JP2010234074A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御手段を被包した状態で閉鎖状態に維持される被包部材を備えた遊技機において、被包部材の構造の複雑化を招くことなく、確認に要する手間を簡略化することができ、悪徳行為防止を図ることのできる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機の外枠1には前枠2が回動自在に装着されている。前枠2には遊技盤3が設けられている。遊技盤3の前面側ではハンドル7の操作に基づいて所定の遊技が進行されるが、その遊技は遊技盤3の背面側に設けられた制御手段によって制御される。制御手段は被包部材にて被包され封印状態にて維持される。封印状態を維持したまま制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、一旦封印が解除された場合には外観上の変更を伴わずして再度封印状態に復帰させることができないよう構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の弾球遊技機やスロットマシン等の回胴式遊技機に代表される遊技機に係り、特に遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で閉鎖状態にて維持される被包部材を備えた遊技機に関する。
一般に、パチンコ遊技機やスロットマシン等は、制御回路基板を備えており、そこには、主たる制御を司るCPU、制御プログラムを記憶したROM、遊技状況を記憶するRAM等が搭載されている。例えばパチンコ遊技機において、制御回路基板は、遊技盤の背面側に配設される基板ボックス内に収納されている。近年、かかる基板ボックス内に収納された制御回路基板から遊技内容等に関する制御プログラムが記憶されたROM等を取り外し交換して、遊技機の遊技内容を変更するといった不正行為が問題になっている。
このような不正行為の防止対策として、基板ボックス内からROM等を取り外すことができないように、基板ボックスの本体と蓋体とを封印するものが提案されている。かかる封印の代表例として、本体及び蓋体にそれぞれ封印部を設けるとともに、封印部同士を、特殊ネジ等を用いて接合するもの(当該分野において一般に「かしめ」と称される)が挙げられる。
ところで、上記基板ボックスに関し、必要に応じて、或いは、定期的に不正行為が行われたか否かの検査が行われる。かかる検査に際しては、封印部を切断して封印状態を解除した上で、基板ボックス内からROM等を一旦取り外し、当該取り外したROM等に記憶されている制御プログラムが正規のものと符合するか否かを判断する。そして、上記検査において不正が行われていないと認定した場合には、再度基板ボックスを再度封印状態に復帰させる。このように再度封印状態に復帰させることができるよう、従来の基板ボックスには、別の封印部が設けられ、復帰に際しては別の封印部について再度「かしめ」が施される。
しかしながら、上記例では、検査の回数を見越した分に比例した数の封印部を、予め基板ボックスに設けておく必要があり、その分だけ基板ボックスの構造が複雑なものとなってしまっていた。また、検査の度に、封印状態の解除、ROM等の取り外し、検査後のROM等の再設置、及び再度の封印等といった一連の面倒な作業を行わなければならず、著しく手間がかかってしまっていた。なお、かかる課題はパチンコ遊技機に限らず、スロットマシン等の他の遊技機においても内在するものである。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、制御手段を被包した状態で閉鎖状態に維持される被包部材を備えた遊技機において、構造の複雑化を招くことなく、確認に要する手間を簡略化することができ、かつ、不正防止を図ることのできる遊技機を提供することを主目的とする。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で略閉鎖状態にて維持される被包部材を備えた遊技機において、前記略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、一旦前記略閉鎖状態が解除された場合には外観上の変更を伴わずして再度前記略閉鎖状態に復帰させることができないよう構成したことを特徴とする遊技機。ここで、「外観上の変更」には、微視的な変更も含まれる。つまり、肉眼による目視で明らかな場合は勿論のこと、レンズや顕微鏡等の拡大視認手段を用いて発見できるような場合も含まれる。
手段1によれば、被包手段は、遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で略閉鎖状態にて維持される。かかる遊技機において、略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができる。従って、確認に際し、被包手段の略非閉鎖状態を解除する必要がなくなり、結果として確認に要する手間を簡略化することができる。また、略非閉鎖状態を維持したまま何度でも確認作業を行うことができることから、検査等の確認回数を考慮した上で被包部材を構成する必要がない。その結果、前記考慮に伴って構造の複雑化を招いてしまうことがない。さらに、一旦前記略閉鎖状態が解除された場合には外観上の変更を伴わずして再度前記略閉鎖状態に復帰させることができない。すなわち、一旦略閉鎖状態を解除した場合には外観上の変更が伴うため、解除された事実が証拠として残る。このため、不正行為の未然防止を図ることができるとともに、万一不正行為によって略閉鎖状態の解除が行われた場合には、それを容易に発見することができ、もって間接的側面から不正行為を防止することができる。
手段2.遊技の制御を司る制御手段と、前記制御手段を被包する被包部材とを備えるとともに、前記被包部材を略閉鎖状態にて維持するための閉鎖維持手段を備えた遊技機において、前記略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、前記略閉鎖状態を解除する場合には、前記閉鎖維持手段の全役割が終了するよう構成したことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、被包手段は、遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で、閉鎖維持手段によって略閉鎖状態にて維持される。かかる遊技機において、略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができる。従って、確認に際し、被包手段の略非閉鎖状態を解除する必要がなくなり、結果として確認に要する手間を簡略化することができる。また、略非閉鎖状態を維持したまま何度でも確認作業を行うことができることから、検査等の確認回数を考慮した上で被包部材を構成する必要がない。その結果、前記考慮に伴って構造の複雑化を招いてしまうことがない。さらに、一旦前記略閉鎖状態が解除される場合には、閉鎖維持手段の全役割が終了する。すなわち、一旦略閉鎖状態を解除した場合には、再度閉鎖維持手段によって被包部材を略閉鎖状態にて維持することができず、解除された事実が明らかとなる。このため、不正行為の未然防止を図ることができるとともに、万一不正行為によって略閉鎖状態の解除が行われた場合にはそれを容易に発見することができ、もって間接的側面から不正行為を防止することができる。
手段3.遊技の制御を司る制御手段と、前記制御手段を被包する被包部材とを備えるとともに、前記被包部材を略閉鎖状態にて維持するための閉鎖維持手段を備えた遊技機において、前記略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、前記閉鎖維持手段の維持機能を損なわせることで前記略閉鎖状態を解除可能とし、該閉鎖維持手段の維持機能が損なわれた場合には自身の再度の使用が不能となるよう構成したことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、被包手段は、遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で、閉鎖維持手段によって略閉鎖状態にて維持される。かかる遊技機において、略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができる。従って、確認に際し、被包手段の略非閉鎖状態を解除する必要がなくなり、結果として確認に要する手間を簡略化することができる。また、略非閉鎖状態を維持したまま何度でも確認作業を行うことができることから、検査等の確認回数を考慮した上で被包部材を構成する必要がない。その結果、前記考慮に伴う構造の複雑化を招いてしまうことがない。さらに、略閉鎖状態を解除する必要が生じた場合、閉鎖維持手段の維持機能を損なわせることで略閉鎖状態が解除されうる。また、閉鎖維持手段の維持機能が損なわれた場合には自身の再度の使用が不能となる。このため、一旦略閉鎖状態を解除した場合には、再度閉鎖維持手段によって被包部材を略閉鎖状態にて維持することができず、解除された事実が明らかとなる。このため、不正行為の未然防止を図ることができるとともに、万一不正行為によって略閉鎖状態の解除が行われた場合にはそれを容易に発見することができ、もって間接的側面から不正行為を防止することができる。
手段4.前記被包部材は第1の被包部材及び第2の被包部材が互いに接合されることによって構成され、前記閉鎖状態維持手段は、前記接合状態で前記第1の被包部材及び第2の被包部材を封印状態に維持するとともに、封印解除に伴いそのことが痕跡となって残存しうるものであることを特徴とする手段2又は3に記載の遊技機。
手段4によれば、第1の被包部材及び第2の被包部材が互いに接合されることによって前記被包部材が構成される。そして、閉鎖状態維持手段によって、前記接合状態で第1の被包部材及び第2の被包部材が封印状態に維持される。従って、該封印に基づく不正防止を図ることができる。また、閉鎖状態維持手段に関しては、封印解除に伴いそのことが痕跡となって残存しうる。このため、万一不正行為により封印が解除されて閉鎖状態が解除されたとしても、痕跡が証拠として残り、不正をより容易にかつより確実に発見することができる。なお、手段4において、「前記封印状態の解除に際しては閉鎖状態維持手段の破断が伴うよう構成したこと」としてもよい。また、「閉鎖状態維持手段は、前記被包部材から外方に突出した状態で設けられていること」としてもよい。特に、後者によれば、仮に閉鎖状態維持手段が破断等された場合であっても被包部材内部の部材、例えば制御手段が損傷を受けたりするのを防止できる。従って、被包部材の内部に設けられた部材を必要に応じて再利用に供することができる。
手段5.前記被包部材は略矩形状をなし、前記閉鎖状態維持手段は、各辺当たり多くとも2つ又は四隅部若しくはその近傍に多くとも1つ設けられていることを特徴とする手段2乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、閉鎖維持手段が多くなってしまうことによる構造の複雑化をより確実に防止することができる。なお、「前記閉鎖状態維持手段は全体として少なくとも2つ設けられていること」が略閉鎖状態を維持する上では望ましい。また、「一辺側がヒンジ部となっている」ような場合には、「前記閉鎖状態維持手段はヒンジ部以外の辺に対応して設けられていること」としてもよい。
手段6.前記制御手段は制御基板に取外不能又は取外困難な状態で設けられていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
手段6によれば、万一略閉鎖状態が解除されたとしても、制御手段の取外が不能又は困難となっているため、この段階においても不正行為の防止を図ることができる。
手段7.前記制御手段は、少なくとも遊技にかかわる制御とは切り離された事項を予め記憶してなる独立記憶部を有しており、前記略閉鎖状態を維持したまま前記独立記憶部と外部確認装置との間で前記確認のための通信を行うことができるよう通信端子を前記被包部材の所定部位に対応して設けたことを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。ここで、「遊技にかかわる制御とは切り離された」とあるのは、「具体的な遊技内容(演出等)に直接関係のない」、或いは「それ(独立記憶部)がなくても遊技の実行を継続的に導出することができる」という意味が含まれる。従って、例えば正規の独立記憶部が備えられている場合に限って電源投入時の立ち上げが許容され、逆にそれが備えられていない場合には電源投入時の立ち上げが許容されないような特性(機能)を独立記憶部が有していたとしても差し支えない。
手段7によれば、制御手段の独立記憶部には、少なくとも遊技にかかわる制御とは切り離された事項が予め記憶されている。そして、確認作業に際しては、前記略閉鎖状態を維持したまま、被包部材の所定部位に対応して設けられた通信端子を介して、独立記憶部と外部確認装置との間での通信が行われる。従って、略閉鎖状態を解除する手間及び確認後閉鎖状態に復帰させる手間をかけることなく前記独立記憶部に記憶されている事項を確認することができる。また、確認に際し遊技に支障を来すことがなく、しかも、場合によっては遊技中であっても前記事項の確認を行うこともできる。なお、前記「事項は、プログラム、データ及びアドレスの少なくとも1つを含んでいること」としてもよい。ここで、プログラムとしては、例えば制御プログラム、設定プログラム等が挙げられる。特に、遊技にかかわる制御とは切り離されたプログラムとして、例えば確認用の設定プログラム等が挙げられる。また、遊技にかかわる制御とは切り離されたデータとしては、遊技機に固有のIDデータが挙げられる。この場合、「前記データは、遊技機固有のIDデータであること」としてもよい。なお、「前記閉鎖状態を維持したまま、かつ、電源を投入した状態(又は遊技状態)にあっても前記独立記憶部と外部確認装置との間での通信を許容するための通信端子」としてもよい。かかる構成とすることで、いちいち電源をオフ状態にすることなく、又は遊技状態中においても確認を行うことができる。このため、ホールコンピュータ(遊技場に設置された統括制御装置)側での管理・確認を営業中であっても行うことが可能となる。
手段8.先端に端子が設けられてなるフレキシブルな配線を具備可能となっているとともに、自身及び独立記憶部間での通信が許容されるか否かを少なくとも導出することができるよう構成されてなる外部確認装置の前記端子が、前記通信端子に対し接続可能となるよう構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
手段8によれば、前記外部確認装置側の端子が通信端子に接続されうる。そして、この状態で、外部確認装置において、自身及び独立記憶部間での通信が許容されるか否かが少なくとも導出される。従って、外部確認装置の導出結果に基づいて、確認を非常に簡易的に行うことができる。
手段9.前記所定部位は、前記被包部材の略周辺部位であることを特徴とする手段7又は8に記載の遊技機。なお、被包部材の略周辺部位には、被包部材が例えば略箱状に形成されている場合の側壁部分も含まれる。
手段9によれば、通信端子が被包部材の略周辺部位に設けられるため、制御手段等の配置の自由度を阻害しにくい。また、被包部材と部分的に重複して別部材が配設される場合には、該別部材と通信端子とを離間させた配置設計が行いやすくなる。
手段10.他の装置及び前記被包部材の一部を異物から保護するための保護部材を配設するとともに、前記所定部位を前記保護部材の非配設部位としたことを特徴とする手段7乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、通信端子が保護部材から外れた部位に対応して設けられるため、検査等の確認に際し保護部材が邪魔とならず、かつ、保護部材を取り外したりする必要もなくなる。そのため、保護部材の存在によって確認に手間が生じるという事態を回避することができる。
手段11.前記被包部材は、前記通信端子とは別に遊技機に設けられた他の装置との間で通信を行うための接合端子を露出状態で有してなり、かつ、少なくとも該接合端子が前記保護部材で保護されるよう構成したことを特徴とする手段10に記載の遊技機。
手段11によれば、少なくとも他の装置との間で通信を行うための接合端子が保護部材で保護される。一方で、通信端子が保護部材から外れた部位に位置するため、検査等の確認に際し保護部材が邪魔とならず、しかも、前記接合端子の接合状態を解除する必要もない。
手段12.前記通信端子は、前記独立記憶部と外部確認装置との間で前記確認のための通信を非接触で行うことができるよう構成されていることを特徴とする手段7に記載の遊技機。
手段12によれば、確認作業に際しては、前記略閉鎖状態を維持したまま、前記独立記憶部と外部確認装置との間で非接触で通信することができる。このため、上記作用効果に加えて、接触のための手間も簡略化することができる。
手段13.遊技の制御を司る制御回路を有してなる制御基板と、前記制御基板を被包する被包部材とを備えるとともに、前記被包部材を封印状態にて維持するための1又は2以上の封印手段を備えた遊技機において、前記封印状態を維持したまま前記制御回路に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、全数の封印手段を取り外すことによって前記封印状態を解除することができ、かつ、該解除状態にあっては封印維持機能が残らないよう構成したことを特徴とする遊技機。
手段13によれば、遊技の制御を司る制御回路を有してなる制御基板が被包部材により被包される。被包部材は、1又は2以上の封印手段によって封印状態にて維持される。従って、該封印手段によって不正防止が図られる。かかる遊技機において、略閉鎖状態を維持したまま前記制御回路に予め記憶された事項の確認を行うことができる。従って、確認に際し、被包手段の封印状態を解除する必要がなくなり、結果として確認に要する手間を簡略化することができる。また、略封印状態を維持したまま何度でも確認作業を行うことができることから、検査等の確認回数を考慮した上で封印手段を構成する必要がない。その結果、前記考慮に伴って構造の複雑化を招いてしまうことがない。さらに、一旦前記封印状態を解除しようとした場合には、全数の封印手段が取り外され、かつ、解除状態にあっては封印維持機能が残らない。このため、不正行為の未然防止を図ることができるとともに、万一不正行為によって封印状態の解除が行われた場合には再度封印状態に維持させることができないため、それを容易に発見することができ、もって間接的側面から不正行為を防止することができる。なお、「前記封印手段が破断によって取り外されるよう構成したこと」としてもよい。さらに、「前記封印手段は、前記被包部材から外方に突出した状態で設けられていること」としてもよい。特に後者の構成の場合、被包部材内部の制御基板が損傷を受けたりするのを防止できる。このため、場合によっては、被包部材の内部に設けられた制御基板等を必要に応じて再利用に供したり、被包部材と別に廃棄したり、被包部材の内部に設けられた制御基板等を必要に応じて直接視認したりすることができる。
このことから、「前記封印状態の解除に伴って、前記制御回路及び制御基板の少なくとも一方を再利用に供することができるように構成したこと」、「前記封印状態の解除に伴って、前記制御回路及び制御基板の少なくとも一方を容易に取り外すことができるよう構成し、少なくとも前記被包部材とは別に廃棄できるよう構成したこと」、「前記封印状態の解除に伴って、前記制御回路及び制御基板の少なくとも一方を露出状態として直接的に視認できるよう構成したこと」といった概念をも抽出できる。
手段14.前記被包部材は略矩形状をなし、前記封印手段は、各辺当たり多くとも2つ又は四隅部若しくはその近傍に多くとも1つ設けられていることを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段14によれば、封印手段が多くなってしまうことによる構造の複雑化をより確実に防止することができる。なお、「前記封印手段は全体として少なくとも2つ設けられていること」が封印状態を維持する上では望ましい。また、「一辺側がヒンジ部となっている」ような場合には、「前記封印手段はヒンジ部以外の辺に対応して設けられていること」としてもよい。
手段15.前記制御手段は制御基板に取外不能又は取外困難な状態で設けられていることを特徴とする手段13又は14に記載の遊技機。
手段15によれば、万一略閉鎖状態が解除されたとしても、制御手段の取外が不能又は困難となっているため、この段階においても不正行為の防止を図ることができる。
手段16.前記制御回路は、少なくとも遊技にかかわる制御とは切り離された事項を予め記憶してなる独立記憶部を有しており、前記封印状態を維持したまま前記独立記憶部と外部確認装置との間で前記確認のための通信を行うことができるよう通信端子を前記被包部材の所定部位に対応して設けたことを特徴とする手段13乃至15のいずれかに記載の遊技機。
手段16によれば、制御回路の独立記憶部には、少なくとも遊技にかかわる制御とは切り離された事項が予め記憶されている。そして、確認作業に際しては、封印状態を維持したまま、被包部材の所定部位に対応して設けられた通信端子を介して、独立記憶部と外部確認装置との間での通信が行われる。従って、封印状態を解除する手間及び確認後封印状態に復帰させる手間をかけることなく前記独立記憶部に記憶されている事項を確認することができる。
手段17.手段13乃至16において、前記制御基板は、遊技を司る制御回路を備えてなる遊技制御基板の外に、遊技媒体(景品球や貸出球)を払出すための払出制御を司る回路を備えてなる払出制御基板、可変表示手段の表示制御を司る回路を備えてなる表示制御基板、音声報知手段の音声報知を司る回路を備えてなる音声制御手段、前記可変表示装置を除いたランプ等の周辺表示器の表示制御を司る回路を備えてなる周辺装置表示制御基板、遊技媒体を発射させる発射制御を司る回路を備えてなる発射制御基板の少なくとも1つを含んでいることを特徴とする遊技機。
手段17によれば、制御対象に応じて個々に遊技制御基板等の各制御基板が備えられており、この場合、全ての制御基板に手段13又は16のいずれかに記載のとおりの対策を講じれば、いずれの基板についての確認作業をも容易に行うことができる。勿論、少なくとも遊技制御基板についての被包部材において適用されればよく、好ましくは遊技制御基板及び払出制御基板についての被包部材において適用されていればよい。遊技制御基板について適用すべきとしたのは、かかる制御基板によって遊技媒体(景品球や貸出球)の払出が制御されるので、不正な遊技媒体の払出をより確実に抑制すべきだからである。
手段18.手段1乃至17のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。なお、パチンコ遊技機にあっては、被包部材は遊技盤の背面側に配設される。
手段19.手段1乃至17のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、被包部材は遊技機本体を画定する本体ボックス内に収納される。
手段20.手段1乃至17のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、被包部材は遊技機本体を画定する本体ボックスを備えたものであればその本体ボックス内に収容され、本体ボックスを有しないものであれば遊技機背面側に配設される。
本発明によれば、制御手段を被包した状態で閉鎖状態に維持される被包部材を備えた遊技機において、構造の複雑化を招くことなく、確認に要する手間を簡略化することができ、かつ、不正防止を図ることができるという効果が奏される。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す斜視図である。 パチンコ機の遊技盤等を示す正面図である。 制御装置等への電源供給の流れ等を示す一種のブロック図である。 各種基板及び基板ボックス等を説明するためのパチンコ機の背面図である。 パチンコ機の背面側に取付けられた主基板の被包されてなる基板ボックスを示す正面図である。 パチンコ機の背面側に装着されている基板ボックスを下面側から見た状態を示す図である。 基板ボックスの断面図である。 ICパッケージを示す斜視図である。 ICチップの電気的構成等を説明するブロック図である。 封印手段を拡大して示す部分断面図である。 別の実施の形態における封印手段を拡大して示す部分断面図である。 別の実施の形態における基板ボックスの配置状態等を説明するためのパチンコ機の背面図である。 別の実施の形態におけるパチンコ機の模式的な断面図である。 別の実施の形態において、(a)は基板ボックスを下面側から見た状態を示す図であり、(b)は基板ボックスの正面図である。 別の実施の形態において、(a)は基板ボックスを下面側から見た状態を示す図であり、(b)は基板ボックスの正面図である。
以下に、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)についての一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、パチンコ機の外形を構成する外枠1には前枠2が一側の回動軸を中心に回動可能に装着されている。同図では前枠2は閉じた状態にある。前枠2には、遊技盤3(図2参照)、遊技盤3の前方に設けられガラス板4aを有してなるガラス扉枠4、上皿5、下皿6、ハンドル7等が装着されている。上皿5の側方であって、前枠2の内部にはスピーカ8が埋設されている。スピーカ8は、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を音声にて報知する。前記遊技盤3の後部には機構盤が配設されている。
次に、遊技盤3の遊技面上の構成について説明する。図2に示すように、遊技盤3には、作動口ユニット11及び大入賞口ユニット12が設けられている。作動口ユニット11は、遊技媒体としての遊技球Bが入賞したり通過する作動口11a及び作動ゲート11bを備えており、その作動口11aの入口には羽根13が開閉可能に支持されている。
また、大入賞口ユニット12は、大入賞口12a及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は、大入賞口12aの側部に設けられた図示しない大入賞口用ソレノイドにより作動させられ、大入賞口12aを開閉する。詳しくは、当該ソレノイドが励磁状態となることにより、シャッタ14が略水平に傾き、これにより大入賞口12aが開かれる。また、ソレノイドが非励磁状態となることにより、シャッタ14が略垂直状態となり、これにより大入賞口12aは閉鎖される。
さらに、遊技盤3の側部には、一般入賞口ユニット15,16,17,18が設けられている。一般入賞口ユニット15〜18は、一般入賞口15a,16a,17a,18aを備えている。
遊技盤3の中央部分(大入賞口ユニット12の上方)には、特別図柄表示装置(以下、単に「表示装置」という)19が組込まれている。表示装置19は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部19aを備えており、ここに複数の(例えば3つの)図柄列が表示される。図柄列は、基本的には、複数種類の図柄によって構成されている。これらの図柄は、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる。
表示装置19の表示部19aでは、各図柄列の図柄変動(回転変動)が、遊技球Bの作動口11aへの入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。
大当たり図柄は、いわゆるリーチ状態を経た後、遊技者に有利な大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列の変動が停止させられたとき、表示されている図柄の組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄が大当たりラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、「7」、「7」、「7」の図柄)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、大入賞口12aが開かれ、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
表示装置19において、表示部19aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ21a,21b,21c,21dが組み込まれている。保留ランプ21a〜21dは、基本的には作動口11aへの入賞に基づく変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
また、表示装置19の上部には、LEDよりなる7セグ表示部22が設けられている。さらに、前記表示装置22の左右両側方には一対の通過ゲート23a,24aを備えた通過ゲートユニット23,24が配設されている。同通過ゲート23a,24aを遊技球Bが通過することに基づいて、前記7セグ表示部22が作動する。本実施の形態では、7セグ表示部22は、「0」から「9」までの数字を可変表示する。そして、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止することに基づいて、作動口ユニット11の羽根13が所定秒数開放するようになっている。この開放により、作動口11aへの入賞が比較的容易なものとなる。7セグ表示部22の周辺近傍においては、遊技球Bの通過ゲート23a,24aの通過回数が4回まで記憶表示され、図示しない4つの保留ランプでその保留数が表示される。
また、遊技盤3の複数箇所には、遊技効果を高めるための各種ランプ等の他の役物が取付けられている(ランプ風車、コーナー飾り等)。
本実施の形態では、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機の遊技状態を検出するべく、遊技盤3には、遊技球Bの入賞を検出するための種々の検出スイッチが取付けられている。より詳しくは、作動ゲート11bには、作動ゲート用スイッチ31が設けられている。また、作動口11a近傍には作動口用スイッチ32が設けられている。本実施の形態では、作動口用スイッチ32にて遊技球Bの入賞が検出された場合、遊技者に対し、1入賞あたり5個の景品球が払い出されるようになっている。
また、大入賞口12a近傍には、2つの大入賞口用スイッチ33,34が設けられている。シャッタ14の内側面には、逆ハの字状をなす図示しない案内レールが一体形成されており、該案内レールにより、大入賞口12aに入賞した入賞球は円滑に、かつ、速やかにいずれかの大入賞口用スイッチ33,34を通過しうる。本実施の形態では、大入賞口用スイッチ33,34にて遊技球Bの入賞が検出された場合、遊技者に対し、1入賞あたり15個の景品球が払い出されるようになっている。さらに、一般入賞口15a〜18a近傍には、一般入賞口用スイッチ35,36,37,38が設けられている。本実施の形態では、一般入賞口用スイッチ35〜38にて遊技球Bの入賞が検出された場合、遊技者に対し、1入賞あたり10個の景品球が払い出されるようになっている。なお、上記景品球の払い出し数(「5個」又は「10個」又は「15個」)に関する数値はあくまでも例示であって、上記数値に何ら限定されるものではない。従って、例えば「6個」「7個」「11個」「12個」「13個」「14個」「16個」或いはそれ以上(例えば「25個」)等の数値を採用しても何ら差し支えない。併せて、通過ゲート23,24には、通過ゲート用スイッチ39,40が設けられている。
そして、これらスイッチ31〜40により、遊技球Bの作動ゲート11bの通過や作動口11aへの入賞、大入賞口12aへの入賞、或いは一般入賞口15a〜18aへの入賞や、通過ゲート23a,24aの通過等が検出される。また、各スイッチ32〜38の検出結果に基づき、図示しない景品球払出装置等の駆動制御が導出されるようになっている。景品球払出装置等は、パルスモータを備えており、該モータが駆動させられることにより、タンク64(図4参照)等に貯留されている景品球(遊技球B)が、払い出し通路を通って、上皿5(又は下皿6)へと払い出されるようになっている。
本実施の形態では、上記各スイッチ31〜40の検出結果に基づき、各種ソレノイドや、表示装置19、各保留ランプ21a〜21d、各種ランプ、スピーカ8、パルスモータ等の各種外部装置をそれぞれ駆動制御するために制御装置50が設けられている。制御装置50は、図3,4に示すように、主基板(制御基板、遊技制御基板を構成する)51、払出制御基板52、図柄表示装置制御基板53、音声制御基板54、ランプ制御基板55及び発射制御基板56等を備えており、これらは例えばそれぞれ透明樹脂等よりなる被包部材を構成する基板ボックス(例えば51B,52B,56B)内に収容されている。
前記遊技盤3の後部に設けられた機構盤の上部には、主たる電源(電源電圧)が供給される電源スイッチ基板61が設けられているとともに、機構盤の下部には、前記電源スイッチ基板61からの電源を適宜供給するための電源分配基板62が設けられている。前記主基板51の基板ボックス51Bは、機構盤の後部において、前記表示装置19の背面側に設けられた図柄表示装置制御基板53の下方に設けられている。図4に示すように、機構盤には、表示装置19を覆うようにして樹脂製の保護部材としての保護カバー63が装着されており、これにより、上部のタンク64等から落下してくる遊技球B等から表示装置19及び図柄表示装置制御基板53が保護されるようになっている。そして、主基板51の基板ボックス51Bの大部分は、前記保護カバー63からはみ出すようにして横長に配置されている(これについては後述する)。
また、払出制御基板52は、前記主基板51の側方に設けられている。当該主基板51及び払出制御基板52には、前記電源分配基板62からの分配された電源電圧がそれぞれ印加(供給)される。また、これとともに、図柄表示装置制御基板53、音声制御基板54及びランプ制御基板55には、主基板51からの電源電圧がそれぞれ供給される。さらに、発射制御基板56には、前記払出制御基板52からの電源電圧が供給されるようになっている。景品球払出装置は、払出制御基板52からの出力信号に基づいて駆動制御されるようになっている。なお、電源スイッチ基板61に隣接して、情報端子65が設けられている。該情報端子65からホールコンピュータや外部のカウント表示装置等へ当該パチンコ機における各種遊技情報(例えば本日の大当たり回数、図柄の変動回数、出玉に関する情報等)が出力されるようになっている。
主基板51、払出制御基板52をはじめとする各種基板には、制御用のICパッケージが実装されている。ここで、図8に示すように、基板ボックス51B内の主基板51に実装されるICパッケージ71は、制御回路、制御手段を構成するICチップ72と、複数本のリード73と、これらを封止する封止体74とによって構成されており、リード73が主基板51に対しハンダ接合により実装されている(いわゆる直付けにより設置されている)。本実施の形態では、このようにリード73が主基板51に対し強固に固着されていることで、ICパッケージ71が主基板51から取外し不能又は困難となっており、ICパッケージ71(ICチップ72)の取外し、交換による不正行為の抑制が図られている。もちろん、主基板51に設けられた図示しないソケット等の「中間部材」を介して装着される構成としてもよい。また、ハンダ以外の他の固着手段(例えばシリコン樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂等)で固着してもよい。さらに、該固着手段を用いて前記ハンダ部分を封入してもよい。
本実施の形態において、ICチップ72は、リード73の大部分とともに封止体74にてパッケージングされている。封止体74は透明なエポキシ樹脂材料によって構成されている。これにより、ICチップ72及びリード73は、外部から透視可能となっている。なお、リード73とICチップ72とはワイヤでボンディングされることにより電気的な導通が可能となっている。また、ICパッケージ71は、ZIP(Zig−zag Inline Package)構造を有している。すなわち、ICパッケージ71は、リード73の引出面(リード73が外部に突出している面)が封止体74の1側面であるいわゆる縦型タイプである。これにより、封止体74が表裏両面から視認可能となっている。また特に、本実施の形態の封止体74は透明であるため、その内部のICチップ72及びリード73についても表裏両面から視認可能となっている。
また、特に、本実施の形態ではICパッケージ71の周辺には、プリント配線等を除いて主基板51上にほぼ何も配設されていない。これにより、ICパッケージ71をより一層視認しやすくなっている。この場合、「制御回路、制御手段の周辺において、視認を阻害する他部材の配設を規制したこと」が特徴点となる。なお、ICパッケージ71の視認をより容易ならしめるべく、照明手段、ミラー、或いはレンズ(いずれも図示せず)等の「視認補助手段」を設けることとしてもよい。
さらに、上記ICパッケージ71に関しては、ZIP構造の中でもリード73間のピッチが狭く、かつ、特殊なSZIP(Shrink Zig−zag Inline Package)構造が採用されている。すなわち、上記SZIP構造におけるリード73間のピッチは、例えば0.82mmに設定されている。
さて、図9は、ICチップ72の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、ICチップ72には、中央処理装置(CPU)81を中心して、プログラムROM82、HWパラメータ83、ユーザワークRAM84、内部I/Oブロック85、I/Oポート86等が備えられており、これらは互いにバス87によって接続されている。また、これらはバスモニタ88を介して管理ブロック89に接続されている。
本実施の形態においてプログラムROM82は、光学的作用による書換不能であり、かつ、不揮発性の記憶部であるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)により構成され、ここに所定の制御プログラムや初期データが予め記憶されている。CPU81は、I/Oポート86を介して入力されてくる各種信号等に基づき前記プログラムROM82の制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。HWパラメータ83もEEPROMによって構成され、クロック等に関する各種設定事項等が記憶されている。ユーザワークRAM84はCPU81による演算結果等の各種データを一時的に記憶するようになっている。また、ユーザワークRAM84の所定の端子にはコンデンサが接続され、これにより停電時等におけるデータバックアップが可能となっている。内部I/Oブロック85は、カウンタ・タイマ、割込みコントローラ及び高速HWカウンタ等の機能ブロックにより構成されている。
さらに、バスモニタ88は、CPU81の演算データ等を管理ブロック89へ出力する。併せて、管理ブロック89は、独立記憶部を構成し、検査ポート91並びにミラードRAM92、ステータスRAM93及びID用RAM94等を備えている。検査ポート91は書込みエラーやシーケンス異常等を検出可能となっており、ミラードRAM92はユーザワークRAM84のデータをミラーリング(複写)するものである。また、ステータスRAM93には、HWパラメータ83の設定事項等が書き込まれる。さらに、ID用RAM94には、ICチップ72固有の(パチンコ機固有の)データ(IDデータ)としてのIDコードが書き込まれている。IDコードには、メーカ側で設定されたIDコード、機種に対応したIDコード等の遊技内容とは無関係のデータが含まれる。
次に、基板ボックス51Bについて説明する。図5,6,7に示すように、前記主基板51が被包されてなる基板ボックス51Bは、略箱状をなし、第1被包部材としてのボックス本体101と、そのボックス本体101に覆設される第2被包部材としてのボックス蓋体102とを備えている。ここで、「被包」とあるのは、主基板51を外部から遮断するべく、カバーすること、覆うこと、被せ包むこと等を含んでおり、外部から完全に遮断されている場合のみならず、部分的に露出している場合をも含む趣旨である。また、基板ボックス51Bは、上記例のように2つの部材101,102で構成される場合以外にも単一の部材によって構成されていてもよいし、3つ以上の部材によって構成されていてもよい。また、「被包」する材質は、破壊困難な剛体により構成されていることが望ましいが、部分的に柔軟な素材が含まれていたとしても差し支えない。
ボックス本体101には、前記主基板51が固定されている。そして、該主基板51を覆うようにしてボックス蓋体102が取着固定されている。より詳しくは、ボックス本体101及びボックス蓋体102の一側部には、相互に係合可能なヒンジ部としてのヒンジ機構103が設けられており、該ヒンジ機構103にて両者の係合及び位置合わせ等が行われるようになっている(図5,6参照)。上述したように、ボックス本体101及びボックス蓋体102は透明な樹脂材料により構成されており、内部の主基板51、特に、ICパッケージ71を容易に外部から視認できるようになっている。
また、ヒンジ機構103を除く部位において基板ボックス51Bのほぼ四隅部近傍には、閉鎖維持手段を構成する封印手段104が設けられている。図10に示すように、封印手段104は、ボックス本体101から外方へ突出するよう形成された本体側封印部105と、ボックス蓋体102から外方へ突出するよう形成された蓋体側封印部106とを備えている。本体側封印部105には上部の開口する凹部107が形成されているとともに、その付け根部分において係合溝108が形成されている。一方、蓋体側封印部106には前記凹部107に対応するようにして段差部を有してなる透孔109が形成されているとともに、その付け根部分において係合突起110が形成されている。但し、係合溝108及び係合突起110は、少なくとも前記凹部107の直径よりも長く形成されている。
そして、ボックス本体101に主基板51がセットされた状態でボックス蓋体102が接合され、このとき係合溝108に係合突起110が係合されることで、凹部107及び透孔109がそれぞれ位置合わせされる。さらに、この位置合わせ状態で、凹部107及び透孔109内に接着剤が流し込まれ、その状態で樹脂製の係止ピン111が凹部107及び透孔109に嵌め込まれている。これにより、本体側封印部105と蓋体側封印部106とが相互に固定され、基板ボックス51Bが封印状態に維持されている。従って、このように一旦封印されてしまうと、全数の封印手段104を破壊する(取り外す)ことなく開封することができないようになっている。換言すれば、ボックス本体101からボックス蓋体102を開封しようとした場合には、本体側封印部105及び蓋体側封印部106の付け根の括れ部分をニッパ等で切断(破断)しなければ、開封できないように構成されており、該切断に伴い、外観上の痕跡が残るようになっている。そして、一旦開封された場合には、封印手段104を再度元の状態に復帰させることはできず、封印手段104の全役割が終了するように構成されている。すなわち、不正行為者が封印手段104による封印を解除してICチップ72等の交換を行った場合、その後、外観上の変更を伴わずして再度封印状態に復帰させることができないよう構成されている。
なお、上述した係合溝108及び係合突起110の存在により、段差が形成されることから、流動状態にある接着剤が本体側封印部105及び蓋体側封印部106の接合面を伝って基板ボックス51B内部の主基板51側へ漏出するといった事態が防止されるようになっている。
さて、上記例では、四隅部近傍に封印手段104が設けられることとしているが、封印手段の数としては、各辺当たり多くとも2つとするのが望ましい。かかる構成とすることで、封印手段が多くなってしまうことによる構造の複雑化をより確実に防止することができる。但し、より確かな封印状態を維持するためには、「封印手段は全体として少なくとも2つ設けられていること」が望ましい。また、本実施の形態の如く、一辺側がヒンジ機構となっているような場合には、「封印手段はヒンジ機構以外の辺に対応して設けられていること」としてもよい。もちろん、ヒンジ機構の辺に相対する辺にのみ封印手段を設けることとしてもよい。
図5及び図7において、主基板51の側部(パチンコ機の裏面側から見て上部)には、接合端子を構成する複数のソケット112が設けられており、該ソケット112は前記ICパッケージ71内のICチップ72のI/Oポート86と電気的に接続されている。各ソケット112は、基板ボックス51Bから露出した状態となっており、ここに、「他の装置」を構成する他の基板(例えば図柄表示装置制御基板53、音声制御基板54、ランプ制御基板55等)や各種外部装置(例えばソレノイドや検出スイッチ)等から延びるコネクタが接続されている。但し、該ソケット112部分は、前述した保護カバー63で被覆されている(図4参照)。これにより、タンク64等からの遊技球Bの落下等から、ソケット112やコネクタが保護されるようになっている。また、ソケット112やコネクタが保護カバー63で保護されていることから、検出スイッチと主基板51との間、或いは、主基板51と図柄表示装置制御基板との間に、不正な基板をぶら下げて(「ぶら下げ基板」を取付けて)、不当に特別遊技状態を発生させるといった、いわゆる「ぶら下げ」と称される不正行為の抑制をも図ることができるようになっている。
さらに、基板ボックス51Bの下端部に対応して、通信端子を構成するモジュラージャック113が設けられている。該モジュラージャック113は主基板51に実装されており、前記ICパッケージ71内のICチップ72の管理ブロック89に対し主基板51上のプリント配線、リード73等を介して電気的に接続されている。モジュラージャック113は、基板ボックス51Bの下方に向けて一端が露出した状態で開口しており、そこに図9に示すような外部確認装置を構成する外部リーダ121のコネクタ122が差し込まれるようになっている。かかる構成により、基板ボックス51Bには、モジュラージャック113が設けられることに伴う開口が設けられることとなる。なお、本実施の形態において、モジュラージャック113は、ICパッケージ71の近傍に設けられており、これにより、検査時のノイズの低減が図られている。
外部リーダ121は、本実施の形態におけるシステムに関して専用のものであって、その本体部分は操作用のキー123及び表示部124を備えている。また、本体部分からは先端に前記コネクタ122の設けられてなるフレキシブルなコード125が延びており、前記コネクタ122がモジュラージャック113に差し込まれることで、外部リーダ121及び管理ブロック89間での通信が許容されるようになっている。例えば、コネクタ122をモジュラージャック113に差し込んだ上で所定のキー操作を行うことで、ID用RAM94に書き込まれたICチップ72固有のIDコードが読み出され、それが表示部124に表示されるようになっている。また、例えばIDコードを入力した上で、さらに所定のキー操作を行うことで、ミラードRAM92に書き込まれたユーザワークRAM84のデータや、或いは、ステータスRAM93に書き込まれたHWパラメータ83の設定事項等が読み出され、それらが表示部124に適宜表示されるようになっている。
また、万一ICパッケージ71やICチップ72が不正に交換されたような場合には、(1)外部リーダ121と管理ブロック89との間で通信そのものができないこと、(2)また、仮に通信ができたとしても、IDコードが表示されないこと、各種データや設定事項を読み出すことができないこと等から、不正行為を容易に発見することができるようになっている。特に、上記(1)に関しては、外部リーダ121が、管理ブロック89との間で通信可能か否かをテストできる一種のテスタとしての役割が果たされることとなり、極めて簡易に不正行為のチェックを行うことができる。
本実施の形態において、前記モジュラージャック113は、パチンコ機の裏面側からみて基板ボックス51Bの周辺部分、特に、下端部に設けられており、上述した保護カバー63からはみ出した位置に存在している。このため、保護カバー63や基板ボックス51Bを機構板から取り外したりすることなく、上記設置状態のまま、コネクタ122を差し込んで外部リーダ121との間で通信を行うことができる。もちろん、このときには基板ボックス51Bを開封したりする必要がなく、さらには、管理ブロック89の設けられてなるICパッケージ71(ICチップ72)を取り外す必要もない。この場合、「前記制御手段(制御回路)を制御基板(回路基板)から取り外すことなく、前記事項を外部から確認可能としたこと」、「前記制御手段(制御回路)を遊技機から取り外すことなく、前記事項を外部から確認可能としたこと」、「前記制御基板(回路基板)を遊技機から取り外すことなく、前記事項を外部から確認可能としたこと」、「前記被包部材を遊技機から取り外すことなく、前記事項を外部から確認可能としたこと」、「前記被包部材の閉鎖状態を維持したまま、前記事項を外部から確認可能としたこと」が特徴点となる。
また、パチンコ機の外周側にモジュラージャック113が設けられているため、コネクタ122の接続作業を行いやすくなるとともに、検査等の確認作業に際し、コード125が邪魔になりにくいというメリットもある。この場合、「通信端子を遊技機の外周側に設けたこと」が特徴点となる。
なお、上記例では、いわゆる検査時において、外部リーダ121のコネクタ122をモジュラージャック113に差し込むように構成されている。すなわち、ホール(遊技場)の非営業時において、電源が投入されていない状態で検査が行われるようになっているが、電源が投入された状態下であっても検査可能な構成としてもよい。このように構成すれば、ホールの営業中、特に、遊技中においても検査等を行うことができる。例えば、上記例におけるコネクタ122に代えて、外部確認装置としてのホールコンピュータ側の端子を差し込むことで通信(検査等の確認)を行うことができるような構成としてもよい。この場合、ホールコンピュータ側の端子は、常時モジュラージャック113に接続されていることが好ましい。このような構成とすることで、不正が行われたりしない限り、随時通信が可能となり、遊技中においても確認を行うことができるという点でメリットがある。さらには、不正の検査のみならず、ホールコンピュータ側で随時パチンコ機のデータ等を管理できるというメリットもある。
なお、モジュラージャック113に常時外部確認装置側の端子を接続したままにしておくような場合には、モジュラージャック113を前枠2の回動軸側(回動軸近傍)に設けることが望ましい。このように構成すれば、前枠2が開かれる場合(ホール関係者が球詰まり等を解消したり、パチンコ機内部を点検するために前枠2を開放するような場合)に、配線が比較的短くて済むとともに、配線の移動が少なくて済み、配線が邪魔になってしまうといった事態を回避することができる。
かかる別例にもあるとおり、モジュラージャック113は、必ずしも主基板51に(直接的に)実装されている必要はない。つまり、主基板51以外の基板ボックス51Bの所定部位に設けてもよいし(この場合、主基板51及びモジュラージャック113間は、配線等で通信可能となっている必要がある)、或いは、基板ボックス51Bから離間した部位に設けてもよい。この場合、「制御基板に対し間接的に設けたこと」が特徴点となる。基板ボックス51Bから離間した部位としては、上記別例の如く、前枠2の回動軸近傍を例示することができる。特に、図4のような配置例においては、払出制御基板52や、電源スイッチ基板61に実装することが好ましい。特に、電源スイッチ基板61に設ける場合には、該基板61からは元来少なくとも電源用の配線が延びており、かかる配線に付随させて外部確認装置から延びる配線をも付設することが可能となる。このため、別途配線が増えることによる不具合を抑制することができるという点でメリットは大きい。しかも、電源スイッチ基板61は、元々主基板51に電気的に接続されているため、場合によっては別途の信号線を配設しなくても済むという効果もある。
また、モジュラージャック113は、その開口部以外についてはボックス蓋体102及び周壁114で覆われている。このため、モジュラージャック113については上記保護カバー63で覆われてはいないものの、タンク64等から落下してくる遊技球Bやゴミ等の異物が当たったり、入ったりしにくいようになっている。特に、モジュラージャック113は下端側に開口しているため、異物等が重力に逆らった動きをしない限り開口部から侵入することはない。そのため、遊技球Bのみならず、ゴミやホコリ等の異物の侵入による不具合をも確実に回避できる。
ところで、モジュラージャック113の前記開口部にシール部材や蓋部材、或いは檻状のリブ等を設けておくこととしてもよい。或いは、開口部にスライド、或いは開閉可能な可動窓部材を設けることとしてもよい。このように構成することで、開口部からの異物の侵入をより一層確実に規制することができるとともに、モジュラージャック113の主要部が経時的に劣化しにくくなり、製造から長期間経過した場合でも、適切な検査を実行することができる。また、この場合、検査に際してはシール部材や蓋部材等を切断、剥離等によって取り外すことで、或いは、窓部材を開くことで、検査を行うことが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、基板ボックス51Bの下端部に対応して、ICパッケージ71内のICチップ72の管理ブロック89に対し電気的に接続されたモジュラージャック113を設けることとした。そして、検査に際しては、該モジュラージャック113に対し外部リーダ121のコネクタ122が差し込まれることで、管理ブロック89及び外部リーダ121間での通信が許容されうる。このため、万一ICパッケージ71やICチップ72が不正に交換されたような場合には、外部リーダ121と管理ブロック89との間で通信そのものができないこと等に基づいて、不正行為が容易に発見される。かかる検査に際し、基板ボックスの封印状態を解除した上でROM等を取り外して検査が行われていた従来技術とは異なり、基板ボックス51Bの封印状態を解除することなく、しかも基板ボックス51Bが設置された状態のままで検査を行うことができる。従って、検査に要する手間を著しく簡略化することができ、容易に検査(確認)作業を行うことができる。そのため、巧妙な不正に対してもその発見を非常に容易なものとすることができ、結果として、間接的な側面より不正の防止に大きく寄与し得るといえる。
また、基板ボックス51Bを開封しなくても検査できることから、検査等の確認を考慮した封印構成を採用する必要がない。そのため、封印状態を解除しにくい厳重な封印構成が採用されたとしても、検査に何ら支障を来すことはなく、かかる点で不正の防止効果をより高めることができる。しかも、封印状態で何度でも検査できることから、確認回数を考慮した封印構成としなくてもよい。すなわち、従来では、検査等の確認回数を見越した分に比例した数の封印手段を、予め基板ボックスに設けておく必要があり、その分だけ基板ボックスの構造が複雑なものとなってしまっていたのに対し、本実施の形態では1回の開封のみを考慮しているだけであるため、構造の複雑化を招いてしまうことがない。その結果、基板ボックス51Bの構造の簡素化を図ることができる。
さらに、検査が行われた後、異常のない主基板51及び基板ボックス51Bを再度利用に供しようとした場合、再度封印を行ったり、基板ボックスを設置し直したりといった作業を要しないため、かかる点においても手間を簡略化することができ、結果として検査に際しての作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
併せて、一旦封印状態が解除された場合には、封印手段104の全役割が終了し、外観上の変更を伴わずして再度封印状態に復帰させることができない。すなわち、一旦封印状態を解除した場合には、外観上の変更が伴うため、解除された事実が痕跡、証拠として残る。このため、不正行為の未然防止を図ることができるとともに、万一不正行為によって封印状態の解除が行われた場合には、それを容易に発見することができ、もって間接的側面から不正行為を防止することができる。
さらに、ICパッケージ71を実装したまま外部から検査できることから、ICパッケージ71を取外し不能又は困難とするよう構成したとしても確認に支障が生じない。すなわち、本実施の形態の如く、ICパッケージ71のリード73を主基板51に対しハンダ接合により強固に固着することで、ICパッケージ71が取り外されるという不正行為が抑制され、より一層の不正防止に貢献できる。
なお、本実施の形態では、基板ボックス51Bを透明の樹脂素材により構成していること、並びに、ZIPタイプのICパッケージ71としたこと、及び、ICパッケージ71の封止体74を透明樹脂材料により構成していることから、パッケージ71を主基板51から剥離することなく表面側のみならず裏面側も視認することができ、しかも、封止体74内部のICチップ72をも容易に識別することができる。このため、外観上明らかな不正行為を、上記検査を行うまでもなく容易に発見することができ、さらなる不正行為の間接的な抑制を図ることができる。
さらに、本実施の形態では、基板ボックス51Bに対し、封印手段104が外方へ突出するようにして設けられ、本体側封印部105及び蓋体側封印部106の付け根の括れ部分をニッパ等で切断することにより、主基板51を破損させることなく開封することができる。そのため、基板ボックス51B内部を詳細に確認したい場合、例えば主基板51やICパッケージ71やICチップ72を直接視認することで検査する場合や、主基板51やICパッケージ71やICチップ72をリサイクルに供するような場合や、主基板51やICパッケージ71やICチップ72を基板ボックス51Bとは区別して廃棄する場合等に有利となる。但し、基板ボックス51Bが開封されるのを極力防止して不正行為をより確実に抑制するといった観点から、ニッパ等で切断されることで開封可能となるような封印手段104を設けることなく、開封不能又は著しく困難となるように基板ボックス51Bをほぼ完全に閉鎖状態としてもよい。
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、本体側封印部105の凹部107及び蓋体側封印部106の透孔109内に接着剤が流し込まれ、その状態で係止ピン111が嵌め込まれることにより、基板ボックス51Bが封印状態に保持されることとなっているが、他の封印構成を採用しても何ら差し支えない。但し、上述したように検査等に際しては封印状態を解除する必要がないため、その封印構造は、容易に封印が解除されるものよりは、開封が困難なように構成されていることが望ましい。
例えば図11(a)に示す例では、本体側封印部131及び蓋体側封印部132が共に位置合わせされた状態で、樹脂封止体133にて封止された基板ボックスが図示されている。また、図11(b)に示す例では、本体側封印部134及び蓋体側封印部135に、それぞれ透孔136,137を形成するとともに、量透孔136,137を位置合わせした状態で、樹脂封止体138にて封止された基板ボックスが示されている。特に後者の例では、透孔136,137内にまで樹脂封止体138の樹脂が回り込むため、より確実に封印状態を確保することができる。もちろん、従来技術で説明したような特殊ネジ等の封印具を用いて接合固定したりしてもよい。さらに、上記例においては、樹脂製の係止ピン111を凹部107及び透孔109に嵌め込むといった構成を採用しているが、該係止ピン111を省略して、接着剤又は流動状態にある硬化性樹脂を凹部107及び透孔109に流し込む構成としてもよい。併せて、完全な封印状態としなくても、ボックス本体及びボックス蓋体を略閉鎖状態に維持できるものであれば、ボックス本体及びボックス蓋体間を接着剤やねじ等で固定したりしてもよい。
(b)上記実施の形態では、主基板51の基板ボックス51Bは、保護カバー63の下方において、上部のソケット112部分が保護カバー63で覆われるよう横長に配置する構成を採用しているが、図12に示すように、基板ボックス51Bを、保護カバー63の側方において、側部のソケット112部分が保護カバー63で覆われるよう縦長に配置する構成を採用してもよい。また、同図に示しように、モジュラージャック113が側方(図の左側方)に開口するよう配置してもよい。このように構成することで、図13に示すように、非検査時には、モジュラージャック113の開口部に相対した近傍部位に外枠1が位置することとなるため、外枠1によってモジュラージャック113の開口部が保護されることとなり、異物が入りにくいという作用効果がより一層確実なものとなる。なお、同図に示す例ではモジュラージャック113の開口部を外枠1の近傍に位置せしめることとしているが、他の構成部材(例えば外枠1や前枠2から突出する図示しないリブ等)の近傍に配置せしめ、モジュラージャック113の開口部を保護することとしてもよい。
また、図12,13に示す例では、モジュラージャック113は、パチンコ機の裏面から見て左側に設けられている。ここで、各種検査が行われるに際してはパチンコ機の裏面から見て右側を回動軸として前枠2が開かれるため、モジュラージャック113は、回動ストロークの最も多い部分、つまり、前枠2開成時に、パチンコ機の表側から見て最も近い側に設けられることとなる。このため、位置という観点から見れば、モジュラージャック113に対し外部リーダ121のコネクタ122を差し込むという作業をより行いやすくすることができる。
(c)さらに、図14(a),(b)に示すように、基板ボックス51Bを、上記実施の形態と同様、保護カバー63の下部において横長に配置するとともに、モジュラージャック113の位置をパチンコ機の裏面から見て側部に設けることとしてもよい。このように構成しても、モジュラージャック113に対し外部リーダ121のコネクタ122を差し込むという作業をより行いやすくすることができる。
(d)上記各例では、モジュラージャック113の開口部が略箱状をなす基板ボックス51Bの側壁部に対応して設けられる構成が主流となっているが、例えば図15(a),(b)に示すように、モジュラージャック113の開口部を基板ボックス51Bの天壁部に対応して設けることとしてもよい。なお、同図の例では、モジュラージャック113内部は、周壁115で囲われることとなるため、異物等の侵入からの十分な保護を図ることができる。また、同図において周壁115はテーパ状をなし、外部リーダ121側の端子122の接続時においては、該端子122が周壁115に沿って円滑に案内されるため、接続作業が容易かつ円滑に行われることとなる。また、万一周壁115部分に遊技球Bが入り込んだとしても、テーパ面の存在によって、遊技球Bを確実に落下させることができる。なお、天壁部に対応してモジュラージャック113を設ける場合、図15のように周辺部分ではなく、中央部分又はその近傍に対応して設けることとしてもよい。
(e)通信端子を構成するものとしてモジュラージャック113以外の端子(例えばピン受端子)等を採用してもよい。また、ICチップ72と外部確認装置との間で所定の端子を介して非接触状態で通信を行うことができるような構成としてもよい。例えば、主基板51に、アンテナを配設しておき、管理ブロック89及び無線通信可能な図示しない外部確認装置間で前記アンテナを介して送受信できるような構成が考えられる。かかる構成とすることで、確認時にコネクタの接続作業を行う必要がなく、しかも基板ボックスにモジュラージャック等の開口を必要とする部材を設ける必要がない。
(f)基板ボックス51Bは必ずしも透明樹脂素材により構成されていなくてもよい。従って、例えば金属により構成されていてもよい。但し、この場合には、内部構造を視認できるよう、除き窓等が設けられているのが望ましい。
(g)上記実施の形態では主基板51に対しICチップ72を内包したICパッケージ71を実装する構成を採用しているが、パッケージングを施すことなくCPU、ROM等を基板に設けることとしてもよい。また、ICパッケージ71を採用する場合であっても、封止体74を透明でない例えば黒色の樹脂材料により構成してもよい。また、上記実施の形態ではZIPタイプ等の縦型のICパッケージ71を採用しているが、他のいかなるタイプをも適用することができる。例えば、上記ZIP構造と同様にリード引出面が1側面のタイプ(縦型)としては、他にもSIP(Single Inline Package)等を挙げることができる。また、リード突出面が2側面のタイプとしては上記DIP(Dual Inline Package)タイプ(SDIP(Shrink DIP)を含む)を例示することができる。
なお、これらは、いずれもソケットを介して基板に実装される挿入型である。これに対し、面実装型のタイプを適用してもよい。面実装型としては、第1にリード突出面が2側面のタイプとして、SOP(Small Outline Package)タイプ(SSOP(Shrink SOP)を含む)、TSOP(Thin Small Outline Package)タイプ、SOJ(Small Outline J−leaded Package)タイプ等を例示することができ、第2にリード突出面が4側面のタイプとして、QFP(Quad Flat Package)タイプ、TQFP(Thin Quad Flat Package)タイプ、QFJ(Quad Flat J−leaded Package)タイプ等を例示することができる。また、BGA(Ball Grid Array)タイプであってもよい。
(h)本発明は、上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、表示装置19のないパチンコ機(例えば大羽根やクルーンといった役物が搭載されているタイプや、いわゆる多くのチューリップが搭載されているタイプ等)にも応用できる。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。
(i)上記実施の形態では、主基板51及び主基板51用の基板ボックス51Bを代表例として説明しているが、このような構成を払出制御基板52、図柄表示装置制御基板53、音声制御基板54、ランプ制御基板55、発射制御基板56等の他の基板及び各基板ボックスについても同様に適用してもよい。
3…遊技盤、50…制御装置、51…主基板、52…払出制御基板、53…図柄表示装置制御基板、54…音声制御基板、55…ランプ制御基板、56…発射制御基板、51B,52B,56B…基板ボックス、61…電源スイッチ基板、62…電源分配基板、63…保護部材としての保護カバー、71…ICパッケージ、72…ICチップ、73…リード、74…封止体、81…中央処理装置(CPU)、82…プログラムROM、83…ユーザワークRAM、89…独立記憶部を構成する管理ブロック、101…ボックス本体、102…ボックス蓋体、104…開封維持手段を構成する封印手段、112…ソケット、113…通信端子を構成するモジュラージャック、121…外部確認装置としての外部リーダ、122…コネクタ。

Claims (1)

  1. 遊技の制御を司る制御手段を被包した状態で略閉鎖状態にて維持される被包部材を備えた遊技機において、
    前記略閉鎖状態を維持したまま前記制御手段に予め記憶された事項の確認を行うことができるよう構成するとともに、一旦前記略閉鎖状態が解除された場合には外観上の変更を伴わずして再度前記略閉鎖状態に復帰させることができないよう構成したことを特徴とする遊技機。
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