JP4884498B2 - 角度検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータなどの回転機の回転角を検出する角度検出装置に関し、特に信号処理部の新規な改良技術に関するものである。
一般に、モータなどの回転を制御するためには、ロータの回転角を検出する角度検出装置が必要となる。また、この種の角度検出装置の回転センサとしては、レゾルバが用いられている。
図11は一般的なレゾルバ29の基本構成を示す回路図であり、図12は図11内の各回路要素Li、Los、Locにおける動作信号を示す波形図である。
図11において、レゾルバ29のロータ28には、楕円形状の磁性体28aが一体的かつ同心円状に設けられている。
ロータ28の外周部には、ステータが近接設置されており、ステータには、ロータ28の回転方向に対して90°の位相差を有するように励磁巻線Liが設けられている。
また、励磁巻線Liには、出力用巻線Los、Locが近接設置されており、出力用巻線Los、Locからは、ロータ28の回転角θに応じて、90°の位相差を有する正弦波(sin)信号および余弦(cos)信号が出力される。
図12には、ロータθに対する励磁巻線Liの入力信号と、出力用巻線Los、Locの出力信号との各波形が示されている。
図11、図12において、ロータ28が回転すると、回転角θに応じて、ロータ28側に設置された磁性体28aと、ステータ側に設置された出力用巻線Los、Locとの間の空隙が相補的に変化する。
したがって、磁性体28aと出力用巻線Los、Locとの間の空隙変化に応じて、各出力用巻線Los、Locの出力信号は、励磁巻線Liの入力波形に同期した励磁信号に重畳した波形で、信号振幅がsin信号、cos信号として出力される。
図13は従来の角度検出装置を示すブロック図であり、レゾルバ信号波形を角度信号に処理するためのトラッキング方式の信号処理部の回路構成を概略的に示している。
図13において、レゾルバ29に接続された信号処理部は、励磁信号発生器30と、乗算器31、32と、減算器33と、同期検波器34と、補償器35と、カウンタ36とを備えている。
励磁信号発生器30は、レゾルバ29内の励磁巻線Liに対する励磁信号を発生する。
乗算器31、32は、レゾルバ29の出力信号(Los信号、Loc信号)の包絡線信号sinθ、cosθと、カウンタ36からの角度信号φに基づく信号sinφ、cosφと、を個別に乗算する。
減算器33は、乗算器31の出力信号sinθ×cosφから、乗算器32の出力信号cosθ×sinφを減算し、以下の式(1)からなる減算信号を求める。
sinθ×cosφ−cosθ×sinφ ・・・(1)
式(1)は、三角関数の加法定理により、以下の式(2)のように変形することができる。
sinθ×cosφ−cosθ×sinφ=sin(θ−φ) ・・・(2)
式(2)からなる減算信号は、同期検波器34および補償器35を介してカウンタ36に入力される。
最後に、カウンタ36は、式(2)の値が「0」(θ−φ=0)となる角度φ(=θ)を算出し、これを最終的な角度検出値Φとして出力する。
従来の角度検出装置においては、上記のように、励磁巻線Liで励磁された出力用巻線Los、Locからの各出力信号に基づいて、sin波形およびcos波形を取得している(たとえば、特許文献1参照)。
また、他の例として、パルス信号で励磁された出力用巻線Los、Locの各出力電流をA/D変換した信号値に基づいて、sin波形およびcos波形を取得している(たとえば、特許文献2参照)。
特開2006−17659号公報 特許第3414893号公報
しかしながら、従来の角度検出装置においては、特許文献1または特許文献2に記載のいずれの技術の場合も、励磁巻線Liおよび励磁信号発生器30が必要であり、また、乗算器31、32(または、割算回路など)を使用しているので、回路規模が大きくなり、コストアップや信頼性低下を招くという課題があった。
特に、特許文献2の場合には、デジタル処理するためのA/D変換器が必要となり、回路規模がさらに拡大するという課題があった。
また、高回転中のロータ角度を検出する場合には、高い応答性が要求されるが、従来の信号処理部によれば、演算時間を必要とすることから、高周波クロックで高速演算を行う必要があるので、高周波クロックによって演算処理部内のICまたはマイコンで発熱量が増大し、さらに信頼性低下の原因となるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、比較的簡単な信号処理を実現することにより、安価で高信頼性の回転角検出信号を取得可能な角度検出装置を得ることを目的とする。
この発明に係る角度検出装置は、ロータの回転に応じて、互いに所定位相差を有してインダクタンスが周期的に変化するように配置された複数の巻線を有する角度検出装置において、複数の巻線の各々と個別の抵抗とが直列接続されて発振信号を生成する複数の辺回路と、複数の辺回路を個別に発振駆動する駆動回路と、複数の辺回路からの各発振信号に基づいて複数の巻線のインダクタンス比を検出するための信号処理回路とを備え、駆動回路は、複数の辺回路のうちの1つの辺回路の巻線および抵抗の分圧電圧が所定値に達した時点で、隣接する他の辺回路を発振駆動するものである。
この発明によれば、発振信号出力用の巻線を自励駆動発振させることにより、励磁巻線および励磁用回路が不要となるうえ、複雑な演算が不要となるので、回路規模を縮小することができ、安価で高信頼性の角度検出装置を実現することができる。
この発明の実施の形態1に係る角度検出装置を示すブロック図である。 図1内の各部における動作信号をブロック図内に示す波形図である。 この発明の実施の形態1による初段信号を検出するための発振回路を概念的に示す回路図である。 図3内のスイッチがオンされた後の分圧電圧およびスイッチの挙動を示す波形図である。 図1内の発振回路の具体的な構成例を示す回路図である。 図5の発振回路からのパルス信号およびLPF処理後の信号を示す波形図である。 この発明の実施の形態2による発振回路の具体的な構成例を示す回路図である。 図7の発振回路からのパルス信号を示す波形図である。 この発明の実施の形態3に係る角度検出装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4に係る角度検出装置を示すブロック図である。 一般的なレゾルバの基本構成を示す回路図である。 図11内の各回路要素における動作信号を示す波形図である。 従来の角度検出装置を示すブロック図である。
実施の形態1.
以下、図1および図2を参照しながら、この発明の実施の形態1について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る角度検出装置を示すブロック図であり、主に信号処理回路の構成を示している。
また、図2は図1内の各部における動作信号をブロック図内に示す波形図である。
図1において、角度検出装置は、アナログ回路で構成された信号処理部からなり、信号処理部は、ロータ(図示せず)に位相差を有して近接配置された発振回路1〜4と、発振回路1〜4に個別に接続されたLPF(ローパスフィルタ)5〜8と、LPF5、6を通過した第1および第3信号V1、V3を差動増幅する差動増幅器9と、LPF7、8を通過した第2および第4信号V2、V4を差動増幅する差動増幅器12とを備えている。
また、信号処理部は、差動増幅器9からのcos信号V5の正負を検出する正負判定器10と、差動増幅器12からのsin信号V6の正負を検出する正負判定器11と、cos信号V5と正負判定器11の正負検出信号とに応動するゲイン変更器13と、sin信号V6と正負判定器10の正負検出信号とに応動するゲイン変更器14と、ゲイン変更器13、14の各出力信号V7、V8を差動増幅する差動増幅器15と、回路素子のバラツキを吸収して差動増幅器15の出力信号V9を補償する補償器16とを備えている。
発振回路1〜4は、それぞれ、ロータに近接配置された信号検出用の巻線L1、L3、L2、L4を含み、パルス信号P1、P3、P2、P4を出力する。
発振回路1は、巻線L1を含み、発振回路2は、巻線L1に対して180°の位相差(図2の波形図参照)を有するように巻回された巻線L3を含む。
同様に、発振回路3は、ロータに近接配置された巻線L2を含み、発振回路4は、巻線L2に対して180°の位相差を有するように巻回された巻線L4を含む。
また、巻線L4は、巻線L1に対して90°の位相差を有し、巻線L2は、巻線L3に対して90°の位相差を有する。
LPF5〜8は、発振回路1〜4からのパルス信号P1、P3、P2、P4を包絡して第1信号V1、第3信号V3、第2信号V2、第4信号V4にする。
発振回路1内の巻線L1により検出されてLPF5を介した第1信号V1は、差動増幅器9の一方の入力端子に入力され、発振回路2内の巻線L3により検出されてLPF6を介した第3信号V3は、差動増幅器9の他方の入力端子に入力される。
同様に、発振回路3内の巻線L2により検出されてLPF7を介した第2信号V2は、差動増幅器12の一方の入力端子に入力され、発振回路4内の巻線L4により検出されてLPF8を介した第4信号V4は、差動増幅器12の他方の入力端子に入力される。
第1信号V1と第3信号V2とを差動増幅したcos信号V5(=V3−V1)は、正負判定器10およびゲイン変更器13に入力される。
同様に、第2信号V2と第4信号V4とを差動増幅したsin信号V6(=V4−V2)は、正負判定器11およびゲイン変更器14に入力される。
正負判定器10は、cos信号V5の正負(第1信号V1と第3信号V3との大小関係)を検出し、正負判定器11は、sin信号V6の正負(第2信号V2と第4信号V4との大小関係)を検出する。
正負判定器10の正負検出信号はゲイン変更器14に入力され、正負判定器11の正負検出信号はゲイン変更器13に入力される。
ゲイン変更器13は、正負判定器11からの正負検出信号に基づき、cos信号V5を+1倍または−1倍にした信号V7(図2の波形図参照)を生成して差動増幅器15の一方の入力端子に入力する。
同様に、ゲイン変更器14は、正負判定器10からの正負検出信号に基づき、sin信号V6を+1倍または−1倍にした信号V8を生成して差動増幅器15の他方の入力端子に入力する。
差動増幅器15は、ゲイン変更器13、14からの出力信号V7、V8を差動増幅した信号V9(=V8−V7)を、補償器16によりバラツキ補償したうえで、ロータ角に対応した最終的な角度検出信号として出力する。
角度検出信号V9は、図2に示すように、sin関数の−45°〜+45°の区間を切り取った波形の連続(のこぎり波形に近似した波形)となる。
これにより、角度検出信号V9の出力電圧とロータ角度との関係は、ほぼ線形性を示すことになる。
次に、図1内の発振回路1〜4の具体的な回路構成および動作について説明する。
図3は初段信号を検出するための発振回路を概念的に示す回路図であり、巻線L、抵抗R、比較器M、スイッチSW、インバータN、パルス信号(出力信号)Pを、それぞれ総称的に示している。
図3において、巻線Lおよび抵抗Rは、スイッチSWのオン/オフにより動作するパルス発振回路を構成している。
巻線Lは、インダクタンスzおよび内部抵抗rを有する等価回路で表すことができ、抵抗RおよびスイッチSWとともに、電源Eとグランドとの間に直列接続されている。
比較器Mは、巻線Lと抵抗Rとの分圧電圧Viを閾値Vthと比較し、分圧電圧Viが閾値Vthに達すると、インバータNを介してスイッチSWをオフする。また、これと同時に、同一回路内で隣接する次の発振回路(後述する「辺回路」)のスイッチSW'がオンされるようになっている。
なお、比較器Mの出力信号は、発振回路の出力信号(パルス信号)Pとなる。
図4は分圧電圧ViおよびスイッチSW、SW'の挙動を示す波形図であり、スイッチSWがオンされた後の分圧電圧Viの波形と、スイッチSWおよび次の辺回路のスイッチSW'との関係を示している。
スイッチSWがオンしてからt秒経過後の分圧電圧Vi(t)は、抵抗Rの抵抗値をRとすると、以下の式(3)のように表される。
Figure 0004884498
ただし、式(3)において、Vi(∞)は、時間tが十分に経過した時点での電圧値であり、τは巻線Lおよび抵抗Rにより決定される時定数である。
ここで、Vi(0)=0[V]、Vi(∞)=E×R/(R+r)とすると、式(3)は、電源電圧E、巻線Lの内部抵抗rを用いて、以下の式(4)のように変形することができる。
Figure 0004884498
また、分圧電圧Viが閾値Vthに達するまでの時間Tは、巻線Lのインダクタンスzを用いて、以下の式(5)のように表される。
Figure 0004884498
図4に示すように、分圧電圧Viが閾値Vthに達した時点で、当該辺回路のスイッチSWがオフされると同時に、次の辺回路のスイッチSW'がオンされる。
なお、スイッチSWがオフされたときの巻線電流は、スイッチSWのオン時間よりも十分に早く収束するものとする。
図5は発振回路1〜4の具体的な構成例を示す回路図であり、図6はパルス信号P1、P3、第1信号V1および第3信号V3を示す波形図である。
図5において、発振回路1〜4は、それぞれ図3に示した回路と同一の構成を有し、発振回路1、2は同一回路内に構成され、発振回路3、4は同一回路内に構成されている。
発振回路1は、巻線L1、抵抗R1、比較器M1、インバータN1およびスイッチSW1により構成され、巻線L1は、インダクタンスz1および内部抵抗r1を有し、抵抗R1は抵抗値R1を有する。また、巻線L1および抵抗R1の接続点からは分圧電圧Vi1が生成される。
同様に、発振回路2は、巻線L3、抵抗R3、比較器M3、インバータN3およびスイッチSW3により構成され、巻線L3は、インダクタンスz3および内部抵抗r3を有し、抵抗R3は抵抗値R3を有する。また、巻線L3および抵抗R3の接続点からは分圧電圧Vi3が生成される。
さらに、各発振回路1、2内の巻線、抵抗およびスイッチからなる直列辺回路において、各スイッチのオフ時の巻線電流は、各スイッチのオン時間よりも十分に早く収束するものとする。
発振回路1、2の上記構成および関係は、発振回路3、4についても同様である。
このとき、スイッチSW1のオン時間T1は、分圧電圧Vi1が閾値Vthに達するまでの時間であり、以下の式(6)のように表される。
Figure 0004884498
同様に、スイッチSW3のオン時間T3は、分圧電圧Vi3が閾値Vthに達するまでの時間であり、以下の式(7)のように表される。
Figure 0004884498
なお、スイッチSW1とスイッチSW3とは、互いに逆位相の関係となる。
いま、発振回路1、2において、巻線L1と巻線L3との信号位相差を180°とし、以下の関係が成立しているものとする。
z1=L−△Lc、
z3=L+△Lc、
r=r1=r3、
R=R1=R3、
また、電源電圧Eおよび閾値Vthは、巻線L1を含む辺回路と巻線L3を含む辺回路とで共通とすると、スイッチSW1のデューティD1は、以下の式(8)のように表される。
Figure 0004884498
スイッチSW3のデューティD3は、以下の式(9)のように表される。
Figure 0004884498
ただし、式(8)、式(9)において、インダクタンスの変化代△Lcは、巻線L1、L3のインピーダンス成分の比に波高値VHを乗算した値となる。
LPF5、6は、図6に示すように、パルス信号P1、P3に対して、スイッチSW1およびスイッチSW3のタイミングで波高値VHの波形整形を行い、平滑化処理を施す。このとき、LPF5、6のカットオフ周波数は、要求される応答性よりも十分高い周波数であり、発振周波数よりも十分に低い値となるよう設定される。
差動増幅器9は、LPF5、6で平滑化された第1信号V1と第3信号V3との差分をcos信号V5(=V3−V1)として求める。差分から求まるcos信号V5は、以下の式(10)のように表される。
Figure 0004884498
同様に、発振回路3、4において、巻線L2と巻線L4との信号位相差を180°とし、以下の関係が成立しているものとする。
z2=L−△Ls、
z4=L+△Ls、
r=r2=r4、
R=R2=R4、
また、電源電圧Eおよび閾値Vthは、巻線L2を含む辺回路と巻線L4を含む辺回路とで共通とすると、式(10)と同様に、差分から求まるsin信号V6は、以下の式(11)のように表される。
Figure 0004884498
ここで、発振回路1、2内の巻線L1および巻線L3と、発振回路3、4内の巻線L2および巻線L4との位相差が90°になるよう巻線L1〜L4を構成すれば、cos信号V5とsin信号V6とが得られる。
以上のように、この発明の実施の形態1(図1〜図6)に係る角度検出装置は、ロータの回転に応じて、互いに所定位相差を有してインダクタンスが周期的に変化するように配置された複数の巻線L1〜L4を有する角度検出装置において、複数の巻線L1〜L4の各々と個別の抵抗(固定抵抗)R1〜R4とが直列接続されてパルス信号(発振信号)P1〜P4を生成する複数の発振回路(辺回路)1、3、2、4と、複数の発振回路(辺回路)を個別に発振駆動する駆動回路(比較器M、インバータN)と、複数の発振回路(辺回路)からの各パルス信号(発振信号)P1、P3、P2、P4に基づいて複数の巻線L1〜L4のインダクタンス比を検出するための信号処理回路とを備えている。
駆動回路(比較器M、インバータN)は、複数の辺回路のうちの1つの辺回路(発振回路)の巻線Lおよび抵抗Rの分圧電圧Viが閾値(所定値)Vthに達した時点で、隣接する他の辺回路を発振駆動する。
信号処理回路は、複数の発振回路(辺回路)からの各発振信号(パルス信号)を平滑化処理する複数のLPF5〜8と、複数のLPFからの各平滑信号に基づく2つの信号(cos信号V5、sin信号V6)を差動増幅して複数の巻線のインダクタンス比を検出する差動増幅器15とを備えている。
信号処理回路は、複数のLPFの一方(LPF5、6)と協働してcos信号V5を生成するcos信号生成回路(差動増幅器9)と、複数のLPFの他方(LPF7、8)と協働してsin信号V6を生成するsin信号生成回路(差動増幅器12)と、cos信号V5およびsin信号V6の正負を検出する正負判定器10、11と、sin信号V6の正負に応じてcos信号V5のゲインを+1倍または−1倍して変形cos信号V7を生成するゲイン変更器13と、cos信号V5の正負に応じてsin信号V6のゲインを+1倍または−1倍して変形sin信号V8を生成するゲイン変更器14とを備えている。
差動増幅器15は、変形cos信号V7と変形sin信号V8とを減算または加算することによりロータの回転角θに応じた角度検出信号V9を得る。
この発明の実施の形態1によれば、発振回路内の各巻線L1〜L4を自励駆動発振させるので、従来(図11、図12)の励磁巻線Liおよび励磁用回路(励磁信号発生器30)が不要となり、また、複雑な演算が不要となるので、回路規模を縮小することができ、安価で高信頼性の角度検出装置を実現することができる。
最終的な出力信号(角度検出信号V9)が、巻線L1〜L4のインダクタンス成分の比として得られるので、巻線の内部抵抗rおよび外部構成部品の影響をキャンセルするとともに、同相で変化するインダクタンス成分の変化もキャンセルすることができ、さらに高信頼性の角度検出装置を実現することができる。
また、差動増幅器15を用いて信号処理回路を構成することにより、ほぼ同相のノイズが重畳してもキャンセルすることができるので、ノイズ耐量に優位な角度検出装置を実現することができる。
また、信号処理回路は、アナログ回路で構成することができるので、IC化する際に、回路規模が増大することなく、簡単で安価に構成することができる。
また、マイコンなどによる演算処理が不要であることから、高回転における角度検出の場合でも、演算時間を必要とせず、クロックの高周期化にともなう回路の発熱も低減することができる。
特に、アナログ構成とした場合、デジタル処理用のクロックが不要となり、アナログ処理の回路構成が簡略化するので、高回転時の回路発熱も発生せず、信頼性を向上させることができる。
なお、デジタル構成を併用する場合には、A/D変換器が不要なので、比較的簡単にデジタル信号の取得が可能であり、デジタル処理での補正も簡単に実現することができる。
また、必要に応じて、出力信号をA/D変換して、マップ設定にて角度変換することにより、従来の信号出力との互換性を持たせることができる。
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1(図5)では、巻線L1、L3(抵抗R1、R3)を含む発振回路1、2を一方の同一回路内に構成し、巻線L2、L4(抵抗R2、R4)を含む発振回路3、4を他方の同一回路内に構成したが、図7のように、すべての発振回路1〜4を同一回路内に構成し、4箇所の巻線L1、L3、L2、L4を同一発振手段で駆動してもよい。
図7はこの発明の実施の形態2に係る発振回路の具体的な構成例を示す回路図であり、前述(図5参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
また、図8は図7内の各パルス信号P1、P3、P2、P4の動作タイミングを示す波形図である。
図7において、発振回路1〜4の各巻線L1、L3、L2、L4の一端は、共通の電源Eに接続されている。なお、信号処理回路については、図1に示した構成と同様である。
まず、発振回路1のスイッチSW1がオンされると、分圧電圧Vi1が閾値Vthに達した時点で、比較器M1の出力信号をトリガとして、インバータN1を介してスイッチSW1がオフされる。また、比較器M1の出力信号をトリガとして、発振回路1に隣接した発振回路2のスイッチSW3がオンされる。
続いて、発振回路2の分圧電圧Vi3が閾値Vthに達すると、比較器M3の出力信号をトリガとして、発振回路2のスイッチSW3がオフされ、発振回路2に隣接した発振回路3のスイッチSW2がオンされる。
また、発振回路3の分圧電圧Vi2が閾値Vthに達すると、比較器M2の出力信号をトリガとして、発振回路3のスイッチSW2がオフされ、発振回路3に隣接した発振回路4のスイッチSW4がオンされる。
さらに、発振回路4の分圧電圧Vi4が閾値Vthに達した時点で、比較器M4の出力信号をトリガとしてスイッチSW4がオフされると、発振回路1のスイッチSW1が再びオンされる。以下、発振回路1〜4の上記オン/オフ動作が、順次に繰り返される。
これにより、図8に示すタイミング波形のパルス信号P1、P3、P2、P4が、各発振回路1〜4から得られる。
なお、発振回路1〜4内の各スイッチSW1、SW3、SW2、SW4は、同時に他の巻線が励磁されないように、トリガ発生と同時にオフとなる。
このとき、発振停止を防止するために、仮に発振停止した場合には、図7のように、電源電圧Eにリセット信号Resetを与えてリセット機能を施すようにしてもよい。
以上のように、この発明の実施の形態2(図7、図8)によれば、1つの回路内に発振回路1〜4を構成することができる。
また、発振回路1〜4内の各巻線L1、L3、L2、L4は、隣接した辺回路からのトリガ(比較器Mの出力信号)に応じて順次に励磁され、同時に他の巻線が励磁されることがないので、他の巻線駆動によるノイズの影響を排除することができる。
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1、2(図1)では、パルス信号P1、P3、P2、P4を処理する信号処理回路を、LPF5〜8を含むアナログ回路で構成したが、図9のように、タイマ(カウンタ)18〜21および加算器26を含むデジタル回路で構成してもよい。
図9はこの発明の実施の形態3に係る角度検出装置を示すブロック図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図9内の信号処理回路は、前述(図1)のLPF5〜8に代えて、タイマ18〜21および加算器26を備えている。
ただし、信号処理回路内の他の回路要素(割算器22〜25、差動増幅器9〜12、ゲイン変更器13、14、差動増幅器15)は、タイマ18〜21の各カウンタ値C1、C3、C2、C4に基づくデジタル処理を実行し、デジタル値F1〜F9を生成する。
すなわち、割算器の各出力信号F1〜F4は、前述のLPF5〜8からの第1〜第4信号V1〜V4に対応する。
また、差動増幅器9、12の出力信号F5、F6は、前述のcos信号V5、sin信号V6に対応し、ゲイン変更器13、14の出力信号F7、F8は、前述の変形cos信号V7、変形sin信号V8に対応する。
さらに、差動増幅器15の出力信号F9は、前述の角度検出信号V9に対応する。
なお、図9においては、複数のパルス信号ごとに複数のタイマ18〜21および割算器22〜25を設けているが、1つのタイマおよび1つの割算器により、複数のデジタル情報を取得してもよい。
図9において、タイマ18〜21は、発振回路1〜4から入力されるパルス信号P1、P3、P2、P4のH(ハイ)レベル期間またはL(ロー)レベル期間を読み込み、デジタルデータからなるカウンタ値C1、C3、C2、C4を生成する。
加算器26は、カウンタ値C1、C3、C2、C4を加算して、周期C(=C1+C2+C3+C4)を生成する。
割算器22〜25は、周期Cに対する各カウンタ値C1、C3、C2、C4を演算し、周期比F1(=C1/C)、F3(=C3/C)、F2(=C2/C)、F4(=C4/C)を算出する。
以下、前述と同様に、差動増幅器9〜12、正負判定器10、11、ゲイン変更器13、14および補償器16を介して、最終的に、差動増幅器15から回転角を示す角度検出信号F9が得られる。
以上のように、この発明の実施の形態3(図9)に係る信号処理回路は、デジタル回路により構成され、複数の発振回路(辺回路)1〜4からの各パルス信号(発振信号)P1、P3、P2、P4のHレベル期間またはLレベル期間を検出するタイマ18〜21を備えている。
タイマ18〜21は、パルス信号(発振信号)のHレベル期間(または、Lレベル期間)を示すカウンタ値C1、C3、C2、C4を、デジタル情報として信号処理回路に提供する。
また、信号処理回路は、タイマ18〜21に対応した割算器22〜25を備え、タイマ18〜21および割算器22〜25を介して複数の周期比(デジタル情報)F1、F3、F2、F4を取得する。
このように、信号処理回路をデジタル回路で構成しても、前述の実施の形態1、2と同等の作用効果を奏することができる。
また、タイマ18〜21を用いることにより、A/D変換器を不要としてデジタル信号を得ることができ、デジタル補正処理を容易にすることができるので。
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3(図9)では、信号処理回路内に割算器22〜25を設け、加算器26からの周期Cを用いて、各パルス信号P1〜P4のH(L)レベル期間を正規化演算したが、図10のように、割算器22〜25を除去して、加算器26からの周期Cに基づいて発振回路1〜4内の閾値Vthを制御してもよい。
図10はこの発明の実施の形態4に係る角度検出装置を示すブロック図であり、前述(図9参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
図10において、信号処理回路は、割算器22〜25に代えて、D/A変換器27を備えている。
D/A変換器27は、加算器26からの周期Cに応じた閾値Vthを生成し、各発振回路1〜4内の比較器M1、M3、M2、M4(図5、図7参照)に入力する。
このように、周期Cに応じて閾値Vthを制御することにより、各パルス信号P1〜P4の周波数を固定することができる。
以下、パルス信号P1〜P4の周波数を固定した後、前述の実施の形態3と同様に、デジタルデータを取得し、差動増幅器15から回転角を示す角度検出信号F9を生成する。
以上のように、この発明の実施の形態4(図10)によれば、複数の辺回路からの各発振信号の周波数を固定する周波数固定手段として、D/A変換器27を備えているので、割算器22〜25を不要とした回路構成においても、前述の実施の形態3(図9)と同様に、A/D変換器が不要のままデジタル信号を取得することができるので、デジタル補正処理を容易にすることができる。
また、この発明の実施の形態4によれば、周期Cによる割算が不要となるので、回路規模を削減することができる。
さらに、発振回路1〜4が、前述の実施の形態2(図8)のように、複数の巻線が同時に励磁されない構成であれば、複数のタイマ18〜21を用いずに、1つのタイマで複数の信号をデジタル情報として取得することができる。
1〜4 発振回路、5〜8 LPF(ローパスフィルタ)、9、12、15 差動増幅器、16 補償器、10、11 正負判定器、13、14 ゲイン変更器、M、M1〜M4 比較器、L、L1〜L4 巻線、R、R1〜R4 抵抗、SW、SW1〜SW4 スイッチ、18〜21 タイマ、22〜25 割算器、26 加算器、27 D/A変換器、P、P1〜P4 パルス信号(発振信号)、Vi、Vi1〜Vi4 分圧電圧、Vth 閾値(所定値)、V5、F5 cos信号、V6、F6 sin信号、V7、F7 変形cos信号、V8、F8 変形sin信号、V9、F9 角度検出信号。

Claims (8)

  1. ロータの回転に応じて、互いに所定位相差を有してインダクタンスが周期的に変化するように配置された複数の巻線を有する角度検出装置において、
    前記複数の巻線の各々と個別の抵抗とが直列接続されて発振信号を生成する複数の辺回路と、
    前記複数の辺回路を個別に発振駆動する駆動回路と、
    前記複数の辺回路からの各発振信号に基づいて前記複数の巻線のインダクタンス比を検出するための信号処理回路とを備え、
    前記駆動回路は、前記複数の辺回路のうちの1つの辺回路の巻線および抵抗の分圧電圧が所定値に達した時点で、隣接する他の辺回路を発振駆動することを特徴とする角度検出装置。
  2. 前記信号処理回路は、
    前記複数の辺回路からの各発振信号を平滑化処理する複数のLPFと、
    前記複数のLPFからの各平滑信号に基づく2つの信号を差動増幅して前記複数の巻線のインダクタンス比を検出する差動増幅器と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の角度検出装置。
  3. 前記信号処理回路は、
    前記複数のLPFの一方と協働してcos信号を生成するcos信号生成回路と、
    前記複数のLPFの他方と協働してsin信号を生成するsin信号生成回路と、
    前記cos信号および前記sin信号の正負を検出する正負判定器と、
    前記sin信号の正負に応じて前記cos信号のゲインを+1倍または−1倍して変形cos信号を生成するゲイン変更器とを含み、
    前記cos信号の正負に応じて前記sin信号のゲインを+1倍または−1倍して変形sin信号を生成するゲイン変更器と、
    前記差動増幅器は、前記変形cos信号と前記変形sin信号とを減算または加算することにより前記ロータの回転角に応じた角度検出信号を得ることを特徴とする請求項2に記載の角度検出装置。
  4. 前記信号処理回路は、アナログ回路により構成されたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の角度検出装置。
  5. 前記信号処理回路は、デジタル回路により構成され、前記複数の辺回路からの各発振信号のHレベル期間またはLレベル期間を検出するタイマを含むことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の角度検出装置。
  6. 前記信号処理回路は、前記タイマに対応した割算器を含み、前記タイマおよび前記割算器を介して複数のデジタル情報を取得することを特徴とする請求項5に記載の角度検出装置。
  7. 前記複数の辺回路からの各発振信号の周波数を固定する周波数固定手段を備えたことを特徴とする請求項5に記載の角度検出装置。
  8. 前記信号処理回路は、単一のタイマにより複数のデジタル情報を取得することを特徴とする請求項7に記載の角度検出装置。
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