JP2010230439A - 制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が少ない、コリオリの力による角速度検出精度の良いジャイロセンサ用の制御回路を提供する。
【解決手段】振動子24と、振動子24に接続され、振動子24を駆動する駆動部100と、振動子24に接続され、クロック信号CKを出力する発振部200と、振動子24に接続され、振動子24の検出信号SENを受信し、コリオリの力による角速度を検出する検出部300とを備え、駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信する入力INと、振動子24を駆動する駆動部100の出力OUT間の位相差がゼロである制御回路400。
【選択図】図2

Description

本発明は制御回路に関し、特にジャイロセンサに適用可能な制御回路に関する。
従来の角速度センサの制御回路は、音叉ドライブ、モニタ、センシング回路は、アナログ回路で構成されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。従来の角速度センサの制御回路において、モニタ用およびセンシング信号は、I−V変換回路を用いることによって得られる。このI−V変換回路は、電源電圧の変動や温度変化によって、I−V変換特性が変化する。この結果、角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が生じ、コリオリの力による角速度検出精度の良い角速度センサを得る上で、課題となっている。
また、従来の角速度センサの制御回路は、アナログ回路で構成されているため、温度変化により、位相が変化し、コリオリの力による角速度検出精度の点で、問題があった。
特開2005−331449号公報 特開2005−233706号公報
本発明の目的は、角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が少ない、コリオリの力による角速度検出精度の良いジャイロセンサ用の制御回路を提供することにある。
本発明の一態様によれば、振動子と、前記振動子に接続され、前記振動子を駆動する駆動部と、前記振動子に接続され、クロック信号を出力する発振部と、前記振動子に接続され、コリオリの力による角速度を検出する検出部とを備え、前記駆動部は、前記振動子からの振動子振動モニタ信号を受信する入力と、前記振動子を駆動する前記駆動部の出力間の位相差がゼロである制御回路が提供される。
本発明によれば、角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が少ない、コリオリの力による角速度検出精度の良いジャイロセンサ用の制御回路を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の模式的ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の駆動部、発振部および検出部の詳細なブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の概略ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の詳細ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路において、デジタルゼロクロス検出回路の詳細ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路において、アナログゼロクロス信号AZC、VCON信号、ロック信号E、およびクロック信号CK1,CK2の波形図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の発振部の詳細ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路の検出部の詳細ブロック構成図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路において、外乱信号n(t)、コリオリの力の信号c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形図。 本発明の第1の実施の形態に係る制御回路において、コリオリの力の電流信号Iωの振幅と角速度ωとの角速度検波ゲイン特性を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の概略ブロック構成図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の詳細ブロック構成図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路の検出部の詳細ブロック構成図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路において、外乱信号n(t)、コリオリの力の信号c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路において、n(t)p(t)、c(t)p(t)の要素に分解したコリオリの力の検波信号の波形図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路において、振動子に逆位相の角速度を与えた場合の外乱信号n(t)、コリオリの力の電流波形c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路において、振動子に逆位相の角速度を与えた場合のn(t)p(t)、c(t)p(t)の要素に分解したコリオリの力の検波信号の波形図。 本発明の第2の実施の形態に係る制御回路において、コリオリの力の電流信号Iωの振幅と角速度ωとの角速度検波ゲイン特性を示す図。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各ブロックの寸法等は、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、各ブロックの具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施の形態は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
(ブロック構成)
本発明の第1の実施の形態に係る制御回路400の模式的ブロック構成は、図1に示すように、振動子24と、振動子24に接続され、振動子24を駆動する駆動部100と、振動子24に接続され、クロック信号CKを出力する発振部200と、振動子24に接続され、振動子24の検出信号SENを受信し、コリオリの力による角速度を検出する検出部300とを備える。
駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信する入力INと、振動子24を駆動する駆動部100の出力OUT間の位相差がゼロである。
駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信し、駆動部100の出力OUTにおいて振動子24を駆動する。
振動子24は、振動子振動モニタ信号TFDMおよび検出信号SENを出力する。
発振部200は、振動子振動モニタ信号TFDMを振動子24から受信し、クロック信号CKを出力する。
検出部300は、振動子24から検出信号SENを受信し、コリオリの力による角速度を検出する。コリオリの力による角速度は、コリオリの力の電流信号Iω、コリオリの力の電圧信号Vωとして検出される。
図1に示される制御回路400の模式的ブロック構成において、駆動部100、発振部200および検出部300は、デジタル信号処理系による集積回路として構成可能である。
また、振動子24は、角速度を検出するための振動子であれば良い。すなわち、コリオリ力を利用して2軸方向の角速度を検出する2軸角速度センサ、3軸方向の角速度を検出する3軸角速度センサなどを適用することができる。角速度を検出するための振動子としては、圧電材料を用いた音片型、音叉型など様々な形状の振動式角速度センサを適用可能である。特に、音叉型の振動式角速度センサはQ値が高く、安定した振動と高い感度が得られる。圧電材料には、膜厚1〜3μm程度のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)膜やランタンドープジルコン酸チタン酸鉛(PLZT)膜等が採用可能である。
第1の実施の形態に係る制御回路400の駆動部100、発振部200および検出部300の詳細なブロック構成は、図2に示すように表される。
駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたアナログデジタルコンバータ(ADC)12と、ADC12に接続されたバンドパスフィルタ(BPF)14と、BPF14に接続されたデジタルアナログコンバータ(DAC)22とを備える。I−V変換回路10aの入力INとDAC22の出力OUT間の位相差がゼロである。
BPF14の進み位相によって、ADC12とDAC22の遅れ位相を相殺する。
ADC12とDAC22のサンプリングは、同一のサンプリング周波数fsである。
駆動部100は、さらに正弦波発生器16を備え、DAC22には、BPF14の通過信号、または正弦波発生器16の出力信号が入力される。
詳細には、駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたADC12と、ADC12に接続されたBPF14と、BPF14に接続された正弦波発生器16およびピークホールド回路18と、正弦波発生器16とBPF14の出力を切り替えるスイッチ(SW)15aと、正弦波発生器16若しくはBPF14の出力とピークホールド回路18の出力を乗算するAGC用乗算器20と、AGC用乗算器20に接続されたDAC22とを備える。
発振部200は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信し、アナログゼロクロス信号AZCを出力するするアナログゼロクロス検出回路26と、アナログゼロクロス検出回路26に接続され、アナログゼロクロス信号AZCを受信する周波数・位相比較器28と、周波数・位相比較器28に接続されクロック信号CKを出力するPLL回路30と、PLL回路30に接続されPLL出力(クロック信号CK)を分周して周波数・位相比較器28に入力する分周回路32とを備える。PLL回路30は、アナログゼロクロス信号AZCに同期したクロック信号CKを発生する。
検出部300は、振動子24の検出信号SENを受信するI−V変換回路10bと、I−V変換回路10bに接続されたADC34と、ADC34に接続されたBPF36と、BPF36に接続されたコリオリの力の検出回路38と、コリオリの力の検出回路38に接続されたローパスフィルタ(LPF)40とを備える。LPF40は、コリオリの力の電流信号Iωとコリオリの力の電圧信号Vωを出力する。
(振動子駆動系のブロック構成)
第1の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の概略ブロック構成は、図3に示すように、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたADC12と、ADC12に接続されたレジスタ13と、レジスタ13に接続されたBPF14と、BPF14に接続されたレジスタ15と、レジスタ15に接続されたレジスタ17と、レジスタ17に接続されたDAC22とを備える。ADC12は−θ1の位相遅れを有し、レジスタ13、レジスタ15およびレジスタ17はそれぞれ−θ2の位相遅れを有し、一方、BPF14は+θの位相進みを有する。ここで、θ=θ1+3×θ2となるように、BPF14のカットオフ周波数を決定して、規定発振時に振動子駆動系の入力INと出力OUTの位相を一致させている。すなわち、図3に示すように、位相遅れを0度としている。なお、振動子24は、クリスタル発振器の等価回路と同様に、LCR直列共振回路と端子容量の並列回路として表すことができる。また、Q値は、例えば、約3000に設定することができる。
また、BPF14は、例えばデジタルフィルタで構成することができ、ADC12は、例えば、シグマ/デルタ型ADCで構成することができる。
第1の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系においては、I−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUTまでの位相差が0度である。
また、ADC12、レジスタ13、BPF14、レジスタ15、レジスタ17およびDAC22のサンプリング周波数は同一周波数fsである。
第1の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の詳細ブロック構成は、図4に示すように、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたADC12と、ADC12に接続されたレジスタ13と、レジスタ13に接続されたBPF14と、BPF14に接続されたゲインKを有する増幅器14aと、増幅器14aに接続されたレジスタ15と、レジスタ15に接続されたSW15aと、SW15aに接続されたAGC用乗算器20と、AGC用乗算器20に接続されたレジスタ17と、レジスタ17に接続されたDAC22とを備える。
I−V変換回路10には、アナログゼロクロス信号AZCを出力するコンパレータ11が接続されている。
図4において、振動子振動モニタ信号TFDMは、I−V変換回路10aにおいてI−V変換された後、ADC12によって、マルチビット量子化される。このマルチビット量子化された振動子振動モニタ信号TFDMは、レジスタ13を介して、位相進み特性を有するBPF14を通過し、振動子振動モニタ信号TFDMの出力スケールに応じたゲインKを、増幅器14aにおいて乗算され、レジスタ15においてラッチされる。レジスタ15の出力信号Bは、AGC用乗算器20に接続されたSW15aの一方の端子に入力される。
同時に、レジスタ15の出力信号Bは、デジタルゼロクロス検出回路46およびピークホールド回路18に入力される。
デジタルゼロクロス検出回路46の出力はスイッチ(SW)46aを介して、アドレスカウンタ48に接続され、アドレスカウンタ48の出力は正弦波発生器16に接続される。
一方、ピークホールド回路18の出力は、移動平均回路50およびシーケンサ52に接続される。シーケンサ52からは、信号ENA ONが出力される。
移動平均回路50の出力信号Dは、正弦波発生器16の出力と乗算器54において掛算されて、信号Cが得られる。レジスタ15の出力信号Bと信号Cは、SW15aによって切り替えられてAGC用乗算器20への入力信号Aが得られる。
また、移動平均回路50の出力信号Dは位相反転され、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTと加算器56において加算される。加算器56の出力は、さらにAGCゲイン回路62aを介してローパスフィルタ(LPF)64に入力される。ここで、AGCゲイン回路62aは、積分回路58と分周回路60と、加算器62によって構成される。LPF64の出力信号Gは、入力信号AとAGC用乗算器20において掛算されてレジスタ17に供給される。分周回路60の分周段数は、カットオフ周波数によって決めることができ、例えば1/1024である。
第1の実施の形態に係る制御回路においては、DAC22の入力信号は、図4に示すように、BPF14の通過信号である信号B、または正弦波発生器16の出力信号Cである。
ADC12においては、マルチビット量子化されることから、高周波帯域におけるノイズが顕著となる。このため、信号Bは、高周波帯域においてS/N的に不利となるが、正弦波発生器16の出力信号Cは、高周波帯域におけるノイズが少ないため、S/N的に有利である。
(デジタルゼロクロス検出回路の構成)
第1の実施の形態に係る制御回路において、デジタルゼロクロス検出回路46の詳細ブロック構成は、図5に示すように、レジスタ15の出力信号Bを入力する2段移動平均回路66と、2段移動平均回路66に接続されたコンパレータ68と、コンパレータ68に接続された1パルス整形回路70と、1パルス整形回路70に接続されたフリップフロップ(FF)72と、VCON信号(図7)を入力する1パルス整形回路74と、1パルス整形回路74の出力とFF72の出力を切り替えるスイッチ(SW)76と、SW76に接続されたカウンタ78と、カウンタ78に接続された一致検出回路80と、一致検出回路80に接続されたFF82と、FF82の出力および一致検出回路80の出力に接続されたOR回路84と、OR回路84に接続されたFF86とを備える。FF86の出力は、アドレスカウンタ48(図4)に接続される。
第1の実施の形態に係る制御回路において、アナログゼロクロス信号AZC、VCON信号と、VCON信号を1パルス整形回路74を通して整形したロック信号E、およびクロック信号CK1,CK2の波形は、図6に示すように表される。
図5において、ENA OFFの時、信号Bは、周波数2fsで動作をする2段移動平均回路66を通過し、その符号が正の場合にハイ(H)レベルとなるコンパレータ68に入力される。コンパレータ68の出力は、1パルス整形回路70および2fsで動作するFF72を通過し、立ち上がりエッジで1クロック分のパルスが生成され、SW76の一方の端子に入力される。
ENA OFFの時、BPFゼロクロス信号BPFZEROのタイミングで、例えば256進のカウンタ78がリセットされ、SW76の一方の端子に入力された信号は、一致検出回路80においてオフセット調整値Nで一致がとられ、アドレスカウンタ48へ周波数fsに対応した1/2fsのパルス幅を有する基準パルスを発生する。
ENA ONの時、1パルス整形回路74の出力にはロック信号Eが生成され、VCON派生のパルスによって、カウンタ78がリセットされる。
アドレスカウンタ48は、正弦波データテーブルを参照するアドレスを正弦波発生器16に対して出力する。正弦波発生器16は、プラス/マイナス1の振幅を有する正弦波を出力することから、この正弦波発生器16の出力を、ピークホールド回路18および移動平均回路50の出力信号Dと乗算器54において掛算することによって、レジスタ15の出力信号Bに位相と振幅が一致した信号Cを得ることができる。ユーザは、レジスタ15の出力信号Bもしくは乗算器54の出力信号Cのトータル性能が良好な信号を、SW15aにおいて、選択可能である。一方、信号Dは、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTとの差分を加算器56で演算し、この演算結果をAGCゲイン回路62aおよびLPF64に通過させることで、AGCゲインを得ることができる。AGCゲイン回路62aによって、振動子振動モニタ信号TFDMの振幅を目標値VTに留めることができる。
(発振部の構成)
第1の実施の形態に係る制御回路の発振部200の詳細ブロック構成は、図7に示すように、周波数・位相比較器28と、pチャネルMOSFETQPと、nチャネルMOSFETQNと、RC直列回路と、キャパシタCoと、スイッチ(SW)42aと、電圧制御発信器(VCO)42と、分周回路32と、クロック発生回路44とを備える。
PLL回路30は、pチャネルMOSFETQPと、nチャネルMOSFETQNと、RC直列回路と、キャパシタCoと、SW42aと、VCO42とを備える。PLL回路30は、アナログゼロクロス信号AZCに同期したクロックを発生する。
周波数・位相比較器28のREF入力には、アナログゼロクロス信号AZCが入力され、周波数・位相比較器28のVCON入力には、VCO42の出力信号を分周回路32で分周したVCON信号が入力される。周波数・位相比較器28のREF入力には、アナログゼロクロス信号AZCが入力される。
周波数・位相比較器28の加速信号ACCは、pチャネルMOSFETQPのゲートに入力され、周波数・位相比較器28の減速信号DECは、nチャネルMOSFETQNのゲートに入力される。QPとQNからなるCMOSインバータの出力は、RC直列回路とキャパシタCoとを駆動し、さらにSW42aによって切り替えられて、VCO42に入力される。
VCO42の出力は、分周回路32およびクロック発生回路44に入力される。クロック発生回路44は、2fsのクロック信号CK1およびfsのクロック信号CK2を出力する。クロック信号CK1およびクロック信号CK2は、図6に示すように表される。
fs、2fsは、例えばそれぞれ5.12MHz、10.24MHzである。ここで、VCO42の出力信号周波数を、例えば、2fs=10.24MHz、分周回路32の分周段を256とすると、分周回路32の出力信号は、40kHzが得られる。
なお、周波数・位相比較器28は、単に位相比較器で構成されていても良い。
最初VCO42は、電圧V1によって、10.24MHz近傍で発振している。
振動子24の振動振幅として、図4のピークホールド回路18の出力を観測することで、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTの1/2を超えた時、シーケンサ52は、ENA ONとなり、PLL回路30のループが閉じる。
周波数・位相比較器28は、REF入力の立ち上がりがVCON入力の立ち上がりよりも先行する時、先行時間だけ電流IでキャパシタCを充電し、VCO42の制御電圧を上昇させて、結果としてVCO42の発振周波数を上昇させることができる。逆に、VCON入力の立ち上がりがREF入力の立ち上がりよりも先行する時、先行時間だけキャパシタCを放電させて、結果としてVCO42の発振周波数を低下させることができる。やがて、REF入力とVCON入力の立ち上がりエッジは、微小範囲内に入り、PLL回路30は、ロック状態となる。この時、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTに、振動子24の振動振幅として、図4の信号Dのモニタ振幅が到達していれば、図6に示すように、アナログゼロクロス信号AZCによって、VCON信号を1パルス整形回路74を通して整形したロック信号Eが得られる。ロック信号Eは、制御回路の基準パルスであり、正弦波を発生させるテーブルを参照するアドレスカウンタ48を制御する。
(コリオリの力の検出部の構成)
第1の実施の形態に係る制御回路の検出部300の詳細ブロック構成は、図8に示すように、振動子24(図3)の検出信号SENを入力するI−V変換回路10bと、I−V変換回路10bに接続されたADC34と、ADC34に接続されたBPF36と、BPF36に接続されたレジスタ37と、レジスタ37に接続された乗算器39と、乗算器39に接続された加算器41と、加算器41に接続されたノイズ除去ローパスフィルタ(LPF)43と、ノイズ除去LPF43に接続されたピークトューピーク(PP)検出回路45と、PP検出回路45に接続されたLPF40と、LPF40に接続されたI/F回路47とを備える。I/F47からコリオリの力の電流信号Iωを得ることができる。
コリオリの力の検出回路38は、レジスタ37と、乗算器39と、加算器41と、ノイズ除去LPF43と、PP検出回路45とを備える。乗算器39の乗算係数Mの値は図9のn(t)を除去するため、図2のピークホールド回路18の出力に比例した値を設定する。また、加算器41においては、乗算器39の出力信号Jとレジスタ10の出力信号Bとの差分信号が演算され、c(t)を抽出する。
第1の実施の形態に係る制御回路において、外乱信号n(t)、コリオリの力の電流波形c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形は、図9に示すように表される。また、コリオリの力の電流信号Iωの振幅と角速度ωとの角速度検波ゲイン特性は、図10に示すように表される。
振動子24の検出信号SENは、角速度ωに比例した振幅を有するコリオリの力の電流信号Iωと、振動子振動モニタ信号TFDMのもれ信号(外乱信号n(t))とが加算された信号である。図8において、ADC34およびBPF36は、図4のADC12およびBPF14と同じ回路を用い、信号Bと同位相の外乱信号n(t)を除去するために、適切な乗算係数Mの値を選択し、乗算器39においてレジスタ37の出力信号と掛算して、乗算器39の出力信号Jを得る。その後、出力信号Jと信号Bとの差分をとることによって、コリオリの力による信号成分を得ることができる。このコリオリの力による信号成分をノイズ除去LPF43を通過させ、さらにPP検出回路45において全波整流を実行し、さらにとカットオフ周波数50HzのLPF40を通過させて、DC成分のみのLPF出力信号を得る。このLPF出力信号の特性は、図10に示すように、コリオリの力の電流信号Iωの振幅と角速度ωとの角速度検波ゲイン特性として表される。
例えば、Iω=+3.5をI/F47の出力から得た場合、+300度/秒の角速度ωが得られている。PP検出回路45においては、コリオリの力のピークトューピークを検出し、検波精度を高めることができる。
第1の実施の形態に係る制御回路においては、コリオリの力の振幅は、正弦波状信号のピークとボトムの差をとり、角速度検出分解能を高めルことができる。
また、第1の実施の形態に係る制御回路においては、コリオリの力の大きさを検出するために、BPF14のからの信号Bまたは正弦波発生器16からの信号Cと、振動子24の検出信号SENとの差をとることで、コリオリの力の大きさを検出することができる。
また、第1の実施の形態に係る制御回路においては、振動子駆動系においてI−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUTまでの位相差を0度とすることにより、アナログゼロクロス信号AZCに同期したPLLクロックCKで動作させると、駆動回路系の任意の回路で位相+α度が発生した時、規定発振後の振動子24は、微小な周波数変化を生じ、−α度の位相変化を生ずる。したがって、一巡の位相が0度(360度)に保持される。同様に、振動子24で位相変化を生じる場合、これをキャンセルする位相が生じ、結果として一巡の位相変化は発生しない。
振動子モニタ電流または振動子モニタ電荷を入力するI−V変換回路10aは、温度変化による特性変化を極力小さくした回路である。
アナログゼロクロス信号AZCとPLLクロックのエッジが実用上0度でロックするため、コリオリの力による角速度信号の検波が容易となり、しかも検出感度を高感度とすることができる。
第1の実施の形態によれば、角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が少ない、コリオリの力による角速度検出精度の良いジャイロセンサ用の制御回路を提供することができる。
(第2の実施の形態)
(ブロック構成)
本発明の第2の実施の形態に係る制御回路400の模式的ブロック構成は、図1と同様に表され、振動子24に接続され、振動子24を駆動する駆動部100と、振動子24に接続され、クロック信号CKを出力する発振部200と、振動子24に接続され、コリオリの力による角速度を検出する検出部300とを備える。
駆動部100は、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信し、駆動部100の出力OUTにおいて振動子24を駆動する。
振動子24は、振動子振動モニタ信号TFDMおよび検出信号SENを出力する。
発振部200は、振動子振動モニタ信号TFDMを振動子24から受信し、クロック信号CKを出力する。
検出部300は、振動子24から検出信号SENを受信し、コリオリの力による角速度を検出する。コリオリの力による角速度は、コリオリの力の電流信号Iω、コリオリの力の電圧信号Vωとして検出される。
(振動子駆動系のブロック構成)
第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の概略ブロック構成は、図11に示すように、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたADC12と、ADC12に接続されたBPF14と、BPF14に接続されたDAC22とを備える。ADC12は−θ1の位相遅れを有し、DAC22は、−θ2の位相遅れを有し、一方、BPF14は+θの位相進みを有する。ここで、θ=θ1+θ2となるように、BPF14のカットオフ周波数を決定して、規定発振時に振動子駆動系の入力INと出力OUTの位相を一致させている。すなわち、図11に示すように、位相遅れを0度としている。なお、振動子24は、クリスタル発振器の等価回路と同様に、LCR直列共振回路と端子間容量の並列回路として表すことができる。また、Q値は、例えば、約3000に設定することができる。
また、BPF14は、例えばデジタルフィルタで構成することができ、ADC12は、例えば、シグマ/デルタ型ADCで構成することができる。
第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系においては、I−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUTまでの位相差が0度である。
また、ADC12、BPF14、およびDAC22のサンプリング周波数は同一周波数fsである。
第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系の詳細ブロック構成は、図12に示すように、振動子24からの振動子振動モニタ信号TFDMを受信するI−V変換回路10aと、I−V変換回路10aに接続されたADC12と、ADC12に接続されたBPF14と、BPF14に接続されたゲインKを有する増幅器14aと、増幅器14aに接続されたSW15aと、SW15aに接続されたAGC用乗算器20と、AGC用乗算器20に接続されたDAC22とを備える。
I−V変換回路10aの出力には、アナログゼロクロス信号AZCを出力するコンパレータ11が接続されている。
図12において、振動子振動モニタ信号TFDMは、I−V変換回路10aにおいてI−V変換された後、ADC12によって、マルチビット量子化される。このマルチビット量子化された振動子振動モニタ信号TFDMは、位相進み特性を有するBPF14を通過し、振動子振動モニタ信号TFDMの出力スケールに応じたゲインKを、増幅器14aにおいて乗算される。増幅器14aの出力信号Bは、AGC用乗算器20に接続されたSW15aの一方の端子に入力される。
同時に、増幅器14aの出力信号Bは、デジタルゼロクロス検出回路46およびピークホールド回路18に入力される。
デジタルゼロクロス検出回路46の出力はSW46aを介して、アドレスカウンタ48に接続され、アドレスカウンタ48の出力は正弦波発生器16に接続される。
正弦波発生器16には、90度シフト回路92およびタイミング発生器94が接続される。90度シフト回路92からは、後述するように、検波用正弦波信号p(t)が得られる。
一方、ピークホールド回路18の出力は、LPF88およびシーケンサ52に接続される。シーケンサ52からは、信号ENA ONが出力される。
LPF88の出力信号Fは、正弦波発生器16の出力と乗算器54において掛算されて、信号Cが得られる。増幅器14aの出力信号Bと信号Cは、SW15aによって切り替えられてAGC用乗算器20への入力信号Aが得られる。
また、LPF88の出力信号Fは位相反転され、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTと加算器56において加算される。加算器56の出力は、さらにAGCゲイン回路62aを介してLPF64に入力される。ここで、AGCゲイン回路62aは、積分回路58と、分周回路60と、加算器62によって構成される。LPF64の出力信号Gは、入力信号AとAGC用乗算器20において掛算されて、DAC22に供給される。分周回路60の分周段数は、カットオフ周波数によって決めることができ、例えば1/1024である。
第2の実施の形態に係る制御回路においては、DAC22の入力信号は、図12に示すように、BPF14の通過信号である信号B、または正弦波発生器16の出力信号Cである。したがって、第2の実施の形態に係る制御回路においては、DAC22の入力信号は、振動子発振安定時において、振幅が自動調整された正弦波発生器16の出力となる。
すなわち、駆動部100は、さらに正弦波発生器16を備え、DAC22には、正弦波発生器16より、振動子24の発振安定時、振幅が自動調整された正弦波出力信号が入力される。
ADC12においては、マルチビット量子化されることから、高周波帯域におけるノイズが顕著となる。このため、信号Bは、高周波帯域においてS/N的に不利となるが、正弦波発生器16の出力信号Cは、高周波帯域におけるノイズが少ないため、S/N的に有利である。
第2の実施の形態に係る制御回路において、デジタルゼロクロス検出回路46の詳細ブロック構成は、図5と同様であるため、重複説明は省略する。
アドレスカウンタ48は、正弦波データテーブルを参照するアドレスを正弦波発生器16に対して出力する。正弦波発生器16は、プラス/マイナス1の振幅を有する正弦波を出力することから、この正弦波発生器16の出力を、ピークホールド回路18およびLPF88の出力信号Fと乗算器54において掛算することによって、出力信号Bに位相と振幅が一致した信号Cを得ることができる。一方、信号Fは、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTとの差分を加算器56で演算される。この演算結果をAGCゲイン回路62aおよびLPF64を通過させることで、AGCゲインを得ることができる。AGCゲイン回路62aによって、振動子振動モニタ信号TFDMの振幅を目標値VTに留めることができる。
(発振部の構成)
第2の実施の形態に係る制御回路の発振部200の詳細ブロック構成は、図7と同様であるため、重複説明は省略する。PLL回路30は、アナログゼロクロス信号AZCに同期したクロックを発生する点も第1の実施の形態と同様である。
振動子24の振動振幅として、図12のピークホールド回路18の出力を観測することで、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTの1/2を超えた時、シーケンサ52は、ENA ONとなり、PLL回路30のループが閉じる。
周波数・位相比較器28は、REF入力の立ち上がりがVCON入力の立ち上がりよりも先行する時、先行時間だけ電流IでキャパシタCを充電し、VCO42の制御電圧を上昇させて、結果としてVCO42の発振周波数を上昇させることができる。逆に、VCON入力の立ち上がりがREF入力の立ち上がりよりも先行する時、先行時間だけキャパシタCを放電させて、結果としてVCO42の発振周波数を低下させることができる。やがて、REF入力とVCON入力の立ち上がりエッジは、微小範囲内に入り、PLL回路30は、ロック状態となる。この時、振動子振動モニタ信号TFDMの目標値VTに、振動子24の振動振幅として、図12の信号Fのモニタ振幅が到達していれば、図6に示すように、アナログゼロクロス信号AZCによって、VCON信号を1パルス整形回路74を通して整形したロック信号Eの波形が得られる。このロック信号Eは、制御回路の基準パルスであり、正弦波を発生させるテーブルを参照するアドレスカウンタ48を制御する。正弦波発生器16は、振幅1の正弦波信号を発生し、この正弦波信号に対して、ピークホールド値をLPF88に通した値を乗じることで、BPF14を通過した信号Bと等価な信号Cを得ることができる。信号Cには、高周波ノイズが含まれていないため、振動子駆動ループ全体で、S/N比を高くできるという効果がある。信号Fが適切な値を超えた時、SW15aを乗算器54側に接続して、DAC22の入力信号源を正弦波発生器16とする。
(コリオリの力の検出部の構成)
第2の実施の形態に係る制御回路の検出部300の詳細ブロック構成は、図13に示すように、振動子24(図11)の検出信号SENを入力するI−V変換回路10bと、I−V変換回路10bに接続されたADC34と、ADC34に接続されたBPF36と、BPF36に接続されたゲインKを有する増幅器96と、増幅器96に接続された乗算器98と、乗算器98に接続された積分器102と、積分器102に接続された分周回路104と、分周回路104に接続されたラッチ106と、ラッチ106に接続されたLPF40と、LPF40に接続されたI/F回路47およびDAC108とを備える。
また、検波用正弦波信号p(t)は、正弦波発生器16に接続された90度シフト回路92の出力をゲインK1を有する増幅器114を通して得られる。この検波用正弦波信号p(t)は、乗算器98において、増幅器96の出力信号Hと掛け合わされる。また、正弦波発生器16に接続されたタイミング発生器94の出力は、積分器102およびラッチ106に入力される。
I/F47の出力において、コリオリの力の電流信号Iωを得ることができ、DAC108の出力において、コリオリの力の電圧信号Vωを得ることができる。
検出部300は、コリオリの力の検出回路38を備え、コリオリの力の検出回路38において、BPF14の出力または正弦波発生器16の出力と、振動子24の検出信号SENの差をとることで、コリオリの力による角速度の大きさを検出する。
第2の実施の形態に係る制御回路において、外乱信号n(t)、コリオリの力の電流波形c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形は、図14に示すように表される。また、n(t)p(t)、c(t)p(t)の要素に分解したコリオリの力の検波信号の波形は、図15に示すように表される。図15は、成分毎の乗算器98の出力を表している。
コリオリの力の検波を説明する。図11に記載した検出信号SENは、振動子振動モニタ信号TFDMとコリオリの力による角速度信号の直交変調された信号である。すなわち、振動子振動モニタ信号TFDMに対してコリオリの力による角速度信号の位相差は、プラス・マイナス90度である。
図13において、I−V変換回路10b、ADC34、BPF36、ゲインKを有する増幅器96は、図12に示された、それぞれI−V変換回路10a、ADC12、BPF14、ゲインKを有する増幅器14aと同じである。
図13において、ゲインKを有する増幅器96の出力信号Hには、図14に示すように、振動子24の検出信号SENを2つの主成分に分解した合成信号(直交変調)で表される信号が現れる。外乱信号n(t)は、振動子振動モニタ信号TFDMのもれ成分である。乗算器98において、信号Hに対して、検波用正弦波信号p(t)を掛算する。検波用正弦波信号p(t)は、正弦波発生器16から、90度シフト回路92を介して、90度位相のシフトした正弦波信号をゲインK1を有する増幅器114で増幅した信号である。
以下、成分毎に信号を説明する。外乱信号n(t)は、n(t)=Asinωctで表され、コリオリの力の信号c(t)は、c(t)=Bcosωctで表される。検波用正弦波信号p(t)は、p(t)=−K1cosωctと表される。ここで、ωcは、振動子24の振動角周波数である。
図15において、n(t)p(t)=−(AK1/2)sin2ωctとなり、これを1周期(t=0〜π/ωc)毎に積分すると、0となるため、外乱信号n(t)の成分を除去することができる。
また図15において、c(t)p(t)=−BK1cos2ωctであり、これを1周期(t=0〜π/ωc)積分して平均すると、(−BK1/2)となり、角速度が得られる。また、増幅器114のゲインK1により検波感度を調整することができる。
タイミング発生器94は、加算器を使用する積分器102を制御する。タイミング発生器94は、正弦波発生器16と同期を取ることで、図15に示すように、1周期分のタイミング波形を生成し、積分器102においてクロック毎に乗算器98の出力を加算する。そして、周期の最後のクロックで、積分器102の出力を、分周回路104において、例えば1/64分周した出力をラッチする。また、周期の最初のクロックで、積分器102を乗算器98の出力でプリセットし、以降、クロック毎に加算を行う。
上述の通り、n(t)p(t)=−(AK1/2)sin2ωctを1周期(t=0〜π/ωc)毎に積分すると、0となるため、角速度成分(−BK1/2)がラッチ出力となる。
また、第2の実施の形態に係る制御回路において、振動子24に逆位相の角速度を与えた場合の外乱信号n(t)、コリオリの力の電流波形c(t)の要素に分解した検出信号SENの波形は、図16に示すように表され、n(t)p(t)、c(t)p(t)の要素に分解したコリオリの力の検波信号の波形は、図17に示すように表される。
例えば、ラッチ出力をカットオフ周波数50HzのLPF40を通して、I/F47からデジタルデータとしてコリオリの力の電流信号Iωとして角速度を出力することができる。また、DAC108を通して、アナログ電圧として、コリオリの力の電圧信号Vωとして角速度を得ることができる。第2の実施の形態に係る制御回路において、コリオリの力の電流信号Iωの振幅と角速度ωとの角速度検波ゲイン特性は、図18に示すように表される。
第2の実施の形態に係る制御回路においては、コリオリの力の大きさを検出するために、振動子24の出力の検出信号SENを増幅した出力信号Hは、振動子駆動のための正弦波信号より90度の位相差を有し、この出力信号Hに一定振幅の検波用正弦波信号p(t)を乗じ、この信号を1周期分積分し、ラッチする。これにより、振動子振動モニタ信号TFDMのもれ成分である不要な外乱信号n(t)を抑圧し、コリオリの力の信号c(t)を検出し、安定な角速度データを得ることができる。
第2の実施の形態に係る制御回路の振動子駆動系においては、デジタルBPF14の位相特性を適切に選択することで、I−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUTまでの位相差を0度とすることにより、アナログゼロクロス信号AZCに同期したPLLクロックCKで動作させると、駆動回路系の任意の回路で位相+α度が発生した時、規定発振後の振動子24は、微小な周波数変化を生じ、−α度の位相変化を生ずる。
したがって、一巡の位相が0度(360度)に保持される。同様に、振動子24で位相変化を生じる場合、これをキャンセルする位相が生じ、結果として一巡の位相変化は発生しない。
I−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUT間の位相差が0度設計でなかった時は、周波数変化が大きくなり、発振起動特性も劣化するが、I−V変換回路10aの入力INからDAC22の出力OUT間の位相差を0度とすることで、振動子固有周波数からの周波数オフセットもゼロとすることができる。
振動子駆動モニタ電流または振動子駆動モニタ電荷を入力するI−V変換回路10aは、温度変化による特性変化を極力小さくした回路であり、I−V変換回路10aの出力をコンパレータ11に入力して、アナログゼロクロス信号AZCを得ている。
アナログゼロクロス信号AZCとPLLクロックのエッジが実用上0度でロックするため、コリオリの力による角速度信号の検波が容易となり、しかも検出感度を高感度とすることができる。
第2の実施の形態によれば、角速度変換ゲインの変化や、オフセットの変化が少ない、コリオリの力による角速度検出精度の良いジャイロセンサ用の制御回路を提供することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1〜第2の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の制御回路は、デジタルカメラ、カーナビゲーションシステム、ロボット、模型ヘリコプタなどに搭載するジャイロセンサの制御回路など、幅広い応用分野に適用可能である。
10a、10b…I-V変換回路
11、68…コンパレータ
12、34…アナログデジタルコンバータ(ADC)
13、15、17、37…レジスタ
14、36…バンドパスフィルタ(BPF)
14a、96、114…増幅器
15a、42a、46a、76、106…スイッチ(SW)
16、110…正弦波発生器
18…ピークホールド回路
20…AGC用乗算器
22、108…デジタルアナログコンバータ(DAC)
24…振動子
26…アナログゼロクロス検出回路
28…周波数・位相比較器
30…PLL回路
32、60、104…分周回路
38…コリオリの力の検出回路
39、54、98…乗算器
40、64、88…ローパスフィルタ(LPF)
41、56、62…加算器
42…電圧制御発信器(VCO)
43…ノイズ除去ローパスフィルタ(LPF)
44…クロック発生回路
45…ピークトューピーク(PP)検出回路
46…デジタルゼロクロス検出回路
47…インタフェース回路(I/F)
48…アドレスカウンタ
50…移動平均回路
52…シーケンサ
58、102…積分器
62a…AGCゲイン回路
66…2段移動平均回路
70、74…1パルス整形回路
78…カウンタ回路
80…一致検出回路
82、86…フリップフロップ(FF)
84…OR回路
92…90度シフト回路
94…タイミング発生器
100…駆動部
200…発振部
300…検出部
400…制御回路
TFD…振動子駆動信号
TFDM…振動子振動モニタ信号
SEN…検出信号
Iω…コリオリの力の電流信号
Vω…コリオリの力の電圧信号
fs…サンプリング周波数
ACC…加速信号
DEC…減速信号
A、B、C、D、E、F、G、H、J…各部の信号
n(t)…外乱信号
c(t)…コリオリの力の信号

Claims (9)

  1. 振動子と、
    前記振動子に接続され、前記振動子を駆動する駆動部と、
    前記振動子に接続され、クロック信号を出力する発振部と、
    前記振動子に接続され、前記振動子の検出信号を受信し、コリオリの力による角速度を検出する検出部とを備え、
    前記駆動部は、前記振動子からの振動子振動モニタ信号を受信する入力と、前記振動子を駆動する前記駆動部の出力間の位相差がゼロであることを特徴とする制御回路。
  2. 前記駆動部は、前記振動子からの振動子振動モニタ信号を受信するI−V変換回路と、前記I−V変換回路に接続されたアナログデジタルコンバータと、前記アナログデジタルコンバータに接続されたバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタに接続されたデジタルアナログコンバータとを備え、前記I−V変換回路の入力と前記デジタルアナログコンバータの出力間の位相差がゼロであることを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
  3. 前記発振部は、前記振動子からの振動子振動モニタ信号を受信しアナログゼロクロス信号を出力するアナログゼロクロス検出回路と、前記アナログゼロクロス検出回路に接続され、前記アナログゼロクロス信号を受信する位相比較器と、前記位相比較器に接続されたPLL回路とを備え、前記PLL回路は、前記アナログゼロクロス信号に同期したクロック信号を発生することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
  4. 前記バンドパスフィルタの進み位相によって、前記アナログデジタルコンバータと前記デジタルアナログコンバータの遅れ位相を相殺することを特徴とする請求項2に記載の制御回路。
  5. 前記アナログデジタルコンバータと前記デジタルアナログコンバータのサンプリングは、同一周波数であることを特徴とする請求項2または4に記載の制御回路。
  6. 前記駆動部は、さらに正弦波発生器を備え、前記デジタルアナログコンバータには、前記バンドパスフィルタの通過信号、または前記正弦波発生器の出力信号が入力されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の制御回路。
  7. 前記駆動部は、さらに正弦波発生器を備え、前記デジタルアナログコンバータには、前記正弦波発生器より、前記振動子の発振安定時、振幅が自動調整された正弦波出力信号が入力されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の制御回路。
  8. 前記検出部は、コリオリの力の検出回路を備え、前記コリオリの力の検出回路において、前記バンドパスフィルタの出力または前記正弦波発生器の出力と、前記振動子の前記検出信号の差をとることで、コリオリの力による角速度の大きさを検出することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の制御回路。
  9. 前記検出部は、前記正弦波発生器に接続された90度シフト回路と、前記振動子の前記検出信号を増幅する増幅器とを備え、前記検出信号の増幅信号は、前記振動子を駆動するための正弦波信号より90度の位相差を有し、前記増幅信号に一定振幅の検波用正弦波信号を乗じ、1周期分積分することにより、前記振動子の前記検出信号の外乱を抑圧し、コリオリの力による角速度の大きさを検出することを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の制御回路。
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JP2016223782A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 セイコーエプソン株式会社 回路装置、電子機器及び移動体

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