JP2010234849A - 錨鎖計および揚錨機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設置や調整が容易であり且つ構造が簡単な錨鎖計を提供する。
【解決手段】ウインドラスのジプシーホイールに接続され、ジプシーホイールと一体で回転する伝動用ギア列の大径ギア6bの歯を検出する歯数検出装置22と、ジプシーホイールに回転動作をさせるための操作レバー10からの信号に基づいてジプシーホイールの回転方向を判別する判別回路26と、歯数検出装置22からの検出信号をカウントするカウンタ27と、判別されたジプシーホイールの回転方向とカウンタ27のカウント結果とを記憶する記憶装置28と、カウント結果を錨鎖の長さに変換する変換部29と、を備えており、判別回路26に、操作レバー10が錨鎖巻き取り操作位置にあるときには鎖車が巻き取り方向であること、並びに、操作レバー10が錨鎖繰り出し操作位置にあるときおよび非回転中立位置にあるときにはジプシーホイールが繰り出し方向であることが予め設定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は錨鎖計およびこの錨鎖計を備えた揚錨機に関する。さらに詳しくは、錨鎖(アンカーチェーンとも呼ばれる)の先端に接続された錨を水底に投下して船舶を係留するとき、繰り出した鎖錨の長さを計測するための錨鎖計、および、錨鎖を繰り出し且つ巻き取るための揚錨機であって、前記錨鎖計を備えた揚錨機に関する。
船舶を係留する際には、適正な長さの錨鎖を水中に投下する(投錨ともいう)ことが安定した係留のためには重要である。水底への係止のためには、先端の錨だけでなく、水底に這うある程度の長さの鎖の部分が重要だからである。したがって、投錨する際の錨鎖の繰り出し長さの調節は欠かせない。そのためにも錨鎖の繰り出し長さおよび巻き取り長さを把握している必要がある。従来、錨鎖の繰り出し長さおよび巻き取り長さを計測するための種々の錨鎖計が用いられている。
錨鎖計の一例が特許文献1に開示されている。この錨鎖計は鎖車(ジプシーホイール)に取り付けられている。ジプシーホイールは、船舶の甲板上に設置された揚錨機(ウインドラス)の主要な構成要素であり、駆動装置によって回転させられる。ジプシーホイールの外周には錨鎖が係合するための溝が形成されている。ジプシーホイールの中心を通る支軸(回転軸)には、錨鎖計の一構成要素として回転力取り出し用の大径歯車が取り付けられている。この大径歯車に噛み合う小径歯車の中心軸を介してジプシーホイールの回転が表示部に伝達されている。表示部では、この回転力によって目盛板が回転させられ、ジプシーホイールの回転角度に対応した錨鎖の長さを示す数値が表示される。これは、いわゆる機械式の錨鎖計である。
一方電気式の錨鎖計もこの特許文献1に例示されている。この電気式錨鎖計は、ジプシーホイールの支軸に取り付けられた回転力取り出し用の歯車機構に、さらに光遮蔽回転板を設置したものである。この光遮蔽回転板には、円周方向に沿って一定間隔で透孔が形成されている。この透孔形成部を挟む位置に発光素子と受光素子とが設置されている。ジプシーホイールの回転に伴い、発光素子から発せられて透孔を透過した検出光を受光素子が逐一受光してカウントする。これにより、ジプシーホイールの回転角度が検出されるので、回転角度に対応した錨鎖の繰り出し長さを算出することができる。なお、錨鎖の繰り出し長さだけでなく巻き取り長さを計測するためには二対の発光素子と受光素子とを設置する必要がある。さらに、光遮蔽回転板の回転によって二つの受光素子の検出信号相互間に90°の位相差が生ずるようにしておく必要がある。
特許文献1には、電気式錨鎖計の他の例として磁気センサを用いたものが開示されている。この錨鎖計は、ジプシーホイールの支軸に取り付けられた回転力取り出し用の歯車機構に回転体としてリング状マグネットを設置したものである。マグネットには円周方向に沿って一定間隔でN極とS極とが形成されている。このマグネットの外周面に対向して磁気センサが配置されている。ジプシーホイールの回転に伴ってリング状マグネットが回転するので、磁気センサからは正弦波状の信号が得られる。この信号を波形整形してカウンタで計数する。これにより、ジプシーホイールの回転角度が検出されるので、回転角度に対応した錨鎖の繰り出し長さを算出することができる。なお、この錨鎖計であっても、錨鎖の繰り出し長さだけでなく巻き取り長さを計測するためには二組の磁気センサが必要となり、両センサの検出信号相互間の位相差によってジプシーホイールの回転方向を判定する必要がある。
上述のとおり、機械式錨鎖計の場合は、回転力取り出し用の歯車機構を新たに設置し、回転体として構成された目盛板、および、この目盛板への機械的な回転力伝達機構等を設置する必要がある。装置として大がかりなものであり、波浪等にも絶えうる強固な構造とする必要がある。
一方、電気式錨鎖計でも、回転力取り出し用の歯車機構、複数個のセンサおよび光遮蔽回転板やリング状マグネットといった回転体を設置する必要がある。さらに、複数のセンサを用意し、これらの間の位相差を考慮して配置しなければならず、設置に精度や手間を要する。
実開平5−82788号公報
本発明は、前述した課題を解決するためになされたものであり、設置や調整が容易であり且つ構造が簡単であり、たとえば、単一のセンサによってジプシーホイールの回転方向を検知することができる錨鎖計、および、この錨鎖計を備えた揚錨機を提供することを目的としている。
本発明の錨鎖計は、
揚錨機の錨車の回転に同期して回転する回転体の回転量を検出する回転量検出装置と、
鎖車に回転動作をさせるための操作装置による操作に基づいて鎖車の回転方向を判別する判別回路と、
前記回転量検出装置からの検出信号をカウントするカウンタと、
判別された前記鎖車の回転方向と前記カウンタのカウント結果とを記憶する記憶装置と、
前記カウント結果を錨鎖の長さに変換する変換部と、を備えており、
前記判別回路に、前記操作装置が錨鎖巻き取り操作状態にあるときには鎖車が巻き取り方向であること、並びに、操作装置が錨鎖繰り出し操作状態にあるときおよび非回転中立状態にあるときには鎖車が繰り出し方向であることが予め設定されている。
かかる構成の錨鎖計は前記鎖車の操作装置を利用するものであり、この操作装置の操作状態に基づいて前記判別回路が鎖車の回転方向を判別するものである。したがって、この判別回路が判別した鎖車の回転方向と、前記回転量検出装置およびカウンタによって得られた前記回転量とにより、繰り出されおよび巻き取られた錨鎖長を計測することができる。このように、操作装置を利用するため、鎖車の回転方向を判別するために複数のセンサ間の位相差調整が不要であることはおろか、複数のセンサを用いることすら必要が無い。
また、前記錨車と同期して回転する回転体としては、既設の様々な回転体が存在する。たとえば、鎖車に接続された、鎖車に回転力を伝達するための伝動用ギア列の歯車である。この歯車を採用した場合、前記回転量検出装置としては、前記歯車の歯を検出するための歯数検出装置を用いる。また、前記操作装置としては、鎖車を回転駆動する駆動装置の運転操作をするための操作レバーを利用することができる。通常は、この操作レバーはレバー位置を検出するためのリミットスイッチ等のレバー位置検出器を含んでいる。そして、前記カウンタは、前記歯数検出装置からの歯数に対応したパルス信号をカウントするように構成しておけばよい。前記判別回路は、前記レバー位置検出器からの操作レバーの各位置を示す信号に基づいて鎖車の回転方向を判別するように構成することができる。この判別回路には、予め、操作レバーが巻き取り位置にあるときには鎖車が巻き取り方向であり、操作レバーが繰り出しおよび中立の各位置にあるときには鎖車が繰り出し方向であるとの条件を設定しておくことができる。
前記判別回路については、前記レバー位置検出器からのレバー位置信号に基づいて、前記巻き取り位置のときにはマイナス信号を発生するようにし、前記繰り出しおよび中立の各位置のときにはプラス信号を発生するように構成することができる。そのうえで、前記記憶装置については、前記プラス信号に従ってカウンタからのパルス信号数を加算し、前記マイナス信号に従ってカウンタからのパルス信号数を減算し、パルス信号数を累積して記憶するように構成することができる。このように構成すれば、たとえば錨鎖の完全巻き取り時点をゼロ点として、常に現状の繰り出し長さを計測して表示することが可能となる。
前記歯車は通常は鋼、すなわち磁性金属から形成されているので、前記歯数検出装置として磁気センサを用い、この磁気センサを前記歯車の歯に対向して配設することができる。こうすることにより、歯車の回転に伴って歯ごとの検出信号を得ることができ、歯車の回転角度を計測することが可能となる。
前記歯数検出装置として光電センサを用いることができる。この場合、前記歯車の歯を挟んでこの光電センサと反対側に、光電センサからの検出光を反射するための反射鏡を設置すればよい。こうすることにより、歯と歯の間隙(歯みぞ)ごとに検出信号を得ることができ、歯車の回転角度を計測することが可能となる。
本発明の揚錨機は、錨鎖を繰り出し且つ巻き取るための揚錨機であって、繰り出し且つ巻き取られた錨鎖の長さを計測するための錨鎖計を有しており、この錨鎖計が、上述したうちのいずれか一の錨鎖計から構成されている。
本発明の錨鎖計によれば、錨鎖の繰り出し量が直接的または間接的に検出される。そして、判別回路によって錨鎖の移動方向を判別することができる。また、単一のセンサによってジプシーホイールの回転方向や錨鎖の移動方向を検知することができる。したがって、錨鎖計の構造が簡単となり、設置や調整が容易となる。
本発明に係る錨鎖計を設置することのできる揚錨機(ウインドラス)の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る錨鎖計が取り付いた状態の図1のウインドラスの要部を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る錨鎖計の概略を示すブロック図である。 図3の錨鎖計による検出結果の一例を示すグラフである。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る錨鎖計および揚錨機の一実施形態を説明する。
図1および図2に示されるウインドラス1は船舶の甲板上に設置されたものである。ウインドラス1によって巻き揚げられた錨鎖は船体に設けられたチェーンロッカーと呼ばれる室内に収容される。ウインドラス1はこのチェーンロッカーに収容されている錨鎖を繰り出して水中に投下し、また、水中の錨鎖を巻き取ってチェーンロッカーに収容する。
このウインドラス1は、錨鎖C(図2中に二点鎖線で示す)を繰り出し且つ巻き取るジプシーホイール2と、ジプシーホイール2等を回転駆動するための駆動装置3(図2参照)と、駆動装置3の出力を減速する減速ギア4と、駆動装置3の減速された回転力をジプシーホイール2等に伝達する回転軸5と、この回転軸5の回転をジプシーホイール2に伝達する伝動用ギア列6とを有している。前記駆動装置3としては電動モータ、油圧モータ等が用いられる。
前記回転軸5には、伝動用ギア列6のほかに第1および第2の二つの係船索ドラム7、8、並びに、ワーピングエンド9が取り付けられている。第1係船索ドラム7および第2係船索ドラム8は、岸壁などに設置された係船金物に掛け止める係船索を巻き取り且つ繰り出すためのドラムであり、ジプシーホイール2と同様に前記駆動装置3によって回転駆動される。ワーピングエンド9はその他の索条を巻き取り且つ繰り出すためのものである。回転軸5はその適宜箇所を複数個の軸受5aによって支持されている。ジプシーホイール2、両係船索ドラム7、8は通常は二つ以上同時に使用することはない。
図2および図3に示すように、前記駆動装置3の作動および停止の操作、並びに回転方向の切り換え操作のための操作レバー10が設置されている。この操作レバー10の基部にはレバー位置検出器としての一対のリミットスイッチ25a、25bが設置されている。操作レバー10は、鉛直方向に直立した状態を中立として一方側への傾倒時に錨鎖Cの巻き取り方向の回転、他方側への傾倒時に錨鎖Cの繰り出し方向の回転となるように駆動装置3に指令を送る。この指令は、前記一対のリミットスイッチ25a、25bから送られる。すなわち、操作レバー10を繰り出し側に傾倒すると、レバー基部の一方の突起10aが一方(繰り出し側)のリミットスイッチ25aを作動させるので、このリミットスイッチ25aから駆動装置3を繰り出し側に回転するように指示信号が送られる。操作レバー10を巻き取り側に傾倒すると、レバー基部の他方の突起10bが他方(巻き取り側)のリミットスイッチ25bを作動させるので、このリミットスイッチ25bから駆動装置3を巻き取り側に回転するように指示信号が送られる。
前述した駆動装置3の減速ギア4を構成する大径ギア4aは回転軸5に固定されているが、伝動用ギア列6を構成する小径ギア6a、および、二つの係船索ドラム7、8はいずれも回転軸5には固定されず、自由回転可能にされている。そして、回転軸5上に、小径ギア6a、係船索ドラム7、8それぞれに対応して設置されたクラッチ11、12、13により、回転軸5に対して係脱可能にされている。すなわち、各クラッチ11、12、13が噛み合うことにより、小径ギア6aおよび両係船索ドラム7、8それぞれに回転軸5から回転力が伝達される。前記ジプシーホイール2は、錨鎖Cを構成する鎖片Caが滑ることなく係合している。
このジプシーホイール2の一方の端面には、前述の伝動用ギア列6を構成する大径ギア6bが同心状に固定されている。この大径ギア6bは前記小径ギア6aと噛み合っている。ジプシーホイール2の他方の端面にはブレーキ16を構成するブレーキドラム16aが同心状に固定されている。このブレーキドラム16aの外周面にブレーキシュー16bを圧接することによりジプシーホイール2の回転を制動する。また、図1に示すように、第1および第2の係船索ドラム7、8にもそれぞれブレーキドラムおよびブレーキシューからなるブレーキ17、18が設置されている。各ブレーキには操作用のブレーキハンドル16c、17a、18aが設置されている。
これらブレーキ16、17、18は、前記各クラッチ11、12、13の噛合を解いて伝動用ギア列6(ひいてはジプシードラム2)および両係船索ドラム7、8をそれぞれ回転軸5に対して自由回転可能にしたときに、錨鎖Cや係船索によるジプシードラム2および両係船索ドラム7、8それぞれの回転を制動するために用いる。たとえば、錨鎖Cを自由落下によって繰り出すとき、その速度を調節するために用いる場合がある。
このウインドラス1には、前述した伝動用ギア列6を構成する大径ギア6bを利用した錨鎖計21が設置されている。錨鎖計21は、繰り出し且つ巻き取られる錨鎖Cの長さを計測するための装置である。
図3にはこの錨鎖計21の全体の構成が示されている。この錨鎖計21は、歯車の歯を検出する歯数検出装置22と、錨鎖Cの繰り出しおよび巻き取りの長さを決定する錨鎖長演算部23と、演算結果を表示する表示部24とを有している。表示部は、ウインドラス1に近接して設置される第一表示部24aと、船舶のブリッジ部分に設置される第二表示部24bとを含んでいる。もちろん、必要と思われる他の場所に設置してもよい。前記演算結果を電気的に表示するものであるため、任意の場所に容易に設置することができる。さらに、前記操作レバー10に設置された前記一対のリミットスイッチ25a、25bも錨鎖計21の一構成要素である。
前記錨鎖長演算部23には、ジプシーホイール2の回転方向を判別する判別回路26と、歯数検出装置22から送られるパルス信号をカウントするカウンタ27と、判別回路26で判別されたジプシーホイール2の回転方向およびカウンタ27によるパルス信号のカウント結果を記憶する記憶装置28と、前記カウント数を鎖の長さに変換する変換部29と、リセットボタン30とが含まれている。このリセットボタン30は、たとえば、錨鎖Cの全長が巻き取られたときに、万が一、何らかの原因で表示の数値がしかるべき数値(たとえばゼロ)になっていないとき、記憶装置28に記憶された数値をたとえばゼロに修正するためのものである。
前記歯数検出装置22は前記伝動用ギア列6を構成する大径ギア6bの歯に近接した位置に設置されている。歯数計測装置22としては種々のものを採用することができる。たとえば、磁気センサを用いることができる。伝動用ギア列6は通常は磁性体である鋼から形成されているからである。そして、大径ギア6bの回転に伴い、磁気センサの前を通過する歯数に応じた正弦波状の信号を前記カウンタ27によってカウントすることにより、大径ギア6bの回転角度、ひいてはジプシーホイール2の回転角度を計測することができる。
または、光電センサを用いてもよい。この場合、光電センサを大径ギア6bの歯に近接した位置に設置し、歯を挟んで光電センサの反対側に反射鏡を設置すればよい。そして、大径ギア6bの回転に伴い、光電センサからの検出光が歯と歯の間隙(歯みぞ)ごとに反射鏡に反射して検出されるので、大径ギア6bの回転角度、ひいてはジプシーホイール2の回転角度を計測することができる。上記反射鏡を歯を挟んで光電センサの反対側に設置することに代えて、各歯に反射鏡を取り付けてもよい。また、歯の側面を磨いて光を十分に反射しうるようにしたうえで防錆処理を施してもよい。
このように、歯数検出装置22は、ジプシーホイール2に同心状に固定された大径ギア6bの歯数を検出するので、ジプシーホイール2の回転角度を忠実且つ正確に計測することができる。また、ジプシーホイール2への伝動用のギア列6という既設の歯車の歯を計測するので、錨鎖計専用の被検出部(歯車や光遮蔽板等)を設置する必要はない。
前記判別回路26には操作レバー10の位置信号がリミットスイッチ25a、25bから入力されている。判別回路26では、操作レバー10が繰り出し側に傾倒されて一方(繰り出し側)のリミットスイッチ25aから作動信号を受信したとき、および、操作レバー10が中立状態にあっていずれのリミットスイッチ25a、25bからも作動信号を受信しないときには、ジプシーホイール2の回転が繰り出し方向であると判別し、繰り出し信号(たとえば+(プラス)信号)を発生する。一方、操作レバー10が巻き取り側に傾倒されて他方(巻き取り側)のリミットスイッチ25bから作動信号を受信したときには、ジプシーホイール2の回転が巻き取り方向であると判別し、繰り出し信号(たとえば−(マイナス)信号)を発生する。
このように、リミットスイッチ25a、25bは駆動装置3の作動指示とともに、ジプシーホイール2の回転方向の判別にも用いられる。操作レバー10が中立状態にあるときでもジプシーホイール2の回転が繰り出し方向であると判別する理由は、錨鎖Cを自由落下によって繰り出す場合があるからである。このときには、操作レバー10は中立状態にあって駆動装置3は動作していないが、錨鎖Cの自由落下による繰り出しに伴ってジプシーホイール2および伝動用ギア列6が繰り出し方向に回転する。このときには、前述したようにクラッチ11が切断してジプシーホイール2が自由回転状態にあり、ブレーキ16によって錨鎖Cの繰り出し速度を調節することができる。
このように、既設の操作レバー10のリミットスイッチ25a、25bがジプシーホイール2の回転方向の判別に用いられるため、回転方向判別のための専用のセンサを必要としない。また、従来技術のように複数組のセンサまたは複数対のセンサを用いる必要もない。
ジプシーホイール2の回転方向の判別は予めこのように設定されているが、実際にジプシーホイール2が回転しているか否かはカウンター27による歯のカウント信号に基づいて判断される。すなわち、+信号とカウント信号とに基づいて記憶装置28には大径ギア6bの繰り出し方向の回転歯数が加算されて記憶される。または、大径ギア6b(ジプシーホイール2)の繰り出し方向の回転角度が加算されて記憶される。カウント信号が発生していない場合には、大径ギア6bの(ジプシーホイール2の)回転が停止していると判断されるので歯数や回転角度は増減されない。−信号とカウント信号とに基づいて記憶装置28には大径ギア6bの巻き取り方向の回転歯数または大径ギア6b(ジプシーホイール2)の巻き取り方向の回転角度が減算されて記憶される。記憶装置28には、錨鎖Cの完全巻き取り状態を起点(0(ゼロ)とする)にして、+方向の歯数または回転角度が加算され、−方向の歯数または回転角度が減算され、これらが累積されて現時点での+方向の歯数または回転角度が記憶されている。累積値は常に+か0である。
変換部29においては、記憶装置28から、錨鎖Cの完全巻き取り状態を0とした現時点の歯数または回転角度が読み取られ、これから錨鎖Cの繰り出し長さが計算される。この計算のためには、大径ギア6bの全歯数、ジプシーホイール2の一回転当たりの錨鎖巻き込み量等のデータを格納しておく。
表示部24a、24bには、変換部29において計算された錨鎖の繰り出し長さが表示される。また、単位時間当たりの繰り出しまたは巻き取りの錨鎖長から、その速度を計算して表示することもできる。
図4には、以上述べた錨鎖計21の動作が時間軸上のグラフに示されている。図4における上段(a)は、歯数検出装置22によって検出されてカウンタ27によってカウントされた大径ギア6bの歯である。中段の(b)は、操作レバー10の繰り出し側のリミットスイッチ25aからの繰り出し方向を示す信号であり、同じく中段の(c)は巻き取り側のリミットスイッチ25aからの巻き取り方向を示す信号である。下段の(d)は、完全巻き取り状態を0とした現時点の錨鎖Cの繰り出し長さ(または累積歯数)を示す累積計測値である。
図4における左端の第一段階(1)は、駆動装置3によってジプシーホイール2を繰り出し方向に回転駆動することにより、錨鎖Cを繰り出している状態を示している。(a)に示すように歯数がカウントされ、(b)に示すように繰り出し側のリミットスイッチ25aから繰り出し方向を示す信号が発信されている。この場合には、判別回路26において+信号が発生している。錨鎖Cの繰り出し長さが漸増している(図中の(d)参照)。
次の第二段階(2)では、(a)に示すように大径ギア6bの歯はカウントされていない。また、(b)(c)に示すように操作レバーのいずれのリミットスイッチ25a、25bからも信号が発信されていない。この場合、判別回路26は+信号を発生するが、大径ギア6bの歯はカウントされていないので、錨鎖Cは繰り出しも巻き取りもされていないことが判る。下段の(d)では累積値は増減していない。
次の第三段階(3)では、(a)に示すように歯数がカウントされているが、いずれのリミットスイッチ25a、25bからも信号が発信されていない(図中の(b)(c)参照)。この場合は、判別回路26において+信号が発生している。錨鎖Cが自由落下によって繰り出されていることが判る。すなわち、前述の第二段階(2)においてブレーキ16によってジプシーホイール2を拘束して回転不能にした状態でクラッチ11を切断する。ついで、ブレーキ16を緩めて繰り出し速度を調節して錨鎖を繰り出す。下段の(d)に示すように錨鎖Cの繰り出し長さが急増している。
次の第四段階(4)は、上記第二段階(2)と同様に錨鎖Cは繰り出しも巻き取りもされていないことが判る。
次の第五段階(5)は駆動装置3によってジプシーホイール2を巻き取り方向に回転駆動することにより、錨鎖Cを巻き取っている状態を示している。(a)に示すように歯数がカウントされ、(c)に示すように巻き取り側のリミットスイッチ25bから巻き取り方向を示す信号が発信されている。この場合には、判別回路26において−信号が発生している。錨鎖Cの繰り出し長さは漸減している(図中の(d)参照)。
次の第六段階(6)は、上記第二段階(2)と同様に錨鎖Cは繰り出しも巻き取りもされていないことが判る。
以上説明した錨鎖計21は、ジプシーホイール2に一体的に接続された伝動用ギア列6の大径ギア6bの歯数を検出するものであるが、かかる構成には限定されない。たとえば、同じ伝動用ギア列6の小径ギア6aの歯数を計測するようにしてもよい。これは、対応するクラッチ12の接続、切断に拘わらず、小径ギア6aは大径ギア6bに噛み合った状態でジプシーホイール2と同期して回転するからである。
本発明の錨鎖計によれば、単一のセンサによってジプシーホイールの回転方向や錨鎖の移動方向を検知することができる。さらに、この検知の際には既設の操作装置を利用することもできる。したがって、設置や調整が容易であり且つ構造が簡単である。以上から、既設のウインドラスに適用する錨鎖計として有用である。
1 … ウインドラス
2 … ジプシーホイール
3 … 駆動装置
4 … 減速ギア
5 … 回転軸
6 … 伝動用ギア列
7、8 … 係船索ドラム
9 … ワーピングエンド
10 … 操作レバー
11、12、13 … クラッチ
16、17、18 … ブレーキ
21 … 錨鎖計
22 … 歯数検出装置
23 … 錨鎖長演算部
24a … 第一表示部
24b … 第二表示部
25 … リミットスイッチ
26 … 判別回路
27 … カウンタ
28 … 記憶装置
29 … 変換部
C … 錨鎖
Ca … 鎖片

Claims (6)

  1. 揚錨機の錨車の回転に同期して回転する回転体の回転量を検出する回転量検出装置と、
    鎖車に回転動作をさせるための操作装置による操作に基づいて鎖車の回転方向を判別する判別回路と、
    前記回転量検出装置からの検出信号をカウントするカウンタと、
    判別された前記鎖車の回転方向と前記カウンタのカウント結果とを記憶する記憶装置と、
    前記カウント結果を錨鎖の長さに変換する変換部と、を備えており、
    前記判別回路に、前記操作装置が錨鎖巻き取り操作状態にあるときには鎖車が巻き取り方向であること、並びに、操作装置が錨鎖繰り出し操作状態にあるときおよび非回転中立状態にあるときには鎖車が繰り出し方向であることが予め設定されている、錨鎖計。
  2. 前記回転体が、鎖車に接続された、鎖車に回転力を伝達するための伝動用ギア列の歯車であり、
    前記回転量検出装置が、前記歯車の歯を検出するための歯数検出装置であり、
    前記操作装置が、前記鎖車を回転駆動する駆動装置の運転操作をするための操作レバーであり、この操作レバーが、そのレバー位置を検出するためのレバー位置検出器を含んでおり、
    前記カウンタが、前記歯数検出装置からの歯数に対応したパルス信号をカウントするように構成されており、
    前記判別回路が、前記レバー位置検出器からの前記操作レバーの各位置を示す信号に基づいて鎖車の回転方向を判別するように構成されており、この判別回路には、予め、操作レバーが巻き取り位置にあるときには鎖車が巻き取り方向であり、操作レバーが繰り出しおよび中立の各位置にあるときには鎖車が繰り出し方向であると設定されている、請求項1記載の錨鎖計。
  3. 前記判別回路が、前記レバー位置検出器からのレバー位置信号に基づいて、前記巻き取り位置のときにマイナス信号を発生し、前記繰り出しおよび中立の各位置のときにはプラス信号を発生するように構成されており、
    前記記憶装置には、前記プラス信号のときにはカウンタからのパルス信号数を加算し、前記マイナス信号のときにはカウンタからのパルス信号数を減算し、パルス信号数を累積して記憶するように構成されている、請求項2記載の錨鎖計。
  4. 前記歯車が磁性金属製であり、前記歯数検出装置が磁気センサであり、この磁気センサが前記歯車の歯に対向して配設されている、請求項2または3記載の錨鎖計。
  5. 前記歯数検出装置が光電センサであり、前記歯車の歯を挟んでこの光電センサと反対側に、光電センサからの検出光を反射するための反射鏡が設置されている、請求項2または3記載の錨鎖計。
  6. 錨鎖を繰り出し且つ巻き取るための揚錨機であって、繰り出し且つ巻き取られた錨鎖の長さを計測するための錨鎖計を有しており、この錨鎖計が、請求項1〜5のうちのいずれか一の項に記載の錨鎖計である、揚錨機。
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