JP2010227203A - ミシン - Google Patents

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人美 大利
Koji Kuwabara
幸治 桑原
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Abstract

【課題】電動機の出力軸と主軸との間の細かい距離調整を容易に実行できるミシンを提供する。
【解決手段】ミシンは、モータ30を保持するための筒体50及びブラケット25を備える。筒体50は円筒状であり、モータ30を内側に保持する。ミシンの機枠に固定してあるブラケット25は、筒体50を内側に回転可能に保持する円筒状の保持部27を備える。保持部27は、内側の円筒面の中心軸と、モータ30の出力軸31の中心とをずらした状態で、筒体50を保持する。ねじを緩めてモータ30及び筒体50の固定を解除し、保持部27が保持している筒体50を回転させると、筒体50が保持しているモータ30の出力軸31の位置が移動する。
【選択図】図3

Description

本発明は、主軸と電動機との間の距離を変更することができるミシンに関する。
従来、ミシン機枠の外部に電動機を固定し、電動機の出力軸とミシンの主軸とをタイミングベルトで連結したミシンがある(例えば、特許文献1参照)。このミシンは、電動機を機枠の内部に備えるミシンに比べ、電動機の冷却性能が高い。電動機の出力軸と主軸との連結にタイミングベルトを用いているので、Vベルト等の他のベルトを用いる場合に比べ、電動機から主軸への動力の伝達効率が良い。電動機の出力軸の位相角度と、主軸の位相角度とにずれが生じる虞も低い。
タイミングベルトの張力は、タイミングベルトの寿命、及び動力の伝達特性に影響を与える。具体的には、ベルト張力が強すぎると、タイミングベルトが磨耗及び破断する可能性が高くなる。ベルト張力が弱すぎると、タイミングベルトの歯が歯車の歯間から脱落して異なる歯間へ移動する現象(所謂「歯飛び」)が生じやすくなる。ベルト回転時の騒音も大きくなる。従って、作業者は、タイミングベルトの張力を厳密に調整する必要がある。張力の調整方法としては、回転体をタイミングベルトに接触させる方法、及び、出力軸と主軸との間の軸間距離を変更する方法がある。
特開平8−196769号公報
しかしながら、回転体をタイミングベルトに接触させて張力を調整する方法では、回転体とタイミングベルトとの間で摩擦力が生じる。これにより、タイミングベルトの耐久性が低下するという問題点があった。一方で、出力軸と主軸との間の軸間距離を変化させることは難しい。特に、細かい距離の調整を容易に実行することは困難であった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、電動機の出力軸と主軸との間の細かい距離調整を容易に実行できるミシンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のミシンは、電動機と、前記電動機の出力軸に設けた第一歯車と、前記出力軸と平行に配置した主軸と、前記主軸に設けた第二歯車と、前記第一歯車と前記第二歯車との間に架け渡したタイミングベルトとを備えたミシンであって、機枠の外部に固定したブラケットと、前記ブラケットに設けた円筒状の保持部と、前記保持部が回転可能に保持し、且つ前記電動機を内側に保持する筒体と、前記ブラケットに対する前記電動機の位置を固定する固定部材とを備え、前記ブラケットは、前記保持部の中心と、前記筒体が保持する前記電動機の前記出力軸とが互いにずれた状態で前記電動機を保持することを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のミシンは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記筒体は円筒状であり、前記固定部材は第一ねじであり、前記ブラケットは、前記筒体が保持する前記電動機の前記出力軸と平行な方向に前記第一ねじを挿入するブラケット側ねじ孔を備え、前記電動機は、前記ブラケット側ねじ孔に対して同軸上に設け、前記ブラケット側ねじ孔の径よりも大きい径を有する電動機側ねじ挿通孔を備え、前記第一ねじが前記電動機側ねじ挿通孔を通って前記ブラケット側ねじ孔に締結し、前記第一ねじを緩めた状態で前記筒体を回転させることで、前記出力軸と前記主軸との間の距離を変更可能とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のミシンは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加え、前記ブラケットは、前記保持部の径方向内側に向かって貫通する第二ねじ孔を備え、前記第二ねじ孔に外部から締結する第二ねじを備え、前記第二ねじは、前記保持部の内側で前記筒体に接触して前記筒体を固定することを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のミシンは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記筒体は、径方向外側に延設した鍔部を備え、前記鍔部が前記電動機と前記ブラケットとの間に介在することを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載のミシンは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記筒体は、自身の外周に歯部を備え、前記歯部に噛み合って工具によって回転する筒体用歯車を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載のミシンは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記筒体に、冶具が係合する凹部又は凸部を形成したことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のミシンは、電動機を保持するための筒体及びブラケットを備える。筒体は電動機を内側に保持する。ブラケットは、筒体を回転可能に保持する円筒状の保持部を有し、保持部の中心と電動機の出力軸とをずらした状態で、筒体を保持する。固定部材による電動機の固定を解除し、ブラケットの保持部が保持している筒体を回転させると、筒体が保持している電動機の出力軸の位置が移動する。従って、作業者は、電動機の出力軸とミシンの主軸との間の距離を細かく調整することができる。これにより、タイミングベルトの張力を正確に設定することができる。回転体をタイミングベルトに接触させて張力を調整する場合とは異なり、タイミングベルトの耐久性を低下させるおそれもない。
また、本発明の請求項2に記載のミシンは、請求項1に記載の発明の効果に加え、電動機に設けた電動機側ねじ挿通孔に第一ねじを挿通させて、ブラケット側ねじ孔に挿入し、締め付けることで、ブラケットに電動機を固定することができる。さらに、第一ねじを緩めた状態で筒体を回転させることで、ブラケットに対する電動機の回転を第一ねじ及び電動機側ねじ挿通孔によって制限しつつ、電動機側ねじ挿通孔の隙間の範囲で電動機の出力軸の位置を移動させることができる。よって、電動機の出力軸の位相角度と、ミシンの主軸の位相角度とを固定したまま、出力軸と主軸との間の距離を調整することができる。
また、本発明の請求項3に記載のミシンは、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、第二ねじ孔に第二ねじを締結することで、ブラケットに対する筒体の回転を防止することができる。よって、タイミングベルトの張力を正確に調整した状態で、電動機の出力軸と主軸との距離を確実に保つことができる。
また、本発明の請求項4に記載のミシンは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の効果に加え、鍔部によって、保持部からの筒体の抜け落ちを防止することができる。
また、本発明の請求項5に記載のミシンでは、作業者が筒体用歯車を工具によって回転させると、筒体用歯車と噛み合っている歯部に力が加わり、筒体が回転する。これにより、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、作業者は容易に筒体を回転させることができる。
また、本発明の請求項6に記載のミシンでは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加え、作業者は、凹部又は凸部に冶具を係合させることで、容易に筒体を回転させることができる。
ミシン1の右後方からの外観斜視図(カバー22有り)である。 ミシン1の右側面図(カバー22無し)である。 モータ30の保持機構の右後方からの拡大斜視図である。 図3におけるI−I線矢視方向断面図である。 出力軸31と主軸18との間の距離が最長となる場合に、筒体50を保持した保持部27をミシン1の左側から見た図である。 出力軸31と主軸18との間の距離が最長である場合のモータ30の保持機構(カバー部材39無し)をミシン1の左側から見た図である。 出力軸31と主軸18との間の距離が最短である場合のモータ30の保持機構(カバー部材39無し)をミシン1の左側から見た図である。 変形例1に係るモータ30の保持機構の拡大斜視図である。 変形例2に係るモータ30の保持機構の拡大斜視図である。 変形例3に係るモータ30の保持機構の断面図である。
以下、本発明を具現化した一実施の形態であるミシン1について、図面を参照して説明する。尚、参照する図面は、本発明が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
ミシン1の全体構造について、図1及び図2を参照して説明する。以下の説明では、図1における左斜め後方を作業者に対向するミシン1の前方、右斜め前方をミシン1の後方、右斜め後方をミシン1の左方、左斜め前方をミシン1の右方とする。図2における左側をミシン1の前方、右側をミシン1の後方、紙面奥側をミシン1の左方、紙面手前側をミシン1の右方とする。
図1に示すように、ミシン1は、土台12と、土台12に立設した機枠10とを備えている。機枠10は、脚柱部13、アーム部14、及び頭部15を備えている。脚柱部13は角柱状であり、土台12の上面の右端側に立設している。アーム部14は角柱状であり、脚柱部13の上部から左側方に延設している。頭部15は、アーム部14の先端の下部に設けてある。頭部15は、後述するモータ30(図2参照)の駆動によって上下に往復移動する針棒16を下部に備えている。針棒16は、縫針17を下端に備えている。頭部15は、昇降可能な押え棒19を、針棒16の後方に備えている。押え棒19は、加工布を保持する押え足20を下端に備えている。
機枠10の脚柱部13の右側面下部には、糸巻き装置21が設けてある。脚柱部13には樹脂製のカバー22を設けてあり、カバー22は、モータ30等を取り囲んで保護する。糸巻き装置21は、カバー22に形成した穴部23から外部に露出している。
脚柱部13及びアーム部14は、アーム部14の長手方向(ミシン1の左右方向)に伸びる回転可能な主軸18を備えている。主軸18は、アーム部14及び脚柱部13の内部を挿通し、脚柱部13の右端部から右方に突出している。主軸18は、右端部に円筒状の手動輪24を固定しており、且つ、針棒16を上下動させる駆動機構(図示外)に脚柱部13の内部で連結している。作業者が手動輪24を回転させると、主軸18が回転し、駆動機構を介して針棒16が上下に往復移動する。
図2に示すように、機枠10は、後部にブラケット25を固定している。ブラケット25には複数の孔を穿設しており、それぞれの孔にねじ29を挿入してブラケット25を機枠10に固定している。ブラケット25はモータ30を保持するが、この構造の詳細については後述する。ブラケット25が保持しているモータ30の出力軸31は、主軸18に対して平行である。モータ30が機枠10の外部に位置しているため、機枠10の内部に位置している場合に比べてモータ30の熱が放出しやすい。さらに、モータ30から右方に突き出ている出力軸31には、同心円状に複数の羽根を備えた冷却ファン33を同軸上に固定している。出力軸31が回転すると、冷却ファン33がモータ30に風を送る。従って、モータ30の冷却性能が良い。
モータ30の動力伝達機構について説明する。図2に示すように、出力軸31の位置と主軸18の位置とは互いに同じ高さである。出力軸31は、先端部(冷却ファン33の右方)に、円柱状のモータプーリ40を同軸上に固定している。モータプーリ40は、出力軸31の回転に伴って回転する。モータプーリ40は、外周面に凹凸状の歯部41を備えている。脚柱部13の右側面から突き出ている主軸18は、円柱状のミシンプーリ44を同軸上に固定している。ミシンプーリ44は、モータプーリ40と同形状の歯部(図示外)を備えている。モータプーリ40の径とミシンプーリ44の径とは同一である。
モータプーリ40とミシンプーリ44との間には、無端状のタイミングベルト46を架け渡している。タイミングベルト46は樹脂製である。タイミングベルト46は、内側の面に凹凸状の歯部を備えている。モータプーリ40の歯部41と、ミシンプーリ44の歯部と、タイミングベルト46の歯部とは同一形状である。タイミングベルト46の歯部を、モータプーリ60の歯部41と、ミシンプーリ44の歯部とに対して噛み合わせる。
上記構成からなる動力伝達機構では、モータ30の出力軸31が回転するとモータプーリ40が回転し、タイミングベルト46を介してミシンプーリ44が回転する。ミシンプーリ44が回転することで主軸18が回転し、駆動機構を介して針棒16及び縫針17が上下動する。モータプーリ40とミシンプーリ44は同径であるので、モータ30の出力軸31の回転速度と主軸18の回転速度との比率は1:1である。
モータ30は、出力軸31の回転位相を検出するエンコーダ(図示外)を左側端部に備えている。エンコーダは、複数のスリットを有する回転円板と、複数のスリットを有する扇形の板と、発光素子と、受光素子とを備える一般的なものである。回転円板に、一方の側から発光素子の光を当て、回転円板のスリットと扇形の板のスリットとを通過した光を受光素子が検出する。エンコーダは、受光素子の受光量によって、モータ30の出力軸31の回転位相を検出する。検出した回転位相に関する情報を、ミシン1の動作を統括する制御部(図示外)に送信する。制御部は、出力軸31の回転位相に基づいて、主軸18、針棒16、及び縫針17の位置を検出し、縫製動作を制御する。先述したように、出力軸31の回転速度と主軸18の回転速度の比率は1:1であるので、エンコーダの検出結果に基づいて容易に針棒16等の位置を検出することができる。
モータ30の機枠10への保持機構について、図3〜図7を参照して説明する。以下の説明では、図3における左斜め後方をミシン1の前方、右斜め前方をミシン1の後方、右斜め後方をミシン1の左方、左斜め前方をミシン1の右方とする。図4における左方をミシン1の前方、右方をミシン1の後方、上方をミシン1の左方、下方をミシン1の右方とする。図5〜図7における右方をミシン1の前方、左方をミシン1の後方、紙面手前側をミシン1の左方、紙面奥側をミシン1の右方とする。
図3に示すように、機枠10(図2参照)が後部に固定しているブラケット25は、台部26、保持部27、及び支持板28からなる。機枠10に固定する板状の台部26は、保持部27及び支持板28を支持する。保持部27は円筒状であり、内側の円筒面の軸心の方向がミシン1の左右方向となるように、台部26の中央よりもやや上側に配置してある。支持板28は、保持部27の下端部と台部26との間に接続し、保持部27を支持する。
保持部27は、内側の円筒面で筒体50を保持する。筒体50は円筒状であり、筒体50の外径は、保持部27の内側の円筒面の径と一致する。筒体50の内径は、円柱状であるモータ30の外径に一致する。従って、保持部27は、筒体50を内側で回転可能に保持することができる。筒体50は、モータ30を内側で回転可能に保持することができる。
筒体50を回転させる機構について説明する。筒体50の外周の右端部には、等間隔に4つの凹部51を形成してある。凹部51には、棒状の冶具55の凸部56が係合する。作業者は、筒体50の4つの凹部51のいずれかに凸部56を係合させて、冶具55に力を加えることで、筒体50を容易に回転させることができる。
筒体50の形状について説明する。図4に示すように、筒体50の外周の右側(図4の下側)には、径方向外側に延設する筒体鍔部52を設けてある。筒体鍔部52は、保持部27の内側に形成してある段部48に係合する。これにより、保持部27に対する筒体50の左右方向の位置を規定している。
図4及び図5は、出力軸31と主軸18との間の距離が最長である状態、つまり、モータ30が機枠10から最も離間した位置にある状態を示す。図4及び図5に示すように、円筒状である筒体50の径方向の厚みは一定ではない。よって、図5に示すように、保持部27の内側の円筒面の中心(筒体50の外側の円筒面の中心)であるPの位置と、筒体50の内側の円筒面の中心Qとがずれている。筒体50は、モータ30の出力軸31の中心と、筒体50の内側の円筒面の中心Qとが一致するようにモータ30を保持する。
以上の構成により、筒体50を回転させることで、モータ30の出力軸31と、機枠10が備えた主軸18との間の細かい距離調整を容易に行うことができる。距離調整について、以下具体的に説明する。保持部27の内側の円筒面の前端部Tと、出力軸31の中心Qとの間の前後方向(図5の左右方向)の距離をXとする。筒体50の内径の半径をRとする。図5に示すように、出力軸31と主軸18との間の距離が最長である場合の距離X(=Xmax)は、
Xmax=R+Dmax(Dmaxは筒体50の厚みの最大値)
となる。この状態から筒体50を回転させていくと、出力軸31の中心Qの位置はPを中心に回転し、距離Xは短くなる。図5に示す状態から筒体50を180度回転させると、距離Xは、
Xmin=R+Dmin(Dminは筒体50の厚みの最小値)
となり、出力軸31と主軸18との間の距離は最短となる。
次に、保持部27に対するモータ30の位置を固定する機構について説明する。図4に示すように、円柱状であるモータ30の外周の左端部には、径方向外側に延設するモータ鍔部35を設けている。モータ鍔部35の径は、保持部27の内側の円筒面の径よりも大きい。従って、モータ30を左側から保持部27に装着すると、モータ鍔部35が保持部27に接触する。これにより、ミシン1に対するモータ30の左右方向(図4の上下方向)の位置を規定している。モータ30の左側からカバー部材39を嵌め込んでいる。
図5に示すように、ブラケット25の保持部27の左側面には、ねじを締結するブラケット側ねじ孔61を3つ等間隔に穿設してある。図6及び図7に示すように、モータ鍔部35には、3つのブラケット側ねじ孔61の軸と重なるように、ブラケット側ねじ孔61の径よりも大きい径を有するモータ側ねじ挿通孔36を3つ穿設している。モータ30をブラケット25に固定する場合、ブラケット25の保持部27が保持した筒体50にモータ30を装着し、ブラケット側ねじ孔61の位置とモータ側ねじ挿通孔36の位置とを合わせる。第一ねじ63を、モータ側ねじ挿通孔36よりも外径が大きいワッシャ(図示外)に挿通し、さらにモータ側ねじ挿通孔36に挿通して、ブラケット側ねじ孔61に締結する。これにより、ミシン1の左右方向におけるモータ30の位置を固定でき、且つ、モータ30の出力軸31と主軸18(図1参照)との間の距離を固定することができる。図6及び図7では、説明のために、第一ねじ63の頭部及びワッシャを省略し、第一ねじ63の軸の切断面のみを図示している。
さらに、図3及び図4に示すように、円筒状である保持部27には、径方向内側に向かって貫通する第二ねじ孔66を穿設している。図4に示すように、第二ねじ孔66に第二ねじ67を締結し、第二ねじ67の先端を筒体50の外周に圧接させる。これにより、保持部27に対する筒体50の回転と、保持部27からの筒体50の抜け出しとを防止し、出力軸31と主軸18との間の距離をより確実に固定することができる。
次に、モータ30の出力軸31と主軸18との間の距離を変更する手順について説明する。以下では、出力軸31と主軸18との間の距離が最長である状態(図6参照)から最短である状態(図7参照)に変更する手順を例に挙げて説明する。まず、第二ねじ67(図4参照)を緩める、又は取り外すことで、保持部27に対する筒体50の固定を解除する。次いで、3つの第一ねじ63を緩める。第一ねじ63は取り外さずに、緩んだ状態でブラケット側ねじ孔61に保持した状態とする。この状態で、冶具55(図3参照)を用いて筒体50を回転させる。
すると、筒体50が内側に回転可能に保持しているモータ30も、筒体50と共に回転しようとする。しかし、図6に示すように、緩んだ状態でブラケット側ねじ孔61に保持してある第一ねじ63が、モータ鍔部35のモータ側ねじ挿通孔36の外周に当接する。よって、モータ30は、モータ側ねじ挿通孔36内の隙間分しか回転することができない。モータ30及び出力軸31は回転せずに、モータ30を保持している筒体50のみが回転する。従って、出力軸31の位相角度と主軸18の位相角度とを一致させたまま、両者の距離を変更することができる。作業後に両者の位相角度を調整する手間が不用である。モータプーリ40及びミシンプーリ44からタイミングベルト46を取り外して作業を行う必要もない。緩んだ状態の第一ねじ63の頭部、及びワッシャ(図示外)によって、ミシン1の左方へのモータ30の抜け出しも防止できる。
先述したように、筒体50が回転すると、筒体50が円筒状の内周面の中心Q(図5参照)に保持している出力軸31は、筒体50の円筒状の外周面の中心P(図5参照)を中心として回転しながら、主軸18との間の距離を変化させる。モータ側ねじ挿通孔36の径が第一ねじ63の径よりも大きいため、モータ30は、モータ側ねじ挿通孔36の隙間の範囲内で、前後方向及び上下方向に移動できる。筒体50を180度回転させると、図7に示すように、モータ30が最も前方に位置し、出力軸31と主軸18との間の距離が最短となる。
以上説明したように、本実施の形態のミシン1は、モータ30を保持するための筒体50及びブラケット25を備える。筒体50はモータ30を内側に保持する。ブラケット25は、筒体50を内側に回転可能に保持する円筒状の保持部27を有し、保持部27の内側の円筒面の中心Pと、モータ30の出力軸31の中心とをずらした状態で、筒体50を保持する。第一ねじ63及び第二ねじ67を緩めて、モータ30及び筒体50の固定を解除し、保持部27が保持している筒体50を回転させると、筒体50が保持しているモータ30の出力軸31の位置が移動する。従って、作業者は、モータ30の出力軸31とミシン1の主軸18との間の細かい距離調整を容易に行うことができる。これにより、タイミングベルト46の張力を正確に設定することができる。
作業者は、モータ側ねじ挿通孔36に第一ねじ63を挿通させて、ブラケット側ねじ孔61に締結することで、ブラケット25にモータ30を固定することができる。よって、タイミングベルト46の張力を適切に設定した状態で、出力軸31と主軸18との間の距離を適切な距離に保つことができる。さらに、第一ねじ63を取り外さずに緩めた状態で筒体50を回転させることで、ブラケット25に対するモータ30の回転を第一ねじ63及びモータ側ねじ挿通孔36によって制限しつつ、モータ側ねじ挿通孔36の隙間の範囲内で出力軸31の位置を移動させることができる。よって、モータ30の出力軸31の位相角度と、主軸18の位相角度とを固定したまま、タイミングベルト46の張力を調整することができる。
作業者は、第二ねじ孔66に第二ねじ67を締結することで、ブラケット25に対する筒体50の回転及び抜け出しを防止することができる。よって、タイミングベルト46の張力を適切に調整した状態で、出力軸31と主軸との距離を確実に保つことができる。作業者は、冶具55の凸部56を筒体50の凹部51に係合させることで、筒体50を容易に回転させることができる。
以上の説明において、モータ30が本発明の「電動機」に相当する。モータプーリ40が「第一歯車」に相当し、ミシンプーリ44が「第二歯車」に相当する。モータ側ねじ挿通孔36が「電動機側ねじ挿通孔」に相当する。
尚、上記実施の形態で示すミシン1の構成は例示であり、本発明は各種の変形が可能であることは言うまでもない。以下の説明では、上記実施の形態と同一の構成については同一の番号を付し、説明を省略する。
上記実施の形態の変形例1について、図8を参照して説明する。変形例1に係る筒体150は、外周の右端部に筒体歯部151を備えている。ブラケット25の保持部27の右側面には、筒体歯部151に噛み合う歯部を備えた筒体用歯車160を回転可能に設けてある。筒体用歯車160の右側面には、工具が係合する溝部161を形成してある。作業者が工具を溝部161に嵌め込んで筒体用歯車160を回転させると、筒体用歯車160と噛み合っている筒体歯部151に力が加わり、筒体150が回転する。これにより、作業者は、容易に筒体150を回転させることができる。
上記実施の形態の変形例2について、図9を参照して説明する。変形例2に係る筒体250には、右側面の2箇所に凹部251を形成している。2つの凹部251には、T字型の冶具255の2つの凸部が嵌まり込む。冶具255と筒体250とが2箇所で嵌まり合うため、作業者は、より容易に筒体250を回転させることができる。このように、筒体を回転させる機構は各種の変更が可能である。
上記実施の形態の変形例3について、図10を参照して説明する。変形例3に係る筒体350は、外周の左側(図10の上側)に、径方向外側に延設する筒体鍔部352を備えている。保持部327の内側の円筒面には、軸線方向の左側を向く面を有する段部328を形成してある。モータ30をブラケット25に保持させる場合、まず、保持部327の左側から筒体350を挿入する。筒体350の筒体鍔部352が段部328に当接するため、筒体350が保持部327の右側へ抜け出すことがない。この状態で、筒体350の左側からモータ30を挿入し、ブラケット側ねじ孔61(図5参照)に第一ねじ(図6及び図7参照)を締結する。これにより、モータ鍔部35と保持部327の段部328とが、両者の間に介在している筒体鍔部352を挟み込んで固定する。従って、保持部27からの筒体350の抜け出しをより確実に防止することができる。
上記実施の形態はその他の変更も可能である。例えば、上記実施の形態では、機枠10とブラケット25とを別部材とし、ブラケット25をねじ29によって機枠10に固定している。しかし、機枠10とブラケット25とを一体に形成してもよい。モータ30の出力軸31の角度位相と主軸18の角度位相とを一致させる必要がなければ、筒体50はモータ30を回転可能に保持する必要はない。よって、この場合、筒体50の内側は円筒状である必要はなく、外周の円筒面の軸心と出力軸31とをずらしてモータ30を保持できればよい。上記実施の形態では、冶具55の凸部56が係合する凹部51を筒体50に形成している。しかし、筒体50に凸部を形成し、この凸部に係合する冶具を用いて筒体50を回転させてもよいことは言うまでもない。
1 ミシン
10 機枠
18 主軸
25 ブラケット
27 保持部
30 モータ
31 出力軸
35 モータ鍔部
36 モータ側ねじ挿通孔
40 モータプーリ
44 ミシンプーリ
46 タイミングベルト
50,150,250,350 筒体
51,251 凹部
55,255 冶具
56 凸部
61 ブラケット側ねじ孔
63 第一ねじ
66 第二ねじ孔
67 第二ねじ
151 筒体歯部
160 筒体用歯車
328 段部
352 筒体鍔部

Claims (6)

  1. 電動機と、
    前記電動機の出力軸に設けた第一歯車と、
    前記出力軸と平行に配置した主軸と、
    前記主軸に設けた第二歯車と、
    前記第一歯車と前記第二歯車との間に架け渡したタイミングベルトと
    を備えたミシンであって、
    機枠の外部に固定したブラケットと、
    前記ブラケットに設けた円筒状の保持部と、
    前記保持部が回転可能に保持し、且つ前記電動機を内側に保持する筒体と、
    前記ブラケットに対する前記電動機の位置を固定する固定部材と
    を備え、
    前記ブラケットは、
    前記保持部の中心と、前記筒体が保持する前記電動機の前記出力軸とが互いにずれた状態で前記電動機を保持するミシン。
  2. 前記筒体は円筒状であり、
    前記固定部材は第一ねじであり、
    前記ブラケットは、
    前記筒体が保持する前記電動機の前記出力軸と平行な方向に前記第一ねじを挿入するブラケット側ねじ孔を備え、
    前記電動機は、
    前記ブラケット側ねじ孔に対して同軸上に設け、前記ブラケット側ねじ孔の径よりも大きい径を有する電動機側ねじ挿通孔を備え、
    前記第一ねじが前記電動機側ねじ挿通孔を通って前記ブラケット側ねじ孔に締結し、
    前記第一ねじを緩めた状態で前記筒体を回転させることで、前記出力軸と前記主軸との間の距離を変更可能とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記ブラケットは、前記保持部の径方向内側に向かって貫通する第二ねじ孔を備え、
    前記第二ねじ孔に外部から締結する第二ねじを備え、
    前記第二ねじは、前記保持部の内側で前記筒体に接触して前記筒体を固定する請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記筒体は、径方向外側に延設した鍔部を備え、
    前記鍔部が前記電動機と前記ブラケットとの間に介在する請求項1乃至3のいずれかに記載のミシン。
  5. 前記筒体は、自身の外周に歯部を備え、
    前記歯部に噛み合って工具によって回転する筒体用歯車を備えた請求項1乃至4のいずれかに記載のミシン。
  6. 前記筒体に、冶具が係合する凹部又は凸部を形成した請求項1乃至4のいずれかに記載のミシン。
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