JP2010230096A - 車両用無段変速装置 - Google Patents

車両用無段変速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010230096A
JP2010230096A JP2009078784A JP2009078784A JP2010230096A JP 2010230096 A JP2010230096 A JP 2010230096A JP 2009078784 A JP2009078784 A JP 2009078784A JP 2009078784 A JP2009078784 A JP 2009078784A JP 2010230096 A JP2010230096 A JP 2010230096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
valve
oil chamber
upshift
continuously variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009078784A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Tsumato
靖 妻藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2009078784A priority Critical patent/JP2010230096A/ja
Publication of JP2010230096A publication Critical patent/JP2010230096A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】
アイドルストップ解除後の発進時のタイムラグを短縮できる車両用無段変速装置を提供する。
【解決手段】
アップシフト用のレシオ制御弁67は、アイドルストップ制御解除後の発生油圧が給排制御の可能な油圧より低いときに、スプール67bをアップシフト位置に付勢するスプリング67cと、前記スプリング67c及び信号圧Pds1の付勢力に対抗して前記信号圧の元圧を兼ねる一定圧Psmが供給されるカウンタポート67jとを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用無段変速装置に関し、詳細にはアイドルストップ解除後の発進時におけるタイムラグを短縮できるようにしたアップシフト用レシオ制御弁の改善に関する。
駆動側油室を有する駆動プーリと従動側油室を有する従動プーリとをVベルトで連結し、前記各油室への作動油の給排制御により変速比を変化させるベルト式無段変速機と、アップシフトあるいはダウンシフト信号圧入力に従いスプール位置を変化させることにより前記油室への作動油量を給排調整するアップシフト用とダウフト用の一対のレシオ制御弁とを備えた車両用無段変速装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、前記の各油室への前記作動油は各プーリ軸に設けられた軸芯油路を介して供給され、前記各油室内の前記作動油はシールリングを利用して封止されるものが多い(例えば特許文献2参照)
特開2007−263207 特開2006−132549
最近では、車両の走行停止時にエンジンを停止させるアイドルストップ制御を行うことが推奨されている。アイドルストップによるエンジン停止状態では、エンジン駆動による機械式オイルポンプが停止してしまうので、作動油の油圧がゼロとなるとともに、前記シールリング部から作動油が洩れ、前記油室内に空隙ができる場合がある。この状態ではアイドルストップの解除直後作動油を補充して前記空隙を埋めるまで前記油室内の油圧が発生しないため、ベルト伝達トルク容量を得ることができない。その結果発進時にタイムラグが生じることになる。
そのため電動オイルポンプを利用するものが多い。しかし電動オイルポンプは高価であり、車両のコストアップの要因となる。
本発明は、アイドルストップ制御を採用した車両で、変速機用電動オイルポンプを備えない場合において、アイドルストップ解除後の低油圧時でも早急に油室に作動油を供給でき、発進時のタイムラグを短縮できる車両用無段変速装置を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、駆動側油室を有する駆動プーリと従動側油室を有する従動プーリとをVベルトで連結し、前記各油室への作動油の給排制御により変速比を変化させるベルト式無段変速機と、前記油室への作動油をエンジン回転により発生させる機械式オイルポンプと、アップシフトあるいはダウンシフト信号圧入力に従いスプール位置を変化させることにより前記油室への作動油量を給排制御するアップシフト用とダウフト用の一対のレシオ制御弁とを備え、走行停止時にエンジンを停止するアイドルストップ制御を行う車両用無段変速装置において、
前記アップシフト用のレシオ制御弁は、アイドルストップ制御解除後の発生油圧が前記給排制御の可能な油圧より低いときに、前記スプールをアップシフト位置に付勢するスプリングと、前記スプリング及び信号圧の付勢力に対抗して前記信号圧の元圧を兼ねる一定圧が供給されるカウンタポートとを有することを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用無段変速装置において、前記一定圧と同油圧に予め保持された油圧を供給する第1経路が接続された第1ポートと、前記第1経路よりも上流の第2経路が接続された第2ポートとを備え、通常時には前記第1経路の油圧を前記カウンタポートに供給するとともに、前記第1経路の油圧がフェイルした場合には、前記第2経路の油圧を前記カウンタポートに供給するフェイルセーフ弁を備えたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、前記アップシフト用のレシオ制御弁は、アイドルストップ制御解除後の発生油圧が油室への作動油量の給排制御可能な油圧より低いときには、前記スプールを前記スプリングによりアップシフト位置に保持するので、アイドルストップ解除後の、機械式オイルポンプによる発生油圧が低い場合にも直ちにライン圧PLを駆動プーリの駆動側油室に供給でき、アイドルストップ中の駆動側油室内の作動油の洩れ分を早急に補充することで発進時のタイムラグを短縮できる。
また前記カウンタポートへの供給油圧が一定圧に達したとき、前記油室への作動油の給排制御が停止して、前記油室の作動油は閉じ込み状態となる。その後は、アイドルストップ制御を実施しない場合と同等のアップシフトあるいはダウンシフト制御が可能となる。
請求項2の発明によれば、通常時には第1経路の油圧を前記カウンタポートに供給するとともに、前記第1経路の油圧がフェイルした場合には、第2経路の油圧を前記カウンタポートに供給するフェイルセーフ弁を備えたので、バルブロックなどで一定圧が供給されない場合にもこれより上流側の例えばライン圧PLを供給でき、駆動側油室への過剰な油の供給によりアップシフトをし続けることを防止でき、駆動力不足による走行不能を防止できる。
本発明の一実施形態に係る自動車用無段変速装置の模式構成図である。 前記無段変速装置に使用される油圧制御装置の模式構成図である。 前記油圧制御装置のアップシフト用及びダウンシフト用レシオ制御弁を示す断面図である。 従来のアップシフト用及びダウンシフト用レシオ制御弁を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に沿って説明する。
図1ないし図3は本発明の一実施形態に係る自動車用無段変速装置を説明するための図である。
図1において、50はFF横置き式の自動車用無段変速装置である。この無段変速装置50は、エンジン出力軸1によりトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸3と、該入力軸3の回転を正逆切り替えて駆動軸10に伝達する前後進切替え装置4と、駆動プーリ11と従動プーリ21とにVベルト15が巻き掛けられたベルト式無段変速機8と、従動軸20の動力を出力軸23aに伝達するデファレンシャル装置23等で構成されている。なお、前記Vベルト15は、一対の無端状張力帯と、これら張力帯に支持された多数のブロックとで構成された公知の金属ベルトである。
前記トルクコンバータ2と前後進切替え装置4との間には機械式のオイルポンプ6が配置されている。このオイルポンプ6はトルクコンバータ2のポンプインペラ2aにより駆動される。トルクコンバータ2のタービンランナ2bは入力軸3に連結され、ステータ2cはワンウェイクラッチ2dを介してケースにより支持されている。入力軸3とポンプインペラ2aとの間にロックアップクラッチ2fが設けられている。
前記前後進切替え装置4は、遊星歯車機構7と逆転ブレーキB1と直結クラッチC1とで構成されている。遊星歯車機構7のサンギヤ7aは入力軸3に連結され、リングギヤ7bは駆動軸10に連結されている。この遊星歯車機構7はシングルピニオン方式であり、逆転ブレーキB1はピニオンギヤ7dを支えるキャリア7cと変速機ケース5との間に設けられ、直結クラッチC1はキャリア7cとサンギヤ7aまたは入力軸3との間に設けられている。
前記直結クラッチC1を解放、逆転ブレーキB1を締結とすると、入力軸3の回転が逆転され、かつ減速されて駆動軸10へ伝えられ、前進走行状態となる。一方、逆転ブレーキB1を解放、直結クラッチC1を締結とすると、遊星歯車機構7のキャリア7cとサンギヤ7aとが一体に回転するので、入力軸3と駆動軸10とが直結され、後進走行状態となる。
従って、前記逆転ブレーキB1および直結クラッチC1は走行レンジ(Dレンジ、Rレンジなど)においてのみ締結され、非走行レンジ(Nレンジ、Pレンジ)では解放される。
前記ベルト式無段変速機8の駆動プーリ11は、駆動軸10上に一体に形成された固定シーブ11aと、駆動軸10上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ11bと、可動シーブ11bの背後に設けられた駆動側油室12とを備えている。駆動側油室12への油量を制御することにより、変速制御が実施される。
従動プーリ21は、従動軸20上に一体に形成された固定シーブ21aと、従動軸20上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ21bと、可動シーブ21bの背後に設けられたベルト挟圧手段である従動側油室22とを備えている。従動側油室22の油圧を制御することにより、トルク伝達に必要なベルト挟圧力が与えられる。なお、従動側油室22には初期挟圧力を与えるスプリングを配置してもよい。
前記従動軸20の一端部はエンジン側に向かって延び、この一端部に出力ギヤ24が固定されている。出力ギヤ24はデファレンシャル装置23のリングギヤ25に噛み合っており、デファレンシャル装置23から左右に延びる出力軸23aに動力が伝達され、車輪が駆動される。
図2は、前記無段変速装置50に使用される油圧制御装置の、前記前後進切替え機構4を構成する逆転ブレーキB1及び直結クラッチC1の制御回路部分及び前記無段変速機8の変速制御回路部分のみを示している。
図2において、61はレギュレータ弁、62はクラッチモジュレータ弁、63はソレノイドモジュレータ弁、64はガレージシフト弁、65はマニュアル弁、66はダウンシフト用レシオ制御弁、67はアップシフト用レシオ制御弁、68はレシオチェック弁、69はベルト挟持圧制御弁である。またSLSは前後進切替え機構4の前記直結クラッチC1,前記逆転ブレーキB1の過渡油圧を調圧制御するソレノイド弁、DS1はアップシフト用信号圧Pds1を調圧制御するアップシフト用ソレノイド弁、DS2はダウンシフト用信号圧Pds2を調圧制御するダウンシフト用ソレノイド弁である。
ただし、本実施形態では、前記信号圧Pds1,Pds2は、前記ガレージシフト弁64への信号圧供給を兼ねており、過渡圧制御位置に保持する手段として利用される。前記ガレージシフト弁64が過渡圧制御位置から保持圧制御位置に切り替えられると、前記信号圧Pds1,Pds2は、専らアップシフト用あるいはダウンシフト用の信号圧供給制御に利用される。
前記レギュレータ弁61は、オイルポンプ6の吐出圧を、信号ポート61aに入力される信号油圧に応じたライン圧PLに調圧する弁である。
前記クラッチモジュレータ弁62は、直結クラッチC1および逆転ブレーキB1に供給されるクラッチ圧を調圧する弁である。入力ポート62aにはライン圧PL が入力され、出力ポート62bからクラッチモジュレータ圧Pcmが出力される。また、第1信号ポート62cには出力圧がスプールを付勢するスプリング荷重と対向するようにフィードバックされている。そのため、前進時のクラッチ圧は、ライン圧PL が所定値以下の場合にはライン圧PLと同じ圧力とされ、ライン圧PL が所定値を越えると、一定圧に制限される。
前記マニュアル弁65はシフトレバーと機械的に連結された手動操作弁であり、P、R、N、D、S、Bの各レンジに切り換えられ、ガレージシフト弁64から供給される油圧を直結クラッチC1,又は逆転ブレーキB1に選択的に導くものである。入力ポート65aにはガレージシフト弁64から油圧が供給され、出力ポート65bは直結クラッチC1と接続され、出力ポート65c,65dは共に逆転ブレーキB1に接続されている。マニュアル弁65は、Rレンジでは直結クラッチC1に油圧を供給するとともに逆転ブレーキB1の油圧をドレーンし、D、S、Bレンジでは逆転ブレーキB1に油圧を供給するとともに直結クラッチC1の油圧をドレーンし、非走行レンジであるP、Nレンジでは直結クラッチC1および逆転ブレーキB1の油圧を共にドレーンする。
前記ソレノイドモジュレータ弁63はクラッチモジュレータ弁62の出力圧を調圧して一定のソレノイドモジュレータ圧Psmを発生する弁である。このソレノイドモジュレータ圧Psmは、ダウンシフト用およびアップシフト用ソレノイド弁DS2,DS1に供給されている。さらに本実施形態では、ソレノイドモジュレータ圧Psmは、ガレージシフト弁64及びアップシフト用レシオ制御弁67,ベルト挟持圧制御弁69にも供給される。
前記ガレージシフト弁64は、シフトレバーをNからDまたはNからRへ切り替えた時(ガレージシフト時)に、直結クラッチC1および逆転ブレーキB1への供給圧を過渡圧と保持圧に切り替えるための切替え弁である。具体的には、前記ガレージシフト弁64は前記アップシフト用ソレノイド弁DS1とダウンシフト用ソレノイド弁DS2からの信号圧が共に供給された時に過渡圧制御位置に保持される。
前記アップシフト用レシオ制御弁67は、前記駆動プーリ11の駆動側油室12に給排される作動油量を調整する。また前記ダウンシフト用レシオ制御弁66は前記従動プーリ21の従動側油室22に給排される作動油の流量を制御する。さらにまた前記レシオチェック弁68は駆動側油圧と従動側油圧との比率を予め設定された関係とする。
前記ダウンシフト用レシオ制御弁66は、バルブボディ66a内にスプール66bを軸方向に移動可能に配置するとともに、該バルブボディ66aの一端部に前記スプール66bを軸方向他端側に付勢するスプリング66cを配設した構造のものである。前記スプリング66cの配置室はアップシフト用ソレノイド弁DS1に接続され、他端側の信号ポート66dはダウンシフト用ソレノイド弁DS2に接続されている。またダウンシフト用レシオ制御弁66の入力ポート66eにはアップシフト用レシオ制御弁67の第2出力ポート67gが接続されている。
ここで、図4は、従来のアップシフト用レシオ制御弁77を示す。なお、ダウンシフト用レシオ弁66は図3のものと同一構造を有する。
前記従来のアップシフト用レシオ制御弁77は、バルブボディ77a内にスプール77bを軸方向に移動可能に配置し、該バルブボディ77aの一端部に前記スプール77bを他端側に付勢するスプリング77cを配置した構造を有する。
前記従来のアップシフト用レシオ制御弁77及びダウンシフト用レシオ制御弁66では、ダウンシフト用ソレノイド弁DS2がオフし、アップシフト用ソレノイド弁DS1がオンすると、ダウンシフト用レシオ制御弁66は図4の中心線より左側に示す状態となり、アップシフト用レシオ制御弁77は同図の中心線より左側に示す状態となる。そのためアップシフト用レシオ制御弁77の入力ポート77eと第1出力ポート77fが連通し、ライン圧PLが駆動プーリ11の駆動側油室12に供給され、アップシフトが実施される。
本実施形態では、アイドルストップ制御を行うようにしており、アイドルストップ状態においては駆動プーリ11の駆動側油室12から作動油が漏洩するおそれがあり、この漏洩分をアイドルストップ解除後に直ちに補充する必要がある。
ところが本実施形態では、電動式オイルポンプを備えておらず、機械式オイルポンプ6からの油圧により前記ソレノイド弁DS1,DS2の信号圧Pds1,Pds2を発生するようにしている。アイドルストップを解除したスタータ作動直後においては、オイルポンプ6の吐出量が少なく油圧が低いため、前記ソレノイド弁DS1,DS2の信号圧Pds1,Pds2も低い。その結果アップシフト用レシオ制御弁77を、図4の中心線より左側の状態に直ちに切り替えることができない。そのためライン圧PLを駆動プーリ11の駆動側油室12に直ちに供給することはできず、その結果、アイドルストップ解除後の発進時にタイムラグが生じるおそれがある。
そこで本実施形態では、アップシフト用レシオ制御弁67を、図3に示す構造とした。バルブボディ67a内にスプール67bが軸方向に移動可能に配置され、前記バルブボディ67aの一端にスプリング67cが配置されている。このスプリング67cは前記スプール67bを入力ポート67eと第1出力ポート67fとが連通するように付勢している。前記入力ポート67eにはライン圧PLが入力され、前記第1出力ポート67fは前記駆動プーリ11の駆動側油室12に接続されている。
また前記バルブボディ67aのスプリング67c側に設けられた信号圧ポート67iは前記アップシフト用ソレノイド弁DS1に接続され、反スプリング側に設けられた信号圧ポート67dはダウンシフト用ソレノイド弁DS2に接続されている。また前記バルブボディ67aの前記信号圧ポート67dの近傍にカウンタポート67jが形成されており、このカウンタポート67jはソレノイドモジュレータ弁63に接続されている。
また前記レシオチェック弁68は、バルブボディ68a内にスプール68bを軸方向に移動可能に配置するとともに、該バルブボディ68aの一端に、前記スプール68bを他端側に付勢するスプリング68cを配置した構造を有する。
前記レシオチェック弁68では、ライン圧PLが入力ポート68dから出力ポート68fを経てダウンシフト用レシオ制御弁66に供給される。また前記レシオチェック弁68の油室68gは前記従動プーリ21の従動側油室22に接続されており、駆動側油室12内の油圧と従動側油室22内の油圧との比率が予め設定された値となるように作動する。
前記ダウンシフト用レシオ制御弁66のスプール66b及びアップシフト用レシオ制御弁67のスプール67bは、ダウンシフト用ソレノイド弁DS2及びアップシフト用ソレノイド弁DS1からの信号圧の組合せによって3通りの位置をとる。
1番目の位置は、ダウンシフト用ソレノイド弁DS2がオンし、アップシフト用ソレノイド弁DS1がオフする場合である。この場合、ダウンシフト用レシオ制御弁66は図3の中心線より右側位置となり、アップシフト用レシオ制御弁67も図3の中心線より右側位置となる。そのため駆動プーリ11の駆動側油室12内の作動油がアップシフト用レシオ制御弁のポート67f,67g及びダウンシフト用レシオ制御弁66のポート66e,66fを通って排出され、ダウンシフトが行われる。
2番目の位置は、ダウンシフト用ソレノイド弁DS2がオフし、アップシフト用ソレノイド弁DS1がオンする場合である。この場合、ダウンシフト用レシオ制御弁66は図3の中心線より左側位置となり、アップシフト用レシオ制御弁67も図3の中心線より左側位置となる。そのためアップシフト用レシオ制御弁67の入力ポート67eと出力ポート67fがと連通し、ライン圧PLが駆動プーリ11の駆動側油室12に供給され、アップシフトが行われる。
3番目の位置は、アップシフト用ソレノイド弁DS1とダウンシフト用ソレノイド弁DS2が共にオンする場合である。この場合、前記ソレノイド弁DS1,DS2はガレージシフト弁64を過渡位置に保持するために使用される。
このような指令の状態におけるアップシフト用レシオ弁67とダウンシフト用レシオ弁66は以下のようになる。まず、アイドルストップ解除直後においては、機械式オイルポンプ6からの油量が少なく、前記アップシフト用ソレノイド弁DS1及びダウンシフト用ソレノイド弁DS2からの信号圧は低い。本実施形態のアップシフト用レシオ制御弁67においては、スプール67bはスプリング67cの付勢力により図3の中心線より左側の状態のままで、ダウンシフト用レシオ弁66は図3の中心線より左側の状態であり、アップシフト状態となる。そのため、アイドルストップ解除直後からライン圧PLが入力ポート67eから出力ポート67fを通って駆動プーリ11の駆動側油圧12に供給され、アイドルストップ中に洩れた作動油が直ちに補充され、その結果発進時のタイムラグを短縮できる。
そしてソレノイドモジュレータ圧Psmと前記アップシフト用ソレノイド弁DS1,ダウンシフト用ソレノイド弁DS2の信号圧も所定の正規圧に達すると、ソレノイドモジュレータ圧Psmにより前記スプリング67cの付勢力と対向してアップシフト用レシオ弁66は図3の中心線より右側位置に動く。この為、駆動側油室12と従動側油室22は閉じ込み状態となる。この時点では、既述の通り、駆動側油室12の作動油は補充されているので、ソレノイド弁SLSからの過渡圧力Pslsによってベルト伝達トルク容量を上回らないように前後進の逆転ブレーキB1あるいは直結クラッチC1のトクル容量を制御して、ベルト滑りを防止するアイドルストップ解除制御を行うことができる。その後においては、アップシフト用レシオ制御弁67は、図4に示す従来のアップシフト用レシオ制御弁77と同等の変速制御を行うこととなる。
ここで本実施形態では、油圧が所定の信号圧に達した状態では、信号圧の元圧であるソレノイドモジュレータ圧Psmは所定の一定圧としてカウンタポート67jに供給されており、スプリング67cの付勢力と対抗させるようにしている。従って、仮にソレノイドモジュレータ圧Psmがバルブロック等によって供給されなくなると、アップシフト用レシオ制御弁67は図3の中心線より左側の状態となり、駆動側油室12への過剰な油の供給によりアップシフトをし続けることになり、駆動力不足による走行不能になるおそれがある。
そこで本実施形態では、図3の上端左部に示すように、前記ソレノイドモジュレータ圧Psmの供給経路にフェイルセーフ弁76を介在させている。このフェイルセーフ弁76では、バルブボディ76a内にスプール76bが摺動可能に配置され、該スプール76bはスプリング76cにより図3右方に付勢されている。
そして前記バルブボディ76aの第1ポート76dには前記ソレノイドモジュレータ圧Psmを供給する第1経路76eが接続され、第2ポート76fには、前記ソレノイドモジュレータ圧Psmより上流側の、例えばライン圧PLを供給する第2経路76gが接続されている。また出力ポート76hは前記カウンタポート67jに接続されている。なお、前記第1経路76eは第3ポート76iにも接続されている。
通常時には、前記スプール76bは図3の、バルブ中心線より上側に示す状態になっており、前記第1経路76eのソレノイノモジュレータ圧が第1ポート76dから出力ポート76hを介してカウンタポート67jに供給される。一方、前記第1経路76eの油圧がフェイルした場合には、前記スプール76bは図3のバルブ中心線より下側に示す状態になり、前記第2経路76gのライン圧PLが第2ポート76fから出力ポート76hを介して前記アップシフト用レシオ制御弁67に供給される。
バルブロックなどによってソレノイドモジュレータ圧Psmが供給されなくなった場合には、アップシフト作動をし続けることになるが、本実施形態では、ソレノイドモジュレータ圧Psmより上流側の、例えばライン圧PLを供給するので、アップシフト用レシオ制御弁67のアップシフト作動を抑制でき、前記アップシフト作動をし続けることで駆動力不足となり、走行不能となるのを防止できる。
なお、前記実施形態では、アップシフト用ソレノイド弁DS1とダウンシフト用ソレノイド弁DS2がガレージシフト弁64の信号圧供給を兼ねていた場合を説明したが、勿論別個のソレノイド弁でガレージシフト弁64の切り替えを実施しても良い。
6 オイルポンプ
8 ベルト式無段変速機
11駆動プーリ
12 駆動側油室
15 Vベルト
21 従動プーリ
22 従動側油室
50 無段変速装置
66 ダウンシフト用レシオ制御弁
67 アップシフト用レシオ制御弁
67b スプール
67c スプリング
67j カウンタポート
76 フェイルセーフ弁
76d 第1ポート
76e 第1経路
76f 第2ポート
76g 第2経路
Pds1 アップシフト信号圧
Pds2 ダウンシフト信号圧
Psm ソレノイドモジュレータ圧(一定圧)

Claims (2)

  1. 駆動側油室を有する駆動プーリと従動側油室を有する従動プーリとをVベルトで連結し、前記各油室への作動油の給排制御により変速比を変化させるベルト式無段変速機と、
    前記油室への作動油をエンジン回転により発生させる機械式オイルポンプと、
    アップシフトあるいはダウンシフト信号圧入力に従いスプール位置を変化させることにより前記油室への作動油量を給排制御するアップシフト用とダウフト用の一対のレシオ制御弁とを備え、
    走行停止時にエンジンを停止するアイドルストップ制御を行う車両用無段変速装置において、
    前記アップシフト用のレシオ制御弁は、アイドルストップ制御解除後の発生油圧が前記給排制御の可能な油圧より低いときに、前記スプールをアップシフト位置に付勢するスプリングと、前記スプリング及び信号圧の付勢力に対抗して前記信号圧の元圧を兼ねる一定圧が供給されるカウンタポートとを有する
    ことを特徴とする車両用無段変速装置。
  2. 請求項1に記載の車両用無段変速装置において、
    前記一定圧と同油圧に予め保持された油圧を供給する第1経路が接続された第1ポートと、前記第1経路よりも上流の第2経路が接続された第2ポートとを備え、通常時には前記第1経路の油圧を前記カウンタポートに供給するとともに、前記第1経路の油圧がフェイルした場合には、前記第2経路の油圧を前記カウンタポートに供給するフェイルセーフ弁を備えた
    ことを特徴とする車両用無段変速装置。
JP2009078784A 2009-03-27 2009-03-27 車両用無段変速装置 Withdrawn JP2010230096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009078784A JP2010230096A (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両用無段変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009078784A JP2010230096A (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両用無段変速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010230096A true JP2010230096A (ja) 2010-10-14

Family

ID=43046119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009078784A Withdrawn JP2010230096A (ja) 2009-03-27 2009-03-27 車両用無段変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010230096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5195449B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP5218303B2 (ja) 動力伝達装置
JP5195471B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
WO2014147854A1 (ja) 車両の油圧制御装置
JP2011064251A (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2009068521A (ja) 油圧制御装置
US8292771B2 (en) Hydraulic control apparatus of automatic transmission
JP2008208931A (ja) 油圧供給装置
JP2004124962A (ja) ベルト式無段変速機の変速油圧制御装置
JP5647476B2 (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP5159683B2 (ja) 車両用無段変速装置
WO2015011963A1 (ja) 車両用の油圧供給装置
JP3116666B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP5904043B2 (ja) 油圧制御装置
JP2011133013A (ja) アイドルストップ車用無段変速機の制御装置
JP6436940B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2010230096A (ja) 車両用無段変速装置
JP2009115116A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2010230095A (ja) 車両用無段変速装置
JP2009287781A (ja) 油圧制御装置
JP5733048B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2005163869A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP6356185B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP2021148285A (ja) 油圧制御装置
JP5436339B2 (ja) ベルト式無段変速機の空気流入防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120605