JP2010232550A - ネガ画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高集積かつ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、ネガ画像の形成において、残渣系の欠陥を著しく低減できる、ネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法を提供する。
【解決手段】(ア)基板上に、レジスト組成物を塗布する工程、(イ)活性光線又は放射線を照射する工程、及び(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程を含むパターン形成方法であって、ネガ型現像液を2mL/sec/mm以下の範囲で吐出することを特徴とするネガ画像形成方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程に使用される、ネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法に関するものである。特に、波長が300nm以下の遠紫外線光を光源とするArF露光装置及び液浸式投影露光装置での露光が好適な、ネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法に関するものである。
従来から盛んに研究されている、パターン形成のためのポジ型システム(レジスト組成物とポジ型現像液の組み合わせ)においては、図1に示すように、光学像の空間周波数のうち、光照射強度の強い領域を選択的に溶解・除去し、パターン形成を行う材料が提供されているにすぎない。反対に、ネガ型システム(レジスト組成物とネガ型現像液)の組み合わせにおいては、光照射強度の弱い領域を選択的に溶解・除去し、パターン形成を行う材料システムが提供されているにすぎない。
ここで、ポジ型現像液とは、図1に実線で表した所定の閾値以上の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液であり、ネガ型現像液とは、該所定の閾値以下の露光部を選択的に溶解・除去させる現像液のことである。ポジ型現像液を用いた現像工程のことをポジ型現像(ポジ型現像工程ともいう)と呼び、ネガ型現像液を用いた現像工程のことをネガ型現像(ネガ型現像工程ともいう)と呼ぶ。
一方、解像力を高める2重パターニング技術としての2重現像技術が特許文献1に記載されている。この例では、一般的な化学増幅の画像形成方法を利用しており、露光によってレジスト組成物中の樹脂の極性が、光強度の高い領域では高極性に、光強度の低い領域では低極性になることを利用して、特定のレジスト膜の高露光領域を高極性の現像液に溶解させポジ型現像を行い、低露光領域を低極性の現像液に溶解させてネガ型現像を行っている。具体的には、図2に示すように照射光1の露光量E2以上の領域をアルカリ水溶液をポジ型現像液として用いて溶解させ、露光量E1以下の領域を特定の有機溶剤をネガ型現像液として用いて溶解させている。これにより、図2に示すように、中間露光量(E2−E1)の領域が現像されずに残り、露光用マスク2の半ピッチを有するL/Sのパターン3をウェハー4上に形成している。
特許文献2では、ネガ現像、そして、ネガ現像を用いた2重現像、2重露光によるパターン形成方法が開示されている。
上記のような微細パターンの形成に利用できるネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法において、現像工程以降において生じる欠陥を抑制することが望まれていた。
特開2000−199953号公報 特開2008−292975号公報
本発明は、上記課題を解決し、高集積かつ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、ネガ画像形成において、残渣系の欠陥を著しく低減できる、ネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法を提供することを目的としている。
本発明は、下記の通りである。
(1) (ア)基板上に、レジスト組成物を塗布する工程、
(イ)活性光線又は放射線を照射する工程、及び
(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程
を含むパターン形成方法であって、ネガ型現像液を2mL/sec/mm以下の範囲で吐出することを特徴とするネガ画像形成方法。
(2) レジスト組成物として、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少するレジスト組成物を用いることを特徴とする(1)に記載のネガ画像形成方法。
本発明により、高集積かつ高精度な電子デバイスを製造するための高精度な微細パターンを安定的に形成するために、ネガ画像形成において、残渣系の欠陥を著しく低減できる、ネガ型現像液を用いたネガ画像形成方法を提供することができる。
図1は、パターン形成のためのポジ型システム及びネガ型システムを示した説明図である。 図2は、2重現像技術を示した説明図である。 図3は、現像方法を示した説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
尚、本明細書に於ける化学式・化合物などの基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、電子線等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表され遠紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明のネガ画像形成方法に於いて、(ア)基板上に、レジスト組成物を塗布する工程、(イ)活性光線又は放射線を照射する工程は、一般的に知られている方法により行うことができる。
本発明における露光装置に用いられる光源波長に制限は無いが、KrFエキシマレーザー波長(248nm)、ArFエキシマレーザー波長(193nm)とF2エキシマレーザー波長(157nm)等を適用できる。
また、本発明の露光を行う工程においては液浸露光方法を適用することができる。
液浸露光方法とは、解像力を高める技術として、投影レンズと試料の間に高屈折率の液体(以下、「液浸液」ともいう)で満たし露光する技術である。
これは、あらゆるパターン形状に対して有効であり、更に、現在検討されている位相シフト法、変形照明法などの超解像技術と組み合わせることが可能である。
液浸露光を行う場合には、(1)基板上に、レジスト組成物を塗布した後、活性光線又は放射線を照射する工程の前に、及び/又は(2)液浸液を介して膜に活性光線又は放射線を照射する工程の後、膜を加熱する工程の前に、膜の表面を水系の薬液で洗浄する工程を実施してもよい。
液浸液は、露光波長に対して透明であり、かつ膜上に投影される光学像の歪みを最小限に留めるよう、屈折率の温度係数ができる限り小さい液体が好ましいが、特に露光光源がArFエキシマレーザー(波長;193nm)である場合には、上述の観点に加えて、入手の容易さ、取り扱いのし易さといった点から水を用いるのが好ましい。
水を用いる場合、水の表面張力を減少させるとともに、界面活性力を増大させる添加剤(液体)を僅かな割合で添加しても良い。この添加剤はウエハー上のレジスト層を溶解させず、且つレンズ素子の下面の光学コートに対する影響が無視できるものが好ましい。
このような添加剤としては、例えば、水とほぼ等しい屈折率を有する脂肪族系のアルコールが好ましく、具体的にはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。水とほぼ等しい屈折率を有するアルコールを添加することにより、水中のアルコール成分が蒸発して含有濃度が変化しても、液体全体としての屈折率変化を極めて小さくできるといった利点が得られる。
一方で、193nm光に対して不透明な物質や屈折率が水と大きく異なる不純物が混入した場合、レジスト上に投影される光学像の歪みを招くため、使用する水としては、蒸留水が好ましい。更にイオン交換フィルター等を通して濾過を行った純水を用いてもよい。
本発明において膜を形成する基板は特に限定されるものではなく、シリコン、SiN、SiO2やSiN等の無機基板、SOG等の塗布系無機基板等、IC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造工程、さらにはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程で一般的に用いられる基板を用いることができる。更に、必要に応じて有機反射防止膜を膜と基板の間に形成させても良い。
本発明においては、(イ)活性光線又は放射線を照射する工程と、(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程との間に、レジスト膜を加熱する工程を設けることが好ましい。
本発明は、(エ)ネガ型現像液を用いた現像する工程において、吐出されるネガ型現像液の単位面積あたりの流速(以下、単に流速とも、あるいは吐出圧ともいう)を一定の範囲内とすることを特徴とするものであり、残渣系の欠陥を著しく低減することができる。
このメカニズムの詳細は定かではないが、恐らくは、流速を本発明の範囲とすることで、ネガ型現像液がレジスト膜に与える圧力が小さくなり、レジスト膜・レジストパターンが不用意に削られたり崩れたりすることが抑制されるためと考えられる。
なお、ネガ型現像液の流速(mL/sec/mm)は、現像装置中の現像ノズル出口における値である。
また、本発明において、(エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程を含むパターン形成方法は、一般的には室温(例えば、20〜28℃)で行うことができる。
本発明の方法において、ネガ型現像液の流速は2mL/sec/mm以下であるが、好ましくは1.5mL/sec/mm以下で、さらに好ましくは1mL/sec/mm以下である。流速の下限は特に無いが、スループットを考慮すると0.2mL/sec/mm以上が好ましい。
ネガ型現像液の流速を調整する方法としては、例えば、ポンプなどで流速を調整する方法や、加圧タンクからの供給で圧力を調整することで流速を変える方法などを挙げることができる。
使用可能なネガ型現像液については、後掲のネガ型現像液が適宜使用可能である。
本発明の工程においては、ネガ型現像の後に、リンス液を用いて洗浄する工程を含むことが好ましい。
この場合、リンス液の流速は2mL/sec/mm以下が好ましい。
下限は特に無いが、リンス液吐出安定性を考慮すると0.05mL/sec/mm以上が好ましい。
使用可能なリンス液については、後掲のリンス液が適宜使用可能である。
本発明の方法において現像方式は、パドルを形成しないダイナミック現像でも、パドルを形成する静置現像でも、パドルを形成しつつ揺動させる現像方式のいずれも適用できる。
ダイナミック現像では、図3、下段に示すように、ウエハーを回転させながら現像ノズルからネガ型現像液を吐出し、ネガ型現像液吐出終了後すぐにリンスノズルに切り替えてリンス液を吐出する。
ネガ型現像液の吐出時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
ネガ型現像液の総吐出量は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、5〜100mlとすることが好ましく、10〜80mlとすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、50〜2000rpmとすることが好ましく、100〜1800rpmとすることがより好ましい。
リンス液の吐出時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、50〜2000rpmとすることが好ましく、100〜1800rpmとすることがより好ましい。
パドル形成・静置現像では、図3、上段に示すように、ウエハーを回転させながら現像ノズルからネガ型現像液を吐出してパドルを形成し、所定時間ウエハーを静置した後に、ウエハーを回転させ、リンスノズルからリンス液を吐出する。ウエハーの回転とリンス液の吐出は同時であってもよい。
ネガ型現像液の吐出時間は、2〜30秒とすることが好ましく、5〜20秒とすることがより好ましい。
ネガ型現像液の総吐出量は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、5〜100mlとすることが好ましく、10〜80mlとすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、5〜500rpmとすることが好ましく、5〜250rpmとすることがより好ましい。
ウエハーの静置時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
リンス液の吐出時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、50〜2000rpmとすることが好ましく、100〜1800rpmとすることがより好ましい。
パドル形成・揺動現像では、図3、中段に示すように、ウエハーを回転させながら現像ノズルからネガ型現像液を吐出してパドルを形成し、所定時間ウエハーを少し回転させて揺動させた後に、ウエハーを回転させると同時にリンスノズルからリンス液を吐出する。
ネガ型現像液の吐出時間は、2〜30秒とすることが好ましく、5〜20秒とすることがより好ましい。
ネガ型現像液の総吐出量は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、5〜100mlとすることが好ましく、10〜80mlとすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、5〜500rpmとすることが好ましく、5〜250rpmとすることがより好ましい。
ウエハーの揺動時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
ウエハーの揺動は、1〜10秒間隔で、0.1〜5秒秒間、ウエハーを5〜100rpmの速度で回転させることが好ましい。
リンス液の吐出時間は、2〜100秒とすることが好ましく、5〜60秒とすることがより好ましい。
ウエハーの回転速度は、一般的な8〜12インチウエハーの場合、50〜2000rpmとすることが好ましく、100〜1800rpmとすることがより好ましい。
なお、現像方式の詳細については、特許第3765411号公報、特開2001−85217号公報、特開2007−319087号公報などに記載の方式を挙げることができる。
リンス工程においては、ネガ型の現像を行ったウェハを前記の有機溶剤を含むリンス液を用いて洗浄処理する。洗浄処理の方法は特に限定されないが、たとえば、一定速度で回転している基板上にリンス液を塗出しつづける方法(回転塗布法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)、などを適用することができ、この中でも回転塗布方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
現像ノズルの孔径は、0.1〜10mmとすることが好ましく、0.2〜8mmとすることがより好ましい。
現像ノズルとウエハーとの距離は、5〜50mmとすることが好ましく、10〜30mmとすることがより好ましい。
リンスノズルの孔径は、0.5〜20mmとすることが好ましく、1〜15mmとすることがより好ましい。
リンスノズルとウエハーとの距離は、5〜50mmとすることが好ましく、10〜30mmとすることがより好ましい。
<ネガ型現像液>
ネガ型現像液としては、有機溶剤を含有する有機系現像液を使用することが好ましい。
有機系現像液としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができる。
ケトン系溶剤としては、例えば、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、アセトン、4-ヘプタノン、1-ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、イソホロン、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、エチルー3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコールや、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等を挙げることができる。
エーテル系溶剤としては、例えば、上記グリコールエーテル系溶剤の他、ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が使用できる。
炭化水素系系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
上記の溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。
特に、ネガ型現像液は、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤から選択される少なくとも1種類の溶剤を含有する現像液であるのが好ましい。
ネガ型現像液の蒸気圧は、20℃に於いて、5kPa以下が好ましく、3kPa以下が更に好ましく、2kPa以下が特に好ましい。ネガ型現像液の蒸気圧を5kPa以下にすることにより、現像液の基板上あるいは現像カップ内での蒸発が抑制され、ウェハ面内の温度均一性が向上し、結果としてウェハ面内の寸法均一性が良化する。
5kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
特に好ましい範囲である2kPa以下の蒸気圧を有する具体的な例としては、1-オクタノン、2-オクタノン、1-ノナノン、2-ノナノン、4-ヘプタノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、フェニルアセトン等のケトン系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル等のエステル系溶剤、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n-ヘキシルアルコール、n-ヘプチルアルコール、n-オクチルアルコール、n-デカノール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール系溶剤や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルブタノール等のグリコールエーテル系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドのアミド系溶剤、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤が挙げられる。
ネガ型現像を行う際に使用しうる現像液には、必要に応じて界面活性剤を適当量添加することができる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
<リンス液>
本発明で使用可能なリンス液としては、レジストパターンを溶解しなければ特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができる。前記リンス液としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤(ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル等)から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いることが好ましい。より好ましくは、ネガ型現像の後に、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤から選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。更により好ましくは、ネガ型現像の後に、アルコール系溶剤又はエステル系溶剤を含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。特に好ましくは、ネガ型現像の後に、炭素数が少なくとも5(より好ましくは5〜12、更に好ましくは5〜10)であって、分枝及び/又は環状構造のアルキル鎖を有する、2級以上のアルコールを含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。あるいは、特に好ましくは、ネガ型現像の後に、1価アルコールを含有するリンス液を用いて洗浄する工程を行う。ここで、ネガ型現像後のリンス工程で用いられる1価アルコールとしては、直鎖状、分岐状、環状の1価アルコールが挙げられ、具体的には、1−ブタノール、2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、tert―ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、2−ヘキサノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、3−ヘキサノール、3−ヘプタノール、3−オクタノール、4−オクタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、5−メチル−2−ヘキサノール、4−メチル−2−ヘキサノール、4,5−ジチル−2−ヘキサール、6−メチル−2−ヘプタノール、7−メチル−2−オクタノール、8−メチル−2−ノナール、9−メチル−2−デカノールなどを用いることができ、好ましくは、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、1−ペンタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノールである(なお、これらの具体例の一部は、前記した、炭素数が少なくとも5であって、分枝及び/又は環状構造のアルキル鎖を有する、2級以上のアルコールにも相当する)。
前記各成分は、複数混合してもよいし、上記以外の有機溶剤と混合し使用してもよい。
リンス液中の含水率は、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下、特に好ましくは3質量%以下である。含水率を10質量%以下にすることで、良好な現像特性を得ることができる。
ネガ型現像後に用いるリンス液の蒸気圧は、20℃に於いて0.05kPa以上、5kPa以下が好ましく、0.1kPa以上、5kPa以下が更に好ましく、0.12kPa以上、3kPa以下が最も好ましい。リンス液の蒸気圧を0.05kPa以上、5kPa以下にすることにより、ウェハ面内の温度均一性が向上し、更にはリンス液の浸透に起因した膨潤が抑制され、ウェハ面内の寸法均一性が良化する。
リンス液には、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
<レジスト組成物>
以下、本発明で使用することができるレジスト組成物について説明する。
酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂
本発明のレジスト組成物に用いられる、酸の作用により極性が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少する樹脂としては、例えば、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する樹脂(以下、「酸分解性樹脂」又は「樹脂(A)」ともいう)を挙げることができ、なお、この樹脂は、酸の作用により極性が増大し、ポジ型現像液に対する溶解度が増大する樹脂でもある。
樹脂(A)としては、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有し、酸の作用により極性が増大し、アルカリ現像液に対する溶解度が増大し、有機溶剤に対する溶解度が減少する樹脂(以下、「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」ともいう)であることが好ましい。
また、脂環炭化水素系酸分解性樹脂樹は、ArFエキシマレーザー光を照射する場合に好適に使用することができる。
樹脂(A)は、酸分解性基を有する繰り返し単位を有する酸分解性樹脂である。
酸分解性基として好ましい基は、アルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
好ましいアルカリ可溶性基としては、カルボキシル基、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール基)、スルホン酸基が挙げられる。
酸で脱離する基として好ましくは、アセタール基、第3級のアルキルエステル基であり、更に好ましくは、第3級アルキルエステル基である。
樹脂(A)としては、下記一般式(pI)〜(pV)のいずれかで示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位及び下記一般式(II-AB)で示される繰り返し単位の群から選択される少なくとも1種を有する樹脂であることが好ましい。
Figure 2010232550
一般式(pI)〜(pV)中、
11は、直鎖又は分岐のアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表し、Zは、炭素原子とともに環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。ここで、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは、シクロアルキル基であることが好ましい。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。ここで、R17〜R21のうち少なくとも1つは、シクロアルキル基であることが好ましい。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。ここで、R22〜R25のうち少なくとも1つはシクロアルキル基であることが好ましい。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
Figure 2010232550
一般式(II−AB)中、
11'及びR12'は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z'は、結合した2つの炭素原子(C−C)を含み、脂環式構造を形成するための原子団を表す。
一般式(pI)〜(pV)、R12〜R25における、1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基等を挙げることができる。
12〜R25における、シクロアルキル基或いはZと炭素原子が形成するシクロアルキル基は、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらのシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。
これらのアルキル基、シクロアルキル基の更なる置換基としては、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)が挙げられる。上記のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基等が、更に有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。
一般式(pI)〜(pV)で示される構造は、アルカリ可溶性基の保護に使用することができる。アルカリ可溶性基として好ましくはカルボキシル基、スルホン酸基の水素原子が一般式(pI)〜(pV)で表される構造で置換された構造である。
一般式(pI)〜(pV)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2010232550
ここで、Rは、水素原子、ハロゲン原子又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。複数のRは、各々同じでも異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、又はウレイレン基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。好ましくは単結合である。
Rp1は酸分解性部位を表し、具体的には上記式(pI)〜(pV)のいずれかの基を表す。
以下、酸分解性基を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
式中、RxおよびXa1は、H,CH,CHOHのいずれかを表し、Rxa,Rxbはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Figure 2010232550
Figure 2010232550
Figure 2010232550
Figure 2010232550
前記一般式(II−AB)、R11'、R12'におけるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子を挙げることができる。
上記R11'、R12'におけるアルキル基としては、炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が挙げられる。
上記Z'の脂環式構造を形成するための原子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰り返し単位を樹脂に形成する原子団であり、中でも有橋式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成する有橋式脂環式構造を形成するための原子団が好ましい。
樹脂(A)においては、酸の作用により分解する基は、前記一般式(pI)〜一般式(
pV)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位、一般式(II−AB)で表される繰り返し単位、及び後記共重合成分の繰り返し単位のうち少なくとも1種の繰り返し単位に含有することができる。酸の作用により分解する基は、一般式(pI)〜一般式(pV)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位に含まれることが好ましい。
上記一般式(II−AB)で表される繰り返し単位として、下記具体例が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されない。
Figure 2010232550
樹脂(A)は、ラクトン基を有することが好ましい。ラクトン基としては、ラクトン構造を有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を有する基である。
ラクトン構造部分は、置換基を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。n2は、0〜4の整数を表す。n2が2以上の時、複数存在する置換基は、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在する置換基同士が結合して環を形成してもよい。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−AB)中のR11'〜R12'のうち少なくとも1つがラクトン基を有するもの、又は下記一般式(AI)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2010232550
一般式(AI)中、
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
Rb0は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される連結基である。Ab1は、直鎖若しくは分岐状アルキレン基、単環若しくは多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、ラクトン構造を含有する原子団を表す。Vとして具体的には、ノルボルナン骨格あるいは7-オキサノルボルナン骨格を有するラクトン構造を含有する原子団が好ましい。また、Vは、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、シアノ基などの極性基で置換されていてもよい。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2010232550
Figure 2010232550
樹脂(A)は、水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位は、水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位であることが好ましい。水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造に於ける、脂環炭化水素構造としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルニル基が好ましい。好ましい水酸基又はシアノ基で置換された脂環炭化水素構造としては、モノヒドロキシアダマンチル基、ジヒドロキシアダマンチル基、モノヒドロキシジアマンチル基、ジヒドロキシアダマンチル基、シアノ基で置換されたノルボルニル基等が挙げられる。
水酸基又はシアノ基 を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A)中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。
水酸基又はシアノ基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2010232550
樹脂(A)は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を有してもよい。
Figure 2010232550
一般式(VIII)に於いて、
2は、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO2−R42を表す。R42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41及びR42のアルキル基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)等で置換されていてもよい。
樹脂(A)は、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位を有することが好ましく、カルボキシル基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。カルボキシル基を有する繰り返し単位としては、アクリル酸、メタクリル酸による繰り返し単位のような樹脂の主鎖に直接カルボキシル基が結合している繰り返し単位、あるいは連結基を介して樹脂の主鎖にカルボキシル基が結合している繰り返し単位、さらにはアルカリ可溶性基を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましく、連結基は単環または多環の環状炭化水素構造を有していてもよい。
樹脂(A)は、更に、下記一般式(F1)で表される基を有する繰り返し単位を有していてもよい。これによりラインエッジラフネス性能が向上する。
Figure 2010232550
一般式(F1)中、
50〜R55は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R50〜R55の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
Rxaは、水素原子または有機基(好ましくは酸分解性保護基、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基)を表す。
50〜R55のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
50〜R55は、すべてフッ素原子であることが好ましい。
Rxaが表わす有機基としては、酸分解性保護基、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基が好ましい。
一般式(F1)で表される基を有する繰り返し単位の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010232550
樹脂(A)は、更に、脂環炭化水素構造を有し、酸分解性を示さない繰り返し単位を有してもよい。これにより液浸露光時にレジスト膜から液浸液への低分子成分の溶出が低減できる。このような繰り返し単位として、例えば1−アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどによる繰り返し単位が挙げられる。
樹脂(A)は、上記の繰り返し単位以外に、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等のモノマー由来の重合単位を有していてもよい。
樹脂(A)において、各繰り返し構造単位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さらにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱性、感度等を調節するために適宜設定される。
樹脂(A)中、酸分解性基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは20〜50モル%、更に好ましくは25〜40モル%である。
樹脂(A)中、一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中20〜70モル%が好ましく、より好ましくは20〜50モル%、更に好ましくは25〜40モル%である。
樹脂(A)中、一般式(II−AB)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜60モル%が好ましく、より好ましくは15〜55モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。
樹脂(A)中、ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中10〜70モル%が好ましく、より好ましくは20〜60モル%、更に好ましくは25〜40モル%である。
樹脂(A)中、極性基を有する有機基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し構造単位中1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜30モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
また、上記更なる共重合成分の単量体に基づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般的に、上記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し構造単位と上記一般式(II−AB)で表される繰り返し単位の合計した総モル数に対して99モル%以下が好ましく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
本発明のネガ型現像用レジスト組成物がArF露光用であるとき、ArF光への透明性の点から、樹脂(A)は芳香族基を有さないことが好ましい。また、樹脂(A)は、後述の、膜表面に偏在する樹脂との相溶性の観点から、フッ素原子および珪素原子を有さないことが好ましい。
樹脂(A)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成、そして精製することができる。合成方法や精製方法に関しては、丸善株式会社発行「第5版 実験化学講座26 高分子化学」の2章「高分子合成」の記載などを参照されたい。樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは1,000〜20,000、特に好ましくは1,000〜15,000である。
分散度(分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。分散度が小さいほどリソグラフィー性能に優れる。
本発明のレジスト組成物において、樹脂(A)の組成物全体中の配合量は、全固形分中50〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のレジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、公知のものであれば特に限定されないが、好ましくは下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2010232550
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
-は、非求核性アニオン(求核反応を起こす能力が著しく低いアニオン)を表す。
-としては、例えば、スルホン酸アニオン(脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなど)、カルボン酸アニオン(脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなど)、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、弗素化燐、弗素化硼素、弗素化アンチモン等を挙げることができる。
-としては、スルホン酸の少なくともα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくはパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン(更に好ましくは炭素数4〜8)、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
酸強度の観点からは、発生酸のpKaが−1以下であることが、感度向上のために好ましい。
また、Z-としては、以下の一般式(I)で表される構造も好ましい。
Figure 2010232550
式中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
一般式(I)について、更に詳細に説明する。
Xfとして好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。中でもフッ素原子、CF3が好ましい。
、Rのアルキル基、並びに、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましい。さらに好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。中でもCF3が好ましい。
yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。xは1〜8が好ましく、中でも1〜4が好ましい。zは0〜8が好ましく、中でも0〜4が好ましい。
Lの2価の連結基としては特に限定されず、―COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S―、−SO―、―SO2−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基などがあげられる。このなかでも―COO−、−OCO−、−CO−、−O−がこのましく、―COO−、−OCO−がより好ましい。
Aの環状構造を有する基としては、環状構造を有するものであれば特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環構造を有する基(芳香属性を有するものだけでなく、芳香属性を有さないものも含む)等が挙げられる。
脂環基としては、単環でも多環でもよい。特に炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、MEEF向上の観点から好ましい。
アリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環、アントラセン環が挙げられる。中でも193nmにおける光吸光度の観点から低吸光度のナフタレンが好ましい。
複素環構造を有する基としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環が挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環が好ましい。
上記環状構造を有する基は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基等が挙げられる。
201、R202及びR203の有機基としては、アリール基(炭素数6〜15が好ましい)、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜10が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜15が好ましい)などが挙げられる。
201、R202及びR203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、三つ全てがアリール基であることがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの他に、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基も可能である。これらアリール基は更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、R201、R202及びR203から選ばれる2つが、単結合又は連結基を介して結合していてもよい。連結基としてはアルキレン基(炭素数1〜3が好ましい)、−O−,−S
−,−CO−,−SO2−などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
201、R202及びR203のうち少なくとも1つがアリール基でない場合の好ましい構造としては、特開2004−233661号公報の段落0047,0048、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046、US2003/0224288A1号明細書に式(I-1)〜(I-70)として例示されている化合物、US2003/0077540A1号明細書に式(IA-1)〜(IA-54)、式(IB-1)〜(IB-24)として例示されている化合物等のカチオン構造を挙げることができる。
特に、R201、R202及びR203のうち少なくとも1つがアリール基でない場合、特に、以下の(1)または(2)の態様が好ましい。
(1) R201、R202及びR203のうち少なくとも1つが、Ar−CO−X−で表される構造であり、残りの2つが、直鎖若しくは分岐のアルキル基、またはシクロアルキル基である場合。このとき、残りの2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、またはシクロアルキル基は、互いに結合して環構造を形成してもよい。ここで、Arは置換基を有していてもよいアリール基を表し、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様である。好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基である。Xは置換基を有してもよいアルキレン基を表す。具体的には、炭素数1〜6のアルキレン基である。好ましくは炭素数1〜3の直鎖構造または分岐構造のアルキレン基である。残り2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、またはシクロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6である。これら原子団は更に置換基を有していてもよい。また、互いに結合して環構造(好ましくは5〜7員環)を形成していていることが好ましい。
(2) R201、R202及びR203のうち少なくとも1つが、置換基を有していてもよいアリール基であり、残りの2つが直鎖若しくは分岐のアルキル基、またはシクロアルキル基である場合。このとき、上記アリール基としては、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様であり、フェニル基又はナフチル基が好ましい。また、アリール基は、水酸基、アルコキシ基、アルキル基のいずれかを置換基として有することが好ましい。置換基としより好ましくは炭素数1〜12のアルコキシ基、更に好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基である。残り2つの直鎖若しくは分岐のアルキル基、またはシクロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6である。これら原子団は更に置換基を有していてもよい。また、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(ZI−1)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明したアリール基と同様である。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(ZI−1)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。
-は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZ-の非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
酸発生剤として、更に、下記一般式(ZIV)、(ZV)、(ZVI)で表される化合物も挙げられる。
Figure 2010232550
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤の中で、特に好ましい例を以下に挙げるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010232550
Figure 2010232550
Figure 2010232550
酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
酸発生剤のレジスト組成物中の含有率は、組成物の全固形分を基準として、 0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である。
塩基性化合物
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物は、含窒素有機塩基性化合物であることが好ましい。
使用可能な化合物は特に限定されないが、例えば以下の(1)〜(4)に分類される化合物が好ましく用いられる。
(1)下記一般式(BS−1)で表される化合物
Figure 2010232550
一般式(BS−1)中、
Rは、各々独立に、水素原子、アルキル基(直鎖又は分岐)、シクロアルキル基(単環又は多環)、アリール基、アラルキル基の何れかを表す。但し、三つのRの全てが水素原子とはならない。
Rとしてのアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常1〜20、好ましくは1〜12である。
Rとしてのシクロアルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常3〜20、好ましくは5〜15である。
Rとしてのアリール基の炭素数は特に限定されないが、通常6〜20、好ましくは6〜10である。具体的にはフェニル基やナフチル基などが挙げられる。
Rとしてのアラルキル基の炭素数は特に限定されないが、通常7〜20、好ましくは7
〜11である。具体的にはベンジル基等が挙げられる。
Rとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基は、水素原子が置換基により置換されていてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
一般式(BS−1)で表される化合物は、3つのRの1つのみが水素原子、あるいは全てのRが水素原子でないことが好ましい。
一般式(BS−1)の化合物の具体例としては、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリイソデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、2,4,6−トリ(t−ブチル)アニリンなどが挙げられる。
また、一般式(BS−1)において、少なくとも1つのRが、ヒドロキシル基で置換されたアルキル基である化合物が、好ましい態様の1つとして挙げられる。具体的化合物としては、トリエタノールアミン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
なお、また、Rとしてのアルキル基は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン鎖が形成されていてもよい。オキシアルキレン鎖としては−CH2CH2O−が好ましい。具体的例としては、トリス(メトキシエトキシエチル)アミンや、US6040112号明細書のカラム3、60行目以降に例示の化合物などが挙げられる。
(2)含窒素複素環構造を有する化合物
複素環構造としては、芳香族性を有していてもいなくてもよい。また、窒素原子を複数有していてもよく、さらに、窒素以外のヘテロ原子を含有していてもよい。具体的には、イミダゾール構造を有する化合物(2−フェニルベンゾイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾールなど)、ピペリジン構造を有する化合物(N−ヒドロキシエチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートなど)、ピリジン構造を有する化合物(4−ジメチルアミノピリジンなど)、アンチピリン構造を有する化合物(アンチピリン、ヒドロキシアンチピリンなど)が挙げられる。また、環構造を2つ以上有する化合物も好適に用いられる。具体的には1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデカ−7−エンなどが挙げられる。
(3)フェノキシ基を有するアミン化合物
フェノキシ基を有するアミン化合物とは、アミン化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、例えば、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等の置換基を有していてもよい。
より好ましくは、フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン鎖を有する化合物である。1分子中のオキシアルキレン鎖の数は、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン鎖の中でも−CH2CH2O−が好ましい。
具体例としては、2−[2−{2―(2,2―ジメトキシ−フェノキシエトキシ)エチル}−ビス−(2−メトキシエチル)]−アミンや、US2007/0224539A1号明細書の段落[00
66]に例示されている化合物(C1-1)〜(C3-3)などが挙げられる。
(4)アンモニウム塩
アンモニウム塩も適宜用いられる。好ましくはヒドロキシドまたはカルボキシレートである。より具体的にはテトラブチルアンモニウムヒドロキシドに代表されるテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。
その他、本発明のレジスト組成物に使用可能なものとして、特開2002−363146号公報の実施例で合成されている化合物、特開2007−298569号公報の段落0108に記載の化合物などが挙げられる。
塩基性化合物は、単独であるいは2種以上併用して用いられる。
塩基性化合物の使用量は、レジスト組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤/塩基性化合物のモル比は、2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。このモル比としてより好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
界面活性剤
本発明のレジスト組成物は、更に界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤が好ましい。
これらに該当する界面活性剤としては、大日本インキ化学工業(株)製のメガファックF176、メガファックR08、OMNOVA社製のPF656、PF6320、トロイケミカル(株)製のトロイゾルS−366、住友スリーエム(株)製のフロラードFC430、信越化学工業(株)製のポリシロキサンポリマーKP−341などが挙げられる。
また、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤を使用することもできる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類などが挙げられる。
その他、公知の界面活性剤が適宜使用可能である。使用可能な界面活性剤としては、例えば、US2008/0248425A1号明細書の[0273]以降に記載の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤の使用量は、レジスト組成物の全固形分に対し、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
溶剤
レジスト組成物を調製する際に使用できる溶剤としては、各成分を溶解するものである限り特に限定されないが、例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなど)、アルキレングリコールモノアルキルエーテル(プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、乳酸アルキルエステル(乳酸エチル、乳酸メチルなど)、環状ラクトン(γ−ブチロラクトンなど、好ましくは炭素数4〜10)、鎖状又は環状のケトン(2−ヘプタノン、シクロヘキサノンなど、好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど)、カルボン酸アルキル(酢酸ブチルなどの酢酸アルキルが好ましい)、アルコキシ酢酸アルキル(エトキシプロピオン酸エチル)などが挙げられる。その他使用可能な溶媒として、例えば、US2008/0248425A1号明細書の[0244]以降に記載されている溶剤などが挙げられる。
上記のうち、乳酸アルキルエステル、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートおよびアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。
これら溶媒は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合する場合、水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤とを混合することが好ましい。水酸基を有する溶剤と水酸基を有しない溶剤との質量比は、1/99〜99/1、好ましくは10/90〜90/10、更に好ましくは20/80〜60/40である。
水酸基を有する溶剤としてはアルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび乳酸アルキルエステルが好ましく、水酸基を有しない溶剤としてはアルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートが好ましい。
添加ポリマー
本発明に記載のレジスト組成物を、いわゆる液浸露光に適用する場合、組成物に更に疎水性樹脂(HR)を添加することができる。これにより、レジスト膜表層に疎水性樹脂(HR)が偏在し、液浸媒体が水の場合、レジスト膜とした際の水に対するレジスト膜表面の後退接触角を向上させ、液浸水追随性を向上させることができる。疎水性樹脂(HR)としては、表面の後退接触角が添加することにより向上する樹脂であれば何でもよいが、フッ素原子及び珪素原子の少なくともいずれかを有する樹脂であることが好ましい。
疎水性樹脂(HR)は、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子を有するアリール基として、好ましくは、下記一般式(F2)〜(F4)で表される基を挙げることができるが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010232550
一般式(F2)〜(F4)中、
57〜R68は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又はアルキル基を表す。但し、R57〜R61、R62〜R64およびR65〜R68の内、少なくとも1つは、フッ素原子又は少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)を表す。R57〜R61及びR65〜R67は、全てがフッ素原子であることが好ましい。R62、R63及びR68は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜4)が好ましく、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であることがさらに好ましい。R62とR63は、互いに連結して環を形成してもよい。
疎水性樹脂(HR)は、珪素原子を有する部分構造として、アルキルシリル構造(好ましくはトリアルキルシリル基)、または環状シロキサン構造を有する樹脂であることが好ましい。
アルキルシリル構造、または環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
Figure 2010232550
一般式(CS−1)〜(CS−3)に於いて、
12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)またはシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
nは、1〜5の整数を表す。
更に、疎水性樹脂(HR)は、下記(x)〜(z)の群から選ばれる基を少なくとも1つを有していてもよい。
(x)アルカリ可溶性基
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基
(z)酸の作用により分解する基
(x)アルカリ可溶性基としては、フェノール性水酸基、カルボン酸基、フッ素化アルコール基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホニルイミド基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)メチレン基、(アルキルスルホニル)(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルカルボニル)メチレン基、ビス(アルキルカルボニル)イミド基、ビス(アルキルスルホニル)メチレン基、ビス(アルキルスルホニル)イミド基、トリス(アルキルカルボニル)メチレン基、トリス(アルキルスルホニル)メチレン基等が挙げられる。好ましいアルカリ可溶性基としては、フッ素化アルコール基(好ましくはヘキサフルオロイソプロパノール)、スルホンイミド基、ビス(カルボニル)メチレン基が挙げられる。
(y)アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基としては、例えば、ラクトン構造を有する基、酸無水物基、酸イミド基などが挙げられ、好ましくはラクトン構造を有する基である。
アルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルによる繰り返し単位のように、樹脂の主鎖にアルカリ現像液の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)が結合している繰り返し単位、あるいはアルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する重合開始剤や連鎖移動剤を重合時に用いてポリマー鎖の末端に導入、のいずれも好ましい。
アルカリ現像液中での溶解度が増大する基(y)を有する繰り返し単位の具体例としては、前述の樹脂で挙げたラクトン構造を有する繰り返し単位と同様のものを挙げることができる。
疎水性樹脂(HR)に於ける、酸の作用により分解する基(z)を有する繰り返し単位は、前述の樹脂で挙げた酸分解性基を有する繰り返し単位と同様のものが挙げられる。
疎水性樹脂(HR)は、更に、下記一般式(III)で表される繰り返し単位を有していてもよい。
Figure 2010232550
一般式(III)に於いて、
4は、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜10が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数4〜10が好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜10が好ましい)、シクロアルケニル基(炭素数4〜10が好ましい)を有する基を表す。
6は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基(炭素数1〜6が好ましく、炭素数1〜3がより好ましい)、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、およびこれらの2個以上を組み合わせた原子団を挙げることができる。
疎水性樹脂(HR)がフッ素原子を有する場合、フッ素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、10〜80モル%であることが好ましい。また、フッ素原子を含む繰り返し単位が、疎水性樹脂(HR)の全繰り返し単位中30〜100質量%であることが好ましい。
疎水性樹脂(HR)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、2〜30モル%であることが好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(HR)の全繰り返し単位中20〜100質量%であることが好ましい。
疎水性樹脂(HR)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、好ましくは1,000〜100,000で、より好ましくは1,000〜50,000、更により好ましくは2,000〜15,000である。また、分子量分布(Mw/Mn、分散度ともいう)は、好ましくは1〜3、さらに好ましくは1〜2の範囲である。
疎水性樹脂(HR)は、(B)成分の樹脂同様、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が限りなく0に近い方が好ましい。
疎水性樹脂(HR)は、各種市販品を利用することもできるし、常法に従って(例えばラジカル重合)合成・精製することができる。詳細な合成・精製方法は、前述のレジストのメイン樹脂で説明した方法や、丸善株式会社発行「第5版 実験化学講座26 高分子化学」の2章「高分子合成」の記載などを参照されたい。
以下に疎水性樹脂(HR)の具体例を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2010232550
Figure 2010232550
Figure 2010232550
なお、液浸露光を行う場合には、上記のような樹脂を組成物に添加する代わりに、レジスト膜とは別途に、液浸液難溶性膜(以下、「トップコート」ともいう)を設けてもよい。トップコートに求められる性能、その使用法などについては、シーエムシー出版「液浸リソグラフィのプロセスと材料」の第7章に解説されている。
トップコートは、193nm透明性という観点からは、芳香族を豊富に含有しないポリマーが好ましく、具体的には、炭化水素ポリマー、アクリル酸エステルポリマー、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、シリコン含有ポリマー、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。前述の疎水性樹脂(HR)はトップコートとしても好適なものである。また、市販のトップコート材料も適宜使用可能である。
その他成分
本発明のレジスト組成物は、上記に説明した成分以外にも、カルボン酸オニウム塩、Proceeding of SPIE, 2724,355 (1996)等に記載の分子量3000以下の溶解阻止化合物、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤などを適宜含有することができる。
以下、実施例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
なお、以下の実施は、加熱工程を除き、原則室温条件下で行った。
<レジスト調製>
ポジ型レジスト組成物
下記表1に示す成分を混合して溶液をポアサイズ0.05μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト組成物(R−1)〜(R−16)を調製した。
Figure 2010232550
表1中の樹脂は、次の通りである。
Figure 2010232550
Figure 2010232550
Figure 2010232550
酸発生剤は、次の通りである。
Figure 2010232550
塩基性化合物は、次の通りである。
Figure 2010232550
界面活性剤
SF−1: PF6320(OMNOVA社)
SF−2: メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
溶剤
SL−1: プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
SL−2: プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)
SL−3: シクロヘキサノン
SL−4: 乳酸エチル
SL−5: γ―ブチロラクトン
実施例1(パドル形成・静置現像)
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物(R−1)を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンのマスクを介し、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、東京エレクトロン社製塗布現像装置(LITHIUS)の塗布カップを用い、現像ノズルとしてレジスト吐出ノズルを用い、レジスト吐出ノズルから酢酸ブチルを0.88mL/sec/mmでウエハーを100rpmで回転させながら20mL吐出してパドルを形成し、その後30秒間静置して現像した後に、ウエハーを1000rpmで回転させて現像
液を振り切るのと同時にリンスノズルとして用いたシンナーノズルから1−ヘキサノールを0.13mL/sec/mmで20秒間ウエハー回転を維持させながらリンスし、最後に4000rpmで30秒間かけてリンス液を振り切り、ウエハーを乾燥させ、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンを得た。
KLA2360欠陥検査装置(KLA-Tencor社製)にて0.25μmピクセル、閾値30でパターン部分に存在する全ての欠陥を検査し、パターン欠陥検査を行った。
ポジ型レジスト組成物を変え、同様の方法で、実施例2〜16を行った。
実施例19、20については、ポジ型レジスト組成物(R−4)を用い、現像液流速を変えて、同様の手法で実施した。
実施例17(パドル形成・揺動現像)
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物(R−4)を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンのマスクを介し、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、東京エレクトロン社製塗布現像装置(LITHIUS)の塗布カップを用い、現像ノズルとしてレジスト吐出ノズルを用い、レジスト吐出ノズルから酢酸ブチルを0.88mL/sec/mmでウエハーを100rpmで回転させながら20mL吐出してパドルを形成し、その後3秒間隔で0.2秒間50rpmでウエハーを揺動させる動作を32秒間繰り返して現像した後に、ウエハーを1000rpmで回転させて現像液を振り切るのと同時にリンスノズルとして用いたシンナーノズルから1−ヘキサノールを0.13mL/sec/mmで20秒間ウエハー回転を維持させながらリンスし、最後に4000rpmで30秒間かけてリンス液を振り切り、ウエハーを乾燥させ、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンを得た。
KLA2360欠陥検査装置(KLA-Tencor社製)にて0.25μmピクセル、閾値30でパターン部分に存在する全ての欠陥を検査し、パターン欠陥検査を行った。
実施例18、21、22(ダイナミック現像)
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物(R−4)を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンのマスクを介し、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、東京エレクトロン社製塗布現像装置(LITHIUS)の塗布カップを用い、現像ノズルとしてレジスト吐出ノズルを用い、レジスト吐出ノズルから酢酸ブチルを0.88mL/sec/mm(実施例18)でウエハーを1000rpmで回転させながら30秒間吐出して現像した後に、リンスノズルとして用いたシンナーノズルから1−ヘキサノールを0.13mL/sec/mmで20秒間ウエハー回転を維持させながらリンスし、最後に4000rpmで30秒間かけてリンス液を振り切り、ウエハーを乾燥させ、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンを得た。
KLA2360欠陥検査装置(KLA-Tencor社製)にて0.25μmピクセル、閾値30でパターン部分に存在する全ての欠陥を検査し、パターン欠陥検査を行った。
実施例21、22では、現像液流速を変えて、同様の手法で実施した。
比較例1
8インチシリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、膜厚78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物(R−4)を塗布し、100℃で、60秒間ベークを行い、膜厚150nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(NA0.75)を用い、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンのマスクを介し、パターン露光を行った。その後120℃で、60秒間加熱した後、東京エレクトロン社製塗布現像装置(ACT−8)の現像カップを用い、現像液ノズルから酢酸ブチルを5.0mL/sec/cmでウエハーを100rpmで回転させながら20mL滴下し、その後30秒間静置して現像した後に、ウエハーを1000rpmで回転させて現像液を振り切るのと同時にリンスノズルから1−ヘキサノールを0.13mL/sec/mmで20秒間ウエハー回転を維持させながらリンスし、最後に4000rpmで30秒間かけてリンス液を振り切り、ウエハーを乾燥させ、線幅75nm 1:1ラインアンドスペースパターンを得た。
KLA2360欠陥検査装置(KLA-Tencor社製)にて0.25μmピクセル、閾値30でパターン部分に存在する全ての欠陥を検査し、パターン欠陥検査を行った。
評価結果を下記表2に示す。
Figure 2010232550
また、表2の処方に、更に添加ポリマー(HR-42)を0.027g加え、調製したポジ型レジスト組成物を用いて、純水を介して液浸露光を行った以外は、実施例1〜22と同様にして評価を行った。この評価においても、欠陥数は実施例1〜22と同レベルの非常に良好な水準であった。
上記結果より、本発明は、ネガ型現像液を用いて現像する工程を含むネガ画像形成方法において、欠陥数の低減に顕著な効果をもたらすことがわかる。
なお、本発明は、上記実施例のような、露光→ネガ型現像のパターン形成のみならず、露光→ネガ型現像→ポジ型現像(従来のアルカリ現像液を用いた現像)、露光→ポジ型現像→ネガ型現像、などのダブルパターニングプロセスにも適用可能である。
1 照射光
2 露光マスク
3 パターン
4 ウエハー

Claims (2)

  1. (ア)基板上に、レジスト組成物を塗布する工程、
    (イ)活性光線又は放射線を照射する工程、及び
    (エ)ネガ型現像液を用いて現像する工程
    を含むパターン形成方法であって、ネガ型現像液を2mL/sec/mm以下の範囲で吐出することを特徴とするネガ画像形成方法。
  2. レジスト組成物として、活性光線又は放射線の照射により、ポジ型現像液に対する溶解度が増大し、ネガ型現像液に対する溶解度が減少するレジスト組成物を用いることを特徴とする請求項1に記載のネガ画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012191168A (ja) * 2011-02-24 2012-10-04 Tokyo Electron Ltd 有機溶剤を含有する現像液を用いた現像処理方法及び現像処理装置
JP2016181538A (ja) * 2015-03-23 2016-10-13 株式会社Screenホールディングス ネガティブ現像処理方法およびネガティブ現像処理装置

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