JP2014233899A - 離型フィルム用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの両最外層に不活性粒子Aおよび不活性粒子Bの2種を含有し、不活性粒子Bの平均粒径が不活性粒子Aの平均粒径よりも大きく、両最外層中に不活性粒子Aを0.1〜1.0重量%含有し、不活性粒子Bを0.005〜0.05重量%含有し、かつフィルムの配向角が15度以下であることを特徴とする偏光板離型用ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
不活性粒子Bは、平均粒径が1.0〜5.0μm、好ましくは1.5〜4.0μm、さらに好ましくは2.0〜3.5μmの粒子を0.005〜0.05重量%、好ましくは0.01〜0.04重量%含有させる。
(上記式中、ΔP面配高度、Δnは複屈折率を意味する)
配向角が15度より大きいとクロスニコル法検査の際に光漏れが大きくなり、ΔP/Δnが2未満あるいは7より大きい場合にも、やはりクロスニコル検査の際の光漏れが大きくなる。
さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。
また、本発明のポリエステルフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔料、蛍光増白剤等を混合することができる。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則にもとづく沈降法によって粒子の大きさを測定した。
カールツァイス社製偏光顕微鏡を用いて、ポリエステルフィルムの配向を観察し、ポリエステルフィルム面内の主配向軸の方向がポリエステルフィルムの幅方向に対して何度傾いているかを測定し配向角とした。この測定を得られたフィルムの中央部と両端の計3カ所について実施し、3カ所の内で最も大きい配向角の値を最大配向角とした。
アタゴ光学社製アッベ式屈折計を用い、フィルム面内の屈折率の最大値nγ、それに直角の方向の屈折率nβ、およびフィルムの厚さ方向の屈折率nαを測定し、次式によりΔn、ΔPを求めΔP/Δnを算出した。なお、屈折率の測定は、ナトリウムD線を用い、23℃で行った。また上記屈折率の測定は、得られたフィルムの中央部と両端の計3カ所を測定し、それぞれの箇所のΔP/Δnを算出し、3点の最大値と最小値を求めた。
Δn=nγ-nα
ΔP=(nγ+nβ)/2−nα
フィルムの長手方向、および横方向に35mm幅×1000mm長のサンプルを切り出し、無張力状態にて180℃に設定されたオーブン(田葉井製作所製:熱風循環炉)中で5分間の加熱処理を行い、加熱処理前後の長さをJIS1級のスケールにより測定し、下記式にて熱収縮率を求めた。
加熱収縮率(%)=[(a−b)/a]×100
(上記式中、aは加熱前のフィルム長さ(mm),bは加熱後のフィルム長さ(mm)である)
4000mm幅のマスターロールから幅1300mm、巻長さ8000mの製品を採取した際の巻ずれ品の発生比率(巻ズレ本数/全製品本数)から、巻き特性を下記基準に従い判定した。
〇:0〜3%
×:3%以上
得られたポリエステルフィルムを用いて硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布し、170℃で10秒間の乾燥を行って離型フィルムを得た後、離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させて偏光板とし、密着させた離型フィルム上に配向軸がフィルム幅方向と直交するように検査用の偏光板を重ね合わせ、偏光板側より白色光を照射し、検査用の偏光板より目視にて観察し、クロスニコル下での目視検査性を下記基準に従い評価した。なお測定の際には、得られたフィルムの中央部と両端部の計3カ所のフィルムを用いて評価し、最も不良であった評価結果をそのフィルムの目視検査性とした。
<クロスニコル下での目視検査性 判定基準>
○:光干渉性無く検査可能
△:光干渉性はあるが検査可能
×:光干渉性があり検査不能
上記基準中、○および△は実用上問題のないレベルである。
得られた離型ポリエステルフィルムを用いて、離型フィルムの幅方向が、偏光フィルムの配向軸と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させ偏光板とし、蛍光灯反射下で偏光板を目視にて観察し、反射光下での目視検査性を下記基準に従い評価した。なお、測定の際には、A4サイズのサンプルを切り出して実施した。
<反射光下での目視検査性 判定基準>
(検査性良好) ○>△>× (検査性不良)
ポリエステルフィルム上に硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工量が0.1g/mm2になるように塗布して170℃で10秒間の乾燥を行い離型フィルムとし、得られた離型フィルムの平面性を目視にて検査した。
○:極めて平面性がよく実用性に富んでいる
△:やや平面性に欠けるが実用的である
×:平面性悪く実用性に欠ける
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従いチップ化して、ポリエステルPを得た。上記ポリエステルPを製造する際、平均粒径0.7μmの炭酸カルシウムを20000ppm添加し、ポリエステルAを得た。また、上記ポリエステルPを製造する際、平均粒径2.4μmの非晶質シリカを2000ppm添加し、ポリエステルBを得た。
上記ポリエステルP、ポリエステルA、ポリエステルBを70%、25%、5%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステルP100%の原料をB層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、40℃に冷却したキャスティングドラム上に、2種3層(ABA)で、厚み構成比がA:B:A=3:32:3になるように共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。
得られたフィルムは、スリッターでの巻き特性が良好で、クロスニコル目視検査性、反射光による目視検査性がともに良好であり、実用性の高いポリエステルフィルムであった。さらに、このようにして得られたポリエステルフィルム上に離型層を塗布して離型フィルムを得た後、離型フィルムの平面性を検査した結果、平面性についても良好であった。
原料配合および製膜条件を表1記載のようにした以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、表1に示したような結果となり、いずれも実用性の高いフィルムであった。また、実施例2で得られたポリエステルフィルムを用いて実施例1と同様にして離型フィルムを得、離型フィルムの平面性を検査したところ、平面性についても良好であった。
原料配合および製膜条件を表2記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、スリッターでの巻き特性は良好だったが、クロスニコル目視検査性に劣っており実用性に欠けたフィルムであった。
原料配合および製膜条件を表1記載のようにする以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは表1に示す結果であり、いずれもスリッターでの巻き特性、または目視検査性に劣っており、離型フィルムとした際の平面性のいずれかの特性についても劣っており、実用性に欠けたフィルムであった。なお、比較例2では製膜中に破断が多発したため、巻き特性及び離型層の評価について評価不可であり、得られたフィルムの加熱収縮率の測定の際に、収縮が大きすぎて加熱処理後のフィルム長さの測定が不能であった。
Claims (1)
- 3層以上のポリエステル層からなる積層フィルムの両最外層に不活性粒子Aおよび不活性粒子Bの2種を含有し、不活性粒子Bの平均粒径が不活性粒子Aの平均粒径よりも大きく、両最外層中に不活性粒子Aを0.1〜1.0重量%含有し、不活性粒子Bを0.005〜0.05重量%含有し、かつフィルムの配向角が15度以下であることを特徴とする偏光板離型用ポリエステルフィルム。
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JP2013116534A JP2014233899A (ja) | 2013-06-01 | 2013-06-01 | 離型フィルム用ポリエステルフィルム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018176553A (ja) * | 2017-04-13 | 2018-11-15 | 三菱ケミカル株式会社 | 積層ポリエステルフィルム及びその製造方法 |
Citations (3)
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JP2002207119A (ja) * | 2001-01-05 | 2002-07-26 | Teijin Ltd | 偏光板離形用ポリエステルフィルム |
JP2004237451A (ja) * | 2003-02-03 | 2004-08-26 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 偏光板離形用ポリエステルフィルム |
JP2009235231A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Toray Ind Inc | 離型用ポリエステルフィルム |
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2013
- 2013-06-01 JP JP2013116534A patent/JP2014233899A/ja active Pending
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