JP2010235593A - 糖1−ボラノホスフェート化合物の立体選択的製造方法 - Google Patents

糖1−ボラノホスフェート化合物の立体選択的製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有用な糖1-ボラノホスフェート化合物及びその製造方法を提供。
【解決手段】下記の一般式(I):
Figure 2010235593

〔R1及びR2はアルキル基を示し;R−O-は糖化合物残基(RとOとの結合は1,2-トランス結合であり、該糖化合物残基の2位の水酸基はアリールカルボニル基で保護されている)を示す〕で表される化合物の製造方法で、ヨウ化糖化合物と下記の一般式(II):
Figure 2010235593

(X+は一価の陽イオンを示す)で表される化合物とを反応させる工程を含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は糖1-ボラノホスフェート化合物の立体選択的製造方法に関する。
糖化合物のアノマー位 (C1位)にリン酸が結合した化合物 (糖1-リン酸化合物) は、糖鎖の生合成反応の基質として極めて重要である。また、糖-1リン酸構造は、細菌や酵母の細胞壁や莢膜、動物の糖タンパク質の糖鎖部分などに認められ、抗原決定基として機能することが報告されている。このような理由から、糖転移酵素の機能解明のためのプローブとなること、糖転移酵素の阻害剤としての可能性を有すること、及び細菌等に対するワクチンとしての可能性を有するなどの点においてリン酸部位に化学修飾を施した糖1-リン酸アナログが注目されている。しかしながら、糖1-リン酸化合物は化学的に不安定であり、合成が困難であるという問題を有している。特に、グリコシドの2つのアノマー異性体(α体及びβ体)の立体選択的に合成することは極めて困難である。
立体選択的な糖1-リン酸化合物の一般的な合成法として、アノマー位に脱離基を有するグリコシルドナーのSN2型グリコシル化法が知られている(Tetrahedron Lett., 31, pp.327-330, 1990; J. Am. Chem. Soc., 124, pp.2263-2266, 2002; Carbohyd. Res., 223, pp.169-185, 1992)。この方法ではα体のグリコシルドナーからβ体が得られ、β体のグリコシルドナーからはα体が得られるが、原料のグリコシルドナーを立体的に純粋な化合物として得る必要があり、反応時間が長引くことで生成物の異性化を伴うという問題がある。糖2-位水酸基に導入したアシル基による隣接基関与を利用するグリコシル化法(Org. Lett., 9, pp.1227-1230, 2007)を用いると、糖骨格2位の置換基とトランスの位置関係にある糖1-リン酸化合物が得られる。例えばグルコースからはβ体を得ることができ、マンノースからはα体が得られる。
また、糖1-リン酸化合物のα、β異性体間の熱力学的安定性の差を利用し、プロトン酸及びルイス酸条件下において熱力学的に安定な異性体へと平衡を偏らせる方法(J. Chem. Soc., Perkin Trans 1, pp.1699-1704, 1998; Org. Lett., 2, pp.2135-2138, 2000; Can. J. Chem., pp.743−747, 2006)が知られている。この方法ではアノマー効果の影響により多く糖骨格の場合にα体が優先して生成する。しかしながら、アノマー異性体間の熱力学的安定性の差が大きくない場合には完全な立体選択性を達成することが困難であり、酸性条件下で不安定な置換基を有する化合物には適用できず、適用できる場合においても異性化の過程で副反応に起因する収率の低下が懸念される。さらに、糖1,2-オルトエステルを経由するSN2反応(Org. Lett., 8, pp.1815-1818, 2006)及び糖1,2-エポキシドを経由するSN2反応(Org. Lett., 1, pp.211-214, 1999)などによる糖1-リン酸化合物の合成も報告されているが、これらの方法では上記のアシル基による隣接基関与を利用するグリコシル化法と同様に1,2-トランス体が得られる。
これらの方法はグリコシルホスフェート誘導体又はグリコシルH-ホスホネート誘導体を合成するための方法であり、グリコシルホスファイト誘導体、グリコシルホスホロアミダイト誘導体などの合成には適用されていない。グリコシルホスファイト誘導体やグリコシルホスホロアミダイト誘導体を立体選択的に合成するための方法として立体的要因などに起因する糖アノマー位水酸基及びそのアルコラートにおけるα/β組成比の偏りを利用した方法が報告されている(J. Org. Chem., 66, pp.6234-6243, 2001; Carbohyd. Res., 242, pp.91-107, 1993; Tetrahedron Lett., 27, pp.6271-6274, 1986; Angew. Chem. Int. Ed., 43, pp.5674-5677, 2004等)。これらの方法はN-アセチルグルコサミン、ガラクトース、及びマンノース誘導体において成功例があり、特にN-アセチルグルコサミン誘導体については、多くの場合良好なα選択性が得られる。しかしながら、これらの手法では糖骨格上の置換基の立体的な要因が重要であることから、上記方法を多様な糖誘導体に適用可能というわけではない。
一方、糖ボラノホスフェート化合物は糖リン酸エステル化合物のリン酸部位の非架橋酸素原子の一つをBH3基で置き換えた糖ホスフェート化合物の一種である。この修飾様式は核酸化学において開発されたリン酸部位の修飾様式であり(Chem. Rev., 107, pp.4746-4796, 2007)、ヌクレオシド水酸基のボラノホスホリル化反応及びボラノホスフェートジエステル結合からトリチルカチオンを用いたH-ホスホネートジエステル結合への変換反応が報告されている(Tetrahedron Lett., 43, pp.4137-4140, 2002; J. Org. Chem., 69, pp.5261-5268, 2004; J. Org. Chem., 71, pp.4262-4269, 2006; Tetrahedron Lett., 45, pp.371-374, 2004; Tetrahedron Lett., 48, pp.1973-1976, 2007)。
糖1-ボラノホスフェート化合物の製造方法としては、臭化糖を用いたグリコシル化法が知られている(J. Am. Chem. Soc., 119, pp.9925-9926, 1997)。しかしながら、上記文献にはグリコシルボラノホスフェートの合成例がわずか一例示されているにすぎない。この方法では、臭素原子のアノマー効果により選択的に得られるα−ブロモ体を原料として使用し、立体反転を伴う反応を経てβ体が選択的に得られる。しかしながら、この方法では求核剤としてのボラノホスフェートを大量に反応させる必要があり工業的な適用には適していないという問題がある。H-ホスホネートジエステルからボラノ化する合成例の報告もあるが(H-ホスホネート法)、ボラノ化の際に反応条件の厳密な制御が必要となることや、ボラノ化剤による基質の還元等の副反応が進行し、あるいは立体的に込み入ったリン原子のボラノ化が進行しにくく収率が低いという問題がある(Tetrahedron, 56, pp.4811-4815, 2000)。
最近、糖1-ボラノホスフェート化合物を効率的に製造して糖1-リン酸化合物に変換する方法が報告されている(日本化学会第88春季年会、演題番号2C6-02、2008年; Org. Lett., 10, pp.1557-1560, 2008)。この方法は、トリエチルアンモニウムジエチルボラノホスフェートなどのボラン化合物と還元糖とを脱水縮合することにより糖1-ボラノホスフェート化合物を効率的に製造し、糖1-ボラノホスフェート化合物を糖1-H-ホスホネート化合物へと変換した後にH-ホスホネート法により糖1-リン酸化合物を製造する工程を含んでいる。しかしながら、この方法による糖1-ボラノホスフェート化合物の製造工程ではα体及びβ体を選択的に製造することはできないという問題がある。
Tetrahedron Lett., 31, pp.327-330, 1990 J. Am. Chem. Soc., 124, pp.2263-2266, 2002 Carbohyd. Res., 223, pp.169-185, 1992 Org. Lett., 9, pp.1227-1230, 2007 J. Chem. Soc., Perkin Trans 1, pp.1699-1704, 1998 Org. Lett., 2, pp.2135-2138, 2000 Can. J. Chem., pp.743−747, 2006 Org. Lett., 8, pp.1815-1818, 2006 Org. Lett., 1, pp.211-214, 1999 J. Org. Chem., 66, pp.6234-6243, 2001 Carbohyd. Res., 242, pp.91-107, 1993 Tetrahedron Lett., 27, pp.6271-6274, 1986 Angew. Chem. Int. Ed., 43, pp.5674-5677, 2004 Chem. Rev., 107, pp.4746-4796, 2007 Tetrahedron Lett., 43, pp.4137-4140, 2002 J. Org. Chem., 69, pp.5261-5268, 2004 J. Org. Chem., 71, pp.4262-4269, 2006 Tetrahedron Lett., 45, pp.371-374, 2004 Tetrahedron Lett., 48, pp.1973-1976, 2007 J. Am. Chem. Soc., 119, pp.9925-9926, 1997 Tetrahedron, 56, pp.4811-4815, 2000 日本化学会第88春季年会、演題番号2C6-02、2008年 Org. Lett., 10, pp.1557-1560, 2008
本発明の課題は、糖1-リン酸化合物のアノマー位の立体異性体を選択的に製造するために有用な糖1-ボラノホスフェート化合物及びその製造方法を提供することにある。より具体的には、糖1-リン酸化合物の1,2-トランス異性体を選択的に製造するために有用な糖1-ボラノホスフェート化合物及びその製造方法を提供することが本発明の課題である。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、原料化合物として、アノマー位に隣接する炭素原子上に置換する水酸基がアリールカルボニル基で保護されたヨウ化糖を用いて塩基性条件下にボラノホスホリル化を行なうことにより、1,2-トランス選択的に糖1-ボラノホスフェート化合物を製造できることを見出した。本発明は上記の知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明により、下記の一般式(I):
Figure 2010235593
〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基(該アルキル基は置換基を有していてもよく、不飽和結合を含んでいてもよい)を示し;R−O-は糖化合物残基(RとOとの結合は1,2-トランス結合であり、該糖化合物残基は、糖化合物が単糖化合物である場合には1位の水酸基から水素原子を除いた残基を示し、糖化合物が単糖化合物以外の糖化合物である場合には糖化合物を構成する複数の糖化合物のうち還元末端の糖化合物における1位の水酸基から水素原子を除いた残基を示し、糖化合物残基は1個又は2個以上の保護基を有していてもよく、ただし、該糖化合物残基の2位の水酸基はアリールカルボニル基で保護されている)を示す〕で表される糖1-ボラノホスフェート化合物の製造方法であって、R−I(RとIとの結合はα結合である)で表されるヨウ化糖化合物と下記の一般式(II):
Figure 2010235593
(式中、R1及びR2は上記と同義であり、X+は一価の陽イオンを示す)で表される化合物とを反応させる工程を含む方法が提供される。
上記発明の好ましい態様によれば、該アリールカルボニル基がベンゾイル基である上記の方法;R1及びR2がメチル基である上記の方法;X+がK+である上記の方法;アセトニトリル中で反応を行なう上記の方法;クラウンテーテル化合物の存在下で行なう上記の方法;糖化合物が還元糖である上記の方法;糖化合物がグルコース、ガラクトース、又はマンノースである上記の方法が提供される。
別の観点からは、糖1-リン酸化合物の1,2-トランス異性体を立体選択的に製造する方法であって、下記の工程:
(a)R-Iで表されるヨウ化糖化合物と上記一般式(II)で表される化合物とを反応させて上記一般式(I)で表される糖1-ボラノホスフェート化合物を製造する工程;及び
(b)上記工程(a)で得られた糖1-ボラノホスフェート化合物を糖1-H-ホスホネート化合物へと変換した後に糖1-リン酸化合物へと誘導する工程
を含む方法が提供される。
本発明の方法により、多様な置換基を有する化学的に安定な糖1-ボラノホスフェート化合物の1,2-トランス異性体を立体選択的かつ高収率で製造することができる。また、上記の糖1-ボラノホスフェート化合物を原料化合物として用いることにより、糖1-リン酸化合物の1,2-トランス異性体を効率的に製造することができる。
上記一般式(I)においてR1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基を示す。R1及びR2は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせからなるアルキル基のいずれであってもよい。アルキル基の炭素数は特に限定されないが、炭素数1〜20程度、好ましくは炭素数1〜12程度である。アルキル基は1個又は2個以上の不飽和結合(二重結合又は三重結合)を含んでいてもよく、2個以上の不飽和結合を含む場合には、それらは共役していても非共役であってもよい。二重結合と三重結合を適宜組合わせて含んでいてもよい。アルキル基は任意の位置に1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有する場合にはそれらは同一でも異なっていてもよい。例えば、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基、フェニル基などのアリール基、又はピリジル基などのヘテロアリール基などを有していてもよく、これらの置換基はさらに別の置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基の例としては、例えばベンジル基やシアノエチル基などを挙げることができるが、これらに限定されることはない。好ましくは炭素数1〜6個程度の直鎖又は分枝鎖アルキル基を用いることができ、より好ましいくはメチル基を用いることができる。
R−O-は糖化合物残基を示す。R−O-で表される糖化合物残基においてRとOとの結合は実質的に1,2-トランス結合である。該糖化合物残基は、糖化合物が単糖化合物である場合にはアノマー位(1位)の水酸基から水素原子を除いた残基を示す。糖化合物が単糖化合物以外の糖化合物である場合には、糖化合物を構成する複数の糖化合物のうち還元末端の糖化合物におけるアノマー位(1位)の水酸基から水素原子を除いた残基を示す。糖化合物残基を構成する糖化合物は水酸基のほか、アミノ基(アルキル基やアセチル基などの置換基を有していてもよい)などの官能基を有していてもよい。糖化合物残基を構成する糖化合物の水酸基やアミノ基などの官能基は適宜の保護基を有していてもよい。保護基の種類は特に限定されないが、一般的には、アセチル基、ベンジル基、ベンゾイル基、ピバロイル基、トリメチルシリル基、Tert-ブチルジメチルシリル基、エーテル保護基など適宜の保護基を1種又は2種以上組合わせて用いることができる。糖化合物の保護基についてはGreenら、Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Edition, 1999, John Wiley & Sons, Inc.などの成書を参照することができる。
R−O-で表される糖化合物残基において、該糖化合物残基の2位(本明細書においてアノマー位に隣接する炭素原子を2位とする)の水酸基はアリールカルボニル基で保護されている必要がある。アリールカルボニル基を構成するアリール基としては、単環性又は縮合多環性の芳香族炭化水素基を用いることができ、該アリール基は1個又は2個以上のヘテロ原子(酸素原子、窒素原子、又はイオウ原子など)を環構成原子として含むヘテロアリール基であってもよい。また、該アリールカルボニル基は環上の任意の位置に1個又は2個以上の置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有する場合にはそれらは同一でも異なっていてもよい。例えば、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、シアノ基、カルボキシル基、アミノ基などの置換基を挙げることができるが、これらに限定されることはない。好ましくは無置換アリールカルボニル基を用いることができ、より好ましくは置換基を有していてもよいベンゾイル基を用いることができる。特に好ましくは無置換ベンゾイル基を用いることができる。
糖化合物残基を構成する糖化合物の種類は特に限定されず、単糖化合物又は二糖以上のオリゴ糖又は多糖類のいずれであってもよい。例えば、アロース、タロース、グロース、グルコース、アルトロース、マンノース、ガラクトース、イドース、フルクトース、リボース、リキソース、キシロース、アラビノース、アピオース、エリトロース、トレオース、グリセルアルデヒド、セドヘプツロース、コリオース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、リブロース、キシルロース、エリトルロース、ジヒドロキシアセトン、トレハロース、コージビオース、ニゲロース、マルトース、イソマルトース、イソトレハロース、ソホロース、ラミナリビオース、セロビオース、メリビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、スクロース、デオキシリボース、フコース、ラムノース、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グルコサミン、ガラクトサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルマンノサミン、N-アセチルラクトサミン、グリセリン、キシリトール、ソルビトール、アスコルビン酸、グルクロノラクトン、グルコノラクトン、デンプン、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲン、セルロース、ペクチン、グルコマンナン、又はイズロン酸など、あるいはその立体異性体などが上げられるが、これらに限定されることはない。
本発明の方法は、上記の一般式(I)で表される化合物を製造するにあたり、R−Iで表されるヨウ化糖化合物(RとIとの結合はα結合である)と一般式(II)で表される化合物とを反応させる工程を含むことを特徴としている。例えば、R−Iで表されるヨウ化糖化合物が水酸基が保護されていてもよい1-ヨウ化グルコース及び1-ヨウ化マンノースである場合には、1-位のヨウ素原子のアノマー効果によりグルコースについては1,2-シス結合となり、マンノースでは1,2-トランス結合となる。一般式(II)において、X+は一価の陽イオンを示す。陽イオンの種類は特に限定されず、無機陽イオン又は有機化合物カチオンのいずれであってもよい。無機陽イオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどを用いることができ、有機化合物カチオンとしては、例えば、トリエチルアンモニウムなどの第三級アミン化合物のカチオンやテトラn-ブチルアンモニウムなど第四級アンモニウムなどを用いることができる。これらのうち、カリウムイオンが好ましい。カリウムイオンを用いると反応系内で生成したヨウ化カリウム(有機溶媒に難溶である)が沈殿として反応系から除かれるため、ヨウ化物イオンの存在に起因する副生成物を抑制することができるという利点がある。
一般式(II)で表される化合物としては、例えば、R1及びR2がメチル基であり、X+がカリウムイオンである化合物が好ましいが、この化合物に限定されることはなく、所望の一般式(I)で表される化合物の構造に応じて一般式(II)で表される化合物を適宜選択可能であることは言うまでもない。
R−Iで表されるヨウ化糖化合物と一般式(II)で表される化合物との反応は、例えば、アセトニトリル、ジクロルメタン、アセトン、ジメチルホルムアミド、若しくはトルエン、又はこれらの混合物などの不活性溶媒の存在下で行うことができる。反応は一般的には室温程度の反応温度で速やかに進行し、反応時間は数分〜数十時間程度、好ましくは1時間〜数時間程度である。ヨウ化糖化合物に対して一般式(II)で表される化合物を1〜数当量、好ましくは2〜5当量程度用いることができる。反応の具体例については本明細書の実施例に具体的に示されているので、当業者は実施例の具体的説明を参照しつつ、出発原料、反応試薬、反応条件などを適宜選択しつつ本発明の方法を容易に行なうことが可能である。反応は脱水剤としてモレキュラーシーブス3Aやモレキュラーシーブス4Aなどの存在下で行なってもよい。また、一般式(II)で表される化合物の求核性を高めるためにクラウンエーテル化合物、例えば18-クラウン-6などを反応系に添加することもできる。
いかなる特定の理論に拘泥するわけではないが、本発明の方法においては反応中間体として5員環のケタール化合物カチオンが生成し、この環状ケタール化合物カチオンがベンゾイル基などのアリールカルボニル基で安定化されることにより一般式(II)で表される化合物の求核置換反応(SN2)が効率的に進行するものと考えられる。以下に、全ての水酸基をベンゾイル基(Bz)又はアセチル基(Ac)で保護したヨウ化グルコースに対してR1及びR2がメチル基(Me)である一般式(II)の化合物を反応させた場合の推定反応機構を示す。本発明の方法(上段)では反応中間体の5員環ケタール化合物カチオンが安定化し、続いて実質的にSN2反応のみが効率的に進行するが、アセチル基を用いた場合には5員環ケタール化合物カチオンから5員環ケタール化合物の生成が副反応として競合するようになる。
Figure 2010235593
得られた一般式(I)で表される化合物を塩基で処理することによりR2が水素原子である化合物を製造することができる。塩基の種類は特に限定されないが、例えばトリエチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの有機アミンを用いることが好ましい。反応はジクロルメタンやTHFなどの不活性溶媒の存在下に例えば氷冷下から室温程度の反応温度で1時間から1日程度で完了する。得られたR2が水素原子である化合物とR3-OHで表されるアルコール化合物とを反応させることにより、上記一般式(I)においてR2で表されるアルキル基がR3で表される他のアルキル基に変換された化合物を製造することができる。この反応は、例えば、上記の縮合反応に準じて、例えばテトラヒドロフランなどの不活性溶媒中で塩化ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)-ホスフィン、3-ニトロ-1,2,4-チラゾール、及びジイソプロピルエチルアミンの存在下に行うことができる。
上記の一般式(I)で表される化合物から、下記の一般式(III):
Figure 2010235593
(式中、R1及びR-O-は上記と同義であり、R3は水素原子、アルキル基(該アルキル基は置換基を有していてもよく、不飽和結合を含んでいてもよい)、アミノ基(該アミノ基は置換基を有していてもよい)、イオウ原子、酸素原子、ハロゲン原子、又はセレン原子を示す)を製造することができる。この方法については、Org. Lett., 10, pp.1557-1560, 2008及び特願2008-150792号明細書に具体的に説明されているので、上記刊行物及び特許出願の明細書の開示の全てを参照により本明細書の開示として含める。この方法は、一般的には、(a)上記一般式(I)で表される糖1-ボラノホスフェート化合物のR2で表される基を除去する工程(ただしR1及びR2は異なる基である);及び(b)上記工程(a)で得られた化合物をトリチルカチオンで処理して脱ボラン化してH-ホスホネートジエステル化合物を製造する工程を含んでおり、さらに必要に応じて上記のH-ホスホネートジエステル化合物にR3で表される基(ただし、R3が水素原子である場合を除く)を導入する工程を含む。
一般式(III)において、R3が示すアルキル基としてはR1が示すアルキル基として説明したものと同様である。アミノ基が置換基を有する場合、置換基の種類は特に限定されず、例えば、R1と同様のアルキル基を1個又は2個有する場合(2個のアルキル基を有する場合にはそれらは同一でも異なっていてもよい)のほか、アセチル基やベンゾイル基などのアシル基、フェニル基などのアリール基、ピリジル基などのヘテロアリール基を有する場合を挙げることができるが、これらに限定されることはない。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれであってもよい。
一般式(I)で表される化合物からR2を除去するには、例えば一般式(I)で表される化合物を塩基で処理すればよい。塩基の種類は特に限定されないが、例えばトリエチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、又は1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)などの有機アミンを用いることが好ましい。反応はジクロルメタンやTHFなどの不活性溶媒の存在下に例えば氷冷下から室温程度の反応温度で1時間から1日程度で完了する。得られた化合物をトリチルカチオンで処理して脱ボラン化する反応は、例えば、ジクロルメタンなどの不活性溶媒の存在下にトリチルカチオンで処理することにより行うことができる。トリチルカチオンの供給源としては、例えば、トリチルメチルエーテルなどのトリチルエーテル化合物を用いることができる。トリチルカチオンの発生のために用いる酸としては、例えば、ジクロロ酢酸のほか、無水トリフルオロ酢酸、無水トリクロロ酢酸などの酸無水物も利用できる。これらの試薬が当業者に適宜選択可能であることは言うまでもない。反応は通常は氷冷下から室温程度の反応温度で速やかに定量的に進行する。
脱ボラン化により得られた一般式(III)においてR3が水素原子であるH-ホスホネートジエステル化合物は化学的に不安定であるが、この化合物に対してR3として水素原子以外の基を導入することにより安定化することができる。この反応はH-ホスホネートジエステル化合物からリン原子が修飾されたリン酸化合物を製造する方法として公知の方法を適宜適用することができる。この反応により、例えば、グリコシルホスホロチオエート、グリコシルホスホロアミダイト、グリコシルアルキルホスホネート、グリコシルホスホロフルオリダイト、又はグリコシルホスホロセレノエートなどの糖1-リン酸化合物を製造することができる。
また、例えば、一般式(I)で表される化合物を過酸誘導体を用いて酸化することにより、上記一般式(III)においてR3が酸素原子である化合物を製造することができる。過酸誘導体としては、例えば、m-クロル過安息香酸(mCPBA)などを用いることができる。反応は例えばジクロルメタンなどの不活性溶媒中で氷冷下から室温程度の反応温度で速やかに進行する。また、この反応はアノマー位の立体異性体比を保存したまま反応を行うことができるという特徴がある。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
例1
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル アイオダイド (71 mg, 0.1 mmol) をトルエン (1 ml×3) で共沸乾燥した後、アセトニトリル1mlに溶解した。アルゴン雰囲気下、活性化したモレキュラーシーブス3A、事前に1晩デシゲーター内で真空乾燥したジメチルボラノホスフェートカリウム塩 (32 mg,0.2 mmol) を順に加え室温下で8.5時間攪拌した。TLCによる反応追跡により原料のスポットの消失を確認し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (7 ml) 、トルエン (6 ml) を加えて抽出操作を行ない、その後有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (7 ml×3) で洗浄した。さらに水層をTLCで目的物のスポットが確認されなくなるまでトルエンにより抽出した。すべての有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン、酢酸エチル混合溶媒) にて精製し、目的物を得た(収率73%)。
ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-β-D-グルコピラノシル ボラノホスフェート
(α,β混合物、α:β比=1:99)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.11 - 7.23 (m , Ar), 5.96 (t, J = 9.5 Hz, H-3), 5.74-5.56 (m, H-1, 2, 4), 4.66 (dd, J =2.6, 12.2 Hz, H-6), 4.51 (dd, J = 5.9, 12.2 Hz, H-6), 4.34-4.27 (m, H-5), 3.67 (d, J = 11.4 Hz, 3H, P-OCH3), 3.47 (d, J = 10.8 Hz, 3H, P-OCH3), 1.2 to -0.1 (br, -BH3)
31P NMR (121 MHz, CDCl3) 122.2-119.0 (m)
同様にして、2,3,4,6-テトラ-O-4-メトキシベンゾイル-α-D-グルコピラノシル アイオダイド、2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-ガラクトピラノシル アイオダイド及び2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル アイオダイドを用いて下記の化合物を合成した。
ジメチル2,3,4,6-テトラ-O-4-メトキシベンゾイル-β-D-グルコピラノシル ボラノホスフェート
(収率85%、α:β比=1:99)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.04 - 6.73 (m, Ar ) , 5.88 (t, J = 9.5 Hz, H-3) , 5.66 - 5.52 (m, H-1,2,4) , 4.60 (dd, J = 2.6, 12.2 Hz, H-6) , 4.45 (dd, J = 6.1, 12.1 Hz, H-6') , 4.30 - 4.22 (m, H-5) , 3.85, 3.82, 3.80, 3.76 (s, Ar-OCH3) , 3.66 (d, J = 11.4 Hz, 3H, P-OCH3), 3.47 (dd, J = 11.3, 56.4 Hz, P- OCH3) , 1.2 to -0.2 (br, -BH3)
31P NMR (121 MHz, CDCl3) δ 122.0 - 118.7 (m)
ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-ガラクトピラノシル ボラノホスフェート
(収率83%、α,β混合物、α:β比=12:88)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.14 - 7.22 (m , Ar) , 6.27 (dd, J = 3.4, 7.7 Hz, H-1α) , 6.11 (d, J = 2.6 Hz, H-4α ) , 6.06 - 5.98 (m, H-3α,H-4β), 5.91 (dd, J = 8.0 , 10.2 Hz, H-2β), 5.82 - 5.75 (m, H-2α), 5.66 (dd, J = 3.4, 10.3 Hz, H-3β), 5.59 (t , J = 8.0 Hz, H-1β), 4.85 (t, J = 6.4 Hz, H-5α), 4.72 - 4.58 (m, H-6α, 6β), 4.53 (m, H-6α, 5β, 6β), 3.75 - 3.44 (m, α-OCH3, β-OCH3), 1.2 to -0.1 (br, -BH3)
31P NMR (121 MHz, CDCl3) 122.6 - 119.5 (m)
ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル ボラノホスフェート
(収率74%、α:β比=98:2)
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.14-7.25 (m, Ar), 6.19 (t, J = 10.2 Hz, H-4), 5.96-5.90 (m, H-1, 3), 5.79-5.75 (m, 1H, H-2), 4.73 (dd, J = 2.3, 12.2 Hz, H-6), 4.68-4.60 (m, H-5), 4.51 (dd, J = 4.2, 12.0 Hz, H-6), 3.85 (t, J = 11.1 Hz, -OCH3), 1.2 to -0.1 (br, -BH3)
31P NMR (121 MHz, CDCl3) δ 122.6-119.2 (m)
例2
2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-グルコピラノシル アイオダイド (71 mg, 0.1 mmol) をトルエン (1 ml×3) で共沸乾燥した後、アセトニトリル1mlに溶解した。アルゴン雰囲気下、活性化したモレキュラーシーブス3A、18-クラウン-6 (53 mg, 0.2 mmol) 、あらかじめ十分にデシゲーター内で真空乾燥したジメチルボラノホスフェートカリウム塩 (32 mg,0.2 mmol) を順に加え室温下で1.5時間攪拌した。TLCによる反応追跡により原料のスポットの消失を確認し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (7 ml) 、トルエン (6 ml) を加えて抽出操作を行ない、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (7 ml×3) で洗浄した。さらに水層をTLCで目的物のスポットが確認されなくなるまでトルエンにより抽出した。すべての有機層を集め、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン、酢酸エチル混合溶媒) にて精製し目的物を得た(収率71%)。
ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-グルコピラノシル ボラノホスフェート
(α,β混合物、α:β比=3:97)
同様にして、2,3,4,6-テトラ-O-4-メトキシベンゾイル-α-D-グルコピラノシル アイオダイド、2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-ガラクトピラノシル アイオダイド及び2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル アイオダイドを用いて18-クラウン-6 の2当量存在下反応を行ない、ジメチル2,3,4,6-テトラ-O-4-メトキシベンゾイル-α-D-グルコピラノシル ボラノホスフェート(収率76%, α:β比 = 1:99)、ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-D-ガラクトピラノシル ボラノホスフェート(収率91%, α:β比 = 8 : 92)、ジメチル 2,3,4,6-テトラ-O-ベンゾイル-α-D-マンノピラノシル ボラノホスフェート(収率84%, α:β比= 93: 7)を合成した。

Claims (6)

  1. 下記の一般式(I):
    Figure 2010235593
    〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基(該アルキル基は置換基を有していてもよく、不飽和結合を含んでいてもよい)を示し;R−O-は糖化合物残基(RとOとの結合は1,2-トランス結合であり、該糖化合物残基は、糖化合物が単糖化合物である場合には1位の水酸基から水素原子を除いた残基を示し、糖化合物が単糖化合物以外の糖化合物である場合には糖化合物を構成する複数の糖化合物のうち還元末端の糖化合物における1位の水酸基から水素原子を除いた残基を示し、糖化合物残基は1個又は2個以上の保護基を有していてもよく、ただし、該糖化合物残基の2位の水酸基はアリールカルボニル基で保護されている)を示す〕で表される糖1-ボラノホスフェート化合物の製造方法であって、R−I(RとIとの結合はα結合である)で表されるヨウ化糖化合物と下記の一般式(II):
    Figure 2010235593
    (式中、R1及びR2は上記と同義であり、X+は一価の陽イオンを示す)で表される化合物とを反応させる工程を含む方法。
  2. 該アリールカルボニル基がベンゾイル基である請求項1に記載の方法。
  3. X+がK+である請求項1又は2に記載の方法。
  4. クラウンテーテル化合物の存在下で行なう請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 糖化合物が還元糖である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 糖1-リン酸化合物の1位における1,2-トランス異性体を立体選択的に製造する方法であって、下記の工程:
    (a)請求項1に記載のR-Iで表されるヨウ化糖化合物と請求項1に記載の一般式(II)で表される化合物とを反応させて請求項1に記載の一般式(I)で表される糖1-ボラノホスフェート化合物を製造する工程;及び
    (b)上記工程(a)で得られた糖1-ボラノホスフェート化合物を糖1-H-ホスホネート化合物へと変換した後に糖1-リン酸化合物へと誘導する工程
    を含む方法。
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