JP2010229886A - ファンボス - Google Patents

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Abstract

【課題】ボス本体の外径を調整しやすいファンボスを提供することを課題とする。
【解決手段】ファンボス1は、軸方向に延在し回転軸931が挿通される回転軸挿通孔202と、径方向に延在し径方向外部と回転軸挿通孔202とを連通し回転軸931を固定するための固定ネジ94が挿通される固定ネジ挿通孔203と、を有するボス本体2と、ボス本体2の径方向外側に配置され、回転軸931からの回転方向の駆動力により回転軸931の軸周りに回転可能なファン9に固定される接続部材3と、ボス本体2と接続部材3との間に介装され回転時のファン9の振動を抑制する防振部材4と、を備える。ボス本体2は、金属製であって回転軸挿通孔202と固定ネジ挿通孔203とを有する回転軸固定部20と、樹脂製であって固定ネジ挿通孔203に対して軸方向にずれて配置され防振部材4が固定される固定面211を有する防振部材固定部21と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、モータなどの駆動装置の回転軸に、送風などに用いられるファンを取り付けるためのファンボスに関する。
ファンボスは、モータなどの駆動装置の回転軸とファンとの間に介装されている(例えば特許文献1参照)。図10に、従来のクロスフローファン用のファンボスの軸方向断面図を示す。図10に示すように、ファンボス100は、アルミニウム製のボス本体101と、SPCC(冷間圧延鋼板)製の接続部材102と、ゴム製の防振部材103と、を備えている。
ボス本体101は、回転軸挿通孔101aと、固定ネジ挿通孔101bと、を備えている。回転軸挿通孔101aには、モータ(図略)の回転軸104が挿通されている。固定ネジ挿通孔101bには、固定ネジ105が挿通されている。固定ネジ挿通孔101b内周面のネジ部101cと、固定ネジ105外周面のネジ部105cと、は互いに噛合している。回転軸104は、固定ネジ105により、ボス本体101つまりファンボス100に固定されている。接続部材102は、クロスフローファン106の端板106aに固定されている。防振部材103は、ボス本体101と接続部材102との間に介装されている。防振部材103の内周面は、ボス本体101の固定面101dに固定されている。
回転軸104の回転方向の駆動力は、ファンボス100を介して、クロスフローファン106に伝達される。クロスフローファン106が回転軸104の軸周りに回転することにより、送風が行われる。
特開2003−286997号公報
従来のファンボス100の場合、ボス本体101の外径D100を小さくすることが困難だった。その理由は、外径D100は、以下に示す制約条件から、ある程度決まってしまうからである。
すなわち、回転軸104をしっかりと固定するためには、固定ネジ挿通孔101bのネジ部101cと、固定ネジ105外周面のネジ部105cと、の噛合代を確保する必要がある。このため、固定ネジ挿通孔101bの孔長つまりボス本体101の径方向長さR100を、所定量以上確保する必要がある。また、回転軸挿通孔101aの内径D101は、回転軸104の外径以上に設定する必要がある。このため、内径D101を過剰に小さくすることは困難である。
このように、ボス本体101の外径D100は、ボス本体の径方向長さR100および回転軸挿通孔101aの内径D101により、規制されている。したがって、ボス本体101の外径D100を小さくすることは困難である。
また、防振部材103の防振特性は、防振部材103の形状や径方向長さR101や軸方向長さA100などを調整することにより、チューニングされる。上述したように、従来のファンボス100の場合、ボス本体101の外径D100を小さくすることが困難だった。言い換えると、防振部材103の内径を小さくすることが困難だった。このため、防振部材103の防振特性をチューニングすることも困難だった。
本発明のファンボスは、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、ボス本体の外径を調整しやすいファンボスを提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のファンボスは、軸方向に延在し駆動装置の回転軸が挿通される回転軸挿通孔と、径方向に延在し径方向外部と該回転軸挿通孔とを連通し該径方向外部から該回転軸を固定するための固定ネジが挿通される固定ネジ挿通孔と、を有するボス本体と、該ボス本体の径方向外側に配置され、該回転軸からの回転方向の駆動力により該回転軸の軸周りに回転可能なファンに固定される接続部材と、該ボス本体と該接続部材との間に介装され回転時の該ファンの振動を抑制する防振部材と、を備えてなるファンボスであって、前記ボス本体は、金属製であって前記回転軸挿通孔と前記固定ネジ挿通孔とを有する回転軸固定部と、樹脂製であって該固定ネジ挿通孔に対して軸方向にずれて配置され前記防振部材が固定される固定面を有する防振部材固定部と、を有することを特徴とする(請求項1に対応)。
本発明のファンボスのボス本体は、回転軸を固定する役割を有する回転軸固定部と、防振部材を固定する役割を有する防振部材固定部と、を別々に備えている。回転軸固定部は、回転軸挿通孔と固定ネジ挿通孔とを備えている。回転軸固定部により、駆動装置の回転軸がファンボスに固定されている。防振部材固定部は、固定面を備えている。固定面には、防振部材が固定されている。
固定面は、回転軸固定部の固定ネジ挿通孔に対して、軸方向にずれて配置されている。このため、固定ネジ挿通孔の孔長つまり回転軸固定部の径方向長さの影響を受けることなく、自在に固定面の径方向位置を設定することができる。したがって、ファンの外径を小径化しやすい。ファンの外径を小径化すると、その分、ファンの材料費を削減することができる。
また、自在に固定面の径方向位置を設定することができるため、防振部材の形状や径方向長さや軸方向長さなどの調整の自由度が高くなる。したがって、防振部材の防振特性をチューニングしやすい。
また、本発明のファンボスのボス本体の回転軸固定部は、金属製である。このため、回転軸固定部が樹脂製である場合と比較して、回転軸をしっかりと固定することができる。一方、本発明のファンボスのボス本体の防振部材固定部は、樹脂製である。このため、防振部材固定部が金属製である場合と比較して、大きさや形状の作り込みが容易である。また、防振部材固定部が金属製である場合と比較して、軽量化が容易である。このため、駆動装置の消費電力が少なくなる。また、防振部材固定部が金属製である場合と比較して、材料費の削減が容易である。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記固定ネジ挿通孔は、前記径方向外部に開口する外側開口部を有し、前記回転軸固定部は、該外側開口部が配置される径方向凸部を有し、前記固定面は、該外側開口部よりも、径方向内側に配置される構成とする方がよい(請求項2に対応)。
防振部材は、防振機能の他に、駆動力伝達機能を有している。すなわち、防振部材は、回転軸の駆動力をファンに伝達する機能を有している。このため、防振部材には、所定の強度が要求される。防振部材の軸方向長さを過剰に短くすると、所定の強度を確保しにくくなる。したがって、防振部材の軸方向長さは、あまり短くすることができない。すなわち、防振部材の軸方向長さの調整の自由度は、本来的にあまり高くない。
この点、本構成によると、固定面つまり防振部材の内周面を、外側開口部よりも、径方向内側に配置することができる。このため、防振部材の径方向長さの調整の自由度が高くなる。したがって、軸方向長さの調整の自由度があまり高くないことを、径方向長さの調整の自由度が高いことにより、補うことができる。
また、固定面を外側開口部よりも径方向内側に配置すると、その分だけ防振部材の内周面および外周面を、径方向内側に配置することができる。このため、接続部材の外径延いてはファンの外径を、小径化しやすい。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記ファンは、クロスフローファンである構成とする方がよい(請求項3に対応)。クロスフローファンは、一般家屋用のエアコンなどに用いられている。近年、エアコンは、薄型化される傾向にある。このため、クロスフローファンの外径も、小径化される傾向にある。
また、クロスフローファンは、部品点数が多く、軸方向長さが長い。このため、回転バランスが狂いやすい。したがって、クロスフローファンの振動を抑制するためには、防振特性のチューニングの自由度が高い方が好ましい。
この点、本発明のファンボスによると、上記小径化や防振特性のチューニングの要請に、充分対応することができる。このため、本発明のファンボスは、クロスフローファンに用いるのに好適である。
本発明によると、ボス本体の外径を調整しやすいファンボスを提供することができる。
本発明の一実施形態のファンボスが用いられたクロスフローファンの部分斜視図である。 同クロスフローファンの右側の端板付近の透過斜視図である。 同端板付近の軸方向断面図である。 同ファンボスの斜視図である。 同ファンボスのボス本体の斜視図である。 同ボス本体の回転軸固定部の斜視図である。 同ファンボスの接続部材の斜視図である。 ボス本体作製工程に用いられる金型の断面図である。 防振部材作製工程に用いられる金型におけるボス本体と接続部材との配置図である。 従来のファンボスの軸方向断面図である。
以下、本発明のファンボスをクロスフローファン用ファンボスとして具現化した実施の形態について説明する。
<クロスフローファンの構成>
まず、本実施形態のファンボスが用いられたクロスフローファンの構成について、簡単に説明する。図1に、本実施形態のファンボスが用いられたクロスフローファンの部分斜視図を示す。クロスフローファン9は、エアコン(図略)の内部に配置されている。クロスフローファン9は、図1に白抜き矢印で示すように、上方から吸い込んだ空気を、前方に吹き出している。クロスフローファン9により、平面状の略均一な送風を確保することができる。
クロスフローファン9は、左右一対の端板90と、多数の仕切板91と、多数の羽根92と、を備えている。クロスフローファン9の右側には、モータハウジング93が配置されている。モータハウジング93には、図1に点線で示すように、モータ930と、回転軸931と、が収容されている。モータ930は、本発明の駆動装置に含まれる。
端板90は、ASGF20(総量を100質量%としてガラス繊維を20質量%含むアクリロニトリル−スチレンのコポリマー)製であって、円板状を呈している。左側の端板(図略)は、エアコンのハウジングに、回転可能に支持されている。右側の端板90には、ファンボス1が固定されている。
多数の仕切板91は、ASGF20製であって、円板状を呈している。多数の仕切板91は、左右一対の端板90の間に、所定間隔ごとに離間して、配置されている。多数の羽根92は、ASGF20製であって、細板状を呈している。多数の羽根92は、互いに隣接する仕切板91の間、および互いに隣接する仕切板91と端板90との間、に架設されている。羽根92は、仕切板91および端板90の周縁付近に配置されている。
仕切板91と、当該仕切板91に連なる多数の羽根92と、により、ユニットU1が構成されている。クロスフローファン9は、複数のユニットU1を軸方向(左右方向)に超音波溶着することにより、作製される。
<ファンボスの構成>
次に、本実施形態のファンボス1の構成について説明する。図2に、クロスフローファンの右側の端板付近の透過斜視図を示す。図3に、同端板付近の軸方向断面図を示す。なお、図2においては、透過部分を細線で示す。ファンボス1は、図2、図3に示すように、クロスフローファン9の端板90に固定されている。端板90に対するファンボス1の固定方法については、後で詳しく説明する。
図4に、本実施形態のファンボスの斜視図を示す。図5に、本実施形態のファンボスのボス本体の斜視図を示す。図6に、同ボス本体の回転軸固定部の斜視図を示す。図7に、同ファンボスの接続部材の斜視図を示す。ファンボス1は、図4〜図7に示すように、ボス本体2と、接続部材3と、防振部材4と、を備えている。
(ボス本体)
図5に示すように、ボス本体2は、回転軸固定部20と、防振部材固定部21と、を備えている。回転軸固定部20は、アルミニウム合金製である。図6に示すように、回転軸固定部20は、固定部本体200と、径方向凸部201と、を備えている。固定部本体200は、円筒状を呈している。すなわち、固定部本体200は、左右方向に貫通する回転軸挿通孔202を備えている。図3に示すように、回転軸挿通孔202には、回転軸931が挿通されている。図6に戻って、径方向凸部201は、固定部本体200の周方向一部から、径方向外側に突出している。径方向凸部201の頂面201aと、回転軸挿通孔202の軸方向(左右方向)略中央部と、は固定ネジ挿通孔203により連通している。すなわち、固定ネジ挿通孔203の外側開口部203aは、頂面201aに開設されている。一方、固定ネジ挿通孔203の内側開口部203bは、回転軸挿通孔202の内周面に開設されている。固定ネジ挿通孔203の内周面には、螺旋状のネジ部203cが形成されている。図3に示すように、固定ネジ挿通孔203には、固定ネジ94が挿通されている。固定ネジ94の外周面には、螺旋状のネジ部94cが形成されている。固定ネジ94のネジ部94cと、固定ネジ挿通孔203のネジ部203cと、は互いに噛合している。固定ネジ94の先端は、内側開口部203bを介して、回転軸931の外周面に圧接している。固定ネジ94が回転軸931に圧接することにより、ボス本体2つまりファンボス1が回転軸931にしっかりと固定される。
防振部材固定部21は、ガラス繊維が配合されたPA(ポリアミド)66製である。図5に示すように、防振部材固定部21は、円筒状を呈している。すなわち、防振部材固定部21は、左右方向に貫通する貫通孔210を備えている。また、防振部材固定部21の外周面の右側部分には、図5に点線ハッチングで示すように、固定面211が配置されている。固定面211は、周方向に延在している。図3に示すように、固定面211には、防振部材4が固定されている。防振部材固定部21の左側部分(固定面211が配置されていない部分)には、図5に点線で示すように、回転軸固定部20が埋設されている。図3に示すように、回転軸固定部20の回転軸挿通孔202は、防振部材固定部21の貫通孔210よりも、小径である。また、回転軸挿通孔202の孔軸と、貫通孔210の孔軸と、は略一致している。このため、回転軸挿通孔202の内周面は、貫通孔210の内周面よりも、径方向内側に配置されている。また、回転軸固定部20の径方向凸部201は、防振部材固定部21の外周面から、径方向外側に突出している。このため、頂面201aは、固定面211よりも、径方向外側に配置されている。
(防振部材)
防振部材4は、ゴム(後述するゴム組成物の加硫物)製である。図2、図3に示すように、防振部材4は、リング状を呈している。防振部材4の内周面40は、固定面211に固定されている。防振部材4の外周面41は、端板90の固定孔900に固定されている。
(接続部材)
接続部材3は、SPCC製である。図7に示すように、接続部材3は、リング状を呈している。接続部材3には、六つの内側貫通孔30と、六つの外側貫通孔31と、が穿設されている。六つの内側貫通孔30は、周方向に並んでいる。六つの外側貫通孔31は、周方向に並んでいる。外側貫通孔31は、内側貫通孔30の径方向外側に配置されている。図2、図3に示すように、接続部材3は、防振部材4と端板90とに埋設されている。内側貫通孔30は、防振部材4側に埋設されている。外側貫通孔31は、端板90側に埋設されている。接続部材3は、防振部材4の外周面41と、端板90の固定孔900の内周面と、を連結している。
<ファンボスの製造方法>
次に、本実施形態のファンボス1の製造方法について説明する。本実施形態のファンボス1の製造方法は、ボス本体作製工程と、接続部材作製工程と、防振部材作製工程と、を有している。
ボス本体作製工程においては、まず、図6に示す回転軸固定部20を作製する。すなわち、アルミニウム合金製の管材を押し出し成形し、成形品に固定ネジ挿通孔203を穿設することにより、回転軸固定部20を作製する。次いで、インサート成形により、回転軸固定部20の周囲に、防振部材固定部21を作製する。
図8に、ボス本体作製工程に用いられる金型の断面図を示す。図8に示すように、金型8は、固定型80と、可動型81と、を備えている。固定型80と可動型81との間には、キャビティ82が区画されている。ゲート83は、キャビティ82の端部に開口している。回転軸固定部20は、金型8の所定の位置に、可動型81側から挿入されるピン(図略)により、固定されている。
型締め後、総量を100質量%としてガラス繊維を50質量%含む液状のPA66樹脂7を、射出成形機のノズル(図略)から、ゲート83を介して、キャビティ82に注入する。PA66樹脂7をキャビティ82で硬化させることにより、図5に示すように、回転軸固定部20の周囲に、防振部材固定部21を形成する。このようにして、ボス本体2を作製する。
接続部材作製工程においては、SPCC製の板材を打抜き加工することにより、接続部材3を作製する。
防振部材作製工程においては、まず、金型の所定の位置に、ボス本体2と接続部材3とを配置する。図9に、防振部材作製工程に用いられる金型におけるボス本体と接続部材との配置図を示す。図9に示すように、本工程においては、ボス本体2と接続部材3とを、略同心円状に配置する。また、接続部材3を、ボス本体2の固定面211の径方向外側に配置する。図9に一点鎖線で示すように、キャビティ84は、固定面211の外周面と、接続部材3の径方向内側半分部分と、の間に区画されている。内側貫通孔30は、キャビティ84の内部に表出している。
型締め後、液状のゴム組成物を、キャビティ84に注入する。ゴム組成物をキャビティ84で加硫させることにより、図4に示すように、ボス本体2と接続部材3との間に、防振部材4を作製する。このようにして、本実施形態のファンボス1を作製する。
<ファンボスの固定方法>
次に、本実施形態のファンボス1の端板90に対する固定方法について、図2を参照しながら説明する。ファンボス1は、インサート成形により、右側の端板90に固定される。すなわち、まず、金型のキャビティ(図略)に、ファンボス1を配置する。この際、外側貫通孔31は、キャビティの内部に表出している。型締め後、液状のASGF20をキャビティに注入する。ASGF20をキャビティで硬化させることにより、ファンボス1の接続部材3の周囲に、端板90を形成する。その後、図1に示すように、超音波溶着により、端板90に対してユニットU1を所定の数だけ連結し、連結左端のユニットU1に左側の端板を接続することで、クロスフローファン9を作製する。
<作用効果>
次に、本実施形態のファンボス1の作用効果について説明する。図3に示すように、本実施形態のファンボス1によると、固定面211が固定ネジ挿通孔203に対して、軸方向にずれて配置されている。このため、固定ネジ挿通孔203のネジ部203c配置部分の孔長つまり回転軸固定部20の径方向長さR1(具体的には、固定部本体200の径方向長さと径方向凸部201の径方向長さとの和)の影響を受けることなく、自在に固定面211の径方向位置を設定することができる。このため、防振部材4の形状や径方向長さR2や軸方向長さA1などの調整の自由度が高くなる。したがって、防振部材4の防振特性をチューニングしやすい。
例えば、防振部材4の径方向長さR2を長くすることにより、低周波数の振動を抑制することができる。また、防振部材4の径方向長さR2を短くすることにより、高周波数の振動を抑制することができる。また、防振部材4の軸方向長さA1を長くすることにより、高周波数の振動を抑制することができる。また、防振部材4の軸方向長さA1を短くすることにより、低周波数の振動を抑制することができる。
また、本実施形態のファンボス1のボス本体2の回転軸固定部20は、アルミニウム合金製である。このため、回転軸固定部20が樹脂製である場合と比較して、回転軸931をしっかりと固定することができる。一方、ボス本体2の防振部材固定部21は、ガラス繊維が配合されたPA66樹脂7製である。図8に示すように、防振部材固定部21は、ボス本体作製工程において、射出成形により作製される。このため、キャビティ82を変更することにより、容易に大きさや形状の作り込みを行うことができる。また、防振部材固定部21が金属製である場合と比較して、軽量化が容易である。このため、モータ930の消費電力が少なくなる。また、防振部材固定部21が金属製である場合と比較して、材料費の削減が容易である。
また、図3に示すように、本実施形態のファンボス1によると、固定面211つまり防振部材4の内周面40を、径方向凸部201の頂面201aよりも、径方向内側に配置することができる。このため、防振部材4の径方向長さR2の調整の自由度が高くなる。したがって、軸方向長さA1の調整の自由度があまり高くないことを、径方向長さR2の調整の自由度が高いことにより、補うことができる。
また、固定面211を頂面201aよりも径方向内側に配置すると、その分だけ防振部材4の内周面40および外周面41を、径方向内側に配置することができる。このため、接続部材3の外径延いては端板90の外径を、小径化しやすい。
また、図9に示すように、接続部材3には、内側貫通孔30と外側貫通孔31とが配置されている。防振部材作製工程においては、内側貫通孔30にまで、液状のゴム組成物が充填される。このため、投錨効果により、防振部材4と接続部材3とを、しっかりと接続することができる。また、ファンボス1を端板90に固定する際においては、外側貫通孔31にまで、液状のASGF20が充填される。このため、投錨効果により、接続部材3と端板90とを、しっかりと接続することができる。
また、本実施形態のファンボス1の防振部材4用のゴム組成物は、(A)ジエン系ゴムまたはメチレン基を有するゴム、(B)加硫剤、(C)レゾルシノール系化合物、(D)メラミン系樹脂、(E)1,2ビニル量が55〜90重量%の液状ポリブタジエン、を含有している。すなわち、ゴム組成物には、(C)レゾルシノール系化合物、(D)メラミン系樹脂という接着剤成分が含まれている。このため、防振部材作製工程の前に、固定面211や接続部材3に、接着剤を塗布する必要がない。
<その他>
以上、本発明のファンボスの実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、図7に示すように、接続部材3をリング状としたが、筒状としてもよい。また、接続部材3の内周面、固定面211、固定部本体200の外周面などに、凹凸形状を付与してもよい。こうすると、接着面積を広くすることができる。また、回転軸931の駆動力が加わっても、接着界面が剥離しにくい。
また、上記実施形態においては、防振部材作製工程の際、図9に示すように、液状のゴム組成物をキャビティ84に注入し、このゴム組成物を加硫させることにより、防振部材4を作製した。しかしながら、まずゴム組成物からなる防振部材4の予備成形体を作製し、次いでこの予備成形体をキャビティ84に配置し、最後にこの予備成形体を加硫させることにより、防振部材4を作製してもよい。
また、上記実施形態においては、接続部材作製工程の際、SPCC製の板材を打抜き加工することにより、接続部材3を作製した。しかしながら、接続部材3は、樹脂の射出成形品であってもよい。すなわち、図8に示す金型8のような金型を用いて、接続部材3を作製してもよい。
また、上記実施形態においては、回転軸固定部20をアルミニウム合金製としたが、アルミニウム製、真鍮製、ステンレス製、鉄製、チタン製、マグネシウム製などとしてもよい。
また、上記実施形態においては、防振部材固定部21をガラス繊維が配合されたPA66樹脂7製としたが、PA66の代わりに他のポリアミドを用いてもよい。例えば、PA6、PA610、PA612、PA11、PA12、PA46、PA6とPA66との共重合体、芳香族PA、非晶質PAなどを用いてもよい。また、ガラス繊維の代わりに他の充填材を用いてもよい。例えば、炭素繊維、金属繊維、ウィスカー、粘土鉱物などを用いてもよい。
また、上記実施形態においては、接続部材3をSPCC製としたが、アルミニウム製、ステンレス製、チタン製、マグネシウム製、真鍮製などとしてもよい。また、接続部材3を、上記防振部材固定部21用の樹脂製としてもよい。
また、上記実施形態においては、防振部材4を上記(A)〜(E)を含有するゴム組成物の加硫物製とした。上記実施形態におけるゴム組成物の成分、含有量、調製方法、加硫の際の加硫方法などは、既に公開されている特開2008−196385号公報、特開2008−196386号公報に記載のゴム組成物の場合と同様である。
(A)のジエン系ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR)、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)などを用いることができる。
また、(A)のメチレン基を有するゴムとしては、例えば、EPDM、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、ヒドリンゴム(ECO、CO)、ウレタンゴム、水素添加スチレン−ブタジエンゴム(H−SBR)、シリコーンゴム(Q)、ビニル基含有シリコーンゴム(VMQ)、フロロシリコーンゴム(FVMQ)、フッ素ゴム(FKM)などを用いることができる。
また、(B)としては、例えば、硫黄、塩化硫黄などの硫黄系加硫剤を用いることができる。また、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1−ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、n−ブチル−4,4′−ジ−t−ブチルペルオキシバレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキシン−3、1,3ビス−(t−ブチルパーオキシ−イソ−プロピル)ベンゼンなどの過酸化物加硫剤を用いることができる。
また、(C)としては、例えば、変性レゾルシン・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシン、レゾルシン・ホルムアルデヒド(RF)樹脂などを用いることができる。これらは単独で用いても、あるいは2種以上併せて用いてもよい。
また、(D)としては、例えば、ホルムアルデヒド・メラミン重合物のメチル化物、ヘキサメチレンテトラミンなどを用いることができる。これらは単独で用いても、あるいは2種以上併せて用いてもよい。
また、(E)としては、例えば、エポキシ変性ポリブタジエン、エポキシ樹脂変性ポリブタジエン、アクリル酸変性ポリブタジエン、メタクリル酸変性ポリブタジエン、マレイン酸変性ポリブタジエン、ウレタン変性ポリブタジエンなどの液状物、または、これらを更に変性させたもの(例えば、液状エポキシ変性ポリブタジエンのアミン化物など)などを用いることができる。これらは単独で用いても、あるいは2種以上併せて用いてもよい。
また、ゴム組成物として、特開2007−71123号公報、特開2007−71124号公報に記載のゴム組成物を用いてもよい。また、上記ゴム組成物の他、接着剤成分を含まないゴム組成物を用いてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明のファンボス1をクロスフローファン9に用いたが、本発明のファンボス1は、シロッコファン、ターボファン、ブロアーファン、プロペラファンなど、あらゆるファンに用いることができる。
1:ファンボス、2:ボス本体、3:接続部材、4:防振部材、7:PA66樹脂、8:金型、9:クロスフローファン。
20:回転軸固定部、21:防振部材固定部、30:内側貫通孔、31:外側貫通孔、40:内周面、41:外周面、80:固定型、81:可動型、82:キャビティ、83:ゲート、84:キャビティ、90:端板、91:仕切板、92:羽根、93:モータハウジング、94:固定ネジ、94c:ネジ部。
200:固定部本体、201:径方向凸部、201a:頂面、202:回転軸挿通孔、203:固定ネジ挿通孔、203a:外側開口部、203b:内側開口部、203c:ネジ部、210:貫通孔、211:固定面、900:固定孔、930:モータ(駆動装置)、931:回転軸。
A1:軸方向長さ、R1:径方向長さ、R2:径方向長さ、U1:ユニット。

Claims (3)

  1. 軸方向に延在し駆動装置の回転軸が挿通される回転軸挿通孔と、径方向に延在し径方向外部と該回転軸挿通孔とを連通し該径方向外部から該回転軸を固定するための固定ネジが挿通される固定ネジ挿通孔と、を有するボス本体と、
    該ボス本体の径方向外側に配置され、該回転軸からの回転方向の駆動力により該回転軸の軸周りに回転可能なファンに固定される接続部材と、
    該ボス本体と該接続部材との間に介装され回転時の該ファンの振動を抑制する防振部材と、
    を備えてなるファンボスであって、
    前記ボス本体は、金属製であって前記回転軸挿通孔と前記固定ネジ挿通孔とを有する回転軸固定部と、樹脂製であって該固定ネジ挿通孔に対して軸方向にずれて配置され前記防振部材が固定される固定面を有する防振部材固定部と、を有することを特徴とするファンボス。
  2. 前記固定ネジ挿通孔は、前記径方向外部に開口する外側開口部を有し、
    前記回転軸固定部は、該外側開口部が配置される径方向凸部を有し、
    前記固定面は、該外側開口部よりも、径方向内側に配置される請求項1に記載のファンボス。
  3. 前記ファンは、クロスフローファンである請求項1または請求項2に記載のファンボス。
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