JP2010236719A - 多缶設置ボイラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 多缶設置ボイラにおいて、無駄な燃焼を防ぎながら負荷に対する追従性を高め、ハンチングの発生を防止する。
【解決手段】 並列設置した複数台のボイラ1と、各ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置3からなる多缶設置ボイラであって、ヘッダ部圧力検出装置6とボイラ部圧力検出装置2を設け、蒸気圧力値は台数制御装置3へ出力することができるようにしておき、台数制御装置3は、検出した蒸気圧力値に基づき、燃焼必要なボイラに対して燃焼指令の出力を行うことでボイラの運転を制御するとともに、任意の時間帯におけるボイラ燃焼台数の最大値を最大燃焼台数として記録しておき、台数制御装置3は蒸気集合部における蒸気圧力値に基づき燃焼指令を出力する台数制御と、当該時間帯として記録しておいた最大燃焼台数内のボイラに対し、ボイラ部の蒸気圧力値を下限圧力以上に維持するための燃焼指令を出力するハンチング防止制御を行う。
【選択図】図1
【解決手段】 並列設置した複数台のボイラ1と、各ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置3からなる多缶設置ボイラであって、ヘッダ部圧力検出装置6とボイラ部圧力検出装置2を設け、蒸気圧力値は台数制御装置3へ出力することができるようにしておき、台数制御装置3は、検出した蒸気圧力値に基づき、燃焼必要なボイラに対して燃焼指令の出力を行うことでボイラの運転を制御するとともに、任意の時間帯におけるボイラ燃焼台数の最大値を最大燃焼台数として記録しておき、台数制御装置3は蒸気集合部における蒸気圧力値に基づき燃焼指令を出力する台数制御と、当該時間帯として記録しておいた最大燃焼台数内のボイラに対し、ボイラ部の蒸気圧力値を下限圧力以上に維持するための燃焼指令を出力するハンチング防止制御を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は多缶設置したボイラに関するものであり、詳しくは負荷に対する追従性を向上させた多缶設置ボイラに関するものである。
複数台のボイラと台数制御装置を設置しておき、負荷量に応じてボイラの燃焼台数を制御するボイラの多缶設置が広く普及している。蒸気ボイラにおける多缶設置の場合、各ボイラで発生した蒸気は、蒸気ヘッダに集合後に蒸気使用箇所へ送っており、蒸気ヘッダの蒸気圧力値に基づいて各ボイラの運転を制御する台数制御を行う。台数制御では、蒸気ヘッダにおける蒸気圧力値が低い場合にはボイラの燃焼台数を多くすることで蒸気発生量を増加させ、蒸気圧力値が上昇すればボイラの燃焼台数を少なくすることで蒸気発生量を減少させて、蒸気圧力値が一定の制御幅内に収まるように制御を行う。
台数制御装置では、個々のボイラに対して稼働優先順位を定めておき、蒸気ヘッダ部分の蒸気圧力値から必要な燃焼量を定め、算出した燃焼量分となるように稼働優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行う。燃焼指令を受けたボイラは、燃焼を行うことで缶水の加熱を行って蒸気を発生し、蒸気ヘッダへ蒸気を供給する。蒸気供給を行うことによって蒸気圧力値が上昇し、必要な燃焼量が少なくなると、台数制御装置は燃焼の必要がなくなったボイラへは燃焼指令の出力を停止し、燃焼指令が途切れたボイラは燃焼を停止する。
ボイラでは、燃焼を開始する前に炉内を換気するプレパージを行う必要があり、燃焼指令の出力があってもプレパージが終了するまでは燃焼を開始することができない。また、ボイラが冷えた状態から燃焼を開始した場合には、ボイラの缶水温度を高める時間が必要であり、ボイラ内部を加熱して缶水を蒸気発生温度まで加熱した後に蒸気供給が始まる。そのため、ボイラへの燃焼指令の出力から実際に蒸気供給が始まるまでには遅れ時間があり、ボイラの状態によって遅れ時間が長くなることがあった。蒸気圧力値の低下によってボイラに対する燃焼指令の出力を行っても、蒸気の供給を開始するまでに時間が掛かると、その間に蒸気ヘッダでの蒸気圧力がさらに低下することになり、負荷に対する追従性が悪くなるという問題がある。
また、必要な蒸気供給が遅れることで蒸気圧力値が大きく低下すると、本来なら燃焼の必要がない優先順位が下位のボイラにも次々と燃焼指令の出力が行われることがある。この場合、実際の蒸気供給が始まると、蒸気供給量が大幅に過剰となるために蒸気圧力値が急上昇し、今度は蒸気圧力値の上昇によってボイラが次々と停止することになる。すると、燃焼の必要なボイラまでも停止してしまうことで蒸気供給量が大幅に不足するために蒸気圧力値は急低下し、再びボイラを次々と燃焼させるということを繰り返してしまうハンチングを発生するという問題もある。
特開2004−77043では、メイン燃焼を停止してもパイロットバーナによる燃焼を続けておき、メイン燃焼要求信号の出力時にはパイロット燃焼からメイン燃焼へ切り換えることで、メイン燃焼開始前のプレパージをなくし、負荷の追従性を高めることが記載されている。この場合、メイン燃焼開始前にプレパージを行う必要がないため、遅れ時間を少なくすることができる。ただし、パイロットバーナは着火用の火種であるため、パイロットバーナでの燃焼を行っていてもボイラ内缶水の温度上昇はごく僅かでしかない。そのため、冷缶状態から燃焼を開始した場合には、ボイラの缶水温度を上昇させる時間が必要となり、蒸気供給までの時間が長くなるという点はかわらなかった。さらに、メイン燃焼停止時にパイロットバーナによる燃焼を続ける制御には、パイロットバーナが必要であり、パイロットバーナを持たないボイラの場合には、この制御を行うことはできなかった。
また、特開平2−242011では、燃焼中のボイラ以外にキープ圧力維持の指令を送り、冷缶状態のボイラを作らないことで蒸気の供給を早め、ハンチングを防ぐようにすることの記載がある。しかしこの場合、次に燃焼を開始する順位のボイラに対しては、そのボイラがその後に燃焼するか否かに関係なくキープ圧力維持の指令を送ることになる。その後に燃焼は行わないボイラでキープ圧力維持の燃焼を行うことは、エネルギーを無駄に消費することになっていた。
本発明が解決しようとする課題は、多缶設置ボイラにおいて、無駄な燃焼を防ぎながら負荷に対する追従性を高め、ハンチングの発生を防止することにある。
並列に設置した複数台のボイラと、各ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置からなる多缶設置ボイラであって、各ボイラで発生した蒸気を集合させている蒸気集合部での蒸気圧力値を検出するヘッダ部圧力検出装置と、ボイラごとに蒸気圧力値を検出するボイラ部圧力検出装置を設け、蒸気集合部における蒸気圧力値とボイラごとの蒸気圧力値は、台数制御装置へ出力することができるようにしておき、台数制御装置は、検出した蒸気圧力値に基づき、燃焼が必要なボイラに対して燃焼指令の出力を行うことでボイラの運転を制御するとともに、任意の時間帯におけるボイラ燃焼台数の最大値を最大燃焼台数として記録しているものであって、台数制御装置は蒸気集合部における蒸気圧力値に基づき燃焼指令を出力する台数制御と、当該時間帯として記録しておいた最大燃焼台数内のボイラに対し、ボイラ部の蒸気圧力値を下限圧力以上に維持するための燃焼指令を出力するハンチング防止制御を行う。
多缶設置ボイラにおいて、無駄な燃焼を防ぎながら負荷に対する追従性を高めることができるため、ハンチングの発生を防止することができる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は多缶設置ボイラの設置状況を示したフロー図、図2は最大燃焼台数設定状況の説明図、図3は蒸気圧力値変化状況の説明図である。
まず図1に基づき、多缶設置ボイラの全体構成を説明する。本実施例では1号缶から4号缶の4台のボイラ1を並列に設置しており、各ボイラ1は蒸気配管で蒸気ヘッダ4と接続する。ボイラは、高燃焼、低燃焼、停止の3位置で燃焼を行うものであり、高燃焼は低燃焼の2倍の燃焼量としている。各ボイラ1で発生した蒸気は蒸気ヘッダ4に集合し、蒸気ヘッダ4から蒸気使用箇所へ蒸気の供給を行う。蒸気ヘッダ4には蒸気圧力を検出するヘッダ部圧力検出装置6を設け、ヘッダ部圧力検出装置6で検出した蒸気圧力値は台数制御装置3へ出力する。各ボイラ1にもそれぞれのボイラで蒸気圧力値を検出するボイラ部圧力検出装置2を設けており、ボイラ部圧力検出装置2で検出した蒸気圧力値も、台数制御装置3へ出力するようにしている。
台数制御装置3は、各ボイラ1に設けている運転制御装置5とも接続しておき、各ボイラの運転制御装置5は、台数制御装置3からの指令に基づきボイラの運転を制御する。
台数制御装置3は、各ボイラに対して稼働優先順位を設定しており、稼働優先順位の高いボイラから順に燃焼を行わせる。ボイラの稼働優先順位は、1号缶を第1位、2号缶を第2位、3号缶を第3位、4号缶を第4位としておく。ボイラの運転制御は、台数制御装置3及びボイラごとに設けている運転制御装置5で行う。台数制御装置3には、ヘッダ部圧力検出装置6で検出した蒸気圧力値に対応して定まるボイラの燃焼状態を設定しておく。台数制御装置3ではヘッダ部圧力検出装置6で検出した蒸気圧力値に基づいて必要な燃焼量を算出し、稼働優先順位の高いボイラから順に算出した燃焼量となるように燃焼要求信号を出力する台数制御を行う。台数制御装置3は、蒸気圧力値が上昇すれば燃焼要求信号の出力を行うボイラの台数を減少し、蒸気圧力値が低下すれば燃焼要求信号の出力を行うボイラの台数を増加する。
台数制御装置3は、各ボイラに対して稼働優先順位を設定しており、稼働優先順位の高いボイラから順に燃焼を行わせる。ボイラの稼働優先順位は、1号缶を第1位、2号缶を第2位、3号缶を第3位、4号缶を第4位としておく。ボイラの運転制御は、台数制御装置3及びボイラごとに設けている運転制御装置5で行う。台数制御装置3には、ヘッダ部圧力検出装置6で検出した蒸気圧力値に対応して定まるボイラの燃焼状態を設定しておく。台数制御装置3ではヘッダ部圧力検出装置6で検出した蒸気圧力値に基づいて必要な燃焼量を算出し、稼働優先順位の高いボイラから順に算出した燃焼量となるように燃焼要求信号を出力する台数制御を行う。台数制御装置3は、蒸気圧力値が上昇すれば燃焼要求信号の出力を行うボイラの台数を減少し、蒸気圧力値が低下すれば燃焼要求信号の出力を行うボイラの台数を増加する。
図3では、ヘッダ部の蒸気圧力値に対応するボイラの燃焼パターンを、高燃焼はH、低燃焼はL、停止は−で示している。実施例は、制御圧力幅の下限値が0.70MPa、上限値が0.78MPaの場合である。蒸気圧力値が0.71MPaに満たなければ4台すべてのボイラを高燃焼、蒸気圧力値が0.71MPa〜0.72MPaであれば高燃焼3台と低燃焼1台、0.72MPa〜0.73MPaであれば高燃焼2台と低燃焼2台、0.73MPa〜0.74MPaであれば高燃焼1台と低燃焼3台、0.74MPa〜0.75MPaであれば高燃焼1台と低燃焼2台、0.75MPa〜0.76MPaであれば低燃焼が3台、0.76MPa〜0.77MPaであれば低燃焼が2台、0.77MPa〜0.78MPaであれば低燃焼が1台、0.78MPaを越えていれば4台すべてのボイラを停止、とするように設定している。
また、台数制御装置3には、時期・曜日・時間帯などでの任意時間における最大燃焼台数を記録するようにしておく。台数制御装置3には時計機能を設けておき、各時間帯における燃焼台数の最大値を記録する。図2は、ある蒸気使用箇所における蒸気使用量を示したものであり、8時から18時までの間を1時間ごとに分割し、1時間ごとにボイラの最大燃焼台数を記録した場合の例である。図2の蒸気使用量の例では、8時台で急激に上昇してピークを迎え、その後はピークから下がった量で安定し、12時台で低下した後、13時台に入ると再び急上昇し、14時から17時の間は安定して、17時を過ぎると低下している。
多缶設置ボイラでは、蒸気使用量に見合った量の蒸気を供給しているため、蒸気使用量が多い時期にはボイラの燃焼台数が多くなり、蒸気使用量が少ない時期にはボイラの燃焼台数が少なくなる。最大燃焼台数は、蒸気使用量の多い8時台は4台、8時台に比べると蒸気使用量が少なくなる9時台であれば3台、10時台であれば3台・・・となっている。蒸気使用量は一般的には、時期・曜日・時間帯などによって周期的に変動するものであるため、各時間帯での最大燃焼台数を一通り検出しておくことで、同じ条件となる時間帯での最大燃焼台数を予測することができる。
台数制御装置3は、稼働優先順位の高いものから最大燃焼台数分のボイラに対しては、圧力維持のための燃焼指令を出力するハンチング防止制御を行う。圧力維持のための燃焼指令は、ヘッダ部圧力検出装置6に基づく台数制御では燃焼の必要がないが、最大燃焼台数には該当するボイラに対して、該ボイラのボイラ部圧力検出装置2で検出しているボイラ内の蒸気圧力値が、下限圧力より低い場合に燃焼指令の出力を行うものである。本実施例では、維持する圧力を0.69MPa〜0.70MPaとしており、該ボイラのボイラ部圧力検出装置2による検出蒸気圧力値が0.69MPaより低い場合には燃焼指令の出力を行う。
図3は、蒸気圧力値変化とボイラ燃焼状態の変更状況を示している。図3は最大燃焼台数が3台の場合であり、優先順位が第1位から第3位のボイラが最大燃焼台数内のボイラとなる。図3の蒸気圧力値は、ヘッダ部圧力検出装置6で検出する蒸気ヘッダにおける圧力値と、燃焼順位が第3位となるボイラである3号缶のボイラ部圧力検出装置2で検出している蒸気圧力値を記載している。図3では、最大燃焼台数が3台であるため、優先順位が3位までのボイラは、台数制御による運転制御では燃焼を行わない場合であっても、蒸気圧力値が制御範囲の下限圧力を維持するように運転を行う。優先順位が第4位であるボイラは、この時間帯では燃焼が必要となる可能性が低く、ボイラ内蒸気圧力を維持するための燃焼を行っても無駄になるので、ハンチング防止制御は行わない。なお、通常ならこの時間帯で4号缶の燃焼が必要となることはないのであるが、通常とは異なる事態が発生して、ヘッダ部圧力検出装置6で検出している蒸気圧力値が0.74MPaよりも低下した場合は、台数制御として4号缶の燃焼を行う。
図3では、蒸気ヘッダでの蒸気圧力値が0.76MPa〜0.77MPaの範囲内ある状態から始まっている。この圧力域の燃焼量は低燃焼が2台であるため、台数制御装置3は、台数制御に基づき、優先順位が第1位である1号缶のボイラと、第2位である2号缶のボイラに対して低燃焼の燃焼要求信号を出力することになり、1号缶と2号缶では低燃焼での燃焼を行っている。また、台数制御では燃焼させる必要がないが、最大燃焼台数の3台に含まれる3号缶に対しては、0.69MPa〜0.70MPaを維持するようにハンチング防止制御を行っている。3号缶のハンチング防止制御は、3号缶のボイラ部圧力検出装置2によって検出している蒸気圧力値が0.70MPaまで上昇すると燃焼指令を停止し、0.69MPaまで低下すると燃焼指令を出力するようにしており、ボイラの燃焼を発停することで圧力維持を行う。
蒸気使用量が安定しており、蒸気使用量に見合った量の蒸気を供給している場合、蒸気圧力値及びボイラの燃焼状態に大きな変化は発生しない。しかし、蒸気使用量が増加して蒸気発生量よりも蒸気使用量が多くなり、その差が大きい場合には、蒸気ヘッダ4部分での蒸気圧力値が急激に低下する。ヘッダ部圧力検出装置6で検出している蒸気ヘッダ部の蒸気圧力値が、0.76MPaまで低下すると、台数制御装置は3号缶に対して蒸気供給のための燃焼指令を出力する。
3号缶では、台数制御による燃焼指令出力時点で、ボイラ内部の蒸気圧力値が燃焼圧力制御幅の下限近くまで上昇しているため、燃焼開始からごく短時間で蒸気ヘッダ部の圧力に追いつくことができる。ボイラ部分の蒸気圧力が蒸気ヘッダ部分の蒸気圧力より低い間は、ボイラから蒸気ヘッダへの蒸気供給は行われず、ボイラ部の蒸気圧力が蒸気ヘッダ部の蒸気圧力値よりも高くなると、ボイラ部から蒸気ヘッダ4への蒸気供給が行われる。そのため、図4に記載のように、ボイラが冷えた状態では燃焼指令出力から実際に蒸気の供給が行われるまでの時間が長くなり、その間は蒸気圧力値が低下し続けるために蒸気圧力値の低下幅が大きくなるということがあった。しかし、あらかじめボイラ部の蒸気圧力値を高めておけば、短時間で蒸気供給を行うことができるため、蒸気供給が遅れることによって蒸気圧力値が大きく低下する、ということを防止することができる。
図3では、その後に蒸気ヘッダ部の蒸気圧力が上昇しており、蒸気圧力値が0.76MPaになると3号缶の燃焼を停止する。台数制御では、蒸気圧力値が0.76MPaを越えると低燃焼2台になるため、3号缶に対する燃焼指令は停止し、3号缶は燃焼を停止している。この時の3号缶のボイラ部圧力検出装置2で検出している蒸気圧力値は、制御範囲である0.70MPaよりも高いため、ハンチング防止制御でも3号缶は停止となる。3号缶の蒸気圧力値は、蒸気ヘッダ部への蒸気供給を行っている間はヘッダ部圧力と同じ値となっているが、3号缶の燃焼を停止すると3号缶の蒸気圧力値は低下するため、蒸気ヘッダ部の蒸気圧力値よりも低くなっていく。図3には記載していないが、この状態が継続して3号缶の蒸気圧力値が0.70MPaより低くなった場合には、再びハンチング防止制御として3号缶に対する燃焼指令の出力が行われる。
図4は圧力維持のためのハンチング防止制御を行っていない場合の蒸気圧力値変化とボイラ燃焼状態の変更状況である。図4では、蒸気ヘッダ4の蒸気圧力値は図3と同じ状態から始まっているが、3号缶ボイラ内の蒸気圧力値は0の状態から始まっており、蒸気ヘッダ部の蒸気圧力値が0.76MPaまで低下してから、3号缶ボイラの運転を開始するようにしている。この場合、3号缶ボイラでは蒸気ヘッダ部分の圧力低下によって燃焼を開始しても、ボイラ内の蒸気圧力値が蒸気ヘッダ部の蒸気圧力値に到達するまでは蒸気供給が行われないため、蒸気ヘッダでの蒸気圧力値は大きく低下している。蒸気圧力値が更に低下して0.74MPaよりも低くなると、台数制御装置では燃焼の優先順位が第4位である4号缶のボイラへも燃焼指令を出力し、4号缶でも燃焼を開始させる。その後、ボイラからの蒸気供給が始まると、蒸気供給量が大幅に大きくなっているために蒸気圧力値は急上昇している。このような急激な蒸気圧力値の上昇があると、台数制御装置ではボイラの燃焼量を減少させていくため、本来なら燃焼を継続すべきであるボイラまで停止することになっている。すると燃焼を停止し過ぎたことによって蒸気供給量が大幅に足りなくなるために、その後に蒸気圧力値の急低下を招いている。
本発明であれば、このような蒸気圧力値の急低下は発生しないため、蒸気圧力値の急低下と急上昇を繰り返すハンチングが発生することはなく、安定した蒸気供給を行うことができる。また、圧力維持を行うボイラはその時間帯における最大燃焼台数としているため、燃焼の可能性が低いボイラにまで圧力維持の燃焼を行うということはなく、燃料や電気の消費量を抑制することができる。
1 ボイラ
2 ボイラ部圧力検出装置
3 台数制御装置
4 蒸気ヘッダ
5 運転制御装置
6 ヘッダ部圧力検出装置
2 ボイラ部圧力検出装置
3 台数制御装置
4 蒸気ヘッダ
5 運転制御装置
6 ヘッダ部圧力検出装置
Claims (1)
- 並列に設置した複数台のボイラと、各ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置からなる多缶設置ボイラであって、各ボイラで発生した蒸気を集合させている蒸気集合部での蒸気圧力値を検出するヘッダ部圧力検出装置と、ボイラごとに蒸気圧力値を検出するボイラ部圧力検出装置を設け、蒸気集合部における蒸気圧力値とボイラごとの蒸気圧力値は、台数制御装置へ出力することができるようにしておき、台数制御装置は、検出した蒸気圧力値に基づき、燃焼が必要なボイラに対して燃焼指令の出力を行うことでボイラの運転を制御するとともに、任意の時間帯におけるボイラ燃焼台数の最大値を最大燃焼台数として記録しているものであって、台数制御装置は蒸気集合部における蒸気圧力値に基づき燃焼指令を出力する台数制御と、当該時間帯として記録しておいた最大燃焼台数内のボイラに対し、ボイラ部の蒸気圧力値を下限圧力以上に維持するための燃焼指令を出力するハンチング防止制御を行うものであることを特徴とする多缶設置ボイラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009083050A JP2010236719A (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 多缶設置ボイラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009083050A JP2010236719A (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 多缶設置ボイラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010236719A true JP2010236719A (ja) | 2010-10-21 |
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ID=43091209
Family Applications (1)
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JP2009083050A Pending JP2010236719A (ja) | 2009-03-30 | 2009-03-30 | 多缶設置ボイラ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010236719A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014173767A (ja) * | 2013-03-07 | 2014-09-22 | Miura Co Ltd | ボイラシステム |
JP2017089956A (ja) * | 2015-11-09 | 2017-05-25 | 株式会社サムソン | 多缶設置ボイラ |
-
2009
- 2009-03-30 JP JP2009083050A patent/JP2010236719A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017089956A (ja) * | 2015-11-09 | 2017-05-25 | 株式会社サムソン | 多缶設置ボイラ |
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