレート等が例示される。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、また第3成分を共重合させたものでもよい。本発明のフィルムとしては、優れた強度や寸法安定性の観点から二軸延伸フィルムが好ましく用いられる。
本発明における光学用途向け二軸配向ポリエステルフィルムは、平均粒径が0.01〜1.0μm、好ましくは0.05〜1.0μm、さらに好ましくは0.05〜0.5μmの酸化アルミニウム粒子を0.10〜1.0重量%、好ましくは0.10〜0.8重量%、さらに好ましくは0.10〜0.5重量%含有させる。
酸化アルミニウム粒子の平均粒径が0.01μmより小さいと酸化アルミニウム粒子に起因するフィルム表面の突起が発現しないため、傷が発生しやすくなり好ましくない。また、平均粒径が1.0μmよりも大きいとフィルム表面に発現する突起大きくなり、フィルムをロール上に巻上げた際、フィルム面が擦れ、フィルム表面に傷が発生し好ましくない。
酸化アルミニウム粒子の添加量が0.10重量%未満の場合、酸化アルミニウム粒子に起因するフィルム表面の突起の数が十分になく傷は発生しやすくなり好ましくない。また、添加量が1.0重量%を超えると粒子が凝集し、フィルム表面に大きな突起を形成するため、フィルムをロール上に巻上げた際、フィルム面が擦れ、フィルム表面に傷が発生し好ましくない。
これらの要件を満たし本発明において特に好適に用いることのできる酸化アルミニウムの一例としては、例えばいわゆる熱分解法による酸化アルミニウムを挙げることができる。この粒子は通常無水塩化アルミニウムを原料として火焔加水分解によって製造され、その粒径は10mμから100mμ程度である。また、本発明においてはアルコキシドの加水分解法による酸化アルミニウム粒子も好適に使用し得る。この場合通常Al(OC)またはAl(CO)を出発原料とし、加水分解の条件を適宜選択することにより、1μm以下の微粒子を得る。もちろんこの場合合成したスラリーに酸を添加して透明なゾルを得次いでこのゾルをゲル化した後、500℃以上に加熱することにより焼結体とする等の方法を採用することもできる。また、別の方法すなわちアルミン酸ナトリウム溶液に酢酸メチルや酢酸エチルを加え攪拌し、AlOOHを得、次いでこれを加熱することによって得られた酸化アルミニウム微粉末を用いてもよい。
本発明においてはかかる酸化アルミニウム粒子を一次粒子まで完全に分散させて使用することが好ましいが、フィルムの表面状態に悪影響を及ぼさない限り、多少の凝集し二次粒子として挙動しても差し支えない。ただし、この場合も見かけ上の平均粒径は0.01〜1.0μmの範囲である必要がある。
この場合、酸化アルミニウムの一部、例えば30重量%未満がSi、Ti、Fe、NaおよびK等の酸化物で置換されていても差し支えない。
また、本発明においてはかかる酸化アルミニウム粒子の粒度分布は特に制限されるものではないが、よりシャープなもの具体的には粒径の小さい方から積算した場合重量分率75%と25%の粒径の比が2.0以下、好ましくは1.5以下のものが好適に用いられる。
また、これらの粒子の形状についても特に制限はないが、通常より塊状もしくは球に近いものが好ましく用いられる。具体的には、例えば特公昭53−14583号公報に定義してある体積形状が0.1からπ/6、好ましくは0.2からπ/6であるような粒子が好ましい。
また、その比表面積も特に制限されるものではなく500m/g程度のものまで好適に使用し得る。
なお、本発明においては、酸化アルミニウム粒子の表面が各種表面処理剤、例えばシランカップリング剤やチタンカップリング剤等で処理されていたとしてもその効果は十分発揮される。
かかる光学用途向け二軸配向積層ポリエステルフィルムには、酸化アルミニウム粒子の他に、不活性微粒子、例えばシリカ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、硫酸バリウム、ゼオライト等の無機粒子、またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、アクリル樹脂等の有機粒子を配合させることが好ましい。この場合、使用する粒子の平均粒径、添加量、さらに粒径分布は、特に限定されるものではないが、平均粒径は0.1〜4.0μm、添加量は0.1〜2.0重量%、粒径分布はその分散が小さい方が好ましい。
本発明におけるポリエステルフィルムは、フィルムヘーズが7〜18%であり、さらに好ましくは9〜15%の範囲である。フィルムヘーズが7%を下回る場合、含有できる粒子の量が減りフィルム表面が極端に平坦となり、フィルム製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。フィルムヘーズが18%を超える場合、偏光板離型用フィルムとして用いた場合、透過光検査時、視野が白濁して検査に支障を来す恐れがある。
さらに、本発明におけるポリエステルフィルムは、配向角(配向主軸の傾きと表現されることもある)が15度以下であり、かつ下記式を満足する必要がある。なお、ここでいう配向角とは、フィルム幅方向または縦方向に対する主軸の傾きである。
2≦ΔP/Δn≦7
(上記式中、ΔPは面配高度、Δnは複屈折率を意味する)
配向角が15度より大きいとクロスニコル法検査の際に光漏れが大きくなり、好ましくなく、ΔP/Δnが2未満あるいは7より大きい場合にも、やはりクロスニコル検査の際の光漏れが大きくなり、好ましくない。
また、本発明のフィルムは、180℃の雰囲気下で5分間保持したときの加熱収縮率が4%以下であることが好ましい。加熱収縮率が4%より大きい場合には、離型層を設置する工程や、離型フィルムを偏光板に貼り合わせる工程にある加熱処理工程において、フィルムの平面性が損なわれてしまう場合がある。
本発明のポリエステルフィルムは、少なくとも2層以上の積層構造が必要である。2層以上であれば、3層、4層等の多層構造で構わないが、3層構造の場合、設備面、およびフィルムの滑り性、巻き取り性が良好であり、本発明の効果がより一層効果的となり好ましい。
上記積層の方法は、公知の積層フィルムの製造法で製造することができ、例えば、溶融状態または冷却固化された状態で積層する方法がある。本発明では、特に共押出法が好ましい。
本発明のフィルムの総厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲で有れば特に限定されるものではないが、通常4〜100μm、好ましくは9〜50μmの範囲である。
以下、本発明のフィルムの製造方法に関して具体的に説明するが、本発明の構成を満足する限り、本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向積層シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
本発明においては、このようにして得られた積層シートを2軸方向に延伸してフィルム化する。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを好ましくは縦方向に70〜145℃で2〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で2〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その要求特性に応じて必要な特性、例えば帯電防止性、耐候性および表面硬度の向上のため、必要に応じて縦延伸終了後、横延伸のテンター入口前にコートをしてテンター内で乾燥するいわゆるインラインコートを行ってもよい。また、フィルム製造後にオフラインコートで各種のコートを行ってもよい。このようなコートは片面、両面のいずれでもよい。コーティングの材料としては、オフラインコーティングの場合は水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラインコーティングの場合は水系または水分散系が好ましい。
また、本発明のポリエステルフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔料、蛍光増白剤等を混合することができる。
本発明のポリエステルフィルムに離型層を設置する場合、離型層を構成する材料は離型性を有するものであれば特に限定されるものではなく、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。それらの中でも、硬化型シリコーン樹脂を主成分とした場合に離型性が良好な点で良い。硬化型シリコーン樹脂の種類としては溶剤付加型・溶剤縮合型・溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線硬化型等いずれの硬化反応タイプでも用いることができる。
本発明によれば、偏光板のクロスニコル法による検査において精度ある検査を実施することが可能で、優れた特性を有する光学用途向け二軸配向積層ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、特性は以下のように測定、または定義されたものである。
(1)平均粒径
顕微鏡にて粒径を測定し、等価球換算値の体積分率50%の点の粒径(直径)を平均粒径とする。
(2)フィルムヘーズの測定
JIS−K7105に準じ、日本電色工業社製積分球式濁度計NDH−20Dにより、フィルムのヘーズを測定した。
(3)配向角の測定
カールツァイス社製偏光顕微鏡を用いて、ポリエステルフィルムの配向を観察し、ポリエステルフィルム面内の主配向軸の方向がポリエステルフィルムの幅方向に対して何度傾いているかを測定し配向角とした。この測定を得られたフィルムの中央部と両端の計3カ所について実施し、3カ所の内で最も大きい配向角の値を最大配向角とした。
(4)屈折率の測定
アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率nβ、およびフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、次式によりΔn、ΔPを求めΔP/Δnを算出した。なお、屈折率の測定は、ナトリウムD線を用い、23℃で行った。また上記屈折率の測定は、得られたフィルムの中央部と両端の計3カ所を測定し、それぞれの箇所のΔP/Δnを算出し、3点の最大値と最小値を求めた。
Δn=nγ-nα
ΔP=(nγ+nβ)/2−nα
(5)加熱収縮率の測定
離型フィルムの横方向に15mm幅×150mm長の短冊状にサンプルを切り出し、無張力状態にて180℃に設定されたオーブン(田葉井製作所製:熱風循環炉)中で5分間の加熱処理を行い、加熱処理前後の長さを測微計により測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
加熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは加熱前のフィルム長さ(mm),bは加熱後のフィルム長さ(mm)である)
(6)傷検査
暗室下にて、フィルム表面に蛍光灯などで光を当て、目視にてフィルム表面を観察し、傷を検出する。検出した傷を蛍光灯下等の明室下で、反射光でその状態を観察する。
<傷目視検査の判定基準>
◎:暗室下で傷を検出できない
○:明室下で傷を確認できない
△:明室下で僅かに傷を確認できる
×:明室下で傷が確認できる
上記基準中、○および△は実用上問題のないレベルである。
(7)クロスニコル下での目視検査性
得られたポリエステルフィルムを用いて硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布し、170℃で10秒間の乾燥を行って離型フィルムを得た後、離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させて偏光板とし、密着させた離型フィルム上に配向軸がフィルム幅方向と直交するように検査用の偏光板を重ね合わせ、偏光板側より白色光を照射し、検査用の偏光板より目視にて観察し、クロスニコル下での目視検査性を下記基準に従い評価した。なお測定の際には、得られたフィルムの中央部と両端部の計3カ所のフィルムを用いて評価し、最も不良であった評価結果をそのフィルムの目視検査性とした。
<クロスニコル下での目視検査性 判定基準>
○:光干渉性無く検査可能
△:光干渉性はあるが検査可能
×:光干渉性があり検査不能
上記基準中、○および△は実用上問題のないレベルである。
(8)離型層設置後の平面性検査
ポリエステルフィルム上に硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布して170℃で10秒間の乾燥を行い離型フィルムとし、得られた離型フィルムの平面性を目視にて検査した。
○:極めて平面性がよく実用性に富んでいる
△:やや平面性に欠けるが実用的である
×:平面性悪く実用性に欠ける。
実施例1:
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従いチップ化して、ポリエステルAを得た。上記ポリエステルAを製造する際、平均粒径0.06μmのδ型の酸化アルミニウムを15000ppm添加し、ポリエステルBを得た。また、上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径0.7μmの炭酸カルシウムを20000ppm添加し、ポリエステルCを得た。さらには、上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径1.4μmの炭酸カルシウムを10000ppm添加し、ポリエステルDを得た。
(ポリエステルフィルムの製造)
上記ポリエステルA〜Eを、下記表1に示す配合比でA層、B層用の混合原料とし、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、B層の厚みが全厚みの80%の厚みとなるように2種3層の層構成で、20℃に冷却したキャスティングドラム上に冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、ロール周速差を利用して125℃にて縦方向に2.8倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て100℃で4.2倍の横延伸を施した後、210℃で10秒間の熱処理を行い、その後180℃で幅方向に20%の弛緩を加え、幅2000mm、厚み38μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは、外観上傷がなく、目視検査性が良好であり、実用性の高いポリエステルフィルムであった。さらに、このようにして得られたポリエステルフィルム上に離型層を塗布して離型フィルムを得た後、離型フィルムの平面性を検査した結果、平面性についても良好であった。
実施例2〜5:
原料配合および製膜条件を表1記載のようにした以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、表1に示したような結果となり、いずれも実用性の高いフィルムであった。また、実施例2〜5で得られたポリエステルフィルムを用いて実施例1と同様にして離型フィルムを得、離型フィルムの平面性を検査したところ、平面性についても良好であった。
比較例1:
原料配合および製膜条件を表2記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、傷外観は良好だったが、目視検査性に劣っており実用性に欠けたフィルムであった。
比較例2〜7:
原料配合および製膜条件を表1記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは表2に示す結果であり、いずれも傷検査、または目視検査性に劣っており、離型フィルムとした際の平面性のいずれかの特性についても劣っており、実用性に欠けたフィルムであった。なお、比較例2では加熱収縮率の測定の際に、収縮が大きすぎて加熱処理後のフィルム長さの測定が不能であった。また、離型層を設置する工程においてもフィルム幅方向の著しい収縮により安定した離型層塗布ができず、離型フィルムが得られなかった。
Figure 2010237378
Figure 2010237378
本発明のフィルムは、例えば、光学用のフィルムとして好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 平均粒径0.01〜1.0μmの酸化アルミニウム粒子を0.10〜1.0重量%含有し、フィルムヘーズが7〜18%であり、配向角が15度以下であり、かつ下記式を満足することを特徴とする光学用二軸配向積層ポリエステルフィルム。
    2≦ΔP/Δn≦7
    (上記式中、ΔPは面配高度、Δnは複屈折率を意味する)
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