JP2010229672A - 窓サッシ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の窓サッシは、窓枠の内外2つのガラス障子の間に空気層が設けられ、室内側ガラス障子は内特殊金属膜を備えた複層ガラスを有するものであって、反転可能に取り付けられている。各ガラス障子と窓枠の上枠との間及び下枠との間にそれぞれ空気層の上部と下部を屋外側と室内側に各別に連通させる上部通気口及び下部通気口が設けられ、各通気口を選択的に開閉する蓋が備えられている。
【選択図】図1
Description
さらに、空気層内の温度上昇を防ぐため、屋外側のガラスに遮光フィルムを貼ることが考えられるが、遮光フィルムを貼ってしまうと、冬季に太陽光がその遮光フィルムにより遮断されてしまい、窓の集熱機能及び採光機能が損なわれるという問題がある。
外気温度が室内温度よりも高くない夏季の夜間は、室内側ガラス障子を昼間と同じ状態にしたまま、屋外側下部通気口と室内側上部通気口を開けると、屋外空気が屋外側下部通気口から窓サッシの空気層に流入して上昇し、室内側上部通気口より室内に流入するため、通風効果が得られる。
外気温度が室内温度よりも低く、窓への日差しが弱い冬季の昼間は、室内側ガラス障子を内外反転して特殊金属膜が空気層の室内側の面に存在する状態に保持し、屋外側の上下の通気口を閉じ、室内側の上下の通気口を開けると、窓サッシの空気層の暖められた空気は上昇して室内側上部通気口から室内に流入する。室内側の下部通気口からは室内空気が空気層に流入する。室内側ガラス障子の特殊金属膜により反射される赤外線は室内側ガラス障子の複層ガラスを暖める。従って、空気層内の空気は、屋外側ガラス障子を透過する日射熱と室内側ガラス障子のガラスからの輻射熱により暖められ、室内空間に流入するので、高い集熱効果が得られる。
陽射しが無く、外気温度が室内温度よりもかなり低くなる冬季の夜間は、室内側ガラス障子を昼間と同じ状態にしたまま、屋外側の上下通気口と室内側の上下通気口をいずれも閉めると、窓サッシの密閉された空気層及び室内側ガラス障子の空気層により窓に高い断熱効果が得られる。従って、ダウンバーストが発生することがない。
外気温度が室内温度よりもやや低くても、日差しがある春の昼間は、室内側ガラス障子を冬季と同じ状態にしたまま、屋外側下部通気口を開け、室内側上部通気口を開けると、窓サッシの空気層内の空気が暖められ、空気層内を上昇して室内側通気口から室内空間に流れ込むとともに、外気が屋外側下部通気口から窓サッシの空気層内に流入し、先と同様にして暖められて室内空間に流入するため、集熱効果が得られる。
昼間よりも外気温度が下がる春の夜間は、室内側ガラス障子を昼間と同じ状態にしたまま、全部の通気口を閉めて窓サッシの空気層を密閉すると、高い断熱効果が得られる。
まだ暑い日差しが残ることの多い秋季は、屋外側の上下通気口を開け、室内側ガラス障子を内外反転して特殊金属膜が空気層の屋外側の面に存在する状態に変更し、室内側の上下通気口を閉めると、屋外側ガラス障子を透過する赤外線及び紫外線は特殊金属膜により空気層内に反射され、その反射熱と直射熱により窓サッシの空気層内の暖められた空気は上昇して屋外側上部通気口から屋外に排出され、屋外側下部通気口から外気が吸い込まれる。従って、特殊金属膜による遮熱効果と窓サッシの空気層内の空気流通による排熱効果が得られる。
外気温度が室内温度よりも低くなる秋冷が多い秋の夜間は、室内側ガラス障子を内外反転して特殊金属膜が空気層の屋外側の面に存在する状態に保持したまま、全部の通気口を閉めると、窓サッシの密閉された空気層及び室内側ガラス障子の空気層の断熱効果により、窓際の室内温度が低下することはない。
上記の構成により、室内側ガラス障子を回動させながらランナーを上部レールの一端から他端まで転動させることにより、室内側ガラス障子の内外反転を屋外側ガス障子の存在が障害となることなく、容易にかつ円滑に行うことができる。
上記の構成により、閉鎖位置に施錠されている室内側ガラス障子のハンドルを操作して解錠すると共にそのハンドルを引いて室内側ガラス障子を回転しながらレールに沿って移動して内外反転させ、再び閉鎖位置に施錠することができる。
図1中、100は本発明に係る窓サッシの構成要素の一つである窓枠であり、周知の窓枠と同様に、上枠101と、下枠102と、左右の縦枠103,104を周知の方法により矩形に接続して構成されている。
そして、左右の縦枠203,204のラッチ218に対向する所定の高さ位置にラッチ受け219が設けられている。ラッチ218とラッチ受け219は、閉鎖位置にある室内側ガラス障子200を施錠又は解錠するロック装置を構成している。
[春の昼間]
図6に示すように、外気温度が室内温度よりもやや低くても、日差しLがある春の昼間は、室内側ガラス障子200をLow−Eガラス207が室内側存在する状態に保持し、摘み330’を操作して蓋322を押し出して屋外側下部通気口502を開け、摘み330を操作して蓋311を押し出して室内側上部通気口301を開けると、空気層600内の空気A2が暖められて上昇して室内側通気口301から室内空間に流れ込む(A3)とともに、外気A1が屋外側下部通気口502から空気層600内に流入し、先と同様にして暖められて上昇(A2)して室内空間に流入(A3)するため、集熱効果(室内暖房効果)が得られる。また、室内側ガラス障子200の複層ガラス205の空気層210の室内側面にある特殊金属膜mfにより空気層210内に反射される赤外線によりその空気層内の空気が暖められるため、複層ガラス205から室内側に放熱されるので、集熱効果(室内暖房効果)が高められる。
昼間よりも外気温度が下がる春の夜間は、図7に示すように、室内側ガラス障子200を昼間と同じ状態にしたまま、内外の全部の蓋311,312;321,322を閉めて空気層600を密閉すると、高い断熱効果が得られる。そのため、室外の低温が室内に伝導して室内温度が低下することが防止される。
図8に示すように、室内温度よりも外気温度が高く、強い太陽光Lが窓に差し込む夏季の昼間は、室内側ガラス障子200を180度内外反転してLOW−Eガラス207が屋外側に存在する状態に保持し、室内側の上下の通気口301,302をともに閉め、屋外側の上下の通気口501,502をともに開けと、差し込む日射Lの赤外線及び紫外線は特殊金属膜mfにより反射・遮断(L’)されるため、複層ガラス205の空気層210内には熱気がこもることが無く、遮熱される。すなわち、複層ガラス205から室内空間への熱放射がない。また、室外側下部通気口502から流入する外気A1は空気層600内で暖められて上昇し(A2)し、屋外側上部通気口501から屋外に排出(A3)されるので、効率的な排熱効果が得られる。従って、大きい空調(冷房)負荷軽減効果が得られる。
夏季の外気温度が余り高くない夜間は、図9に示すように、室内側ガラス障子200を昼間と同じ状態にしたまま、摘み330,330’を操作して蓋311と322を開けて屋外側下部通気口502と室内側上部通気口301をそれぞれ室外と室内空間に連通させると、屋外空気A1を屋外側下部通気口502から空気層600を上昇(A2)させて室内側上部通気口301より室内に流入(A3)させることができ、通風効果が得られる。
まだ暑い日差しが残ることの多い秋季の昼間は、図8に示すように、夏季の昼間の形態(図8)と同じにすることにより、夏季の昼間と同様に、効率的な遮熱・排熱作用により大きい空調(冷房)負荷軽減効果を得ることができる。
外気温度が室内温度よりも低くなる秋冷を迎える秋の夜間は、図10に示すように、夏季になって室内側ガラス障子200を内外反転した状態を保持したまま、内外全部の通気口301,302;321,322を閉めると、密閉された空気層600の断熱効果により、窓際の室内温度が低下して下降気流が発生することはない。
外気温度が暖房されている室内温度よりも低く、窓への日射量も少ない冬季の昼間は、図11に示すように、室内側ガラス障子200を内外反転して、複層ガラス205のLow−Eガラス207が室内側に存在する状態にし、屋外側の上下の通気口501、502を閉じ、室内側の上下の通気口301,302を開けると、室外側ガラス障子400を透過する太陽光Lにより空気層600の空気A2が暖められて空気層600内を上昇し、室内側上部通気口301から室内に流入(A3)する。そして、室内側下部通気口302からは室内空気A1が空気層600に流入する。また、室内側ガラス障子200の特殊金属膜mfにより反射される赤外線は室内側ガラス障子200の複層ガラス205を暖める。従って、複層ガラス205の空気層210内の空気は、屋外側ガラス障子400を透過する日射熱と特殊金属膜mfにより反射される赤外線により温度が上昇するため、室内空間に放熱される。すなわち、この形態の窓サッシにより高い集熱効果が得られる。従って、室内空調設備の空調負荷(暖房負荷)を効果的に軽減することができる。
日差しが無く、外気温度が暖房されている室内温度よりもかなり低くなる冬季の夜間は、図10に示された秋の夜間の場合と同じ形態とすることにより、空気層600が密閉されて窓に高い断熱効果が得られる。従って、窓際にダウンバーストが発生することも無く、室内空調設備の暖房負荷が軽減される。
101 上枠
102 室枠
103,104 縦枠
200 室内側ガラス障子
205 複層ガラス
207、208 ガラス
mf 特殊金属膜
210 空気層(複層ガラスの空気層)
211 第1軸
212 第2軸
213 ランナー
214 上部レール
215 下部レール
301 室内側上部通気口
302 室内側下部通気口
311、312 蓋
400 室外側ガラス障子
501 室外側上部通気口
502 室外側下部通気口
321,322 蓋
600 空気層(窓サッシの空気層)
Claims (5)
- 窓枠の中にガラス障子が内外2重に配置されて、その内外のガラス障子の間に空気層が設けられ、室内側ガラス障子は内外2枚のガラスの間に空気層を有し、かつ、一方のガラスの空気層側の面に赤外線と紫外線を遮断し、可視光線を透過する特殊金属膜を備えた複層ガラスを組み付けたものであって、前記窓枠の中に反転可能に取り付けられており、各ガラス障子と前記窓枠の上枠との間及び各ガラス障子と前記窓枠の下枠との間にそれぞれ前記空気層の上部を屋外側と室内側に各別に連通させる上部通気口及び前記空気層の下部を屋外側と室内側に各別に連通させる下部通気口が設けられ、各通気口を選択的に開閉するための蓋が備えられていることを特徴とする窓サッシ。
- 請求項1に記載の窓サッシにおいて、室内側ガラス障子は、その幅方向一端側の上端部において上方に突出し、前記窓枠の上枠の下側に設けた上部レールに摺動自在に挿入された第1軸を有するとともに、その第1軸の上端部に前記上部レール内を転動するランナーを有し、前記幅方向一端側の下端部において下方に突出し、前記窓枠の下枠の上側に設けた下部レールに摺動自在に挿入された第2軸を有し、前記室内側ガラス障子は、前記ランナーを前記上部レールの一端から他端へ転動させると同時に第2軸を下部レールの一端から他端へ摺動させながら、前記室内側ガラス障子を前記第1軸及び第2軸を中心として室内側に回転して内外反転させることが可能であることを特徴とする窓サッシ。
- 請求項1又は2に記載の窓サッシにおいて、室内側ガラス障子は、第1軸、第2軸及びランナーが設けてある側と反対側に室内側ガラス障子に第1軸及び第2軸の軸線を中心とする回転力及び上下レールに沿う移動力を加えるハンドルが設けられ、そのハンドルの操作により室内側ガラス障子を閉鎖状態において窓枠に対して施錠又は解錠するロック装置が備えてあることを特徴とする窓サッシ。
- 少なくとも屋外側の通気口を開閉する蓋には、その蓋を室内側から開閉操作する手段が備えられていることを特徴とする請求項1、2、3のいずれか1項に記載の窓サッシ
- 屋外側上部通気口の蓋を開閉操作する手段は、上部レールの室内側において上部レールの長手方向に移動自在に取り付けられた摘みと、一端が前記摘みに枢着され、他端が前記蓋に枢着されたリンクとからなり、前記リンクは、その中間位置に設けてある長孔に挿通された支軸を前記上部レールに固着して、その支軸を中心として揺動自在に支持されていることを特徴とする請求項4に記載の窓サッシ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009076851A JP2010229672A (ja) | 2009-03-26 | 2009-03-26 | 窓サッシ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010229672A true JP2010229672A (ja) | 2010-10-14 |
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Family Applications (1)
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2009
- 2009-03-26 JP JP2009076851A patent/JP2010229672A/ja active Pending
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