JP2010228060A - ワーク供給装置及びこのワーク供給装置を備えた工作機械 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ワークを収容するワーク収容部(110)と、前記ワーク収容部に収容されたワーク(W)を押圧してワーク収容部(110)から押し出す押圧部材(130)と、前記ワーク収容部にワークを補給するワーク補給部(122)とを有し、ワークを前記ワーク収容部に補給し、前記ワーク収容部内のワークを前記押圧部材(130)によって作業位置に供給するワーク供給装置において、前記ワーク補給部が、前記ワークを前記ワーク収容部に補給可能な位置に位置決めするワーク位置決め部材(125)を有し、このワーク位置決め部材(125)を、前記ワークに応じて位置調整自在に設け、前記押圧部材(130)を、前記基準位置(122a)と前記ワーク位置決め部材(125)との距離に基づいて移動量が調整される構成とした。
【選択図】 図1
Description
また、前記ワーク位置決め部材によって位置決めされた前記ワークを前記ワーク収容部に向けて移動させるワーク移動手段を設けてもよい。
一方、前記基準位置とワーク位置決め部材との距離に基づいて、前記押圧部材の移動量が調整されるため、押し棒の移動量を別途調整することなく、ワークの長さに応じて、ワーク収容部に収容されるワークを作業位置に容易に供給することができる。
これによりワーク収容部へのワークの補給を、作業機械にワーク収容部を装着したまま行うことができ、ワーク収容部を交換することなく工作機械による長時間の連続作業が可能になる。また、長さの異なる複数種類のワークの供給にも対応することが可能になる。
図1は、本発明のワーク供給装置の第一の実施形態にかかり、その構成を説明する平面図、図2(a)はワーク収容部にワークを補給するワーク補給部の概略を説明する部分拡大斜視図、図2(b)はワーク収容部とワーク供給装置との関係を説明する図である。
前記自動旋盤は、主軸台201に軸受211によって回転自在に支持された主軸2を有する。以下の説明では、主軸2の先端側(図1の右側)を「前」、同後端側(同左側)を「後」と記載する。前記主軸2の前端には、チャック220が設けられている。このチャック220は、主軸2の貫通孔内で進退移動するドローバ210の前端に配置され、ドローバ210の進退移動によって、ワークWを把持する把持爪220aが開閉される。また、図示はしないが、自動旋盤は、工具Tを備えた刃物台を有し、従来同様主軸2のチャック220によってワークWを把持し、この把持されたワークWを、刃物台に装着したバイトやドリル等の工具Tで加工する。この実施形態では、チャック220によりワークWを把持する際のワークWの配置位置を作業位置Aとする。
本発明のワーク供給装置は、円筒状に形成されたワーク収容部110と、このワーク収容部110の後端からワーク収容部110内に挿入されている押圧部材としての押し棒130と、ワーク収容部110にワークWを補給するワーク補給部122とを有している。本ワーク供給装置は、ワーク補給部122からワーク収容部110にワークWを補給しながら、押し棒130によってワーク収容部110から前記作業位置AにワークWを供給する。
ワーク収容部110は、主軸2と同心に、主軸2の後端から主軸2の貫通孔内に挿入されている。ワーク収容部110の後部は、主軸2の後端から突出し、主軸軸線Cに沿って進退移動自在に支持フレーム115に支持されている。
ワーク収容部110の後端には、周壁の一部を切り欠いてワーク投入口111が形成されている。このワーク投入口111を通してワーク収容部110にワークWの補給が行われ、ワーク収容部110内に複数のワークWが収容される。ワーク収容部110内のワークWは、主軸軸線C上に一列に整列される。
また、ワーク収容部110の前端には、ワーク収容部110の前端からワークWが突出しないように規制するストッパ110aが設けられている。このストッパ110aは、例えば、ワーク収容部110の先端の一部を内側に折り曲げた板ばねで形成することができる。
上記モータ112,螺旋軸113,ナット113a等によってワーク収容部駆動手段が構成され、モータ112の駆動によって、ワーク収容部110が主軸軸線Cと同方向に進退移動する。
前記押し棒130は、主軸軸線Cと平行に配置されている。押し棒130にはばね135を介して連結部材134が突設されている。
モータ132がワーク収容部110に並設されている。このモータ132の駆動によって回転される螺旋軸133が押し棒130と平行に配置されている。この螺旋軸133には、螺旋軸133の回転によって螺旋軸133に沿って進退移動するナット133aが螺合されている。ナット133aは、前記連結部材134に取り付けられている。
上記モータ132,螺旋軸133,ナット133a等によって、押し棒駆動手段が構成され、押し棒130は、モータ132の駆動によって、ばね135を緩衝手段としてワーク収容部110内で主軸軸線Cと同方向に進退移動する。
押し棒130を、ワーク収容部110に収容された最後尾に位置するワークWに当設させて移動させ、全ワークWを一体的に前方に向かって押すことで、ストッパ110aの弾発力に抗してワーク収容部110内のワークW全体を前進させ、ワーク収容部110の前端からワークWを排出させることができる。
ワーク収容部110は、作業位置Aにワーク供給を行う際、前記のようにワーク収容部110の前端からワークWを押し出すことによって、押し出されたワークWが作業位置Aに位置するように、前端がチャック220の把持爪220aの直後位置に達する位置に位置調整される。
これにより押し棒130によってワーク収容部110の前端からワークWを押し出し、作業位置Aに供給することができる。
なお前記αは、ワークW各々の長さのバラツキ分等を考慮し、少なくとも2つのワークWがワーク収容部110から押し出されることがない値が設定される。
ワーク補給部122は、前記ワーク収容部110に隣接して配置されている。図2(b)に示すように、ワーク補給部122は、ワーク収容部110の進退移動を妨げないように、ワーク収容部110とは別体かつ離間して設けられている。
ワーク補給部122は、ワークWを載置するワーク載置板123を有する。このワーク載置板123には、左右1組の側壁124が立設されている。左右の側壁124は、各々端面が、主軸軸線C方向で同一位置となるように設けられている。左右の側壁124の間はワークWの導入路を形成し、この導入路を通ってワーク補給部122にワークWが導入される。左右の側壁124は、導入路を通過するワークWが転動しないようにワークWの左右を規制する。
ワーク載置板123の左端から右端に亘って、板状のワーク位置決め部材125が設けられている。前記のようにワーク補給部122に導入されるワークWは、ワーク位置決め部材125に当接することによって移動が規制され、ワーク補給部122内で位置決めされる。
ワーク補給部122の固定部(例えばワーク載置板123)側には、モータ141が取り付けられている。このモータ141には、主軸軸線Cと平行に配置された螺旋軸142が、モータ141の駆動によって回転されるように連結されている。この螺旋軸142に、ワーク位置決め部材125の螺旋孔が螺入されている。
モータ141の駆動によって螺旋軸142が回転すると、ワーク位置決め部材125が載置板123上を主軸軸線Cと平行に矢印I方向に進退移動する。上記のようにモータ141,螺旋軸142等によって、ワーク位置決め部材125をワーク載置板123上で進退移動させて位置調整を行う位置調整手段が構成されている。
これにより1つのワークWが、一端が基準面122aと略同位置となるように、基準面122aから突出して位置決めされる。
前記ワーク位置決め部材125には、ワークWとの当接部分の下方に切欠き126が形成されている。この切欠き126内に、側壁124の端面位置からワーク載置板123の前端まで延びる押し部材124bが配置されている。この押し部材124bは、ワーク補給部122の固定部(例えばワーク載置板123)に取り付けられたシリンダ140に連結されている。シリンダ140の駆動によって、押し部材124bは、ワーク収容部110に対して進退移動する。
押し部材124bをワーク収容部110に向けて移動させることによって、前記のようにワーク位置決め部材125により位置決めされたワークWを、ワーク収容部110に向けて押し出すことができる。
この実施形態では、位置決めされたワークWをワーク収容部110に向けて移動させるワーク移動手段が、シリンダ140,押し部材124b等によって構成されている。
また、ワーク収容部110へのワークWの補給時に押し棒130は、補給されるワークWと干渉しないように、先端が、基準面122aと同一位置又は基準面122aよりも後方に位置するように、押し棒駆動手段によって位置調整される。
本ワーク供給装置は、NC装置の指令によって前記位置調整手段及び押し棒駆動手段が制御され、ワークWの一つ分の長さLに応じて基準面122aに対してワーク位置決め部材125が位置決めされ、基準面122aとワーク位置決め部材125との距離に基づいて、押し棒130の移動量がワークWの一つ分の長さLに自動調整される。つまり本実施形態においては、NC装置によって押し棒130の移動量が設定される押し棒駆動手段により、基準面122aとワーク位置決め部材125との距離に基づいて、押し棒130の移動量を調整する移動量調整手段が構成されている。これによりワーク補給部122からワーク収容部110に一つずつワークWを補給し、ワーク収容部110内のワークWを押し棒130よって一つずつ作業位置Aに供給することができる。
次に、図3及び図4を参照しながら、上記のワーク供給装置の作用を説明する。
図3(a)に示すように、前記のように作業位置Aでチャック220把持されたワークWは、自動旋盤によって加工される。なお本実施形態においてワーク収容部110は、作業位置AにワークWを供給した後、チャック220に把持されたワークWと、ワーク収容部110の前端との間に隙間が形成されるように僅かに後退する。加えてワーク収容部110は前記のように支持され、軸心を中心として自由に回転することがない。
このため本実施形態の自動旋盤は、ワークWを主軸2と一体的に回転させ、ワーク収容部110内で静止するワークWと非接触状態で安定して加工することができる。またワーク収容部110は、ワークWを静止状態で安定して収容することができる。
前記のように押し棒130によりワークWを作業位置Aに供給すると、ワーク収容部110内のワークW全体が、ワークW一つ分前方に移動し、図4(a)に示されるように、ワーク収容部110には、ワーク投入口111に対する位置にワークW一つ分のスペース111cが形成される。
以後、図3(a)〜図4(b)の動作を繰り返すことによって、ワークWを連続的に作業位置Aに供給しながらワークWの加工を行うことができる。
この場合、基準面122aとワーク位置決め部材125との間の間隔が長さL2となるように、ワーク位置決め部材125の位置が調整され、押し棒130の前記移動量が、基準面122aとワーク位置決め部材125との間の間隔に基づいてL1からL2に変更される。なおワーク位置決め部材125をボルト等のストッパに当接させることで、ワークWの長さL2に応じた位置にワーク位置決め部材125が位置決めされるようにしてもよい。
特にワーク投入口111の幅(前端縁111bの位置)を、予め自動旋盤に供給する最大長さのワークWの長さに対応させておくことによって、ワーク投入口111の幅をワークWに合わせて変更することなく、ワークWの補給作業をより簡単に行うことができる。
特に、ワーク収容部110とワーク補給部122とが別体で離間しているため、自動旋盤によるワークWの加工に伴う振動等がワーク収容部110側に伝動されても、この振動等がワーク補給部122に直接伝動されることはなく、前記ワークWの導入や補給を安定して行うことができ、騒音等を防止することもできる。
これに対して、本ワーク供給装置は、ワーク位置決め部材125と基準面122aとの距離を、前記ワークWの複数個分に設定することもできる。
例えば図6に示されるように、ワーク位置決め部材125と基準面122aとの距離を、ワークWの2つ分とすると、ワークWが2つ基準面122aから突出し、ワーク位置決め部材125によって位置決めされる。
例えば、上記の説明では押し棒130をワークWの一つ分の長さLだけ前進させることで、ワーク収容部110から1つのワークWが作業位置に押し出されるものとしているが、ワーク収容部110への一度のワークWの補給個数に関係なく、押し棒130をワーク複数個分の長さ前進させることで、ワーク収容部110から複数個のワークWを同時に作業位置に押し出すこともできる。
1:ワーク供給装置
110:ワーク収容部
110a:ストッパ
112:モータ
113:螺旋軸
113a:ナット
114:連結部材
115:支持フレーム
120:パーツフィーダ
121:ボール
121a:搬送路
122:ワーク補給部
130:押し棒
2:主軸
201:主軸台
210:ドローバ
211:軸受
220:コレットチャック
3:ワーク当接部材
Claims (5)
- 複数のワークを整列して収容するワーク収容部と、前記ワーク収容部に収容されたワークを押圧するように移動し、予め定められた個数のワークを前記ワーク収容部から押し出す押圧部材と、前記ワーク収容部にワークを補給するワーク補給部とを有し、前記ワーク補給部に導入されるワークを前記ワーク収容部に補給し、前記ワーク収容部内のワークを前記押圧部材によって所定の作業位置に供給するワーク供給装置において、
前記ワーク補給部が、前記ワークを前記ワーク収容部に補給可能な位置に位置決めするワーク位置決め部材を有し、
このワーク位置決め部材を、前記ワークに応じて、ワーク導入の基準位置に対して位置調整自在に設け、
前記押圧部材を、前記基準位置と前記ワーク位置決め部材との距離に基づいて移動量が調整される構成としたこと、
を特徴とするワーク供給装置。 - 前記ワーク位置決め部材が、前記基準位置から一回に補給するワーク分の長さ離れた位置に位置決めされ、前記押圧部材が、一つの前記ワークを前記ワーク収容部から押し出すように、ワーク一つ分の長さ移動すること、
を特徴とする請求項1に記載のワーク供給装置。 - 前記ワーク位置決め部材によって位置決めされた前記ワークを前記ワーク収容部に向けて移動させるワーク移動手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のワーク供給装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のワーク供給装置を備えたことを特徴とする工作機械。
- 前記作業位置が、工作機械によるワークの把持位置であることを特徴とする請求項4に記載の工作機械。
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