JP2010229677A - 金庫扉のリロッキング機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】金庫扉に対する攻撃時間を延長させると共に、早期に異常を知らせる。
【解決手段】シリンダー錠が取り付けられる金庫扉のリロッキング機構である。前記金庫扉の内側に、前記シリンダー錠が撃抜かれたときにシリンダー孔を強制的に塞ぐ孔閉鎖部を備えた。前記孔閉鎖部は、前記シリンダー孔を塞いで外部からの攻撃を防ぐシャッタと、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに前記シャッタをガイドしてシリンダー孔を塞ぐシャッタガイドとを備えた。前記シャッタは、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに支持を失って前記シャッタガイドにガイドされて前記シリンダー孔を塞ぐ。前記シャッタガイドは、前記シャッタが前記シリンダー孔を塞いだ状態でずれないように支持するシャッタ支持部を備えた。リロッキングシャフトの動きを検知したときアラームを発する制御部を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】シリンダー錠が取り付けられる金庫扉のリロッキング機構である。前記金庫扉の内側に、前記シリンダー錠が撃抜かれたときにシリンダー孔を強制的に塞ぐ孔閉鎖部を備えた。前記孔閉鎖部は、前記シリンダー孔を塞いで外部からの攻撃を防ぐシャッタと、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに前記シャッタをガイドしてシリンダー孔を塞ぐシャッタガイドとを備えた。前記シャッタは、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに支持を失って前記シャッタガイドにガイドされて前記シリンダー孔を塞ぐ。前記シャッタガイドは、前記シャッタが前記シリンダー孔を塞いだ状態でずれないように支持するシャッタ支持部を備えた。リロッキングシャフトの動きを検知したときアラームを発する制御部を備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ATM(現金自動預払機)の金庫等に、防犯対策として設置される金庫扉のリロッキング機構に関するものである。
ATM(現金自動預払機)の金庫等においては、防犯対策のために、その扉部分にリロッキング機構が設けられている。リロッキング機構は、扉のシリンダー錠への外部からの攻撃(シリンダー錠の撃抜き)に対して緊急ロックを施すための装置である。このリロッキング機構の一例を図2に示す。
金庫の扉は、出没動する閂(図示せず)で固定される。この閂は、閂解除リンク1に連結され、この閂解除リンク1が上下動することで閂が扉から出没動作するようになっている。
そして、シリンダー錠2が開錠されて扉の開閉レバー(図示せず)が回動されることで、閂解除リンク1が上下動して閂を扉内に収納させてロックを解除し、レバーが逆方向に回動されることで、閂解除リンク1が逆方向に上下動して閂を扉内から延出させて扉をロックするようになっている。
リロッキング機構3は、金庫に対する外部からの攻撃に対してこの閂解除リンク1を固定することで金庫の扉のロックが解除されないようにする機構である。
リロッキング機構3は、図2に示すシリンダー錠2に対する攻撃に連動してずれるリロッキング金具4と、閂解除リンク1の動作をロックするためのリロッキングシャフト5と、リロッキングシャフト5を動作させるためのセットスプリング6と、扉が開けられたことを検知してアラームを発するための扉開検知センサ(図示せず)と、全体を制御する制御基板(図示せず)とから構成されている。
このような構成のリロッキング機構3では、シリンダー錠2が攻撃により撃抜かれたら、このシリンダー錠2に押されてリロッキング金具4がずれて、リロッキングシャフト5がこのリロッキング金具4ら外れる。これにより、セットスプリング6がリロッキングシャフト5を押して、リロッキングシャフト5の先端を閂解除リンク1に嵌合させてこの閂解除リンク1を固定する。これにより、緊急ロックがかかり、金庫扉が開かれないようになっている。
このような、外部からの攻撃に対して緊急ロックをかけるリロッキング機構の例として特許文献1、2がある。
しかしながら、上述のようなリロッキング機構では、シリンダー錠2が撃抜かれた後、このシリンダー錠2が取付けられていた孔が開いたままとなる。そしてこの孔から針金等の細長い工具類で金庫扉の内部を探られ、ロックがかかっているリロッキングシャフト5を解除されてしまうおそれがある。
また、扉開検知センサは、金庫の扉が開かれるまで反応せず、扉が開かれて始めてアラームを発する。このように、金庫のロックが解除されて扉が開かれるまではアラームを発しないため、警備員が現場へ駆けつけるのが遅くなってしまう。即ち、金庫のロックが解除された後であっても、扉が開けられるまではアラームを発しないため、扉を開ける前に逃走のための準備時間を与えてしまうことになるという問題点があった。
本発明は、これら従来技術の問題点を解決するためのものであり、シリンダー錠が撃抜かれても工具類を金庫扉の内部に挿入できないようにすると共に、早期に異常を検知してアラームを発する金庫扉のリロッキング機構を提供することを目的とする。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたもので、本発明に係る金庫扉のリロッキング機構は、前記金庫扉の内側に、前記シリンダー錠が撃抜かれたときにシリンダー孔を強制的に塞ぐ孔閉鎖部を備えた。前記孔閉鎖部は、前記シリンダー孔を塞いで外部からの攻撃を防ぐシャッタと、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに前記シャッタをガイドしてシリンダー孔を塞ぐシャッタガイドとを備えた。前記シャッタは、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに支持を失って前記シャッタガイドにガイドされて前記シリンダー孔を塞ぐ。前記シャッタガイドは、前記シャッタが前記シリンダー孔を塞いだ状態でずれないように支持するシャッタ支持部を備えた。リロッキングシャフトの動きを検知したときアラームを発する制御部を備えた。
シリンダー錠が撃抜かれると、シャッタがシリンダー孔を強制的に塞いで、攻撃時間を延長させる。即ち、シリンダー孔から針金等の工具や、指などが金庫扉の内部への侵入するのをシャッタが防いで、攻撃時間を延長させることができる。
また、シリンダー錠が撃抜かれたときロッキングシャフトの動きを検知して、金庫扉が開けられる前にアラームを発して、早期に異常を検知できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係るリロッキング機構は、上述した従来のリロッキング機構3に、金庫扉への攻撃の時間を延ばすと共に攻撃を早期に検知できるように改良したものである。本実施形態のリロッキング機構は、従来のリロッキング機構3と同様に、金庫扉に組み込まれるものであるため、同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のリロッキング機構11の全体構成を図1に基づいて説明する。リロッキング機構11は、閂解除リンク1とシリンダー錠2との間に、これらを連動させるように設けられている。シリンダー錠2は、金庫の扉を開錠するための部材である。このシリンダー錠2は、金庫扉に設けられたシリンダー孔6(図5参照)に挿入して取り付けられている。閂解除リンク1は、上下にスライド可能に設けられて閂(図示せず)に連結されている。さらに、閂解除リンク1は、金庫扉の外側面に設けられた開閉レバーにも連結され、この開閉レバーの回動によって上下にスライドするようになっている。そして、この閂解除リンク1が上下にスライドすることで、閂が金庫扉から出没して、金庫扉をロックしたり、ロックを解除したりするようになっている。
リロッキング機構11は、シリンダー錠2に対する攻撃に連動して閂解除リンク1を固定するための機構である。このリロッキング機構11は主に、リンク固定部12と、孔閉鎖部13と、シャフト検知部14とから構成されている。
リンク固定部12は、従来のリロッキング機構3と同様に、シリンダー錠2に対する攻撃に連動してずれるリロッキング金具16と、閂解除リンク1の動作をロックするためのリロッキングシャフト17と、リロッキングシャフト17を動作させるためのセットスプリング18とから構成されている。
リロッキング金具16はカンチレバー構造になっている。すなわち、リロッキング金具16は、図1,4に示すように、帯状の板材で構成され、その一端が2つのネジ20で固定され、他端が自由端となっている。そして、リロッキング金具16の他端は、ほぼ直角に折り返され、その先端に半円状の嵌合切り欠き21が設けられている。この嵌合切り欠き21は、リロッキングシャフト17の基端部に嵌合してリロッキングシャフト17を支持すると共にリロッキングシャフト17から容易に抜け落ちることができるようになっている。リロッキング金具16は、シリンダー錠2が挿入されるシリンダー孔6を覆って設けられている。これにより、シリンダー錠2が撃抜かれると、リロッキング金具16が撓んでリロッキングシャフト17から外れるようになっている。即ち、一端が固定されてシリンダー孔6を塞いだリロッキング金具16は、撃抜かれたシリンダー錠2に押されて撓んで他端がずれ、嵌合切り欠き21がリロッキングシャフト17から容易に外れるようになっている。
リロッキングシャフト17は、閂解除リンク1に嵌合して閂解除リンク1の動作をロックするためのシャフトである。リロッキングシャフト17は、図1,3に示すように、棒状の部材で構成され、支持金具19にスライド可能に支持されている。支持金具19は、リロッキングシャフト17をスライド可能に支持する2枚の支持板部19Aと、これら2枚の支持板部19Aを一体的に連結して扉の内側面に固定するための連結板部19Bとから構成されている。
各支持板部19Aには、リロッキングシャフト17と同じ断面形状の支持孔(図示せず)が設けられている。リロッキングシャフト17はこの支持孔に挿入されて、スライド可能に支持されている。連結板部19Bは、2つのネジ22で金庫扉の内側面に固定されている。2つの支持板部19Aの一方(図1中の右側の支持板部19A)は、セットスプリング18の一端を支持するバネ受け板としての機能も有している。
リロッキングシャフト17の基端部には環状溝(図示せず)が形成され、この環状溝にリロッキング金具16の嵌合切り欠き21が嵌合して互いに連結されるようになっている。リロッキングシャフト17の中間部には、接点プレート23が設けられている。この接点プレート23は、導電性の円盤状板材で構成され、セットスプリング18の他端に当接すると共に後述する2つの接点34,35を電気的に接続するスイッチ板となっている。
セットスプリング18は、リロッキングシャフト17をスライドさせるためのスプリングである。セットスプリング18は、リロッキングシャフト17にはめ込まれた状態で、その一端が支持金具19の支持板部19Aに当接し、他端が接点プレート23に当接して、リロッキングシャフト17を閂解除リンク1側へ付勢している。これにより、リロッキング金具16がリロッキングシャフト17から外れることで、セットスプリング18がリロッキングシャフト17を閂解除リンク1側へスライドさせるようになっている。即ち、リロッキングシャフト17を再施錠動作させるようになっている。
孔閉鎖部13は、シリンダー錠2が撃抜かれたときにシリンダー孔6を強制的に塞ぐための機構である。この孔閉鎖部13は、図1,5〜7に示すように、シャッタ26と、シャッタガイド27と、シャッタセットスプリング28とから構成されている。
シャッタ26は、外部からの攻撃を防ぐための板材である。シャッタ26は、シリンダー孔6を塞ぐ位置に配設されている。このシャッタ26は、シリンダー孔6を塞ぐ大きさの硬い四角形板材で構成されている。ほぼ四角形のシャッタ26の両側には、後述するスライド溝31にスライド可能に嵌合するスライド片26Aが設けられている。シャッタ26は、シリンダー錠2が撃抜かれたときにシリンダー孔6を塞いで工具等の進入を阻止する。シャッタ26は、通常シリンダー錠2に当接して支持されている。これにより、シリンダー錠2が撃抜かれると、その支持をなくしてシャッタセットスプリング28で押され、シリンダー孔6を塞ぐようになっている。シャッタ26の上部には、シャッタセットスプリング28を受けるためのバネ受け突起26Bが形成されている。
シャッタガイド27は、シャッタ26をガイドするための部材である。シャッタガイド27は、2枚の側板27Aと、バネ受け板27Bと、背面板27Cとから構成されている。
2枚の側板27Aには、シャッタ26がスライド可能に支持されるスライド溝31が設けられている。このスライド溝31は、縦方向に長く形成され、シャッタ26の両側のスライド片26Aが嵌合してシャッタ26を縦方向にスライド可能に支持している。
スライド溝31の下端部には、シャッタ支持部32が形成されている。このシャッタ支持部32は、シャッタ26がスライド溝31をスライドして、シリンダー孔6を塞いだ状態で、このシャッタ26がずれないように支持するための凹部である。シャッタ支持部32は、具体的には、スライド溝31の下端部を金庫の内側方向へ、シャッタ26よりも少し大きい凹状に切り欠いて形成されている。
バネ受け板27Bは、シャッタガイド27の上部を折り返して形成されている。バネ受け板27Bは、シャッタセットスプリング28の上端に当接してシャッタセットスプリング28を支持する。
背面板27Cは、2枚の側板27Aとバネ受け板27Bとを一体的に支持して金庫扉の固定される部材である。背面板27Cは、側板27Aのシャッタ支持部32がシリンダー孔6に整合する位置に取り付けられる。背面板27Cは、側板27Aのシャッタ支持部32に整合する部分が取り除かれて、シリンダー孔6を塞がないようになっている。
シャッタセットスプリング28は、シャッタ26を付勢してシャッタ26のスライド動作を補助するためのスプリングである。シャッタセットスプリング28は、その一端がシャッタガイド27の上部に形成されたバネ受け板27Bに支持され、他端がシャッタ26に当接している。これにより、シャッタ26を、シリンダー孔6を塞ぐ方向へ付勢している。
シャフト検知部14は、シリンダー錠2に対する攻撃に連動してスライドするリロッキングシャフト17の動きをいち早く検知するための装置である。このシャフト検知部14は、上述した接点プレート23と、リロッキングシャフト17の支持金具19側に支持された2つの接点34,35とから構成されている。
接点プレート23は、図8に示すように、リロッキングシャフト17が嵌合する嵌合孔23Aと、2つの接点34,35に同時に接触する接触板部23Bとを備えている。そして、この嵌合孔23Aにリロッキングシャフト17を嵌合した状態で接点プレート23をリロッキングシャフト17に固定して、接触板部23Bが2つの接点34,35に同時に接触するようになっている。
2つの接点34,35は、接点プレート23の接触板部23Bが接触することで短絡して、リロッキングシャフト17の動きを検知するための部材である。2つの接点34,35は、後述する扉開検知センサ37と制御基板39とをつなぐケーブル38にそれぞれ設けられている。そして、接点プレート23の接触板部23Bが接触して2つの接点34,35が短絡することで、後述する制御基板39がこの短絡を検知してアラームを発するようになっている。これにより、接点プレート23の接触板部23Bが2つの接点34,35に接触することで、シリンダー錠2に対する攻撃に連動してスライドするリロッキングシャフト17の動きをいち早く検知する。2つの接点34,35は、支持金具19の支持板部19A側に支持され、リロッキングシャフト17がセットスプリング18に押されて閂解除リンク1に嵌合した状態で、接点プレート23に接触する位置に設けられている。
金庫扉の裏面には、扉開検知センサ37が設けられている。この扉開検知センサ37は、金庫扉が開いたことを検知するためのセンサである。扉開検知センサ37は、ケーブル38を介して制御基板39に接続されている。扉開検知センサ37は、扉の開放を検知したときに、検知信号を制御基板39に出力する。制御基板39は、扉開検知センサ37の検知信号を受けてアラームを発すると共に、シャフト検知部14の2つの接点34,35に接点プレート23が接触して短絡したことを検知してアラームを発するための制御部である。シャフト検知部14の2つの接点34,35に接点プレート23が接触してアラームを発することで、シリンダー錠2に対する攻撃に連動してスライドするリロッキングシャフト17の動きをいち早く検知し、警備員による迅速な対応を可能にしている。
以上のように構成されたリロッキング機構11は次のように動作する。
シリンダー錠2が外部からの攻撃により撃抜かれると、このシリンダー錠2を覆うように配設されたリロッキング金具16が変形する。即ち、基端部を固定されて先端部が自由端になったカンチレバー状のリロッキング金具16が撓んで変形し、その先端部がずれる。これにより、リロッキング金具16の先端部が、リロッキングシャフト17の環状溝に嵌合した状態から、外れてしまう。即ち、リロッキング金具16が変形すると、その先端部の嵌合切り欠き21がリロッキングシャフト17の環状溝から外れる。これにより、リロッキングシャフト17の固定が解除され、リロッキングシャフト17は、セットスプリング18により閂解除リンク1の方向(図7矢印方向)に押されてスライドし、この閂解除リンク1に嵌合して閂解除リンク1を固定する(図3の状態)。これにより、閂解除リンク1に連結された閂も固定され、金庫扉のロックを解除できなくなる。
これと同時に、リロッキングシャフト17に取り付けられた接点プレート23が扉開検知センサ37のケーブル38に設けられた接点34,35に接触する。これにより、ケーブル38が短絡し、制御基板39は、この短絡を検知してアラームを発する。
また、シリンダー錠2が撃抜かれると、このシリンダー錠2に支持されていた孔閉鎖部13のシャッタ26が、その支持を失うため、シャッタセットスプリング28に押されてシャッタガイド27のスライド溝31をスライドしてシャッタ支持部32に嵌合する。これにより、シャッタ26でシリンダー孔6が強制的に塞がれる。シャッタ支持部32に嵌合したシャッタ26は、上方へ押し上げることができず、細長い工具類がシリンダー孔6から金庫の内部に挿入されるのを防ぐ。
これにより、金庫扉が開くまで時間を要し、金庫扉が開く前に、前記アラームを聞いた警備員が現場に駆けつけることができる。
以上のように、シリンダー錠2が撃抜かれると、シャッタ26がシリンダー孔6を強制的に塞いで、攻撃時間を延長させるという効果が得られる。即ち、シリンダー孔6から針金等の工具や、指などが金庫扉の内部への侵入するのをシャッタ26が防ぎ、再度シャッタ26を攻撃しなくてはいけないようにして、攻撃時間を延長させるという効果が得られる。
また、シリンダー錠2が撃抜かれると、ロッキングシャフト17がスライドして、シャフト検知部14がそのスライドを検知して、金庫扉が開けられる前にアラームを発するため、早期に異常を検知して、警備員などが駆けつけるまでの時間が増えるという効果が得られる。
[変形例]
前記実施形態では、金庫に取り付けられる扉について説明したが、ここでいう金庫扉とは、金庫に類する筐体の扉全てに適用することができる。
前記実施形態では、金庫に取り付けられる扉について説明したが、ここでいう金庫扉とは、金庫に類する筐体の扉全てに適用することができる。
前記実施形態では、シャッタ26をシリンダー錠2に当接して支持する構成にしたが、リロッキング金具16や、リロッキングシャフト17に連動してシャッタ26がシリンダー孔6を塞ぐようにしてもよい。
また、スライド溝31のシャッタ支持部32の下部には、図9のように、傾斜面33を設けても良い。この傾斜面33によりシャッタ26が案内されてシャッタ支持部32内に嵌合する。即ち、シャッタ26は、シャッタセットスプリング28で押されてスライド溝31を下方へスライドして、傾斜面33でシャッタ支持部32側へスライドし、シャッタ支持部32に嵌合する。これにより、シャッタ26が上方へずらされるのを確実に防止できる。
また、前記実施形態では、シャッタ26を上から下にスライドしてシリンダー孔6を塞ぐように構成したが、下から上へ、横方向へ、または斜め方向へスライドして、シリンダー孔6を塞ぐようにしてもよい。シャッタ26はシャッタセットスプリング28で付勢されるため、いずれの方向から付勢してもよい。
また前記実施形態では、シャッタ26を付勢するシャッタセットスプリング28を設けたが、シャッタ26が自重でシャッタ支持部32に確実に嵌合できる場合は、シャッタセットスプリング28を設けなくてもよい。
本発明は、シリンダー錠2を備えた全てのタイプの金庫に適用することができる。また、金庫に限らず、シリンダー錠2を備えた扉全てに適用することができる。
1:閂解除リンク、2:シリンダー錠、6:シリンダー孔、11:リロッキング機構、12:リンク固定部、13:孔閉鎖部、14:シャフト検知部、16:リロッキング金具、17:リロッキングシャフト、18:セットスプリング、19:支持金具、19A:支持板部、19B:連結板部、20:ネジ、21:嵌合切り欠き、23:接点プレート、23A:嵌合孔、23B:接触板部、26:シャッタ、26A:スライド片、26B:バネ受け突起、27:シャッタガイド、27A:側板、27B:バネ受け板、27C:背面板、28:シャッタセットスプリング、31:スライド溝、32:シャッタ支持部、33:傾斜面、34,35:接点、37:扉開検知センサ、38:ケーブル、39:制御基板。
Claims (6)
- シリンダー錠が取り付けられる金庫扉のリロッキング機構において、
前記金庫扉の内側に、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに、当該シリンダー錠が取り付けられていたシリンダー孔を強制的に塞ぐ孔閉鎖部を備えたことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。 - 請求項1に記載の金庫扉のリロッキング機構において、
前記孔閉鎖部が、前記シリンダー孔を塞いで外部からの攻撃を防ぐシャッタと、前記シリンダー錠が撃抜かれたときに前記シャッタをガイドしてシリンダー孔を塞ぐシャッタガイドとを備えたことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。 - 請求項2に記載の金庫扉のリロッキング機構において、
前記シャッタが、前記シャッタガイドに取り付けられた状態で前記シリンダー錠に当接して支持され、当該シリンダー錠が撃抜かれたときに支持を失って前記シャッタガイドにガイドされて前記シリンダー孔を塞ぐことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。 - 請求項2又は3に記載の金庫扉のリロッキング機構において、
前記シャッタガイドが、前記シャッタをスライド可能に支持するスライド溝と、当該スライド溝の下端部に設けられ、前記シャッタが前記スライド溝をスライドして前記シリンダー孔を塞いだ状態で当該シャッタがずれないように支持するシャッタ支持部とを備えたことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の金庫扉のリロッキング機構において、
前記シリンダー錠に対する攻撃に連動してスライドするリロッキングシャフトの動きを検知するシャフト検知部と、当該シャフト検知部で前記リロッキングシャフトの動きを検知したときアラームを発する制御部とを備えたことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。 - 請求項4又は5に記載の金庫扉のリロッキング機構において、
前記スライド溝のシャッタ支持部の下部に、前記シャッタを案内して当該シャッタ支持部内に嵌合させる傾斜面を備えたことを特徴とする金庫扉のリロッキング機構。
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