JP2010223794A - 静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造 - Google Patents

静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造 Download PDF

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Abstract

【課題】立体的なセンサ構造を用いず、指向性を向上させ検知領域の範囲を任意に設定することができる静電容量型近接センサ、検知方法および電極構造を提供する。
【解決手段】静電容量型近接センサ100は、センサ部10と検知回路部20とを備え、センサ部10は、第1センサ電極11a,11bおよび第2センサ電極11c、シールド電極12、第1補助電極13a,13bおよび第2補助電極13cを有する。これらは、切替スイッチSW1〜SW4により、検知回路部20のC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pやネガティブ入力端子N、シールド駆動回路24等に接続される。切替スイッチSW1〜SW4は1側と2側に切り替え可能に構成され、これら切替スイッチSW1〜SW4にて1側および2側に切り替えられた際のC−V変換回路21にて検出された静電容量値C1,C2を比較等して、センサ部10の検知範囲を任意に設定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、静電容量変化によって人体などの検知対象物の近接を検知する静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造に関する。
人体などの検知対象物を近接する近接センサとして、例えば次のようなものが知られている。近接センサは、有底円筒状の固定シールド電極を有し、この固定シールド電極の開口端に円板状の検出基板を取り付け、さらにこの検出基板の中央部に検知対象物と対面するセンサ電極を設けた構成とされている。
また、この近接センサは、固定シールド電極の外側に軸方向に沿ってスライド可能な円筒形状の可動シールド電極を有し、これらによって様々な検出条件に応じた検知可能範囲や検知感度を調整し、検知対象物を確実に検知することができる構成とされている(例えば、特許文献1参照。)。
なお、このように近接センサにおいて指向性を持たせるためには、センサ電極の周囲や裏側にシールド電極を配置して不感帯を形成することで、センサ電極の所定方向の範囲が検知領域の範囲となるようにすることが一般的には行われている。
特開2001−35327号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている構造の近接センサによって、センサ電極の直近に存する人体などの検知対象物を検知するのではなく、センサ電極の電極サイズと同程度以上離れた場所にある検知対象物を検知する場合は、センサ電極の周囲にシールド電極が配置されていたとしても、検知対象物とセンサ電極との間の静電容量結合はほとんど低下しないため、指向性を高めることは困難であるという問題がある。
また、指向性を高めるために、特許文献1に記載されている近接センサのようにセンサ電極を立体的に覆うような形状のシールド電極を配置した場合は、センサ構造が立体的になってしまうため、センサ全体のサイズが大きくなってしまうとともに、センサ電極の堆積が増してしまい、センサを平面的に配置することができず配置自由度が著しく低下してしまうなどの問題もある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、立体的なセンサ構造を用いずに配置自由度を低下させることなく、指向性を向上させて検知領域の範囲を任意に設定することができ、検知対象物を確実に検知することができる静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる第1の静電容量型近接センサは、第1センサ電極と、前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極と、前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極と、前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極と、ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、該ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と該ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、前記静電容量検知回路の各入力端子と同等の電位を電極に与えるシールド駆動回路と、少なくとも前記第1センサ電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第1補助電極を前記シールド駆動回路に接続するとともに、前記第2補助電極を前記ネガティブ入力端子に接続する第1の接続状態と、少なくとも前記第1補助電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第1センサ電極を前記シールド駆動回路に接続するとともに、前記第2センサ電極を前記ネガティブ入力端子に接続する第2の接続状態とを切り替え可能な切替スイッチと、前記第1の接続状態における前記静電容量検知回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態における前記静電容量検知回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えたことを特徴とする。
前記第1の接続状態は、例えばさらに前記第2センサ電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第2の接続状態は、例えばさらに前記第2補助電極を前記ポジティブ入力端子に接続している。
本発明にかかる静電容量型近接センサは、以上のように構成することにより、指向性を向上させつつ検知領域の範囲を任意に設定することができるので、種々の検出条件においても検知対象物を確実に検知することが可能となる。また、立体的なセンサ構造を用いないため、センサの配置自由度が高く、種々の場所などに適用することが可能となる。
なお、前記第1および第2センサ電極と前記第1および第2補助電極とのそれぞれの検知面とは反対側の裏面側に各センサ電極および各補助電極に対して絶縁された状態で配置され、各電極の裏面側の検知をシールドするシールド電極をさらに備えてもよい。
前記第1センサ電極、前記第2センサ電極、前記第1補助電極、および前記第2補助電極は、例えば同一平面上にそれぞれ互いに絶縁された状態で配置されていてもよい。
前記第1センサ電極は、前記第2センサ電極をその外周側から囲むように配置されてもよい。
また、前記第1センサ電極は、例えば矩形状に形成された矩形部分とこの矩形部分を囲むロの字状に形成されたロの字部分とを有する形状に形成され、ロの字状に形成された前記第2センサ電極を前記矩形部分および前記ロの字部分の間に挟むように配置されてもよい。
前記第1補助電極は、前記第2補助電極をその外周側から囲むように配置されてもよい。
また、前記第1補助電極は、例えば大きさが異なるロの字状に形成された複数のロの字部分を有する形状に形成され、ロの字状に形成された前記第2補助電極を前記複数のロの字部分の間に挟むように配置されてもよい。
前記第1および第2補助電極は、例えば前記第1および第2センサ電極を囲むように配置されてもよい。
前記第1センサ電極、前記第2センサ電極、前記第1補助電極、および前記第2補助電極は、例えば同心に配置されてもよい。
前記比較判定手段は、例えば前記第1の静電容量値を前記第2の静電容量値で除算した値に所定の係数を乗算して比較値を算出し、この比較値があらかじめ設定されたしきい値以上となるか否かによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する。
前記静電容量検知回路は、例えば検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量とをさらに検出し、前記比較判定手段は、例えば前記第1の静電容量値から前記第1の初期容量を差し引いた第1の検出値と、前記第2の静電容量値から前記第2の初期容量を差し引いた第2の検出値とを比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する。
また、前記静電容量検知回路の出力を基準電圧にするための基準電圧調整手段をさらに備え、前記静電容量検知回路は、例えば検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量を前記基準電圧に調整するための第1の設定値と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量を前記基準電圧にするための第2の設定値とをそれぞれ前記基準電圧調整手段から取得するとともに、前記第1の設定値により調整した第1の静電容量値と、前記第2の設定値により調整した第2の静電容量値とを出力するように構成され、前記比較判定手段は、例えば前記第1の設定値により調整した前記第1の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを第1の検出値とし、前記第2の設定値により調整した前記第2の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを第2の検出値として両者を比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する。
前記比較判定手段は、例えば検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値、および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記第1および第2センサ電極の少なくとも1つまでの距離に応じた信号を出力し、検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、この出力を所定の固定電圧とする。
ここで、前記所定の固定電圧は、例えば接地電圧または基準電圧である。
また、本発明にかかる近接検知方法は、ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、第1センサ電極、前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極、前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極、および前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極のうち、前記ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と前記ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、これらの電極と各入力端子との接続状態を切り替える切替スイッチとを備え、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサによって前記検知対象物の近接を検知する近接検知方法であって、前記切替スイッチによって、前記各電極の前記ポジティブ入力端子およびネガティブ入力端子への接続状態を切り替えて、検知面側における検知特性を可変させる工程と、前記静電容量検知回路によって、検知特性の可変前後の静電容量値をそれぞれ検出し、第1および第2の静電容量値として取得する工程と、前記第1の静電容量値と前記第2の静電容量値との比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する工程とを備えたことを特徴とする。
この近接検知方法においては、例えば検知領域の範囲内に検知対象物がある場合に、前記第1または第2の静電容量値に基づいてさらに前記検知対象物の前記第1および第2センサ電極の少なくとも1つまでの距離を判定してもよい。
本発明にかかる静電容量型近接センサの電極構造は、ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、第1センサ電極、前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極、前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極、および前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極のうち、前記ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と前記ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、これらの電極と各入力端子との接続状態を切り替える切替スイッチとによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサの電極構造であって、矩形状に形成された矩形部分とこの矩形部分を囲むロの字状に形成されたロの字部分とを有する形状に形成され、前記ポジティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第1センサ電極と、ロの字状に形成され前記第1センサ電極の矩形部分およびロの字部分の間に設けられ、前記ポジティブ入力端子または前記ネガティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第2センサ電極と、大きさが異なるロの字状に形成された複数のロの字部分を有する形状に形成され前記第1および第2センサ電極の外周側に設けられ、前記ポジティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第1補助電極と、ロの字状に形成され前記第1補助電極の複数のロの字部分の間に設けられ、前記ポジティブ入力端子または前記ネガティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第2補助電極とからなることを特徴とする。
本発明によれば、立体的なセンサ構造を用いずに配置自由度を低下させることなく、指向性を向上させて検知領域の範囲を任意に設定することができ、検知対象物を確実に検知することができる静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係および動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係および動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係および動作概念を説明するための説明図である。 同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係および動作概念を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの近接検知方法による近接検知処理手順の例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの近接検知方法による近接検知処理手順の例を示すフローチャートである。 同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。 本発明の第2実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図である。 同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。
以下に、添付の図面を参照して、この発明にかかる静電容量型近接センサ、近接検知方法および静電容量型近接センサの電極構造の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図、図2〜図5は同静電容量型近接センサの検知動作時における検知対象物と電気力線との関係および動作概念を説明するための説明図である。また、図6は、本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの近接検知方法による近接検知処理手順の例を示すフローチャートである。
図1に示すように、静電容量型近接センサ100は、人体などの検知対象物を検知する箇所に配置されるセンサ部10と、このセンサ部10と図示しない基板などを介して一体に、あるいは別体に配置される検知回路部20とを備えて構成されている。
センサ部10は、主に、例えば全体として矩形平板状に形成されたセンサ電極11(11a,11b,11c)と、このセンサ電極11の裏面側に形成されたシールド電極12と、センサ電極11と同一平面上に形成され全体としてセンサ電極11をその外周側から囲むようなロの字状に形成された補助電極13(13a,13b,13c)とを備えて構成されている。これらセンサ電極11および補助電極13は、それぞれ互いに絶縁された状態で配置されている。シールド電極12は、裏面の感度を減少させるために、センサ電極11よりも大きいことが好ましい。
センサ電極11は、第1センサ電極11a,11bと、この第1センサ電極11a,11bの近傍に設けられた第2センサ電極11cとから構成される。第1センサ電極11a,11bは、本例では矩形状に形成された矩形部分である第1センサ電極11aと、この第1センサ電極11aを囲むロの字状に形成されたロの字部分である第1センサ電極11bとからなる形状に形成されている。
また、第2センサ電極11cは、同じくロの字状に形成され、第1センサ電極11a,11bの間に絶縁された状態で挟まれるように配置されている。
補助電極13は、センサ電極11の近傍に設けられた第1補助電極13a,13bと、この第1補助電極13a,13bの近傍に設けられた第2補助電極13cとから構成される。第1補助電極13a,13bは、本例では大きさの異なるロの字状に形成された複数のロの字部分からなる形状に形成されている。
また、第2補助電極13cは、同じくロの字状に形成され、第1補助電極13a,13bの間に絶縁された状態で挟まれるように配置されている。
そして、補助電極13(すなわち、第1および第2補助電極13a〜13c)は、センサ電極11(すなわち、第1および第2センサ電極11a〜11c)を囲むように配置されるとともに、これらは同心に配置されている。また、シールド電極12は、センサ電極11とともに、補助電極13の検知面とは反対側の裏面側に絶縁された状態で配置され、これらセンサ電極11および補助電極13の裏面側の検知をシールドしている。
一方、検知回路部20は、第1および第2センサ電極11a,11bと、第1および第2補助電極13a,13bとに切替スイッチSW1,SW2,SW3,SW4を介して接続された静電容量検知回路としてのC−V変換回路21と、A/D変換器22と、CPU23と、シールド駆動回路24とを備えて構成されている。
C−V変換回路21は、各電極によってそれぞれ検知された静電容量(Capacitance)を電圧(Voltage)に変換する。A/D変換器22は、C−V変換回路21からの電圧を示すアナログ信号をディジタル信号に変換する。なお、このC−V変換回路21は、本例ではポジティブ入力端子Pとネガティブ入力端子Nとを有する差動入力型の構成からなる。
したがって、このC−V変換回路21においては、ポジティブ入力端子Pとグランド(GND)との間の静電容量からネガティブ入力端子とグランド(GND)との間の静電容量の差分が、電圧に変換されてA/D変換器22に出力される構成となっている。各スイッチSW1〜SW4は、それぞれ例えば1側、2側に切り替え可能な構造からなり、本例では次のように接続されている。
切替スイッチSW1は、第1センサ電極11a,11bと接続され、1側に切り替えられたときは第1センサ電極11a,11bをC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続し、2側に切り替えられたときはこれらをシールド駆動回路24に接続する。切替スイッチSW2は、第1補助電極13a,13bと接続され、1側に切り替えられたときは第1補助電極13a,13bをシールド駆動回路24に接続し、2側に切り替えられたときはこれらをC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続する。
切替スイッチSW3は、第2センサ電極11cと接続され、1側に切り替えられたときは第2センサ電極11cをC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続し、2側に切り替えられたときはこれをC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続する。切替スイッチSW4は、第2補助電極13cと接続され、1側に切り替えられたときは第2補助電極13cをC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続し、2側に切り替えられたときはこれをC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続する。
なお、これらの切替スイッチSW1〜SW4は、電気的な接続を切り替えられる構造であればよく、例えばFETやフォトMOSリレーなどの電子回路スイッチでも、接点切替器などの機械的なスイッチでも、いずれも採用することができる。また、センサ電極11や補助電極13は、矩形やロの字状のみならず、円形、長方形、多角形などの種々の形状で構成することができ、センサ電極11の裏面側も検知範囲にする場合は、シールド電極12を配置しない構成を採用することができる。
さらに、補助電極13は、センサ電極11の周囲全体を囲む状態で配置したが、例えば一部を囲むような状態であったり、センサ電極11の隣接する一部に配置されたりしてもよい。
CPU23は、静電容量型近接センサ100全体の制御を司るとともに、切替スイッチSW1〜SW4の動作を制御したり、検知領域における検知対象物の検出(検知対象物の有無)を判定したりする。シールド駆動回路24は、切替スイッチSW1〜SW4の切り替えにより接続された第1センサ電極11a,11b、および第1補助電極13a,13bの少なくとも1つと同等の電位を、例えば直接接続されているシールド電極12にも与え駆動する。すなわち、シールド駆動回路24は、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pおよびネガティブ入力端子Nと同等の電位を接続されている電極に与える。
なお、これらセンサ部10および検知回路部20は、例えば図示しない基板上に形成されている。この基板としては、例えばフレキシブルプリント基板、リジッド基板またはリジッドフレキシブル基板のいずれの基板も採用することができる。センサ電極11、シールド電極12、および補助電極13は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(PA)、ガラスエポキシ樹脂またはセラミックなどの絶縁体からなる基板上にパターン形成された銅、銅合金またはアルミニウムや鉄などの金属部品(導電材)や電線などで構成することができる。
次に、このように構成された静電容量型近接センサ100の動作例について説明する。まず、CPU23の制御により、切替スイッチSW1〜SW4が1側に切り替えられた場合の動作(動作1)について説明する。なお、図示する検知対象物Aはセンサ部10の検知範囲内の検知対象物であり、検知対象物Bはセンサ部10の検知範囲外の検知対象物であることとする。
切替スイッチSW1〜SW4が1側に切り替えられた動作1の場合、静電容量型近接センサ100のセンサ部10における第1および第2センサ電極11a〜11cと、第1および第2補助電極13a〜13cの検知回路部20との接続状態は、図1〜図3に示すようになる。
すなわち、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pには第1センサ電極11a,11bと第2センサ電極11cとが接続され、ネガティブ入力端子Nには第2補助電極13cが接続される。これとともに、シールド電極12と第1補助電極13a,13bとがシールド駆動回路24に接続される。
したがって、この動作1のときは、第1および第2センサ電極11a〜11cと第2補助電極13cとによって、図2に示すように検知対象物A,Bとの静電容量がC−V変換回路21により検出される。
なお、このとき、センサ電極11および補助電極13の裏面側は、シールド駆動回路24に接続されたシールド電極12によって全面が覆われた状態であるため、これらセンサ電極11および補助電極13の裏面側のセンサ感度をほぼない状態に等しくしているとする。これは、後述する動作2のときも同様である。
また、図2(a)に示す検知対象物Aと同図(b)に示す検知対象物Bは、第1センサ電極11a,11bからほぼ等しい距離に存するものとする。ここで、図2(a)に示すように、検知対象物Aは第1センサ電極11a,11bの上方に存するため検知範囲内の検知対象物であり、同図(b)に示すように、検知対象物Bは第2センサ電極11cの上方外側(補助電極13の上方側)に存するため検知範囲外の検知対象物である。
検知対象物Aは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されている第1および第2センサ電極11a〜11cと近いといえるので、これらのセンサ電極11a〜11cとの電気力線F1による結合は強いといえる。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2補助電極13cは検知対象物Aから遠く、シールド駆動回路24に接続されている第1補助電極13a,13bも検知対象物Aから遠いといえる。
このため、これらの補助電極13a〜13cと検知対象物Aとの電気力線F2による結合は電気力線F1と比べて弱く、C−V変換回路21によって検知される静電容量は大きくなる。
次に、検知対象物Aよりもセンサ部10の上方外側に存する検知対象物Bは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されている第1および第2センサ電極11a〜11cから遠いといえるので、これらのセンサ電極11a〜11cとの電気力線F1による結合は弱いといえる。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2補助電極13cは検知対象物Bと近く、シールド駆動回路24に接続されている第1補助電極13a,13bも検知対象物Bと近いといえる。
このため、これらの補助電極13a〜13cと検知対象物Bとの電気力線F2による結合は電気力線F1と比べて強く、C−V変換回路21によって検知される静電容量は検知対象物Aのときよりも小さくなる。したがって、この動作1の場合は、検知対象物A,Bを区別することができ、このときのC−V変換回路21からの出力による第1の静電容量値C1をCPU23によって記憶しておく。
なお、図3に示すように、上記検知対象物Bよりもセンサ部10に近い検知対象物B’の場合は、図2(b)に示した検知対象物Bとの場合と比較して、電気力線F1による第1および第2センサ電極11a〜11cと検知対象物B’との結合は大きく増加する。したがって、第1および第2補助電極13a〜13cと検知対象物B’との電気力線F2による結合の増加が少ないと、図2(a)に示した検知対象物Aと検知対象物B’とのC−V変換回路21による出力は同様なものとなるので、この動作1の状態だけでは検知対象物B’を検知範囲外とすることはできなくなってしまう。
そこで、次に、CPU23の制御により、切替スイッチSW1〜SW4が2側に切り替えられた場合の動作(動作2)について説明する。切替スイッチSW1〜SW4が2側に切り替えられた動作2の場合、静電容量型近接センサ100のセンサ部10における第1および第2センサ電極11a〜11cと、第1および第2補助電極13a〜13cの検知回路部20との接続状態は、図4および図5に示すようになる。
すなわち、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pには第1補助電極13a,13bと第2補助電極13cとが接続され、ネガティブ入力端子Nには第2センサ電極11cが接続される。これとともに、シールド電極12と第1センサ電極11a,11bとがシールド駆動回路24に接続される。
したがって、この動作2のときは、第1および第2補助電極13a〜13cと第2センサ電極11cとによって、図4に示すように検知対象物A,Bとの静電容量がC−V変換回路21により検出される。
図4(a)に示すように、検知対象物Aは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されている第1および第2補助電極13a〜13cから遠いといえるので、これらの補助電極13a〜13cとの電気力線F2による結合は弱いといえる。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2センサ電極11cは検知対象物Aに近く、シールド駆動回路24に接続されている第1センサ電極11a,11bも検知対象物Aと近いといえる。
このため、これらのセンサ電極11a〜11cと検知対象物Aとの電気力線F1による結合は電気力線F2と比べて強く、C−V変換回路21によって検知される静電容量は動作1のときと比べて小さくなる。
次に、図4(b)に示すように、検知対象物Aよりもセンサ部10の上方外側に存する検知対象物Bは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されている第1および第2補助電極13a〜13cに近いといえるので、これらの補助電極13a〜13cとの電気力線F2による結合は強いといえる。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2センサ電極11cは検知対象物Bから遠く、シールド駆動回路24に接続されている第1センサ電極11a,11bも検知対象物Bから遠いといえる。
このため、これらのセンサ電極11a〜11cと検知対象物F1による結合は電気力線F2と比べて弱く、C−V変換回路21によって検知される静電容量は検知対象物Aのときよりも大きくなる。したがって、この動作2の場合は、検知対象物A,Bを区別することができ、このときのC−V変換回路21からの出力による第2の静電容量値C2をCPU23によって記憶しておく。
なお、図5に示すように、上記検知対象物Bよりもセンサ部10に近い検知対象物B’の場合は、図4(b)に示した検知対象物Bとの場合と比較して、電気力線F2による第1および第2補助電極13a〜13cと検知対象物B’との結合は大きく増加する。したがって、第1および第2センサ電極11a〜11cと検知対象物B’との電気力線F1による結合の増加が少ないと、図4(a)に示した検知対象物Aと検知対象物B’とのC−V変換回路21による出力は同様なものとなるとともに、動作1のときとほとんど変わらないものとなる。
そして、本実施形態にかかる静電容量型近接センサ100では、さらに次のような動作が行われる。まず、CPU23によって記憶されていた第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2とを比較する。例えば、上述した動作1の場合においては、検知対象物A,Bは第1センサ電極11a,11bからほぼ等しい距離にあるが、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されている第1および第2センサ電極11a〜11cにより近い検知対象物Aの方が出力される検出値が大きくなる。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2補助電極13cが検知対象物Aよりも検知対象物Bに近いのでこれらの対象物の判別効果はさらに高まる。
次に、上述した動作2の場合においては、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されているのは第1および第2補助電極13a〜13cなので、検知対象物Bについてはその検出値が増加し、検知対象物Aについては減少する。また、C−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続されている第2センサ電極11cが検知対象物Bよりも検知対象物Aに近いのでこれらの対象物の判別効果はさらに高まる。
検知対象物B’に関しては、上述したように動作1に対して動作2のときであってもその検出値はほぼ変わらないものであるが、検知対象物Aについては第1の静電容量値C1に対して第2の静電容量値C2の方が減少するといえる。したがって、検知対象物がセンサ部10の検知範囲内にあれば、第1の静電容量値C1が大きく第2の静電容量値C2が小さくなり、検知範囲外にあれば検知範囲内にある場合と比べて第2の静電容量値C2に対する第1の静電容量値C1の割合が減少することが判明した。
このことは、第1の静電容量値C1に対する第2の静電容量値C2を比較することで、検知対象物がセンサ部10の中心に対してどの程度外側に存するかを算出することが可能であることを示している。したがって、本例の静電容量型近接センサ100は、この比較値(算出値)とあらかじめ定めた所定のしきい値とを比較して、比較結果により検知対象物が検知範囲内にあるか、検知範囲外にあるかを判別可能に構成されており、指向性を向上させることができる。
なお、本発明にかかる指向性を向上させた近接検知方法によれば、例えば次のような近接検知処理が行われる。図6は、本発明の一実施形態にかかる近接検知方法による近接検知処理手順の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、まず、上述したように切替スイッチSW1〜SW4を1側に切り替えて第1の静電容量値C1を検出するとともに、切替スイッチSW1〜SW4を2側に切り替えて第2の静電容量値C2を検出する(ステップS101)。
次に、検出した第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2とを比較して比較値を算出し(ステップS102)、第1の静電容量値C1または第2の静電容量値C2に基づき検知対象物が近接しているか否かを判定する(ステップS103)。また、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2との比較値が、例えばあらかじめ設定されたしきい値以上(あるいはしきい値以下やしきい値未満等)であるか否かを判定する(ステップS106)。
検知対象物が近接していると判定され(ステップS103のY)、かつ第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2との比較値がしきい値以上であると判定された場合(ステップS106のY)は、検知対象物を検知と判定する(ステップS107)。一方、検知対象物が近接していないと判定された場合(ステップS103のN)や、第1の静電容量値C1と第2の静電容量値C2との比較値がしきい値以上でないと判定された場合(ステップS106のN)は、検知対象物を非検知と判定する(ステップS104)。
そして、検知対象物の検知または非検知を判定した後(ステップS107またはステップS104の後)、処理を終了するか否かを判定し(ステップS105)、処理を終了すると判定された場合(ステップS105のY)は、本フローチャートによる一連の近接検知処理を終了する。なお、処理を終了しないと判定された場合(ステップS105のN)は、上記ステップS101に移行して以降の処理を繰り返す。
ここで、具体的には、例えば第1の静電容量値C1が任意のしきい値Th1よりも大きい場合は、検知対象物が第1および第2センサ電極11a〜11cに近接したと判定可能に設定しておく(ステップS103)。
またこのとき、比較値α=(a×C1)−(b×C2)あるいは比較値β=d×(C1/C2)などの計算式(a,b,dはあらかじめ定めた係数)によって算出した比較値αや比較値βが、あらかじめ設定された任意のしきい値Th2よりも小さい場合はセンサ部10の検知範囲外であるので非検知と判定し、大きい場合はセンサ部10の検知範囲内であるので検知と判定可能に設定しておく(ステップS106)。
これにより、検知対象物が近接している場合であっても(ステップS103のY)、上記ステップS106に移行して、比較値が任意のしきい値Th2よりも小さい場合(ステップS106のN)は、検知対象物は検知範囲外であると認識され、検知対象物を非検知と判定される(ステップS104)。
また、検知対象物が近接している場合であって(ステップS103のY)、かつ比較値が任意のしきい値Th2以上の場合にのみ(ステップS106のY)、検知対象物が検知と判定される(ステップS107)ように構成することができる。なお、このステップS107において検知対象物が検知と判定された場合は、例えばCPU23によって検知信号を出力したり、第1の静電容量値C1に基づく検知対象物の第1および第2センサ電極11a〜11cに対する近接距離を示す信号(これらの電極11a〜11cまでの距離に応じた信号)を出力したりすることができるように構成してもよい。
また、上述した比較値α,β、係数a,b,dおよびしきい値Th1,Th2の値や比較値α,βの計算式などの各要素は、静電容量型近接センサ100のセンサ形状、設置周辺環境、目標とする検知対象物の種別などの要因により変化するので、これらの要因が決まった時点で実験等を行い、そのプロファイルを取りながら値を取得して、この値から比較値や計算式を逐次設定していけばよい。
このように、本例の静電容量型近接センサ100の構成によれば、上述したしきい値Th2が大きい場合は指向性を向上させ、小さい場合は指向性を低下させることができるので、のしきい値Th2を適宜変更すれば、任意にセンサ部10の指向性を設定することが可能となる。
そして、この静電容量型近接センサ100では、上述した動作1のときにC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続される第2センサ電極11cと、動作2のときにC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続される第2補助電極13cとが設けられている。
このため、動作時にC−V変換回路21によって検出された静電容量値のうちに引算成分が存在することとなるので、第1および第2センサ電極11a〜11cや第1および第2補助電極13a〜13cの形状、大きさ、配置態様を変更することで、センサ部10の指向性を任意に変更することができる。すなわち、センサ部10の検知面側の検知特性を可変させて、可変前後の静電容量値等に基づき検知対象物の検知等を行うことができる。したがって、これを上述した比較値や計算式と組み合わせることにより、より複雑で変化に富んだ指向性を設定することが可能となる。
なお、検知回路部20のC−V変換回路21が検出した静電容量値を電圧に変換して処理することを前提としたが、電気的にあるいはソフトウェアとして扱いやすいデータに変換できればよく、例えば静電容量をパルス幅に変換したり直接ディジタル値に変換したりできる構成のものを用いてもよい。
また、C−V変換回路21が差動動作するとともに、第2センサ電極11cおよび第2補助電極13cを形成したことによって、回路の温度特性を相殺したり、別途ダミー電極を設けなくてもコモンモードノイズを低減したりすることができる。
次に、本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの他の例について説明する。上述した第1実施形態にかかる静電容量型近接センサ100は、検知回路部20のC−V変換回路21からの出力は、第1の静電容量値か第2の静電容量値かのいずれかとなるため、センサ部10の設置場所の周囲の構造等により検出される静電容量値が異なってしまう場合がある。
このような場合は、これら第1及び第2の静電容量値を比較した比較結果がセンサ部10が設置される場所の周囲の構造等に依存して変化してしまうことが予想される。このような状況を極力回避するために、検知回路部20の構成を、さらに次のようにしてもよい。
図7は、本発明の第1実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図、図8は同静電容量型近接センサの近接検知方法による近接検知処理手順の例を示すフローチャート、図9は同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。なお、以降において、既に説明した部分と重複する箇所には同一の符号を付して説明を省略し、本発明と特に関連のない部分については明記しないことがあるとする。
図7に示すように、本例の検知回路部20Aは、上述したC−V変換回路21、シールド駆動回路24の他に、例えばCPUなどからなる判定回路25と、人体などの検知対象物がセンサ部10に接近していないときの静電容量値(初期容量、以下特に明記しない限り同じ。)を記憶する初期容量記憶装置26と、切替スイッチSW1〜SW4の切り替え動作を制御するスイッチ制御回路27と、バッファ28とを備えて構成されている。
このように構成された検知回路部20Aの動作の概要としては、例えばセンサ部10を所定の設置場所に設置した後、検知対象物がセンサ部10に接近していないときの動作1と動作2における静電容量値を、スイッチ制御回路27の制御によって切替スイッチSW1〜SW4を切り替えてそれぞれ検出する。
そして、初期容量記憶装置26によってこれらの値を記憶しておき、判定回路25によって上述した動作1,2のときの第1および第2の静電容量値から初期容量記憶装置26に記憶されたこれらの初期容量を差し引いて比較し、比較結果に基づいて検知対象物が検知範囲内に存するか否かを判定する。
具体的には、上記初期容量は、スイッチ制御回路27の制御によって第1および第2センサ電極11a〜11cがC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続され、第1補助電極13a,13bがシールド駆動回路24に接続されるとともに、第2補助電極13cがC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続された場合の上記動作1のときのものを第1の初期容量とする。
また、初期容量は、スイッチ制御回路27の制御によって第1および第2補助電極13a,13bがC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続され、第1センサ電極11a,11bがシールド駆動回路24に接続されるとともに、第2センサ電極11cがC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続された場合の上記動作2のものを第2の初期容量とする。これら第1および第2の初期容量は、初期容量記憶装置26に記憶される。
そして、実際の動作1のときは、判定回路25によって、検出された第1の静電容量値から初期容量記憶装置26に記憶しておいた第1の初期容量を差し引いて第1の検出値(検出値1)とする。また、実際の動作2のときは、検出された第2の静電容量値から初期容量記憶装置26に記憶しておいた第2の初期容量を差し引いて第2の検出値(検出値2)とする。
すなわち、図8に示すように、まず、上述したような第1の検出値と第2の検出値とを検出し(ステップS201)、判定回路25によってこれらを比較して比較値を算出する(ステップS202)。そして、第1の検出値または第2の検出値に基づき検知対象物が近接しているか否かを判定するとともに(ステップS203)第1の検出値と第2の検出値との比較値が、例えばあらかじめ設定された所定のしきい値以上(あるいはしきい値以下やしきい値未満等)であるか否かを判定する(ステップS206)。
この処理では、つまり、第1の検出値(検出値1)および第2の検出値(検出値2)と、その比較結果とによって検知範囲内に検知対象物があるか否かを判定する。検知対象物が近接していると判定され(ステップS203のY)、かつ比較値がしきい値以上であると判定された場合(ステップS206のY)は、検知対象物を検知とする(ステップS207)。
一方、検知対象物が近接していると判定されるが(ステップS203のY)、比較値がしきい値以上でないと判定された場合(ステップS206のN)は、検知対象物を非検知として(ステップS204)、例えば指向性を持たせたときのセンサ部10の検知範囲内に検知対象物が存在しないことを示すディセーブル信号である非検知信号A(例えば、所定の固定電圧)を判定出力として出力する。
また、例えば第1または第2の検出値(あるいは第1または第2の静電容量値C1,C2)に基づき、検知対象物は近接しているか否かを判定し(ステップS203)、検知対象物は近接していないと判定された場合(ステップS203のN)は、上記ステップS204に移行して検知対象物を非検知として、例えば検知対象物がセンサ部10の検知範囲内にないことを示すディセーブル信号Bを判定出力として出力する。
検知対象物の検知または非検知を判定した後(ステップS207またはステップS204の後)、処理を終了するか否かを判定して(ステップS205)、処理を終了すると判定された場合(ステップS205のY)は、本フローチャートによる一連の近接検知処理を終了する。処理を終了しないと判定された場合(ステップS205のN)は、上記ステップS201に移行して以降の処理を繰り返す。
このように、判定回路25の出力を判定結果によって、例えばイネーブル信号あるいはディセーブル信号とすることで、検知対象物がセンサ部10の検知範囲内にあるときはイネーブル信号がバッファ28に入力され、このバッファ28から検出値1が出力される。また、検知対象物がセンサ部10の検知範囲内にないときはディセーブル信号として判定出力が接地電圧や基準電圧などの所定の固定電位に固定される出力となる。
なお、検知対象物が検知範囲内にあるときは、検出値1の他に、検出値2や、第1あるいは第2の静電容量値C1,C2が出力されてもよい。また、これら検出値1、検出値2、第1の静電容量値C1、および第2静電容量値C2は、検知対象物のセンサ電極11a〜11cまでの距離に応じた値を示すものである。
このように、上記構成の検知回路部20Aによれば、検知対象物が検知範囲内にあるときはその距離に応じた検出値等が出力され、検知範囲内にないときは所定の固定電圧等の出力となるので、検知範囲内に検知対象物があるか否か、またあるとすればどのくらいの距離にあるかを判別することが可能となる。すなわち、静電容量型近接センサ100の指向性の強度をより高くしたり、指向性をより詳細に設定したりすることができる。
また、センサ部10が設置される周囲の構造等の影響を回避する方法の他の例として、次のように基準電圧を調整することでこれらを保持することも可能となる。すなわち、図9に示すように、この例の検知回路部20Bは、C−V変換回路21およびシールド駆動回路24の他に、基準電圧調整回路40および減算回路31を備えて構成されている。
基準電圧調整回路40は、上述したような第1および第2の初期容量測定時に、C−V変換回路21の出力が基準電位になるように調整するものであり、ここでは、コンパレータ41と、制御回路42と、レジスタ43と、D/A変換器44と、調整部45とを備えて構成されている。
この基準電圧調整回路40は、例えばC−V変換回路21の出力をコンパレータ41のプラス側入力端から入力し、基準電圧(Reference Voltage:RV)をマイナス側入力端から入力して両者を比較し、この比較結果に基づく制御回路42の制御によってレジスタ43の設定値を変化させる。
そして、レジスタ43の出力をD/A変換器44によってディジタル信号からアナログ信号に変換した後、調整部45にて電圧調整を行い、この調整部45からの出力によってC−V変換回路21の入力を調整する。このようにして、検知対象物がセンサ部10に近接していないときの上述した動作1において、C−V変換回路21からの出力が基準電位に最も近くなったところでレジスタ43の設定値を固定して第1の初期容量の出力を基準電圧とし、そのときの設定値(設定値1)を記憶する。
これとともに、検知対象物がセンサ部10に近接していないときの上述した動作2において、C−V変換回路21からの出力が基準電位に最も近くなったところでレジスタ43の設定値を固定して第2の初期容量の出力を基準電圧とし、そのときの設定値(設定値2)を記憶する。
そして、実際の動作1のときは、レジスタ43を設定値1に固定したときのC−V変換回路21の出力を、例えば減算回路31のプラス側入力端に入力するとともに、基準電圧RVをマイナス側入力端に入力して、出力を基準電圧RVで減算して検出値1とする。また、実際の動作2のときは、レジスタ43を設定値2に固定したときのC−V変換回路21の出力を、例えば減算回路31のプラス側入力端に入力するとともに、基準電圧RVをマイナス側入力端に入力して、出力を基準電圧RVで減算して検出値2とする。
その後、これら検出値1と検出値2とを比較することにより上記と同様に検知範囲内に検知対象物があるか否か、またあるとすればどのくらいの距離にあるかを判別する。なお、C−V変換回路21への入力の調整は、例えば入力に接続した固定コンデンサ等からなる調整部45にD/A変換器44の電圧を加えることで、入力する静電容量を増減させることにより実現することができる。
図10は、本発明の第2実施形態にかかる静電容量型近接センサの全体構成の例を示す概略図、図11は同静電容量型近接センサの全体構成の他の例を示す概略図、図12は同静電容量型近接センサの全体構成のさらに他の例を示す概略図である。本例の静電容量型近接センサ100Aは、切替スイッチSW1〜SW4によるセンサ電極11a〜11cおよび補助電極13a〜13cのC−V変換回路21との接続態様が、第1実施形態にかかる静電容量型近接センサ100とは相違している。
具体的には、切替スイッチSW1,SW2については、第1実施形態と同様であるため説明を省略するが、切替スイッチSW3は、第2センサ電極11cと接続され、1側に切り替えられたときは第2センサ電極11cをシールド駆動回路24に接続し、2側に切り替えられたときはこれをC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続する。
また、切替スイッチSW4は、第2補助電極13cと接続され、1側に切り替えられたときは第2補助電極13cをC−V変換回路21のネガティブ入力端子Nに接続し、2側に切り替えられたときはこれをシールド駆動回路24に接続する。これにより、上述した動作1のときに、第1実施形態においては第2センサ電極11cがC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されていたが、第2実施形態においてはこれをシールド駆動回路24に接続する。
さらに、上述した動作2のときに、第1実施形態においては第2補助電極13cがC−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続されていたが、第2実施形態においてはこれをシールド駆動回路24に接続する。このように、第2実施形態の静電容量型近接センサ100Aでは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに接続される電極面積を第1実施形態のときと比べて減少させることができ。
したがって、第2実施形態にかかる静電容量型近接センサ100Aでは、この面積減少分の電極がシールド電極12と同様に作用するため、センサ部10全体の感度は低下するが、第1実施形態にかかる静電容量型近接センサ100と同様に、しきい値Th1,Th2等を適宜変更し、任意にセンサ部10の指向性を設定することができる。
なお、上述した切替スイッチSW1〜SW4によって、センサ部10と検知回路部20とは次のような接続状態となってもよい。すなわち、例えば上述した動作1のときは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pには第1センサ電極11a,11bが接続され、ネガティブ入力端子Nには第2補助電極13cが接続されて、シールド電極12と第2センサ電極11cと第1補助電極13a,13bとがシールド駆動回路24に接続される。また、上述した動作2のときは、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pには第1および第2補助電極13a〜13cが接続され、ネガティブ入力端子Nには第2センサ電極11cが接続されて、シールド電極12と第1センサ電極11a,11bとがシールド駆動回路24に接続される。そして、このような接続状態によって得られた比較結果により、同様に検知対象物が検知範囲内にあるか、検知範囲外にあるかを判別してもよい。
さらに、例えば動作1のときに、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに第1および第2センサ電極11a〜11cを接続し、ネガティブ入力端子Nに第2補助電極13cを接続して、シールド電極12と第1補助電極13a,13bとをシールド駆動回路24に接続する。また、動作2のときに、C−V変換回路21のポジティブ入力端子Pに第1補助電極13a,13bを接続し、ネガティブ入力端子Nに第2センサ電極11cを接続して、シールド電極12と第1センサ電極11a,11bと第2補助電極13cとをシールド駆動回路24に接続する。このような接続状態によっても、上記のような判別が可能となる。
また、第1および第2センサ電極11a〜11cや第1および第2補助電極13a〜13cの形状、大きさ、配置態様を変更することで、センサ部10の指向性を任意に変更し、これらを上述した比較値や計算式と組み合わせれば、より複雑で変化に富んだ指向性を設定することができる。
なお、この第2実施形態にかかる静電容量型近接センサ100Aにおいても、図11に示すように、検知回路部20Aとして判定回路25等を備えた構成や、図12に示すように、検知回路部20Bとして基準電圧調整回路40等を備えた構成を採用しても、第1実施形態にかかる静電容量型近接センサ100と同様の作用や効果を実現することができる。
10 センサ部
11 センサ電極
11a 第1センサ電極
11b 第1センサ電極
11c 第2センサ電極
12 シールド電極
13a 第1補助電極
13b 第1補助電極
13c 第2補助電極
20 検知回路部
20A 検知回路部
20B 検知回路部
21 C−V変換回路
22 A/D変換器
23 CPU
24 シールド駆動回路
25 判定回路
26 初期容量記憶装置
27 スイッチ制御回路
31 減算回路
40 基準電圧調整回路
41 コンパレータ
42 制御回路
43 レジスタ
44 D/A変換器
100 静電容量型近接センサ
100A 静電容量型近接センサ

Claims (18)

  1. 第1センサ電極と、
    前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極と、
    前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極と、
    前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極と、
    ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、該ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と該ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、
    前記静電容量検知回路の各入力端子と同等の電位を電極に与えるシールド駆動回路と、
    少なくとも前記第1センサ電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第1補助電極を前記シールド駆動回路に接続するとともに、前記第2補助電極を前記ネガティブ入力端子に接続する第1の接続状態と、少なくとも前記第1補助電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第1センサ電極を前記シールド駆動回路に接続するとともに、前記第2センサ電極を前記ネガティブ入力端子に接続する第2の接続状態とを切り替え可能な切替スイッチと、
    前記第1の接続状態における前記静電容量検知回路からの第1の静電容量値と、前記第2の接続状態における前記静電容量検知回路からの第2の静電容量値とを比較した比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき検知対象物が検知領域の範囲内にあるか否かを判定する比較判定手段とを備えた
    ことを特徴とする静電容量型近接センサ。
  2. 前記第1の接続状態は、さらに前記第2センサ電極を前記ポジティブ入力端子に接続し、前記第2の接続状態は、さらに前記第2補助電極を前記ポジティブ入力端子に接続している
    ことを特徴とする請求項1記載の静電容量型近接センサ。
  3. 前記第1および第2センサ電極と前記第1および第2補助電極とのそれぞれの検知面とは反対側の裏面側に各センサ電極および各補助電極に対して絶縁された状態で配置され、各電極の裏面側の検知をシールドするシールド電極をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の静電容量型近接センサ。
  4. 前記第1センサ電極、前記第2センサ電極、前記第1補助電極、および前記第2補助電極は、同一平面上にそれぞれ互いに絶縁された状態で配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  5. 前記第1センサ電極は、前記第2センサ電極をその外周側から囲むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  6. 前記第1センサ電極は、矩形状に形成された矩形部分とこの矩形部分を囲むロの字状に形成されたロの字部分とを有する形状に形成され、ロの字状に形成された前記第2センサ電極を前記矩形部分および前記ロの字部分の間に挟むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  7. 前記第1補助電極は、前記第2補助電極をその外周側から囲むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  8. 前記第1補助電極は、大きさが異なるロの字状に形成された複数のロの字部分を有する形状に形成され、ロの字状に形成された前記第2補助電極を前記複数のロの字部分の間に挟むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  9. 前記第1および第2補助電極は、前記第1および第2センサ電極を囲むように配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  10. 前記第1センサ電極、前記第2センサ電極、前記第1補助電極、および前記第2補助電極は、同心に配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  11. 前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値を前記第2の静電容量値で除算した値に所定の係数を乗算して比較値を算出し、この比較値があらかじめ設定されたしきい値以上となるか否かによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  12. 前記静電容量検知回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量とをさらに検出し、
    前記比較判定手段は、前記第1の静電容量値から前記第1の初期容量を差し引いた第1の検出値と、前記第2の静電容量値から前記第2の初期容量を差し引いた第2の検出値とを比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  13. 前記静電容量検知回路の出力を基準電圧にするための基準電圧調整手段をさらに備え、
    前記静電容量検知回路は、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第1の静電容量値の初期容量である第1の初期容量を前記基準電圧に調整するための第1の設定値と、検知領域の範囲内に検知対象物がないときの前記第2の静電容量値の初期容量である第2の初期容量を前記基準電圧に調整するための第2の設定値とをそれぞれ前記基準電圧調整手段から取得するとともに、前記第1の設定値により調整した第1の静電容量値と、前記第2の設定値により調整した第2の静電容量値とを出力するように構成され、
    前記比較判定手段は、前記第1の設定値により調整した前記第1の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを第1の検出値とし、前記第2の設定値により調整した前記第2の静電容量値から前記基準電圧を差し引いたものを第2の検出値として両者を比較した比較値、および前記第1または第2の検出値に基づき、検知対象物が検知領域の範囲内に存するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の静電容量型近接センサ。
  14. 前記比較判定手段は、検知領域の範囲内に検知対象物があると判定したときは、前記第1の静電容量値、前記第2の静電容量値、前記第1の検出値、および前記第2の検出値のいずれかの値に基づき、前記検知対象物の前記第1および第2センサ電極の少なくとも1つまでの距離に応じた信号を出力し、
    検知領域の範囲内に検知対象物がないと判定したときは、この出力を所定の固定電圧とする
    ことを特徴とする請求項12または13記載の静電容量型近接センサ。
  15. 前記所定の固定電圧は、接地電圧または基準電圧である
    ことを特徴とする請求項14記載の静電容量型近接センサ。
  16. ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、第1センサ電極、前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極、前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極、および前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極のうち、前記ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と前記ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、これらの電極と各入力端子との接続状態を切り替える切替スイッチとを備え、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサによって前記検知対象物の近接を検知する近接検知方法であって、
    前記切替スイッチによって、前記各電極の前記ポジティブ入力端子およびネガティブ入力端子への接続状態を切り替えて、検知面側における検知特性を可変させる工程と、
    前記静電容量検知回路によって、検知特性の可変前後の静電容量値をそれぞれ検出し、第1および第2の静電容量値として取得する工程と、
    前記第1の静電容量値と前記第2の静電容量値との比較値、および前記第1または第2の静電容量値に基づき、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定する工程とを備えた
    ことを特徴とする近接検知方法。
  17. 検知領域の範囲内に検知対象物がある場合に、前記第1または第2の静電容量値に基づいてさらに前記検知対象物の前記第1および第2センサ電極の少なくとも1つまでの距離を判定する
    ことを特徴とする請求項16記載の近接検知方法。
  18. ポジティブ入力端子とネガティブ入力端子とを有し、第1センサ電極、前記第1センサ電極の近傍に設けられた第2センサ電極、前記第1および第2センサ電極の近傍に設けられた第1補助電極、および前記第1補助電極の近傍に設けられた第2補助電極のうち、前記ポジティブ入力端子に接続される電極の静電容量と前記ネガティブ入力端子に接続される電極の静電容量の差である静電容量値を検出する静電容量検知回路と、これらの電極と各入力端子との接続状態を切り替える切替スイッチとによって、検知領域の範囲内に検知対象物があるか否かを判定可能な静電容量型近接センサの電極構造であって、
    矩形状に形成された矩形部分とこの矩形部分を囲むロの字状に形成されたロの字部分とを有する形状に形成され、前記ポジティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第1センサ電極と、
    ロの字状に形成され前記第1センサ電極の矩形部分およびロの字部分の間に設けられ、前記ポジティブ入力端子または前記ネガティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第2センサ電極と、
    大きさが異なるロの字状に形成された複数のロの字部分を有する形状に形成され前記第1および第2センサ電極の外周側に設けられ、前記ポジティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第1補助電極と、
    ロの字状に形成され前記第1補助電極の複数のロの字部分の間に設けられ、前記ポジティブ入力端子または前記ネガティブ入力端子に接続されて静電容量を検知する機能と該検知をシールドする機能とを備えた第2補助電極とからなる
    ことを特徴とする静電容量型近接センサの電極構造。
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