JP2010229216A - 蛍光樹脂組成物、それを用いた封止材及び蓄光材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】分散安定性に優れる蛍光樹脂組成物、それを使用した信頼性に優れる封止材、及び発光性に優れる蓄光材料を提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を共加水分解縮合させて得られる樹脂組成物であって、

(式(1)中、n=0〜3であり、Rは水素原子又は有機基を示す。また、複数のRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
を含み、かつ、下記式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である樹脂組成物と、蛍光体と、を含む蛍光樹脂組成物;
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式中、αb:前記(B)成分の含有量(mol%)、αc:前記(C)成分の含有量(mol%))。
【選択図】なし

Description

本発明は、蛍光樹脂組成物、それを用いた封止材及び蓄光材料に関する。
近年、環境関連市場は急激に進歩しており、それに伴い、省エネルギー型商品の需要も高まりつつある。その具体例としては、例えば、電灯や蛍光灯の代替として、発光ダイオード(LED)や蓄光材料等を利用した製品があり、それらを利用することで、消費電力が大幅に低減できる。
LEDは、後述のLEDチップと蛍光体の組み合わせにより、様々な色調に調整可能であり、蛍光体の配合は非常に有用である。また蓄光性蛍光体が配合された蓄光材料は、夜間・停電時等に電力供給が無くとも、発光させることが可能となり、今後、様々な用途に展開が期待されている。
例えば、LEDの封止材の材料としては、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂に蛍光体を配合したものが多く用いられている。また、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂とのハイブリッドタイプに蛍光体を配合したものも検討がなされている。
その他のハイブリッドタイプの樹脂としては、エポキシ樹脂と予め縮合されたシリコーン樹脂とを混合した樹脂組成物(例えば、特許文献1、2参照。)、エポキシ樹脂とメトキシシラン縮合物を混合し脱アルコール反応により得られる樹脂組成物(例えば、特許文献3、4参照。)、エポキシ樹脂とテトラメトキシシラン縮合物を混合し加水分解縮合することにより得られる樹脂組成物(例えば、特許文献5、6参照。)、環状エーテル基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物と、アリール基を有する有機基を持つアルコキシシラン化合物とを加水分解縮合することによって得られる樹脂(例えば、特許文献7参照。)、エポキシ樹脂とγ−グリシドキシプロピルメトキシシランとを脱メタノール反応させた変性フェノキシ樹脂(例えば、特許文献8参照。)が提案されている。
特開2006−241230号公報 特開2006−225515号公報 特開2005−179401号公報 特開2003−246838号公報 国際公開第2005/081024号パンフレット 特開2007−284621号公報 特開2008−120843号公報 特開2007−321130号公報
しかしながら、エポキシ樹脂に蛍光体を配合した封止材は、エポキシ樹脂が耐光性に劣ることから、使用できる分野が限定されている。特に、ビスフェノールAグリシジルエーテル等の芳香環を持つエポキシ樹脂に関してはこの傾向が顕著である。またエポキシ樹脂の中では比較的、耐光性が良い傾向にある脂環式エポキシ樹脂の使用も試みられているが、粘度が低く蛍光体が沈降する傾向があるため、実用上問題がある。
また、シリコーン樹脂に蛍光体を配合した封止材は、耐光性や耐熱性には優れるものの、硬化物の硬度や接着性等が十分でない。更に、砲弾型LEDの外層樹脂にエポキシ樹脂を用いる場合、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂には、ガラス転移点(以下、Tgという)や、線膨張係数に大きな違いがあることから、ヒートサイクルによる熱応力が生じやすく、結果としてLEDの断線リスクが高まり、信頼性に問題が生じる場合がある。
エポキシ樹脂とシリコーン樹脂とのハイブリッドタイプの樹脂は、性能の割には非常に価格が高価であり、市場にはあまり受け入れられない。
そこで、本発明は、上記事情を鑑みなされたものであり、分散安定性に優れる蛍光樹脂組成物、それを使用した信頼性に優れる封止材及び発光性に優れる蓄光材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、エポキシ樹脂と特定のアルコキシシラン化合物とを、共加水分解縮合して得られた樹脂組成物に蛍光体を配合することで、分散安定性に優れる蛍光樹脂組成物とその硬化物、並びに、それを使用した発光性や信頼性に優れる、LEDや蓄光材料を提供できることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1]
(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を共加水分解縮合させて得られる樹脂組成物であって、

(式(1)中、n=0〜3であり、Rは水素原子又は有機基を示す。また、複数のRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
前記アルコキシシラン化合物は、
(B)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
(C)n=1〜2であり、Rとて、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
を含み、かつ、下記式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である樹脂組成物と、
蛍光体と、
を含む蛍光樹脂組成物;
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式(2)中、αb:前記(B)成分の含有量(mol%)、αc:前記(C)成分の含有量(mol%))。
[2]
前記(A)エポキシ樹脂は、エポキシ当量(WPE)が100〜600g/eqであり、かつ、25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体である、[1]の蛍光樹脂組成物。
[3]
前記(A)エポキシ樹脂は、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂である、[1]又は[2]の蛍光樹脂組成物。
[4]
前記アルコキシシラン化合物として、
(D)前記一般式(1)において、n=0である、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物を、更に含む、[1]〜[3]のいずれかの蛍光樹脂組成物。
[5]
下記式(3)で表される前記アルコキシシラン化合物の混合指標βが、0.01〜1.4である、[1]〜[4]のいずれかの蛍光樹脂組成物;
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
(式(3)中、
βn2:前記一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn0:前記一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn1:前記一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
ここで、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1、である)。
[6]
下記式(4)で表される、前記(A)エポキシ樹脂と前記アルコキシシラン化合物との混合指標γが、0.02〜15である、[1]〜[5]のいずれかの蛍光樹脂組成物;
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
(式(4)中、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g))。
[7]
前記蛍光体が、セリウムで付活されたアルミン酸イットリウム蛍光体(YAG:Ce蛍光体)である、[1]〜[6]のいずれかの蛍光樹脂組成物。
[8]
[1]〜[7]のいずれかの蛍光樹脂組成物を含む、封止材。
[9]
前記蛍光体が蓄光性蛍光体である、[1]〜[8]のいずれかの蛍光樹脂組成物を含む、蓄光材料。
本発明によれば、分散安定性に優れる蛍光樹脂組成物、それを使用した信頼性に優れる封止材、及び発光性に優れる蓄光材料が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態の蛍光樹脂組成物は、
(A)エポキシ樹脂と、
下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
を共加水分解縮合させて得られる樹脂組成物であり、

(式中、n=0〜3であり、Rは水素原子又は有機基を示す。また、複数のRは、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
前記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物は、(B)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、(C)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、を含み、かつ、下記式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である樹脂組成物と、蛍光体と、を含む蛍光樹脂組成物である。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
式(2)中、αb:前記(B)成分の含有量(mol%)、αc:前記(C)成分の含有量(mol%)である。
本発明者らは、エポキシ樹脂と、特定のアルコキシシラン化合物とを、共加水分解縮合することによって得られる樹脂組成物に、蛍光体を配合することで、分散安定性に優れる蛍光樹脂組成物、それを使用した信頼性に優れる封止材、及び発光性に優れる蓄光材料が得られることを見出した。
((A)エポキシ樹脂)
本実施形態の(A)エポキシ樹脂とは、後述のアルコキシシラン化合物とその縮合物を除く、分子内にオキシラン環、通常は2個以上のオキシラン環を有する化合物を指し、上述の要件を満たすものであれば、特に限定されるものではない。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量(WPE)は、100〜600g/eqであることが好ましく、より好ましくは100〜500g/eq、更に好ましくは100〜300g/eqである。
前記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物との組成バランスによっては、エポキシ当量(WPE)が100g/eq未満であると、樹脂組成物の保存安定性が低下する場合があり、600g/eqを超えると、樹脂組成物を配合したLEDや蓄光材料に、クラックが発生するおそれがある。
本実施形態の樹脂組成物の配合目的は、特に限定されるものではないが、封止材として用いる場合には、エポキシ樹脂のエポキシ当量は100〜300g/eqであることが好ましい。
また、エポキシ樹脂は、25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体であることが好ましく、より好ましくは500Pa・s以下、更に好ましくは100Pa・s以下の液体である。
25℃における粘度が1000Pa・sを超えると、液体としての流動性を失い、後述するアルコキシシラン化合物との相溶性が悪化する傾向にある。
また、25℃における粘度が500Pa・sを超え、1000Pa・s以下である場合(500Pa・s<粘度≦1000Pa・s)には、製造時の温度調整や溶媒選択等により使用可能であるが、製造条件がやや限定される傾向があるため、500Pa・s以下であることが好ましい。
エポキシ樹脂の種類は、特に限定されるものではなく、具体例としては、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂の核水素化物、脂肪族系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂等が挙げられる。
それらの中でも、容易に入手可能であり、目的とする本実施形態の蛍光樹脂組成物を硬化物としたとき良好な物性を有するという観点から、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が好ましく、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂がより好ましい。またこれらのエポキシ樹脂は、単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
(多官能エポキシ樹脂)
ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル−4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、2,6−ジ(t−ブチル)ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエンのポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記の中でも、透明性と流動性に優れるタイプのものが多く市販され、安価に入手可能であることや、目的とする本実施形態の蛍光樹脂組成物を配合し、LEDを製造した時の信頼性に優れる傾向にあるため、ビスフェノールA骨格を有するフェノール類のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂が好ましい。
ビスフェノール骨格を有するフェノール類のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂の代表的な例を下記に示す。
エポキシ樹脂として、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂を使用する場合、これらの繰り返し単位(上記代表的な例を示す化学式中のn)は、特に限定されるものではないが、好ましくは50未満、より好ましくは0.001〜10、更に好ましくは0.01〜2である。
繰り返し単位が0.001未満であると、アルコキシシラン化合物との反応性が悪化する場合があり、50を超えると流動性が低下して、実用上問題となる場合がある。上述の反応性と流動性のバランスの観点から、繰り返し単位は0.01〜2であることが特に好ましい。
(脂環式エポキシ樹脂)
脂環式エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば、特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキセンオキサイド基、トリシクロデセンオキサイド基、シクロペンテンオキサイド基等を有するエポキシ樹脂が挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂の具体例としては、単官能脂環式エポキシ化合物として、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等が挙げられる。2官能脂環式エポキシ化合物としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオクチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、1,2,8,9−ジエポキシリモネン等が挙げられる。多官能脂環式エポキシ化合物としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキセン付加物等が挙げられる。また、多官能脂環式エポキシ化合物としては、エポキシ化ブタンテトラカルボン酸テトラキス−(3−シクロヘキセニルメチル)修飾ε−カプロラクトン等を用いることもできる。
脂環式エポキシ樹脂の代表的な例を下記に示す。
(脂肪族系エポキシ樹脂)
脂肪族系エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、具体的には、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリスリトール、キシリレングリコール誘導体等の多価アルコールのグリシジルエーテル類が挙げられる。脂肪族系エポキシ樹脂の代表的な例を、下記に示す。
(ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂)
ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。
ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂の代表的な例を下記に示す。
(芳香族エポキシ樹脂の核水素化物)
芳香族エポキシ樹脂の核水素化物としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェノール等)のグリシジルエーテル化物又は各種フェノール(フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等)の芳香環を核水素化したものや、ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物の核水素化物等が挙げられる。
(複素環式エポキシ樹脂)
複素環式エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、イソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
(グリシジルエステル系エポキシ樹脂)
グリシジルエステル系エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹脂等が挙げられる。
グリシジルアミン系エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、アニリン、トルイジン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン誘導体、ジアミノメチルベンゼン誘導体等のアミン類をグリシジル化したエポキシ樹脂等が挙げられる。
(ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂)
ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、クロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリシジルエーテル化したエポキシ樹脂等が挙げられる。
上述したエポキシ樹脂は、ポリオールを併用することができる。
ポリオールとしては、分子中に2個以上のヒドロキシル基を有する化合物であれば、特に制限されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
(アルコキシシラン化合物)
本実施形態におけるアルコキシシラン化合物とは、1〜4個のアルコキシル基を有するケイ素化合物のことを示し、下記一般式(1)で表される。
式(1)中、n=0〜3であり、Rは、水素原子又は有機基を示す。
また、複数のRは、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
一般式(1)におけるRは水素原子又は有機基を示し、特に限定されるものではないが、有機基としては、後述する環状エーテル基を有する有機基、アリール基を有する有機基の他に、例えば、アルキル基、ビニル基、メタクリル基、メルカプト基、イソシアネート基を有する有機基等が挙げられ、それらの中でも、アルキル基が好ましい。
ここで、アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、ブチル基(n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、sec−ブチル)、ペンチル基(n−ペンチル、i−ペンチル、ネオペンチル等)、ヘキシル基(n−ヘキシル、i−ヘキシル等)、ヘプチル(n−ヘプチル、i−ヘプチル等)、オクチル基(n−オクチル、i−オクチル、t−オクチル等)、ノニル(n−ノニル、i−ノニル等)、デシル基(n−デシル、i−デシル等)、ドデシル基(n−ドデシル、i−ドデシル等)が挙げられ、これらは直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基のいずれでもよい。
それらの中でも、炭素数10以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基がより好ましい。また、これらアルキル基の、水素原子又は主鎖骨格の一部又は全部が、エーテル基、エステル基、カルボニル基、シロキサン基、フッ素等のハロゲン原子、メタクリル基、アクリル基、メルカプト基、アミノ基、ヒドロキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の基で置換されていてもよい。
また、上述の一般式(1)における複数のRは、それぞれ同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。Rとしては、上述の要件を満たすものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは、メチル基、エチル基である。
((B)成分)
前記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物の(B)成分は、一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物である。
環状エーテル基とは、環状の炭化水素の炭素を酸素で置換したエーテルを有する有機基を指し、通常は3〜6員環の構造を持つ環状エーテル基を意味する。中でも、環歪みエネルギーが大きく、反応性の高い3員環又は4員環の環状エーテル基が好ましく、特に好ましいのは3員環のエーテル基である。
環状エーテル基の具体例としては、例えば、β−グリシドキシエチル、γ−グリシドキシプロピル、γ−グリシドキシブチル等の炭素数4以下のオキシグリシジル基が結合したグリシドキアルキル基、グリシジル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘプチル)エチル基、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)プロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ペンチル基等のオキシラン基を持った炭素数5〜8のシクロアルキル基で置換されたアルキル基等が挙げられる。
上記の中でも、β−グリシドキシエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基等のC1〜C3のアルキル基にオキシグリシジル基が結合したグリシドキシアルキル基、オキシラン基を持ったC5〜C8のシクロアルキル基で置換された炭素数3以下のアルキル基が好ましい。
(B)成分の具体例としては、例えば、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。
((C)成分)
前記一般式(1)で示されるアルコキシシラン化合物の(C)成分は、一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物である。
アリール基とは、芳香族炭化水素(単純芳香環又は多環芳香族炭化水素)から誘導された官能基又は置換基を指す。アリール基としては、これに合致するものであれば、特に限定するものではないが、高次構造における立体障害を考慮すると、フェニル基やベンジル基等が好ましい。
(C)成分の具体例としては、例えば、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、フェニルトリエトキシシラン、トリメトキシ[3−(フェニルアミノ)プロピル]シラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。
上述した「(B)一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物」と、「(C)一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物」の混合比率は、以下の式(2)で算出される混合指標αで表される。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
(式(2)中、αb:(B)成分の含有量(mol%)、αc:(C)成分の含有量(mol%))。
本実施形態においては、混合指標αを0.001〜19の範囲とする。混合指標αが0.001未満であると、樹脂組成物の流動性や保存安定性が低下し、19を超えると、製造したLEDの信頼性が悪化する。特に、封止材としての使用を考慮した場合には、高い信頼性が要求されるため、混合指標αは、好ましくは0.2〜5、より好ましくは0.3〜2である。
((D)成分)
また、本実施形態における組成物は、上述した(A)〜(C)成分に加え、(D)成分として、上記一般式(1)におけるRの個数を示すn=0、つまり(OR)を4個有するアルコキシシラン化合物を更に共加水分解縮合させてもよい。
(D)成分としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。
(その他のアルコキシシラン化合物)
本実施形態における組成物は、上述した(B)〜(D)成分以外の一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を更に共加水分解縮合させてもよい。そのような化合物としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ヒドロキシメチルトリメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、メチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メトキシジメチルビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラン、エトキシトリメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、エチルトリエトキシシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジエトキシメチルシラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シラン、トリメチルプロポキシシラン、トリメトキシイソプロポキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、3−[ジメトキシ(メチル)シリル]プロパン−1−チオール、トリメトキシ(プロピル)シラン、(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ブトキシトリメチルシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メトキシルトリエトキシシラン、トリエトキシビニルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメトキシルジプロポキシシラン、エチルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキシロキシトリメチルシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イソシアン酸3−(トリエトキシシリル)プロピル、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、メトキシトリプロピルシラン、ジブトキシジメチルシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、オクチルオキシトリメチルシラン、ペンチルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルオキシトリメチルシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン等が挙げられる。
本実施形態において、アルコキシシラン化合物の「n=2であるアルコキシシラン化合物」、「n=1であるアルコキシシラン化合物」及び「n=0であるアルコキシシラン化合物」の混合比率は、以下の式(3)で算出される混合指標βで表される。
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
なお、上記式(3)中、
βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
をそれぞれ表し、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である。
本実施形態の組成物において、混合指標βは、好ましくは0.01〜1.4、より好ましくは0.03〜1.2、更に好ましくは0.05〜1.0である。組成によっては、混合指標βが0.01未満であると、樹脂組成物の流動性が悪化する場合があり、1.4を超えると、LEDの信頼性が悪化する場合がある。
本実施形態における(A)エポキシ樹脂とアルコキシシラン化合物の「n=0〜2であるアルコキシシラン化合物」の混合比率は、以下の式(4)で算出される混合指標γで表される。
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
なお、上記式(4)中、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g)をそれぞれ表す。
混合指標γは、好ましくは0.02〜15であり、より好ましくは0.04〜7、更に好ましくは0.08〜5である。組成によっては、混合指標γが0.02未満であると、封止材とした際の信頼性や蓄光材料とした際の発光性に問題を生じる場合があり、15を超えると、耐光性が悪化するおそれがある。
(共加水分解縮合工程)
本実施形態において、まず、上述した(A)エポキシ樹脂と、上述した式(1)で表されるアルコキシシラン化合物とを共加水分解縮合させて樹脂組成物を得ることができる。
本実施形態における「共加水分解縮合」とは、エポキシ樹脂存在下で行う加水分解縮合反応を意味し、エポキシ樹脂非共存下における反応とは明確に区別される。
本実施形態における「共加水分解縮合」とは、脱水を伴わない還流工程と、それに続く脱水縮合工程との、少なくとも2つの工程により構成されている。
上述の「脱水を伴わない還流工程」とは、共加水分解のために配合した水や溶媒、及び反応中に生じる、アルコキシシラン化合物由来の水や溶媒を、反応溶液に戻しながら反応を行う工程である。その方法は特に限定されないが、通常は、反応容器上部に冷却管を取り付け、生じた水や溶媒をリフラックスさせながら、反応を行う。
また上述の「脱水縮合工程」とは、配合した水や溶媒、及び上記「脱水を伴わない還流工程」で生じた水や溶媒を、除去しながら縮合反応を行う工程である。その方法は特に限定されないが、通常は、ロータリーエバポレータ等を用いて減圧蒸留することで、反応を行う。
共加水分解縮合反応時の加熱温度は、好ましくは130℃以下、より好ましくは0〜120℃、更に好ましくは0〜100℃である。
130℃を超えると、組成によっては樹脂組成物が変質する可能性がある。また、共加水分解縮合の反応時間は、好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは1〜12時間である。0.5時間未満であると、組成によっては、未反応物質の残存量が多くなる場合がある。
本実施形態の樹脂組成物は、上述した(A)エポキシ樹脂とアルコキシシラン化合物との共加水分解縮合の際、加水分解縮合触媒を加えて行ってもよい。
加水分解縮合触媒とは、従来公知の加水分解縮合反応を促進させるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガン、ビスマス等)、有機金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモン、ヒ素、セリウム、ホウ素、カドミウム、マンガン、ビスマス等の有機酸化物、有機酸塩、有機ハロゲン化物、アルコキシド等)、無機塩基(水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)、有機塩基(アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム等)等が挙げられる。上記有機金属の中でも、有機錫が好ましい。
有機錫とは、錫原子に少なくとも一つの有機基が結合しているものを指し、構造としては、モノ有機錫、ジ有機錫、トリ有機錫、テトラ有機錫等が挙げられ、それらの中でも、ジ有機錫が好ましい。
有機錫としては、例えば、四塩化錫、モノブチル錫トリクロライド、モノブチル錫オキサイド、モノオクチル錫トリクロライド、テトラn−オクチルチン、テトラn−ブチルチン、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジバーサテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫オキシラウレート、ジブチル錫ステアレート、ジブチル錫ジオレート、ジブチル錫・ケイ素エチル反応物、ジブチル錫塩とシリケートの化合物、ジオクチル錫塩とシリケートの化合物、ジブチル錫ビス(アセチルアセトネート)、ジブチル錫ビス(エチルマレート)、ジブチル錫ビス(ブチルマレート)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルマレート)、ジブチル錫ビス(ベンジルマレート)、ジブチル錫ビス(ステアリルマレート)、ジブチル錫ビス(オレイルマレート)、ジブチル錫マレート、ジブチル錫ビス(O−フェニルフェノキサイド)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトプロピオネート)、ジブチル錫ビス(イソノニル3−メルカプトプロピオネート)、ジブチル錫ビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジブチル錫ビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジオクチル錫オキサイド、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジドデシルメルカプト、ジオクチル錫バーサテート、ジオクチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ビス(エチルマレート)、ジオクチル錫ビス(オクチルマレート)、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫ビス(イソオクチルチオグリコレート)、ジオクチル錫ビス(2−エチルヘキシルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジエトキサイド、ジブチル錫ジブトキサイド、ジオクチル錫ジメトキサイド、ジオクチル錫ジエトキサイド、ジオクチル錫ジブトキサイド、オクチル酸錫、ステアリン酸錫等が挙げられる。上記の中でも、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキサイド、ジブチル錫ジエトキサイド、ジブチル錫ジブトキサイド、ジオクチル錫ジメトキサイド、ジオクチル錫ジエトキサイド、ジオクチル錫ジブトキサイドが好ましい。
これらの加水分解縮合触媒は単独で用いても、複数を組み合わせて使用してもよい。例えば、有機酸錫とアルカリ系有機錫を組み合わせて使用したり、錫等の有機酸塩で反応させた後に、無機塩基で処理することも可能である。この場合の無機塩基としては、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等の多価カチオンの水酸化物が好ましい。
加水分解縮合触媒の添加量は特に限定されるものではないが、好ましい添加量は、上述の一般式(1)における(OR)に対する比率である混合指標δから求めることができる。ここで、混合指標δは、以下の式(5)で表される。
混合指標δ=(δe)/(δs) (5)
式(5)中、
δe:加水分解縮合触媒の添加量(mol数)、
δs:一般式(1)における(OR)の量(mol数)を、それぞれ示す。
混合指標δは、好ましくは0.0005〜5、より好ましくは0.001〜1、更に好ましくは0.005〜0.5である。樹脂組成物の組成によっては、混合指標δが0.0005未満であると、加水分解縮合の促進効果が得られ難くなる場合があり、5を超えると、環状エーテル基の開環が促進されたり、樹脂組成物の保存安定性悪化につながる場合があるため、好ましくない。
本実施形態の樹脂組成物を共加水分解縮合により得る工程において、水の添加量は特に限定されるものではないが、好ましい添加量は、上述の一般式(1)における(OR)に対する比率である混合指標εから求めることができる。ここで、混合指標εは、以下の式(6)で表される。
混合指標ε=(εw)/(εs) (6)
式(6)中、
εw:水の添加量(mol数)、
εs:一般式(1)における(OR)の量(mol数)を、それぞれ示す。
混合指標εは、好ましくは0.1〜5、より好ましくは0.2〜3、更に好ましくは0.3〜1.5である。樹脂組成物の組成によっては、混合指標εが0.1未満であると、加水分解反応が進行しない場合があり、5を超えると、樹脂組成物の保存安定性が低下する場合がある。
上述した共加水分解縮合における水の添加は、アルコキシシラン化合物の加水分解が主たる目的であるので、「脱水を伴わない還流工程」で行う必要がある。その添加のタイミングは、特に限定されず、最初に添加してもよいし、フィードポンプ等を用いて、反応中に徐々に添加してもよい。
本実施形態の共加水分解縮合反応は、無溶剤でも、溶剤中でも行うことができる。溶剤としては、エポキシ樹脂とアルコキシシラン化合物を溶解可能であり、これらに対して非活性である有機溶剤であれば、特に制限されず、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の非プロトン性極性溶媒を好適に用いることができる。また入手が容易であることから、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール系溶剤の使用も可能であるが、これらはエポキシ基の開環を促進するため、配合や製造条件によっては使用に適さない場合もある。
溶剤の添加量は、共加水分解縮合反応に供されるエポキシ樹脂とアルコキシシラン化合物の合計質量に対して、好ましくは0.01〜20倍量、より好ましくは0.02〜15倍量、更に好ましくは0.03〜10倍量である。溶剤の添加量により、本実施形態の樹脂組成物の分子量を制御することが可能であるため、上述の添加量の範囲とすることで、適正な分子量、ひいては適性粘度の樹脂組成物を得ることができる。
本実施形態の蛍光体とは、蛍光を発する物質、つまり、電子線、X線、紫外線、電界等のエネルギーを吸収して、吸収したエネルギーの一部を比較的効率よく可視光線を放出(発光)する物質であれば特に限定されず、無機系、有機系を問わず採用することができる。中でも、一般的に優れた発光性を示す、無機系蛍光体が好ましい。
上記無機系蛍光体の大きさは、特に限定されるものではないが、粒径1〜数十μmの粉末が用いられる場合が多い。また、無機系蛍光体の性能を発現させるため、母体と呼ばれる化合物Aの中に、付活剤(発光中心)と呼ばれる元素Bを導入したものが、一般的に用いられ、通常は「母体A:付活剤B」と表記される。
特にLEDの封止材として用いる場合、後述の理由からセリウムで付活されたアルミン酸イットリウム蛍光体(YAG:Ce蛍光体)の使用が好ましく、蓄光材料用途では、蓄光性蛍光体の使用が好ましい。これらは、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
蛍光体の好ましい配合量は、質量比として、樹脂組成物:蛍光体=30:70〜95:5、特に好ましくは、50:50〜80:20(合計で、100)である。蛍光体の配合量が、樹脂組成物:蛍光体=30:70より多いと、蛍光樹脂組成物としての流動性が悪化する場合があり、95:5より少ないと、蛍光体としての機能が不十分となる場合がある。
上記母体Aと付活剤Bは、特に限定されるものではないが、例えば、母体Aとしては、酸化物蛍光体や窒化物蛍光体が挙げられる。また付活剤Bとしては、例えば、ユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)等の希土類元素が挙げられる。
上述の酸化物蛍光体としては、例えば、母体Aがアルミン酸イットリウム(YAl12:以下、YAGという)で、付活剤Bがセリウム(Ce)の「YAG:Ce蛍光体」が良く知られている。これに青色光照射(460nm付近)を行うと、効率的に黄色発光が起こる。この蛍光体は、「YAl12」のYの一部を他のGdやTb等で置換したり、Alの一部をGa等で置換して、母体Aの構造を変化させることにより、発光ピーク位置を長波長側、又は短波長側にずらすことができるため、非常に有用である。
つまり「YAG:Ce蛍光体」とは、前記母体AがYAG、又は、Yの一部を他のGdやTb等で置換したり、Alの一部をGa等で置換して、母体Aの構造を変化させたもので、付活剤BがCeの蛍光体であれば、特に限定されず、その具体例としては、例えば、「YAl12:Ce3+」や「(Y,Gd0.9)Al12:Ce3+」等が挙げられる。
その他、酸化物蛍光体の例としては、母体Aが、珪酸ストロンチウム・バリウム(Sr,Ba)SiOで、付活剤Bとしてユーロピウム(Eu)を導入した、「(Sr,Ba)SiO:Eu蛍光体」が知られている。この系は、SrとBaの組成比を変えることで、緑色〜橙色まで発光色を調整することができる。
上述の窒化物蛍光体としては、例えば、以下のようなものが例示される。
(1)α−サイアロン蛍光体
母体Aは、α型窒化ケイ素結晶に、Caなどの金属イオンと、アルミニウムと酸素とが固溶した結晶で、「(M(Si,Al)12(O,N)16」で表される。ここで、Mは金属イオン、pは固溶量を示す。具体的には「Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu」等が挙げられる。
(2)β−サイアロン蛍光体
母体Aは、β型窒化ケイ素結晶に、アルミニウムと酸素とが固溶した「Si6−qAL8−q」の組成で示され、ここで、qは固溶量を示す。具体的には「Si6−qAL8−q:Eu」等が挙げられる。
(3)CaAlSiN蛍光体
母体Aは、窒化カルシウムと窒化アルミニウムと窒化ケイ素を1800℃の高温で反応させて得られる窒化物結晶であり、具体的には「CaAlSiN:Eu」等が挙げられる。
無機系蛍光体の具体例としては、例えば、赤色系の発光色を有するものとしては、「6MgO・AsO5:Mn4+、Y(PV)O:Eu」、「CaLa0.1Eu0.9Ga」、「BaY0.9Sm0.1Ga」、「Ca(Y0.5Eu0.5)(Ga0.5In0.5」、「Y:Eu、YVO:Eu」、「Y:Eu」、「3.5MgO・0.5MgFGeO:Mn4+」、「(Y・Cd)BO:Eu」等が挙げられる。
青色系の発光色を有するものとしては、例えば、「(Ba,Ca,Mg)(POCl:Eu2+」、「(Ba,Mg)Al1627:Eu2+」、「BaMgSi:Eu2+」、「BaMgAl1627:Eu2+」、「(Sr,Ca)10(POl2:Eu2+」、「(Sr,Ca)10(POl2・nB:Eu2+」、「Sr10(POCl:Eu2+」、「(Sr,Ba,Ca)(POCl:Eu2+」、「Sr:Eu」、「Sr(POCl:Eu」、「(Sr,Ca,Ba)(POCl:Eu」、「SrO・P・B:Eu」、「(BaCa)(POCl:Eu」、「SrLa0.95Tm0.05Ga」、「ZnS:Ag」、「GaWO」、「YSiO:Ce」、「ZnS:Ag,Ga,Cl」、「CaOCl:Eu2+」、「BaMgAl:Eu2+」、「(M,Eu)10(POl2(Mは、Mg,Ca,Sr,及びBaからなる群から選択される少なくとも1種の元素)」等が挙げられる。
緑色系の発光色を有するものとしては、例えば、「YAl12:Ce3+(YAG)」、「YSiO:Ce3+,Tb3+」、「SrSi・2SrCl:Eu」、「BaMgAl1627:Eu2+,Mn2+」、「ZnSiO:Mn」、「ZnSiO:Mn」、「LaPO:Tb」、「SrAl2O:Eu」、「SrLa0.2Tb0.8Ga」、「CaY0.9Pr0.1Ga」、「ZnGd0.8Ho0.2Ga」、「SrLa0.6Tb0.4Al、ZnS:Cu,Al」、「(Zn,Cd)S:Cu,Al」、「ZnS:Cu,Au,Al」、「ZnSiO:Mn」、「ZnSiO:Mn」、「ZnS:Ag,Cu」、「(Zn・Cd)S:Cu」、「ZnS:Cu」、「GdOS:Tb」、「LaOS:Tb」、「YSiO:Ce・Tb」、「ZnGeO:Mn」、「GeMgAlO:Tb」、「SrGaS:Eu2+」、「ZnS:Cu・Co」、「MgO・nB:Ge,Tb」、「LaOBr:Tb,Tm」、「LaS:Tb」等が挙げられる。
また、白色系の発光色を有する「YVO:Dy」や、黄色系の発光色を有する「CaLu0.5Dy0.5Ga」等も知られている。
上記有機系蛍光体の具体例としては、例えば、青色系の発光色を有する、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン(Bis−MSB)、トランス−4,4’−ジフェニルスチルベン(DPS)等のスチルベン系色素、7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)等のクマリン系色素等が挙げられる。
黄色系〜緑色系の蛍光色を有するものとしては、例えば、Brilliantsulfoflavine FF、Basic yellow HG、SINLOIHI COLOR FZ−5005(SINLOIHI社製)等が挙げられる。
黄色系〜赤色系の蛍光色を有するものとしては、Eosine、Rhodamine6G、RhodamineB等が挙げられる。
一般的な蛍光体は、照射励起源である、光や電子線等を遮断すると、発光は直ちに減衰して消滅する。ところが例外として、励起源遮断後、数秒〜数十時間もの残光性を示す蛍光体があり、これを蓄光性蛍光体という。この性質を示すものであれば、その種類は特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、「CaS:Eu,Tm」、「CaS:Bi」、「CaAl:Eu,Nd」、「CaSrS:Bi」、「SrMgSi:Eu,Dy」、「SrAl1425:Eu,Dy」、「SrAl:Eu,Dy」、「SrAl:Eu」、「ZnS:Cu」、「ZnS:Cu,Co」、「YS:Eu,Mg,Ti」、「CaS:Eu,Tm」等が挙げられ、中でも、長残光性を示す「SrMgSi:Eu,Dy」、「SrAl1425:Eu,Dy」、「SrAl:Eu,Dy」、「SrAl:Eu」が好ましい。
本実施形態の蛍光樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、以下の(1)〜(2)に示す方法が例示できる。また後述の硬化剤、硬化促進剤、重合開始剤、添加剤等は、(1)又は(2)の工程で、適宜、添加してもよい。
(1)樹脂組成物と蛍光体を、同時あるいは別々に、必要に応じて加熱しながら、後述の混合装置で、攪拌、混合、分散させる。
(2)更に必要に応じ、減圧下で脱泡処理を行う。
上記混合装置は、特に限定されるものではないが、例えば、ライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ラインミキサー、ホモジナイザー、ホモディスパー等が挙げられる。
本実施形態において得られる蛍光樹脂組成物には、所定の(F)硬化剤、(G)硬化促進剤をさらに含有したものであってもよい。
(F)硬化剤、(G)硬化促進剤について、下記に説明する。
(硬化剤)
硬化剤とは、樹脂組成物を硬化させるために用いられる物質であり、特に限定されるものではない。
硬化物としては、例えば、酸無水物系化合物、アミン系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物等が使用でき、特に、芳香族酸無水物、環状脂肪族酸無水物、脂肪族酸無水物等の酸無水物系化合物が好ましく、カルボン酸無水物がより好ましい。
また、酸無水物系化合物には脂環式酸無水物が含まれ、カルボン酸無水物の中でも脂環式カルボン酸無水物が好ましい。これらの硬化剤は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
硬化剤の具体例としては、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、テトラエチレンペンタミン、ジメチルベンジルアミン、ケチミン化合物、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、ビスフェノール類、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒドとの重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物との重合物、フェノール類と芳香族ジメチロールとの重縮合物、又はビスメトキシメチルビフェニルとナフトール類若しくはフェノール類との縮合物等、ビフェノール類及びこれらの変性物、イミダゾール、3フッ化硼素−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。
脂環式カルボン酸無水物の具体例としては、1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、「4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30」、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、「メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物/ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物」等が挙げられる。
硬化剤の添加量は、上述のエポキシ樹脂、及びアルコキシシラン化合物に含まれる環状エーテル基に対する比率である混合指標ζから求められる。
混合指標ζは、下記式(7)で表される。
混合指標ζ=(ζf)/(ζk)・・・(7)
式(7)中、
ζf:硬化剤の添加量(mol数)、
ζk:エポキシ樹脂、及びアルコキシシラン化合物に含まれる環状エーテル基の量(mol数)、を示す。
混合指標ζは、0.1〜1.5が好ましく、0.2〜1.3がより好ましく、0.3〜1.5がさらに好ましい。前記混合指標ζが0.1未満であると、硬化速度が低下する場合があり、1.5を超えると硬化物としての耐湿性が悪化する場合がある。
(硬化促進剤)
硬化促進剤とは、硬化反応の促進を目的に使用される硬化触媒である。
硬化促進剤としては、3級アミン類及びその塩が好ましい。
硬化促進剤の具体例としては、下記(1)〜(8)に示すものが挙げられる。
(1)3級アミン類:ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、シクロヘキシルジメチルアミン、トリエタノールアミン等。
(2)イミダゾール類:2−メチルイミダゾール、2−n−ヘプチルイミダゾール、2−n−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−n−ウンデシルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−フェニル−4,5−ジ〔(2’−シアノエトキシ)メチル〕イミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−n−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、1−(2−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテート、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1')〕エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−n−ウンデシルイミダゾリル)エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1')〕エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールのイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’;)〕エチル−s−トリアジンのイソシアヌル酸付加物等。
(3)有機リン系化合物:ジフェニルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、亜リン酸トリフェニル等。
(4)4級フォスフォニウム塩類:ベンジルトリフェニルフォスフォニウムクロライド、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムブロマイド、メチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、n−ブチルトリフェニルフォスフォニウムブロマイド、テトラフェニルフォスフォニウムブロマイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムヨーダイド、エチルトリフェニルフォスフォニウムアセテート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムo,o−ジエチルフォスフォロジチオネート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムベンゾトリアゾレート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムテトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルフォスフォニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルフォスフォニウムテトラッフェニルボレート等。
(5)ジアザビシクロアルケン類:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7及びその有機酸塩等。
(6)有機金属化合物:オクチル酸亜鉛、アクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等。
(7)4級アンモニウム塩類:テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等。
(8)金属ハロゲン化合物:三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニル等のホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫等。
硬化促進剤の添加量は、上述のエポキシ樹脂、及びアルコキシシラン化合物の質量に対する比率である、下記混合指標ηから求められる。
混合指標ηは、下記式(8)で表される。
混合指標η=(ηg)/(ηk)×100・・・(8)
式(8)中、
ηg:硬化促進剤の質量(g)、
ηk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物の質量(g)、を示す。
混合指標ηは、0.01〜5が好ましく、0.05〜3がより好ましく、0.1〜1がさらに好ましい。混合指標ηが0.01未満であると、硬化が良好に進行しない場合があり、5を超えるとLEDが着色する場合がある。
本実施形態の硬化とは、上述した本実施形態の製造方法により得られる蛍光樹脂組成物に対し、熱又はエネルギー線を照射することにより、分子間に3次元の架橋結合を生じさせて硬化物を得ることをさし、その方法としては、特に熱硬化が好ましい。
先ず、熱硬化について説明する。
熱硬化とは、熱によって化学反応を起こさせ、分子間に3次元の架橋結合を生じさせて硬化物を得る方法である。
熱硬化方法としては、例えば、蛍光樹脂組成物に、上記硬化剤や硬化促進剤を含有させておき、これを熱処理する方法や、熱カチオン重合開始剤を用いて熱硬化させる方法等が挙げられる。特に、硬化剤や硬化促進剤を含有させておき、これを熱処理する方法が好ましい。
(熱カチオン重合開始剤)
熱カチオン重合開始剤は、熱によりカチオン種を発生して重合を開始させる化合物である。例えば、第四級アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、芳香族オニウム塩等の各種オニウム塩等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。その使用方法は、特に限定されないが、樹脂組成物に熱カチオン重合開始剤を含有させておき、これを熱処理する方法が一般的である。
第四級アンモニウム塩としては、例えば、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラブチルアンモニウムハイドロジェンサルフェート、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N−ジメチル−N−ベンジルアニリニウムテトラフルオロボレート、N,N−ジメチル−N−ベンジルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N−ジエチル−N−ベンジルトリフルオロメタンスルホネート、N,N−ジメチル−N−(4−メトキシベンジル)ピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N−ジエチル−N−(4−メトキシベンジル)トルイジニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、ジフェニル(4−フェニルチオフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート等が挙げられる。
ホスホニウム塩としては、例えば、エチルトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
芳香族オニウム塩の具体例については、特公昭52−14277号公報、特公昭52−14278号公報、特公昭52−14279号公報等に例示されている化合物を使用できる。
次に、エネルギー線硬化について説明する。
エネルギー線硬化とは、本実施形態の樹脂組成物に対し、所定のエネルギー線(紫外線、近紫外線、可視光、近赤外線、赤外線等の光の他、電子線等)を照射することにより硬化物を得る方法である。
エネルギー線としては、光が好ましく、紫外線がより好ましい。
エネルギー線の発生源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、UVランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプトンイオンレーザ、各種半導体レーザ、YAGレーザ、エキシマーレーザー、発光ダイオード、CRT光源、プラズマ光源、電子線照射器等の各種光源等が挙げられる。
エネルギー線硬化の工程については、エネルギー線刺激により、樹脂組成物中に添加した重合開始剤が分解して重合開始種が発生し、対象物質の重合性官能基を重合し、硬化が進行する。
重合開始剤は、発生する活性種によって、下記(1)〜(3)の3つに大別できる。
これらの重合開始剤は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(1)エネルギー線の照射によりラジカルを発生するもの。
(2)エネルギー線の照射により、カチオンを発生するもの(エネルギー線が光である場合、光酸発生剤と呼ばれる)。
(3)エネルギー線の照射により、アニオンを発生するもの(エネルギー線が光である場合、光塩基発生剤と呼ばれる)。
エネルギー線硬化に用いられる重合開始剤としてが、例えば、ベンゾイン類及びベンゾインアルキルエーテル類(ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等)、アセトフェノン類(アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モノフォリノ−プロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等)、アントラキノン類(2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等)、チオキサントン類(2,4−ジメチルチオサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等)、ケタール類(アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等)、ベンゾフェノン類(ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等)、キサントン類、安息香酸エステル類(エチル4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート等)、アミン類(トリエチルアミン、トリエタノールアミン等)、ヨードニウム塩化合物、スルホニウム塩化合物、アンモニウム塩化合物、ホスホニウム塩化合物、アルソニウム塩化合物、スチボニウム塩化合物、オキソニウム塩化合物、セレノニウム塩化合物、スタンノニウム塩化合物等が挙げられる。
(蛍光樹脂組成物の添加剤)
本実施形態の蛍光樹脂組成物には、それらの機能を損なわない範囲で、目的に応じて、各種有機樹脂、無機充填剤、着色剤、レベリング剤、滑剤、界面活性剤、シリコーン系化合物、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、酸化防止剤、光安定剤等を適宜添加できる。また、その他、一般に樹脂用の添加剤として使用される可塑剤、難燃剤、安定剤、帯電防止剤、耐衝撃強化剤、発泡剤、抗菌・防カビ剤、導電性フィラー、防曇剤、架橋剤等を配合することができる。
有機樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の反応性の高い有機基を有するものが好ましい。
無機充填材としては、例えば、シリカ類(溶融破砕シリカ、結晶破砕シリカ、球状シリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、沈降性シリカ等)シリコンカーバイド、窒化珪素、窒化ホウ素、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、マイカ、タルク、クレー、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウム、珪酸ジルコニウム、チタン酸バリウム、硝子繊維、炭素繊維、二硫化モリブデン等が挙げられる。特に、シリカ類、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム等が好ましく、更に硬化物の物性を考慮すると、シリカ類がより好ましい。これらの無機充填材は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
着色剤としては、着色を目的に使用される物質であれば特に限定されるものではなく、例えば、フタロシアニン、アゾ、ジスアゾ、キナクリドン、アントラキノン、フラバントロン、ペリノン、ペリレン、ジオキサジン、縮合アゾ、アゾメチン系の各種有機系色素、酸化チタン、硫酸鉛、クロムエロー、ジンクエロー、クロムバーミリオン、弁殻、コバルト紫、紺青、群青、カーボンブラック、クロムグリーン、酸化クロム、コバルトグリーン等の無機顔料等が挙げられる。これらの着色剤は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
レベリング剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアクリレート類からなる分子量4000〜12000のオリゴマー類、エポキシ化大豆脂肪酸、エポキシ化アビエチルアルコール、水添ひまし油、チタン系カップリング剤等が挙げられる。これらのレベリング剤は単独使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
滑剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス等の炭化水素系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸系滑剤、ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレイルアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド系滑剤、硬化ひまし油、ブチルステアレート、エチレングリコールモノステアレート、ペンタエリスリトール(モノ−,ジ−,トリ−,又はテトラ−)ステアレート等の高級脂肪酸エステル系滑剤、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロール等のアルコール系滑剤、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リシノール酸、ナフテン酸等のマグネシウム、カルシウム、カドミウム、バリウム、亜鉛、鉛等の金属塩である金属石鹸類、カルナウバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ、モンタンロウ等の天然ワックス類等が挙げられる。これらの滑剤は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
界面活性剤とは、その分子中に溶媒に対して親和性を持たない疎水基と、溶媒に対して親和性を持つ親媒基(通常は親水基)を持つ、両親媒性物質である。界面活性剤の種類については特に限定されるものではなく、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。界面活性剤は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
シリコーン系化合物としては、特に限定されるものではなく、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン縮合物、シリコーン部分縮合物、シリコーンオイル、シランカップリング剤、シリコーンオイル、ポリシロキサン等が挙げられる。これらの両末端、片末端、あるいは側鎖に有機基を導入して変性したものであってもよい。その変性方法についても特に限定されるものではなく、例えば、アミノ変性、エポキシ変性、脂環式エポキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、フェノール変性、シラノール変性、ポリエーテル変性、ポリエーテル・メトキシ変性、ジオール変性等が挙げられる。
反応性希釈剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、アルキルグリシジルエーテル、アルキルフェノールのモノグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1、6―ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、アルカン酸グリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル等が挙げられる。
非反応性希釈剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の高沸点溶剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、トリフェニルホスフェート、フェニルイソデシルホスファイト等の有機リン系酸化防止剤、ジステアリル−3,3’−チオジプロピネート等の有機イオウ系酸化防止剤、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
光安定剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリシレート系、シアノアクリルレート系、ニッケル系、トリアジン系等の紫外線吸収剤や、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
本実施形態の製造方法により作製される、蛍光樹脂組成物とその硬化物には、さらに下記の物質を添加してもよい。
例えば、溶剤、油脂、油脂加工品、天然樹脂、合成樹脂、顔料、染料、色素、剥離剤、防腐剤、接着剤、脱臭剤、凝集剤、洗浄剤、脱臭剤、pH調整剤、感光材料、インク、電極、めっき液、触媒、樹脂改質剤、可塑剤、柔軟剤、農薬、殺虫剤、殺菌剤、医薬品原料、乳化剤・界面活性剤、防錆剤、金属化合物、フィラー、化粧品・医薬品原料、脱水剤、乾燥剤、不凍液、吸着剤、着色剤、ゴム、発泡剤、着色剤、研磨剤、離型剤、凝集剤、消泡剤、硬化剤、還元剤、フラックス剤、皮膜処理剤、鋳物原料、鉱物、酸・アルカリ、ショット剤、酸化防止剤、表面被覆剤、添加剤、酸化剤、火薬類、燃料、漂白剤、発光素子、香料、コンクリート、繊維(カーボンファイバー、アラミド繊維、ガラス繊維等)、ガラス、金属、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、ゲル化剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、懸濁化剤、粘稠剤等が挙げられる。
上記蛍光樹脂組成物は、LEDに配合して使用する場合、その使用目的や使用部位は、特に限定されるものではないが、後述の封止材としての使用が好適である。
本実施形態の封止材を用いたLEDは、半導体素子の一種であり、電流を流すと発光する。LEDには、アノードとカソードの2つの端子があり、アノードに正、カソードに負の電圧をかけると、数ボルトの電圧で電流が流れ、発光する。発光原理としては、エレクトロルミネセンス効果(EL効果)を利用しており、有機ELも分類上はLEDに含まれる。
これらLEDには、赤、緑、オレンジ、青等の種類があり、光の三原色を利用すれば、これらの組み合わせで、白色を含む様々な色の光を作ることが可能である。また上記LEDには、蛍光体を配合すると、発光素子から放出される光を吸収し、波長変換を行うことで、封止材の部位において、発光素子の色調と異なる色調を有するLEDを提供することが可能となる。
LEDの形状としては、特には限定されず、用途に合わせて適宜選択することができ、例えば、砲弾型、表面実装型(以下、SMD型という)、Chip On Board型(以下、COB型という)、パワーLED型、板状、薄膜状等が挙げられる。
LEDの構造は、特に限定されるものではないが、封止材、外層樹脂、LEDチップ、リードフレーム、ボンディングワイヤー等から構成される。
上述の封止材とは、所定の対象を、温度、湿気、ホコリ等の因子(異物)から、主として気密、液密の状態として保護する機能を有する部材である。異物には、音、振動、化学材料による浸食等も含まれる。
また封止材の使用部位としては、例えば、LEDチップ本体、LEDチップとワイヤーやリード線との接合部等の保護のために使用される場合が多い。また、従来の鉛はんだ工程に代わり主流となりつつある、RoHS指令に対応した、鉛フリーのリフロー実装プロセスにおいても使用できる。
上述の外層樹脂は、封止材の外層部分の樹脂であれば、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、エポキシとシリコーンのハイブリッド樹脂等が、一般に使用されている。しかしながら、封止材ほどは耐熱性や耐光性が要求されず、使用量が多いことから、コスト抑制のためにエポキシ樹脂が使用される場合が多い。
上記LEDチップは、ガリウム(Ga)、ヒ素(As)、インジウム(In)、P(リン)、N(窒素)、Al(アルミニウム)等の元素からなる素子であり、上記元素の組み合わせにより、様々な色に発光させることができる。例えば、Ga、As、In、Pを組み合わせることで、赤色〜黄色に発光させることが可能であり、In、Ga、Nを組み合わせることで、青色〜緑色の発光や、紫外光を発光させることもできる。そのため、近年では、蛍光体との組み合わせによっては、白色LEDの光源としても使用できる、青色系のニーズが高いため、InGaN系の素子の需要が大きい。代表的なLEDチップの材質、発光色、発光波長の具体例としては、例えば、「GaInN(紫外光〜青色〜緑色、約370〜530nm)」、「InGaAlP/GaAs(緑色〜黄緑色、約560〜580nm)」、「InGaAlP/GaP(黄色、約590nm)」、「InGaAlP(赤色、約644nm)」、「GaAlAs/GaAs(赤色、約660nm)」、「GaP/GaP(赤色、約700nm)」、「GaAlAs(赤外光、約880nm)」、「GaAs(赤外光、約940nm)」等が挙げられる。
上記ボンディングワイヤーは、LEDチップの電極と、リード電極を接続するワイヤーのことであり、導電性物質であれば、その材質は特に限定されるものではないが、通常は、銅(Cu)、金(Au)、アルミニウム(Al)、あるいは、それらの合金製のワイヤーである。また、その表面が、銀(Ag)等の他の導電性物質で被覆されていてもよい。
本実施形態の蛍光性樹脂組成物を封止材として用いたLEDの用途は、特に限定されるものではなく、例えば、「携帯電話、ビジネスフォンの表示部分、キーパネル等のバックライト」、光ディスク装置のヘッド、「大型LCD、小型LCD、テレビ、ノートパソコン、LCDモニター等に用いられるLCDバックライト」、「懐中電灯、一般照明、環境設備照明、街灯、間接照明等の照明器具」、「インパネ、ブレーキランプ、リアコンビネーションランプ、ヘッドライト、ダウンライト、車内照明、カーステレオ等の自動車用ランプや表示部分」、交通信号灯器用ランプ、「道路表示板、駅や空港等の表示板等のLED表示板」、「屋外看板や屋外ディスプレイ」、「胃カメラ、内視鏡等に用いられる医療用LED」、「パチンコ台、ゲーム機等のアミューメント機器用LED」、「コピー/ファクシミリ、家電製品の一般表示部分」等として用いることができる。
本実施形態の蓄光とは、太陽光、蛍光灯、紫外線等の光刺激で励起し、エネルギー変換して光を放出する際、刺激を停止した後も持続する発光を「蓄光」と言い、それに対し、刺激を受けている間だけの発光を「蛍光」という。
つまり、本実施形態の蓄光材料とは、上記光刺激で励起し、エネルギー変換して光を放出し、励起停止後も光を徐々に放出しながら、長時間発光し続ける材料をさす。
本実施形態の蓄光材料の用途は、特に限定されるものではないが、例えば、夜間・停電時の表示類、防災・安全標識、時計、壁紙、電気スイッチ、看板、衣類、靴、自転車・バイク等の反射板、粘着テープ、釣り針・浮き等の漁具、運動用具類、アクセサリー、玩具等として用いることができる。
以下に本実施形態を具体的に説明した実施例を例示するが、本実施形態はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例における物性の評価は以下の通りに行った。
<エポキシ当量(WPE)>
「JIS K 7236:2001(エポキシ樹脂のエポキシ当量の求め方)」に従って測定した。
<粘度>
以下の条件で、測定を行った。
回転式E形粘度計:東機産業株式会社製、「TV−22形」
ローター:3°×R14(必要に応じ、他のローターを選択してもよい。)
測定温度:25℃
サンプル量:0.4mL
<混合指標αの算出>
混合指標αは、以下の式(2)から算出した。
混合指標α=(αc)/(αb) (2)
ここで、
αb:(B)一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有するアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
αc:(C)一般式(1)において、n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つのアリール基を有するアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、を示す。
<混合指標βの算出>
混合指標βは、以下の式(3)から算出した。
混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
ここで、
βn2:一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn0:一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
βn1:一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
なお、この時、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1である。
<混合指標γの算出>
混合指標γは、以下の式(4)から算出した。
混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
ここで、
γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g)、を示す。
<混合指標δの算出>
混合指標δは、以下の式(5)から算出した。
混合指標δ=(δe)/(δs) (5)
ここで、
δe:加水分解縮合触媒の添加量(mol数)、
δs:一般式(1)における(OR)の量(mol数)、を示す。
<混合指標εの算出>
混合指標εは、以下の式(6)から算出した。
混合指標ε=(εw)/(εs) (6)
ここで、
εw:水の添加量(mol数)、
εs:一般式(1)における(OR)の量(mol数)、を示す。
<混合指標ζの算出>
混合指標ζは、以下の式(7)から算出した。
混合指標ζ=(ζf)/(ζk) (7)
ここで、
ζf:硬化剤の添加量(mol数)、
ζk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物に含まれる、環状エーテル基の量(mol数)、を示す。
<混合指標ηの算出>
混合指標ηは、以下の式(8)から算出した。
混合指標η=(ηg)/(ηk)×100 (8)
ここで、
ηg:硬化促進剤の質量(g)、
ηk:エポキシ樹脂及びアルコキシシラン化合物の質量(g)、を示す。
<保存安定性指標θの算出と、樹脂組成物の保存安定性>
樹脂組成物における保存安定性は、以下の一般式(9)で示す、保存安定性指標θで評価した。
保存安定性指標θ=(保存粘度)/(開始粘度) (9)
製造直後の樹脂組成物を入れた容器を密封し、25℃で2時間、温度調整した後、25℃における粘度を測定し、これを「開始粘度」とした。
更に、樹脂組成物を入れた容器を密封し、25℃の恒温インキュベーター内で、2週間保存した。保存後、25℃における粘度を測定し、これを「保存粘度」とした。
樹脂組成物に流動性があり(粘度が1000Pa・s以下であり)、かつ、保存安定性指標θが4以下である場合に、保存安定性を有すると判断した。
<蛍光樹脂組成物の分散安定性試験>
蛍光樹脂組成物を製造後、50mLガラスビンに入れて密封し、25℃の恒温インキュベーター内で、5時間保存した。保存後、外観を観察し、蛍光体の沈殿や均一性を、目視で確認した。蛍光体の沈殿が見られず、蛍光体が均一に分散していた場合に、分散安定性が合格であると判断した。
<硬化物(樹脂組成物の硬化物)の耐光性試験>
固形物(蛍光体)が分散した硬化物は、黄色度(YI)のばらつきが大きい。そのため、以下の方法で、蛍光体を添加していない樹脂組成物で硬化物を作製し、評価した結果を、耐光性評価とした。
(1)後述の方法で準備した硬化物用溶液を硬化させ、20mm×10mm×厚み3mmの硬化物を作製した。
(2)上記硬化物を、直径5.5mmの穴を開けた25mm×15mm×厚み1.2mmの黒色マスクで覆い、耐光性試験用サンプルとした。
(3)UV照射装置(ウシオ電機株式会社製、「スポットキュアSP7−250DB」)から、光ファイバーを経由して、50℃一定にした恒温インキュベーター中の上記サンプルにUV光を照射できるように装置を準備した。
(4)上記サンプルを、黒色マスクを上面にした状態で、50℃の恒温インキュベーター内にセットした。
(5)直径5.5mmの穴にUV光が照射できるように、黒色マスクの上部より、2W/cmのUV光を96時間照射した。
(6)UV照射したサンプルを、積分球開口部を直径10mmに改造した分光色彩計(日本電色工業株式会社製、「SD5000」)で測定した。
(7)黄色度(YI)は、“ASTM D1925−70(1988):Test Method for Yellowness Index of Plastics”に準じて求めた。このYIが、13以下である場合に合格と判断した。
<LEDの発光性試験>
LEDを点灯させ、その色調と目視で確認し、蛍光体を配合しないLEDに対し、色調が青色から白色に変化した場合に、発光性が合格とした。
<蓄光材料の発光性試験(残光時間測定)>
サンプルに、「JIS Z9107:2008 安全標識−性能の分類,性能基準及び試験方法」に規定される、常用光源蛍光ランプD65を、200ルクスで20分間照射する。照射後、輝度計で残光輝度を測定し、0.3mcd/m以下に達するまでの時間を、残光時間とした。残光時間が120分以上である時に、発光性が合格と判断した。
<LEDの信頼性試験(1)(連続動作試験:以下、「L試験」という)>
LED10個を、「MIL−STD−750E(TEST METHODS FOR SEMICONDUCTOR DEVICES)」の、METHOD 1026.5(STEADY−STATE OPERATION LIFE)、及び「MIL−STD−883G(MICROCIRCUITS)」の、METHOD 1005.8(STEADY−STATE LIFE)に準じ、以下の条件で評価した。
「IF=20mA、Ta=25℃、960時間」点灯させ、点灯前後の全光束(lm)を測定した。更に各LEDについて、「全光束維持率(%)=(点灯後の全光束)/(点灯前の全光束)×100」を求め、全LEDの全光束維持率(%)の最低値が、90%以上である場合に、合格と判断した。
<LEDの信頼性試験(2)(熱衝撃試験:以下、「TS試験」という)>
LED10個を、「EIAJ ED−4701/300(半導体デバイスの環境及び耐久性試験方法(強度試験I)」の、試験方法307(熱衝撃試験)に準じ、以下の条件で評価した。
「−10℃(5分)〜100℃(5分)」を1サイクルとして、100サイクルの熱衝撃をかけた後にLEDの点灯を確認し、10個全てが点灯する場合、合格と判断した。
<LEDの信頼性試験(3)(温度サイクル試験:以下、「TC」試験という)>
LED10個を、「EIAJ ED−4701/100(半導体デバイスの環境及び耐久性試験方法(寿命試験I)」の、試験方法105(温度サイクル試験)に準じ、以下の条件で評価した。
「−40℃(30分)〜85℃(5分)〜100℃(30分)〜25℃(5分)」を1サイクルとして、100サイクルの温度サイクルをかけた後にLEDの点灯を確認し、10個全てが点灯する場合、合格と判断した。
上記LEDの評価において、耐光性及び信頼性試験(1)〜(3)が、全て合格である場合に、総合判定として合格であると判断した。
実施例及び比較例で使用した原材料について、以下の(1)〜(10)に示す。
(1)エポキシ樹脂
(1−1)エポキシ樹脂A:ポリ(ビスフェノールA−2−ヒドロキシプロピルエーテル)(以下、「Bis−Aエポキシ樹脂」という)
・商品名:旭化成エポキシ株式会社製、「AER」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):188g/eq
・粘度(25℃):14.8Pa・s
(1−2)エポキシ樹脂B:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(以下、「脂環式エポキシ樹脂」という。)
・商品名:ダイセル化学工業株式会社製、「セロキサイド2021P」
また、上述の方法で測定した、エポキシ当量(WPE)及び粘度は、以下の通りであった。
・エポキシ当量(WPE):131g/eq
・粘度(25℃):227mPa・s
(2)アルコキシシラン化合物
(2−1)アルコキシシラン化合物H:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「GPTMS」という)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−403」
(2−2)アルコキシシラン化合物I:フェニルトリメトキシシラン(以下、「PTMS」という)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−103」
(2−3)アルコキシシラン化合物J:ジメチルジメトキシシラン(以下、「DMDMS」という)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBM−22」
(2−4)アルコキシシラン化合物K:テトラエトキシシラン(以下、「TEOS」という)
・商品名:信越化学工業株式会社製、「KBE−04」
(3)溶剤:テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製、安定剤不含タイプ)(以下、「THF」という)
(4)加水分解縮合触媒:ジブチル錫ジラウレート(和光純薬工業株式会社製、以下、「DBTDL」という)
(5)硬化剤:「4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30」
・商品名:新日本理化株式会社製、「リカシッド MH−700G」
(6)硬化促進剤:アミン系化合物
・商品名:サンアプロ株式会社製、「U−CAT 18X」
(7)反応性希釈剤:「1,2:8,9ジエポキシリモネン」
・商品名:ダイセル化学工業株式会社製、「セロキサイド3000」
(8)重合開始剤:芳香族スルホニウム塩
・商品名:三新化学工業株式会社製、「サンエイドSI−100L」
(9)蛍光体
(9−1)蛍光体A:「YAG:Ce3+蛍光体」(化成オプトニクス株式会社製)
(9−2)蛍光体B(蓄光性蛍光体):「SrAl:Eu,Dy蛍光体」(根本特殊化学株式会社製)
(10)シリコーン樹脂
・商品名:東レ・ダウコーニング株式会社製、「EG6301(A液/B液)」
[合成例1]
樹脂組成物を、下記の工程により製造した。
(1)準備:循環恒温水槽を5℃にセットし、冷却管に還流させた。更に、マグネチックスターラーの上に、80℃のオイルバスを載せた。
(2)下記表1に示す組成比率に従って、25℃の雰囲気下で、上記Bis−A1エポキシ樹脂、アルコキシシラン化合物、及びTHFを、攪拌子を投入したフラスコに入れて混合攪拌し、その後、更に、水と加水分解縮合触媒を添加して、混合攪拌した。
(3)続いて、フラスコに冷却管をセットし、速やかに、80℃のオイルバスに浸して攪拌を開始し、リフラックスさせながら20時間反応させた(還流工程)。
(4)反応終了後、25℃まで冷却後、フラスコから冷却管を外した。
(5)還流工程終了後の溶液を、エバポレーターを使用して、400Pa、50℃で1時間留去した後、更に、80℃で10時間留去しながら、脱水縮合反応を行った(脱水縮合工程)。
(6)前記脱水縮合反応の終了後、25℃まで冷却し、樹脂組成物を得た。
(7)この樹脂組成物の、上述した混合指標α1〜ε1を、それぞれ下記表4に示した。
(8)更に、上述の方法に従って、上記(6)で得た樹脂組成物の、エポキシ当量(WPE)、開始粘度及び保存粘度を測定した。更に、保存安定性指標θ1を求め、これらを表4に示した。
上記合成例3の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=242g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=14.5Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=16.2Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ3=1.12≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
[合成例2]
還流工程を6時間にした以外は、合成例1と同様の方法で、表1及び2に従って、樹脂組成物を製造した。合成例1と同様の方法で評価した結果、及び混合指標α2〜ε2、保存安定性指標θ2を、表4に示す。
表3に示す通り、合成例2の樹脂組成物は、エポキシ当量(WPE)=158g/eqであり、適正な値を示した。また、開始粘度=1.8Pa・s<1000Pa・s、かつ、保存粘度=3.1Pa・s<1000Pa・sと、両者とも流動性のある液体であった。また、保存安定性指標θ2=1.72≦4であり、保存安定性を有する樹脂組成物であることが判明した。
[実施例1]
25℃で2週間保存した、上述の合成例1の樹脂組成物を使用して、硬化物を製造し、耐光性試験を行った。結果を表3に示す。
(1)25℃の雰囲気下で、上述の樹脂組成物、硬化剤及び硬化促進剤を、表2の組成比率に従って混合攪拌し、真空下で脱気し、硬化物用溶液とした。
(2)厚み3mm、コの字状のシリコンゴムを、離型剤を塗ったステンレス板2枚で挟み込み、成型治具を作製した。
(3)この成型治具に、上述の硬化物用溶液を注ぎ込み、120℃で1時間、更に、150℃で1時間、硬化処理を施し、硬化物を作製した。
(4)オーブン内温が30℃以下に下がってから硬化物を取り出して、上述の方法に従って、耐光性試験用サンプルを調製した。
(5)上記サンプルを使用して、上述の方法で耐光性試験を行った結果を表4に示す。この硬化物の耐光性試験の指標であるYI=10.1≦13であり、耐光性は合格と判断した。
(6)次に、90質量%の合成例1の樹脂組成物に、10質量%の蛍光体Aを配合し、プラネタリーミキサー(株式会社井上製作所製)で10分間、混合攪拌後、真空下で脱泡処理したものを、蛍光樹脂組成物とした。
(7)上記蛍光樹脂組成物を、50mLのサンプル瓶に注入し、25℃で5時間保存した。
(8)保存後に、側面と底面を目視で確認したところ、沈殿が無く、蛍光体が均一に分散しており、蛍光樹脂組成物の分散安定性は、合格であると判断した。評価結果を表4に示す。
更に、25℃で2週間保存した、上記蛍光樹脂組成物を用い、以下の手順に従って、砲弾型LEDを製造し、信頼性試験(1)〜(3)を行った。結果を表4に示す。
この砲弾型LEDの構造は、2本のリードフレームがあり、その一方の上端に、LEDチップを載置するためのカップ部が形成されている。
(9)更に、上記蛍光樹脂組成物、硬化剤及び硬化促進剤を、表3の組成比率に従って混合攪拌し、真空下で脱気し、LED封止材とした。
(10)直径5mmの砲弾型のモールド枠のカップ部に、(9)のLED封止材を注入した。
(11)そこに、発光波長400nmのLEDチップを銀ペーストでダイボンドし、ボンディングワイヤー(銅線)を接続した、リードフレームを浸漬した。
(12)真空中で脱泡後、90℃で1時間、更に110℃で5時間、硬化処理を行った。
(13)更に、外層樹脂として、53.2質量%のBis−Aエポキシ樹脂に、46.6質量%の硬化剤と、0.2質量%の硬化促進剤を加えて混合攪拌し、真空下で脱気したものを、モールド枠に注入し、130℃で1時間、更に150℃で6時間、硬化処理を行い、砲弾型LEDを得た。評価結果を、表4に示す。
上記「発光性試験」を行った結果、基準である比較例1のLEDが、青色の発光であるのに対し、実施例1のLEDは白色に発光し、合格と判断した。
上記「信頼性試験(1)(L試験)」を行った結果、全LEDの最低値は、全光束維持率(%)=94%≧90%であり、合格であると判断した。
次に、上記「信頼性試験(2)(TS試験)」を行った結果、100サイクルの熱衝撃をかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
更に、上記「信頼性試験(3)(TC試験)」を行った結果、100サイクルの温度サイクルをかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
以上の結果から、実施例1の蛍光樹脂組成物は、分散安定性試験、耐光性試験、発光性試験、及び信頼性試験(1)〜(3)の全てに合格しており、総合判定として合格であると判断した。
[実施例2]
合成例1の樹脂組成物の代わりに合成例2の樹脂組成物を使用して、実施例1の(3)、(12)の硬化処理温度を、110℃で4時間、更に、150℃で1時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、表1〜3に従って、樹脂組成物、硬化物、蛍光樹脂組成物、及びLEDを作製し、評価した結果を、表4に示す。
耐光性試験の指標であるYI=6.8≦13であり、耐光性は合格と判断した。
また、25℃で5時間保存した、蛍光樹脂組成物は、沈殿が無く、蛍光体が均一に分散しており、分散安定性は、合格であると判断した。
次にLEDの「発光性試験」を行った結果、白色の発光であり、合格と判断した。
更に、「信頼性試験(1)(L試験)」を行った結果、全LEDの最低値は、全光束維持率(%)=95%≧90%であり、合格であると判断した。
次に、上記「信頼性試験(2)(TS試験)」を行った結果、100サイクルの熱衝撃をかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
ついで、上記「信頼性試験(3)(TC試験)」を行った結果、100サイクルの温度サイクルをかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
以上の結果から、実施例2の蛍光樹脂組成物は、分散安定性試験、耐光性試験、発光性試験、及び信頼性試験(1)〜(3)の全てに合格しており、総合判定として合格であると判断した。
[実施例3]
60質量%の合成例2の樹脂組成物に、40質量%の蛍光体Bを実施例1と同様の方法で配合し蛍光樹脂組成物を作製、評価した。実施例3の蛍光樹脂組成物の、分散安定性試験を実施したところ、沈殿は見られず、均一であり、合格と判断した。
そして、表5に示す割合で蛍光樹脂組成物と反応希釈剤と重合開始剤を混合し、真空下で脱泡し、更に、下記手順に従って、空気中で、気温23℃、湿度55%RHの条件下で、蓄光材料(塗膜)を作製した。
(1)5cm×5cmの大きさのスライドグラスを準備し、エタノール(和光純薬工業株式会社製、99.5%)で表面を拭き取って乾燥させた。
(2)上記蛍光樹脂組成物を、バーコーター(#3)を使用して、上記スライドグラス上に塗布した。
(3)上記スライドグラスを、140℃で10分間硬化させ、塗膜を形成した。
上記蓄光材料(塗膜)の発光性試験として、上述の方法で残光時間を測定したところ、600分以上であり、合格と判断した。
以上の結果から、実施例3の蛍光樹脂組成物は、分散安定性試験及び発光試験に合格しており、総合判定として合格であると判断した。その結果を表6に示す。
[参考例]
実施例1の蛍光樹脂組成物の代わりに合成例1の樹脂組成物を使用して、表1〜3に従って樹脂組成物、硬化物、及びLEDを作製し、評価した結果を、表4に示す。
耐光性試験の指標であるYI=7.5≦13であり、耐光性は合格と判断した。
次にLEDの「発光性試験」を行った結果、青色の発光であり、発光性は不合格であると判断した。
更に、「信頼性試験(1)(L試験)」を行った結果、全LEDの最低値は、全光束維持率(%)=95%≧90%であり、合格であると判断した。
次に、上記「信頼性試験(2)(TS試験)」を行った結果、100サイクルの熱衝撃をかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
ついで、上記「信頼性試験(3)(TC試験)」を行った結果、100サイクルの温度サイクルをかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
[比較例1]
合成例1の樹脂組成物の代わりに、脂環式エポキシ樹脂を使用して、蛍光樹脂組成物を作製し、評価した結果を表4に示す。
比較例1の蛍光樹脂組成物は、25℃で5時間保存すると、蛍光体が沈殿し、不均一であり、分散安定性は不合格と判断した。そして、正常な蛍光樹脂組成物が作製できなかったため、硬化物及びLEDの作製、評価は行わず、総合判定は不合格と判断した。
[比較例2]
合成例1の樹脂組成物の代わりに、Bis−Aエポキシ樹脂を使用して、実施例1と同様の方法で、表1〜3に従って、樹脂組成物、硬化物、蛍光樹脂組成物、及びLEDを作製し、評価した結果を、表4に示す。
耐光性試験の指標であるYI=17.2>13であり、耐光性は不合格と判断した。
また、25℃で5時間保存した、蛍光樹脂組成物は、沈殿が無く、蛍光体が均一に分散しており、分散安定性は、合格であると判断した。
次にLEDの「発光性試験」を行った結果、白色の発光であり、合格と判断した。
更に、「信頼性試験(1)(L試験)」を行った結果、全LEDの最低値は、全光束維持率(%)=97%≧90%であり、合格であると判断した。
次に、上記「信頼性試験(2)(TS試験)」を行った結果、100サイクルの熱衝撃をかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
ついで、上記「信頼性試験(3)(TC試験)」を行った結果、100サイクルの温度サイクルをかけた後も、全てのLEDが点灯し、合格と判断した。
以上の結果から、比較例2の蛍光樹脂組成物は、分散安定性試験、発光性試験、及び信頼性試験(1)〜(3)の全てに合格しているものの、耐光性が不良であり、総合判定として不合格であると判断した。
[比較例3]
合成例1の樹脂組成物の代わりに、A液とB液を1:1の質量比で混合攪拌した、上記シリコーン樹脂を用いた。硬化物とLEDの封止材の硬化処理温度を、70℃で1時間、更に150℃で5時間に変更した以外は、実施例1と同様の方法で、表1〜3に従って、樹脂組成物、硬化物、蛍光樹脂組成物、及びLEDを作製し、評価した結果を、表4に示す。
耐光性試験の指標であるYI=2.0≦13であり、耐光性は合格と判断した。
次にLEDの「発光性試験」を行った結果、白色の発光であり、合格と判断した。
上記「信頼性試験(1)(L試験)」を行った結果、3個/10個中のLEDが点灯せず、全光束維持率(%)が測定不能であり、不合格と判断した。
次に、上記「信頼性試験(2)(TS試験)」を行った結果、100サイクルの熱衝撃をかけた後に、4個/10個中のLEDしか点灯せず、不合格と判断した。
更に、上記「信頼性試験(3)(TC試験)」を行った結果、100サイクルの温度サイクルをかけた後に、6個/10個中のLEDしか点灯せず、不合格と判断した。
以上の結果から、比較例3の蛍光樹脂組成物は、分散安定性試験、耐光性試験、及び発光性試験には合格しているものの、信頼性試験(1)〜(3)の結果が不合格であり、総合判定として不合格であると判断した。
[比較例4]
合成例2の樹脂組成物の代わりに脂環式エポキシ樹脂を使用した点以外は実施例3と同様の方法で、表5の配合に従って蛍光樹脂組成物と蓄光材料(塗膜)を製造し、分散安定性試験と発光試験を行った。結果を表6に示す。
比較例4の蛍光樹脂組成物の、分散安定性試験を実施したところ、沈殿が発生し、不均一であり、不合格と判断した。
上記蓄光材料(塗膜)の発光性試験として、上述の方法で残光時間を測定したところ、600分以上であり、合格と判断した。
以上の結果から、比較例4の蛍光樹脂組成物は、発光試験に合格しているものの、分散安定性が不合格であり、総合判定として不合格であると判断した。
実施例1及び2の蛍光樹脂組成物は分散安定性に優れ、その硬化物は耐光性に優れていた。また、実施例1及び2の蛍光樹脂組成物を封止材として用いたLEDは、発光性試験が良好であり、かつ信頼性試験も優れていた。また、実施例3の蛍光樹脂組成物は分散安定性に優れ、蓄光材料は発光性試験が良好であった。一方、比較例1及び4は、蛍光樹脂組成物の分散安定性が不良であった。そして、硬化物とした際の耐光性、封止材として用いたLEDの発光性試験及び信頼性試験の少なくともいずれかが不良であった。
以上より、本実施例によれば、本実施形態の蛍光樹脂組成物は分散安定性に優れており、それを使用した封止材は信頼性に優れており、蓄光材料は発光性に優れていることが示された。
本実施形態の蛍光樹脂組成物は、例えば、LEDの封止材として利用でき、携帯電話等のバックライト、光ディスク装置のヘッド、LCDバックライト、照明器具、自動車用ランプや表示部分、交通信号灯器用ランプ、LED表示板、屋外看板や屋外ディスプレイ、医療用LED、アミューメント機器用LED、コピー/ファクシミリや家電製品の一般表示部分の封止材等として使用可能である。また、蓄光材料及びそれを利用した、夜間・停電時の表示類、防災・安全標識、時計、壁紙、電気スイッチ、看板、衣類、靴、自転車・バイク等の反射板、粘着テープ、釣り針・浮き等の漁具、運動用具類、アクセサリー、玩具等としての産業上利用可能性を有する。

Claims (9)

  1. (A)エポキシ樹脂と、
    下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物と、
    を共加水分解縮合させて得られる樹脂組成物であって、

    (式(1)中、n=0〜3であり、Rは水素原子又は有機基を示す。また、複数のRは、同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
    前記アルコキシシラン化合物は、
    (B)n=1〜2であり、Rとして、少なくとも1つの環状エーテル基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
    (C)n=1〜2であり、Rとて、少なくとも1つのアリール基を有する、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物と、
    を含み、かつ、下記式(2)で表される(B)及び(C)の混合指標αが、0.001〜19である樹脂組成物と、
    蛍光体と、
    を含む蛍光樹脂組成物;
    混合指標α=(αc)/(αb) (2)
    (式(2)中、αb:前記(B)成分の含有量(mol%)、αc:前記(C)成分の含有量(mol%))。
  2. 前記(A)エポキシ樹脂は、エポキシ当量(WPE)が100〜600g/eqであり、かつ、25℃における粘度が1000Pa・s以下の液体である、請求項1記載の蛍光樹脂組成物。
  3. 前記(A)エポキシ樹脂は、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂である、請求項1又は2記載の蛍光樹脂組成物。
  4. 前記アルコキシシラン化合物として、
    (D)前記一般式(1)において、n=0である、少なくとも1種のアルコキシシラン化合物を、更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物。
  5. 下記式(3)で表される前記アルコキシシラン化合物の混合指標βが、0.01〜1.4である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物;
    混合指標β={(βn2)/(βn0+βn1)} (3)
    (式(3)中、
    βn2:前記一般式(1)において、n=2であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
    βn0:前記一般式(1)において、n=0であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
    βn1:前記一般式(1)において、n=1であるアルコキシシラン化合物の含有量(mol%)、
    ここで、0≦{(βn0)/(βn0+βn1+βn2)}≦0.1、である)。
  6. 下記式(4)で表される、前記(A)エポキシ樹脂と前記アルコキシシラン化合物との混合指標γが、0.02〜15である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物;
    混合指標γ=(γa)/(γs) (4)
    (式(4)中、
    γa:エポキシ樹脂の質量(g)、
    γs:一般式(1)において、n=0〜2であるアルコキシシラン化合物の質量(g))
  7. 前記蛍光体が、セリウムで付活されたアルミン酸イットリウム蛍光体(YAG:Ce蛍光体)である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物を含む、封止材。
  9. 前記蛍光体が蓄光性蛍光体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の蛍光樹脂組成物を含む、蓄光材料。
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