JP4991429B2 - 着色材料使用量削減プログラム - Google Patents

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本発明は、プリンタが印刷時に使用するインクやトナーの使用量を削減する着色材料使用量削減プログラムに関する。
近年、プリンタの性能向上や低価格化などによって手軽にカラー印刷を行うことができるようになり、コンピュータやデジタルカメラの普及などによりその頻度はさらに増加している。しかし、これに対応して、インクやトナーなどの着色材料(以下、単に「インク」ともいう)にかかるコストが軽視できない程度に増加しているのが現状である。
プリンタ(例えば、インクジェットプリンタやレーザプリンタなど)によって印刷される画像は、プリンタで使用可能な基本色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色など)の微小な点(ドット)によって構成されている。したがって、このドットの数を減らすことでインクの使用量を削減し、インクにかかるコストを削減することが可能となる。
そこで、例えば、特許文献1では、オペレーティングシステム(Operating System。以下、OSという)からプリンタドライバに送信される画像データ(以下、特に断りのない限り、アプリケーション上で扱う画像データではなく、プリンタで形成されるドットの集合のデータをいう)、または、プリンタドライバからプリンタに送信される画像を表わしている印刷命令を捕捉し、画像の重要でない部分(輪郭内側の領域など)のドットを無作為に削除して、インク使用量を減少する画像印刷方法が開示されている。
また、特許文献2には、画像データをマスクパターンでマスクする画像処理の結果が、例えば、最大濃度になるようにマスクパターンの開始位置を計算し、開始位置をずらしたマスクパターンと画像データとをマスク演算する画像処理装置が開示されている。この画像処理装置では、画像データをマスクパターンでマスクすることで画像データのドットの数が減るので、結果として、インク使用量の節約が可能となっている。
特表2005−512199号公報 特開2003−283816号公報
しかしながら、特許文献1の画像印刷方法では、少なくとも画像の重要な部分とそうでない部分とを区別する必要があるため、画像データをドット単位で調べ、削除しても良い部分なのか否かを決定する必要がある。同様に、特許文献2の画像処理装置でも、画像処理の結果が最大濃度になるように、画像データに基づいてマスクパターンの開始位置を決定する必要がある。
画像データを構成するドットは非常に多数であり、これを調べて差別化する(例えば、重要な部分か否か)のは、時間のかかる処理である。したがって、前記した従来の技術では、ユーザの印刷指示から画像データが実際に印刷されるまでに時間がかかる。この時間は、画像を大量にカラー印刷する場合において特に問題となる。
そこで、本発明は、着色材料の使用量を削減するとともに、印刷指示から実際に印刷されるまでの処理時間を短時間にすることができる着色材料使用量削減プログラムを提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の着色材料使用量削減プログラムは、印刷すべき画像データをプリンタに出力するコンピュータに適用され、前記プリンタが印刷時に使用する着色材料の使用量を削減するプログラムであって、
前記プリンタが印刷すべき画像データを、アプリケーションから仮想化された表示領域であるデバイスコンテキストに出力した後、当該デバイスコンテキストから前記コンピュータが備えるプリンタドライバに出力する前記コンピュータに対し、画像データが前記デバイスコンテキストから前記プリンタドライバに出力される前に
(A1)前記アプリケーションから出力された画像データの大きさを示す縦横のドット数を取得するステップ、
(B)ユーザが予め設定した着色材料削減率から不透明度を示すα値を計算するステップ、
(C)前記デバイスコンテキストの前記縦横のドット数に対応する矩形領域を含む領域に、前記α値の半透明塗りつぶし処理を実行させる命令を出力するステップ、
を実行させることを特徴とする。
このような着色材料使用量削減プログラム(以下、単に「プログラム」ともいう)によれば、コンピュータが、デバイスコンテキストの、少なくとも(A1)ステップにより取得された縦横のドット数に対応する領域に対して、(B)ステップにより計算されたα値の半透明塗りつぶし処理を実行する。これにより、デバイスコンテキスト上に全体の色を薄くした画像データを描画することができる。この画像データを、プリンタドライバを介してプリンタに出力すると、色を薄くした、すなわち、全体のドットの数を減少させた画像イメージが印刷されるので、着色材料の使用量を削減することができる。
また、着色材料使用量削減プログラムは、その内部で画像データに対して合成や加工などの処理を行わないので、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間を短時間にすることができる。
なお、(A1)ステップと(B)ステップとは、コンピュータに前記した順序とは逆に実行させてもよいし、両方のステップを同時に実行させてもよい。
ここで、「着色材料」とは、インクジェットプリンタなどで使用されるインクと、レーザプリンタなどで使用されるトナーを総称したものを意味する。
「α値」とは、半透明の度合いを示す値である。例えば、黒(後背色)に対して、白(前面色)の半透明塗りつぶし処理を行った場合、α値が最大値のときには完全不透明、すなわち、白(前面色)のみが表現され、最小値のときは完全透明、すなわち、黒(後背色)のみが表現される。また、α値が半分の値のときには、黒と白が半分ずつ混合した灰色が表現される。
また、本発明の着色材料使用量削減プログラムは、印刷すべき画像データをプリンタに出力するコンピュータに適用され、前記プリンタが印刷時に使用する着色材料の使用量を削減するプログラムであって、
前記プリンタが印刷すべき画像データを、アプリケーションから仮想化された表示領域であるデバイスコンテキストに出力した後、当該デバイスコンテキストから前記コンピュータが備えるプリンタドライバに出力する前記コンピュータに対し、画像データが前記デバイスコンテキストから前記プリンタドライバに出力される前に
(A1)前記アプリケーションから出力された画像データの大きさを示す縦横のドット数を取得するステップ、
(A2)前記アプリケーションから出力された画像データの解像度を取得するステップ、
(B)ユーザが予め設定した着色材料削減率から不透明度を示すα値を計算するステップ、
(D1)前記解像度の情報を含む空の第一EMFを生成するステップ、
(D2)前記第一EMFの前記縦横のドット数に対応する矩形領域を含む領域に、前記α値の半透明塗りつぶし処理を実行して、白のドットパターンからなる画像イメージを有する第二EMFを生成するステップ、
(D3)前記第二EMFの内容を前記デバイスコンテキストに出力するステップ、
を実行させることを特徴とする。
このような着色材料使用量削減プログラムによれば、(D1)ステップにより生成された第一EMF(Enhanced Meta File)の、少なくとも(A1)ステップにより取得された縦横のドット数に対応する領域に対して、(B)ステップにより計算されたα値の半透明塗りつぶし処理を実行して、白のドットパターンからなる画像イメージを有する第二EMF(Enhanced Meta File)を生成し、この内容をデバイスコンテキストに出力する。これにより、デバイスコンテキスト上に白のドットを増加させた画像データを描画することができる。この画像データを、プリンタドライバを介してプリンタに出力すると、白のドットを増加させた、すなわち、有色のドットの数を減少させた画像イメージが印刷されるので、着色材料の使用量を削減することができる。
また、着色材料使用量削減プログラムは、その内部で画像データに対して合成や加工などの処理を行わないので、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間を短時間にすることができる。
なお、(A1)ステップ、(A2)ステップおよび(B)ステップは、順序不同でコンピュータに実行させることができる。また、3つのステップを同時にコンピュータに実行させてもよい。
ここで、「空の第一EMF」とは、描画要素を全く持たないEMFのことを意味する。空のEMFは、作成時に大きさを指定した場合に印刷を実行すると何も印刷されない、すなわち、透明な画像イメージを有する。
また、前記した着色材料使用量削減プログラムは、
(E)前記(D3)ステップの後、前記第二EMFを前記縦横のドット数、前記解像度および前記着色材料削減率と関連付けて記憶するステップ、
(B1)次回以降の画像データの印刷時において、前記(A2)ステップまたは前記(B)ステップの後、印刷する画像データに対応する前記縦横のドット数、前記解像度および前記着色材料削減率の第二EMFが存在するか否かを検索し、存在する場合、当該第二EMFを読み出し、当該第二EMFの内容を前記デバイスコンテキストに出力するステップ、
をコンピュータにさらに実行させることとしてもよい。
これによれば、例えば、通常は縦横のドット数、解像度および着色材料削減率が同じとなる2ページ目以降の印刷時において、記憶させた第二EMFの内容をデバイスコンテキストに出力するので、各ページごとにEMFを生成する必要がなくなり、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間をより短時間にすることができる。
本発明の着色材料使用量削減プログラムによれば、デバイスコンテキスト上に、全体の色を薄くした画像データや、白のドットを増加させた画像データを描画して、ドットの数を減少させた画像イメージを印刷することができるので、着色材料の使用量を削減することができる。また、着色材料使用量削減プログラムの内部で画像データに対して合成や加工などの処理を行わないので、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間を短時間にすることができる。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図1(a)および(b)は本発明の着色材料使用量削減プログラムによる着色材料使用量の削減の概念を説明する図であり、(c)は(b)に示すメッシュシートの拡大図である。
本発明のプログラムによってインクまたはトナーの使用量を削減させる一つの方法は、コンピュータ内に描画される印刷すべき画像データ上に白の半透明塗りつぶしを実行してから印刷する方法である。これは、図1(a)に示すように、描画された画像データ1上に白の半透明シート2を重ねて、全体の色を薄くした新たな画像データを生成するというイメージである。
この新たな画像データ(アプリケーションまたはデバイスコンテキスト上の画像データ)は、全体の有色のドットの各色(レッド、グリーン、ブルー)の要素値を増加させて色の濃さを減少させたものと同等である。この結果、印刷される画像(プリンタによって紙面上に置かれるドットの集合)は、用紙の色(白)の面積を増加させた画像イメージ、すなわち、有色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のドットを減少させた画像イメージとなるので、インクまたはトナーの使用量の削減が可能となる。この方法を「塗りつぶし法」と称する。
また、もう一方の方法は、図1(b)および(c)に示すように、透明部分3bに白ドット3aのパターンが形成された(イメージとして、透明色のシート上に白のドットパターンが形成された)メッシュシート3を、描画された画像データ1上に重ねて、全体に白ドットの数を増加させた新たな画像データを生成するというイメージである。
この新たな画像データから印刷される画像は、全体に白ドットの数(用紙の色)を増加させた画像イメージ、すなわち、全体の有色のドットの数を減少させた画像イメージとなるので、インクまたはトナーの使用量の削減が可能となる。この方法を、有色のドットの数を減少させる、間引くという点から「間引き法」と称する。
以上のような方法によってインクまたはトナーの使用量を削減する本発明のプログラムを、以下、第1〜第3実施形態を示して説明する。第1実施形態では、「塗りつぶし法」を実行させる本発明のプログラムについて説明する。また、第2実施形態では、「間引き法」を実行させる本発明のプログラムについて説明する。さらに、第3実施形態では、プリンタの種類によって前記2つの方法を使い分ける最良の実施形態について説明する。なお、各実施形態において同一の構成部やステップなどについては、同一符号を付し、その説明を省略することがある。
まず、第1〜第3実施形態に共通事項について、適宜図面を参照しながら説明する。図2は着色材料使用量削減プログラムの一例としてのインクセーブプログラムを実行するコンピュータの構成を示す概略図であり、図3はコンピュータのシステムの構成を示す概略図である。
図2に示すように、着色材料使用量削減プログラムの一例としてのインクセーブプログラムを実行するコンピュータ10は、CPU(Central Processing Unit)12、メインメモリ13、記憶装置14などを有する本体11を主たる構成とした一般的なコンピュータである。コンピュータ10は、入力装置としてキーボード15、マウス16などを備え、出力装置としてモニタ17、プリンタ18などを備える。インクセーブプログラムは、ハードディスクなどの外部記憶装置からなる記憶装置14に記憶され、CPU12によって適宜メインメモリ13に読み出されつつ実行される。
図3に示すように、コンピュータ10では、画像データの印刷時に、アプリケーション21、描画手段22、デバイスコンテキスト23、プリンタドライバ24およびインクセーブプログラムAなどが主に実行される。これらは、既存のOS上で動作するものであり、以下の説明においては、本発明のプログラムが、マイクロソフト(登録商標)社のWindows(登録商標)上で動作する場合について説明する。
アプリケーション21は、印刷すべき画像データ(いわゆる画像だけではなく、文書や表などを含む)を、描画手段22に出力する。具体例としては、文書編集ソフト、表計算ソフト、画像編集ソフト、プレゼンテーションソフト、インターネットブラウザ、電子メールソフトなどが挙げられる。なお、図3では図示していないが、コンピュータ10は、このようなアプリケーションプログラムを複数有している。
描画手段22は、デバイスコンテキスト23に画像データを描画する。具体例としては、GDI(Graphic Device Interface)や、GDIを拡張するGDI+などが挙げられる。
デバイスコンテキスト23は、コンピュータ10内の仮想化された表示領域であり、印刷すべき画像データがプリンタドライバ24に出力される前に一時的に描画される領域である。なお、デバイスコンテキスト23上の画像データは、テキストのフォントや色、図形の形状や色、塗りつぶしの色、これらの配置位置などの関数(パラメータ)として表せる要素(ベクタデータ)と、ドットの集合であるビットマップなどの要素(ラスタデータ)の両方を保持することができる。
プリンタドライバ24は、デバイスコンテキスト23から出力された画像データ(デバイスコンテキスト23上の描画データ)を、プリンタ18で解釈できる形式のデータへ変換し、プリンタ18に出力する。
インクセーブプログラムAは、後述する各機能部が、記憶装置14に記憶されているプログラムからなり、CPU12により実行されると、必要に応じて記憶装置14にアクセスしてデータの読込みまたは書込みを行う。このインクセーブプログラムAは、アプリケーションから独立したソフトウェアとして構成してもよいし、予めアプリケーションに組み込んで構成してもよい。
なお、以下の説明において、各機能部が処理をする過程で一時的にデータを記憶したり、演算したりすることは、プログラムの構成や、コンピュータの処理上当然のことであるので、かかる記憶・演算については、適宜省略して説明することがある。また、データをメインメモリ13に記憶するか、記憶装置14(外部記憶装置)に記憶するかは、本発明にとって重要ではないので、各記憶処理は特に断りのない限り、いずれにもできるものとし、以下では、記憶装置14に記憶する場合について説明する。
[第1実施形態]
次に、第1実施形態(塗りつぶし法を実行させるプログラム)について、適宜図面を参照しながら説明する。図4は第1実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図である。
図4に示すように、第1実施形態のインクセーブプログラムA1は、機能部として設定画面表示部30、大きさ取得部51、不透明度計算部60および命令出力部81を有している。
設定画面表示部30は、インクセーブプログラムA1の設定画面を表示する機能部である。具体的には、設定画面表示部30は、アプリケーション21から、描画手段22に画像データを出力した旨の出力を受けると、記憶装置14に記憶されている設定画面のデータを読み出して、モニタ17に表示させる。
このとき表示される設定画面(図9参照)では、少なくともプログラムA1を有効にするか否か(「□インクセーバを有効にする」)と着色材料削減率(「インク節約率」)をユーザが選択できるようになっている。具体的には、ユーザは、設定画面のチェックボックスにチェックを入れたり、入力領域に数字を直接入力したり、スライダを移動させたりすることで選択することができる。選択した後は、例えば、「OK」ボタンを押すなどの操作によって設定を決定する。なお、これらの設定は、ユーザが変更しない限り記憶装置14に維持されることが望ましい。
大きさ取得部51は、アプリケーション21から描画手段22に出力される画像データの大きさを取得する機能部である。具体的には、大きさ取得部51が、描画手段22(例えば、GDI)に対して、「GetDeviceCaps」という関数を出力し、関数を受け取った描画手段22(GDI)から画像データ(ページ全体)の縦横のドット数が出力されて、それを取得する。なお、縦横のドット数は、一例としては、画像データ全体、すなわち、画像データのページ全体の縦横のドット数である。
不透明度計算部60は、ユーザが設定した着色材料削減率(%)(以下、単に「削減率」ともいう)に基づいて、不透明度を表すα値を計算する。具体的には、下記式(1)から計算することができる。
α=255×N/100・・・(1)
ここで、255はα値の最大値を、Nは着色材料削減率(%)をそれぞれ示すものとする。なお、α値は、8bitの整数で表され、0〜255の範囲の値をとる。
命令出力部81は、大きさ取得部51で取得した縦横のドット数に対応するデバイスコンテキスト23の矩形領域(画像データが描画された領域)に対して、不透明度計算部60で計算されたα値の白の半透明塗りつぶし処理を実行するよう、描画手段22に対して命令を出力する。
ここで、白の半透明塗りつぶし処理について説明する。
画像データ全体(アプリケーションまたはデバイスコンテキスト上の画像データ)の色を薄くするには、コンピュータ上で使用されるRGBの色空間で各色(レッド、グリーン、ブルー)の濃度を表す要素値(256段階調で0〜255の値をとる)を一定の割合で大きくする、すなわち、色を白に近づけることで実現できる。
そこで、デバイスコンテキスト23上に描画された画像データの各色(後背色)と白(前面色)との間で、下記式(2)に基づいてα合成を行うことで各色を白に近づけ、画像データ全体の色を薄くしている。本発明では、このような合成計算を、各ドットの色を構成する各色(レッド、グリーン、ブルー)の要素値に対して行うことを「白の半透明塗りつぶし」と称している。
Z={(255−α)×X+α×Y}/255・・・(2)
ここで、Xは後背色の要素値(現在値)を、Yは前面色(後背色に合成する色。ここでは白)の要素値(各色の要素値の最大値(255))を、Zはα合成後(白の半透明塗りつぶし処理を実行した後)の後背色の要素値(適用値)をそれぞれ示すものとする。
なお、命令出力部81は、このような合成計算(白の半透明塗りつぶし)を実行するように描画手段22に対して命令を出力するだけであり、実際の合成計算(合成処理)は、通常の印刷処理の過程と同時に、描画手段22、プリンタドライバ24およびプリンタ18で実行される。
次に、第1実施形態の画像データの印刷処理について、適宜図面を参照しながら説明する。図5は第1実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。
ここで、フローチャートで示すステップのカッコ内には、処理の主体またはデータの流れを示すものとし、APPはアプリケーション21を、DTは描画手段22を、DCはデバイスコンテキスト23を、PDはプリンタドライバ24をそれぞれ示すものとする。なお、プログラムAが行う処理についてはこのようなカッコ書きを省略する。また、この点は、第2および第3実施形態のフローチャートの説明においても同様とする。
まず、キーボード15やマウス16などによりユーザが印刷指示を入力する(S101)と、アプリケーション21は画像データを描画手段22に出力し(S102)、描画手段22が描画を開始する(S103)。また、アプリケーション21は画像データを出力するとプログラムA1を呼び出す(S201)。
設定画面表示部30は、モニタ17上に設定画面を表示する。(S301)。ユーザは、設定画面(図9参照)上でプログラムA1を有効にするか否かを選択し(S302)、有効にする場合(S302,Yes)、ユーザは削減率(インク節約率)を設定する(S303)。
次に、プログラムAの大きさ取得部51は、画像データの大きさ(縦横のドット数)を取得するとともに、不透明度計算部60は、設定された削減率に基づいてα値を計算する(S311)。
そして、命令出力部81は、縦横のドット数に対応するデバイスコンテキスト23上の画像データが描画された領域に対して、α値の白の半透明塗りつぶし処理を実行するよう、プログラムA1の外部の描画手段22に命令を出力する(S312)。
描画手段22は、デバイスコンテキスト23上の画像データが描画された領域に対して白の半透明塗りつぶし処理を実行し(S410)、描画終了をアプリケーション21に出力する(S501)。アプリケーション21は、描画手段22に対して、「EndPage」という関数を出力する。そして、描画手段22は、デバイスコンテキスト23の内容のスプールを開始し、最終的な画像データ(デバイスコンテキスト23上の描画データ)をプリンタドライバ24に出力する(S502)。
プリンタドライバ24は、描画データをプリンタ18が解釈できる形式のデータに変換して、プリンタ18へ出力する(S503)。そして、プリンタ18が印刷を実行する(S504)ことで印刷処理は終了する。
なお、ユーザが設定画面上でプログラムA1を有効にしないと選択した場合(S302,No)は、通常の印刷処理が行われる。すなわち、描画手段22が描画終了をアプリケーション21に出力し(S501)、関数を受け取ってデバイスコンテキスト23の内容(最終的な画像データ(デバイスコンテキスト23上の描画データ))をプリンタドライバ24に出力する(S502)。そして、プリンタドライバ24が描画データの形式を変換して、プリンタ18へ出力し(S503)、プリンタ18が印刷を実行する(S504)。
以上によれば、第1実施形態において以下のような効果を得ることができる。
プログラムA1の実行によって、デバイスコンテキスト23上に全体の色を薄くした画像データが描画されるので、印刷される紙面上では全体のドットの数を減少させた画像イメージを印刷することができ、インクまたはトナーの使用量を削減することができる。
白の半透明塗りつぶし処理は、画像データを構成する各色の要素値を一定の割合で変化させることで各色ごとに独立して処理が実行されるので、画像データのイメージの内容に応じた最適な位置からドットを省くことができる。したがって、マスクパターンを重ねて規則的にドットを省く場合(第2実施形態)と比べて、きれいな印刷結果を得ることができる。また、マスクパターンを使用しないので、特に削減率を高く設定した場合やプリンタが低解像度である場合に問題となる目に見える程度のマスクパターンの規則的な模様が印刷結果に表現されることがない。
プログラムA1は、最終的に白の半透明塗りつぶし処理を行うように外部の描画手段22に対して命令を出力するだけで、実際の処理は描画手段22やプリンタドライバ24が通常の印刷処理の過程で実行する。したがって、プログラムA1の内部で、画像データをビットマップデータに変換して合成や加工を行う必要がないので、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間を、従来公知のインク使用量削減技術と比較して大幅に短くすることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態(間引き法を実行させるプログラム)について、適宜図面を参照しながら説明する。図6は第2実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図である。
図6に示すように、第2実施形態のインクセーブプログラムA2は、機能部として設定画面表示部30、情報取得手段50、不透明度計算部60、EMF生成手段70、内容出力部82、第二EMF格納部90および第二EMF検索部75を有している。
設定画面表示部30は、インクセーブプログラムA2の設定画面(図9参照)をモニタ17に表示する機能部である。
情報取得手段50は、画像データの情報を描画手段22(例えば、GDI)から取得する手段であり、細かい機能部として、大きさ取得部51および解像度取得部52を有する。
大きさ取得部51は、アプリケーション21から描画手段22に出力される画像データの大きさを取得する機能部である。
解像度取得部52は、アプリケーション21から描画手段22に出力される画像データの解像度を取得する機能部である。具体的には、大きさ取得部51と同様に、描画手段22(例えば、GDI)に対して関数を出力し、関数を受け取った描画手段22(GDI)から画像データの解像度が出力されて、それを取得する。
不透明度計算部60は、ユーザが設定した削減率(%)に基づいて、不透明度を表すα値を前記式(1)から計算する。
EMF生成手段70は、EMF(Enhanced Meta File)を生成する手段であり、細かい機能部として、第一EMF生成部71および第二EMF生成部72を有する。
第一EMF生成部71は、解像度取得部52で取得した解像度をパラメータとして指定し、この解像度を付帯情報として含む空のEMF(第一EMF)を生成する機能部である。
第二EMF生成部72は、大きさ取得部51で取得した縦横のドット数に対応する第一EMFの矩形領域に対して、不透明度計算部60で計算されたα値の白の半透明塗りつぶし処理を実行して第二EMFを生成する機能部である。
ここで、EMFは、半透明の塗りつぶしをサポートしていないので、色Mの半透明の塗りつぶしを実行すると、色Mと透明色とのハーフトーンの塗りつぶし、すなわち、色Mのドットパターンに変換されるという特性を有する。第二EMF生成部72は、EMFのこの特性を利用して、白の半透明塗りつぶし処理を実行することで、白のドットパターンからなる画像イメージを有するEMF(第二EMF)(図1(b)・メッシュシート3参照)を生成する。
内容出力部82は、第二EMFの内容である白のドットパターンの情報を描画手段22に出力する機能部である。
第二EMF格納部90は、第二EMF生成部72で生成され、その内容が内容出力部82によって出力された第二EMF(新たに生成された第二EMF)を格納する(記憶させる)機能部である。このとき、第二EMF格納部90は、第二EMFと、第二EMFが有する付帯情報としての解像度、第二EMFの大きさを指定した縦横のドット数、および、第二EMFを生成するときのα値の基礎となった削減率とを関連付けて格納する。
第二EMF検索部75は、次回以降の画像データの印刷時において、この画像データに対応する縦横のドット数、解像度および削減率が関連付けられた第二EMFが存在するか否かを検索する機能部である。そして、該当する第二EMFが存在する場合には、その第二EMFを読み出し、その内容を描画手段22に出力する。
なお、第二EMF検索部75は、第二EMFを読み出したら、当該第二EMF(または、その内容)を内容出力部82に出力するところまでを行い、第二EMFの内容は内容出力部82が描画手段22に出力するようにしてもよい。
なお、格納された第二EMFは、プログラムA2がコンピュータ10上から削除されるまで記憶装置14に記憶され印刷(プログラムA2)を実行するたびに毎回利用(検索)できるようにしてもよいし、一時的にメインメモリ13に記憶して画像データの印刷が全て(例えば、全ページ)終了した後、プログラムA2を終了した段階で消去するようにしてもよい。
次に、第2実施形態の画像データの印刷処理について、適宜図面を参照しながら説明する。図7は第2実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。
まず、ユーザが印刷指示を入力し(S101)、アプリケーション21が画像データを描画手段22に出力する(S102)と、描画手段22は描画を開始する(S103)。また、アプリケーション21はプログラムA2を呼び出す(S201)。
設定画面表示部30は、モニタ17上に設定画面を表示する(S301)。ユーザは、設定画面上でプログラムA2を有効にするか否かを選択し(S302)、有効にする場合(S302,Yes)、削減率を設定する(S303)。
そして、大きさ取得部51は画像データの大きさ(縦横のドット数)を、解像度取得部52は画像データの解像度をそれぞれ取得するとともに、不透明度計算部60は設定された削減率に基づいてα値を計算する(S321)。
次に、第二EMF検索部75は、画像データに対応する縦横のドット数、解像度および削減率の第二EMFがメインメモリ13や記憶装置14などに存在する(記憶されている)か否か検索する(S322)。
該当する第二EMFが存在しない場合(初回の印刷であるため第二EMFが全く記憶されていない場合を含む)(S322,No)、第一EMF生成部71は、解像度をパラメータとして指定して第一EMFを生成する(S323)。
そして、第二EMF生成部72は、縦横のドット数に対応する第一EMFの矩形領域に対して、α値の白の半透明塗りつぶし処理を実行して白のドットパターンからなる画像イメージを有する第二EMFを生成する(S324)。
内容出力部82は、生成された第二EMFの内容を、プログラムA2の外部の描画手段22に出力する(S325)。そして、第二EMF格納部90は、第二EMFを、削減率、縦横のドット数および解像度と関連付けてメインメモリ13や記憶装置14などに格納する(記憶させる)(S326)。
一方、該当する第二EMFが存在する場合(S322,Yes)、第二EMF検索部75は、第二EMFを読み出し(S327)、その内容を描画手段22に出力する(S325)。なお、この場合、第二EMFを格納するステップ(S326)は実行されない。
描画手段22は、出力された第二EMFの内容と同じ内容のデータ(白のドットパターン)をデバイスコンテキスト23上で描画された画像データに重ねて合成する処理を行い、最終的な画像データを描画する(S420)。描画が全て終了したら、第1実施形態の場合と同様に、S501以降の処理を順次実行する。
なお、ユーザが設定画面上でプログラムA2を有効にしないと選択した場合(S302,No)は、通常の印刷処理が実行される。
以上によれば、第2実施形態において以下のような効果を得ることができる。
プログラムA2の実行によって、デバイスコンテキスト23上に白のドットパターンが重ねられた画像データが描画されるので、印刷される紙面上では全体のドットの数を減少させた画像イメージを印刷することができ、インクまたはトナーの使用量を削減することができる。
プログラムA2は、最終的に白のドットパターンの内容を、外部の描画手段22に対して出力するだけで、実際の処理は描画手段22やプリンタドライバ24が通常の印刷処理の過程で実行する。したがって、プログラムA2の内部で、画像データをビットマップデータに変換して合成や加工を行う必要がないので、印刷指示から実際に画像データが印刷されるまでの処理時間を、従来公知のインク使用量削減技術と比較して大幅に短くすることができる。
また、プログラムA2で生成され、描画手段22に対して出力される「白のドットパターン(の内容)」は、ビットマップデータではなく、例えば、ドットパターンの色や範囲、密度などを指定するデータなので容量が極めて小さい。したがって、プログラムA2によるインク使用量の削減は、従来公知のインク使用量削減技術と比較して、処理が高速で省メモリである。そのため、プログラムA2によれば、例えば、メインメモリ13の容量が大きくないコンピュータ10であっても、十分にインク使用量削減の処理を行うことができる。
一度生成した第二EMFを格納して、次回以降の印刷時に同じ内容の第二EMFが必要な場合に検索して読み出し、その内容を描画手段22に出力するので、同じ第二EMFを何度も生成する必要がなくなるため、特に次回以降の印刷処理の時間をより短くすることができる。
[第3実施形態]
塗りつぶし法(第1実施形態)は、前記したように、画像データ(アプリケーションまたはデバイスコンテキスト上の画像データ)のイメージの内容に応じてドットを省くことができるので、きれいな印刷結果を得ることができる。ところが、基本色を5色以上(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色に加えて、これらの4色の薄い色、例えば、ライトシアンやライトマゼンタなど)を使用可能なインクジェットプリンタで印刷する場合、きれいな印刷結果を得ることはできるが、インクの使用量を減らすことができない場合がある。
例えば、紙面上の2×2(4つ)のドット配置可能なスペースの全部にシアンのドットが置かれる画像に対して、50%削減率で塗りつぶし法を適用すると、基本色が4色のインクジェットプリンタやレーザプリンタでは、2つのスペースにシアンのドットを配置し、他の2つのスペースに白のドットを配置した(すなわち、インクを置かない)画像を印刷する。このとき、インクまたはトナーを置く回数は2つのスペースにシアンを1回ずつ、合計2回となる。
一方、基本色が5色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックおよびシアンの25%の濃さのライトシアン)のインクジェットプリンタでは、前記と同様の画像に対して、50%削減率で塗りつぶし法を適用して印刷すると、4つのスペース全部にライトシアンが2回ずつ(シアンの50%の濃さに相当)、合計8回置かれることがある。1回あたりのインク使用量が同じである場合、使用する色は異なるが、基本色が5色のインクジェットプリンタは、基本色が4色のインクジェットプリンタやレーザプリンタより4倍のインクを使用していることになる。
そこで、基本色が5色以上のインクジェットプリンタ場合は、白のドットパターンを重ねる間引き法(第2実施形態)を適用することが望ましい。間引き法では、白のドットを重ねたところは白となり、その他のところは元の色が残るので、印刷を実行すると基本色が4色のインクジェットプリンタやレーザプリンタの場合と同様の印刷結果(前記した例の場合は、2つのスペースにシアンのドットを配置)が得られる。
以上より第3実施形態では、ユーザが選択したプリンタの種類に応じて最適な方法(塗りつぶし法または間引き法)を選択して印刷処理を実行させるプログラムA3について、適宜図面を参照しながら説明する。図8は第3実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図であり、図9は第3実施形態のインクセーブプログラムの設定画面を示す図である。
図8に示すように、第3実施形態のインクセーブプログラムA3は、機能部として設定画面表示部30、処理決定部40、情報取得手段50、不透明度計算部60、EMF生成手段70および出力手段80を有している。
設定画面表示部30は、インクセーブプログラムA3の設定画面をモニタ17に表示する機能部である。
図9に示すように、インクセーブプログラムA3の設定画面31は、プログラム設定表示部32と削減額計算結果表示部33とを有している。
プログラム設定表示部32には、プログラムA3を有効にするか否かを選択するチェックボックス32a、削減率を選択するスライダ32bおよび入力領域32c、プリンタの種類を選択するドロップダウンリスト32dが表示される。
印刷時にプログラムA3を実行させてインクやトナーの使用量を削減したい場合、ユーザはチェックボックス32aにチェックを入れる。
また、削減率(インク節約率)を設定したい場合、ユーザはスライダ32bを所望の位置に動かすか、入力領域32cに数字を入力する。本実施形態では、削減率は0%から75%まで1%単位で設定することが可能となっている。
さらに、プリンタの種類を変更した場合、ユーザはドロップダウンリスト32dから所望のプリンタを選択する。本実施形態では、インクジェットプリンタ(4色)、インクジェットプリンタ(5色以上)またはレーザプリンタの3種類から選択できるようになっているが、これに限定されるものではなく、2種類や4種類以上としてもよい。
なお、ユーザが各設定を行い、「OK」ボタンまたは「適用」ボタンを操作した場合、これらの設定はユーザ自身が変更しない限り記憶装置14に維持されることが望ましい。
削減額計算結果表示部33には、インク(またはトナー。以下同様)の1本あたりの価格と1カ月あたりの使用本数を入力領域に入力すると、設定された削減率(インク節約率)に応じて計算された1年あたりのインク使用費用、1カ月あたりのインク節約額および1年あたりのインク節約額が表示される。また、ブラックとカラーのセット価格、ブラックのみ、カラーのみについてそれぞれ表示可能となっている。なお、削減額計算結果表示部33は任意の表示部であり、本発明にとって重要ではないので、これを実現する機能部の説明を省略するが、同様の機能を実現する公知の機能部によって適宜実現可能である。
処理決定部40は、情報取得手段50、不透明度計算部60、EMF生成手段70および出力手段80のうち、ユーザが選択したプリンタの種類に応じて、機能させる機能部を決定する機能部である。すなわち、処理決定部40によって、塗りつぶし法を実行させるのか、間引き法を実行させるのかが決定される。具体的には、設定画面31でユーザが、インクジェットプリンタ(4色)またはレーザプリンタを選択した場合には塗りつぶし法を実行させ、インクジェットプリンタ(5色以上)を選択した場合には間引き法を実行させる。
情報取得手段50、不透明度計算部60およびEMF生成手段70については、第1または第2実施形態において説明したので、説明を省略する。
出力手段80は、プログラムA3で処理された結果を描画手段22に出力する手段であり、細かい機能部として、命令出力部81および内容出力部82を有する。命令出力部81および内容出力部82については説明を省略する。
次に、第3実施形態の画像データの印刷処理について、適宜図面を参照しながら説明する。図10は第3実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。
まず、ユーザが印刷指示を入力し(S101)、アプリケーション21が画像データを描画手段22に出力する(S102)と、描画手段22は描画を開始する(S103)。また、アプリケーション21はプログラムA3を呼び出す(S201)。
設定画面表示部30は、モニタ17上に設定画面31を表示する(S301)。ユーザは、設定画面31上でチェックボックス32aにチェックを入れるか入れないかで、プログラムA3を有効にするか否かを選択する(S302)。チェックを入れて有効にする場合(S302,Yes)、ユーザは、設定画面31上で削減率(インク節約率)をスライダ32bまたは入力領域32cによって設定する(S303)。
さらに、ユーザは、ドロップダウンリスト32dからプリンタの種類を選択する(S304)。この選択を行うと、設定画面31の各要素の値が更新され、プログラムA3が設定値(「インクジェットプリンタ(5色以上)」または「インクジェットプリンタ(4色)またはレーザプリンタ」)を取得することができる。
ユーザが「インクジェットプリンタ(5色以上)」を選択した場合(S304,Yes)、すなわち、プログラムA3が「インクジェットプリンタ(5色以上)」の設定値を取得した場合、処理決定部40は、情報取得手段50、不透明度計算部60、EMF生成手段70および内容出力部82を機能させると決定する(図示せず)。
そうすると、情報取得手段50の大きさ取得部51は縦横のドット数を、解像度取得部52は解像度をそれぞれ取得し、不透明度計算部60はα値を計算する(S321)。次に、EMF生成手段70の第一EMF生成部71は第一EMFを生成し(S323)、第二EMF生成部72は縦横のドット数に対応する第一EMFの矩形領域に対して、α値の白の半透明塗りつぶし処理を実行して第二EMFを生成する(S324)。そして、内容出力部82は第二EMFの内容を、プログラムA3の外部の描画手段22に出力する(S325)。
描画手段22は、出力された第二EMFの内容である白のドットパターンをデバイスコンテキスト23上で描画された画像データに重ねて合成する処理を行い、最終的な画像データを描画する(S420)。
一方、ユーザが「インクジェットプリンタ(5色以上)」を選択しなかった場合(S304,No)、すなわち、プログラムA3が「インクジェットプリンタ(4色)」または「レーザプリンタ」の設定値を取得した場合、処理決定部40は、大きさ取得部51、不透明度計算部60および命令出力部81を機能させると決定する(図示せず)。
そうすると、大きさ取得部51は縦横のドット数を取得し、不透明度計算部60はα値を計算する(S311)。そして、命令出力部81は縦横のドット数に対応するデバイスコンテキスト23上の画像データが描画された領域に対して、α値の白の半透明塗りつぶし処理を実行するよう、プログラムA3の外部の描画手段22に命令を出力する(S312)。
描画手段22は、デバイスコンテキスト23上の画像データが描画された領域に対して白の半透明塗りつぶし処理を実行し、最終的な画像データを描画する(S410)。
以上のように描画が全て終了したら、第1および第2実施形態の場合同様に、S501以降の処理を順次実行して、画像データを印刷する。
なお、ユーザが設定画面上でプログラムA3を有効にしないと選択した場合(S302,No)は、通常の印刷処理が実行される。
以上によれば、第3実施形態において、前記した第1および第2実施形態と同等の効果を得ることができる。特に、ユーザが選択したプリンタの種類に応じて最適な方法(塗りつぶし法または間引き法)を選択して印刷処理を実行させるので、プリンタの種類を問わずに、インクまたはトナーの使用量を確実に削減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記した実施形態では、主にカラープリンタを備えたコンピュータで本発明のプログラムを実行した場合について説明したが、これに限定されず、例えば、モノクロプリンタを備えたコンピュータで本発明のプログラムを実行しても同様の効果を得ることができる。
前記した実施形態では、印刷時ごとに設定画面(図9参照)が表示される構成を示したが、これに限定されず、例えば、本発明のプログラム導入時にユーザが一度設定を行ったら、印刷時には設定画面を表示せずに、その設定の通りの処理を実行するようにしてもよい。すなわち、最初の設定でプログラムを有効にすると設定したら、印刷時には必ず本発明のプログラムを呼び出して、インクやトナーの使用量を削減させる。なお、設定を変更する場合は、本発明のプログラムを直接呼び出して設定画面を表示させる方法によって行うことができる。
前記した第2実施形態では、機能部として第二EMF格納部90と第二EMF検索部75を有するプログラムA2を示して説明したが、これらの機能部は任意である。また、これらの機能部を第3実施形態のプログラムA3が有していてもよい。
前記した実施形態のコンピュータ10としては、個人用パーソナルコンピュータの他、サーバコンピュータであってもよい。本発明のプログラムは、画像データに対して直接の処理を実行するものではないので、その処理時間が短時間である。したがって、サーバコンピュータに導入して一元的に印刷処理を実行させても、通常の印刷処理を行う場合と比較してそれほど処理時間は変わることがない。
(a)および(b)は本発明の着色材料使用量削減プログラムによる着色材料使用量の削減の概念を説明する図であり、(c)は(b)に示すメッシュシートの拡大図である。 着色材料使用量削減プログラムの一例としてのインクセーブプログラムを実行するコンピュータの構成を示す概略図である。 コンピュータのシステムの構成を示す概略図である。 第1実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図である。 第1実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図である。 第2実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態のインクセーブプログラムの機能ブロック図である。 第3実施形態のインクセーブプログラムの設定画面を示す図である。 第3実施形態の印刷処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 コンピュータ
18 プリンタ
23 デバイスコンテキスト
24 プリンタドライバ
51 大きさ取得部
52 解像度取得部
60 不透明度計算部
71 第一EMF生成部
72 第二EMF生成部
75 第二EMF検索部
81 命令出力部
82 内容出力部
90 第二EMF格納部
A インクセーブプログラム

Claims (3)

  1. 印刷すべき画像データをプリンタに出力するコンピュータに適用され、前記プリンタが印刷時に使用する着色材料の使用量を削減するプログラムであって、
    前記プリンタが印刷すべき画像データを、アプリケーションから仮想化された表示領域であるデバイスコンテキストに出力した後、当該デバイスコンテキストから前記コンピュータが備えるプリンタドライバに出力する前記コンピュータに対し、画像データが前記デバイスコンテキストから前記プリンタドライバに出力される前に
    (A1)前記アプリケーションから出力された画像データの大きさを示す縦横のドット数を取得するステップ、
    (B)ユーザが予め設定した着色材料削減率から不透明度を示すα値を計算するステップ、
    (C)前記デバイスコンテキストの前記縦横のドット数に対応する矩形領域を含む領域に、前記α値の半透明塗りつぶし処理を実行させる命令を出力するステップ、
    を実行させることを特徴とする着色材料使用量削減プログラム。
  2. 印刷すべき画像データをプリンタに出力するコンピュータに適用され、前記プリンタが印刷時に使用する着色材料の使用量を削減するプログラムであって、
    前記プリンタが印刷すべき画像データを、アプリケーションから仮想化された表示領域であるデバイスコンテキストに出力した後、当該デバイスコンテキストから前記コンピュータが備えるプリンタドライバに出力する前記コンピュータに対し、画像データが前記デバイスコンテキストから前記プリンタドライバに出力される前に
    (A1)前記アプリケーションから出力された画像データの大きさを示す縦横のドット数を取得するステップ、
    (A2)前記アプリケーションから出力された画像データの解像度を取得するステップ、
    (B)ユーザが予め設定した着色材料削減率から不透明度を示すα値を計算するステップ、
    (D1)前記解像度の情報を含む空の第一EMFを生成するステップ、
    (D2)前記第一EMFの前記縦横のドット数に対応する矩形領域を含む領域に、前記α値の半透明塗りつぶし処理を実行して、白のドットパターンからなる画像イメージを有する第二EMFを生成するステップ、
    (D3)前記第二EMFの内容を前記デバイスコンテキストに出力するステップ、
    を実行させることを特徴とする着色材料使用量削減プログラム。
  3. (E)前記(D3)ステップの後、前記第二EMFを前記縦横のドット数、前記解像度および前記着色材料削減率と関連付けて記憶するステップ、
    (B1)次回以降の画像データの印刷時において、前記(A2)ステップまたは前記(B)ステップの後、印刷する画像データに対応する前記縦横のドット数、前記解像度および前記着色材料削減率の第二EMFが存在するか否かを検索し、存在する場合、当該第二EMFを読み出し、当該第二EMFの内容を前記デバイスコンテキストに出力するステップ、
    を実行させることを特徴とする請求項2に記載の着色材料使用量削減プログラム。
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