JP2010232199A - 光増幅装置および光増幅方法 - Google Patents

光増幅装置および光増幅方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010232199A
JP2010232199A JP2009074802A JP2009074802A JP2010232199A JP 2010232199 A JP2010232199 A JP 2010232199A JP 2009074802 A JP2009074802 A JP 2009074802A JP 2009074802 A JP2009074802 A JP 2009074802A JP 2010232199 A JP2010232199 A JP 2010232199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain
optical
loss
output
intensity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009074802A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Nakada
昌生 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2009074802A priority Critical patent/JP2010232199A/ja
Publication of JP2010232199A publication Critical patent/JP2010232199A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

【課題】光部品の挿入損失の個体差によらず光の強度を安定させること。
【解決手段】利得監視部110は、自装置の入力光に対する出力光の利得を監視する。増幅部121は、利得監視部110によって監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により入力光の強度を増幅する。可変減衰部130は、入力光を減衰させる。損失監視部140は、可変減衰部130による入力光の損失を監視する。取得部150は、増幅部121における自装置固有の利得偏差を取得する。補正部160は、損失監視部140によって監視された損失を、取得部150によって取得された利得偏差により補正する。設定部170は、補正部160によって補正された補正損失に基づいて、増幅部121における利得の変動量に対する増幅量の制御比率を設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、光の強度を増幅する光増幅装置および光増幅方法に関する。
WDM(Wavelength Division Multiplexing:波長分割多重)方式は、波長が異なる複数の光信号を多重化することにより大容量の情報を伝送する方式である。WDMを用いる光伝送システムにおいては、たとえばシングルモードファイバなどの光伝送路を光信号が進行することにより減衰した光強度を増幅するように、光信号を光増幅器によって中継する構成が採用されている。
光伝送路上に光増幅器が中継配置される光伝送システムでは、光増幅器間の光伝送路における損失に応じて、光増幅器に入力される光信号の1波あたりの入力強度は異なる。これに対して、光信号の1波あたりの出力強度は、光伝送路における非線形光学現象により光信号の伝送品質を劣化させないよう、所要の値に制御する必要がある。
また、光増幅器の波長利得特性(波長成分ごとの利得特性)を目標特性に保つために、光増幅媒体における利得を所定の値に制御する必要がある。そのため、1波あたりの入力光の強度(入力強度)の大小に応じて、VOA(Variable Optical Attenuator:光可変減衰器)による光の損失を所要の値に調整する必要がある。
たとえば1波あたりの入力強度が小さい場合には、VOAによる光の損失が小さくなるようにVOAが制御される。また、1波あたりの入力強度が大きい場合には、VOAによる光の損失が大きくなるようにVOAが制御される。このような制御の形態を、ALC(Automatic Level Control:出力一定制御)という。
また、WDMを用いる光伝送システムは、光信号の増設(波長多重数増加)や減設(波長多重数減少)を行う機能を有する。波長多重数の変化により入力強度の合計量が変化する場合(図7参照)には、1波あたりの光増幅器の出力強度が変わらないように、ALCによるVOAの制御を停止し、光増幅器の利得を一定に保つAGC(Automatic Gain Control:利得一定制御)を行う。
AGCを行っている状態において、波長多重数の変化などによる入力強度の変動に対してAGC回路の追従動作が過度に遅い場合は、残った信号チャンネルの光増幅器の出力強度に過渡的な変動が発生する(図8参照)。この過渡的変動は、長距離WDM伝送システムのように光増幅器が多段中継される光伝送システムにおいては光増幅器ごとに累積されるため、光信号の伝送品質を劣化させる要因となっている。
また、AGCを行っている状態において、波長多重数の変化などによる入力強度の変動に対してAGC回路の追従動作が過度に速い場合は、残った信号チャンネルの光増幅器の出力強度が発振する(図9参照)。光伝送システムにおいて、光増幅器の出力強度が発振すると、通信が不安定になり、光信号の伝送品質が劣化する。
過渡的変動を抑圧する構成として、モニタ利得と目標利得の利得誤差ΔGampに比例倍率を乗算する比例回路と、利得誤差ΔGampを積分する積分回路と、を備える構成がある(たとえば、下記特許文献1参照。)。この構成においては、第1もしくは第2の対数変換回路より出力される光強度情報に応じて、比例回路および積分回路の制御定数を、比例積分係数調整回路により調整している。
過渡的変動を抑圧する他の構成として、波長多重数の増減に応じて、比例回路および積分回路の制御定数を変化させる構成がある(たとえば、下記特許文献2参照。)。過渡的変動を抑圧するさらに他の構成として、入力強度とVOAにおける光の損失に応じて比例回路および積分回路の制御定数を調整する構成がある。
特開2004−266251号公報 特開2007−180409号公報
しかしながら、上述した従来技術では、同じ目標利得が設定された光増幅器の間でも、光増幅器に含まれる光部品の挿入損失の個体差によってVOAにおける光の損失が変動する。たとえば、光増幅器に含まれる光部品の挿入損失が大きい場合は、VOAにおける光の損失はより小さくなるように制御される。また、光増幅器に含まれる光部品の挿入損失が小さい場合は、VOAにおける光の損失はより大きくなるように制御される。
したがって、VOAにおける光の損失に応じて制御定数を調整する構成では、入力強度が同じ場合でも、光部品の挿入損失の個体差によって制御定数がばらつく。これにより、光部品の挿入損失の個体差によっては、制御定数が最適な範囲から乖離する。このため、AGC回路の動作が不安定になり、光信号の伝送品質が劣化する。
たとえば、制御定数が最適な範囲に対して過少になると、波長多重数の変化などによる入力強度の変動に対してAGC回路の追従動作が過度に遅くなり、残った信号チャンネルの光増幅器の出力強度に過渡的な変動が発生する。また、制御定数が最適な範囲に対して過多になると、波長多重数の変化などによる入力強度の変動に対してAGC回路の追従動作が過度に速くなり、残った信号チャンネルの光増幅器の出力強度が発振する。
開示の光増幅装置および光増幅方法は、上述した問題点を解消するものであり、光部品の挿入損失の個体差によらず光の強度を安定させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、光増幅装置および光増幅方法は、自装置の入力光に対する出力光の利得を監視し、監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により前記入力光の強度を増幅し、前記入力光を減衰させ、前記入力光の損失を監視し、自装置固有の利得偏差を取得し、監視された損失を取得された利得偏差により補正し、補正された補正損失に基づいて前記利得の変動量に対する前記増幅量の制御比率を設定することを要件とする。
上記構成によれば、監視した損失を自装置固有の利得偏差により補正することで、監視した損失に含まれる光部品の個体差を補償することができる。
開示の光増幅装置および光増幅方法によれば、光部品の挿入損失の個体差によらず光の強度を安定させることができるという効果を奏する。
光増幅装置の概要を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。 図2に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。 図2に示したVOAの動作(入力強度小)を示す図である。 図2に示したVOAの動作(入力強度大)を示す図である。 図2に示したAGC回路の動作の一例を示すフローチャートである。 光信号の波長多重数が変化した様子を示す図である。 図7に示した場合における光の強度変化(比例制御定数が過少)を示す図である。 図7に示した場合における光の強度変化(比例制御定数が過大)を示す図である。 VOAにおける損失に応じた最適な比例制御定数を示す図である。 図7に示した場合における出力光の強度変化を示す図である。 図7に示した場合における出力光の強度変化(挿入損失小)を示す図である。 図7に示した場合における出力光の強度変化(挿入損失大)を示す図である。 比例制御定数を決定するためのテーブルの一例を示す図である。 積分制御定数を決定するためのテーブルの一例を示す図である。 実施の形態2にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。 図17に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。 図17に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。 図19に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。 実施の形態4にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。 図21に示した光増幅装置の変形例を示す図である。 図21または図22に示したAGC回路の動作の一例を示すフローチャートである。 図2に示した光増幅装置の変形例1を示すブロック図である。 図2に示した光増幅装置の変形例2を示すブロック図である。 図17に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。 図19に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照して、この光増幅装置および光増幅方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。この光増幅装置および光増幅方法は、監視したVOAの損失を自装置固有の利得偏差により補正し、補正した補正損失に基づいて励起光の制御比率を設定する。これにより、光部品の挿入損失の個体差によりVOAの損失がばらついてもAGCの動作を安定させることができる。
(光増幅装置の概要)
図1は、光増幅装置の概要を示すブロック図である。図1に示す光増幅装置100は、入力された光の強度(レベル)を増幅して出力する増幅装置である。光増幅装置100は、利得監視部110と、増幅部121と、増幅制御部122と、可変減衰部130と、損失監視部140と、取得部150と、補正部160と、設定部170と、を備えている。
利得監視部110は、自装置の入力光に対する出力光の利得を監視する。具体的には、利得監視部110は、自装置へ入力された光の強度と、自装置から出力される光の強度と、を取得する。そして、利得監視部110は、取得した各強度の差分を出力光の利得として監視する。利得監視部110は、監視した利得を増幅制御部122へ出力する。
増幅部121および増幅制御部122は、利得監視部110から出力された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により入力光の強度を増幅する。具体的には、増幅部121は、自装置の入力光を可変の増幅量により増幅し、増幅した光を可変減衰部130へ出力する。増幅部121における光の増幅量は増幅制御部122によって制御される。
増幅制御部122は、利得監視部110から出力された利得が目標利得と一致するように増幅部121における増幅量を制御する。また、増幅制御部122は、設定部170によって設定された制御比率によって増幅部121における増幅量を制御する。制御比率とは、利得監視部110から増幅制御部122へ出力された利得の変動量に対する、増幅制御部122が増幅部121の増幅量を変化させる比率である。
可変減衰部130は、自装置の入力光を可変の減衰量により減衰させる。ここでは、可変減衰部130は、増幅部121の後段に設けられており、増幅部121から出力された光を減衰させる。可変減衰部130は、減衰させた光を外部へ出力する。たとえば、可変減衰部130は、自装置の出力光の強度が一定になるように減衰量を変化させる。
損失監視部140は、可変減衰部130による光の損失を監視する。損失監視部140は、監視した損失を補正部160へ出力する。取得部150は、増幅部121および増幅制御部122における自装置固有の利得偏差を取得する。自装置固有の利得偏差とは、出力光の波長利得特性が目標特性となるように光増幅装置100固有にあらかじめ設定された利得と、増幅部121における標準的な利得と、の差である。取得部150は、取得した利得偏差を補正部160へ出力する。
補正部160は、損失監視部140から出力された損失を、取得部150から出力された利得偏差によって補正する。補正部160は、補正した損失を設定部170へ出力する。設定部170は、補正部160から出力された損失に基づいて増幅制御部122における増幅量の制御比率を設定する。たとえば、設定部170は、入力光および出力光の少なくともいずれかの強度を取得し、取得した強度と補正部160から出力された損失に基づいて増幅制御部122に設定する制御比率を決定する。
なお、ここでは可変減衰部130を増幅部121の後段に設ける構成について説明したが、このような構成に限られない。たとえば、可変減衰部130を増幅部121の前段に設ける構成としてもよい。また、増幅部121に複数段の増幅器が含まれている場合は、複数段の増幅器の間に可変減衰部130を設ける構成としてもよい。
(実施の形態1)
図2は、実施の形態1にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる光増幅装置100は、光分波器211,214,216,218と、光増幅媒体212,217と、利得等化器213と、VOA215と、励起光源221と、波長多重カプラ222,223と、モニタ素子231〜234と、VOA損失モニタ241と、VOA制御回路242と、AGC回路250と、を備えている。
光増幅装置100の入力光は光分波器211へ入力される。光分波器211は、入力光を分岐して、分岐した各光をそれぞれ光増幅媒体212およびモニタ素子231へ出力する。光増幅媒体212は、光分波器211から出力された光を通過させて利得等化器213へ出力する。光増幅媒体212は、光分波器211から出力された光とともに励起光が入力されると、光分波器211から出力された光を励起光の強度に応じて増幅する。
利得等化器213は、光増幅媒体212から出力された光の波長利得特性を補償する。利得等化器213は、波長利得特性を補償した光信号を光分波器214へ出力する。光分波器214は、利得等化器213から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれVOA215およびモニタ素子232へ出力する。
VOA215およびVOA制御回路242は、図1に示した可変減衰部130に対応する構成である。VOA215は、光分波器214から出力された光を可変の減衰量により減衰させることで光の損失を調整する。VOA215は、VOA制御回路242の制御に応じて光の損失を変化させる。VOA215は、減衰させた光を光分波器216へ出力する。光分波器216は、VOA215から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれ光増幅媒体217およびモニタ素子233へ出力する。
光増幅媒体217は、光分波器216から出力された光を通過させて光分波器218へ出力する。光増幅媒体217は、光分波器216から出力された光とともに励起光が入力されると、光分波器216から出力された光を励起光の強度に応じて増幅する。光分波器218は、光増幅媒体217から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれ光増幅装置100の外部およびモニタ素子234へ出力する。
光増幅媒体212、光増幅媒体217、励起光源221および波長多重カプラ222,223は、図1に示した増幅部121に対応する構成である。励起光源221は、波長多重カプラ222および波長多重カプラ223のそれぞれへ励起光を出力する。また、励起光源221は、AGC回路250からの駆動電流に応じて励起光の強度を変化させる。
波長多重カプラ222は、光分波器211と光増幅媒体212の間に設けられている。波長多重カプラ222は、励起光源221から出力された励起光を光増幅媒体212へ出力する。波長多重カプラ222から出力された励起光は、光分波器211から光増幅媒体212へ出力された光とともに光増幅媒体212を通過する。これにより、光分波器211から出力されて光増幅媒体212を通過する光が増幅される。
光増幅媒体212は、たとえば希土類添加光ファイバである。図示しないが、光分波器211と波長多重カプラ222の間には、光分波器211から光増幅媒体212へ向かう光のみを通過させるアイソレータを設けてもよい(図3参照)。これにより、光増幅装置100内部の光部品により反射されて光が後方に進行することを回避することができる。
波長多重カプラ223は、光増幅媒体217と光分波器218の間に設けられている。波長多重カプラ223は、励起光源221から出力された励起光を光増幅媒体217へ出力する。波長多重カプラ223から出力された励起光は、光増幅媒体217から光分波器218へ出力される光とは反対方向に光増幅媒体217を通過する。
これにより、VOA215から出力されて光増幅媒体217を通過する光が増幅される。図示しないが、光分波器216と光増幅媒体217の間には、光分波器216から光増幅媒体217へ向かう光のみを通過させるアイソレータを設けてもよい(図3参照)。これにより、光増幅装置100内部の光部品により反射されて光が後方に進行することを回避することができる。
光増幅媒体217は、たとえば希土類添加光ファイバである。図示しないが、波長多重カプラ223と光分波器218の間には、光増幅媒体217から光分波器218へ向かう光のみを通過させるアイソレータを設けてもよい(図3参照)。これにより、光増幅媒体217より出力された光が、光増幅装置100の出力端にて反射されて後方に進行することを回避することができる。
モニタ素子231は、光分波器211から出力された光を光電変換する。モニタ素子231は、光電変換した電流を、光増幅装置100の入力強度を示す入力強度PinとしてAGC回路250へ出力する。モニタ素子232は、光分波器214から出力された光を光電変換する。モニタ素子232は、光電変換した電流を、VOA215の入力強度を示す強度PvoaInとしてVOA損失モニタ241へ出力する。
モニタ素子233は、光分波器216から出力された光を光電変換する。モニタ素子233は、光電変換した電流を、VOA215の出力強度を示す強度PvoaOutとしてVOA損失モニタ241へ出力する。モニタ素子234は、光分波器218から出力された光を光電変換する。モニタ素子234は、光電変換した電流を、光増幅装置100の出力強度を示す出力強度PoutとしてAGC回路250へ出力する。
VOA損失モニタ241は、図1に示した損失監視部140に対応する構成である。VOA損失モニタ241は、モニタ素子232から出力された強度PvoaInと、モニタ素子233から出力された強度PvoaOutと、に基づいて、VOA215における光の損失Lvoaを監視する。VOA損失モニタ241は、監視した損失LvoaをVOA制御回路242へ出力する。VOA制御回路242は、VOA損失モニタ241から出力された損失Lvoaに基づいてVOA215における損失を制御する。
AGC回路250は、モニタ素子231およびモニタ素子234から出力された入力強度Pinおよび出力強度Poutに基づいて、光増幅装置100における入力光に対する出力光の利得を監視する。そして、AGC回路250は、監視した利得が目標利得と一致するように、励起光源221が出力する励起光の強度を制御する。
AGC回路250は、利得算出回路251と、利得誤差算出回路252と、利得偏差算出回路253と、損失補正回路254と、制御定数算出回路256と、比例制御回路257と、積分制御回路258と、光源駆動回路259と、を備えている。利得算出回路251は、図1に示した利得監視部110に対応する構成である。
利得算出回路251は、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、の差分を算出する。利得算出回路251は、算出した差分を、光増幅装置100における入力光に対する出力光のモニタ利得Gmonとして利得誤差算出回路252へ出力する。
利得誤差算出回路252には、あらかじめ設定された目標利得Gtargetと、利得算出回路251から出力されたモニタ利得Gmonと、が入力される。目標利得Gtargetは、光増幅装置100における入力光に対する出力光の利得の目標値である。利得誤差算出回路252は、目標利得Gtargetとモニタ利得Gmonの差分を算出し、算出した差分を利得誤差ΔGampとして比例制御回路257および積分制御回路258のそれぞれへ出力する。利得誤差ΔGampは下記(1)式によって示すことができる。
ΔGamp=Gtarget−Gmon
=Gtarget−(Pout−Pin) …(1)
利得偏差算出回路253は、図1に示した取得部150に対応する構成である。利得偏差算出回路253には、あらかじめ設定された設定利得Gedfと、あらかじめ設定された標準利得Gedf_stdと、が入力される。利得偏差算出回路253は、入力された設定利得Gedfと標準利得Gedf_stdの差分を算出し、算出した差分を利得偏差ΔGedfとして損失補正回路254へ出力する。
設定利得Gedfは、光増幅装置100の個体ごとに設定される光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得である。具体的には、光増幅装置100の製造時に、光増幅装置100の出力光の波長利得特性を監視しながら光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得を変化させる。そして、監視した波長利得特性が目標特性となったときの合計利得を設定利得Gedfとして設定する。
標準利得Gedf_stdは、光増幅装置100に設定される光増幅媒体212および光増幅媒体217を合計した標準的な利得であり、たとえば、光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得の個体差を平均化した値である。したがって、利得偏差算出回路253が算出する利得偏差ΔGedfは、光増幅装置100の個体における、光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得の標準値からのずれである。利得偏差算出回路253が出力する利得偏差ΔGedfは下記(2)式によって示すことができる。
ΔGedf=Gedf−Gedf_std …(2)
損失補正回路254は、図1に示した補正部160に対応する構成である。損失補正回路254は、VOA損失モニタ241から出力された損失Lvoaと、利得偏差算出回路253から出力された利得偏差ΔGedfと、の差分を算出し、算出した差分を補正損失Lvoa’として制御定数算出回路256へ出力する。補正損失Lvoa’は、損失Lvoaを利得偏差ΔGedfによって補正したものである。損失補正回路254が出力する補正損失Lvoa’は下記(3)式によって示すことができる。
Lvoa’=Lvoa−ΔGedf …(3)
制御定数算出回路256は、図1に示した設定部170に対応する構成である。制御定数算出回路256は、比例制御定数算出部256aと積分制御定数算出部256bを備えている。比例制御定数算出部256aには、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’と、が入力される。
比例制御定数算出部256aは、入力強度Pinと補正損失Lvoa’に基づいて比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を算出し、算出した比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を比例制御回路257へ出力する。比例制御定数算出部256aが出力する比例制御定数P(Pin,Lvoa’)は下記(4)式によって示すことができる。
Figure 2010232199
上記(4)式における係数Cp1〜Cp5は、光増幅装置100の設計時に行うシミュレーションの結果や評価結果に基づいてあらかじめ決定され、光増幅装置100が備える図示しないメモリに記憶されている。比例制御定数算出部256aは、図示しないメモリに記憶された係数Cp1〜Cp5を読み出して上記(4)式の演算を行う。
なお、上記(4)式は一例であり、比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を算出する式は入力強度Pinまたは補正損失Lvoa’を用いた線形または非線形の関数であってもよい。このように、比例制御定数算出部256aは、補正損失Lvoa’が大きいほど大きな比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を出力し、補正損失Lvoa’が小さいほど小さな比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を出力する。
積分制御定数算出部256bには、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’と、が入力される。積分制御定数算出部256bは、入力された入力強度Pinと補正損失Lvoa’に基づいて積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を算出し、算出した積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を積分制御回路258へ出力する。積分制御定数算出部256bが出力する積分制御定数I(Pin,Lvoa’)は下記(5)式によって示すことができる。
Figure 2010232199
上記(5)式における係数Ci1〜Ci5は、光増幅装置100の設計時に行うシミュレーションの結果や評価結果に基づいてあらかじめ決定され、光増幅装置100が備える図示しないメモリに記憶されている。積分制御定数算出部256bは、図示しないメモリに記憶された係数Ci1〜Ci5を読み出して上記(5)式の演算を行う。
なお、上記(5)式は一例であり、積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を算出する式は入力強度Pinまたは補正損失Lvoa’を用いた線形または非線形の関数であってもよい。このように、積分制御定数算出部256bは、補正損失Lvoa’が大きいほど大きな積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を出力し、補正損失Lvoa’が小さいほど小さな積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を出力する。
比例制御回路257、積分制御回路258および光源駆動回路259は、図1に示した増幅制御部122に対応する構成である。比例制御回路257は、利得誤差算出回路252から出力された利得誤差ΔGampに対して、比例制御定数算出部256aから出力された比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を用いた比例演算を行う。比例制御回路257は、比例演算によって求めた制御値C1を光源駆動回路259へ出力する。比例制御回路257が出力する制御値C1は下記(6)式によって示すことができる。
C1=P(Pin,Lvoa’)×ΔGamp …(6)
積分制御回路258は、利得誤差算出回路252から出力された利得誤差ΔGampに対して、積分制御定数算出部256bから出力された積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を用いた積分演算を行う。積分制御回路258は、積分演算によって求めた制御値C2を光源駆動回路259へ出力する。比例制御回路257が出力する制御値C2は下記(7)式によって示すことができる。下記(7)式の∫ΔGamp dtは、利得誤差ΔGampが時間経過にともなって累積された量である。
C2=I(Pin,Lvoa’)×∫ΔGamp dt …(7)
光源駆動回路259は、比例制御回路257および積分制御回路258から出力された制御値C1,C2に基づいて、次の時期に励起光源221へ供給する駆動電流の設定値Ppump_nextを設定する。現在において励起光源221へ供給している駆動電流の設定値をPpump_nowとすると、次の時期に励起光源221へ供給する駆動電流の設定値Ppump_nextは下記(8)式によって示すことができる。
Ppump_next=Ppump_now+C1+C2…(8)
光源駆動回路259は、上記(8)式に基づいて設定値Ppump_nextを算出し、算出した設定値Ppump_nextの駆動電流を次の時期に励起光源221へ供給する。これにより、モニタ利得Gmonと目標利得Gtargetが一致(ΔGamp=0)するように、励起光源221が出力する励起光の強度が制御される。
たとえば、モニタ利得Gmonが目標利得Gtargetに対して大きくなった場合は、励起光源221が出力する励起光の強度が小さくなるように制御される。また、モニタ利得Gmonが目標利得Gtargetに対して小さくなった場合は、励起光源221が出力する励起光の強度が大きくなるように制御される。
AGC回路250は、たとえばCPU(Central Processing Unit)によって実現することができる。この場合は、モニタ素子231からAGC回路250へ出力される入力強度Pinをデジタル変換するデジタル変換器を設ける。また、モニタ素子234からAGC回路250へ出力される出力強度Poutをデジタル変換するデジタル変換器を設ける。また、VOA損失モニタ241からAGC回路250へ出力される損失Lvoaをデジタル変換するデジタル変換器を設ける。
図3は、図2に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。構成310は、図2に示した光増幅装置100における構成の一部を示している。また、ここでは、光分波器211と波長多重カプラ222の間に設けられたアイソレータ311と、光分波器216と光増幅媒体217の間に設けられたアイソレータ312と、波長多重カプラ223と光分波器218の間に設けられたアイソレータ313と、を図示している。
グラフ320は、光増幅装置100を通過する光の強度の変化を示している。グラフ320において、横軸は、光増幅装置100を光が進行する経路の道のりを示している。縦軸は、光増幅装置100を通過する光の強度(光強度)を示している。横軸の区間T1〜T13は、光増幅装置100の各部を光が通過する各区間を示している。
具体的には、区間T1は、光分波器211を光が通過する区間を示している。区間T2は、アイソレータ311を光が通過する区間を示している。区間T3は、波長多重カプラ222を光が通過する区間を示している。区間T4は、光増幅媒体212を光が通過する区間を示している。区間T5は、利得等化器213を光が通過する区間を示している。
区間T6は、光分波器214を光が通過する区間を示している。区間T7は、VOA215を光が通過する区間を示している。区間T8は、光分波器216を光が通過する区間を示している。区間T9は、アイソレータ312を光が通過する区間を示している。区間T10は、光増幅媒体217を光が通過する区間を示している。
区間T11は、波長多重カプラ223を光が通過する区間を示している。区間T12は、アイソレータ313を光が通過する区間を示している。区間T13は、光分波器218を光が通過する区間を示している。区間T1〜T3,T5〜T9,T11〜T13においては、光増幅装置100の各光部品の損失によって光が減衰している。
また、区間T4,T10においては、それぞれ光増幅媒体212および光増幅媒体217によって光が増幅されている。区間T7におけるVOA215の損失Lvoaは、モニタ素子232によってモニタされる区間T6における光の強度と、モニタ素子233によってモニタされる区間T8における光の強度と、の差分によって示すことができる。
また、モニタ素子231によってモニタされる光の強度と、モニタ素子232によってモニタされる光の強度と、の差分である利得Gedf1は、区間T4における光増幅媒体212の利得を示している。また、モニタ素子233によってモニタされる光の強度と、モニタ素子234によってモニタされる光の強度と、の差分である利得Gedf2は、区間T10における光増幅媒体217の利得を示している。
光増幅装置100のAGC回路250は、光増幅媒体212および光増幅媒体217における合計利得が設定利得Gedfとなるように、励起光源221へ供給する駆動電流を制御する。具体的には、AGC回路250は、下記(9)式を満たすように励起光源221へ供給する駆動電流を制御する。
Gedf=Gedf1+Gedf2 …(9)
上記(9)式において、利得Gedf1には、光増幅媒体212の実際の利得に加えて、光分波器211と光分波器214の間に設けられた光部品の挿入損失も含まれている。光分波器211と光分波器214の間に設けられた光部品とは、たとえばアイソレータ311、波長多重カプラ222、利得等化器213、ファイバ融着部などである。
また、上記(9)式において、利得Gedf2には、光増幅媒体217の実際の利得に加えて、光分波器216と光分波器218の間に設けられた光部品の挿入損失も含まれている。光分波器216と光分波器218の間に設けられた光部品とは、たとえばアイソレータ312、波長多重カプラ223、アイソレータ313、ファイバ融着部などである。
したがって、光増幅媒体212の実際の利得を利得Gedf1’、光増幅媒体217の実際の利得を利得Gedf2’、各光部品の挿入損失の合計量を挿入損失Loptとすると、上記(9)式は下記(10)式のように置き換えられる。
Gedf=Gedf1+Gedf2
=Gedf1’+Gedf2’+Lopt …(10)
光増幅媒体212および光増幅媒体217における波長利得特性が目標特性となるときの光増幅媒体212および光増幅媒体217の利得は一律の値である。このため、上記(10)式においてGedf1’+Gedf2’は一定であるため、挿入損失Loptの光増幅装置100における個体差は、光増幅媒体212の設定利得Gedfに反映される。
光増幅装置100に含まれる光部品の挿入損失が標準的な挿入損失である場合の標準的な挿入損失の合計量をLopt_stdとする。また、光増幅装置100に含まれる光部品の挿入損失が標準的な挿入損失である場合の設定利得Gedfを標準利得Gedf_stdとすると、標準利得Gedf_stdは下記(11)式によって示すことができる。
Gedf_std=Gedf1’+Gedf2’+Lopt_std …(11)
上記(10)式および(11)式により、設定利得Gedfと標準利得Gedf_stdとの差である利得偏差ΔGedfは、光増幅装置100に含まれる光部品の挿入損失の合計量Loptと、標準的な挿入損失の合計量Lopt_stdとの差と一致する。したがって、利得偏差算出回路253が出力する利得偏差ΔGedfは、光増幅装置100に固有の挿入損失Loptのばらつきを示している。
このため、損失補正回路254によって、損失Lvoaを利得偏差ΔGedfにより補正することで、損失Lvoaに含まれる光増幅装置100に固有の挿入損失Loptのばらつきを補償することができる。したがって、損失補正回路254から制御定数算出回路256へ出力される補正損失Lvoa’は、光増幅装置100に固有の挿入損失Loptのばらつきによって影響を受けない損失量を示すことになる。
図4は、図2に示したVOAの動作(入力強度小)を示す図である。構成410は、図2に示した光増幅装置100における構成の一部を示している。グラフ420は、光増幅装置100の各部を通過する光の強度の変化を示している。グラフ420において、横軸は、光増幅装置100の各部を光が進行する経路の道のりを示している。縦軸は、光増幅装置100を通過する光の強度(光強度)を示している。横軸の区間T1〜T3は、光増幅装置100の各部を光が通過する各区間を示している。
具体的には、区間T1は、光が光増幅装置100へ入力されてVOA215へ出力されるまでの区間を示している。区間T2は、光がVOA215を通過する区間を示している。区間T3は、光がVOA215から外部へ出力されるまでの区間を示している。区間T1および区間T3においては、それぞれ光は光増幅媒体212および光増幅媒体217によって増幅される。区間T2においては、光はVOA215によって減衰する。
VOA制御回路242は、光増幅装置100の出力強度Poutが一定になるように、VOA215における損失を制御する。区間T1および区間T2における光の増幅量はAGC回路250によって一定に制御されているため、VOA制御回路242は、光増幅装置100の入力強度Pinに応じてVOA215における損失を制御する。
図5は、図2に示したVOAの動作(入力強度大)を示す図である。図5において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5は、図4に示した場合よりも、光増幅装置100の入力強度Pinが大きい場合を示している。この場合は、VOA制御回路242は、VOA215における損失を図4の場合よりも大きくすることで、光増幅装置100の出力強度Poutを一定に制御する。
図6は、図2に示したAGC回路の動作の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、まず、利得算出回路251が、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、から光増幅装置100の出力光のモニタ利得Gmonを算出する(ステップS601)。
つぎに、利得誤差算出回路252が、目標利得Gtargetと、ステップS601によって算出されたモニタ利得Gmonと、から利得誤差ΔGampを算出する(ステップS602)。つぎに、利得偏差算出回路253が、設定利得Gedfと標準利得Gedf_stdから利得偏差ΔGedfを算出する(ステップS603)。
つぎに、損失補正回路254が、VOA損失モニタ241からの損失Lvoaと、利得偏差算出回路253からの利得偏差ΔGedfと、から補正損失Lvoa’を算出する(ステップS604)。つぎに、比例制御定数算出部256aが、モニタ素子231からの入力強度Pinと、ステップS604によって算出された補正損失Lvoa’と、から比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を算出する(ステップS605)。
つぎに、積分制御定数算出部256bが、モニタ素子231からの入力強度Pinと、ステップS604によって算出された補正損失Lvoa’と、から積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を算出する(ステップS606)。つぎに、比例制御回路257が、ステップS602とステップS605によってそれぞれ算出された利得誤差ΔGampと比例制御定数P(Pin,Lvoa’)から制御値C1を算出する(ステップS607)。
つぎに、積分制御回路258が、ステップS602とステップS606によってそれぞれ算出された利得誤差ΔGampと積分制御定数I(Pin,Lvoa’)から制御値C2を算出する(ステップS608)。つぎに、光源駆動回路259が、ステップS607とステップS608によってそれぞれ算出された制御値C1と制御値C2から駆動電流の設定値Ppump_nextを算出する(ステップS609)。
つぎに、光源駆動回路259が、ステップS609によって算出された設定値Ppump_nextの駆動電流を励起光源221に供給し(ステップS610)、一連の処理を終了する。以上の処理を繰り返すことによって、モニタ利得Gmonと目標利得Gtargetが一致するように、励起光源221が出力する励起光の強度が制御される。
図7は、光信号の波長多重数が変化した様子を示す図である。符号710に示す入力光711および出力光712は、光増幅装置100の入力光(光信号)の波長多重数が10波である場合の入力光および出力光を波長スペクトルによって示している。符号720に示す入力光721および出力光722は、光増幅装置100へ入力される光信号の波長多重数が1波に減少した場合の入力光および出力光を波長スペクトルによって示している。
図8は、図7に示した場合における光の強度変化(比例制御定数が過少)を示す図である。図8において、グラフ810は、光増幅装置100の入力光の波長多重数が10波から1波に減少した場合における入力強度の変化を示している。グラフ810の横軸は時間を示している。グラフ810の縦軸は光増幅装置100の入力強度を示している。
時期t1から時期t2の間の区間において、光増幅装置100の入力光の波長多重数が10波から1波に減少したとする。これにともなって、グラフ810に示すように、光増幅装置100の入力強度が、時期t1から時期t2の間においてPin1からPin2まで低下している。Pin2はPin1の約1/10の入力強度である。
グラフ820は、光増幅装置100の入力光の波長多重数が10波から1波に減少した場合における光増幅装置100の出力強度の変化を示している。グラフ820の横軸は時間を示している(グラフ810と共通)。グラフ820の縦軸は光増幅装置100より出力される、残った1波のみ抜き出した光の強度を示している。図8のグラフ820は、比例制御回路257によって算出される比例制御定数が最適な定数に対して過少な場合を示している。
比例制御回路257によって算出される比例制御定数が最適な定数に対して過少な場合は、時期t1から時期t2の間における入力強度の低下に対して、光源駆動回路259による励起光の強度の制御が遅延する。このため、時期t1から時期t2の間の区間において、光増幅装置100から出力される残った1波の光の強度が過渡的に大きく変動する。
図9は、図7に示した場合における光の強度変化(比例制御定数が過大)を示す図である。図9において、図8に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。比例制御回路257によって算出される比例制御定数が最適な定数に対して過大な場合は、光源駆動回路259による励起光の強度の制御比率が大きくなる。
このため、監視した利得の変動量に対する励起光の強度の変化量が過剰に大きくなり、時期t1から時期t2の間の区間以降、光増幅装置100の残った1波の出力強度が発振する。図8および図9においては、比例制御定数が最適な定数から乖離している場合について説明したが、積分制御定数が最適な定数から乖離している場合にも同様である。
すなわち、積分制御回路258によって算出される比例制御定数が最適な定数に対して過少な場合は、光信号の波長多重数の減少によって出力光の強度が過渡的に大きく変動する。また、積分制御回路258によって算出される積分制御定数が最適な定数に対して過大な場合は、光信号の波長多重数の減少によって出力光の強度が発振する。
このように、比例制御回路257によって算出される比例制御定数や積分制御回路258によって算出される比例制御定数が最適な定数から乖離している場合は、AGC回路250の動作が不安定になる。このため、光増幅装置100の出力強度が過渡的に大きく変動したり発振したりして、光信号の伝送品質が劣化する。
図10は、VOAにおける損失に応じた最適な比例制御定数を示す図である。図10において、グラフ1010は、VOA215における損失Lvoaと、比例制御回路257から出力される比例制御定数と、の関係を示している。グラフ1010の横軸はVOA215における損失Lvoaを示し、縦軸は比例制御定数を示している。
グラフ1010の領域1011は、VOA215における損失Lvoaに対する最適な比例制御定数の範囲を示している。比例制御回路257が算出する比例制御定数が、領域1011よりも小さい領域1012である場合は、入力光における波長多重数の変動の際に出力強度が過渡的に大きく変動する(過渡的変動大。図8参照)。
一方、比例制御回路257が算出する比例制御定数が、領域1011よりも大きい領域1013である場合は、入力光における波長多重数の変動の際に出力強度が発振し、制御不安定となる(図9参照)。一般に、入力強度が大きいほど、所望の利得を得るために必要な励起光の強度が大きいため、最適な比例制御定数が大きくなる。
また、入力強度が大きいほど、所望の出力強度を得るために必要な損失Lvoaが大きくなる。したがって、領域1011に示すように、損失Lvoaに対して最適な比例制御定数は単調増加する関係となる。従来の光増幅装置の比例制御回路(比例制御回路257に対応)は、領域1011内の関数1014によって比例制御定数を算出していた。
グラフ1020は、入力強度が一定である場合における、VOA215における損失Lvoaと、比例制御回路257が算出する比例制御定数と、の関係を示している。入力強度が一定であるため、最適な比例制御定数の領域1011は、損失Lvoaによらずに一定になる。一方、入力強度が一定であっても、VOA215における損失は光部品の挿入損失によってもばらつく。損失Laは、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdである場合のVOA215における損失を示している。
光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdより大きい場合は、VOA215における損失は損失Laよりも小さな損失Lbに制御される。VOA215における損失が損失Lbに制御されると、比例制御回路257から出力される比例制御定数が領域1011よりも小さくなり、光増幅装置100の入力光における波長多重数の変動の際に出力強度が過渡的に大きく変動する(図8参照)。
たとえば、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdより3dB程度大きい場合は、VOA215における損失は損失Laよりも3dB程度小さな損失Lbに制御される。この場合は、比例制御回路257から出力される比例制御定数は、VOA215における損失が損失Laの場合の0.5倍程度になる。
反対に、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdより小さい場合は、VOA215における損失は損失Laよりも大きな損失Lcに制御される。VOA215における損失が損失Lcに制御されると、比例制御回路257から出力される比例制御定数が領域1011よりも大きくなり、光増幅装置100の入力光における波長多重数の変動の際に出力光の強度が発振する(図9参照)。
たとえば、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdより3dB程度小さい場合は、VOA215における損失は損失Laよりも3dB程度大きい損失Lbに制御される。この場合は、比例制御回路257から出力される比例制御定数は、VOA215における損失が損失Laの場合の2倍程度になる。
これに対して、光増幅装置100においては、監視したVOA215における損失Lvoaを装置固有の利得偏差ΔGedfにより補正し、補正した利得偏差ΔGedfに基づいて比例制御定数を算出する。これにより、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdに対してばらついても、比例制御定数を常に領域1011で算出し、AGC回路250の制御を安定させることが可能になる。
ここでは比例制御定数について説明したが、積分制御定数についても同様である。光増幅装置100においては、監視したVOA215における損失Lvoaを装置固有の利得偏差ΔGedfにより補正し、補正した利得偏差ΔGedfに基づいて積分制御定数を算出する。これにより、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdに対してばらついても、積分制御定数を常に最適な範囲で算出し、AGC回路250の制御を安定させることが可能になる。
図11は、図7に示した場合における出力光の強度変化を示す図である。図11の各グラフにおいて、横軸は時間[μs]、縦軸は出力強度を示している(図12,図13も同様)。グラフ1110は、光部品の挿入損失が標準的な従来の光増幅装置における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1110に示すように、この場合は出力強度が0.42dB程度、過渡的に変動している。
グラフ1120は、光部品の挿入損失が標準的な光増幅装置100における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1120に示すように、この場合は出力強度が0.40dB程度、過渡的に変動している。このように、光部品の挿入損失が標準的である場合は出力強度の変動は小さく、大きな問題はない。
図12は、図7に示した場合における出力光の強度変化(挿入損失小)を示す図である。図12において、グラフ1210は、光部品の挿入損失が標準よりも小さな従来の光増幅装置における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1210に示すように、この場合は、出力強度が0.62dB程度、過渡的に変動している。この場合のように、出力強度の大きな変動が累積することにより光信号の品質が劣化する。
グラフ1220は、光部品の挿入損失が標準よりも小さな光増幅装置100における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1210に示すように、この場合は、出力強度の変動は0.41dB程度に抑えられている。このように、光増幅装置100によれば、光部品の挿入損失が標準よりも小さくても、出力強度の過渡的な変動を低減することができる。
図13は、図7に示した場合における出力光の強度変化(挿入損失大)を示す図である。図13において、グラフ1310は、光部品の挿入損失が標準よりも大きな従来の光増幅装置における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1310に示すように、この場合は出力強度が発振している。
グラフ1320は、光部品の挿入損失が標準よりも大きな光増幅装置100における、波長多重数が変動したときの出力強度の変化を示している。グラフ1320に示すように、この場合は、出力強度の発振が回避されており、出力強度がほぼ一定に保たれている。このように、光増幅装置100によれば、光部品の挿入損失が標準よりも大きくても、出力強度の発振を回避することができる。
図14は、比例制御定数を決定するためのテーブルの一例を示す図である。図2の説明においては、比例制御定数算出部256aは上記(4)式によって比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を算出する構成について説明したが、このような構成に限られない。たとえば、比例制御定数算出部256aは、図14に示すようなテーブル1400を用いて比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を決定する構成としてもよい。
テーブル1400においては、複数の入力強度Pin[dBm]と、複数の補正損失Lvoa’[dB]と、の各組み合わせに対してそれぞれ比例制御定数P(Pin,Lvoa’)[mW/dB]が対応づけられている。比例制御定数算出部256aは、入力された入力強度Pinと補正損失Lvoa’の組み合わせに対応づけられた比例制御定数P(Pin,Lvoa’)をテーブル1400から選択する。
そして、比例制御定数算出部256aは、テーブル1400から選択した比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を比例制御回路257へ出力する。テーブル1400の各比例制御定数P(Pin,Lvoa’)は、光増幅装置100の設計時に行うシミュレーションの結果や評価結果に基づいてあらかじめ決定され、光増幅装置100が備える図示しないメモリに記憶されている。比例制御定数算出部256aは、図示しないメモリに記憶されたテーブル1400を読み出して比例制御定数P(Pin,Lvoa’)を選択する。
図15は、積分制御定数を決定するためのテーブルの一例を示す図である。図2の説明においては、積分制御定数算出部256bは上記(5)式によって積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を算出する構成について説明したが、このような構成に限られない。たとえば、積分制御定数算出部256bは、図15に示すようなテーブル1500を用いて積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を決定する構成としてもよい。
テーブル1500においては、複数の入力強度Pin[dBm]と、複数の補正損失Lvoa’[dB]と、の各組み合わせに対してそれぞれ積分制御定数I(Pin,Lvoa’)[mW/dB]が対応づけられている。積分制御定数算出部256bは、入力された入力強度Pinと補正損失Lvoa’の組み合わせに対応づけられた積分制御定数I(Pin,Lvoa’)をテーブル1500から選択する。
そして、積分制御定数算出部256bは、テーブル1500から選択した積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を積分制御回路258へ出力する。テーブル1500の各積分制御定数I(Pin,Lvoa’)は、光増幅装置100の設計時に行うシミュレーションの結果や評価結果に基づいてあらかじめ決定され、光増幅装置100が備える図示しないメモリに記憶されている。積分制御定数算出部256bは、図示しないメモリに記憶されたテーブル1500を読み出して積分制御定数I(Pin,Lvoa’)を選択する。
このように、実施の形態1にかかる光増幅装置100によれば、VOA215における損失Lvoaを監視し、監視した損失Lvoaを装置固有の利得偏差ΔGedfにより補正する。これにより、監視した損失Lvoaに含まれる光部品の個体差を補償することができる。このため、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdに対してばらついても、比例制御定数および積分制御定数を常に最適な範囲で算出し、AGC回路250の制御を安定させることが可能になる。
たとえば、光部品の挿入損失が標準よりも小さな場合でも、波長多重数が変動したときの出力強度の過渡的な変動を低減することができる。また、光部品の挿入損失が標準よりも大きな場合でも、波長多重数が変動したときの出力強度の発振を回避することができる。このため、出力光の強度を安定させ、高品質の伝送特性を実現することができる。
(実施の形態2)
図16は、実施の形態2にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。図16において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図16に示すように、実施の形態2にかかる光増幅装置100は、図2に示した光増幅装置100の構成に加えて、利得算出回路1611と、利得算出回路1612と、媒体利得モニタ回路1613と、を備えている。
モニタ素子231はAGC回路250と利得算出回路1611へそれぞれ入力強度Pinを出力する。モニタ素子232はVOA損失モニタ241と利得算出回路1611へそれぞれ強度PvoaInを出力する。モニタ素子233は利得算出回路1612とVOA損失モニタ241へそれぞれ強度PvoaOutを出力する。モニタ素子234はAGC回路250と利得算出回路1612へそれぞれ出力強度Poutを出力する。
利得算出回路1611は、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、モニタ素子232から出力された強度PvoaInと、の差分を算出し、算出した差分を光増幅媒体212の利得Gedf1として媒体利得モニタ回路1613へ出力する。利得算出回路1612は、モニタ素子233から出力された強度PvoaOutと、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、の差分を算出し、算出した差分を光増幅媒体217の利得Gedf2として媒体利得モニタ回路1613へ出力する。
媒体利得モニタ回路1613は、利得算出回路1611から出力された利得Gedf1と、利得算出回路1612から出力された利得Gedf2と、の合計利得Gedf_monを監視する。媒体利得モニタ回路1613は、監視した合計利得Gedf_monを利得偏差算出回路253へ出力する。媒体利得モニタ回路1613によってモニタされる合計利得Gedf_monは下記(12)式によって示すことができる。
Gedf_mon=Gedf1+Gedf2 …(12)
利得偏差算出回路253は、入力された標準利得Gedf_stdと、媒体利得モニタ回路1613から出力された合計利得Gedf_monと、の差分を算出し、算出した差分を利得偏差ΔGedfとして損失補正回路254へ出力する。ここで、合計利得Gedf_monは、光増幅装置100を通過する光の波長利得特性が目標特性となる設定利得Gedfと一致するように制御される。したがって、この場合も、利得偏差算出回路253が出力する利得偏差ΔGedfは上記(2)式によって示すことができる。
図16に示したAGC回路250の動作例については、図6に示した各ステップと同様である。ただし、図16に示したAGC回路250の場合は、図6のステップS603において、利得偏差算出回路253が、媒体利得モニタ回路1613から出力された合計利得Gedf_monと標準利得Gedf_stdから利得偏差ΔGedfを算出する。
このように、実施の形態2にかかる光増幅装置100によれば、VOA215における損失Lvoaと、光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得Gedf_monと、を監視し、損失Lvoaを合計利得Gedf_monにより補正する。そして、補正した利得偏差ΔGedfに基づいて比例制御定数および積分制御定数を算出する。
これにより、実施の形態1にかかる光増幅装置100と同様に、光増幅装置100における光部品の挿入損失が標準的なLopt_stdに対してばらついても比例制御定数および積分制御定数を常に最適な範囲で算出することができる。このため、AGC回路250の制御を安定させ、光通信を安定させることができる。
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。図17において、図16に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図17に示すように、実施の形態3にかかる光増幅装置100は、図16に示した光増幅装置100の構成に加えて減算回路1711および減算回路1712を備えている。
また、ここでは、図16に示した光増幅装置100の構成から光分波器216モニタ素子233およびVOA損失モニタ241を省いている。減算回路1711には、あらかじめ設定された目標利得Gtarget(利得誤差算出回路252へ入力されるものと同じ)と、あらかじめ設定された設定利得Gedfと、が入力される。
減算回路1711は、入力された目標利得Gtargetと設定利得Gedfとの差分を算出する。減算回路1711は、算出した差分を損失LvoaとしてVOA制御回路242、減算回路1712、および損失補正回路254へ出力する。減算回路1711が出力する損失Lvoaは下記(13)式によって示すことができる。
Lvoa=Gedf−Gtarget …(13)
VOA制御回路242は、減算回路1711から出力された損失Lvoaに基づいてVOA215における損失を制御する。損失補正回路254は、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、利得偏差算出回路253から出力された利得偏差ΔGedfと、の差分を補正損失Lvoa’として制御定数算出回路256へ出力する。
モニタ素子232は、利得算出回路1611と減算回路1712のそれぞれへ強度PvoaInを出力する。減算回路1712は、モニタ素子232から出力された強度PvoaInと、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、の差分を算出し、算出した差分を強度情報として利得算出回路1612へ出力する。減算回路1712が算出する強度情報は、VOA215の出力光の強度PvoaOutを示す。
利得算出回路1612は、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、減算回路1712から出力された強度情報(PvoaIn−Lvoa)と、の差分を光増幅媒体217の利得Gedf2として算出する。利得算出回路1612によって算出される利得Gedf2は、下記(14)式によって示すことができる。
Gedf2=Pout−(PvoaIn−Lvoa) …(14)
このように、減算回路1712によって強度PvoaInと損失Lvoaとの差分を算出することで、VOA215の出力光の強度を監視することができる。また、利得算出回路1612によって出力強度Poutと強度情報(PvoaIn−Lvoa)の差分を算出することで、光増幅媒体217の利得Gedf2を監視することができる。図17に示した構成では、光分波器216およびモニタ素子233(図16参照)を省くことが可能になるため、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
図17に示したAGC回路250の動作例については、図6に示した各ステップと同様である。ただし、図17に示したAGC回路250の場合は、図6のステップS603において、利得偏差算出回路253が、媒体利得モニタ回路1613から出力された合計利得Gedf_monと標準利得Gedf_stdから利得偏差ΔGedfを算出する。
図18は、図17に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。図18において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。利得算出回路1612によって算出される利得Gedf2には、光増幅媒体217の実際の利得に加えて、光分波器214と光分波器218の間の光部品による挿入損失も含まれている。光分波器214と光分波器218の間の光部品とは、たとえばアイソレータ312、波長多重カプラ223、アイソレータ313、ファイバ融着部などである。
したがって、光増幅媒体212の実際の利得を利得Gedf1’、光増幅媒体217の実際の利得を利得Gedf2’、各光部品の挿入損失の合計量を挿入損失Loptとすると、上記(9)式は下記(15)式のようになる。
Gedf=Gedf1+(Pout−(PvoaIn−Lvoa))
=Gedf1’+Gedf2’+Lopt …(15)
図19は、図17に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。図19において、図16または図17に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図19に示すように、実施の形態3にかかる光増幅装置100は、図16に示した光増幅装置100の構成に加えて減算回路1711および加算回路1911を備えていてもよい。また、ここでは、図16に示した光増幅装置100の構成から光分波器214、モニタ素子232およびVOA損失モニタ241を省いている。
減算回路1711には、目標利得Gtargetと、設定利得Gedfと、が入力される。減算回路1711は、入力された目標利得Gtargetと設定利得Gedfとの差分を算出する。減算回路1711は、算出した差分を損失LvoaとしてVOA制御回路242、加算回路1911、および損失補正回路254へ出力する。
VOA制御回路242は、減算回路1711から出力された損失Lvoaに基づいてVOA215における損失を制御する。損失補正回路254は、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、利得偏差算出回路253から出力された利得偏差ΔGedfと、の差分を補正損失Lvoa’として制御定数算出回路256へ出力する。
モニタ素子233は、利得算出回路1612と加算回路1911のそれぞれへ強度PvoaOutを出力する。加算回路1911は、モニタ素子233から出力された強度PvoaOutと、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、の合計を算出する。加算回路1911は、算出した合計を強度情報として利得算出回路1611へ出力する。
加算回路1911が算出する強度情報(PvoaOut−Lvoa)は、VOA215から出力された光の強度PvoaOutとVOA215の損失Lvoaの合計であるため、VOA215の入力光の強度PvoaInを示す。
利得算出回路1611は、加算回路1911から出力された強度情報(PvoaOut−Lvoa)と、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、の差分を光増幅媒体212の利得Gedf1として算出する。利得算出回路1611によって算出される利得Gedf1は、下記(16)式によって示すことができる。
Gedf1=(PvoaOut−Lvoa)−Pin …(16)
このように、加算回路1911によって強度PvoaOutとVOA215の損失Lvoaの合計を算出することでVOA215の入力光の強度PvoaInを監視することができる。また、利得算出回路1611によって強度情報(PvoaOut−Lvoa)と入力強度Pinと、の差分を算出することで、光増幅媒体212の利得Gedf1を監視することができる。図19に示した構成では、光分波器214およびモニタ素子232(図16参照)を省くことが可能になるため、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
図19に示したAGC回路250の動作例については、図6に示した各ステップと同様である。ただし、図19に示したAGC回路250の場合は、図6のステップS603において、利得偏差算出回路253が、媒体利得モニタ回路1613から出力された合計利得Gedf_monと標準利得Gedf_stdから利得偏差ΔGedfを算出する。
図20は、図19に示した光増幅装置の各部における光の強度を示す図である。図20において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。利得算出回路1611によって算出される利得Gedf1には、光増幅媒体212の実際の利得に加えて、光分波器211と光分波器216の間の光部品による挿入損失も含まれている。光分波器211と光分波器216の間の光部品とは、たとえばアイソレータ311、波長多重カプラ222、利得等化器213、ファイバ融着部などである。
したがって、光増幅媒体212の実際の利得を利得Gedf1’、光増幅媒体217の実際の利得を利得Gedf2’、各光部品の挿入損失の合計量を挿入損失Loptとすると、上記(9)式は下記(17)式のようになる。
Gedf=(PvoaOut−Lvoa)−Pin+Gedf2
=Gedf1’+Gedf2’+Lopt …(17)
このように、実施の形態3にかかる光増幅装置100によれば、減算回路1711によって目標利得Gtargetと設定利得Gedfとの差分を算出することで、VOA215における損失Lvoaを求める。そして、損失Lvoaと利得偏差ΔGedfとの差である補正損失Lvoa’から制御定数を算出することにより、VOA損失モニタ241を設けなくても実施の形態1にかかる光増幅装置100と同様の効果を得ることができる。
また、減算回路1712によって強度PvoaInと損失Lvoaとの差分を算出することでVOA215の出力強度を監視することができる(図17参照)。この場合は、利得算出回路1612によって出力強度Poutと強度情報(PvoaIn−Lvoa)の差分を算出することで光増幅媒体217の利得Gedf2を監視することができる。このため、光分波器216およびモニタ素子233(図16参照)を省くことが可能になるため、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
または、加算回路1911によって強度PvoaOutと損失Lvoaの合計を算出することで、VOA215の入力強度を監視することができる(図19参照)。この場合は、利得算出回路1612によって出力強度Poutと強度情報(PvoaIn−Lvoa)の差分を算出することで光増幅媒体217の利得Gedf2を監視することができる。このため、光分波器214およびモニタ素子232(図16参照)を省くことが可能になるため、装置の小型化および低コスト化を図ることができる。
(実施の形態4)
図21は、実施の形態4にかかる光増幅装置の構成を示すブロック図である。図21において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。実施の形態4においては、モニタ素子234から出力された出力強度Poutが、利得算出回路251と制御定数算出回路256のそれぞれに入力される。
比例制御定数算出部256aは、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’と、に基づいて比例制御定数P(Pout,Lvoa’)を算出する。比例制御定数算出部256aが出力する比例制御定数P(Pout,Lvoa’)は下記(18)式によって示すことができる。
Figure 2010232199
積分制御定数算出部256bは、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’と、に基づいて積分制御定数I(Pout,Lvoa’)を算出する。積分制御定数算出部256bが出力する積分制御定数I(Pout,Lvoa’)は下記(19)式によって示すことができる。
Figure 2010232199
比例制御回路257は、利得誤差算出回路252から出力された利得誤差ΔGampに対して、比例制御定数算出部256aから出力された比例制御定数P(Pout,Lvoa’)を用いた比例演算を行う。比例制御回路257が出力する制御値C1は下記(20)式によって示すことができる。
C1=P(Pout,Lvoa’)×ΔGamp …(20)
積分制御回路258は、利得誤差算出回路252から出力された利得誤差ΔGampに対して、積分制御定数算出部256bから出力された積分制御定数I(Pout,Lvoa’)を用いた積分演算を行う。積分制御回路258が出力する制御値C2は下記(21)式によって示すことができる。
C2=I(Pout,Lvoa’)×∫ΔGamp dt …(21)
図22は、図21に示した光増幅装置の変形例を示す図である。図22において、図16に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図22に示す光増幅装置100は、図16に示した光増幅装置100の構成において、モニタ素子234から出力された出力強度Poutが、利得算出回路251と制御定数算出回路256のそれぞれに入力される構成(図21と同様)としたものである。
比例制御定数算出部256a、積分制御定数算出部256b、比例制御回路257および積分制御回路258の動作については、図21に示した光増幅装置100と同様であるため説明を省略する。また、積分制御定数算出部256bが出力する積分制御定数I(Pout,Lvoa’)、比例制御回路257が出力する制御値C1および積分制御回路258が出力する制御値C2は、それぞれ上記(19)〜(21)式に示した通りである。
図23は、図21または図22に示したAGC回路の動作の一例を示すフローチャートである。図23に示すステップS2301〜S2304のそれぞれは、図6に示したステップS601〜S604と同様であるため説明を省略する。ステップS2305において、比例制御定数算出部256aが、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、ステップS2304によって算出された補正損失Lvoa’と、から比例制御定数P(Pout,Lvoa’)を算出する(ステップS2305)。
つぎに、積分制御定数算出部256bは、モニタ素子234から入力された出力強度Poutと補正損失Lvoa’に基づいて積分制御定数I(Pout,Lvoa’)を算出する(ステップS2306)。つぎに、比例制御回路257が、ステップS2302とステップS2305によってそれぞれ算出された利得誤差ΔGampと比例制御定数P(Pout,Lvoa’)から制御値C1を算出する(ステップS2307)。
つぎに、積分制御回路258が、ステップS2302とステップS2306によってそれぞれ算出された利得誤差ΔGampと積分制御定数I(Pout,Lvoa’)から制御値C2を算出する(ステップS2308)。ステップS2309,S2310のそれぞれは、図6に示したステップS609,S610と同様であるため説明を省略する。
このように、実施の形態4にかかる光増幅装置100によれば、制御定数算出回路256が、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’に基づいて比例制御定数および積分制御定数を算出する。この場合も、実施の形態1にかかる光増幅装置100と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した各実施の形態においては、VOA215が光増幅媒体212と光増幅媒体217の間に設けられている構成について説明したが、このような構成に限られない。以下、VOA215が光増幅媒体212と光増幅媒体217の間に設けられていない構成について、上述した各実施の形態にかかる光増幅装置100の変形例を説明する。
(変形例)
図24は、図2に示した光増幅装置の変形例1を示すブロック図である。図24において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図24に示すように、図2に示した光増幅装置100において、VOA215を光増幅媒体212の前段に配置した構成にしてもよい。また、ここでは、光分波器214およびモニタ素子232(図2参照)を省いた構成にしている。
光分波器211は、分岐した各光をそれぞれモニタ素子231およびVOA215へ出力する。VOA215は、光分波器211から出力された光を減衰させ、減衰させた光を光分波器216へ出力する。光分波器216は、VOA215から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれ光増幅媒体212およびモニタ素子233へ出力する。
光増幅媒体212は、光分波器216から出力された光を通過させて利得等化器213へ出力する。利得等化器213は、光増幅媒体212から出力された光の波長利得特性を補償し、波長利得特性を補償した光信号を光増幅媒体217へ出力する。光増幅媒体217は、利得等化器213から出力された光を通過させて光分波器218へ出力する。
波長多重カプラ222は、光分波器216と光増幅媒体212の間に設けられている。モニタ素子231は、光電変換した電流を入力強度PinとしてAGC回路250およびVOA損失モニタ241のそれぞれへ出力する。
VOA損失モニタ241は、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、モニタ素子233から出力された強度情報と、に基づいて、VOA215における光の損失Lvoaを監視する。VOA損失モニタ241は、監視した損失LvoaをVOA制御回路242および損失補正回路254のそれぞれへ出力する。
損失補正回路254は、VOA損失モニタ241から出力された損失Lvoaと、利得偏差算出回路253から出力された利得偏差ΔGedfと、の差分を補正損失Lvoa’として制御定数算出回路256へ出力する。
図25は、図2に示した光増幅装置の変形例2を示すブロック図である。図25において、図2に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図25に示すように、図2に示した光増幅装置100において、VOA215を光増幅媒体217の後段に配置した構成にしてもよい。また、ここでは、光分波器216およびモニタ素子233(図2参照)を省いた構成にしている。
利得等化器213は、波長利得特性を補償した光信号を光増幅媒体217へ出力する。光増幅媒体217は、利得等化器213から出力された光を通過させて光分波器214へ出力する。光分波器214は、光増幅媒体217から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれVOA215およびモニタ素子232へ出力する。
VOA215は、光分波器214から出力された光を減衰させ、減衰させた光を光分波器218へ出力する。光分波器218は、VOA215から出力された光を分岐して、分岐した各光をそれぞれ外部およびモニタ素子234へ出力する。
図26は、図17に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。図26において、図17に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図26に示すように、図17に示した光増幅装置100において、VOA215を光増幅媒体212の前段に配置した構成にしてもよい。また、ここでは、光分波器214およびモニタ素子232(図17参照)を省いた構成にしている。
光分波器211は、分岐した各光をそれぞれモニタ素子231およびVOA215へ出力する。VOA215は、光分波器211から出力された光を減衰させ、減衰させた光を光増幅媒体212へ出力する。光増幅媒体212は、VOA215から出力された光を通過させて利得等化器213へ出力する。
利得等化器213は、光増幅媒体212から出力された光の波長利得特性を補償し、波長利得特性を補償した光信号を光増幅媒体217へ出力する。光増幅媒体217は、利得等化器213から出力された光を通過させて光分波器218へ出力する。波長多重カプラ222は、VOA215と光増幅媒体212の間に設けられている。
モニタ素子231は、入力強度PinをAGC回路250および減算回路1712のそれぞれへ出力する。減算回路1712は、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、の差分を算出する。減算回路1712は、算出した差分を強度情報として利得算出回路1612へ出力する。
減算回路1712が算出する強度情報は、VOA215へ入力される光の強度PvoaInとVOA215の損失Lvoaの差分であるため、VOA215から出力された光の強度情報(PvoaIn−Lvoa)を示す。
利得算出回路1612は、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、減算回路1712から出力された強度情報(PvoaIn−Lvoa)と、の差分を算出し、算出した差分を媒体利得モニタ回路1613へ出力する。光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得Gedf_monとして算出する。利得算出回路1612によって算出される合計利得Gedf_monは、下記(22)式によって示すことができる。
Gedf_mon=Pout−(Pin−Lvoa) …(22)
媒体利得モニタ回路1613は、利得算出回路1612から出力された合計利得Gedf_monを監視する。このように、図26に示す光増幅装置100においては、利得算出回路1612によって光増幅媒体212および光増幅媒体217の各利得をまとめて算出する。これにより、図17に示した光増幅装置100と同様に、媒体利得モニタ回路1613によって合計利得Gedf_monを監視することができる。
図27は、図19に示した光増幅装置の変形例を示すブロック図である。図27において、図19に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図27に示すように、図19に示した光増幅装置100において、VOA215を光増幅媒体217の後段に配置した構成にしてもよい。また、ここでは、光分波器216およびモニタ素子233(図19参照)を省いた構成にしている。
光分波器211は、分岐した各光をそれぞれモニタ素子231および光増幅媒体212へ出力する。光増幅媒体212は、光分波器211から出力された光を通過させて利得等化器213へ出力する。利得等化器213は、光増幅媒体212から出力された光の波長利得特性を補償し、波長利得特性を補償した光信号を光増幅媒体217へ出力する。
光増幅媒体217は、利得等化器213から出力された光を通過させてVOA215へ出力する。VOA215は、光増幅媒体217から出力された光を減衰させ、減衰させた光を光分波器218へ出力する。波長多重カプラ223は、光増幅媒体217とVOA215の間に設けられている。
モニタ素子231は、入力強度PinをAGC回路250および利得算出回路1612のそれぞれへ出力する。モニタ素子234は、出力強度PoutをAGC回路250および加算回路1911のそれぞれへ出力する。減算回路1711は、損失LvoaをVOA制御回路242、加算回路1911、および損失補正回路254へ出力する。
加算回路1911は、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、減算回路1711から出力された損失Lvoaと、の合計を算出する。加算回路1911は、算出した合計を強度情報として利得算出回路1612へ出力する。加算回路1911が算出する強度情報は、出力強度PoutとVOA215の損失Lvoaの合計であるため、VOA215へ入力される光の強度情報(Pout+Lvoa)を示す。
利得算出回路1612は、加算回路1911から出力された強度情報(Pout+Lvoa)と、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、の差分を光増幅媒体212および光増幅媒体217の合計利得Gedf_monとして算出する。合計利得Gedf_monは下記(23)式によって示すことができる。
Gedf_mon=(Pout+Lvoa)−Pin …(23)
媒体利得モニタ回路1613は、利得算出回路1612から出力された合計利得Gedf_monを監視する。このように、図27に示す光増幅装置100においては、利得算出回路1612によって光増幅媒体212および光増幅媒体217の各利得をまとめて算出する。これにより、図17に示した光増幅装置100と同様に、媒体利得モニタ回路1613によって合計利得Gedf_monを監視することができる。
なお、図24〜図27においては、制御定数算出回路256が、モニタ素子231から出力された入力強度Pinと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’に基づいて比例制御定数および積分制御定数を算出する構成について説明した。このような構成に限らず、制御定数算出回路256が、モニタ素子234から出力された出力強度Poutと、損失補正回路254から出力された補正損失Lvoa’に基づいて比例制御定数および積分制御定数を算出する構成(図17〜図20参照)にしてもよい。
以上説明したように、開示の光増幅装置および光増幅方法によれば、監視したVOAの損失を自装置固有の利得偏差により補正し、補正した補正損失に基づいて励起光の制御比率を設定する。これにより、光部品の挿入損失の個体差によりVOAの損失がばらついてもAGCの動作を安定させることができる。したがって、光増幅器を多段接続した光伝送システムにおいても、意図しない光信号の強度変動の累積を回避するとともに通信を安定させることができる。上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)自装置の入力光に対する出力光の利得を監視する利得監視手段と、
前記利得監視手段によって監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により前記入力光の強度を増幅する増幅手段と、
前記入力光を減衰させる可変減衰手段と、
前記可変減衰手段による前記入力光の損失を監視する損失監視手段と、
前記増幅手段における自装置固有の利得偏差を取得する取得手段と、
前記損失監視手段によって監視された損失を、前記取得手段によって取得された利得偏差により補正する補正手段と、
前記補正手段によって補正された補正損失に基づいて、前記増幅手段における前記利得の変動量に対する前記増幅量の制御比率を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする光増幅装置。
(付記2)前記出力光の波長利得特性が目標特性となるように設定された前記増幅手段における設定利得を記憶した記憶手段を備え、
前記取得手段は、前記記憶手段によって記憶された設定利得に基づいて前記利得偏差を取得することを特徴とする付記1に記載の光増幅装置。
(付記3)前記増幅手段における利得を監視する利得監視手段を備え、
前記取得手段は、前記利得監視手段によって監視された利得に基づいて前記利得偏差を取得することを特徴とする付記1に記載の光増幅装置。
(付記4)前記設定手段は、前記入力光および前記出力光の少なくともいずれかの強度と前記補正損失に基づいて算出した比例制御定数を設定し、
前記増幅手段は、前記利得監視手段によって監視された利得に対して、前記設定手段によって設定された比例制御定数を用いた比例演算を行って得た制御値に基づいて前記増幅量を制御することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の光増幅装置。
(付記5)前記設定手段は、前記補正損失が大きいほど大きな比例制御定数を設定することを特徴とする付記4に記載の光増幅装置。
(付記6)前記設定手段は、前記入力光および前記出力光の少なくともいずれかの強度と前記補正損失に基づいて算出した積分制御定数を設定し、
前記増幅手段は、前記利得監視手段によって監視された利得に対して、前記設定手段によって設定された積分制御定数を用いた積分演算を行って得た制御値に基づいて前記増幅量を制御することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の光増幅装置。
(付記7)前記設定手段は、前記補正損失が大きいほど大きな積分制御定数を設定することを特徴とする付記6に記載の光増幅装置。
(付記8)光増幅装置の入力光に対する出力光の利得を監視する利得監視工程と、
前記利得監視工程によって監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により前記入力光の強度を増幅する増幅工程と、
前記入力光を減衰させる可変減衰工程と、
前記可変減衰工程による前記入力光の損失を監視する損失監視工程と、
前記増幅工程における光増幅装置固有の利得偏差を取得する取得工程と、
前記損失監視工程によって監視された損失を、前記取得工程によって取得された利得偏差により補正する補正工程と、
前記補正工程によって補正された補正損失に基づいて、前記増幅工程における前記利得の変動量に対する前記増幅量の制御比率を設定する設定工程と、
を含むことを特徴とする光増幅方法。
211,214,216,218 光分波器
212,217 光増幅媒体
222,223 波長多重カプラ
251,1611,1612 利得算出回路
252 利得誤差算出回路
253 利得偏差算出回路
254 損失補正回路
311〜313 アイソレータ
711,721 入力光
712,722 出力光
1400,1500 テーブル
1711,1712 減算回路
1911 加算回路
C1,C2 制御値
Gedf1,Gedf2 利得

Claims (6)

  1. 自装置の入力光に対する出力光の利得を監視する利得監視手段と、
    前記利得監視手段によって監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により前記入力光の強度を増幅する増幅手段と、
    前記入力光を減衰させる可変減衰手段と、
    前記可変減衰手段による前記入力光の損失を監視する損失監視手段と、
    前記増幅手段における自装置固有の利得偏差を取得する取得手段と、
    前記損失監視手段によって監視された損失を、前記取得手段によって取得された利得偏差により補正する補正手段と、
    前記補正手段によって補正された補正損失に基づいて、前記増幅手段における前記利得の変動量に対する前記増幅量の制御比率を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする光増幅装置。
  2. 前記出力光の波長利得特性が目標特性となるように設定された前記増幅手段における設定利得を記憶した記憶手段を備え、
    前記取得手段は、前記記憶手段によって記憶された設定利得に基づいて前記利得偏差を取得することを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
  3. 前記増幅手段における利得を監視する利得監視手段を備え、
    前記取得手段は、前記利得監視手段によって監視された利得に基づいて前記利得偏差を取得することを特徴とする請求項1に記載の光増幅装置。
  4. 前記設定手段は、前記入力光および前記出力光の少なくともいずれかの強度と前記補正損失に基づいて算出した比例制御定数を設定し、
    前記増幅手段は、前記利得監視手段によって監視された利得に対して、前記設定手段によって設定された比例制御定数を用いた比例演算を行って得た制御値に基づいて前記増幅量を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の光増幅装置。
  5. 前記設定手段は、前記補正損失が大きいほど大きな比例制御定数を設定することを特徴とする請求項4に記載の光増幅装置。
  6. 光増幅装置の入力光に対する出力光の利得を監視する利得監視工程と、
    前記利得監視工程によって監視された利得が目標利得と一致するように可変の増幅量により前記入力光の強度を増幅する増幅工程と、
    前記入力光を減衰させる可変減衰工程と、
    前記可変減衰工程による前記入力光の損失を監視する損失監視工程と、
    前記増幅工程における光増幅装置固有の利得偏差を取得する取得工程と、
    前記損失監視工程によって監視された損失を、前記取得工程によって取得された利得偏差により補正する補正工程と、
    前記補正工程によって補正された補正損失に基づいて、前記増幅工程における前記利得の変動量に対する前記増幅量の制御比率を設定する設定工程と、
    を含むことを特徴とする光増幅方法。
JP2009074802A 2009-03-25 2009-03-25 光増幅装置および光増幅方法 Withdrawn JP2010232199A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009074802A JP2010232199A (ja) 2009-03-25 2009-03-25 光増幅装置および光増幅方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009074802A JP2010232199A (ja) 2009-03-25 2009-03-25 光増幅装置および光増幅方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010232199A true JP2010232199A (ja) 2010-10-14

Family

ID=43047800

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009074802A Withdrawn JP2010232199A (ja) 2009-03-25 2009-03-25 光増幅装置および光増幅方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010232199A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6580553B2 (en) Automatic gain control device of optical fiber amplifier
CN101479896B (zh) 可变增益光放大器
JP2002544710A (ja) 入力非依存性の傾斜無しダイナミック利得平坦性を備えた広帯域増幅器
JP6202917B2 (ja) 雑音指数を最適化したハイブリッド光学増幅器
US20050157380A1 (en) Optical amplification device
JP4668630B2 (ja) 波長多重用光増幅器
JP2004266251A (ja) 光増幅方法、その装置およびその装置を用いた光増幅中継システム
US8428463B2 (en) Apparatus and method for controlling a dynamic gain equalizer
JP4074750B2 (ja) 光増幅装置及びその利得特性モニタ方法
US6496302B1 (en) Optical amplifier
JP4192364B2 (ja) 光増幅器
JP2010232199A (ja) 光増幅装置および光増幅方法
JP4769443B2 (ja) 光増幅装置の制御装置及び制御方法
JP4101155B2 (ja) 光増幅装置
JP4484565B2 (ja) チルト補償機能を有する多段光増幅器
JP3824982B2 (ja) 光増幅方法およびその装置
JP4630276B2 (ja) 光増幅器およびその利得制御方法
JP2004072062A (ja) 光増幅器及びその制御方法
JP4580404B2 (ja) 光増幅器
JP4615438B2 (ja) 光増幅方法および光増幅装置
JP2005192256A (ja) 装置、方法、光増幅デバイス及び光通信システム
JP4336345B2 (ja) 光増幅装置
KR100727636B1 (ko) 자동 이득 조절 광증폭 시스템
WO2007132268A2 (en) Variable gain optical amplifiers
JP2004151227A (ja) 利得等化器、光増幅器および光伝送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120605