JP2010234310A - 視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法を提供すること。
【解決手段】所望の柄模様に相当する柄模様又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石の上に非磁性体のシート又は薄板を載せ、該シート又は薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を塗布して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させるか、又は非磁性体のシート又は薄板の表面に上記の液状塗料を塗布し、塗布した塗膜が流動性を有している間に、塗布した塗膜を有するシート又は薄板の裏面に上記のマグネットシート又は磁石を当てて塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、その後に、塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させて視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜を形成する。
【選択図】 なし

Description

本発明は視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法に関し、より詳しくは、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石と、非磁性体シート又は非磁性体薄板と、磁界がゼロの時には磁性のない単なる液体である磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料とを用いて視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜を形成する方法に関する。
磁性塗料を用いて柄模様を有する塗膜を形成する方法として、ある一定の大きさに切断したベースフィルム材の裏面に磁石を固定した後、該ベースフィルム材の上面に磁性材料含有液状塗料を塗布し、次いで乾燥硬化をおこなった後、該ベースフィルム材から磁石を取り除く方法が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開平4−244268号公報 特開平4−244269号公報 特開平5−329436号公報 特開平5−345165号公報
本発明は磁性塗料を用いるのではなく、磁界がゼロの時には磁性のない単なる液体である磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を用い、柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ、又視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の生産性の点でも優れている、視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法を提供することを目的としている。
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石と、非磁性体シート又は非磁性体薄板と、磁界がゼロの時には磁性のない単なる液体である磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料とを適切な配置で用いることにより柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜が有意に形成されることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法は、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石の上に非磁性体シート又は非磁性体薄板を載せ、該非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、該塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させることを特徴とする。
また、本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法は、非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、該塗布した塗膜が流動性を有している間に、該塗布した塗膜を有する非磁性体シート又は非磁性体薄板の裏面に、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石を当てて磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、該塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させることを特徴とする。
本発明の塗膜の形成方法においては視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜を形成することができ、柄模様の再現性、融通性、シャープさ等の点で優れ、又視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の生産性の点でも優れている。
実施例1で得られた柄模様の写真である。 実施例2で得られた柄模様の写真である。 実施例3で得られた柄模様の写真である。 実施例4で得られた柄模様の写真である。
本発明で用いる磁性流体は周知であり、直径が10nm程度の磁性超微粒子と、主成分である水、有機溶剤または油等の液体(分散媒)と、その粒子に吸着して粒子を液体(分散媒)中に安定に分散させるための界面活性剤との3成分からなるコロイド溶液である。本発明においては市販の磁性流体をそのまま用いることができる。例えば、株式会社フェローテックから入手できるEXP.01052は酸化鉄17.5〜23.7体積%、溶剤溶解性分散剤17.3〜23.5体積%及び合成炭化水素系溶剤65.2〜52.8体積%からなるものである。磁性流体中の磁性粒子は極めて小さい事と表面の表面活性剤層の相互反発力等により、凝集したり、重力によって沈降したりすることがなく安定な分散状態を保つことができる。磁性流体は磁界がゼロの時には磁性の無い単なる液体であるが、マグネット等の磁界を作用させる事で、磁性流体は磁化する。しかしながらマグネットを遠ざける(磁界を取り除く)と、磁化は再び消滅する。磁性流体は残留磁化およびヒステリシスといった特性を持たない。磁石を近づければ磁石に引き寄せられるが、その際、磁石のN極−S極に構成される磁力線に沿って配向しようとする。この配向しようとする力と磁性流体の持っている界面張力の拮抗の結果、磁性流体の表面はトゲトゲ状(スパイクのような形状)に変化するので、これは「スパイク現象」と呼ばれている。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石を用いる。所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシートは磁性体粒子を含有するシートに所望の柄模様に相当する柄模様で着磁させる(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)か、又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様で着磁させる(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)ことにより作製できる。また、この着磁については両面着磁であっても多極着磁であってもよく、多極着磁の場合には柄模様に加えてその柄模様の中に縞状の模様が形成される。
また、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシートはマグネットシートから所望の柄模様に相当する部分を抜き取ることによって作製することができる。本発明においては該抜き取った部分のマグネットシート(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)及び該抜き取った残りのマグネットシート(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)の何れもそのままで用いることができる。しかし、上に載せる非磁性体シート又は非磁性体薄板を安定に保持する必要があるときには、該抜き取った部分のマグネットシートと、該抜き取った残りのマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート(この場合には所望の柄模様に相当する磁性柄模様となる)、又は該抜き取った残りのマグネットシートと、該抜き取った部分のマグネットシートと同形状の非磁性シートとを組み合わせたシート(この場合には所望の柄模様に相当する非磁性柄模様となる)を用いることもできる。本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においてマグネットシートは両面着磁シート及び多極着磁シートの何れでもよく、多極着磁シートの場合には柄模様に加えてその柄模様中に縞状の模様が形成される。
本発明において非磁性柄模様を有するシートとは、柄模様部分が非磁性の状態で柄模様以外の部分が磁性の状態のシートであるか、又は柄模様部分が取り除かれていて柄模様以外の部分が磁性の状態のシートであることを意味する。
所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有する磁石は磁石をそのような柄模様に相当する形状に成形することにより、又はそのような柄模様の磁石を作製することにより入手できる。このようにして入手した磁石はそのままで用いることができる。しかし、上に載せる非磁性体シート又は非磁性体薄板を安定に保持する必要があるときには、上記のマグネットシートの場合と同様に加工することができる。
本発明で使用する非磁性体シート又は非磁性体薄板は非磁性体からなるベースフィルム又は薄板であり、その材質については制限はない。その材質の具体例としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリイミド、アクリル、スチレン、ABS、フェノール、エポキシ、セルロース、ゴム等を挙げることができる。非磁性体シート又は非磁性体薄板の厚さについては特には制限はないが、厚くなるにつれて暈しの柄模様が形成される傾向がある。
非磁性体シート及び非磁性体薄板は、それ自体着色されていても透明であってもよく、また、表面が平滑であってもエンボス加工したものであってもよい。更に、現出させる柄模様を目的の色調にするために、該非磁性体シート及び非磁性体薄板の表面に、着色顔料及び樹脂成分を主成分とし且つ磁性材料を含有していない着色プライマーを用いて下塗層を形成しておくことも可能である。該非磁性体シート及び非磁性体薄板の厚さについては、該非磁性体シート及び非磁性体薄板の下面のマグネットシートまたは磁石の磁力が非磁性体シート及び非磁性体薄板表面に塗布した液状塗料の磁性流体に作用を及ぼすことを妨げない厚さであれば特に制限はなく、視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成された非磁性体シート及び非磁性体薄板の各々の用途によって決まる。
本発明で使用する透明又は半透明の液状塗料は磁性流体、樹脂、光輝顔料及び溶剤を主成分とし、更に必要に応じて着色顔料、染料等を配合してなる液状組成物である。また、該液状塗料は、塗料に普通に使用されている添加剤、表面調整剤、体質顔料等を適宜含有していてもよい。
樹脂成分としては、通常の塗料用樹脂が使用でき、例えば常温で乾燥もしくは反応硬化する樹脂、加熱によって硬化もしくは溶融する樹脂、活性エネルギー線照射で硬化する樹脂等があげられ、具体的にはアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂及びこれらの変性樹脂等を挙げることができる。
なお、磁性流体を樹脂やシンナーに直接混ぜるとショックを起こす(混ざらない、分離する)ことがある。しかし、磁性流体とセルロース・アセテート・ブチレートとを混ぜるときれいに混ざり、その後に樹脂やシンナーと混ぜてもショックを起こすことはなく、均一に分散させることができる。従って、本発明では更にセルロース・アセテート・ブチレートを用いることが好ましい。また、セルロース・アセテート・ブチレートを用いた場合には乾燥性が良くなるとの副次的効果も得られる。
本発明で使用する光輝顔料は被磁性体のものであり、例えば、アルミフレーク等の非磁性体メタリック顔料、パール顔料、ガラスフレーク顔料などを挙げることができる。光輝顔料自体は磁界の作用に影響されないものであるが、本発明においては、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させ、光輝顔料を配向(向きを変化)させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させる必要があり、それで光輝顔料はフレーク状の粉末粒子であることが好ましく、リン片状、薄板状等の何れでもさしつかえない。また光輝顔料の大きさについては、本発明の目的を達成する観点では特に制限されることはなく、対象物の外観や設備面の制限を考慮して任意に選択することができる。例えば、視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜(乾燥膜厚)の厚さとの関連で粒子の最大径の平均径で一般的には1〜40μm程度、好ましくは2〜25μm程度である。
また、溶剤としては有機溶剤、水が挙げられる。本発明で用いる光輝顔料を含有する液状塗料の形態として有機溶剤型、非水ディスパーション型、水溶液型、エマルジョン型等を挙げることができる。
本発明で用いる液状塗料においては、磁性流体の含有量は非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布した時に、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させ、光輝顔料を配向(向きを変化)させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ得る量であれば特には制限はない。樹脂の含有量は塗膜の性能のバランスを考慮して塗料100質量部あたり3〜50質量部、特に5〜12質量部の量で存在させることが好ましい。光輝顔料の含有量は目的外観に応じて選択できるが、塗膜の他の性能とのバランスを考慮して、光輝顔料を塗料100質量部あたり1〜50質量部、特に5〜25質量部の量で存在させることが好ましい。また、溶剤の量については、非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように容易に塗布できるように調整する。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、液状塗料の塗布手段として、例えば吹付塗装機、ナイフコーター、グラビアコーター、ローラー、スクリーン印刷機等を用いておこなうことができる。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μm、好ましくは10〜40μmとなるように塗布する。乾燥膜厚で8μm未満となる場合には、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用した塗膜中の樹脂及び光輝顔料の移動、光輝顔料の配向(向きを変化)が妨げられて柄模様の再現性が劣る傾向がある。また、乾燥膜厚で50μmを超える場合には柄模様の立体感が劣る傾向がある。
液状塗料の乾燥又は硬化は、塗料の種類に応じて適宜の方法を選択することができる。例えば常温乾燥、反応硬化、加熱による硬化、加熱による溶融及びその後の冷却による硬化、活性エネルギー線照射による硬化を利用することができ、加熱が必要なものについては乾燥機、活性エネルギー線照射が必要なものについては活性エネルギー線照射器によって硬化させることができる。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、塗布した液状塗料をその塗布の1分後の不揮発分が60〜80質量%、好ましくは60〜75質量%となるように乾燥又は硬化させて該液状塗料の塗膜中に該磁性柄模様に相当する模様を形成させることが好ましく、その後に該塗膜を完全に乾燥又は硬化させる。塗布の1分後の不揮発分が80質量%を超える場合には光輝顔料の配向(向きの変化)が終了する前に光輝顔料の配向(向きの変化)が妨げられて柄模様の再現性が劣る傾向がある。また、塗布の1分後の不揮発分が60質量%未満である場合には光輝顔料の配向が固定されるまでの時間が長くなり、生産性が劣ることになる。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法においては、上記した諸事項を考慮して、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石の上に非磁性体シート又は非磁性体薄板を載せ、該非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布して
磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させるか、又は非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、該塗布した塗膜が流動性を有している間に、該塗布した塗膜を有する非磁性体シート又は非磁性体薄板の裏面に、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石を当てて、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、その後に、該塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させて視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜を形成する。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法によって得られる柄模様を有する非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に必要に応じて更にクリヤー膜を設けることができる。クリヤー膜は、例えばクリヤー塗料を塗布することにより、又は接着剤(粘着剤も含む)を有するクリヤーフィルムをラミネートすることにより形成できる。また、クリヤー膜は着色顔料を含有することができる。
本発明の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法によって得られた視覚による立体的外観の柄模様を有する非磁性体シート又は非磁性体薄板は、そのままでも使用することができるが、例えば非磁性体シート及び非磁性体薄板の裏面に粘着剤層やマグネットシート層を設けて他の製品に貼付させて用いることも可能であり、この方が利用価値が高い。
実施例1
3mm厚の黒色ABS樹脂板の表面をIPAワイピング処理し、次いで導電剤を塗布して得たABS樹脂板から7cm×15cmの長方形の非磁性体薄板を切り取った。また、2mm厚のマグネットシートから頂角120°、底辺の長さ12cmの二等辺三角形のマグネットシートを切り取った。更に、ウレタン塗料V−TOP HNV(大日本塗料株式会社製)23.0質量部、セルロース・アセテート・ブチレート(イーストマン ケミカル ジャパン株式会社から入手したCAB−381−20−10BA、数平均分子量70000)1.5質量部、磁性流体(株式会社フェローテックから入手したEXP.01052、酸化鉄17.5〜23.7体積%、溶剤溶解性分散剤17.3〜23.5体積%、合成炭化水素系溶剤65.2〜52.8体積%)1.5質量部、光輝顔料(東洋アルミ株式会社から入手できるアルミペースト、5640NS)1.2質量部及びキシロール1.7質量部とからなる液状塗料を調製した。
上記の切り取ったマグネットシートの上に上記の切り取った非磁性体薄板を載せ、該非磁性体薄板表面に上記の液状塗料を塗布した。塗布の方法としてメタベル(カップ:70φ)を用い、静電圧−60kV、シェービングエア2.0kg/cm2、ベル回転数30000rpm、ガン距離20cm、線速50m/min、コンベアスピード1.65m/min,吐出量200ml/minで回転霧化型静電塗装を実施した。その後風乾させた。塗布後の柄模様が発現するまでの時間は2秒以下であり、完全乾燥硬化の後の膜厚(乾燥膜厚)は20μmであった。得られた製品の面と直角の方向からの写真は図1の(a)に示す通りであり、直角の方向から約15度傾けた方向からの写真は図1の(b)に示す通りであり、直角の方向から約30度傾けた方向からの写真は図1の(c)に示す通りであった。
実施例2、3及び4
実施例1で用いたセルロース・アセテート・ブチレート(イーストマン ケミカル ジャパン株式会社から入手できるCAB−381−20−10BA)の配合量を1.5質量部からそれぞれ1.7質量部(実施例2)、2.0質量部(実施例3)及び2.4質量部(実施例4)に変更した以外は実施例1と同様にして柄模様を有する塗膜を形成した。実施例2で得られた製品の面と直角の方向からの写真は図2の(a)に示す通りであり、直角の方向から約15度傾けた方向からの写真は図2の(b)に示す通りであり、直角の方向から約30度傾けた方向からの写真は図2の(c)に示す通りであった。また、実施例3で得られた製品の面と直角の方向からの写真は図3の(a)に示す通りであり、直角の方向から約15度傾けた方向からの写真は図3の(b)に示す通りであり、直角の方向から約30度傾けた方向からの写真は図3の(c)に示す通りであった。更に、実施例4で得られた製品の面と直角の方向からの写真は図4の(a)に示す通りであり、直角の方向から約15度傾けた方向からの写真は図4の(b)に示す通りであり、直角の方向から約30度傾けた方向からの写真は図4の(c)に示す通りであった。
図1、図2、図3及び図4の各々の(a)、(b)及び(c)の写真の比較から明らかなように、見る角度の変化に応じて濃淡が変化し、形成された柄模様は視覚による立体的外観を持っている。

Claims (5)

  1. 所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石の上に非磁性体シート又は非磁性体薄板を載せ、該非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、該塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させることを特徴とする視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法。
  2. 非磁性体シート又は非磁性体薄板の表面に磁性流体、樹脂及び光輝顔料を含有する透明又は半透明の液状塗料を乾燥膜厚で8〜50μmとなるように塗布し、該塗布した塗膜が流動性を有している間に、該塗布した塗膜を有する非磁性体シート又は非磁性体薄板の裏面に、所望の柄模様に相当する柄模様を有するか又は所望の柄模様が抜けた模様に相当する柄模様を有するマグネットシート又は磁石を当てて、磁性流体の持つ磁力が磁石の磁力線に添って集まる性質を利用して塗膜中の樹脂及び光輝顔料を移動させて視覚による立体的外観の柄模様を形成させ、該塗布した塗膜を完全に乾燥又は硬化させることを特徴とする視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法。
  3. 光輝顔料が非磁性体メタリック顔料、パール顔料又はガラスフレーク顔料である請求項1又は2記載の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法。
  4. 液体塗料が更にセルロ−ス・アセテート・ブチレートを含有する請求項1、2又は3記載の視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の方法で得られた視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の上に更にクリアー塗料を塗布し、乾燥又は硬化させることを特徴とする視覚による立体的外観の柄模様を有する塗膜の形成方法。
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