JP2010225191A - 表面処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本件は、基板を塗布液内に浸漬することにより基板表面に膜を形成する表面処理方法に関し、簡易な設備追加のみで液溜りを有効に抑制する。
【解決手段】塗布対象の基板20を立てた状態で、塗布液内に浸漬させ、塗布液内に浸漬された基板20基板直下の、その基板との間に所定間隔を開けた位置に塗布液溜り抑制部材312を配置し、塗布液溜り抑制部材312を配置した状態のまま、基板20と塗布液溜り抑制部材312とを同時に塗布液内から引き上げる。
【選択図】 図13
【解決手段】塗布対象の基板20を立てた状態で、塗布液内に浸漬させ、塗布液内に浸漬された基板20基板直下の、その基板との間に所定間隔を開けた位置に塗布液溜り抑制部材312を配置し、塗布液溜り抑制部材312を配置した状態のまま、基板20と塗布液溜り抑制部材312とを同時に塗布液内から引き上げる。
【選択図】 図13
Description
本件は、基板を塗布液内に浸漬することにより基板表面に膜を形成する表面処理方法に関する。
例えば磁気ディスク媒体の製造にあたり、製造過程にある磁気ディスク媒体を潤滑剤を満たした槽に浸漬してその磁気ディスク媒体の表面に潤滑膜を形成するなど、製品の製造にあたり、製造中製品の表面に浸漬により膜を形成する表面処理を行なうことがある。
この浸漬により膜を形成する場合の問題点の1つは、基板を塗布液を満たした槽から引き上げたときにその基板の下部に液が厚く塗布された液溜りが形成されることである。
この問題を解決するために、基板を吸油性のある支持台に支持させた状態で浸漬することが提案されている。
また、塗布後の基板を立てた状態で回転させて端面を拭きとることが提案されている。
しかしながら液溜りは槽からの引上げ時に形成されるので、吸油性のある支持台を使用しても液溜りが十分に抑えられることにはならず、かえって支持台に支持された部分に塗布ムラが生じるおそれがある。
また、塗布後に拭き取る方式は、速乾性の塗布液の場合は採用することが難しく、また拭き取りのための設備を別途用意する必要がある。
本件の表面処理方法の課題は、液溜りを有効に抑制することにある。
本件開示の表面処理方法は、
塗布対象の基板を立てた状態で、塗布液内に浸漬させる浸漬ステップと、
塗布液内に浸漬された基板を、その基板直下の、その基板との間に所定間隔を開けた位置に、塗布液溜り抑制部材を配置した状態のまま、基板と塗布液溜り抑制部材とを同時に塗布液内から引き上げる引上げステップとを有する表面処理方法である。
塗布対象の基板を立てた状態で、塗布液内に浸漬させる浸漬ステップと、
塗布液内に浸漬された基板を、その基板直下の、その基板との間に所定間隔を開けた位置に、塗布液溜り抑制部材を配置した状態のまま、基板と塗布液溜り抑制部材とを同時に塗布液内から引き上げる引上げステップとを有する表面処理方法である。
本件開示の表面処理方法によれば、基板引上げ時に基板下部に塗布液溜り抑制部材を添えるだけで液溜りが有効に抑制される。
以下本件の実施形態を説明する。
ここでは、磁気ディスク媒体の表面処理を例に挙げて説明する。
図1は、磁気ディスク媒体を収納するカセットとそのカセットに収納された磁気ディスク媒体を示す斜視図である。
このカセット10は、上面と両端面が開口しており、また両側壁11の内壁に一定の配列間隔でリブ111が形成されている。磁気ディスク媒体20は、円板形状を有し中央に穴21が設けられている。このカセット10には、複数の磁気ディスク媒体20が、リブ111にガイドされて、それらの磁気ディスク媒体20の穴21が連通するように立てた状態で、そのリブ111の間隔と同一の配列間隔で収納されている。
図2〜図10は、表面処理装置およびその動作を示す図である。
この表面処理装置30には、磁気ディスク媒体20(図1参照)を支持するための、ハンガー31と称される支持機構が備えられている。ハンガー31には、横に延びる支持棒311が備えられており、磁気ディスク媒体20は支持棒311で支持される。ここに示す例では、4本の支持棒311が備えられている。
また、この表面処理装置30には、4本の支持棒311に対応して4本の下部棒312が備えられている。下部棒312の動作については後述する。
図11は、支持棒の形状とその支持棒に支持された状態の磁気ディスク媒体20を示した図である。
ハンガー31に備えられた支持棒311は、図11に示すように横に延び、図1に示すカセット10内での磁気ディスク媒体20の配列間隔と同一の間隔で上向きの凹部311aが形成されている。各磁気ディスク媒体20は、その中央の穴21(図1参照)の上縁が各凹部311aに係止されている。
図2〜図10に戻って表面処理装置30の動作を説明する。
図3に示すように、磁気ディスク媒体20を収納した4個のカセット10がこの表面処理装置30に近づいて来ると、ハンガー31が矢印A方向に下降する。カセット10が図4に示す矢印Bの方向にさらに前進すると、支持棒311が、カセット10に収納された複数の磁気ディスク媒体20の中央の穴21(図1参照)に入り込む。さらにハンガー31が図5に示す矢印Cに示すように上昇することにより、磁気ディスク媒体20が図11に示す状態に持ち上げられてカセット10から取り出される。尚、図5およびこれ以降の各図においては、図11に示すように複数配列された磁気ディスク媒体20を、1つの円柱形で略示することがある。
ハンガー31によって図5に示すように持ち上げられた磁気ディスク媒体20は、今度は図6に示す矢印D方向に、4本の下部棒312の真上まで搬送される。これらの下部棒312とその真上に搬送された磁気ディスク媒体20との間には僅かな隙き間が空けられている。また、これら4本の下部棒312の真下には、4個の槽40が置かれている。この4個の槽40の中には、この磁気ディスク媒体20の表面に塗布されて潤滑膜を形成する塗布液が収容されている。
次に、図7の矢印Eに示すようにハンガー31が下降して磁気ディスク媒体20が槽40内の塗布液に浸漬される。下部棒312も磁気ディスク媒体20との間に間隔を保ったまま、ハンガー31の下降とともに同時に下降する。
図12は、磁気ディスク媒体が塗布液に浸漬された状態を示した模式図である。
磁気ディスク媒体20は、支持棒311の凹部311aに入り込んで支持棒311に支持された状態で槽40内の塗布液41に浸漬されている。さらに磁気ディスク媒体20の下には、磁気ディスク媒体20との間に僅かな間隔を置いて下部棒312が配置されている。
磁気ディスク媒体20が図12に示すように塗布液41に浸漬された後、図8の矢印Fに示すようにハンガー31が上昇して磁気ディスク媒体20が塗布液から引き上げられる。この引き上げの際、下部棒312も磁気ディスク媒体20との間の隙き間を保ちながら、ハンガー31とともに上昇する。このように、下部棒312を伴って引き上げると、磁気ディスク媒体20の下部に溜りがちな塗布液が下部棒312に引き寄せられ、磁気ディスク媒体20の下部の液溜りが抑制される。
その後、ハンガー31は、今度は下部棒312を残したまま、図9の矢印Gに示すように搬送され、図10の矢印Hに示すように下降して磁気ディスク媒体20がカセット10内に再び収納される。
図13は、下部棒の作用説明図である。また図14は、下部棒がない場合の比較例を示す図である。
図14に示すように、磁気ディスク媒体20を塗布液内から下部棒なしで引き上げると、図14(B)に示すように磁気ディスク媒体20の下部に塗布液が厚く塗られた大きな液溜り201が形成される。
これに対し、図13に示すように、磁気ディスク媒体20を塗布液内から引き上げる際に下部棒312を伴って引き上げると、引き上げたときに余分な塗布液が下部棒312に引き寄せられ、磁気ディスク媒体20上への液溜り201の発生は、大きく抑制される。
以下、実験結果を説明する。
図15は、磁気ディスク媒体と下部棒との位置関係を示す図である。
ここでは、磁気ディスク媒体20の下端と下部棒312の上端との間の距離D(mm)をパラメータとして液溜りのあらわれ方を評価した。
図16は、測定位置を示した図である。
ここでは、半径R=32.5mmの磁気ディスク媒体を用い、測定点は、半径R=31.8mmの円上である。
ここでは、液溜り厚と液溜り幅とについて評価している。液溜り厚については、引上げ時の真下に延びる、図16に示す一点鎖線A−A’と半径R=31.8mmの円を示す一点鎖線との交点Pの厚さで評価している。
また、液溜り幅については、液溜り201の領域の、半径R=31.8mmの円上における幅を、磁気ディスク媒体20の中心からの広がり角θで評価している。ここでは、磁気ディスク媒体20の、液溜り201の部分以外の部分の平均的な膜厚は1nmであり、その平均膜厚よりも膜厚が0.05nm以上厚い領域を液溜り201の領域としている。
図17は、図16に示す線分A−A’に沿う、膜厚の変化を示した模式図である。
ここには標準膜厚(1nm)からの差分の膜厚が示されている。
線分A−A’と半径R=31.8mmの円との交点Pの膜厚(差分)が0.05nm以上のときに、液溜りが存在すると判定する。
図18は、実験結果を示した図である。
横軸は、図15に示す、引き上げ時における磁気ディスク媒体下端と下部上端との間の距離D(mm)、左側の縦軸は、図16に示す交点Pの液溜り厚(×0.1nm)、右側の縦軸は、R=31.8mmの円上における液溜り幅を表わす角度θ(度)である。
D=1mmでは、液溜りの発生はなく、下部棒をD=1mmよりも近付け過ぎでも遠ざけても液溜りが発生した。液溜り幅(角度)は、液溜りが発生するときは間隔Dに依存せずにほぼθ=3度程度であった。このように、ここではD=1mmのときに液溜りの発生が抑えられていることが分かる。
下部棒をどれだけ離したときに液溜りの発生を抑制できるかは、塗布液の粘度等にも依存すると思われるが、下部棒を適切に配置することにより液溜りの発生を有効に抑制することができる。
尚、ここでは、基板の下に配置する塗布液溜り抑制部材の一例として下部棒312を示したが、基板下部に例えば板状の部材の端辺を近づけたものであってもよく塗布液溜り抑制部材は必ずしも棒形状のものである必要はない。
10 カセット
11 側壁
20 磁気ディスク媒体
21 穴
30 表面処理装置
31 ハンガー
40 槽
111 リブ
311 支持棒
311a 凹部
312 下部棒
11 側壁
20 磁気ディスク媒体
21 穴
30 表面処理装置
31 ハンガー
40 槽
111 リブ
311 支持棒
311a 凹部
312 下部棒
Claims (3)
- 塗布対象の基板を立てた状態で、塗布液を収容した塗布槽内の該塗布液内に浸漬させる浸漬ステップと、
前記塗布液内に浸漬された前記基板を、該基板直下の、該基板との間に所定間隔を開けた位置に、塗布液溜り抑制部材を配置した状態のまま、該基板と該塗布液溜り抑制部材とを同時に該塗布液内から引き上げる引上げステップとを有することを特徴とする表面処理方法。 - 前記浸漬ステップおよび前記引上げステップは、複数枚の基板を前記塗布液内に同時に浸漬させるステップおよび該塗布液内から同時に引き上げるステップであることを特徴とする請求項1記載の表面処理方法。
- 前記塗布液溜り抑制部材が、複数枚の基板それぞれとの間に前記所定間隔を開けて該複数枚の基板に跨って延びる下部棒であることを特徴とする請求項2記載の表面処理方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009067985A JP2010225191A (ja) | 2009-03-19 | 2009-03-19 | 表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|---|
WO2016017243A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | クラリオン株式会社 | 基材上への皮膜形成方法および該方法を適用する皮膜形成装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007095209A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Hoya Corp | 磁気記録ディスクの製造方法および磁気記録ディスク製造用浸漬成膜装置 |
JP2007095208A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Hoya Corp | 磁気記録ディスクの製造方法 |
JP2008132411A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Eintesla Inc | ディップコーティング装置 |
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2009
- 2009-03-19 JP JP2009067985A patent/JP2010225191A/ja active Pending
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JP2016030225A (ja) * | 2014-07-28 | 2016-03-07 | クラリオン株式会社 | 基材上への皮膜形成方法および該方法を適用する皮膜形成装置 |
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