JP2010231487A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】オーバーレイ画像等の付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減する
【解決手段】フラグデータ生成部402は、予め記憶されているオーバーレイ画像をページデータの画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するためのフラグデータを生成する。領域分割部403は、分割領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像の出力画像への重畳を指示するフラグと指示しないフラグとが一定以上の割合で混在する場合、予め設定された回数内で、その領域を再分割する。分割フラグ設定部405は、分割された分割領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像を出力画像の重畳を指示するフラグと指示しないフラグとが一定以上の割合で混在しない場合、その領域全体に対してオーバーレイ画像の重畳方法を指定するための分割フラグを設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
引用文献1には、オーバレイ画像データの重ね合わせ処理として(1)オーバーレイ画像データを直接ページ用ビットマップに描画する第1描画処理と、(2)オーバーレイ画像用ビットマップに展開した上でページ用ビットマップにコピーする第2描画処理を条件によって切り替える方式が開示されている。
引用文献2には、オーバーレイ画像の合成において、下地画像とオーバーレイ画像のそれぞれを複数のブロックに分割して各ブロック毎にブロックを代表する階調レベルを含む統計的パラメータと、画素毎の量子化レベルを符号化して固定長圧縮データを作成し、オーバーレイ画像の階調レベルが0の時は下地画像の固定長圧縮データを取り込み、階調レベルが0以外の時はオーバーレイ画像の固定長圧縮データを取り込んで画像を合成する方式が開示されている。
引用文献3には、複数の色成分についてそれぞれ可変データと固定データとを有するページデータを印刷する際、色成分毎に並列RIP処理を施し、RIP後にバリアブルラスタとフォームラスタとを合成する方式が開示されている。
特開2002−67423号公報 特開2005−45452号公報 特開2006−311487号公報
本発明の目的は、オーバーレイ画像等の付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減することができる画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラムを提供することである。
[画像処理装置]
請求項1に係る本発明は、出力画像に重畳するための付加画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された指示データの領域を複数の領域に分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された各領域内における指示データの状態を判定する判定手段と、
前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると前記判定手段により判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割する再分割手段と、
前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと前記判定手段により判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する描画手段とを有する画像処理装置である。
請求項2に係る発明は、前記設定手段が、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータが存在しない場合、該領域における付加画像の出力画像への描画処理を行わないよう指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装である。
請求項3に係る発明は、前記設定手段が、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在している場合、前記生成手段により生成された指示データに基づいて各画素毎に描画処理を行うよう指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装である。
請求項4に係る発明は、前記設定手段が、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳しないことを指示するデータが存在しない場合、該領域全体において付加画像を出力画像へ上書きして描画処理することを指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装置である。
[画像形成装置]
請求項5に係る発明は、出力画像に重畳するための付加画像を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析する解析手段と、
前記解析手段による解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された指示データの領域を複数の領域に分割する分割手段と、
前記分割手段により分割された各領域内における指示データの状態を判定する判定手段と、
前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると前記判定手段により判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割する再分割手段と、
前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと前記判定手段により判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定する設定手段と、
前記設定手段により設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する描画手段と、
前記描画手段により付加画像が描画された後の出力画像に基づいて画像を出力する画像出力手段とを有する画像形成装置である。
[画像処理方法]
請求項6に係る発明は、出力画像に重畳するために予め記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析し、
その解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成し、
生成された指示データの領域を複数の領域に分割し、
分割された各領域内における指示データの状態を判定し、
分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割し、
分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定し、
設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する画像処理方法である。
[プログラム]
請求項7に係る発明は、出力画像に重畳するために予め記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析するステップと、
その解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成するステップと、
生成された指示データの領域を複数の領域に分割するステップと、
分割された各領域内における指示データの状態を判定するステップと、
分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割するステップと、
分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定するステップと、
設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
請求項1に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減することができる画像処理装置を提供することができる。
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る発明により得られる効果に加えて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータが存在しない領域については、付加画像の出力画像の描画処理を省くことができる画像処理装置を提供することができる。
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る発明により得られる効果に加えて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在している領域については、各画素毎に付加画像を出力画像に重畳することができる画像処理装置を提供することができる。
請求項4に係る本発明によれば、請求項1に係る発明により得られる効果に加えて、付加画像を出力画像に重畳しないことを指示するデータが存在しない領域については、付加画像を出力画像に上書きして描画処理を行うことができる画像処理装置を提供することができる。
請求項5に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減することができる画像形成装置を提供することができる。
請求項6に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減することができる画像処理方法を提供することができる。
請求項7に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、付加情報の出力画像への描画処理の処理量を削減することができるプログラムを提供することができる。
記憶されているオーバーレイ画像と、可変のページデータに基づくページ画像とを用いて生成された出力結果を例示する図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置12を含む画像形成装置10のハードウェア構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置12による画像処理方法を実現し、CPU14上で動作する画像処理プログラム30の機能構成を示すブロック図である。 オーバーレイ画像解析処理部40の詳細な構成を示すブロック図である。 描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kの詳細な構成を示すブロック図である。 オーバーレイ管理テーブルに記憶される内容を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置12がリソースデータを受信した場合に実行される画像処理のフローチャートを示す。 フラグデータ(オーバーレイフラグデータ)の一例を説明するための図である。 オーバーレイ画像の一例を示す図である。 不透過処理を行う場合のオーバーレイフラグデータの一例を示す図(図10(A))および、透過処理を行う場合のオーバーレイフラグデータの一例を示す図(図10(B))である。 図7のフローチャートに示したオーバーレイフラグの解析処理(ステップS109)を説明するためのフローチャートである。 オーバーレイ分割テーブルの一例を示す図である。 図11のフローチャートにおける再分割処理(ステップS212)について説明するためのフローチャートである。 再分割テーブルの一例を示す図である。 オーバーレイフラグの領域が階層的に分割される様子を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置12がページデータを受信した場合に実行される画像処理のフローチャートを示す。 図16のフローチャートにおけるオーバーレイ画像の展開処理(ステップS404)の処理内容を説明するためのフローチャートである。 図17のフローチャートにおけるオーバーレイ再分割テーブルを参照した展開処理(ステップS507)の処理内容を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の画像処理装置にける、オーバーレイフラグの解析処理(ステップS109)を説明するためのフローチャートである。 オーバレイフラグデータの領域をバンド単位で階層的に分割する場合の例を説明するための図である。
[背景]
まず、本発明の理解を助けるために、その背景及び概略を説明する。
画像処理装置は、まず、オーバーレイ画像を描画し、次に、可変のページデータを描画して、出力画像を生成することが多い。画像処理装置は、ページ内で複数のオーバーレイ画像を用いることもあるし、ページデータを描画した後にこのページデータに対応するオーバーレイ画像を用いることもある。したがって、可変のページデータとオーバーレイ画像とが、又はオーバーレイ画像同士が重なることがある。
図1は、記憶されているオーバーレイ画像と、可変のページデータに基づくページ画像とを用いて生成された出力結果を例示する図である。
図1(A)は、1ページ分の出力画像を生成するために用いられるオーバーレイ画像1〜4及びページ画像を例示する図である。図1(A)に示すように、オーバーレイ画像1は、ハッチングされた下地画像であり、オーバーレイ画像2は、表の罫線画像であり、オーバーレイ画像3、4は、広告画像である。ここで、オーバーレイ画像2の枠内は、白指定がされていない画像領域であり、オーバーレイ画像3は、白指定がされている画像であり、オーバーレイ画像4は、所定の色で描画された画像である。ページ画像は、可変のページデータに基づいて描画される画像である。
出力画像には、オーバーレイ画像1が最初に重ねて合成され、ページ画像が次に重ねて描画される。ページ画像が描画された後、さらに、オーバーレイ画像2〜4が、順不同で重ねて合成される。
図1(B)〜図1(D)は、生成された出力結果1〜3を示す。図1(B)に示される出力結果1は、正しい出力結果である。図1(B)に示すように、オーバーレイ画像2の枠内には数値等の文字情報が描画され、オーバーレイ画像3、4は、正しい色で描画されている。
図1(C)に示される出力結果2は、オーバーレイ画像1〜4が上書き貼り付け方式で重ねて合成された出力結果を示す。図1(C)に示すように、出力結果2では、オーバーレイ画像2が上書きで重ねられたことにより、ページ画像に含まれる文字情報が消えている。このように、オーバーレイ画像が上書きで重ねられる場合、上書きされた領域に存在した情報は消えてしまう。
図1(D)に示される出力結果3は、オーバーレイ画像1〜4が透過貼り付け方式で重ねて合成された出力結果を示す。図1(D)に示すように、出力結果3では、オーバーレイ画像3、4が透かして重ねられたことにより、オーバーレイ画像3の画像領域では、背景色が白抜き部分にかぶっており、オーバーレイ画像4の画像領域では、背景色により広告画像の色が変わっている。このように、オーバーレイ画像が透かして重ねられる場合、重ねられた領域に存在した情報が消えることはない一方、背景色とオーバーレイ画像の色とが混合してしまう。
[実施形態]
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る画像処理装置12を含む画像形成装置10のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、画像形成装置10は、画像処理装置12と、この画像処理装置12により生成された画像を印刷する印刷部28とを有する。画像処理装置12は、CPU14、メモリ16、ハードディスク駆動装置等の記憶装置18、ユーザインタフェース(UI)装置20、通信インタフェース(IF)22及び印刷IF24を有する。これらの構成要素は、バス26を介して接続されている。
UI装置20は、例えば、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)等の表示装置と、キーボード、マウス等の入力装置とを含む。UI装置20は、タッチパネルにより構成されてもよい。通信IF22は、図示しないネットワークを介して外部のコンピュータとデータの通信を行う。印刷IF24は、印刷部28に対して、画像データを出力する。
印刷部28は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分に対応する印刷手段を有する。印刷手段は、電子写真方式により実現されてもよいし、インクジェット方式により実現されてもよい。
図3は、本発明の実施形態に係る画像処理装置12による画像処理方法を実現し、CPU14上で動作する画像処理プログラム30の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、画像処理プログラム30は、受信部32、データ配信部34、描画データ生成部36C、36M、36Y、36K、データ保存部38C、38M、38Y、38K及びオーバーレイ画像解析処理部40を有する。なお、画像処理プログラム30の全部又は一部の機能は、画像処理装置12に設けられたハードウェアにより実現されてもよい。
画像処理プログラム30において、受信部32は、図示しない外部のホストコンピュータから送信される印刷データを、通信IF22を介して受信する。印刷データは、文字、図形、イメージ等が所定のページ記述言語(PDL; Page Description Language)等により記載されている。受信部32は、受信された印刷データを、データ配信部34に対して出力する。なお、受信部32は、CD、DVD等の記録媒体を介して読み込まれた印刷データを受け付けてもよい。
印刷データには、リソースデータ及びページデータの少なくともいずれかが含まれている。リソースデータは、オーバーレイ画像など再利用可能な画像を描画するためのデータである。ページデータは、例えば、数値、文字、記号等、各ページ画像を描画するための可変データである。ここで、オーバーレイ画像とは、出力画像である各ページ毎の画像に重畳するために複数ページにわたって共通して使用される付加画像である。
データ配信部34は、印刷データを、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kに対して配信する。また、データ配信部34は、印刷データのうちオーバーレイ画像についてはオーバーレイ画像解析処理部40にも配信する。
描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kは、配信されてきた印刷データに基づいて、各色成分の2値画像を描画し、2値画像データを生成する。例えば、描画データ生成部36Cは、シアンに関する2値画像データを生成する。描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kは、生成した2値画像データを、1ページ毎、印刷部28C、28M、28Y、28Kに対して出力する。
また、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kは、リソースデータに基づいて生成された2値画像(オーバーレイ画像)を、データ保存部38C、38M、38Y、38Kに保存する。描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kは、ページデータを受け付けた場合、保存されているオーバーレイ画像及び後述する解析部40による解析結果にさらに基づいて、各色成分の2値画像を描画し、2値画像データを生成する。
なお、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kについては、後で詳述する。また、以降、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kなど、複数ある構成要素のいずれかを特定せずに示す場合には、単に描画データ生成部36と略記することがある。
データ保存部38C、38M、38Y、38Kは、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kにより生成された各色成分の2値画像データを記憶する。より具体的には、データ保存部38は、オーバーレイ画像を記憶する。データ保存部38は、メモリ16及び記憶装置18の少なくともいずれかにより実現される。
オーバーレイ画像解析処理部40は、データ保存部38C、38M、38Y、38Kに記憶されているオーバーレイ画像を解析する処理を実行する。
このオーバーレイ画像解析処理部40の詳細を図4を参照して説明する。オーバーレイ画像解析処理部40は、図4に示されるように、解析部401と、フラグデータ生成部402と、領域分割部403と、判定部404と、分割フラグ設定部405とから構成されている。
解析部401は、データ保存部38C、38M、38Y、38Kに記憶されているオーバーレイ画像において、このオーバーレイ画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析する。
フラグデータ生成部402は、データ保存部38C、38M、38Y、38Kに記憶に記憶されているオーバーレイ画像において、このオーバーレイ画像をページデータの画像に重畳するか否かを各画素(ドット)毎に指示するためのフラグデータ(指示データ)を生成する。
ここで、フラグデータは、オーバーレイ画像に含まれる各画素に対応するビットの集まりである。例えば、オーバーレイ画像の所定の画素について、少なくともいずれかの色成分が描画される場合、この画素に対応するフラグデータは「1」となり、そうでない場合、「0」となる。
つまり、フラグデータ中の値が「1」のフラグは、そのフラグの対応する位置のオーバーレイ画像をページデータの画像に重畳することを指示するフラグである。また、フラグデータ中の値が「0」のフラグは、そのフラグの対応する位置のオーバーレイ画像をページデータの画像に重畳しないことを指示するフラグである。
領域分割部403は、フラグデータ生成部402により生成されたフラグデータの領域を複数の領域に分割する。判定部404は、領域分割部403により分割された各領域内におけるフラグデータの状態を判定する。
領域分割部403は、分割した領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像をページデータの画像に重畳することを指示するフラグと重畳しないことを指示するフラグとが一定以上の割合で混在すると判定部404により判定された場合、予め設定された回数内で、その領域を再度複数の領域に分割する再分割手段としても機能する。
分割フラグ設定部405は、領域分割部403により分割された分割領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像をページデータの画像に重畳することを指示するフラグと重畳しないことを指示するフラグとが一定以上の割合で混在しないと判定部404により判定された場合、判定されたその領域全体に対してオーバーレイ画像の重畳方法を指定するための情報として分割フラグを設定する。
具体的には、分割フラグ設定部405は、領域分割部403により分割された領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像をページデータの画像に重畳することを指示するフラグ「1」が存在しない場合、その領域におけるオーバーレイ画像のページデータの画像への描画処理を行わないよう指定するような分割フラグ「00」を設定する。
また、分割フラグ設定部405は、領域分割部403により分割された領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像をページデータの画像に重畳することを指示するフラグ「1」と重畳しないことを指示するフラグ「0」とが一定以上の割合で混在している場合、フラグデータの各フラグに基づいて各画素毎に描画処理を行うよう指定するような分割フラグ「01」を設定する。
また、分割フラグ設定部405は、領域分割部403により分割された領域中のフラグデータにおいて、オーバーレイ画像をページデータの画像に重畳しないことを指示するフラグ「0」が存在しない場合、その領域全体においてオーバーレイ画像をページデータの画像へ上書きして描画処理することを指定するような分割フラグ「11」を設定する。
本実施形態では、オーバーレイ画像解析処理部40は、オーバーレイ画像を解析処理した結果を、オーバーレイ管理テーブルとしてデータ保存部38C、38M、38Y、38Kに保存するとともに、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kに登録する。なお、オーバーレイ画像解析処理部40による解析処理については、後で詳述する。
図5は、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kの詳細な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、描画データ生成部36は、データ受付部360、描画制御部362、オーバーレイ管理テーブル記憶部366及び一時記憶部368を有する。
描画データ生成部36において、データ受付部360は、データ配信部34により配信された印刷データを受け付けて、描画制御部362に対して出力する。
オーバーレイ管理テーブル記憶部366は、オーバーレイ画像及びオーバーレイ画像の解析結果を管理するための情報が保存されるテーブルであるオーバーレイ管理テーブルを記憶する。オーバーレイ管理テーブル記憶部366は、メモリ16及び記憶装置18の少なくともいずれかに実現される。
このオーバーレイ管理テーブル記憶部366に記憶されるオーバーレイ管理テーブルの一例を図6に示す。
図6に示すように、オーバーレイ管理テーブルには、オーバーレイ画像を識別する識別子(オーバーレイID)と、このオーバーレイIDに対応する2値画像(オーバーレイ画像)データの保存先アドレスと、この2値画像データに対応するフラグデータの保存先アドレスと、後述するオーバーレイ分割テーブルの保存先アドレスとを含むデータが記憶されている。
一時記憶部368は、後述する描画制御部362により描画される過程における2値画像を記憶する。例えば、一時記憶部368には、生成中のオーバーレイ画像、出力画像等が記憶される。なお、一時記憶部368に記憶される2値画像は、所定の契機で削除される。
描画制御部362は、描画データ生成部36に含まれる他の構成要素を制御し、データ受付部360により受け付けられた印刷データ及びデータ保存部38に保存されているオーバーレイ解析処理部40による解析結果に基づいて画像を描画する。
また、描画制御部362は、オーバーレイ画像毎に設定されているオーバーレイID、オーバーレイ画像の保存先アドレス及びフラグデータの保存先アドレスをオーバーレイ管理テーブルに登録する。
描画制御部362は、印刷データに含まれる指示・命令を、逐次、解析して、出力画像を生成する。そして、描画制御部362は、印刷データにページデータが含まれている場合、ページデータに基づいて出力画像を生成し、印刷データにオーバーレイ画像展開指示が含まれていた場合には、出力画像にオーバーレイ画像を重畳し、1ページ毎、出力画像データを印刷部28に対して出力する。
描画制御部362は、オーバーレイ画像解析処理部40の分割フラグ設定部405により設定されたフラグデータに基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、オーバーレイ画像をページデータの画像に描画する。本実施形態では、描画制御部362は、分割された各領域において、分割領域内のオーバーレイ画像全体の上書き処理、分割領域のスキップ処理、分割領域内のオーバーレイ画像の各画素毎の上書き処理という描画手法を切り替えてオーバーレイ画像をページデータの画像に描画する。
具体的には、描画制御部362は、分割された各領域において、その分割領域の分割フラグが「00」の場合、その分割領域内のオーバーレイ画像の描画処理を省略するスキップ処理を行う。また、描画制御部362は、分割された各領域において、その分割領域の分割フラグが「11」の場合、その分割領域内のオーバーレイ画像全体をページデータの画像に上書きする上書き処理を行う。また、描画制御部362は、分割された各領域において、その分割領域の分割フラグが「01」の場合、データ保存部38に記憶されているオーバーレイ画像を読み出し、その領域に対応するフラグデータの各フラグに基づいて、ビット毎にオーバーレイ画像を上書き方式でページデータの画像に上書きして出力画像を描画する。
次に、本実施形態における画像処理装置12の動作を図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施形態の画像処理装置12において、リソースデータを受信した場合における画像処理を図7のフローチャートを参照して説明する。
まず、画像処理プログラム30の受信部32は、送信されたリソースデータを、通信IF22を介して受信する(ステップS100)。すると、データ配信部34は、リソースデータを、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kに対して配信する(ステップS101)。
次に、描画データ生成部36のデータ受付部360は、リソースデータを受け付け、描画制御部362は、リソースデータに含まれる指示・命令を解釈し、描画対象の画像がオーバーレイ画像であるか否かを判定する(ステップS102)。描画対象の画像がオーバーレイ画像である場合、描画制御部362は、S103の処理に進む。一方、描画対象の画像がオーバーレイ画像でない場合、描画制御部362は、所定の処理を行って画像処理を終了する。
ステップS102において描画対象の画像がオーバーレイ画像であると判定された場合、描画制御部362は、マスクデータ用の領域をデータ保存部38に確保し、マスクデータの各ビットを0で初期化する(ステップS103)。
そして、描画制御部362は、リソースデータに含まれる指示・命令がオーバーレイ終了データか否かを判定する(ステップS104)。ステップS104において、描画制御部362は、指示・命令がオーバーレイ終了データでない場合、描画制御部362は、リソースデータに基づいてRIP(Raster Image Processor)処理を行ってオーバーレイ画像を描画する(ステップS105)。具体的には、描画制御部362は、リソースデータを解釈して、画像のビットマップ展開を行う。
そして、オーバレイ画像解析処理部40の解析部401は、この描画制御部362による描画処理結果を解析し、描画制御部362によりオーバーレイ画像が描画された画素に対応するフラグデータを1とし、ステップS104の処理に戻る。したがって、フラグデータにおいて、少なくともいずれかの色成分が描画された画素に対応するビットは、1となる。オーバーレイ画像解析処理部40のフラグデータ生成部402は、この描画制御部362における描画結果に基づいて、フラグデータを生成する(ステップS106)。
このようにして生成されたフラグデータ(オーバーレイフラグデータ)の一例を図8を参照して説明する。
図8に示す例では、図8(A)に示したようなオーバーレイ画像が指定されたものとする。このようなオーバーレイ画像が指定された場合、例えば、図8(B)に示すようなオーバーレイフラグデータが生成される。ただし、この図8(B)に示した例では、説明を簡単にするために解像度を実際の解像度よりも低くしている。図8(B)に示すオーバーレイフラグデータでは、図8(A)に示すオーバーレイ画像を2値画像として生成する際に描画された画素に対応する画素が「0」として設定されている。
そして、ステップS104において指示・命令がオーバーレイ終了データであると判定された場合、描画制御部362は、描画されたオーバーレイ画像をデータ保存部38に保存する(ステップS107)。
そして、描画制御部362は、描画されたオーバーレイ画像に関するデータを、オーバーレイ管理テーブル記憶部366に登録する(ステップS108)。
すると、オーバーレイ画像解析処理部40は、フラグデータの解析処理を行う(ステップS109)。
なお、上記で説明したオーバーレイフラグデータにおいてオーバーレイ画像が描画された画素のフラグのみを「1」として設定するのか、オーバーレイ画像が描画された画素を含む一定領域内のフラグを全て「1」とするのかにより透過/不透過の設定を行うことができる。
例えば、図9に示すようなオーバーレイ画像86を使用する場合、図10(A)に示すように、オーバーレイ画像86内の全てのフラグを「1」として設定すれば、オーバーレイ画像において何も描画されていない部分も含めて上書き処理を行うことにより不透過処理を実現することができる。また、オーバーレイ画像が描画されない部分では下層の画像が見えるようにした場合には、図10(B)のようにオーバーレイ画像が描画された部分のみのフラグを「1」に設定することにより透過処理を実現することができる。
次に、図7のフローチャートに示したオーバーレイフラグの解析処理(ステップS109)について、図11のフローチャートを参照して説明する。
まず、予め、オーバーレイフラグの領域を1回の分割で何分割するのかを示す分割数D、および分割を階層的に行うのかを示す再分割数Sを設定する(ステップS201)。
そして、領域分割部403は、設定された分割数Dに基づいて、オーバーレイフラグの領域をD分割し、再分割数Sから1を減じる(ステップS202)。そして、領域分割部403は、分割した各領域に分割IDを設定してオーバーレイ分割テーブルを生成してデータ保存部38に保存する(ステップS203)。
このオーバーレイ分割テーブルの構成の一例を図12に示す。
この図12に示す分割テーブルには、分割された各分割領域を識別する識別子(分割ID)と、この分割IDに対応する領域に対して設定されたオーバーレイ分割フラグ、分割領域の位置を示す座標情報、エンドフラグ、再分割テーブルが保存されている場合に、その保存先を示す再分割テーブル保存先アドレスとを含むデータが記憶されている。
そして、処理対象の分割領域を特定するための変数FIDを1に設定する(ステップS204)。
すると、オーバーレイ画像改正処理部40の判定部404は、分割IDが1(0001)の分割領域内のオーバーレイフラグの状態を判定する(ステップS205)。そして、この分割領域内のオーバーレイフラグが全て1の場合(ステップS206においてYes)の場合には、分割フラグ設定部405は、この領域のオーバーレイ分割フラグを「11」に設定する(ステップS207)。
そして、この分割領域内のオーバーレイフラグが全て0の場合(ステップS208においてYes)の場合には、分割フラグ設定部405は、この領域のオーバーレイ分割フラグを「00」に設定する(ステップS209)。
そして、この分割領域内のオーバーレイフラグが全て1でもなく全て0でもない場合(ステップS206、S207においてNo)、分割フラグ設定部405は、この領域のオーバーレイ分割フラグを「01」に設定する(ステップS210)。
次に、領域分割部403は、再分割数Sが0か否かの判定を行い(ステップS211)、Sが0でない場合には、再分割処理を実行する(ステップS212)。この再分割処理については後述する。
ステップS211において再分割数S=0と判定された場合、オーバーレイ分割フラグの情報を分割テーブルに追加し(ステップS213)、FIDが分割数Dと同じか否かの判定を行う(ステップS214)。
ステップS214においてFIDが分割数Dと同じでないと判定された場合、FIDに1を加算して(ステップS215)、ステップS205の処理に戻る。ステップS214においてFIDが分割数Dと同じであると判定された場合、全ての分割領域の解析は終了したと判定してエンドフラグを分割テーブルに設定し処理を終了する(ステップS216)。
次に、図11のフローチャートにおける再分割処理(ステップS212)について、図13のフローチャートを参照して説明する。
図13に示した再分割処理のフローチャートは、図11に示したオーバレイフラグの解析処理のフローチャートとほぼ同様の処理内容となっている。図13のフローチャートが図11のフローチャートと異なる点は、分割数D、再分割数Sを設定するステップS201の処理が省かれている点と、分割数Dが1の場合にはD+1分割する点と、対象分割領域を特定するための値FIDがFID2となっている点、分割IDがFIDからFID−FID2となっている点のみである。
この再分割処理では、分割数D=1の場合(ステップS301においてYes)、領域分割部403は、設定された分割数Dに基づいて、オーバーレイフラグの領域をD+1分割し、再分割数Sから1を減じる(ステップS302)。そして、ステップS301において分割数D=1でない場合に実行されるステップS303〜S317の処理は、図11におけるステップS202〜S216の処理にほぼ対応している。よって、図13のステップS303〜S317の処理についての説明は省略する。
このように、図13に示した再分割処理では、図11におけるオーバーレイフラグの解析処理において、処理対象領域を全体を再度D分割、またはD+1分割して同様な処理が行われる。
なお、図13のフローチャートにおける再分割処理(ステップS313)では、図13のフローチャートに示したような再分割処理が同様に繰り替えされる。
この図13のフローチャートにより示した再分割処理により作成される再分割テーブルの一例を図14に示す。この図14に示した再分割テーブルは、図12に示したオーバーレイ分割テーブルと同様な構成となっているため、その説明は省略する。ただし、図14の再分割テーブルでは、分割IDの標記方法が変更されている点と、再分割テーブル保存先アドレスが、再々分割テーブル保存先アドレスに変更されている点が異なっている。
本実施形態の画像処理装置12では、オーバーレイフラグデータの領域は、図15に示すように階層的に分割されていく。この図15に示した例では、分割数Dが4の場合であり、分割ID=0002の領域が再分割された場合が示されている。
次に、本実施形態に係る画像処理装置12がページデータを受信した場合に実行される画像処理のフローチャートを図16に示す。
先ず、画像処理プログラム30の受信部32は、送信されたページデータを、通信IF22を介して受信する(ステップS400)。すると、データ配信部34は、ページデータを、描画データ生成部36C、36M、36Y、36Kに対して配信する(ステップS401)。
次に、描画データ生成部36のデータ受付部360は、ページデータを受け付け、描画制御部362は、ページデータに含まれる指示・命令を解釈し、指示・命令がオーバーレイ展開指示であるか否かを判定する(ステップS402)。指示命令がオーバーレイ展開指示である場合(ステップS402においてYes)、描画制御部362は、オーバーレイ展開処理を行って出力画像を描画する(ステップS404)。一方、ステップS402において指示・命令がオーバーレイ展開指示でない場合(ステップS402においてNo)、描画制御部362は、単に受信したページデータに基づいてRIP処理を行って出力画像を描画する(ステップS403)。
そして、描画制御部362は、ページデータを解釈し、1ページ分の出力画像の生成を終了したか否かを判定する(ステップS405)。描画制御部362は、1ページ分の出力画像の生成を終了した場合にはS406の処理に進み(ステップS405においてYes)、そうでない場合にはS402の処理に戻る(ステップS405においてNo)。
ステップ406では、描画制御部362は、生成した1ページ分の出力画像データを、印刷部28に対して出力する。印刷部28C、28M、28Y、28Kは、出力画像データに基づいて、各色成分に対応する出力画像を用紙等の記録媒体に印刷する。
最後に、描画制御部362は、ページデータに含まれる全ページ分の出力画像の生成を終了したか否かを判定する(ステップS407)。描画制御部362は、全ページ分の出力画像の生成を終了した場合には処理を終了し(ステップS407においてYes)、そうでない場合にはS402の処理に戻って、次のページに関する処理を行う(ステップS407においてNo)。
次に、図16のフローチャートにおけるオーバーレイ画像の展開処理(ステップS404)の処理内容を図17のフローチャートを参照して説明する。
描画制御部362は、オーバーレイ画像の展開指示を受けた場合、オーバーレイ分割テーブルを参照し、処理対象分割領域を特定する値BIDを1に設定する(ステップS501)。そして、描画制御部362は、分割IDがBIDの分割領域の分割オーバーレイ=00か否かの判定を行う(ステップS502)。
分割オーバーレイが「00」の場合、描画制御部362は、エンドフラグが1か否かを判定した後(ステップS508)、BIDに1を加算して(ステップS509)、ステップS502の処理に戻る。
ステップS502において分割オーバーレイが「00」でない場合、描画制御部362は、分割オーバーレイ=11か否かの判定を行う(ステップS503)。
分割オーバーレイが「11」の場合、描画制御部362は、対象分割領域の範囲内の全オーバーレイ画像を上書き処理にてページデータの画像に貼り付ける描画処理を実行する(ステップS504)。
ステップS503において分割オーバーレイが「11」でない場合、描画制御部362は、再分割テーブルが存在するか否かの判定を行う(ステップS505)。
再分割テーブルが存在しない場合、描画制御部362は、対象分割領域のオーバーレイフラグデータに基づいて、オーバーレイ画像をビット毎にページデータの画像に上書き処理にて貼り付けるような描画処理を実行する(ステップS506)。
ステップS505において再分割テーブルが存在しない場合、後述するようなオーバーレイ再分割テーブルを参照した展開処理を実行する(ステップS507)。
そして、処理対象の分割領域のエンドフラグが1か否かを判定した後(ステップS508)、BIDに1を加算して(ステップS509)、ステップS502の処理に戻る。
次に、図17のフローチャートにおけるオーバーレイ再分割テーブルを参照した展開処理(ステップS507)の処理内容を図18のフローチャートを参照して説明する。
図18に示した再分割テーブルを参照した展開処理のフローチャートは、図17に示したオーバーレイ画像の展開処理のフローチャートとほぼ同様の処理内容となっている。図18のフローチャートが図17のフローチャートと異なる点は、対象分割領域を特定するための値BIDがBID2となっている点、分割IDがBIDからBID−BID2となっている点のみである。つまり、図18におけるステップS601〜S609の処理は、図11におけるステップS501〜S509の処理にほぼ対応している。
なお、図18のフローチャートにおけるオーバーレイ再々分割テーブルを参照した展開処理(ステップS607)では、図13のフローチャートに示したような再分割処理が同様に繰り替えされる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の画像処理装置について説明する。
本実施形態の画像処理装置は、図11に示したオーバーレイフラグの解析処理(ステップS109)が、図19に示すフローチャートのような処理内容となった点のみが第1の実施形態の場合と異なっている。
本実施形態の画像処理装置では、分割数D、再分割数Sとともに、閾値Y(%)を設定する(ステップ701)。この閾値Yとは、各分割領域において、オーバーレイフラグがどの程度の割合以上または以下であれば、その領域全体の分割フラグを「11」または「00」と設定するかを決めるための値である。
そして、本実施形態では、処理対象の分割領域内のオーバーレイフラグにおいて「1」となっているフラグの割合mを算出し(ステップS705)、この割合mがY以上の場合には(ステップS706においてYes)、オーバーレイ分割フラグを「11」に設定する(ステップS707)。また、100−mがY以上の場合には(ステップS708においてYes)、オーバーレイ分割フラグを「00」に設定する(ステップS707)。そして、ステップS706、S708のいずれにおいてもNoの場合には、オーバーレイ分割フラグを「01」に設定する(ステップS710)。
上記で説明した以外の処理内容は、図11のフローチャートの処理と同様であるため、その説明は省略する。つまり、上記の第1の実施形態における画像処理方法の処理は、本実施形態の画像処理方法において、閾値Yが100%に設定された場合となっている。
[変形例]
上記の実施形態では、オーバーレイフラグデータの領域を縦横に4分割する場合を用いて説明しているが、本願発明は、このような分割方法に限定されるものではなく、様々な方法により分割する場合でも同様に適用可能である。例えば、図20に示すように、オーバレイフラグデータの領域を複数のバンド92単位で階層的に分割するようにしてもよい。このバンド92とは、複数のライン91により構成される領域である。オーバーレイフラグデータの領域をバンド単位で階層的に分割し、分割した各バンドに対して図12、図14に示したようなオーバレイ分割フラグを設定することにより同様な画像処理を実現することが可能である。
10 画像形成装置
12 画像処理装置
14 CPU
16 メモリ
18 記憶装置
20 UI装置
22 通信IF
24 印刷IF
28 印刷部
30 画像処理プログラム
32 受信部
34 データ配信部
36 描画データ生成部
38 データ保存部
40 オーバーレイ画像解析処理部
91 ライン
92 バンド
360 データ受付部
362 描画制御部
366 オーバーレイ管理テーブル記憶部
368 一時記憶部
401 解析部
402 フラグデータ生成部
403 領域分割部
404 判定部
405 分割フラグ設定部

Claims (7)

  1. 出力画像に重畳するための付加画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析する解析手段と、
    前記解析手段による解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された指示データの領域を複数の領域に分割する分割手段と、
    前記分割手段により分割された各領域内における指示データの状態を判定する判定手段と、
    前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると前記判定手段により判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割する再分割手段と、
    前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと前記判定手段により判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する描画手段と、
    を有する画像処理装置。
  2. 前記設定手段は、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータが存在しない場合、該領域における付加画像の出力画像への描画処理を行わないよう指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在している場合、前記生成手段により生成された指示データに基づいて各画素毎に描画処理を行うよう指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳しないことを指示するデータが存在しない場合、該領域全体において付加画像を出力画像へ上書きして描画処理することを指定する情報を設定する請求項1記載の画像処理装置。
  5. 出力画像に重畳するための付加画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析する解析手段と、
    前記解析手段による解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された指示データの領域を複数の領域に分割する分割手段と、
    前記分割手段により分割された各領域内における指示データの状態を判定する判定手段と、
    前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると前記判定手段により判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割する再分割手段と、
    前記分割手段により分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと前記判定手段により判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する描画手段と、
    前記描画手段により付加画像が描画された後の出力画像に基づいて画像を出力する画像出力手段と、
    を有する画像形成装置。
  6. 出力画像に重畳するために予め記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析し、
    その解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成し、
    生成された指示データの領域を複数の領域に分割し、
    分割された各領域内における指示データの状態を判定し、
    分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割し、
    分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定し、
    設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画する画像処理方法。
  7. 出力画像に重畳するために予め記憶されている付加画像において、該付加画像を構成する各画素に少なくともいずれかの色成分が描画されているか否かを解析するステップと、
    その解析結果に基づいて、付加画像を出力画像に重畳するか否かを各画素毎に指示するための指示データを生成するステップと、
    生成された指示データの領域を複数の領域に分割するステップと、
    分割された各領域内における指示データの状態を判定するステップと、
    分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在すると判定された場合、予め設定された回数内で、該領域を再度複数の領域に分割するステップと、
    分割された領域中の指示データにおいて、付加画像を出力画像に重畳することを指示するデータと重畳しないことを指示するデータとが一定以上の割合で混在しないと判定された場合、判定された該領域全体に対して付加画像の重畳方法を指定するための情報を設定するステップと、
    設定された情報に基づいて、分割された各領域毎に描画手法を切り替えて、付加画像を出力画像に描画するステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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