JP2009199699A - 潤滑剤塗布装置および潤滑剤塗布方法 - Google Patents

潤滑剤塗布装置および潤滑剤塗布方法 Download PDF

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【課題】 本発明は、潤滑剤の塗布に関し、より詳細には潤滑剤の溶液に浸漬した塗布対象物を引き上げる際に、外気の乱れに影響されことなく、溶剤から揮発する蒸気層を通って引き上げる潤滑剤塗布装置と潤滑剤塗布方法に関する。
【解決手段】 本発明の潤滑剤塗布装置はディップ槽と昇降機構とを備え、ディップ槽は溶液の液面の上部をカバーで覆い、そのカバーには塗布対象物を懸架した昇降機構が通過する開口部が形成され、開口部から立直した所定高さの囲いを有し、囲い内の溶液から揮発する蒸気層が外気の乱れの影響を受けない、よう構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塗布対象物の潤滑剤の塗布に関し、より詳細には潤滑剤の溶液に浸漬した塗布対象物を引き上げる際に、外気の乱れに影響されることなく、溶剤から揮発する蒸気層を通って引き上げる潤滑剤塗布装置と潤滑剤塗布方法に関する。
磁気ディスク装置に用いられる磁気記録媒体は、円板状のガラスやアルミの基板表面に磁気記録を行う磁性膜を形成し、その磁性膜の上に保護膜としてのカーボン、さらにその上に潤滑剤をコーティングした構造が知られている。保護膜は磁性膜を腐食や衝撃から守り、潤滑剤は磁気ヘッドとの摩擦を抑える役割を担うものである。
磁気ヘッドが磁気記録媒体に対してリード/ライトするときは、磁気記録媒体の回転に伴って生じる空気流によって揚力を発生し磁気記録媒体上を浮上しているが、回転が停止しているときの磁気ヘッドの位置は方式によって異なる。一つはCSS(Contact Start Stop)方式と呼ばれるもので、磁気記録媒体の回転が停止しているときは、磁気ヘッドが媒体に接触している方式である。回転が始まると磁気ヘッドは磁気記録媒体上を滑った後に回転に伴う気流により浮上する。もう一つの方式は、L/UL(Load/Unloard)方式と呼ばれるもので、磁気記録媒体の回転が停止しているときは磁気記録媒体の最外周の記録領域外にランプと呼ばれる傾斜部分に乗り上げ、磁気ディスク装置の起動により磁気記録媒体の回転が始まって一定のスピードになったとき磁気記録媒体上に降り浮上する。
上述のようにCSS方式では磁気ヘッドが磁気記録媒体面を滑ってから浮上するため、磁気ヘッドと磁気記録媒体との摩擦を少なくするため潤滑剤のコーティングがなされるが、L/UL方式においても浮上している磁気ヘッドが何らかの原因で磁気記録媒体に軽く接触しても磁気ヘッド若しくは磁気記録媒体を傷めることのないよう潤滑剤のコーティングがなされる。しかし、CSS方式とL/UL方式とにおける潤滑剤の種類や潤滑膜の厚さ等は異なるのが一般的である。
潤滑剤の磁気記録媒体へのコーティング方法は幾つかの方法があり、潤滑剤の溶液(以降潤滑剤液と称す)に浸漬するディッピング法、回転する磁気記録媒体に潤滑剤液を滴下して遠心力で潤滑膜を形成するスピンコーター法、潤滑剤液をスプレーで噴射して潤滑膜を形成するスプレー法等がある。本発明は上記のうちのディッピング法に関する発明であるので、その方法について図5を用いて説明する。図5(a)は、ディップ槽10と磁気記録媒体50を懸架し昇降が可能なハンガー60を一側面(ディップ槽は断面)から見た図である。ディップ槽10には潤滑剤20が揮発性の有機溶剤21で希釈された潤滑剤液22が入れられている。また、図5(b)は、ディップ槽10の上部から見た図である。ハンガー60は、昇降する垂直の部材の下部に水平のバーを備え、このバーに複数の磁気記録媒体50を懸架する。磁気記録媒体50を懸架したハンガー60は、ディップ槽10の上部から下降し、ディップ槽10内の潤滑剤液22中に磁気記録媒体50の全体が浸る深さにまで下降して停止する。ここで磁気記録媒体50は潤滑剤液22に浸漬されることになる。浸漬後、ハンガー60を極めて低速度で上昇させ、磁気記録媒体50を潤滑剤液22中から引き上げる。このとき、液面上には潤滑剤液22から気化した蒸気層30が滞留しており、磁気記録媒体50はその蒸気層30を通って空気に曝される。
次に、潤滑膜が磁気記録媒体に形成されるメカニズムについて概要を説明する。図6は磁気記録媒体50が潤滑剤の溶液から引き上げられて磁気記録媒体50の一部が蒸気層30を通って空気中に曝された状態を示している(図の矢印は磁気記録媒体50の引き上げ方向を示す)。磁気記録媒体50はガラスやアルミニュウムからなる基材51の表面に磁性膜52を形成し、さらにその上に保護膜としてのカーボン層53を形成している。また、潤滑剤20は例えばテトラオールなどの高分子材料でその分子構造は主鎖と端末基から構成される。磁気記録媒体50は潤滑剤液22中に浸漬されることによりカーボン層53の表面と潤滑剤20の端末基が化学的に結びつきボンド層23を形成する。さらに、ボンド層23の上にはカーボンとは結び付かなかった潤滑剤20のフリー層24が形成される。図6に示す状態において潤滑剤液22から気化した蒸気層30にある磁気記録媒体50は、当初浸漬によって一旦は磁気記録媒体50上にあったフリー層24がこの蒸気層30によってリンスされその一部は流れ落ちる。蒸気層30を通って空気中に曝されたときには磁気記録媒体50上の潤滑剤20は、ボンド層23とリンスによって流されて残ったフリー層24となる。
本発明は、ディッピング法における潤滑膜の均一化の発明であるが、均一化に関する提案が幾つかなされている。例えば、ディップ槽の潤滑剤液の上に、潤滑剤液より比重が小さく、揮発しにくく、且つ溶剤に溶けない液層を形成しておく方法が提案さている。このようにすることによりディップ槽の潤滑剤液からの揮発を抑制でき、これにより潤滑剤の濃度を一定にできる、とするものである(特許文献1)。
また、磁気記録媒体を潤滑剤液中に浸漬したとき、浸漬中に磁気記録媒体をπラジアン回転させた後引き上げる方法が提案されている。浸漬のために潤滑剤液に降下させる速度とπラジアン回転後引き上げる速度を同じくすることで、磁気記録媒体の面内でいかなる点においても浸漬時間が同じくなり、潤滑膜の膜厚が均一にできるとするものである(特許文献2)。
特開平11−273067号公報 特開平01−134721号公報
上記に述べたように、磁気記録媒体の潤滑剤のコーティングにおいて、磁気記録媒体をディップ槽から引き上げるとき潤滑剤液から気化した蒸気層を通って空気に曝されることになる。この蒸気層がディップ槽の周りの外気によって乱されることがなければ膜厚均一化に影響を与えることはないが、蒸気層が乱されるようであると均一化に悪影響を与える。図7(a)は、ディップ槽10の潤滑剤液22上の蒸気層30が外気によって乱されていない状態を示している。これに対し、図7(b)は外気で乱された蒸気層30の例を示している。即ち、図7(b)において、何らかの理由によりディップ槽10上に外気40が矢印に示すように流れ込み、それによって蒸気層30が乱されている。図7(a)および図7(b)に示す状態において、磁気記録媒体50が引き上げられた場合は、それぞれ図8(a)および図8(b)のようになる。即ち、図8(a)に示されるように蒸気層30に乱れがない場合は、引き上げられる磁気記録媒体50に蒸気層30によるリンスが均一に行われ、引き上げが終わった段階で磁気記録媒体50に形成される潤滑膜は均一なものとなる。しかし図8(b)に示す方は蒸気層30が乱され、磁気記録媒体50の面内で蒸気層30が当たる所と当たらない所が発生し、潤滑膜の膜厚にムラを生じさせることになる。なお、図8(a)および(b)に示した矢印は、磁気記録媒体50の引き上げ方向を示している。
本発明は、このような蒸気層に外気の影響を与えないようにすることにより、潤滑剤を均一にコーティングする潤滑剤塗布装置および潤滑剤塗布方法を提供することを目的とする。なお、本発明は上記のように磁気記録媒体の潤滑剤のコーティングに好適であるが、磁気記録媒体に限定されるものではない。
(1)第1の発明
第1の発明の潤滑剤塗布装置は、塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して塗布対象物に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であり、ディップ槽と昇降機構とを備えるものである。ディップ槽は潤滑剤を揮発性の溶剤で希釈した溶液を貯留するものであり、昇降機構は塗布対象物を懸架し、その塗布対象物をディップ槽に降下して溶液に浸漬した後に引き上げるものである。そして、このディップ槽は溶液の液面の上部を覆うカバーを備え、そのカバーは塗布対象物を懸架した昇降機構が通過する開口部が形成され、開口部から立直した所定高さの囲いを有し、囲い内の溶液から揮発する蒸気層が外気の乱れの影響を受けない、ことを特徴とする。
上記のように構成することで、昇降機に懸架された塗布対象物はディップ槽の上部から囲いを通ってディップ槽内の潤滑剤の溶液に浸漬され、さらにその囲いによって外気からの影響を抑制された蒸気層を通って引き上げることができる。
(2)第2の発明
第2の発明の潤滑剤塗布装置は、塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して塗布対象物に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であり、ディップ槽と昇降機構とを備えるものである。ディップ槽は潤滑剤を揮発性の溶剤で希釈した溶液を貯留するものであり、昇降機構は塗布対象物を懸架し、その塗布対象物をディップ槽に降下して溶液に浸漬した後に引き上げるものである。そして、そのディップ槽は、溶液の液面から所定の高さに溶液を覆うカバーを備え、そのカバーは塗布対象物を懸架した昇降機構が通過する開口部が形成され、溶液とカバーの空間に溶液から揮発する蒸気層が充満し外気の乱れの影響を受けない、ことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明でカバーに設けた囲いを設けることなく単に開口部を設けてあるものである。その代わり、溶液の液面上に空間を設け、この空間に外気による乱れのない蒸気層を充満させるものである。
(3)第3の発明
第3の発明の潤滑剤塗布装置は、第1と第2の発明のディップ槽が、ディップ槽内の下部に溶液を供給する供給口と上部にオーバーフロー口を備え、供給口とオーバーフロー口はディップ槽外の循環器に接続され、溶液は供給口とデイップ槽とオーバーフロー口と循環器とを介して循環し、オーバーフロー口によって溶液の液面の高さを一定の高さに保つ、ことを特徴とするものである。
(4)第4の発明
第4の発明の潤滑剤塗布装置は、第3の発明の循環器がさらに貯槽を備え、その貯槽はフィルタを備える、ことを特徴とするものである。
(5)第5の発明
第5の発明の潤滑剤塗布方法は、塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して塗布対象物に潤滑剤を塗布する方法であり、塗布対象物を溶液の中に所定時間浸漬する浸漬工程と、溶液から揮発し、囲いによって外気の影響を抑制された蒸気層を通過させて塗布対象物を引き上げる引き上げ工程とを有することを特徴とする。
上述した本発明によれば、次に示す効果が得られる。
第1の発明により、カバーの上部に囲いを設けることにより蒸気層が外気で乱されることが抑制され均一に潤滑剤をコーティングできる潤滑剤塗布装置の提供ができる。また、カバーを設けたことで溶液の揮発が抑制され、溶液の濃度管理が容易となる。
第2の発明により、溶液液面の上部に空間をもたせてカバーを設けたため、空間内の蒸気層が外気による乱れから抑制され、均一に潤滑剤をコーティングできる潤滑剤塗布装置の提供ができる。第1の発明に較べて潤滑剤塗布装置を低コストで実現できる。
第3の発明により、ディップ槽の下部に溶液の供給口を設け、上部にオーバーフロー口を設けたため液面の高さを一定にでき、蒸気層が滞留する容積を一定にすることで同一条件の蒸気層を実現できる。
第4の発明により、循環器がフィルタを有する貯槽を備えるようにしたので、溶液の循環によりフィルタを通して清浄な潤滑剤液をディップ槽に供給できる。
第5の発明により、第1の発明と同様の効果がある潤滑剤塗布方法の提供ができる。
(実施形態その1)
本発明の潤滑剤塗布装置101の実施形態その1を図1を用いて説明する。
図1は、本発明による第1と第3の発明の実施形態を示すもので、図1(a)と図1(b)は従来の方法で説明した図5(a)と図5(b)にそれぞれ対応し、対比できるように示した。ハンガー60は第1の発明の昇降機構であり、その機構および懸架する磁気記録媒体50は図3で説明したものと同一である。
図1(a)に示すように、ディップ槽200は上端からオーバーフローした潤滑剤液22を受け潤滑剤液22を貯めておく貯槽400に流すオーバーフロー受け210を備える(ディップ槽200の左右の上端に示した矢印は、オーバーフロー受け210に流れ出る潤滑剤液22の方向を示した。このディップ槽200の上端が第3の発明のオーバーフロー口に相当する)と共に、ディップ槽200の底部に潤滑剤液22を供給する供給口220を備えている。潤滑剤22は貯槽400から貯槽400が備えるフィルタ410、循環器420を通り、この供給口220を介してディップ槽200に供給され、ディップ槽200の上端から流れ出てオーバーフロー受け210を介して貯槽400に戻るように循環している。循環器420はポンプであり、これにより潤滑剤22を循環させ、フィルタ410は潤滑剤液22に混入した不純物を除去する。また、貯槽400において潤滑剤液22の濃度等も管理される。
図1(a)と図1(b)に示すように、ディップ槽200の上部には全体を覆うカバー300を備える。カバー300の中央には、ハンガー60に懸架された磁気記録媒体50を通過させる開口部を設け、この開口部から上方に立ち上がる囲い310を備えている。この実施形態では3.5インチの磁気ディスクを例としており、開口部の寸法は100mm×260mm、囲い310の高さは80mmである。また、潤滑剤液22の液面とカバー300との間は約10mmである。蒸気層30は潤滑剤液22の液面とカバー300との間、および囲い310の中に滞留し、外気による乱れが抑制される。囲い310を通してハンガー60に懸架された磁気記録媒体50は上部からディップ槽200内の潤滑剤液22中に浸漬される。その後、磁気記録媒体50は極めて低速度(例えば数10mm/分)で引き上げられるが、このとき囲い310の中の蒸気層30を通って上方の空気中に引き上げられる。前述のように蒸気層30は囲い310によって外気からの乱れの影響を無くしているので、蒸気層30を通過中の磁気記録媒体50に付着した潤滑剤20のフリー層24はここで均一にリンスされる。
図2に、本発明による潤滑膜の膜厚バラツキの例を示す。図2(a)は図1に示す潤滑剤塗布装置101でコーティングした磁気記録媒体50の面内のバラツキを示している。磁気記録媒体50は複数をハンガー60に掛けて同時に塗布するが、この例では中央の1枚に対して予め定めた位置16箇所の潤滑膜の膜厚を測定し、最大と最小の膜厚の差を縦軸に面内バラツキとして示したものである。横軸は、塗布ロットNo.である。例えば、図2(a)で塗布ロットNo.1のバラツキは0.09nmであるが、これは1回目に塗布した磁気記録媒体50の中からハンガー60の中央位置にある1枚の磁気記録媒体50を取り出し、16箇所の膜厚を測定し、その最大膜厚と最小膜厚の差が0.09nmであったことを示している。ここでは16回の塗布を行い(即ち、塗布ロットNo.1〜16)、それぞれのバラツキを示した。バラツキの平均値は0.04nmである。
同様に図2(b)に従来方法によるバラツキ例を示す。この場合のバラツキの平均は0.07nmである。これにより、本発明の装置を用いて塗布を行うことで膜厚のバラツキが改善されることが確認された。
図3に、前述した塗布の方法をより詳細に潤滑剤塗布工程として示した。まず潤滑剤塗布前の磁気記録媒体50はカセットケースに収容されて塗布工程に来るので、カセットケースから磁気記録媒体50を取り出し、ハンガー60に懸架した状態でディップ槽300の上部の初期位置まで移動する。この位置からハンガー60を降下させ、カバー300の囲い310の上部の開口を通って磁気記録媒体50を潤滑剤液22に浸漬する(S10、S20)。
磁気記録媒体50を潤滑剤液22中に所定時間静止させ、その後ハンガー60を所定速度で上昇させ磁気記録媒体50を潤滑剤液22から引き上げる。潤滑剤液22を出た磁気記録媒体50は続いて潤滑剤液22が揮発した蒸気層30を通過し、初期位置まで戻る。蒸気層30の通過中に前述したようにフリー層24の一部がリンスにより流され、蒸気層30を通過し終わった段階では磁気記録媒体50には均一な膜厚の潤滑剤がコーティングされた状態となる(S30、S40)。
ハンガー60を所定の位置に移動し、磁気記録媒体50を外しカセットケースに戻す。カセットケースに収容された磁気記録媒体50はこの状態で乾燥炉に入れ乾燥する(S50)
(実施形態その2)
次に、潤滑剤塗布装置102の実施形態その2を図4を用いて説明する。実施形態その1の潤滑剤塗布装置101と異なる点は、ディップ槽200を覆うカバー320にある。潤滑剤塗布装置101ではカバー300上に囲い310を設けたが、潤滑剤塗布装置102は単に開口部330を設けた構造になっている。その代わりカバー320の潤滑剤液面からの高さが潤滑剤塗布装置101に較べて大きくしている(例えば80mm程度)。カバー320を潤滑剤液面から高くすることでこの空間(カバー320と潤滑剤液面との間の空間)に潤滑剤液22から気化した蒸気層30を充分滞留させ、且つ滞留する蒸気層30がカバー320により外気の影響を受けない状態にしておくことができる。
潤滑剤液22に浸漬した磁気記録媒体50を引き上げるとき、この蒸気層30を低速で通ることで均一な潤滑膜を磁気記録媒体50に形成できる。
実施形態その2によってコーティングしたときのバラツキも図2に示したものと略等しく、また潤滑剤塗布の工程も図3と同様であるので説明は省略する。
本発明による潤滑膜塗布装置(実施形態その1)である。 潤滑膜厚のバラツキ例である。 潤滑剤塗布工程である。 本発明による潤滑膜塗布装置(実施形態その2)である。 従来のディッピング法による潤滑剤塗布方法である。 磁気記録媒体に対する潤滑剤の塗布メカニズムである。 蒸気層の外気による影響(その1)である。 蒸気層の外気による影響(その2)である。
符号の説明
10 ディップ槽
20 潤滑剤
21 有機溶剤
22 潤滑剤液
23 ボンド層
24 フリー層
30 蒸気層
40 外気
50 磁気記録媒体
51 基材
52 磁性膜
53 カーボン層
60 ハンガー
100 潤滑剤塗布装置(従来例)
101 潤滑剤塗布装置(実施形態その1)
102 潤滑剤塗布装置(実施形態その2)
200 ディップ槽
210 オーバーフロー受け
220 供給口
300 カバー
310 囲い
320 カバー
400 貯槽
410 フィルタ
420 循環器

Claims (5)

  1. 塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して該塗布対象物に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、
    潤滑剤を揮発性の溶剤で希釈した溶液を貯留するディップ槽と、
    前記塗布対象物を懸架し、該塗布対象物を前記ディップ槽に降下して前記溶液に浸漬した後に引き上げる昇降機構とを備え、
    前記ディップ槽は、前記溶液の液面の上部を覆うカバーを備え、該カバーは前記塗布対象物を懸架した昇降機構が通過する開口部が形成され、該開口部から立直した所定高さの囲いを有し、該囲い内の該溶液から揮発する蒸気層が外気の乱れの影響を受けない
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  2. 塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して該塗布対象物に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置であって、
    潤滑剤を揮発性の溶剤で希釈した溶液を貯留するディップ槽と、
    前記塗布対象物を懸架し、該塗布対象物を前記ディップ槽に降下して前記溶液に浸漬した後に引き上げる昇降機構とを備え、
    前記ディップ槽は、前記溶液の液面から所定の高さに該溶液を覆うカバーを備え、該カバーは前記塗布対象物を懸架した昇降機構が通過する開口部が形成され、該溶液と該カバーの空間に該溶液から揮発する蒸気層が充満し外気の乱れの影響を受けない
    ことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  3. 前記ディップ槽は、該ディップ槽内の下部に前記溶液を供給する供給口と上部に該溶液が流れ出るオーバーフロー口とを備え、該供給口と該オーバーフロー口とは該ディップ槽外の循環器に接続され、該溶液は該供給口と該デイップ槽と該オーバーフロー口と該循環器とを介して循環し、該オーバーフロー口によって該溶液の液面の高さを一定の高さに保つ
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の潤滑剤塗布装置。
  4. 前記循環器は、さらに貯槽を備え、該貯槽はフィルタを備える
    ことを特徴とする請求項3に記載の潤滑剤塗布装置。
  5. 塗布対象物を潤滑剤の溶液に浸漬して該塗布対象物に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布方法であって、
    前記塗布対象物を前記溶液の中に所定時間浸漬する浸漬工程と、
    前記溶液から揮発し、囲いによって外気の影響を抑制された蒸気層を通過させて前記塗布対象物を引き上げる引き上げ工程と
    を有することを特徴とする潤滑剤塗布方法。
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